JP2002160464A - 感熱転写用色素、並びにそれを用いた感熱転写インク及び感熱転写シート - Google Patents

感熱転写用色素、並びにそれを用いた感熱転写インク及び感熱転写シート

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JP2002160464A
JP2002160464A JP2000360748A JP2000360748A JP2002160464A JP 2002160464 A JP2002160464 A JP 2002160464A JP 2000360748 A JP2000360748 A JP 2000360748A JP 2000360748 A JP2000360748 A JP 2000360748A JP 2002160464 A JP2002160464 A JP 2002160464A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感熱転写方式としての昇華転写方式における
諸条件を十分に満足し、感熱転写用として用いるに好適
であり、特に優れたマゼンタ色を呈する感熱転写用色
素、並びにそれを用いた感熱転写インク及び感熱転写シ
ートを提供する。 【構成】 下記一般式(I) で表されるフェノキサゾン系
化合物からなる感熱転写用色素、並びに、前記感熱転写
用色素、並びに結着材及び有機溶剤を含有してなる感熱
転写インク、及び、支持体上に、前記感熱転写用色素、
及び結着材を含有する色材層が形成されてなる感熱転写
シート。 【化1】 [式(I) 中、R1 、及びR2 は、それぞれ独立して、置
換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有してい
てもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいシク
ロアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、
又は水素原子を示し、アルキル基、又はアルケニル基で
ある場合、R1 とR2 が連結して単環式複素環を形成す
るか、又は、R1 或いはR2 が隣接するベンゼン環Bと
縮合多環式複素環を形成していてもよく、ベンゼン環
A、及びBは置換基を有していてもよい。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱転写用色素、
並びにそれを用いた感熱転写インク及び感熱転写シート
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリンター、複写機、及びフ
ァクシミリ等におけるカラー記録技術として電子写真、
インクジェット、及び感熱転写等の各種方式が検討さ
れ、又、実用化されているが、中で、感熱転写方式は、
装置の操作や保守が容易であり、且つ、装置自体及びそ
の消耗品が比較的安価である等の点で、他の方式に比し
有利な状況となっている。
【0003】その感熱転写方式には、支持体上に熱溶融
性インクを塗布し乾燥させた色材層が形成された転写シ
ートを、熱ヘッドで加熱してそのインクを溶融し、被記
録体上に融着させて転写記録する溶融転写方式と、支持
体上に熱移行性色素を含有するインクを塗布し乾燥させ
た色材層が形成された転写シートを、熱ヘッドで加熱し
てその色素を昇華及び/又は熱拡散させ、被記録体上に
移行させて転写記録する昇華転写方式とがあるが、後者
の昇華転写方式は、熱ヘッドに与えるエネルギーを変え
ることにより色素の転写量を制御することができること
から階調記録が容易であり、特に、イエロー、マゼン
タ、及びシアンの三原色色素を用いるフルカラー記録に
は有利とされている。
【0004】一方、この昇華転写方式における色素とし
ては、熱ヘッドの作動条件で、熱分解せず、容易に昇
華又は熱拡散すること、分子吸光係数が大きいこと、
色再現上、好ましい色相を呈すること、熱、光、湿
気、薬品等に対して安定であること、インク化適性が
優れていること、合成が容易であること、及び安全
衛生性上及び環境汚染上の問題のないこと等の条件を具
備している必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の感熱
転写方式としての昇華転写方式における前記諸条件を十
分に満足し、感熱転写用として用いるに好適であり、特
に優れたマゼンタ色を呈する感熱転写用色素、並びにそ
れを用いた感熱転写インク及び感熱転写シートを提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(I) で表されるフェノキサゾン系化合物からなる感熱転
写用色素、を要旨とする。
【0007】
【化2】
【0008】[式(I) 中、R1 、及びR2 は、それぞれ
独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換
基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有してい
てもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよい
アリール基、又は水素原子を示し、アルキル基、又はア
ルケニル基である場合、R1 とR2 が連結して単環式複
素環を形成するか、又は、R1 或いはR2 が隣接するベ
ンゼン環Bと縮合多環式複素環を形成していてもよく、
ベンゼン環A、及びBは置換基を有していてもよい。]
【0009】又、本発明は、前記感熱転写用色素、並び
に、結着材、及び有機溶剤を含有してなる感熱転写イン
ク、を要旨とし、更に、本発明は、支持体上に、前記感
熱転写用色素、及び結着材を含有する色材層が形成され
てなる感熱転写シート、を要旨とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の感熱転写用色素であるフ
ェノキサゾン系化合物は、前記一般式(I) で表されるも
のであり、ここで、式(I) 中のR1 及びR2 のアルキル
基としては、炭素数が通常1〜10の直鎖状若しくは分
岐状のもの、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基等が挙げられ、又、アルケニル基としては、
炭素数が通常2〜10の直鎖状若しくは分岐状のもの、
例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル
基、ペンテニル基等が挙げられ、又、シクロアルキル基
としては、炭素数が通常4〜7のもの、例えば、シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が
挙げられ、又、アリール基としては、例えば、フェニル
基、ナフチル基等が挙げられる。中で、本発明において
は、R1 及びR2 が共にアルキル基であるのが好まし
い。
【0011】又、それらのアルキル基、アルケニル基、
シクロアルキル基、及びアリール基における置換基とし
ては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数が通常1〜8
のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基等の炭素数が通常1〜4のアルコキシ
基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ベンゾ
イル基等のアシル基、アセチルオキシ基、プロピオニル
オキシ基、ブチリルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等の
アシルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカル
ボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニ
ル基、ヘキシルオキシカルボニル基等のアルコキシカル
ボニル基、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカル
ボニルオキシ基、プロポキシカルボニルオキシ基、ブト
キシカルボニルオキシ基、ヘキシルオキシカルボニルオ
キシ基等のアルコキシカルボニルオキシ基、アリルオキ
シ基等のアルケニルオキシ基、フェニル基等のアリール
基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フリル基、テ
トラヒドロフリル基、ピラニル基、テトラヒドロピラニ
ル基等の複素環基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミ
ノ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子等が挙げら
れ、これらは更に置換基を有していてもよい。
【0012】又、R1 とR2 が、アルキル基、又はアル
ケニル基である場合、連結して形成する単環式複素環と
しては、例えば、ピロール環、ピロリン環、ピロリジン
環、ピペリジン環等、更に、酸素原子、硫黄原子、又は
窒素原子を取り込んだモルホリン環、チアモルホリン
環、ピペラジン環等が挙げられ、又、R1 或いはR2
隣接するベンゼン環Bと形成する縮合多環式複素環とし
ては、例えば、インドリン環、テトラヒドロキノリン
環、ジュロルジン環等が挙げられる。尚、これらの単環
式複素環や縮合多環式複素環は、炭素数が通常1〜4の
アルキル基等の置換基を有していてもよい。
【0013】又、前記一般式(I) におけるベンゼン環
A、及びBにおける置換基としては、例えば、炭素数が
通常1〜8のアルキル基、炭素数が通常1〜8のアルコ
キシ基、炭素数が通常4〜7のシクロアルキル基、及
び、アシルオキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオ
キシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ
基、ハロゲン原子等が挙げられる。中で、本発明におい
ては、ベンゼン環Aが置換基を有するのが好ましく、
又、その置換基としては、アルコキシ基、アルケニルオ
キシ基、又はアリールオキシ基が好ましく、アルコキシ
基が特に好ましい。
【0014】以上、前記一般式(I) で表されるフェノキ
サゾン系化合物の具体例を以下に示す。尚、以下の具体
例において、「Me」はメチル基を、「Ph」はフェニ
ル基を、それぞれ示す。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】尚、前記一般式(I) で表されるフェノキサ
ゾン系化合物は、例えば、下記一般式(II)で表されるo
−アミノフェノール類と、下記式(III) で表されるナフ
トール類とを、不活性溶媒中で加熱下に反応させること
により合成することができる。
【0019】
【化6】
【0020】[式(II)中、R1 、及びR2 は、前記一般
式(I) におけると同じである。]
【0021】本発明の感熱転写インクは、媒体としての
有機溶剤に、少なくとも前記感熱転写用色素を加えて、
溶解或いは分散させた塗布液とすることにより調製する
ことができるが、通常、支持体上にこの塗布液を塗布
し、乾燥させて感熱転写シートを作製するにおいて、該
感熱転写用色素を支持体上に結着させるための結着材を
更に加えて、溶解或いは分散させた塗布液として、感熱
転写インクが調製される。尚、媒体としは、有機溶剤の
他に水が用いられていてもよい。
【0022】ここで、その有機溶剤としては、例えば、
メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコ
ール、ブチルアルコール等のアルコール類、メチルセロ
ソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソル
ブ、エチルセロソルブアセテート、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、蟻酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香
族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2
−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、
1,1,1−トリクロロエタン、テトラクロロエタン、
1,2−ジクロロプロパン、トリクロロエチレン等の塩
素化炭化水素類、n−ブチルアミン、イソプロパノール
アミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、エチ
レンジアミン、トリエチレンジアミン等の含窒素化合物
類、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、N,N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プ
ロトン性極性溶剤類等が挙げられ、これらは単独で又は
2種以上を併用して用いられる。尚、これらの有機溶剤
は、前記感熱転写用色素に対して、重量比で10〜50
倍程度の量で用いられる。
【0023】又、結着材としては、例えば、アクリル系
樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリ
エーテルスルホン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セ
ルロース、カゼイン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、
フェノキシ樹脂等が挙げられる。尚、これらの結着材
は、前記感熱転写用色素100重量部に対して、50〜
500重量部程度の量で用いられる。
【0024】又、感熱転写インクには、必要に応じて、
更に、有機或いは無機の非昇華性微粒子、酸化防止剤、
帯電防止剤、分散剤、粘度調整剤、消泡剤等、通常用い
られる添加剤が添加されていてもよい。
【0025】そして、前記感熱転写用色素と有機溶剤、
及び結着材を少なくとも含有する前記感熱転写インク
を、支持体上に塗布し、加熱乾燥させることにより、支
持体上に、前記感熱転写用色素が結着材中に分散した色
材層が形成された感熱転写シートが作製される。
【0026】ここで、その支持体としては、例えば、コ
ンデンサー紙、グラシン紙等の薄葉紙、ポリエステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミ
ド樹脂、ポリアラミド樹脂等の耐熱性プラスチックのフ
ィルム等が挙げられ、支持体としての厚さは、通常、3
〜50μm程度である。中で、本発明においては、ポリ
エチレンテレフタレート樹脂フィルムが好ましい。
【0027】又、前記支持体への塗布方法としては、例
えば、ディッピング法、スプレー法、バーコーター法、
ブレード法、ロールコーター法、ワイヤーバー法、ナイ
フコーター法等が挙げられる。
【0028】本発明の感熱転写シートにおいて、支持体
上に形成される色材層の乾燥後の厚みは、0.1〜5μ
m程度である。尚、感熱転写シートとしては、例えば、
支持体がポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムであ
る場合、該フィルムに、熱ヘッドの走行に対する耐熱滑
性を付与するために、例えば、色材層が形成された面と
反対側の面に、耐熱性樹脂に潤滑剤等を含有させた耐熱
滑性層が形成されているのが好ましい。
【0029】以上の本発明の感熱転写インクは、支持体
上に塗布することなく、ヒーター等で加熱して色素を昇
華及び/又は熱拡散させ、被記録体上に移行させて直接
に転写記録する方法で用いることもでき、その場合、感
熱転写インクとしては結着材を不要とすることもでき
る。又、以上の本発明の感熱転写シートは、加熱手段と
して、熱ヘッドのみならず、赤外線、レーザー光線等も
用いることができ、又、支持体として通電によって発熱
する機能を付与したフィルムを用いることによって、通
電型染料転写シートとして用いることもできる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。
【0031】実施例1 2−ニトロソ−5−N,N−ジエチルアミノフェノール
塩酸塩6.3gと、1,7−ジヒドロキシナフタレン
4.0gとを、N,N−ジメチルホルムアミド100m
l中で還流下4時間反応させ、室温まで冷却させた後、
水150mlを加えて析出させ、析出結晶を濾過し、水
洗、乾燥させることにより反応生成物(フェノキサゾン
系化合物としての前記具体例のNo.23)5.6gを
得、その2.5gと、2−エチルヘキシルブロマイド
2.2g、及び炭酸カリウム1.6gとを、N,N−ジ
メチルホルムアミド25ml中で還流下3時間反応さ
せ、室温まで冷却させた後、メタノール50ml、水2
5mlを加えて析出させ、析出結晶を濾過し、水洗、乾
燥させることにより、フェノキサゾン系化合物としての
前記具体例のNo.1に示される感熱転写用色素2.6
gを得た。得られた色素は、カラムクロマトグラフィー
で精製後、マススペクトルの測定でm/z=466のピ
ークを有し、又、塩化メチレン中での吸収スペクトルの
測定でλmax =538nmを有するものであった。
【0032】得られた色素3重量部と、結着材としての
ポリビニルブチラール樹脂(積水化学工業社製「BX−
1」)5重量部とを、トルエン/テトラヒドロフラン混
合溶剤(重量比1:1)120重量部を加えて超音波洗
浄機で30分間処理することにより、感熱転写インクを
調製した。
【0033】引き続いて、支持体として、アクリル樹脂
(三菱レーヨン社製「BR−80」)10重量部、アミ
ノ変性シリコーンオイル(信越化学工業社製「KF39
3」)1重量部、及びトルエン89重量部からなる塗布
液を一方の面に塗布し、乾燥させることにより厚み約1
μmの耐熱滑性層を形成させたポリエチレンテレフタレ
ート樹脂フィルム(厚み6μm)を用い、その支持体の
他方の面に、前記で調製した感熱転写インクをワイヤバ
ーを用いて塗布し、乾燥させることにより、前記感熱転
写用色素及び結着材を含有し、厚み約1μmの色材層が
形成された感熱転写シートを作製した。
【0034】一方、ポリビニルフェニルアセタール樹脂
70重量部、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアセター
ル共重合樹脂(積水化学工業社製「エスレックA」)3
0重量部、シリコーンワニス(固形分濃度60重量%、
東芝シリコーン社製「TSR−160」)30重量部、
アミノ変性シリコーンオイル(信越化学工業社製「KF
393」)2.5重量部、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート(固形分濃度75重量%、三菱化学社製「マイテッ
クNY−710A」)15重量部に、トルエン/メチル
エチルケトン混合溶剤(重量比1:1)1200重量部
を加えた塗布液を、合成紙(王子油化合成紙社製「ユポ
FPG150」)上にワイヤバーを用いて塗布し、乾燥
させ、更にオーブン中で80℃で30分間熱処理するこ
とにより、厚み約5μmの受像層が形成された受像体を
作製し、その受像体の受像層と前記感熱転写シートの色
材層とが対面するように両者を重ね、サーマルヘッドを
用いて、主走査及び副走査の記録密度を6ドット/m
m、記録電力を0.21W/ドット、通電時間を12ミ
リ秒として転写記録処理し、鮮明なマゼンタ色の記録物
を得た。得られた記録物の色濃度をデンシトメーター
(マクベス社製「TR−927」)を用いて測定した結
果、1.8であった。
【0035】実施例2 実施例1における反応生成物(フェノキサゾン系化合物
としての前記具体例のNo.23)2.5gと、イソブ
チルヨーダイド7.6g、及び炭酸ナトリウム1.2g
とを、N,N−ジメチルホルムアミド25ml中で還流
下5時間反応させ、室温まで冷却させた後、メタノール
50ml、水25mlを加えて析出させ、析出結晶を濾
過し、水洗、乾燥させることにより、フェノキサゾン系
化合物としての前記具体例のNo.2に示される感熱転
写用色素2.7gを得た。得られた色素は、カラムクロ
マトグラフィーで精製後、マススペクトルの測定でm/
z=390のピークを有し、又、塩化メチレン中での吸
収スペクトルの測定でλma x =538nmを有するもの
であった。
【0036】この色素を用いた外は、実施例1と同様に
して、感熱転写インクを調製し、感熱転写シートを作製
し、転写記録処理した結果、色濃度2.0の鮮明なマゼ
ンタ色の記録物を得た。
【0037】実施例3 2−ニトロソ−5−N,N−ジエチルアミノフェノール
塩酸塩6.3gと、1,6−ジヒドロキシナフタレン
4.0gとを、N,N−ジメチルホルムアミド100m
l中で還流下4時間反応させ、室温まで冷却させた後、
水150mlを加えて析出させ、析出結晶を濾過し、水
洗、乾燥させることにより反応生成物(フェノキサゾン
系化合物としての前記具体例のNo.27)4.9gを
得、その3.3gと、イソブチルヨーダイド9.2g、
及び炭酸ナトリウム5.3gとを、N,N−ジメチルホ
ルムアミド25ml中で還流下5時間反応させ、室温ま
で冷却させた後、メタノール50ml、水25mlを加
えて析出させ、析出結晶を濾過し、水洗、乾燥させるこ
とにより、フェノキサゾン系化合物としての前記具体例
のNo.3に示される感熱転写用色素3.5gを得た。
得られた色素は、カラムクロマトグラフィーで精製後、
マススペクトルの測定でm/z=390のピークを有
し、又、塩化メチレン中での吸収スペクトルの測定でλ
max =533nmを有するものであった。
【0038】この色素を用いた外は、実施例1と同様に
して、感熱転写インクを調製し、感熱転写シートを作製
し、転写記録処理した結果、色濃度1.8の鮮明なマゼ
ンタ色の記録物を得た。
【0039】実施例4 2−ニトロソ−5−N,N−ジエチルアミノフェノール
塩酸塩6.3gとα−ナフトール3.6gとを、N,N
−ジメチルホルムアミド100ml中で還流下4時間反
応させ、室温まで冷却させた後、水150mlを加えて
析出させ、析出結晶を濾過し、水洗、乾燥させることに
より、フェノキサゾン系化合物としての前記具体例のN
o.4に示される感熱転写用色素3.6gを得た。得ら
れた色素は、カラムクロマトグラフィーで精製後、マス
スペクトルの測定でm/z=318のピークを有し、
又、塩化メチレン中での吸収スペクトルの測定でλmax
=538nmを有するものであった。
【0040】この色素を用いた外は、実施例1と同様に
して、感熱転写インクを調製し、感熱転写シートを作製
し、転写記録処理した結果、色濃度1.4の鮮明なマゼ
ンタ色の記録物を得た。
【0041】実施例5 実施例1における反応生成物(フェノキサゾン系化合物
としての前記具体例のNo.23)3.3gと、アリル
ブロマイド1.8g、及び炭酸カリウム2.1gとを、
N,N−ジメチルホルムアミド65ml中で還流下3時
間反応させ、室温まで冷却させた後、メタノール50m
l、水25mlを加えて析出させ、析出結晶を濾過し、
水洗、乾燥させることにより、フェノキサゾン系化合物
としての前記具体例のNo.5に示される感熱転写用色
素3.2gを得た。得られた色素は、カラムクロマトグ
ラフィーで精製後、マススペクトルの測定でm/z=3
74のピークを有し、又、塩化メチレン中での吸収スペ
クトルの測定でλmax =540nm、蛍光スペクトルの
測定でλmax =606nmを有し、融点が197℃のも
のであった。
【0042】この色素を用いた外は、実施例1と同様に
して、感熱転写インクを調製し、感熱転写シートを作製
し、転写記録処理した結果、色濃度2.0の鮮明なマゼ
ンタ色の記録物を得た。
【0043】実施例6 実施例1における反応生成物(フェノキサゾン系化合物
としての前記具体例のNo.23)3.3gと、n−オ
クチルブロマイド2.9g、及び炭酸カリウム2.1g
とを、N,N−ジメチルホルムアミド50ml中で還流
下3時間反応させ、室温まで冷却させた後、メタノール
50ml、水25mlを加えて析出させ、析出結晶を濾
過し、水洗、乾燥させることにより、フェノキサゾン系
化合物としての前記具体例のNo.6に示される感熱転
写用色素3.1gを得た。得られた色素は、カラムクロ
マトグラフィーで精製後、マススペクトルの測定でm/
z=446のピークを有し、又、塩化メチレン中での吸
収スペクトルの測定でλma x =539nm、蛍光スペク
トルの測定でλmax =605nmを有し、融点が166
℃のものであった。
【0044】この色素を用いた外は、実施例1と同様に
して、感熱転写インクを調製し、感熱転写シートを作製
し、転写記録処理した結果、色濃度1.8の鮮明なマゼ
ンタ色の記録物を得た。
【0045】実施例7 実施例1における反応生成物(フェノキサゾン系化合物
としての前記具体例のNo.23)3.3gと、2−ヒ
ドロキシエチルブロマイド1.9g、及び炭酸カリウム
2.1gとを、N,N−ジメチルホルムアミド50ml
中で還流下3時間反応させ、室温まで冷却させた後、メ
タノール50ml、水25mlを加えて析出させ、析出
結晶を濾過し、水洗、乾燥させることにより反応生成物
(フェノキサゾン系化合物としての前記具体例のNo.
30)3.5gを得、その1.9gと、アクリロイルク
ロライド1.5gとを、N,N−ジメチルホルムアミド
25ml中で80〜85℃で1時間反応させ、室温まで
冷却させた後、メタノール50ml、水25mlを加え
て析出させ、析出結晶を濾過し、水洗、乾燥させること
により、フェノキサゾン系化合物としての前記具体例の
No.7に示される感熱転写用色素1.2gを得た。得
られた色素は、カラムクロマトグラフィーで精製後、マ
ススペクトルの測定でm/z=432のピークを有し、
又、塩化メチレン中での吸収スペクトルの測定でλmax
=541nm、蛍光スペクトルの測定でλmax =605
nmを有し、融点が201℃のものであった。
【0046】この色素を用いた外は、実施例1と同様に
して、感熱転写インクを調製し、感熱転写シートを作製
し、転写記録処理した結果、色濃度1.6の鮮明なマゼ
ンタ色の記録物を得た。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、感熱転写方式としての
昇華転写方式における諸条件を十分に満足し、感熱転写
用として用いるに好適であり、特に優れたマゼンタ色を
呈する感熱転写用色素、並びにそれを用いた感熱転写イ
ンク及び感熱転写シートを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07D 265/38 B41M 5/26 101K 413/12 C07D 498/04 112T (72)発明者 遠藤 恭子 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 2H111 AA05 AA27 AA33 BA03 BA39 BA53 BA55 BB06 CA03 CA12 CA23 CA30 CA33 4C056 AA02 AB01 AC03 AD05 AD07 AE04 EA01 EB01 EC01 ED06 ED08 4C063 AA01 BB09 CC73 DD54 EE10 4C072 AA01 AA02 AA07 BB02 BB03 BB08 CC02 CC11 EE07 FF07 GG01 GG07 HH02 4J039 BC05 BC07 BC12 BC16 BC20 BC31 BC33 BC44 BC50 BC53 BC69 BC72 BC73 BE02 GA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) で表されるフェノキサゾ
    ン系化合物からなることを特徴とする感熱転写用色素。 【化1】 [式(I) 中、R1 、及びR2 は、それぞれ独立して、置
    換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有してい
    てもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいシク
    ロアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、
    又は水素原子を示し、アルキル基、又はアルケニル基で
    ある場合、R1 とR2 が連結して単環式複素環を形成す
    るか、又は、R1 或いはR2 が隣接するベンゼン環Bと
    縮合多環式複素環を形成していてもよく、ベンゼン環
    A、及びBは置換基を有していてもよい。]
  2. 【請求項2】 前記一般式(I) におけるR1 及びR
    2 が、共にアルキル基である請求項1に記載の感熱転写
    用色素。
  3. 【請求項3】 前記一般式(I) におけるベンゼン環Aが
    置換基を有するものである請求項1又は2に記載の感熱
    転写用色素。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の感熱
    転写用色素、並びに、結着材、及び有機溶剤を含有して
    なることを特徴とする感熱転写インク。
  5. 【請求項5】 支持体上に、請求項1乃至3のいずれか
    に記載の感熱転写用色素、及び結着材を含有する色材層
    が形成されてなることを特徴とする感熱転写シート。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1595872A1 (en) * 2004-05-14 2005-11-16 Europäisches Laboratorium Für Molekularbiologie (Embl) Fluorescent compounds for monitoring protein-lipid binding
JP2010256709A (ja) * 2009-04-27 2010-11-11 Toyo Ink Mfg Co Ltd カラーフィルタ用青色着色組成物およびカラーフィルタ
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