JP2002159860A - ガス浄化用触媒およびその製造方法 - Google Patents

ガス浄化用触媒およびその製造方法

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JP2002159860A
JP2002159860A JP2000359125A JP2000359125A JP2002159860A JP 2002159860 A JP2002159860 A JP 2002159860A JP 2000359125 A JP2000359125 A JP 2000359125A JP 2000359125 A JP2000359125 A JP 2000359125A JP 2002159860 A JP2002159860 A JP 2002159860A
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gas purification
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Koji Takamura
孝次 高村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れたガス浄化効率を長期間にわたって維持
でき、しかも単位重量当たりの反応促進効果が高いガス
浄化用触媒を提供する。 【解決手段】 プラズマ放電下でガスを浄化するガス浄
化用触媒において、少なくとも酸化ハフニウムを2〜1
5重量%、酸化ジルコンを10〜25重量%、酸化マン
ガンを10〜25重量%、炭素を20〜30重量%含有
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車の排
気ガス、ディーゼル発電機の排気ガス、燃焼装置の燃焼
ガスなどの有毒なガスを浄化するガス浄化用触媒および
その製造方法に係り、特に窒素酸化物(NOx),硫黄
酸化物(SOx),未燃焼炭化水素ならびに炭素微粒子
などを含む有毒ガスの浄化に好適なガス浄化用触媒およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばディーゼルエンジンなどか
ら排出される排気ガスのようにNOx,SOx,未燃焼
炭化水素ならびに炭素微粒子などをトータル的に含むガ
スの浄化に対して種々の触媒ならびに触媒装置が提案さ
れている。しかし従来のものは、主にNOxとSOxを
還元する還元反応と、未燃焼炭化水素と炭素微粒子を酸
化する酸化反応とを別々の触媒層で行なうものが多かっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように還元反応と
酸化反応とを別々の触媒層で行なう場合、触媒装置が大
型化し、重量も重くなり、コスト高になる。また従来の
触媒では排気ガスに含まれている成分により触媒毒を生
じたり、煤が詰まったり、温度が異常に高くなったりし
て、初期性能が維持できなくなり、耐用寿命が短いなど
の欠点を有している。この問題は特にディーゼルエンジ
ンからの排気ガス、すなわちNOx,SOx,未燃焼炭
化水素ならびに炭素微粒子などをトータル的に含むガス
を処理する場合に顕著である。
【0004】本発明の目的は、このような従来技術の欠
点を解消し、優れたガス浄化効率を長期間にわたって維
持でき、しかも単位重量当たりの反応促進効果が高いガ
ス浄化用触媒およびその製造方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の第1の手段は、プラズマ放電下で、例えば
NOx,SOx,未燃焼炭化水素ならびに炭素微粒子な
どをトータル的に含むガスを浄化するガス浄化用触媒に
おいて、少なくとも少なくとも酸化ハフニウムを2〜1
5重量%、酸化ジルコンを10〜25重量%、酸化マン
ガンを10〜25重量%、炭素を20〜30重量%含有
することを特徴とするものである。
【0006】本発明の第2の手段は前記第1の手段にお
いて、少なくとも酸化ハフニウムを5〜12.5重量
%、酸化ジルコンを15〜20重量%、酸化マンガンを
15〜25重量%、炭素を22〜27重量%含有するこ
とを特徴とするものである。
【0007】本発明の第3の手段は前記第1の手段また
は第2の手段において、酸化シリコンが25〜40重量
%添加されていることを特徴とするものである。
【0008】本発明の第4の手段は前記第3の手段にお
いて、酸化シリコンが27〜35重量%添加されている
ことを特徴とするものである。
【0009】本発明の第5の手段は前記第1の手段にお
いて、前記触媒が所定の大きさに成形された粒状触媒
で、その粒状触媒どうしが接触するようにハウジング内
に装填されて触媒層を形成していることを特徴とするも
のである。
【0010】本発明の第6の手段は前記第1の手段にお
いて、前記ガスが例えばデイーゼルエンジンなどから排
出される排ガスのように窒素酸化物と硫黄酸化物と未燃
焼炭化水素と炭素微粒子を含有していることを特徴とす
るものである。
【0011】本発明の第7の手段は、プラズマ放電下
で、例えばNOx,SOx,未燃焼炭化水素ならびに炭
素微粒子などをトータル的に含むガスを浄化するガス浄
化用触媒の製造方法において、少なくとも酸化ハフニウ
ムが2〜15重量%、酸化ジルコンが10〜25重量
%、酸化マンガンが10〜25重量%、炭素が20〜3
0重量%の含有率になるように原材料粉末を配合して、
例えば珪酸ナトリウムなどの珪酸塩粉末と混合する工程
と、その混合した原材料に水を所定量添加して練成する
工程と、その混練物を粒状に成形する工程と、得られた
粒子を乾燥する工程と、乾燥後に空気を遮断した状態で
焼成する工程と、焼成後に例えば自然冷却などで冷却し
て粒状触媒とする工程とを含むことを特徴とするもので
ある。
【0012】本発明の第8の手段は前記第7の手段にお
いて、少なくとも酸化ハフニウムを5〜12.5重量
%、酸化ジルコンを15〜20重量%、酸化マンガンを
15〜23重量%、炭素を22〜27重量%含有するこ
とを特徴とするものである。
【0013】本発明の第9の手段は前記第7の手段また
は第8の手段において、酸化シリコンが25〜40重量
%添加されていることを特徴とするものである。
【0014】本発明の第10の手段は前記第9の手段に
おいて、酸化シリコンが27〜35重量%添加されてい
ることを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は実施形態に係るガス浄化装置
の概略構成図、図2(a),(b)はそのガス浄化装置
に用いる触媒カートリッジの横断面図と縦断面図、図3
は触媒カートリッジの構成を説明するための概略図であ
る。
【0016】図1に示すように例えばステンレスなどの
金属製のハウジング1に、未処理ガスを導入する導入口
2と、浄化した処理済ガスを排出する排出口3が設けら
れている。ハウジング1の内側空間部4に、触媒カート
リッジ5と、その触媒カートリッジ5よりもガス流れ方
向上流側に配置された例えばハニカム構造の上流側整流
部材6と、触媒カートリッジ5よりも下流側に配置され
た例えばハニカム構造の下流側整流部材7とが設置され
ている。上流側整流部材6は内部に比較的細い目のガス
通路を無数に有し、下流側整流部材7は内部に比較的粗
い目のガス通路を無数に有して、両者の間に触媒カート
リッジ5が挟まれている。
【0017】ハウジング1の一方の端面から放電電極8
が挿入され、放電電極8の先端部は触媒カートリッジ5
内に延びており、触媒カートリッジ5と放電電極8によ
り触媒放電部を構成している。ハウジング1と放電電極
8は、高周波インバーターを内蔵し定電流放電制御手段
と電流切替手段(いずれも図示せず)を備えた電源部9
に接続されている。
【0018】触媒カートリッジ5は図2に示すように、
円筒状をしたカートリッジケース10内に直径が約8〜
12mmの粒状の触媒11が充填されている。カートリ
ッジケース10の両端面の中央位置には電極挿入孔12
が形成され、その周囲に多数のガス孔13か設けられ、
前記電極挿入孔12にチタン合金からなる放電電極8が
挿通されている。前記カートリッジケース10はステン
レス鋼からなり、図3に示すようにその内面にセラミッ
ク層14が形成されている。
【0019】図1に示すようにハウジング1内に触媒カ
ートリッジ5を装着してハウジング1と接触させること
により、ハウジング1と触媒カートリッジ5(カートリ
ッジケース10)が電気的に接続される。また、ハウジ
ング1の端面から放電電極8を挿入したその先端側を触
媒カートリッジ5内に配置することにより、放電電極8
とカートリッジケース10の間に粒状触媒11が装填さ
れた形になる。
【0020】触媒11は少なくとも酸化ハフニウムを2
〜15重量%、酸化ジルコンを10〜25重量%、酸化
マンガンを10〜25重量%、炭素を20〜30重量
%、酸化シリコンを25〜40重量%含有したセラミッ
ク触媒で、炭素を中心として金属元素が炭化メタルを構
成している。さらにこの触媒中に酸化ニッケルを適量添
加することもできる。各成分の好ましい範囲は、酸化ハ
フニウムが5〜12.5重量%、酸化ジルコンが15〜
20重量%、酸化マンガンが15〜25重量%、炭素が
22〜27重量%、酸化シリコンが27〜35重量%で
ある。
【0021】図4ないし図8は、各触媒成分の含有率と
特性(窒素酸化物分解率)の変化との関係を示す特性図
である。図4は酸化ハフニウムの含有率と特性の変化を
示す図で、酸化ハフニウムの含有率が2重量%以上にな
ると窒素酸化物の分解率が急激に高くなり、一方、15
重量%を超えると特性が低下するとともに、含有量が多
くなるほどコスト高になる傾向にある。従って酸化ハフ
ニウムの含有率は2〜15重量%、好ましくは5〜1
2.5重量%の範囲に規制する必要がある。
【0022】図5は酸化ジルコンの含有率と特性の変化
を示す図で、酸化ジルコンの含有率が10重量%以上に
なると窒素酸化物の分解率が急激に高くなり、一方、2
5重量%を超えると特性が低下するとともに、含有量が
多くなるほどコスト高になる傾向にある。従って酸化ジ
ルコンの含有率は10〜25重量%、好ましくは15〜
20重量%の範囲に規制する必要がある。
【0023】図6は酸化マンガンの含有率と特性の変化
を示す図で、酸化マンガンの含有率が10重量%以上に
なると窒素酸化物の分解率が高くなり、一方、25重量
%を超えると特性がほぼ一定となり、添加効果がそれ以
上得られない。従って酸化マンガンの含有率は10〜2
5重量%、好ましくは15〜25重量%の範囲に規制す
る必要がある。
【0024】図7は炭素の含有率と特性の変化を示す図
で、炭素の含有率が20重量%以上になると窒素酸化物
の分解率が高くなり、一方、30重量%を超えると特性
が低下する傾向にある。従って炭素の含有率は20〜3
0重量%、好ましくは22〜27重量%の範囲に規制す
る必要がある。なお、炭素含有率を多めに規定するの
は、後述の電子なだれ現象を起き易くするためである。
【0025】図8は酸化シリコンの含有率と特性の変化
を示す図で、酸化シリコンの含有率が25重量%以上に
なると窒素酸化物の分解率が高くなり、一方、40重量
%を超えると特性が低下する傾向にある。従って酸化シ
リコンの含有率は25〜40重量%、好ましくは27〜
35重量%の範囲に規制する必要がある。
【0026】以上の結果より本発明では酸化ハフニウム
の含有率を2〜15重量%、酸化ジルコンの含有率を1
0〜25重量%、酸化マンガンの含有率を10〜25重
量%、炭素の含有率を20〜30重量%、酸化シリコン
の含有率を25〜40重量%の範囲に規定している。
【0027】この触媒の構造は、炭素原子4個に対して
シリコン、ジルコン、ハフニウム、マンガンなどの原子
がそれぞれ2個ずつ組み合わさった立体構造となってお
り、一部に酸素を結合し、全体として炭化メタルを構成
している。
【0028】本発明の触媒表面は定常状態では絶縁体で
あり、各原子間では電子の移動は行なわれないが、外部
から電界を与えて一定の電荷が蓄積されると、各原子間
で電子が移動し始め、次第に多量の電子移動が行なわれ
るようになり、電子なだれ現象を生じる。このとき触媒
表面から電子が急激に奪われるため、触媒表面近傍の空
間に存在する電子をも巻き込んで、電子なだれ現象を助
長する。
【0029】このように本発明に係る触媒は、電子供与
体(酸化剤)と電子受容体(還元剤)の両方(しかも両
極端)の機能を果たし、例えばダイオキシン類などの難
分解物質をも比較的簡単に分解して無公害化することが
できる。本発明に係る触媒の酸化作用と還元作用の機能
比率の調整は、例えば電界の強さ(電圧)や原材料の配
合比率を替えることにより容易に可能である。
【0030】図9は、このような原理を説明するための
図である。電源の直流成分は、放電電極8がマイナス、
カートリッジケース10がプラスになるように重畳さ
れ、排ガス中の炭素微粒子を帯電させ、触媒11に吸着
し易いように機能する。一方、電源の交流成分は、誘電
体を挟んだ触媒11の表面でプラズマ放電15を発生さ
せる。このプラズマ放電15は、触媒11を活性化させ
て、有害物質の分解を促進させる。また触媒11のもつ
電子親和作用により、触媒表面に蓄積した電子は一定の
量に達すると隣合った触媒11に放電するが、このとき
周囲の電子をも巻き込んで電子なだれ現象を引起し、一
時的に多量の電流を放電する。このアーク放電に類似し
た放電で、触媒表面から急激に電子を奪う。この結果、
窒素酸化物や硫黄酸化物などの過酸化物質をも容易に還
元することができる。
【0031】また、排ガス中に含まれている酸素と、窒
素酸化物や硫黄酸化物などの過酸化物質に含まれている
酸素を用いてオゾンを発生し、未燃焼炭化水素や炭素微
粒子などを酸化する。本発明の触媒は、このような一連
の酸化・還元反応を連続的にかつ安定に行なうことがで
きる。
【0032】触媒層中に黒煙物質(煤)などが詰まった
場合には、放電電流が大きくなり、ある値を超えると電
源回路が低電圧に切り替わり、アーク放電が始まる。即
ち、触媒の導電性が高くなり、大電流が流れて前記黒煙
物質(煤)などを完全燃焼させるから、触媒層が黒煙物
質(煤)などで目詰りを生じることはない。放電電流が
減ると電源回路が高電圧に切り替り、前述のプラズマ放
電が再開される。
【0033】図10は、本発明の触媒の製造方法を説明
するためのフローチャートである。各工程での内容の概
略は次の通りである。 S1:原材料である酸化ハフニウム、酸化ジルコン、酸
化マンガン、酸化シリコン、炭素、珪酸ナトリウム(バ
ンイダー)をそれぞれ300〜400メッシュに粉砕し
て、所定の割合で混合する。 S2:原材料に水を所定量混合して、混練する。 S3:造粒機を使用して直径8〜10mmの粒状に造粒
成形する。 S4:得られた粒子を温風と熱風で乾燥する。 S5:電気炉で空気を遮断して650℃で30間加熱
後、950℃で1時間焼成する。 S6:室温まで自然冷却した後、電気炉より取り出して
粒状触媒とする。粒状触媒の大きさは特に限定されるも
のではないが、直径が約8〜12mmが好適である。
【0034】次に触媒の製造方法の具体例を説明する。
この例は、触媒125kgを製造する場合を示してい
る。 (S1:原材料の調整工程) .酸化ハフニウム粉末 5kg .酸化ジルコニウム粉末 15kg .二酸化マンガン粉末 20kg .酸化シリコン粉末 25kg .炭素粉末 20kg .珪酸ナトリウム粉末 15kg .直径2mmのアルミナ小球 25kg 〜の合計重量は125kgとなる。〜は、32
5〜350メッシュの微粉末である。は造粒用の中心
核として使用する。
【0035】(S2:原材料の混練工程)前記原材料を
混練装置に投入し、水30〜40リッタを注入して、混
練装置の攪拌回数を毎分10〜15回に設定し、40〜
50分間混練する。
【0036】(S3:造粒成形工程)造粒装置にアルミ
ナ小球を1kg投入し、毎分10〜15回の割合で回転
駆動し、前述の混練が終了した原材料を毎分500gの
割合でその造粒装置に流し込む。アルミナ小球に原材料
が付着して球径が徐々に大きくなり、外径が10mmに
達したら造粒装置より取り出す。
【0037】(S4:乾燥工程)造粒済みの原材料を電
気炉内において40℃の温風で30分間乾燥させ、次に
90℃の熱風で1時間乾燥させる。
【0038】(S5:焼成工程)乾燥の終わった原料を
電気炉に入れ、150℃で30分間加熱して水分を完全
に除去する。次に空気を遮断して650℃に昇温して3
0分間維持し、その後950℃まで昇温して1時間焼成
する。
【0039】(S6:取出工程)室温まで自然冷却した
後、電気炉より取り出して粒状触媒とする。
【0040】図11は、本発明に係る触媒装置を自動車
(ディーゼルエンジン使用)の排ガス浄化装置に適用す
る場合を示す概略構成図である。同図に示すようにハウ
ジング1内には触媒カートリッジ5を装着されて、図示
していないが触媒カートリッジ5の中央部に放電電極を
挿入し、触媒カートリッジ5の前後に整流部材が設置さ
れる。
【0041】ハウジング1の上流側には空気導入管16
が接続され、未燃焼炭化水素や炭素微粒子の酸化に空気
(酸素)をブロワー17により補給する。また、装置の
稼動中、ブロワー17で空気を送り続けることにより、
排ガス浄化装置の過熱が防止できる。なお、排ガス中の
酸素濃度が高い場合は、ブロワー17は必ずしも必要で
はない。
【0042】ハウジング1と放電電極は電源部9に接続
されている。図12は電源回路図である。図中のQはブ
ロッキング発振用のトランジスタで、R1とC1による
積分回路によりベース電流が供給される。トランジスタ
Qが導通すると発振トランスPTの1次側巻線Pにコレ
クタ電流が流れ、発振トランスPTの2次側巻線Sに高
圧の出力電流が発生する。このとき帰還巻線Fにトラン
ジスタQを逆バイアスする方向に制動電流が流れ、トラ
ンジスタQは導通が遮断される。
【0043】以下、導通と遮断が繰り返され、発振トラ
ンスPTの2次側巻線Sに高電圧のパルス電流が発生す
る。図中のC4は出力のグランドを交流的に接地するコ
ンデンサで、R2は帯電防止用の抵抗器、Dは発振トラ
ンスPTの電磁誘導作用を効果的にするための制動ダイ
オードである。
【0044】実施形態では自動車排気ガス用浄化触媒に
ついて説明したがが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、例えばディーゼル発電機の排気ガス、ボイラや
焼却炉などの燃焼装置の燃焼ガス、工場や研究所などか
ら排出されるガスの浄化,脱臭、あるいは微生物取扱施
設でのバイオハザード防止、脱臭殺菌、難分解物質の無
害化装置など他の分野にも使用可能である。
【0045】
【発明の効果】ディーゼルエンジンを搭載した2トン車
トラックに図11に示す下記仕様の触媒装置を設置し
て、排ガス浄化性能を測定した結果を下表に表す。性能
試験には高速ガスクロマトグラフ装置、赤外線回折装
置、質量分析装置などを使用した。 前記実施形態で説明した触媒8Kg内蔵 直径:140mm、長さ:650mm 導入口、排出口
径:40mm 電磁機械工業株式会社製 製品名「G96型」高周波イ
ンバーター内蔵 出力電圧:20Kv、周波数:16KHz、出力:60
W、電圧電源:AC100V
【0046】
【表1】 図13は、このガス浄化装置を連続運転した際の性能の
劣化状態を示す図で、それぞれの計測値を初期値(10
0%)として示したもので、70日の連続運転後も劣化
はほとんどなく(劣化率7.5%)、耐用寿命に優れて
いることが立証されている。
【0047】請求項1記載の第1の本発明は前述のよう
に、プラズマ放電下でガスを浄化するガス浄化用触媒に
おいて、少なくとも酸化ハフニウムを2〜15重量%、
酸化ジルコンを10〜25重量%、酸化マンガンを10
〜25重量%、炭素を20〜30重量%含有することを
特徴とするものである。
【0048】このような組成を有する本発明の触媒は、
前述の表ならびに図13からも明らかなように、優れた
ガス浄化効率を長期間にわたって維持でき、しかも単位
重量当たりの反応促進効果が高く、触媒毒がないためあ
らゆる排ガスの浄化に使用できるなどの特長を有してい
る。
【0049】第2の本発明は前述のように、プラズマ放
電下でガスを浄化するガス浄化用触媒の製造方法におい
て、少なくとも酸化ハフニウムと酸化ジルコンと酸化マ
ンガンと炭素の粉末からなる原材料を、酸化ハフニウム
が2〜15重量%、酸化ジルコンが10〜25重量%、
酸化マンガンが10〜25重量%、炭素が20〜30重
量%の含有率になるように原材料粉末を配合して珪酸塩
粉末と混合する工程と、その配合した原材料に水を所定
量混合して、練成する工程と、その混練物を粒状に成形
する工程と、得られた粒子を乾燥する工程と、乾燥後に
空気を遮断した状態で焼成する工程と、焼成後に冷却し
て粒状触媒とする工程とを含むことを特徴とするもので
ある。このような製造方法で得られた本発明の触媒は、
前述のように優れたガス浄化効率を長期間にわたって維
持するとともに、触媒毒がなく、製造が簡単であるなど
の特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るガス浄化装置の概略構
成図である。
【図2】(a),(b)はそのガス浄化装置に用いられ
る触媒カートリッジの横断面図ならびに縦断面図であ
る。
【図3】その触媒カートリッジの構成を説明するための
概略図である。
【図4】酸化ハフニウムの含有率と窒素酸化物分割率の
変化との関係を示す特性図である。
【図5】酸化ジルコンの含有率と窒素酸化物分割率の変
化との関係を示す特性図である。
【図6】酸化マンガンの含有率と窒素酸化物分割率の変
化との関係を示す特性図である。
【図7】炭素の含有率と窒素酸化物分割率の変化との関
係を示す特性図である。
【図8】酸化シリコンの含有率と窒素酸化物分割率の変
化との関係を示す特性図である。
【図9】プラズマ放電下での触媒の原理を説明するため
の図である。
【図10】本発明の実施形態に係る触媒の製造方法を説
明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態に係る触媒装置を自動車の
排ガス浄化装置に適用する場合を示す概略構成図であ
る。
【図12】本発明の実施形態の触媒装置に用いる電源部
の回路図である。
【図13】本発明に係るガス浄化装置を連続運転した際
の性能の劣化状態を示す特性図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 導入口 3 排出口 4 内側空間部 5 触媒カートリッジ 6 上流側整流部材 7 下流側整流部材 8 放電電極 9 電源部 10 カートリッジケース 11 粒状触媒 12 電極挿入孔 13 ガス孔 14 セラミック層 15 プラズマ放電 16 空気導入管 17 ブロワー
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/24 B01D 53/36 104Z Fターム(参考) 3G090 AA03 AA06 BA01 BA08 3G091 AA02 AA18 AB14 BA00 BA11 BA14 BA15 BA20 BA39 CA21 GA01 GB01W GB01Z GB03W GB10W GB17Z HA07 HA44 4D048 AA02 AA06 AA14 AA18 AB03 AB07 BA03Y BA06X BA08X BA18X BA28X BA45X BB01 EA03 4G069 AA02 AA03 AA08 BA01B BA02A BA02B BA05A BA05B BB04A BB04B BB15A BB15B BC52A BC52B BC62A BC62B CA02 CA03 CA09 DA06 EA02X EA02Y EB18Y FA02 FB07 FB30 FB62 FC08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ放電下でガスを浄化するガス浄
    化用触媒において、少なくとも酸化ハフニウムを2〜1
    5重量%、酸化ジルコンを10〜25重量%、酸化マン
    ガンを10〜25重量%、炭素を20〜30重量%含有
    することを特徴とするガス浄化用触媒。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のガス浄化用触媒におい
    て、少なくとも酸化ハフニウムを5〜12.5重量%、
    酸化ジルコンを15〜20重量%、酸化マンガンを15
    〜25重量%、炭素を22〜27重量%含有することを
    特徴とするガス浄化用触媒。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のガス浄化
    用触媒において、酸化シリコンが25〜40重量%添加
    されていることを特徴とするガス浄化用触媒。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のガス浄化用触媒におい
    て、酸化シリコンが27〜35重量%添加されているこ
    とを特徴とするガス浄化用触媒。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のガス浄化用触媒におい
    て、前記触媒が所定の大きさに成形された粒状触媒で、
    その粒状触媒どうしが接触するようにハウジング内に装
    填されて触媒層を形成していることを特徴とするガス浄
    化用触媒。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のガス浄化用触媒におい
    て、前記ガスが窒素酸化物と硫黄酸化物と未燃焼炭化水
    素と炭素微粒子を含有していることを特徴とするガス浄
    化用触媒。
  7. 【請求項7】 プラズマ放電下でガスを浄化するガス浄
    化用触媒の製造方法において、 少なくとも酸化ハフニウムと酸化ジルコンと酸化マンガ
    ンと炭素の粉末からなる原材料を、酸化ハフニウムが2
    〜15重量%、酸化ジルコンが10〜25重量%、酸化
    マンガンが10〜25重量%、炭素が20〜30重量%
    の含有率になるように原材料粉末を配合して珪酸塩粉末
    と混合する工程と、 その混合した原材料に水を所定量添加して練成する工程
    と、 その混練物を粒状に成形する工程と、 得られた粒子を乾燥する工程と、 乾燥後に空気を遮断した状態で焼成する工程と、 焼成後に冷却して粒状触媒とする工程とを含むことを特
    徴とするガス浄化用触媒の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のガス浄化用触媒の製造方
    法において、少なくとも酸化ハフニウムを5〜12.5
    重量%、酸化ジルコンを15〜20重量%、酸化マンガ
    ンを15〜25重量%、炭素を22〜27重量%含有す
    ることを特徴とするガス浄化用触媒の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または請求項8記載のガス浄化
    用触媒の製造方法において、酸化シリコンが25〜40
    重量%添加されていることを特徴とするガス浄化用触媒
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のガス浄化用触媒の製造
    方法において、酸化シリコンが27〜35重量%添加さ
    れていることを特徴とするガス浄化用触媒の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100492475B1 (ko) * 2002-06-19 2005-06-03 주식회사 엔비시스템 휘발성 유기화합물 및 악취를 처리하기 위한 저온플라즈마 촉매 복합 처리장치 및 방법
JP2007222843A (ja) * 2006-02-27 2007-09-06 Asahi Kasei Corp NOx浄化用触媒及びNOx浄化方法
WO2009119753A1 (ja) * 2008-03-28 2009-10-01 三井造船株式会社 ディーゼル排気ガス中の粒子状物質除去装置

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