JP2002159025A - 三次元表示方法 - Google Patents

三次元表示方法

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JP2002159025A JP2000350024A JP2000350024A JP2002159025A JP 2002159025 A JP2002159025 A JP 2002159025A JP 2000350024 A JP2000350024 A JP 2000350024A JP 2000350024 A JP2000350024 A JP 2000350024A JP 2002159025 A JP2002159025 A JP 2002159025A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続する一対の表面を使用して、前記一対の
表示面の位置から、より観察者側に近い位置、あるい
は、より観察者側に遠い位置に、三次元立体像を表示で
きる三次元表示方法を提供する。 【解決手段】 観察者から見て異なった奥行き位置にあ
る複数の表示面に対して、表示対象物体を観察者の視線
方向から射影した二次元像を生成し、前記生成された二
次元像を前記観察者から見て異なった奥行き位置にある
複数の表示面にそれぞれ表示し、当該表示される二次元
像の輝度を前記各表示面毎にそれぞれ独立に変化させ
て、三次元立体像を生成する三次元表示方法であって、
連続する一対の表示面に表示される各二次元像の左右両
端部の少なくとも一方において、一対の表示面に表示さ
れる各二次元像の輝度から、一対の表示面に表示される
各二次元像の周囲部分の輝度を減算した時の符号が、前
記一対の表示面で異なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三次元表示方法に
係わり、特に、観察者から見て異なった奥行き位置にあ
る複数の表示面にそれぞれ二次元像を表示し、各表示面
に表示される二次元像の輝度、あるいは、透過度を、各
表示面毎にそれぞれ独立に変化させて三次元立体像を表
示する三次元表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】観察者から見て異なった奥行き位置にあ
る複数の表示面に、二次元像を表示し、かつ、それぞれ
の表示面に表示される二次元像の輝度を独立に変化させ
て、三次元立体像を連続的に表示可能な三次元表示方法
が、例えば、特許第3022558号明細書(以下、文
献(イ)という。)に開示されている。この文献(イ)
に記載されている三次元表示方法は、光学的に、複数の
表示面、例えば、表示面Aと、表示面Bの2個の表示面
を観察者から見て異なった奥行き位置に配置する。ここ
で、表示面Aのほうが、表示面Bよりも観察者側に近い
ものとする。そして、表示面Aと表示面Bの間に存在す
る三次元物体の三次元立体像を表示する場合には、三次
元物体を観察者から見て表示面Aと表示面Bとに射影し
た二次元像を生成し、これらの二次元像を、表示面Aと
表示面Bとに各々表示し、かつ、これらの二次元像の輝
度を三次元物体の奥行き位置に応じて変化させる。この
ようにすることで、二次元像は、表示面Aと表示面Bの
奥行き位置のみに表示されるにも拘わらず、観察者に
は、三次元物体の奥行き位置にあると感じさせることが
できる。このように、前述の文献(イ)に記載の三次元
表示方法では、立体視の生理的要因間の矛盾を抑制で
き、かつ情報量を少なくでき、電気的に書き換え可能な
三次元動画像を再生することが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の文献(イ)に記
載の三次元表示方法では、観察者に知覚される三次元立
体像の位置は、表示面Aから表示面Bまでの位置に限定
されており、この表示面Aの位置から、より観察者側に
近い位置に三次元立体像を表示する場合には、表示面A
より観察者側に近い位置に新たな表示面を追加し、この
新たな表示面と表示面Aとに、輝度を各表示面毎にそれ
ぞれ独立に変化させて、二次元像を表示する必要があっ
た。同様に、表示面Bの位置から、より観察者側に遠い
位置に三次元立体像を表示する場合も、表示面Bより観
察者側に遠い位置に新たな表示面を追加し、この新たな
表示面と表示面Bとに、輝度を各表示面毎にそれぞれ独
立に変化させて、二次元像を表示する必要があった。こ
のように、前述の文献(イ)に記載されている三次元表
示方法では、一対の表示面で表示される三次元立体像の
位置は、一対の表示面の位置、あるいは、一対の表示面
の間の位置に限定され、この一対の表示面の位置の前
方、あるいは、後方に三次元立体像を表示する場合に
は、新たに表示面を追加する必要があるという問題点が
あった。
【0004】本発明は、前記従来技術の問題点を解決す
るためになされたものであり、本発明の目的は、複数の
表示面に表示される二次元像の輝度、または透過度を、
それぞれ独立に変化させて三次元立体像を表示する三次
元表示方法において、連続する一対の表面を使用して、
前記一対の表示面の位置から、より観察者側に近い位
置、あるいは、より観察者側に遠い位置に、三次元立体
像を表示することが可能となる技術を提供することにあ
る。本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴
は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の文
献(イ)に記載の三次元表示方法において、連続する一
対の表示面に表示される各二次元像の輝度あるいは透過
度、および各二次元像の周囲部分の輝度あるいは透過度
が、所定の関係を満たす場合に、連続する一対の表示面
の位置から、より観察者側に近い位置、あるいは、より
観察者側に遠い位置に、三次元立体像が表示できること
を見い出した。本発明は、前記知見に基づいて成された
ものであり、本願において開示される発明のうち、代表
的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りであ
る。即ち、本発明は、観察者から見て異なった奥行き位
置にある複数の表示面に対して、表示対象物体を観察者
の視線方向から射影した二次元像を生成し、前記生成さ
れた二次元像を前記観察者から見て異なった奥行き位置
にある複数の表示面にそれぞれ表示し、当該表示される
二次元像の輝度(または透過度)を前記各表示面毎にそ
れぞれ独立に変化させて、三次元立体像を生成する三次
元表示方法であって、前記連続する一対の表示面に表示
される各二次元像の左右両端部の少なくとも一方におい
て、前記一対の表示面に表示される各二次元像の輝度
(または透過度)から、前記一対の表示面に表示される
各二次元像の周囲部分の輝度(または透過度)を減算し
た時の符号が、前記一対の表示面で異なっていることを
特徴とする。
【0006】また、本発明は、観察者から見て異なった
奥行き位置にある複数の表示面に対して、表示対象物体
を観察者の視線方向から射影した二次元像を生成し、前
記生成された二次元像を前記観察者から見て異なった奥
行き位置にある複数の表示面にそれぞれ表示し、当該表
示される二次元像の各部位の輝度(または透過度)を前
記各表示面毎にそれぞれ独立に変化させて、三次元立体
像を生成する三次元表示方法であって、前記連続する一
対の表示面に表示される各二次元像の左右両端部の少な
くとも一方において、前記一対の表示面に表示される各
二次元像の輝度(または透過度)から、前記一対の表示
面に表示される各二次元像の周囲部分の輝度(または透
過度)を減算した時の符号が、前記一対の表示面で異な
っていることを特徴とする。
【0007】また、本発明は、観察者から見て異なった
奥行き位置にある複数の表示面に対して、表示対象物体
を観察者の視線方向から射影した二次元像を生成し、前
記生成された二次元像を前記観察者から見て異なった奥
行き位置にある複数の表示面にそれぞれ表示し、当該表
示される二次元像の輝度(または透過度)を前記各表示
面毎にそれぞれ独立に変化させて、三次元立体像を生成
する三次元表示方法であって、前記観察者の左眼、ある
いは右眼で、前記連続する一対の表示面を観察したとき
に、前記一対の表示面に表示される各二次元像の周囲部
分が重なって観察される領域を第1の領域、前記一対の
表示面の前記観察者側に近い表示面に表示される二次元
像の周囲部分と、前記一対の表示面の前記観察者側に遠
い表示面に表示される二次元像とが重なって観察される
領域を第2の領域、前記一対の表示面に表示される各二
次元像が重なって観察される領域を第3の領域、前記一
対の表示面の前記観察者側に近い表示面に表示される二
次元像と、前記一対の表示面の前記観察者側に遠い表示
面に表示される二次元像の周囲部分とが重なって観察さ
れる領域を第4の領域とし、前記各領域毎に、前記一対
の表示面で合わせて観測される輝度(または透過度)を
縦軸としてグラフ化したときに、前記観察者の左眼、お
よび右眼の少なくとも一方で観察される前記第2の領域
の輝度(または透過度)、あるいは、前記第4の領域の
輝度(または透過度)は、前記グラフ上で、前記第1の
領域の輝度(または透過度)と、前記第3の領域の輝度
(または透過度)との間に位置しないことを特徴とす
る。
【0008】また、本発明は、観察者から見て異なった
奥行き位置にある複数の表示面に対して、表示対象物体
を観察者の視線方向から射影した二次元像を生成し、前
記生成された二次元像を前記観察者から見て異なった奥
行き位置にある複数の表示面にそれぞれ表示し、当該表
示される二次元像の各部位の輝度(または透過度)を前
記各表示面毎にそれぞれ独立に変化させて、三次元立体
像を生成する三次元表示方法であって、前記観察者の左
眼、あるいは右眼で、前記連続する一対の表示面を観察
したときに、前記一対の表示面に表示される各二次元像
の周囲部分が重なって観察される領域を第1の領域、前
記一対の表示面の前記観察者側に近い表示面に表示され
る二次元像の周囲部分と、前記一対の表示面の前記観察
者側に遠い表示面に表示される二次元像とが重なって観
察される領域を第2の領域、前記一対の表示面に表示さ
れる各二次元像が重なって観察される領域を第3の領
域、前記一対の表示面の前記観察者側に近い表示面に表
示される二次元像と、前記一対の表示面の前記観察者側
に遠い表示面に表示される二次元像の周囲部分とが重な
って観察される領域を第4の領域とし、前記各領域毎
に、前記一対の表示面で合わせて観測される輝度(また
は透過度)を縦軸としてグラフ化したときに、前記観察
者の左眼、および右眼の少なくとも一方で観察される前
記第2の領域の輝度(または透過度)、あるいは、前記
第4の領域の輝度(または透過度)は、前記グラフ上
で、前記第1の領域の輝度(または透過度)と、前記第
3の領域の輝度(または透過度)との間に位置しないこ
とを特徴とする。
【0009】本発明の好ましい実施の形態では、前記観
察者の左眼、および右眼の少なくとも一方で観察される
前記第2の領域の輝度(または透過度)、および、前記
第4の領域の輝度(または透過度)は、前記グラフ上
で、前記第1の領域の輝度(または透過度)と、前記第
3の領域の輝度(または透過度)との間に位置せず、か
つ、前記第1の領域の輝度(または透過度)と、前記第
3の領域の輝度(または透過度)との中間に仮想基準線
を引いたときに、前記第2の領域の輝度(または透過
度)、および、前記第4の領域の輝度(または透過度)
は、前記仮想基準を境にして、上下反対方向にあること
を特徴とする。本発明の好ましい実施の形態では、前記
グラフ上で、前記第2の領域の輝度(または透過度)
と、前記第1の領域あるいは前記第3の領域の輝度(ま
たは透過度)との差の小さい方、あるいは、前記第4の
領域の輝度(または透過度)と、前記第1の領域あるい
は前記第3の領域の輝度(または透過度)和との差の小
さい方は、前記観察者が新たな物体と知覚されない差で
あることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、実施の形態を説明す
るための全図において、同一機能を有するものは同一符
号を付け、その繰り返しの説明は省略する。 [実施の形態1]なお、本実施の形態では、像を配置す
る「面」という表現を用いるが、これは光学などで多用
される像面などと同様な表現であり、かつこのような像
面を実現する手段としては、例えば、レンズ、全反射
鏡、部分反射鏡、曲鏡、プリズム、偏光素子、波長板な
どの種々の光学素子と、例えば、CRT(陰極線管)デ
ィスプレイ、液晶ディスプレイ、LED(Light Emissi
on Diode)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、FE
D(Field Emission Display)、DMD(Digital Mirr
or Display)、プロジェクション型ディスプレイ、線描
画型ディスプレイなどの二次元表示装置とを用いて、多
くの光学的組み合わせ技術により、実現可能なことは明
らかである。また、提示する三次元立体像を主に2つの
面に二次元像として表示する場合について述べるが、こ
れを2つ以上の面としても同様な効果が期待できること
は明らかである。
【0011】[本発明の実施の形態1の三次元表示方法
の原理]図1は、本発明の実施の形態1の三次元表示方
法の原理を説明するための図である。本実施の形態で
は、図1に示すように、観察者100の前面に複数の
面、例えば、表示面(101,102)(表示面101
が表示面102より観察者100に近い)を設定し、こ
れらの表示面(101,102)に複数の二次元像を表
示するために、二次元表示装置と種々の光学素子を用い
て光学系103を構築する。前記二次元表示装置として
は、例えば、CRT、液晶ディスプレイ、LEDディス
プレイ、プラズマディスプレイ、FEDディスプレイ、
プロジェクション型ディスプレイ、線描画型ディスプレ
イなどを用い、光学素子としては、例えば、レンズ、全
反射鏡、部分反射鏡、曲鏡、プリズム、偏光素子、波長
板などを用いる。なお、図1は、前述の文献(イ)(特
許第3022558号明細書)に記載されているものと
同じ構成のものであり、また、この表示面の設定方法に
ついては、前述の文献(イ)を参照されたい。
【0012】本実施の形態では、図2に示すように、観
察者100に提示したい三次元物体104を、観察者1
00の両眼の視線方向から、前記の表示面(101,1
02)へ射影した像(以下、「2D化像」と呼ぶ)であ
る2D化像(105,106)を生成する。この2D化
像の生成方法としては、例えば、視線方向から三次元物
体104をカメラで撮影した二次元像を用いる方法、あ
るいは別の方向から撮影した複数枚の二次元像から合成
する方法、あるいはコンピュータグラフィックによる合
成技術やモデル化を用いる方法など種々の方法がある。
図1に示すように、前記2D化像(105,106)
を、各々表示面101と表示面102の双方に、観察者
100の右眼と左眼とを結ぶ線上の一点から見て重なる
ように表示する。これは、例えば、2D化像(105,
106)の各々の中心位置や重心位置の配置と、各々の
像の拡大・縮小を制御することで可能となる。
【0013】本実施の形態においても、前述の文献
(イ)に記載の方法と同様に、前記構成を有する装置上
で、2D化像(105,106)の各々の輝度を、観察
者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、三次
元物体104の奥行き位置に対応して変えて、表示面1
01と表示面102の間に存在する三次元物体104の
三次元立体像を表示する。その2D化像(105,10
6)の各々の輝度の変え方の一例について説明する。例
えば、三次元物体104が表示面101上にある場合に
は、この上の2D化像105の輝度を三次元物体104
の輝度に等しくし、表示面102上の2D化像106の
輝度はゼロとする。次に、例えば、三次元物体104が
観察者100より少し遠ざかって表示面101より表示
面102側に少し寄った位置にある場合には、2D化像
105の輝度を少し下げ、2D化像106の輝度を少し
上げる。なお、図1は、この状態の場合を図示してお
り、また、ここでは、白黒図面であるため、分かりやす
いように、輝度の高い方を濃く示してある。
【0014】さらに、例えば、三次元物体104が観察
者100よりさらに遠ざかって表示面101より表示面
102側にさらに寄った位置にある場合には、2D化像
105の輝度をさらに下げ、2D化像106の輝度をさ
らに上げる。遂に、例えば、三次元物体104が表示面
102上にある場合には、この上の2D化像106の輝
度を三次元物体104の輝度に等しくし、表示面101
上の2D化像105の輝度はゼロとする。このように表
示することにより、観察者(人)100の生理的あるい
は心理的要因あるいは錯覚により、表示しているのが2
D化像(105,106)であっても、観察者100に
はあたかも表示面(101,102)の中間に三次元物
体104が位置しているように感じられる。即ち、例え
ば、表示面(101,102)にほぼ等輝度の2D化像
(105,106)を表示した場合には、表示面(10
1,102)の奥行き位置の中間付近に三次元物体10
4があるように感じられる。この場合に、この三次元物
体104は、観察者100には立体感を伴って知覚され
る。
【0015】なお、前記説明においては、例えば、三次
元物体104全体の奥行き位置を、例えば、表示面(1
01,102)に表示した二次元像を用いて表現する方
法について主に述べたが、本実施の形態は、例えば、三
次元物体自体が有する奥行きを表現する方法としても使
用できることは明らかである。三次元物体自体が有する
奥行きを表現する場合における重要な要点は、図1に示
す構成を有する装置上で、2D化像(105,106)
の各々の部位の輝度を、観察者100から見た総体的な
輝度を一定に保ちつつ、三次元物体104の各部位が有
する奥行き位置に対応して変えることである。その2D
化像(105,106)の各々の輝度の変え方の一例に
ついて説明する。図3(a)が観察者100に近い面、
例えば、表示面101に表示される2D化像の一例であ
り、図3(b)が観察者100に遠い面、例えば、表示
面102に表示される2D化像の一例である。例えば、
三次元物体として図3に示したようなケーキを例に取る
と、上に立てたロウソクを除き、ケーキ(三次元物体)
の上面及び下面は、例えば、ほぼ平坦であり、かつその
側面は、例えば、円柱状であり、ロウソクは、例えば、
上面の円周近傍に配置する。
【0016】この場合の2D化像では、上面及び下面に
おいては、上方の方が奥に位置し、かつその側面では真
ん中が手前で端にいくに従って奥に位置し、さらに隠れ
ている上方の真ん中は奥に位置することとなる。この場
合、上面及び下面における輝度変化は、観察者100に
近い面、例えば、表示面101においては、図3(a)
に示すように、観察者100に近い部位(2D化像で
は、例えば下方)が輝度が高く、かつ遠い部位(2D化
像では、例えば上方)が輝度が低くなるようにその奥行
き位置に対応して徐々に変化させる。また、観察者に遠
い面、例えば表示面102においては、図3(b)に示
すように、観察者に近い部位(2D化像では、例えば下
方)が輝度が低く、かつ遠い部位(2D化像では、例え
ば上方)が輝度が高くなるようにその奥行き位置に対応
して徐々に変化させる。
【0017】次に、円柱部分の輝度変化もその奥行き位
置に対応して、観察者100に近い面、例えば、表示面
101においては、図3(a)に示すように、観察者1
00に近い部位(例えば、真中付近)が輝度が高く、か
つ遠い部位(例えば、左右の端付近)が輝度が低くなる
ように徐々に変化させる。また、観察者100に遠い
面、例えば、表示面102においては、図3(b)に示
すように、観察者100に近い部位(例えば、真中付
近)が輝度が低く、かつ遠い部位(例えば、左右の端付
近)が輝度が高くなるように徐々に変化させる。このよ
うに表示することにより、観察者(人)100の生理的
あるいは心理的要因あるいは錯覚により、表示している
のが二次元像であっても、観察者100にはあたかも上
面、下面がほぼ平らな円柱状のケーキがあるように感じ
られる。
【0018】なお、前述の説明では、二次元像を配置す
る面の中で主に2つの面に関してのみ記述し、かつ観察
者に提示する物体が2つの面の間にある場合について述
べたが、二次元像を配置する面の個数がこれよりも多
く、あるいは提示する物体の位置が異なる場合であって
も、同様な手法により三次元立体像を表示することが可
能であることは明らかである。例えば、面が3つで、観
察者100に近い面と、中間の面との間に第1の三次元
物体が、中間の面と、観察者100に遠い面との間に第
2の三次元物体が存在する場合には、観察者100に近
い面と、中間の面とに、第1の三次元物体の2D化像を
表示し、中間の面と、観察者100に遠い面とに第2の
三次元物体の2D化像を表示することで、第1および第
2の三次元物体の三次元立体像を表示することができ
る。
【0019】さらに、本実施の形態においては、2D化
像が三次元的に移動する場合に関しては特に述べなかっ
たが、観察者の左右上下方向への移動に関しては通常の
二次元表示装置の場合と同様に表示面内での動画再生に
よって可能であり、奥行き方向への移動に関しては、2
D化像(105,106)の各々の輝度を、観察者10
0から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、三次元立体
像の奥行き位置の時間的変化に対応して変化させること
により、三次元像の動画を表現できることは明らかであ
る。例えば、三次元立体像が表示面101より表示面1
02まで時間的に移動する場合について説明する。三次
元立体像が表示面101上にある場合には、表示面10
1上の2D化像105の輝度を三次元立体像の輝度に等
しくし、表示面102上の2D化像106の輝度はゼロ
とする。次に、例えば、三次元立体像が、次第に観察者
100より時間的に少し遠ざかり、表示面101より表
示面102側に時間的に少し寄ってくる場合には、三次
元立体像の奥行き位置の移動に対応させて2D化像10
5の輝度を時間的に少し下げ、かつ2D化像106の輝
度を時間的に少し上げる。
【0020】次に、例えば、三次元立体像が観察者10
0より時間的にさらに遠ざかり、表示面101より表示
面102側にさらに寄った位置に時間的に移動する場合
には、三次元立体像の奥行き位置の移動に対応させて2
D化像105の輝度を時間的にさらに下げ、かつ2D化
像106の輝度を時間的にさらに上げる。また、例え
ば、三次元立体像が、遂に表示面102上まで時間的に
移動してきた場合には、三次元立体像の奥行き位置の移
動に対応させてこの上の2D化像106の輝度を三次元
立体像の輝度に等しくなるまで時間的に変化させ、かつ
表示面101上の2D化像105の輝度がゼロとなるま
で変化させる。このように表示することにより、人の生
理的あるいは心理的要因あるいは錯覚により、表示して
いるのが2D化像(105,106)であっても、観察
者100にはあたかも表示面(101,102)の間
を、表示面101から表示面102に三次元立体像が奥
行き方向に移動するように感じられる。
【0021】なお、前述の説明では、三次元立体像が表
示面101から表示面102まで移動する場合について
述べたが、これが表示面(101,102)の間の途中
の奥行き位置から表示面102まで移動する場合や、表
示面101から表示面(101,102)の間の途中の
奥行き位置まで移動する場合や、表示面(101,10
2)の間の途中の奥行き位置から表示面(101,10
2)の間の途中の別な奥行き位置まで移動する場合であ
っても、同様なことが可能なことは明らかである。な
お、本実施の形態においては、2D化像を配置する面の
中で主に2つの面に関してのみ記述し、かつ観察者10
0に提示する三次元立体像が2つの面の間を移動する場
合について述べたが、二次元像を配置する面の個数がこ
れよりも多く、あるいは提示する三次元物体が複数の面
をまたがって移動する場合であっても、同様な手法によ
り、三次元立体像を表示可能であり、同様な効果が期待
できることは明らかである。また、本実施の形態では、
1個の三次元立体像が二次元像を配置する二つの面内で
移動する場合について説明したが、複数個の三次元物体
が移動する場合、即ち、表示される二次元像が、それぞ
れ移動方向の異なる複数の物体像を含む場合には、各表
示面に表示される物体像の輝度を、物体像毎に、その物
体の移動方向および移動速度に応じて変化させればよい
ことは明らかである。なお、本実施の形態の三次元表示
方法の詳細な説明については、前述の文献(イ)(特許
第3022558号明細書)を参照されたい。
【0022】[本実施の形態1の三次元表示方法の特
徴]本実施の形態の三次元表示方法における、各表示面
(101,102)に表示される2D化像(105,1
06)の輝度と、各表示面(101,102)に表示さ
れる2D化像(105,106)の周囲部分の輝度との
関係について説明する。図4は、本実施の形態におけ
る、各表示面(101,102)に表示される2D化像
(105,106)の輝度と、各表示面(101,10
2)に表示される2D化像(105,106)の周囲部
分の輝度との関係の一例を示す図である。図4におい
て、10が表示面101のある1水平方向(左右両眼を
結ぶ方向)の輝度分布を、11が表示面102のある1
水平方向の緯度分布を示し、点線で囲まれる領域(図4
のβに示す領域)が各表示面(101,102)に表示
される2D化像(105,106)の輝度を表し、それ
以外の領域が、2D化像(105,106)の周囲部分
の輝度を表す。図4では、前方の表示面101に表示さ
れる2D化像105の輝度が、周囲部分の輝度より小さ
く、後方の表示面102に表示される2D化像106の
輝度が、周囲部分の輝度より大きくなっている。
【0023】この図4において、観察者100の左眼か
ら各表示面(101,102)を観察した場合に、観察
者100の左眼には、各表示面(101,102)に表
示される2D化像(105,106)の周囲部分が重な
って観察される第1の領域(図4に矢印で示すように、
Aから左の領域、Dから右の領域)と、前方の表示面1
01に表示される2D化像105の周囲部分と、後方の
表示面102に表示される2D化像106とが重なって
観察される第2の領域(図4のAとBとの間の領域)
と、各表示面(101,102)に表示される2D化像
(105,106)が重なって観察される第3の領域
(図4のBとCとの間の領域)と、前方の表示面101
に表示される2D化像105と、後方の表示面102に
表示される2D化像106の周囲部分とが重なって観察
される第4の領域(図4のCとDとの間の領域)とが観
察される。この第1ないし第4の領域において、前記観
察者100の左眼により、各表示面(101,102)
で合わせて観察される輝度(即ち、各表示面(101,
102)の輝度の和)を縦軸に取って、取りグラフ化し
たものが、図4の(イ)に示すグラフである。
【0024】また、右眼で見たときも、左眼と同様であ
り、第1ないし第4の領域において、右目により、各表
示面(101,102)で合わせて観察される輝度を縦
軸に取って、グラフ化したものが、図4の(ロ)に示す
グラフである。この図4の(イ)に示す輝度分布が、観
察者100の左眼の網膜で感知され、図4の(ロ)に示
す輝度分布が、観察者100の右目の網膜で感知され
る。また、図4の(ハ)は、図4の(イ)に示す輝度分
布において、人が立体視を知覚する際に使用していると
考えられる低い空間周波数部分を取り出したグラフであ
る。この図4の(ハ)に示すように、観察者100が立
体視を知覚する際に、左眼で感知される二次元像の輝度
は、急激に立ち上がる部分(図4の(イ)のグラフのA
の部分)と、緩やかに減少する部分(図4の(イ)のグ
ラフのAからCの部分)と、突起状部分(図4の(イ)
のグラフのCからDの部分)とを有する。この場合に、
人間の眼の知覚により、観察者100には、後方の表示
面102の後方の位置(即ち、表示面102の位置よ
り、さらに後側の位置)に、三次元立体像が観察され
る。この場合に、この突起状部分の飛び出し量、即ち、
例えば、図4の(イ)のグラフのAとBとの間の輝度
と、BとCとの間の輝度との間の輝度差が大きいほど、
三次元立体像が観察される位置が、後方の表示面102
からより遠く離れた位置となり、この突起状部分の飛び
出し量、即ち、例えば、図4の(イ)のグラフのAとB
との間の輝度と、BとCとの間の輝度との間の輝度差が
小さいほど、三次元立体像が観察される位置が、後方の
表示面102により近い位置となる。
【0025】図5は、本実施の形態における、各表示面
(101,102)に表示される2D化像(105,1
06)の輝度と、各表示面(101,102)に表示さ
れる2D化像(105,106)の周囲部分の輝度との
関係の他の例を示す図である。なお、図5における符号
は、図4と同じであるので、その詳細な説明は省略す
る。図5では、前方の表示面101に表示される2D化
像105の輝度が、周囲部分の輝度より大きく、後方の
表示面102に表示される2D化像106の輝度が、周
囲部分の輝度より小さくなっている。この図5におい
て、左眼で観察した場合に、各表示面(101,10
2)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ
化したものが、図5の(イ)に示すグラフであり、右目
で観察した場合に、各表示面(101,102)で合わ
せて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ化したもの
が、図5の(ロ)に示すグラフである。また、図5の
(ハ)は、図5の(イ)に示す輝度分布において、人が
立体視を知覚する際に使用していると考えられる低い空
間周波数部分を取り出したグラフである。図5の(ハ)
に示すように、観察者100が立体視を知覚する際に、
左眼で感知される二次元像の輝度は、急激に立ち下がる
部分(図5の(イ)のグラフのAの部分)と、緩やかに
上昇する部分(図5の(イ)のグラフのAからCの部
分)と、突起状部分(図5の(イ)のグラフのCからD
の部分)とを有する。この図5に示す場合でも、人間の
眼の知覚により、観察者100には、後方の表示面10
2の後方の位置(即ち、表示面102の位置より、さら
に後側の位置)に、三次元立体像が観察される。
【0026】即ち、観察者100の左眼および右眼の網
膜に感知される二次元像の輝度において、人が立体視を
知覚する際に使用していると考えられる低い空間周波数
部分を取り出したグラフで、突起状部分(図4、または
図5の(イ)のグラフのCからDの部分)が、内側(他
方の眼に近い方の側)に生じる場合には、観察者100
には、後方の表示面102の後方の位置(即ち、表示面
102の位置より、さらに後側の位置)に、三次元立体
像が観察される。逆に、観察者100の左眼および右眼
の網膜に感知される二次元像の輝度において、人が立体
視を知覚する際に使用していると考えられる低い空間周
波数部分を取り出したグラフで、突起状部分(図4、ま
たは図5の(イ)のグラフのCからDの部分)が、外側
(他方の眼に遠い方の側)に生じる場合には、観察者1
00には、前方の表示面102の前方の位置(即ち、表
示面101の位置より、さらに前方の位置)に、三次元
立体像が観察される。この状態のときの、各表示面(1
01,102)に表示される2D化像(105,10
6)の輝度と、各表示面(101,102)に表示され
る2D化像(105,106)の周囲部分の輝度との関
係を、図6、図7に示す。なお、図6、図7における符
号は、図4と同じであるので、その詳細な説明は省略す
る。
【0027】図6では、図4と同様、前方の表示面10
1に表示される2D化像105の輝度は、周囲部分の輝
度より小さく、後方の表示面102に表示される2D化
像106の輝度が、周囲部分の輝度より大きくなってい
る。但し、図6では、前方の表示面101に表示される
2D化像105の輝度が、図4に示す場合よりも小さ
く、後方の表示面102に表示される2D化像106の
輝度が、図4に示す場合よりも小さくなっている。この
図6において、左眼で観察した場合に、各表示面(10
1,102)で合わせて観察される輝度を縦軸に取っ
て、グラフ化したものが、図6の(イ)に示すグラフで
あり、右目で観察した場合に、各表示面(101,10
2)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ
化したものが、図6の(ロ)に示すグラフである。ま
た、図6の(ハ)は、図6の(イ)に示す輝度分布にお
いて、人が立体視を知覚する際に使用していると考えら
れる低い空間周波数部分を取り出したグラフである。こ
の場合に、突起状部分(図6の(イ)のグラフのAから
B、およびCからDの部分)の飛び出し量、即ち、例え
ば、図6の(イ)のグラフのAとBとの間の輝度と、B
とCとの間の輝度との間の輝度差が大きいほど、三次元
立体像が観察される位置が、前方の表示面101からよ
り前方の位置となり、この突起状部分の飛び出し量、即
ち、例えば、図6の(イ)のグラフのAとBとの間の輝
度と、BとCとの間の輝度との間の輝度差が小さいほ
ど、三次元立体像が観察される位置が、前方の表示面1
01により近い位置となる。
【0028】図7では、図5と同様、前方の表示面10
1に表示される2D化像105の輝度は、周囲部分の輝
度より大きく、後方の表示面102に表示される2D化
像106の輝度が、周囲部分の輝度より小さくなってい
る。但し、図7では、前方の表示面101に表示される
2D化像105の輝度が、図5に示す場合よりも大き
く、後方の表示面102に表示される2D化像106の
輝度が、図5に示す場合よりも大きくなっている。この
図7において、左眼で観察した場合に、各表示面(10
1,102)で合わせて観察される輝度を縦軸に取っ
て、グラフ化したものが、図7の(イ)に示すグラフで
あり、右目で観察した場合に、各表示面(101,10
2)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ
化したものが、図7の(ロ)に示すグラフである。ま
た、図7の(ハ)は、図7の(イ)に示す輝度分布にお
いて、人が立体視を知覚する際に使用していると考えら
れる低い空間周波数部分を取り出したグラフである。
【0029】図8、図9は、前述の文献(イ)に記載さ
れている三次元表示方法の場合における、各表示面(1
01,102)に表示される2D化像(105,10
6)の輝度と、各表示面(101,102)に表示され
る2D化像(105,106)の周囲部分の輝度との関
係を示す図である、図8では、前方の表示面101に表
示される2D化像105の輝度は、周囲部分の輝度より
小さく、後方の表示面102に表示される2D化像10
6の輝度が、周囲部分の輝度より小さくなっている。こ
の図8において、左眼で観察した場合に、各表示面(1
01,102)で合わせて観察される輝度を縦軸に取っ
て、グラフ化したものが、図8の(イ)に示すグラフで
あり、右目で観察した場合に、各表示面(101,10
2)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ
化したものが、図8の(ロ)に示すグラフである。ま
た、図8の(ハ)は、図8の(イ)に示す輝度分布にお
いて、人が立体視を知覚する際に使用していると考えら
れる低い空間周波数部分を取り出したグラフである。
【0030】図9では、前方の表示面101に表示され
る2D化像105の輝度は、周囲部分の輝度より大き
く、後方の表示面102に表示される2D化像106の
輝度が、周囲部分の輝度より大きくなっている。この図
9において、左眼で観察した場合に、各表示面(10
1,102)で合わせて観察される輝度を縦軸に取っ
て、グラフ化したものが、図7の(イ)に示すグラフで
あり、右目で観察した場合に、各表示面(101,10
2)で合わせて観察される輝度を縦軸に取って、グラフ
化したものが、図7の(ロ)に示すグラフである。ま
た、図9の(ハ)は、図9の(イ)に示す輝度分布にお
いて、人が立体視を知覚する際に使用していると考えら
れる低い空間周波数部分を取り出したグラフである。図
8、図9の(ハ)のグラフには、図4ないし図7に現れ
た突起状部分が現れていない。このような場合には、観
察者には、各表示面(101,102)あるいは各表示
面(101,102)の間に、三次元立体像が観察され
る。
【0031】このように、本実施の形態では、前後の表
示面(101,102)に表示される2D化像(10
5,106)の輝度と、その周囲部分の輝度とが、所定
の関係を満たすようにして、表示面101の前方、ある
いは、表示面の後方に三次元立体像を表示することがで
きる。このような現象が発現される条件は、前後の表示
面(101,102)に表示される2D化像(105,
106)の左右両端部の少なくとも一方において、前後
の表示面(101,102)に表示される2D化像(1
05,106)の輝度から、2D化像(105,10
6)の周囲部分の輝度を差し引いたときの符号が、前方
の表示面101と後方の表示面102とで異なっている
ことである。例えば、図4の場合では、前方の表示面1
01に表示される2D化像105の左右両端部の輝度か
ら、2D化像105の周囲部分の輝度を差し引いたとき
の符号は(−)であるのに対して、後方の表示面102
に表示される2D化像106の輝度から、2D化像10
6の周囲部分の輝度を差し引いたときの符号は(+)と
なる。これは、図5ないし図7の場合でも同様である。
【0032】特に、図4ないし図7に示すように、前後
の表示面(101,102)に表示される2D化像(1
05,106)の左右両端部の輝度と、2D化像(10
5,106)の周囲部分との輝度との差がほぼ同じであ
り、かつ、前後の表示面(101,102)に表示され
る2D化像(105,106)の左右両端部の輝度か
ら、2D化像(105,106)の周囲部分の輝度を差
し引いたときの符号が、前方の表示面101と後方の表
示面102とで異なっており、さらに、前後の表示面
(101,102)に表示される2D化像(105,1
06)の左右両端部の輝度と、2D化像(105,10
6)の周囲部分の輝度との差が、一方の表示面(例え
ば、図4では表示面101)の方が、他方の表示面(例
えば、図4では表示面102)より比較的小さい場合に
は、前述した現象は必ず発現される。ここで、前述の
「比較的小さい」という意味は、網膜像の突起状部分
(例えば、図4の(ハ)のグラフの突起状部分)が小さ
ければ、この突起状部分を新たな物体と知覚することが
少ないということである。
【0033】即ち、例えば、図4の(イ)に示すグラフ
上で、観察者100の左眼、および、右眼により観察さ
れる第2の領域の輝度(即ち、各表示面(101,10
2)で合わせて観察される輝度)、および第4の領域の
輝度が、第1の領域の輝度と、第3の領域の輝度との間
に位置せず、かつ、第1の領域の輝度と第3の領域の輝
度との中間に仮想基準線(例えば、図4に示し(ニ)の
線)を引いたときに、第2の領域の輝度および第4の領
域の輝度が、前記仮想基準を境にして、上下反対方向に
ある場合には、前述した現象は必ず発現される。なお、
観察者100の左目、および右目で観察される、各領域
での輝度(即ち、各表示面(101,102)で合わせ
て観察される輝度)を縦軸に取ったグラフ上で、観察者
100の左眼、および右眼の一方で観察される第2の領
域の輝度、あるいは、第4の領域の輝度が、第1の領域
の輝度と、第3の領域の輝度との間に位置していない場
合でも、前述した現象は必ず発現される。但し、この場
合は、前方、あるいは後方に飛び出す量が、前述の場合
よりも少なくなる。
【0034】即ち、図10ないし図13に示すように、
観察者100の左眼あるいは右眼の網膜に感知される二
次元像の両側のエッジ部分の輝度が、どちらかが、図4
ないし図7に示すものであり、かつ、他方が、図8、図
9に示すもの場合でも、前述した現象は必ず発現され
る。なお、図10は、観察者100の左眼あるいは右眼
の網膜に感知される二次元像の一方(例えば、左側)の
エッジ部分が、図4に示すタイプで、観察者100の左
眼あるいは右眼の網膜に感知される二次元像の他方(例
えば、右側)のエッジ部分が、図9に示すタイプであ
る。同様に、図11は、観察者100の左眼あるいは右
眼の網膜に感知される二次元像の一方(例えば、左側)
のエッジ部分が、図6に示すタイプで、観察者100の
左眼あるいは右眼の網膜に感知される二次元像の他方
(例えば、右側)のエッジ部分が、図9に示すタイプで
ある。同様に、図12は、観察者100の左眼あるいは
右眼の網膜に感知される二次元像の一方(例えば、左
側)のエッジ部分が、図5に示すタイプで、観察者10
0の左眼あるいは右眼の網膜に感知される二次元像の他
方(例えば、右側)のエッジ部分が、図8に示すタイプ
である。
【0035】同様に、図13は、観察者100の左眼あ
るいは右眼の網膜に感知される二次元像の一方(例え
ば、左側)のエッジ部分が、図7に示すタイプで、観察
者100の左眼あるいは右眼の網膜に感知される二次元
像の他方(例えば、右側)のエッジ部分が、図8に示す
タイプである。また、観察者100の左目、および右目
で観察される、各領域での輝度(即ち、各表示面(10
1,102)で合わせて観察される輝度)を縦軸に取っ
たグラフ上で、観察者100の左眼、および右眼の一方
で観察される第2の領域の輝度、および、第4の領域の
輝度が、第1の領域の輝度と、第3の領域の輝度との間
に位置せず、かつ、第1の領域の輝度と第3の領域の輝
度との中間に仮想基準線(例えば、図4に示し(ニ)の
線)を引いたときに、第2の領域の輝度および第4の領
域の輝度が、前記仮想基準を境にして同方向にある場合
でも、前述した現象は必ず発現される。
【0036】即ち、観察者100の左目、および右目で
観察される、各領域での輝度(即ち、各表示面(10
1,102)で合わせて観察される輝度)を縦軸に取っ
たグラフ上で、観察者100の左眼あるいは右眼の網膜
に感知される二次元像の両側のエッジ部分の輝度が、図
4と図5、あるいは、図6と図7の組み合わせの場合に
も、前述した現象は起こり得る。但し、この場合にも、
前方、あるいは後方に飛び出す量が、前述の場合よりも
少なくなるとともに、突起状部分(図4の(イ)のグラ
フのCからDの部分)の飛び出す方向が同一方向となる
ため、違和感が生じ易くなる。さらに、前述の説明で
は、各領域において、観察者100の左眼、あるいは、
右目で観察される輝度(即ち、各表示面(101,10
2)で合わせて観察される輝度)の変化が急峻な場合に
ついて説明したが、各領域において、観察者100の左
眼、あるいは、右目で観察される輝度の変化が穏やかで
ある場合にも、前述した現象は発現される。
【0037】[実施の形態2][本発明の実施の形態2
の三次元表示方法の原理]図14は、本発明の実施の形
態2の三次元表示方法の原理を説明するための図であ
る。本実施の形態では、図14に示すように、観察者1
00の前方に、複数の透過型表示装置、例えば、透過型
表示装置(111,112)(透過型表示装置111が
透過型表示装置112より観察者100に近い)と、種
々の光学素子と、光源110を用いて光学系103を構
築する。即ち、本実施の形態では、前記実施の形態1に
おける表示面(101,102)に代えて、透過形表示
装置(111,112)を用いるものである。前記透過
型表示装置(111,112)としては、例えば、ツイ
ストネマティック型液晶ディスプレイ、イン・プレイン
型液晶ディスプレイ、ホモジニアス型液晶ディスプレ
イ、強誘電液晶ディスプレイ、ゲスト−ホスト型液晶デ
ィスプレイ、高分子分散型液晶ディスプレイ、ホログラ
フィック高分子分散型液晶ディスプレイ、あるいはこれ
らの組み合わせなどを使用する。また、光学素子とし
は、例えば、レンズ、全反射鏡、部分反射鏡、曲面鏡、
プリズム、偏光素子、波長板などを用いる。本実施の形
態では、一例として、光源110が、観察者100から
見て最も後方に配置された場合を示す。なお、本実施の
形態の三次元表示方法に使用可能な透過型表示装置につ
いては、特願2000−124036号を参照された
い。
【0038】本実施の形態の三次元表示方法において
も、前記実施の形態1と同様、観察者100に提示した
い三次元物体104を、観察者100から見て、前記透
過型表示装置(111,112)へ射影した2D化像
(107,108)を生成する。前記2D化像(10
7,108)を、図14に示すように、各々透過型表示
装置111と透過型表示装置112との双方に、観察者
100の右眼と左眼を結ぶ線上の一点から見て重なるよ
うに、2D化像(107,108)として表示する。こ
れは、例えば、2D化像(107,108)の各々の中
心位置や重心位置の配置と、各々の像の拡大/縮小率を
制御することで可能となる。前記構成を有する装置上
で、観察者100が見る像は、光源110から射出され
た光で、2D化像108を透過し、さらに2D化像10
7を透過した光によって生成される。
【0039】本実施の形態では、前記構成を有する装置
上で、2D化像(107,108)の各々の透過度の配
分を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ち
つつ、三次元物体104の奥行き位置に対応して変え
て、透過型表示装置111と透過型表示装置112との
間に存在する三次元物体の三次元立体像を表示する。そ
の2D化像(107,108)の各々の透過度の変え方
の一例について説明する。例えば、三次元物体104が
透過型表示装置111上にある場合には、透過型表示装
置111上の透過度を、2D化像107の輝度が三次元
物体104の輝度に等しくなるように設定し、透過型表
示装置112上の2D化像108の部分の透過度を、例
えば、その透過型表示装置112の最大値とする。次
に、例えば、三次元物体104が観察者100より少し
遠ざかって、透過型表示装置111より透過型表示装置
112側に少し寄った位置にある場合には、透過型表示
装置111上の2D化像107の部分の透過度を少し増
加させ、透過型表示装置112上の2D化像108の部
分の透過度を少し減少させる。
【0040】さらに、例えば、三次元物体104が観察
者100よりさらに遠ざかって、透過型表示装置111
より透過型表示装置112側にさらに寄った位置にある
場合には、透過型表示装置111上の2D化像107の
部分の透過度をさらに増加させ、透過型表示装置112
上の2D化像108の部分の透過度をさらに減少させ
る。遂に、例えば、三次元物体104が透過型表示装置
112上にある場合には、透過型表示装置112上の透
過度を、2D化像108の輝度が三次元物体104の輝
度に等しくなるように設定し、透過型表示装置111上
の2D化像107の部分の透過度を、例えば、透過型表
示装置111の最大値とする。このように表示すること
により、観察者(人)100の生理的あるいは心理的要
因あるいは錯覚により、表示しているのが2D化像(1
07,108)であっても、観察者100にはあたかも
透過型表示装置(111,112)の中間に三次元物体
104が位置しているように感じられる。即ち、例え
ば、透過型表示装置(111,112)にほぼ等輝度の
2D化像(107,108)を表示した場合には、透過
型表示装置(111,112)の奥行き位置の中間付近
に三次元物体104があるように感じられる。この場合
に、この三次元物体104は、観察者100には立体感
を伴って知覚される。
【0041】なお、前述の説明においては、例えば、三
次元物体全体の奥行き位置を、例えば、透過型表示装置
(111,112)に表示した二次元像を用いて表現す
る方法について主に述べたが、本実施の形態において
も、前述の実施の形態1で説明した方法と同様の手法に
より、例えば、三次元物体自体が有する奥行きを表現す
る方法としても使用できることは明らかである また、本実施の形態においても、前記実施の形態1で説
明した方法と同様の手法により、2D化像が三次元的に
移動する場合には、観察者100の左右上下方向への移
動に関しては通常の二次元表示装置の場合と同様に透過
型表示装置内での動画再生によって可能であり、また、
奥行き方向への移動に関しては、複数の透過型表示装置
における透過度の変化を時間的に行うことで、三次元立
体像の動画を表現することができることは明らかであ
る。
【0042】なお、前記実施の形態1では、2D化像
(105,106)の各々の輝度の配分を、観察者10
0から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、三次元物体
104の奥行き位置に対応して変化させて三次元立体像
を表示する。また、本実施の形態では、2D化像(10
7,108)の各々の透過度の配分を、観察者100か
ら見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、三次元物体10
4の奥行き位置に対応して変化させて三次元立体像を表
示する。即ち、前記実施の形態1では、三次元物体10
4に近い方の面に表示される2D化像の輝度を、三次元
物体104に遠い方の面に表示される2D化像の輝度よ
りも増加させるのに対して、本実施の形態では、三次元
物体104に近い方の透過型表示装置に表示される2D
化像の透過度を、三次元物体104に遠い方の透過型表
示装置に表示される2D化像の透過度よりも減少させる
点で異なっている。したがって、本実施の形態におい
て、前記実施の形態1と同様の手法を用いて、三次元物
体自体が有する奥行きを表現する場合、あるいは、三次
元立体像の動画を表現する場合には、前記実施の形態1
において、各表示面に表示される2D化像の輝度を増加
させる場合には、各透過型表示装置に表示される2D化
像の透過度を減少させ、また、前記実施の形態1におい
て、各表示面に表示される2D化像の輝度を減少させる
場合には、各透過型表示装置に表示される2D化像の透
過度を増加させるようにすればよい。
【0043】また、本実施の形態においても、二次元像
を配置する面の中で主に2つの面に関してのみ記述し、
かつ観察者に提示する物体が2つの面の間にある場合に
ついて述べたが、二次元像を配置する面の個数がこれよ
りも多く、あるいは提示する物体の位置が異なる場合で
あっても、同様な手法により、三次元立体像を表示する
ことが可能であることは明らかである。例えば、透過型
表示装置が3つで、観察者100に近い透過型表示装置
と、中間の透過型表示装置との間に第1の三次元物体
が、中間の透過型表示装置と、観察者100に遠い透過
型表示装置との間に第2の三次元物体が存在する場合に
は、観察者100に近い透過型表示装置と、中間の透過
型表示装置とに、第1の三次元物体の2D化像を表示
し、中間の透過型表示装置と、観察者100に遠い透過
型表示装置に第2の三次元物体の2D化像を表示するこ
とで、第1および第2の三次元物体の三次元立体像を表
示することができる。なお、本実施の形態の三次元表示
方法の詳細な説明については、前述の特願2000−1
24036号を参照されたい。
【0044】本実施の形態においても、前後の透過型表
示装置(111,112)に表示される2D化像(10
7,108)の透過度と、その周囲部分の透過度とが、
前記実施の形態1で説明した関係を満たすようにするこ
とにより、透過型表示装置111の前方、あるいは、透
過型表示装置112の後方に三次元立体像を表示するこ
とができる。なお、本実施の形態において、各領域にお
いて、観察者100の左眼、あるいは、右目により、各
表示面(101,102)で合わせて観察される透過度
は、各表示面(101,102)の透過度の積となる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施の形
態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施の
形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。本発明の三次元表示方法によれば、複
数の表示面に表示される二次元像の輝度あるいは透過度
を、それぞれ独立に変化させて三次元立体像を表示する
際に、連続する一対の表面を使用して、前記一対の表示
面の位置から、より観察者側に近い位置、あるいは、よ
り観察者側に遠い位置に、三次元立体像を表示すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の三次元表示方法の原理
を説明するための図である。
【図2】本発明の実施の形態1の表示面に表示される2
D化像の一例を説明するための図である。
【図3】本発明の実施の形態1の表示面に表示される2
D化像の他の例を説明するための図である。
【図4】本発明の実施の形態1の三次元表示方法におけ
る、各表示面に表示される2D化像の輝度と、各表示面
に表示される2D化像の周囲部分の輝度との関係の一例
を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態1の三次元表示方法におけ
る、各表示面に表示される2D化像の輝度と、各表示面
に表示される2D化像の周囲部分の輝度との関係の他の
例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1の三次元表示方法におけ
る、各表示面に表示される2D化像の輝度と、各表示面
に表示される2D化像の周囲部分の輝度との関係の他の
例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1の三次元表示方法におけ
る、各表示面に表示される2D化像の輝度と、各表示面
に表示される2D化像の周囲部分の輝度との関係の他の
例を示す図である。
【図8】従来の三次元表示方法における、各表示面に表
示される2D化像の輝度と、各表示面に表示される2D
化像の周囲部分の輝度との関係の一例を示す図である。
【図9】従来の三次元表示方法における、各表示面に表
示される2D化像の輝度と、各表示面に表示される2D
化像の周囲部分の輝度との関係の他の例を示す図であ
る。
【図10】本発明の実施の形態1の三次元表示方法にお
ける、各表示面に表示される2D化像の輝度と、各表示
面に表示される2D化像の周囲部分の輝度との関係の他
の例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態1の三次元表示方法にお
ける、各表示面に表示される2D化像の輝度と、各表示
面に表示される2D化像の周囲部分の輝度との関係の他
の例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態1の三次元表示方法にお
ける、各表示面に表示される2D化像の輝度と、各表示
面に表示される2D化像の周囲部分の輝度との関係の他
の例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態1の三次元表示方法にお
ける、各表示面に表示される2D化像の輝度と、各表示
面に表示される2D化像の周囲部分の輝度との関係の他
の例を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態2の三次元表示方法の原
理を説明するための図である。
【符号の説明】
100…観察者、101,102…表示面、103…光
学系、104…三次元物体、105,106,107,
108…2D化像、110…光源、111,112…透
過型表示装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上平 員丈 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5C061 AA06 AA21 AB18 5C082 BA12 BA47 CA81 MM10 5G435 AA01 BB02 BB04 BB06 BB12 BB15 CC11

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観察者から見て異なった奥行き位置にあ
    る複数の表示面に対して、表示対象物体を観察者の視線
    方向から射影した二次元像を生成し、 前記生成された二次元像を前記観察者から見て異なった
    奥行き位置にある複数の表示面にそれぞれ表示し、当該
    表示される二次元像の輝度を前記各表示面毎にそれぞれ
    独立に変化させて、三次元立体像を生成する三次元表示
    方法であって、 前記連続する一対の表示面に表示される各二次元像の左
    右両端部の少なくとも一方において、前記一対の表示面
    に表示される各二次元像の輝度から、前記一対の表示面
    に表示される各二次元像の周囲部分の輝度を減算した時
    の符号が、前記一対の表示面で異なっていることを特徴
    とする三次元表示方法。
  2. 【請求項2】 観察者から見て異なった奥行き位置にあ
    る複数の表示面に対して、表示対象物体を観察者の視線
    方向から射影した二次元像を生成し、 前記生成された二次元像を前記観察者から見て異なった
    奥行き位置にある複数の表示面にそれぞれ表示し、当該
    表示される二次元像の各部位の輝度を前記各表示面毎に
    それぞれ独立に変化させて、三次元立体像を生成する三
    次元表示方法であって、 前記連続する一対の表示面に表示される各二次元像の左
    右両端部の少なくとも一方において、前記一対の表示面
    に表示される各二次元像の輝度から、前記一対の表示面
    に表示される各二次元像の周囲部分の輝度を減算した時
    の符号が、前記一対の表示面で異なっていることを特徴
    とする三次元表示方法。
  3. 【請求項3】 観察者から見て異なった奥行き位置にあ
    る複数の表示面に対して、表示対象物体を観察者の視線
    方向から射影した二次元像を生成し、 前記生成された二次元像を前記観察者から見て異なった
    奥行き位置にある複数の表示面にそれぞれ表示し、当該
    表示される二次元像の輝度を前記各表示面毎にそれぞれ
    独立に変化させて、三次元立体像を生成する三次元表示
    方法であって、 前記観察者の左眼、あるいは右眼で、前記連続する一対
    の表示面を観察したときに、前記一対の表示面に表示さ
    れる各二次元像の周囲部分が重なって観察される領域を
    第1の領域、前記一対の表示面の前記観察者側に近い表
    示面に表示される二次元像の周囲部分と、前記一対の表
    示面の前記観察者側に遠い表示面に表示される二次元像
    とが重なって観察される領域を第2の領域、前記一対の
    表示面に表示される各二次元像が重なって観察される領
    域を第3の領域、前記一対の表示面の前記観察者側に近
    い表示面に表示される二次元像と、前記一対の表示面の
    前記観察者側に遠い表示面に表示される二次元像の周囲
    部分とが重なって観察される領域を第4の領域とし、前
    記各領域毎に、前記一対の表示面で合わせて観測される
    輝度を縦軸としてグラフ化したときに、 前記観察者の左眼、および右眼の少なくとも一方で観察
    される前記第2の領域の輝度、あるいは、前記第4の領
    域の輝度は、前記グラフ上で、前記第1の領域の輝度
    と、前記第3の領域の輝度との間に位置しないことを特
    徴とする三次元表示方法。
  4. 【請求項4】 観察者から見て異なった奥行き位置にあ
    る複数の表示面に対して、表示対象物体を観察者の視線
    方向から射影した二次元像を生成し、 前記生成された二次元像を前記観察者から見て異なった
    奥行き位置にある複数の表示面にそれぞれ表示し、当該
    表示される二次元像の各部位の輝度を前記各表示面毎に
    それぞれ独立に変化させて、三次元立体像を生成する三
    次元表示方法であって、 前記観察者の左眼、あるいは右眼で、前記連続する一対
    の表示面を観察したときに、前記一対の表示面に表示さ
    れる各二次元像の周囲部分が重なって観察される領域を
    第1の領域、前記一対の表示面の前記観察者側に近い表
    示面に表示される二次元像の周囲部分と、前記一対の表
    示面の前記観察者側に遠い表示面に表示される二次元像
    とが重なって観察される領域を第2の領域、前記一対の
    表示面に表示される各二次元像が重なって観察される領
    域を第3の領域、前記一対の表示面の前記観察者側に近
    い表示面に表示される二次元像と、前記一対の表示面の
    前記観察者側に遠い表示面に表示される二次元像の周囲
    部分とが重なって観察される領域を第4の領域とし、前
    記各領域毎に、前記一対の表示面で合わせて観測される
    輝度を縦軸としてグラフ化したときに、 前記観察者の左眼、および右眼の少なくとも一方で観察
    される前記第2の領域の輝度、あるいは、前記第4の領
    域の輝度は、前記グラフ上で、前記第1の領域の輝度
    と、前記第3の領域の輝度との間に位置しないことを特
    徴とする三次元表示方法。
  5. 【請求項5】 前記観察者の左眼、および右眼の少なく
    とも一方で観察される前記第2の領域の輝度、および、
    前記第4の領域の輝度は、前記グラフ上で、前記第1の
    領域の輝度と、前記第3の領域の輝度との間に位置せ
    ず、かつ、前記第1の領域の輝度と、前記第3の領域の
    輝度との中間に仮想基準線を引いたときに、前記第2の
    領域の輝度、および、前記第4の領域の輝度は、前記仮
    想基準を境にして、上下反対方向にあることを特徴とす
    る請求項3または請求項5に記載の三次元表示方法。
  6. 【請求項6】 前記グラフ上で、前記第2の領域の輝度
    と、前記第1の領域あるいは前記第3の領域の輝度との
    差の小さい方、あるいは、前記第4の領域の輝度と、前
    記第1の領域あるいは前記第3の領域の輝度との差の小
    さい方は、前記観察者が新たな物体と知覚されない差で
    あることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれ
    か1項に記載の三次元表示方法。
  7. 【請求項7】 観察者から見て異なった奥行き位置にあ
    る複数の表示面に対して、表示対象物体を観察者の視線
    方向から射影した二次元像を生成し、 前記生成された二次元像を前記観察者から見て異なった
    奥行き位置にある複数の表示面にそれぞれ表示し、当該
    表示される二次元像の透過度を前記各表示面毎にそれぞ
    れ独立に変化させて、三次元立体像を生成する三次元表
    示方法であって、 前記連続する一対の表示面に表示される各二次元像の左
    右両端部の少なくとも一方において、前記一対の表示面
    に表示される各二次元像の透過度から、前記一対の表示
    面に表示される各二次元像の周囲部分の透過度を減算し
    た時の符号が、前記一対の表示面で異なっていることを
    特徴とする三次元表示方法。
  8. 【請求項8】 観察者から見て異なった奥行き位置にあ
    る複数の表示面に対して、表示対象物体を観察者の視線
    方向から射影した二次元像を生成し、 前記生成された二次元像を前記観察者から見て異なった
    奥行き位置にある複数の表示面にそれぞれ表示し、当該
    表示される二次元像の各部位の透過度を前記各表示面毎
    にそれぞれ独立に変化させて、三次元立体像を生成する
    三次元表示方法であって、 前記連続する一対の表示面に表示される各二次元像の左
    右両端部の少なくとも一方において、前記一対の表示面
    に表示される各二次元像の透過度から、前記一対の表示
    面に表示される各二次元像の周囲部分の透過度を減算し
    た時の符号が、前記一対の表示面で異なっていることを
    特徴とする三次元表示方法。
  9. 【請求項9】 観察者から見て異なった奥行き位置にあ
    る複数の表示面に対して、表示対象物体を観察者の視線
    方向から射影した二次元像を生成し、 前記生成された二次元像を前記観察者から見て異なった
    奥行き位置にある複数の表示面にそれぞれ表示し、当該
    表示される二次元像の透過度を前記各表示面毎にそれぞ
    れ独立に変化させて、三次元立体像を生成する三次元表
    示方法であって、 前記観察者の左眼、あるいは右眼で、前記連続する一対
    の表示面を観察したときに、前記一対の表示面に表示さ
    れる各二次元像の周囲部分が重なって観察される領域を
    第1の領域、前記一対の表示面の前記観察者側に近い表
    示面に表示される二次元像の周囲部分と、前記一対の表
    示面の前記観察者側に遠い表示面に表示される二次元像
    とが重なって観察される領域を第2の領域、前記一対の
    表示面に表示される各二次元像が重なって観察される領
    域を第3の領域、前記一対の表示面の前記観察者側に近
    い表示面に表示される二次元像と、前記一対の表示面の
    前記観察者側に遠い表示面に表示される二次元像の周囲
    部分とが重なって観察される領域を第4の領域とし、前
    記各領域毎に、前記一対の表示面で合わせて観測される
    透過度を縦軸としてグラフ化したときに、 前記観察者の左眼、および右眼の少なくとも一方で観察
    される前記第2の領域の透過度、あるいは、前記第4の
    領域の透過度は、前記グラフ上で、前記第1の領域の透
    過度と、前記第3の領域の透過度との間に位置しないこ
    とを特徴とする三次元表示方法。
  10. 【請求項10】 観察者から見て異なった奥行き位置に
    ある複数の表示面に対して、表示対象物体を観察者の視
    線方向から射影した二次元像を生成し、 前記生成された二次元像を前記観察者から見て異なった
    奥行き位置にある複数の表示面にそれぞれ表示し、当該
    表示される二次元像の各部位の透過度を前記各表示面毎
    にそれぞれ独立に変化させて、三次元立体像を生成する
    三次元表示方法であって、 前記観察者の左眼、あるいは右眼で、前記連続する一対
    の表示面を観察したときに、前記一対の表示面に表示さ
    れる各二次元像の周囲部分が重なって観察される領域を
    第1の領域、前記一対の表示面の前記観察者側に近い表
    示面に表示される二次元像の周囲部分と、前記一対の表
    示面の前記観察者側に遠い表示面に表示される二次元像
    とが重なって観察される領域を第2の領域、前記一対の
    表示面に表示される各二次元像が重なって観察される領
    域を第3の領域、前記一対の表示面の前記観察者側に近
    い表示面に表示される二次元像と、前記一対の表示面の
    前記観察者側に遠い表示面に表示される二次元像の周囲
    部分とが重なって観察される領域を第4の領域とし、前
    記各領域毎に、前記一対の表示面で合わせて観測される
    透過度を縦軸としてグラフ化したときに、 前記観察者の左眼、および右眼の少なくとも一方で観察
    される前記第2の領域の透過度、あるいは、前記第4の
    領域の透過度は、前記グラフ上で、前記第1の領域の透
    過度と、前記第3の領域の透過度との間に位置しないこ
    とを特徴とする三次元表示方法。
  11. 【請求項11】 前記観察者の左眼、および右眼の少な
    くとも一方で観察される前記第2の領域の透過度、およ
    び、前記第4の領域の透過度は、前記グラフ上で、前記
    第1の領域の透過度と、前記第3の領域の透過度との間
    に位置せず、かつ、前記第1の領域の透過度と、前記第
    3の領域の透過度との中間に仮想基準線を引いたとき
    に、前記第2の領域の透過度、および、前記第4の領域
    の透過度は、前記仮想基準を境にして、上下反対方向に
    あることを特徴とする請求項9または請求項10に記載
    の三次元表示方法。
  12. 【請求項12】 前記グラフ上で、前記第2の領域の透
    過度と、前記第1の領域あるいは前記第3の領域の透過
    度との差の小さい方、あるいは、前記第4の領域の透過
    度と、前記第1の領域あるいは前記第3の領域の透過度
    との差の小さい方は、前記観察者が新たな物体と知覚さ
    れない差であることを特徴とする請求項9ないし請求項
    11のいずれか1項に記載の三次元表示方法。
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JP2010128450A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 3次元表示物体、3次元画像作成装置、3次元画像作成方法およびプログラム
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