JP2002158117A - 静止誘導電器の鉄心構造 - Google Patents

静止誘導電器の鉄心構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】鉄心に働く力を従来より減らす。 【解決手段】周回する鉄心1の一部が他より透磁率の小
さい磁性体8で形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、整流器用変圧器
や相間リアクトルなどの静止誘導電器の鉄心構造に関
し、特に、騒音が発生し難い静止誘導電器の鉄心構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の相間リアクトルの鉄心構
造を示す斜視図である。相間リアクトルの鉄心1が、下
部の水平ヨーク3Bと両側脚3Aとからなるコの字状の
鉄心3と、上部の水平ヨーク4とで構成され、両側脚3
Aと上部の水平ヨーク4との間に空隙5が介装されてい
る。
【0003】図7における鉄心1でもって構成される相
間リアクトルは、3相星形結線変圧器が整流器に結線さ
れてなる多相整流装置に用いられるものである。すなわ
ち、多相整流装置は、2台の3相星形結線変圧器の出力
側が整流器を介して直流負荷の一方端に接続されるとと
もに、2台の3相星形結線変圧器の中性点側が鉄心1の
窓11を貫通した後に直流負荷の他方端に接続される。
その際、2台の3相星形結線変圧器の中性点側からのリ
ードが、それぞれ鉄心1の窓11を互いに逆方向に貫通
するように結線され、3相星形結線変圧器の間に循環電
流が流れるのが防止されている。しかしながら、2台の
3相星形結線変圧器のうち、どちらかの直流出力電流が
多くなると、その出力電流の値に応じた方向の磁束が鉄
心1内を流れ、その鉄心1が直流偏磁する。その場合の
磁束密度が大きいと鉄心1が飽和し、循環電流の防止機
能が失われてしまう。そのために、図7のように相間リ
アクトルの鉄心1には非磁性の空隙5が介装されてい
る。それによって、鉄心1の磁気抵抗が大きくなるの
で、磁束が飽和するまでの電流値が大きくなる。したが
って、2台の3相星形結線変圧器からの直流出力電流の
均衡が例えくずれても、鉄心1が直流偏磁し難くなりそ
の循環電流の防止機能が維持される。なお、図示されて
いないが、実際には空隙5には非磁性の絶縁物が介装さ
れ鉄心1の全体が上下から機械的に締め付けられてい
る。
【0004】図8は、従来の整流器用変圧器の鉄心構造
を示す斜視図である。整流器用変圧器の鉄心2が、下部
の水平ヨーク6Cと両側脚6Aと中央脚6Bとからなる
ヨの字状の鉄心6と、上部の水平ヨーク7とで構成さ
れ、両側脚6Aおよび中央脚6Bと、上部の水平ヨーク
7との間に空隙50が介装されている。整流器用変圧器
においては、両側脚6Aにそれぞれ一次巻線と二次巻線
が巻回され、その二次巻線に整流器が接続される。中央
脚6Bは、両側脚6Aで発生する磁束の位相差を補正す
るための帰路脚の役目を担っている。また、空隙50
は、図7における空隙5と同様に、鉄心2の直流偏磁を
防止するためのものである。すなわち、整流器用変圧器
の二次巻線に接続される整流器の僅かな切り入れの時間
のずれにより、その二次巻線に流れる電流に直流分が発
生する。この直流分により、鉄心2が直流偏磁し飽和し
易くなる。鉄心2に非磁性の空隙50が介装されること
によって、鉄心2の磁気抵抗が大きくなる。したがっ
て、磁束が飽和するまでの電流値が大きくなり、鉄心2
が直流偏磁し難くなる。なお、図示されていないが、実
際には空隙50にも非磁性の絶縁物が介装され鉄心2の
全体が上下から機械的に締め付けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような従来の静止誘導電器の鉄心構造には、空隙の存
在に起因する騒音を抑えるためにその鉄心の上下からの
締め付けを強固にしなければならないという問題があっ
た。すなわち、鉄心に空隙が介装されると鉄心を振動さ
せる力が発生し、その振動でもって騒音が起き易くな
る。鉄心の磁束密度をBとすると、空隙の両側における
鉄心の端部に働く単位面積当たりの力F0 は、
【0006】
【数1】F0 =B2 /(2μ0 ) (1) となる。ここで、μ0 は真空中の透磁率である。この力
0 が鉄心を振動させ、騒音を起こす。そのために、従
来は鉄心に空隙が存在する場合、その鉄心の上下を強固
に締め付けることによって、その騒音の発生を抑えてい
た。したがって、鉄心を機械的に締め付けるための構造
が大がかりになり、装置の大型化とコストアップとを招
いていた。この発明の目的は、鉄心に働く力を従来より
減らすことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明によれば、周回する鉄心の一部が他より透
磁率の小さい磁性体で形成されてなるようにするとよ
い。それによって、鉄心の磁気抵抗が、透磁率の小さい
磁性体が介装されていない場合より大きくなるので、従
来のような鉄心に非磁性の空隙を介装した構成と同様
に、鉄心が直流偏磁し難くなる。また、(1)式と同様
に、鉄心の磁束密度をB、真空中の透磁率をμ0 とする
と、透磁率の異なる磁性体の境界面に働く単位面積当た
りの力F1 は、
【0008】
【数2】F1 =B2 /(2μ0 ・μS ) (2) となる。μS は、透磁率の小さい方の磁性体の比透磁率
である。すなわち、力F1 は(1)式における力F0
μS 分の1にした値になる。磁性体の比透磁率は1以上
なので、それによって、鉄心を振動させる力が、従来の
ような鉄心に非磁性の空隙を介装した構成より減少する
ようになる。したがって、騒音を低減するために鉄心を
機械的に締め付ける構造を、従来のような鉄心に非磁性
の空隙を介装した構成の場合ほど大がかりにする必要が
なくなり、装置の小型化とコストダウンが可能になる。
【0009】また、かかる構成において、前記鉄心が方
向性珪素鋼板でもって形成され、周回する前記鉄心の一
部では方向性珪素鋼板がその透磁率の大きい方向が周回
方向に対して所定の角度で交叉するように配設されると
ともに、周回する前記鉄心の他の部分では方向性珪素鋼
板がその透磁率の大きい方向が周回方向と同じ方向とな
るように配設されてなるようにするとよい。それによっ
て、鉄心の一部では方向性珪素鋼板がその透磁率の大き
い方向が周回方向と同じ方向ではなく所定の角度,例え
ば90度で交叉するように配設されるので、その分だけ
鉄心を周回する磁気抵抗が大きくなり直流偏磁し難くな
る。また、前記鉄心の一部における周回方向での比透磁
率は他の部分における周回方向での比透磁率よりも小さ
いものの1以上の充分に大きい値なので、鉄心と振動さ
せる力が、従来のような鉄心に非磁性の空隙を介装した
構成より減少するようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明を実施例に基づい
て説明する。図1は、この発明の実施例にかかる相間リ
アクトルの鉄心構造を示す斜視図であり、(A)と
(B)は互いに異なる構造の例である。図1の(A)
は、鉄心1の両側脚3Aと上部の水平ヨーク4との間に
それぞれ磁性体8が介装され、この磁性体8の透磁率は
上部の水平ヨーク4の透磁率やコの字状鉄心3の透磁率
より小さい材料でもって形成されている。図1の(A)
のその他は、図7の従来の構成と同じであり、従来と同
じ部分は同一参照符号を付けることによって詳細な説明
は省略する。すなわち、図7における空隙5に磁性体8
が嵌め込まれた構成になっている。それによって、磁束
が透磁率の小さい磁性体8を通るので、鉄心1を周回す
る磁気抵抗が磁性体8の介装されていない場合より大き
くなり鉄心1が直流偏磁し難くなる。しかも、磁性体8
の比透磁率をμS とすると、磁性体8の境界面に働く力
1 は、式(2)で述べられたように、従来のような非
磁性の空隙の場合に境界面に働く力のμS分の1という
小さいものとなる。それによって、鉄心1を振動させる
力が従来より減少し、騒音が低減される。したがって、
鉄心1を機械的に締め付けるための構造をそれ程大がか
りにする必要がなくなり、装置の小型化とコストダウン
が可能になる。磁性体8の材料としては、例えば、磁性
のある粉末を固めて成形した磁性粉末でもよく、その比
透磁率μS が5であれば、磁性体8の境界面に働く力F
1 は,従来の空隙の場合の5分の1になる。なお、磁性
体8は、両側脚3Aと下部の水平ヨーク3Bとの間に介
装されてもよい。
【0011】図1の(B)は、鉄心1の上部の水平ヨー
ク4の途中に図1の(A)と同様な材料である磁性体8
が介装された例であり、図1の(B)のその他は、図1
の(A)の構成と同じである。それによっても、磁束が
透磁率の小さい磁性体8を通るので、鉄心1を周回する
磁気抵抗が磁性体8の介装されていない場合より大きく
なり鉄心1が直流偏磁し難くなる。しかも、磁性体8の
境界面に働く力F1 は、従来のような非磁性の空隙の場
合に境界面に働く力のμS 分の1という小さいものとな
り、装置の小型化とコストダウンが可能になる。なお、
磁性体8は、両側脚3Aや下部の水平ヨーク3Bの途中
に介装されてもよい。
【0012】図2は、この発明の異なる実施例にかかる
相間リアクトルの鉄心構造を示す斜視図であり、(A)
と(B)は互いに異なる構造の例である。図2の(A)
は、鉄心1が、コの字状鉄心9と上部の水平ヨーク9C
とで構成されている。コの字状鉄心9は、いずれも方向
性珪素鋼板でもって形成された両側脚9Aと下部の水平
ヨーク9Bからなる。両側脚9Aは、その磁気抵抗の小
さい方向、すなわち、透磁率の大きい方向が矢印のよう
に上下方向に向けられ、下部の水平ヨーク9Bは、その
磁気抵抗の小さい方向が矢印のように左右方向に向けら
れている。一方、上部の水平ヨーク9Cは、その磁気抵
抗の小さい方向が矢印のように上下方向に向けられてい
る。両側脚9Aと下部の水平ヨーク9Bとはそれらの端
部が45度に切られた状態で接合されている。両側脚9
Aと上部の水平ヨーク9Cとは、短冊型に形成され互い
に突き合わされた状態で接合されている。図2の(A)
のその他は、図1の構成と同じである。上部の水平ヨー
ク9Cの磁気抵抗の小さい方向が左右方向,すなわち周
回方向に向けられてあれば鉄心1を周回する磁気抵抗が
小さくなって鉄心1が直流偏磁し易くなるが、図2の
(A)の構成では、上部の水平ヨーク9Cの磁気抵抗の
小さい方向が上下方向,すなわち周回方向に直交する方
向に向けられているため、磁束が上部の水平ヨーク9C
の磁気抵抗の大きい左右方向を通るので、その分だけ鉄
心1を周回する磁気抵抗が大きくなり鉄心1が直流偏磁
し難くなる。しかも、上部の水平ヨーク9Cにおける周
回方向での比透磁率は、コの字状鉄心9における周回方
向での比透磁率より小さいものの1以上の充分に大きい
値なので、両側脚9Aと上部の水平ヨーク9Cとの境界
面に働く力F1 は、従来のような非磁性の空隙の場合に
境界面に働く力より小さいものとなり、装置の小型化と
コストダウンが可能になる。なお、上部の水平ヨーク9
Cは、その磁気抵抗が両側脚9Aや下部の水平ヨーク9
Bの矢印方向の磁気抵抗より大きい無方向性の珪素鋼板
であってもよい。また、図2の(A)の鉄心2は上下逆
に配されてあってもよい。
【0013】図2の(B)は、鉄心1の上部の水平ヨー
ク9Dの途中に磁気抵抗の小さい方向が矢印のように上
下方向に向けられた水平ヨーク9Eが介装されている。
両側脚9Aと上部の水平ヨーク9Dとはそれらの端部が
45度に切られた状態で接合されている。また、上部の
水平ヨーク9D,9Eの端部同士は90度に切られ互い
に突き合わされた状態で接合されている。図2の(B)
のその他は、図2の(A)の構成と同じである。それに
よっても、磁束が上部の水平ヨーク9Eの磁気抵抗の大
きい方向を通るので、鉄心1を周回する磁気抵抗が大き
くなり鉄心1が直流偏磁し難くなる。しかも、上部の水
平ヨーク9Eにおける周回方向での比透磁率は、その他
の水平ヨーク9Dなどにおける周回方向での比透磁率よ
り小さいものの1以上の充分に大きい値であるので、水
平ヨーク9Dと水平ヨーク9Eとの境界面に働く力F1
は、従来のような非磁性の空隙の場合に境界面に働く力
より小さいものとなり、装置の小型化とコストダウンが
可能になる。なお、上部の水平ヨーク9Eも、その磁気
抵抗が両側脚9Aや下部の水平ヨーク9Bや上部の水平
ヨーク9Dの矢印方向の磁気抵抗より大きい無方向性の
珪素鋼板であってもよい。なお、図2の(B)の鉄心2
も上下逆に配されてあってもよい。
【0014】図3は、この発明のさらに異なる実施例に
かかる整流器用変圧器の鉄心構造を示す斜視図である。
鉄心2の両側脚6Aおよび中央脚6Bと、上部の水平ヨ
ーク7との間にそれぞれ磁性体8が介装され、この磁性
体8の透磁率は図1と同様な材料であり、上部の水平ヨ
ーク7の透磁率やヨの字状の鉄心6の透磁率より小さい
材料でもって形成されている。図3のその他は、図8の
従来の構成と同じであり、図8における空隙50に磁性
体8が嵌め込まれた構成になっている。それによって、
磁束が透磁率の小さい磁性体8を通るので、鉄心2を周
回する磁気抵抗が磁性体8の介装されていない場合より
大きくなり鉄心1が直流偏磁し難くなる。しかも、鉄心
2を振動させる力が従来より減少し騒音が低減されるこ
とは、図1の場合と同様である。したがって、鉄心2を
機械的に締め付けるための構造をそれ程大がかりにする
必要がなくなり、装置の小型化とコストダウンが可能に
なる。なお、磁性体8は、両側脚6Aおよび中央脚6B
と、下部の水平ヨーク6Cとの間に介装されてもよい。
【0015】図4は、この発明のさらに異なる実施例に
かかる整流器用変圧器の鉄心構造を示す斜視図である。
鉄心2の上部の水平ヨーク7の途中の2個所に図1の
(A)と同様な材料である磁性体8が介装されている。
磁性体8は上部の水平ヨーク7の両側脚6Aと中央脚6
Bの間にそれぞれ介装されている。図4のその他は、図
3の構成と同じである。それによっても、磁束が透磁率
の小さい磁性体8を通るので、鉄心2を周回する磁気抵
抗が磁性体8の介装されていない場合より大きくなり鉄
心2が直流偏磁し難くなる。しかも、磁性体8の境界面
に働く力F1 は、従来のような非磁性の空隙の場合に境
界面に働く力のμS 分の1という小さいものとなり、装
置の小型化とコストダウンが可能になる。なお、磁性体
8は、両側脚6Aや中央脚6Bや下部の水平ヨーク6C
の途中に介装されてもよい。
【0016】図5は、この発明のさらに異なる実施例に
かかる整流器用変圧器の鉄心構造を示す斜視図である。
鉄心2が、ヨの字状鉄心10と上部の水平ヨーク1Dと
で構成されている。ヨの字状鉄心10は、いずれも方向
性珪素鋼板でもって形成された両側脚10Aと中央脚1
0Cと下部の水平ヨーク10Bからなる。両側脚10A
と中央脚10Cは、その磁気抵抗の小さい方向、すなわ
ち、透磁率の大きい方向が矢印のように上下方向に向け
られ、下部の水平ヨーク10Bは、その磁気抵抗の小さ
い方向が矢印のように左右方向に向けられている。一
方、上部の水平ヨーク10Dは、その磁気抵抗の小さい
方向が矢印のように上下方向に向けられている。両側脚
10Aおよび中央脚10Cと、下部の水平ヨーク10B
とはそれらの端部が45度に切られた状態でそれぞれ接
合されている。両側脚10Aおよび中央脚10Cと、上
部の水平ヨーク10Dとは、短冊型に形成され互いに突
き合わされた状態で接合されている。図5のその他は、
図3の構成と同じである。上部の水平ヨーク10Dの磁
気抵抗の小さい方向が左右方向に向けられてあれば鉄心
2を周回する磁気抵抗が小さくなって鉄心1が直流偏磁
し易くなるが、磁束が上部の水平ヨーク10Dの透磁率
の小さい左右方向を通るので、その分だけ鉄心2を周回
する磁気抵抗が大きくなり鉄心2が直流偏磁し難くな
る。しかも、両側脚10Aおよび中央脚10Cと、上部
の水平ヨーク10Dとの境界面に働く力F 1 は、従来の
ような非磁性の空隙の場合に境界面に働く力のμS 分の
1という小さいものとなり、装置の小型化とコストダウ
ンが可能になる。なお、上部の水平ヨーク10Dは、そ
の磁気抵抗が両側脚10Aや中央脚10Cや下部の水平
ヨーク10Bの矢印方向の磁気抵抗より大きい無方向性
の珪素鋼板であってもよい。また、図5の鉄心2は、上
下逆に配されてあってもよい。
【0017】図6は、この発明のさらに異なる実施例に
かかる整流器用変圧器の鉄心構造を示す斜視図である。
鉄心2の上部の水平ヨーク10Eの途中に磁気抵抗の小
さい方向が矢印のように上下方向に向けられた水平ヨー
ク10Fが介装されている。両側脚10Aおよび中央脚
10Cと、上部の水平ヨーク10Eとはそれらの端部が
45度に切られた状態で接合されている。また、上部の
水平ヨーク10E,10Fの端部同士は90度に切られ
互いに突き合わされた状態で接合されている。図6のそ
の他は、図5の構成と同じである。それによっても、磁
束が上部の水平ヨーク10Fの磁気抵抗の大きい方向を
通るので、鉄心2を周回する磁気抵抗が大きくなり鉄心
2が直流偏磁し難くなる。しかも、上部の水平ヨーク1
0Fにおける周回方向での比透磁率は、その他の水平ヨ
ーク10Eなどにおける周回方向での比透磁率より小さ
いものの1以上の充分に大きい値であるので、水平ヨー
ク10Fと水平ヨーク10Eとの境界面に働く力F
1 は、従来のような非磁性の空隙の場合に境界面に働く
力より小さいものとなり、装置の小型化とコストダウン
が可能になる。なお、上部の水平ヨーク10Fも、その
磁気抵抗が両側脚10Aや中央脚10Cや下部の水平ヨ
ーク10Bや上部の水平ヨーク10Eの矢印方向の磁気
抵抗より大きい無方向性の珪素鋼板であってもよい。ま
た、図6の鉄心2も、上下逆に配されてあってもよい。
【0018】なお、上述の図2,5,6の実施例のよう
に、周回する鉄心を方向性珪素鋼板でもって形成し、鉄
心の一部では方向性珪素鋼板をその透磁率の大きい方向
が周回方向に直交するように配設されるとともに、鉄心
の他の部分では方向性珪素鋼板をその透磁率の大きい方
向が周回方向と同じ方向となるように配設される構成で
は、鉄心全体を1種類の磁性材料で構成することができ
るため、装置のコストをより低くすることが可能とな
る。
【0019】また、上述の図2の実施例における水平ヨ
ーク9C,9E、図5の実施例における水平ヨーク10
Dおよび図6の実施例における水平ヨーク10Fは、そ
れぞれ透磁率の大きい方向を鉄心の周回方向に直交させ
たものであるが、本発明は、このような構成に限定され
るものではなく、透磁率の大きい方向が鉄心の周回方向
に90度以外,例えば45度で交叉する構成としてもよ
い。
【0020】また、上述の図1ないし6の実施例はいず
れも上部および下部の水平ヨークを備えた1階建ての鉄
心構造に本発明を適用した構成を示すものであるが、本
発明は、このような1階建ての鉄心構造に限定されるも
のではなく、上部の水平ヨークと下部の水平ヨークとの
間に中間部の水平ヨークを備えた2階建てあるいは3階
建ての鉄心構造にも同様に適用することができる。
【0021】また、上述の図1ないし6の実施例は、2
脚あるいは3脚の鉄心構造に本発明を適用した構成を示
すものであるが、本発明は、このような2脚あるいは3
脚の鉄心構造に限定されるものではなく、4脚あるいは
5脚の鉄心構造にも同様に適用することができる。
【0022】
【発明の効果】この発明は前述のように、周回する鉄心
の一部が他より透磁率の小さい磁性体で形成されてなる
ようにすることによって、装置の小型化とコストダウン
が可能になる。また、かかる構成において、前記鉄心が
方向性珪素鋼板でもって形成され、周回する前記鉄心の
一部では方向性珪素鋼板がその透磁率の大きい方向が周
回方向に対して所定の角度で交叉するように配設される
とともに、周回する前記鉄心の他の部分では方向性珪素
鋼板がその透磁率の大きい方向が周回方向と同じ方向と
なるように配設されてなるようにすることによって、鉄
心全体を1種類の磁性材料で構成することができるよう
になるため、装置のコストをより低くすることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例にかかる相間リアクトルの鉄
心構造を示す斜視図であり、(A)と(B)は互いに異
なる構造の例
【図2】この発明の異なる実施例にかかる相間リアクト
ルの鉄心構造を示す斜視図であり、(A)と(B)は互
いに異なる構造の例
【図3】この発明のさらに異なる実施例にかかる整流器
用変圧器の鉄心構造を示す斜視図
【図4】この発明のさらに異なる実施例にかかる整流器
用変圧器の鉄心構造を示す斜視図
【図5】この発明のさらに異なる実施例にかかる整流器
用変圧器の鉄心構造を示す斜視図
【図6】この発明のさらに異なる実施例にかかる整流器
用変圧器の鉄心構造を示す斜視図
【図7】従来の相間リアクトルの鉄心構造を示す斜視図
【図8】従来の整流器用変圧器の鉄心構造を示す斜視図
【符号の説明】
1,2:鉄心、8:磁性体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周回する鉄心の一部が他より透磁率の小さ
    い磁性体で形成されてなることを特徴とする静止誘導電
    器の鉄心構造。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の静止誘導電器の鉄心構造
    において、前記鉄心が方向性珪素鋼板でもって形成さ
    れ、周回する前記鉄心の一部では方向性珪素鋼板がその
    透磁率の大きい方向が周回方向に対して所定の角度で交
    叉するように配設されるとともに、周回する前記鉄心の
    他の部分では方向性珪素鋼板がその透磁率の大きい方向
    が周回方向と同じ方向となるように配設されてなること
    を特徴とする静止誘導電器の鉄心構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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