JP2002155718A - 内燃機関における潤滑構造 - Google Patents

内燃機関における潤滑構造

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JP2002155718A
JP2002155718A JP2000355902A JP2000355902A JP2002155718A JP 2002155718 A JP2002155718 A JP 2002155718A JP 2000355902 A JP2000355902 A JP 2000355902A JP 2000355902 A JP2000355902 A JP 2000355902A JP 2002155718 A JP2002155718 A JP 2002155718A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シリンダヘッドに固定されるロッカシャフトホ
ルダに、複数のロッカアームを揺動可能に支承するロッ
カシャフトが支持され、機関弁の作動特性を油圧の変化
により変更可能な弁作動特性変更機構が前記ロッカアー
ムに設けられ、弁作動特性変更機構に通じて前記ロッカ
シャフト内に形成される作動油通路に供給される作動油
の油圧を制御する油圧制御弁がシリンダヘッドに取付け
られる内燃機関において、ロッカアームの少なくとも一
部の摺動部を潤滑するにあたって、部品点数の増大を回
避する。 【解決手段】油圧制御弁90からのドレン油を流出させ
得る油溜まり97が、ロッカアームの少なくとも一部の
摺動部に潤滑油を供給することを可能としてロッカシャ
フトホルダ44の上面に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に関し、
特に、シリンダヘッドに固定されるロッカシャフトホル
ダに、複数のロッカアームを揺動可能に支承するロッカ
シャフトが支持され、機関弁の作動特性を油圧の変化に
より変更可能な弁作動特性変更機構が前記ロッカアーム
に設けられ、弁作動特性変更機構に通じて前記ロッカシ
ャフト内に形成される作動油通路に供給される作動油の
油圧を制御する油圧制御弁がシリンダヘッドに取付けら
れる内燃機関における潤滑構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる内燃機関は、たとえば実公
平7−7524号公報等で既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公報で開示された
従来技術では、ロッカアームの摺動部に潤滑油を導くた
めに動弁機構の上方に管路部材が固定配置され、該管路
部材から下方の動弁機構側に潤滑油を降らせるようにし
ており、潤滑のための管路部材が必要となり、部品点数
が多くなる。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、少なくとも一部のロッカアームの摺動部を潤
滑するにあたって、部品点数の増大を回避した内燃機関
における潤滑構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、シリンダヘッドに固定され
るロッカシャフトホルダに、複数のロッカアームを揺動
可能に支承するロッカシャフトが支持され、機関弁の作
動特性を油圧の変化により変更可能な弁作動特性変更機
構が前記ロッカアームに設けられ、弁作動特性変更機構
に通じて前記ロッカシャフト内に形成される作動油通路
に供給される作動油の油圧を制御する油圧制御弁がシリ
ンダヘッドに取付けられる内燃機関において、前記油圧
制御弁からのドレン油を流出させ得る油溜まりが、前記
ロッカアームのうち少なくとも一部のロッカアームの摺
動部に潤滑油を供給することを可能として、前記ロッカ
シャフトホルダの上面に形成されることを特徴とする。
【0006】このような構成によれば、油圧制御弁から
排出されるドレン油がロッカシャフトを支持するロッカ
シャフトホルダの油溜まりを経て少なくとも一部のロッ
カアームの摺動部に供給されることになるので、少なく
とも一部のロッカアームの摺動部を潤滑するための専用
部品が不要であり、部品点数の増大を回避しつつロッカ
アームの摺動部を潤滑することができ、しかも油溜まり
はロッカシャフトホルダの上面に形成されるので、油溜
まりの加工が容易である。
【0007】また請求項2記載の発明は、上記請求項1
記載の発明の構成に加えて、前記油圧制御弁および前記
作動油通路間を結ぶ連絡通路を有して前記油圧制御弁お
よび前記ロッカシャフトホルダ間に介設される通路形成
部材の上部が、前記油圧制御弁から排出されるドレン油
を前記油溜まりに受け渡すことを可能として形成される
ことを特徴とし、かかる構成によれば、油圧制御弁から
排出されるドレン油が通路形成部材からロッカシャフト
ホルダの油溜まりに供給されるので、油圧制御弁および
油溜まり間のドレン油の受渡しのための専用部品が不要
である。
【0008】さらに請求項3記載の発明は、上記請求項
2記載の発明の構成に加えて、前記通路形成部材の上部
には、前記油圧制御弁からのドレン油を受ける凹部と、
該凹部に溜まったドレン油を前記油溜まり側に導くガイ
ド部とが設けられ、前記ガイド部は、前記油溜まりの上
方まで前記通路形成部材から延出されることを特徴と
し、かかる構成によれば、通路形成部材からロッカシャ
フトホルダの油溜まりにドレン油を確実に受け渡すこと
ができ、充分な量のドレン油を油溜まりに供給して充分
な潤滑を果すことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明す
る。
【0010】図1〜図12は本発明の一実施例を示すも
のであり、図1は本発明を適用したV型多気筒内燃機関
の正面図、図2はヘッドカバーを外して図1の2−2線
矢視方向から見た平面図、図3はロッカシャフトホルダ
およびカムシャフトの一部を切り欠いた状態での図2に
対応した平面図、図4は図2の4−4線断面図、図5は
図2の5−5線断面図、図6は図2の6−6線断面図、
図7は図6の7−7線拡大断面図、図8は図4の8−8
線拡大断面図、図9は図8の9−9線断面図、図10は
図2の10−10線拡大断面図、図11は通路形成部材
を図10の11矢視方向から見た図、図12は図2の1
2−12線拡大断面図である。
【0011】先ず図1において、車両に搭載されるV型
多気筒内燃機関Eは、相互にV字形をなすように配置さ
れる第1および第2シリンダ列部14A,14Bを有す
るエンジンブロック15と、第1および第2シリンダ列
部14A,14Bの上端にそれぞれ結合されるシリンダ
ヘッド16,16と、それらのシリンダヘッド16,1
6にそれぞれ結合されるヘッドカバー17,17とを備
え、第1および第2シリンダ列部14A,14Bには、
図1の紙面に垂直な方向に並ぶシリンダボア18…が3
気筒ずつそれぞれ設けられ、各シリンダボア18…にそ
れぞれ摺動可能に嵌合されるピストン19…が、単一の
クランクシャフト21にコンロッド20…を介して共通
に連結される。
【0012】図2〜図6を併せて参照して、第1シリン
ダ列部14A側の機関Eの構成について説明すると、シ
リンダヘッド16と、シリンダボア18…内のピストン
19…との間には燃焼室22…が形成される。各燃焼室
22…に対応する部分でシリンダヘッド16には、燃焼
室22に通じ得る一対の吸気弁口23…と、それらの吸
気弁口23…に共通に通じてシリンダヘッド16の一側
面に開口する吸気ポート24と、燃焼室22に通じ得る
一対の排気弁口25…と、それらの排気弁口25…に共
通に通じてシリンダヘッド16の他側面に開口する排気
ポート26とが設けられており、第1および第2シリン
ダ列部14A,14Bが互にV字形をなすことに基づ
き、シリンダヘッド16は、気筒配列方向の左、右一側
に傾斜して、すなわち排気ポート26が吸気ポート24
よりも下方位置となるように傾斜して配置される。
【0013】吸気弁口23…を個別に開閉可能である機
関弁としての吸気弁VI,VIのステムは、シリンダヘ
ッド16に設けられたガイド筒28…に摺動可能に嵌合
され、吸気弁VI,VIの上端部に設けられたリテーナ
29…と、シリンダヘッド16との間に吸気弁VI,V
Iを閉弁方向に付勢する弁ばね30…が設けられる。ま
た排気弁口25…を個別に開閉可能である機関弁として
の排気弁VE,VEのステムは、シリンダヘッド16に
設けられたガイド筒31…に摺動可能に嵌合され、排気
弁VE,VEの上端部に設けられたリテーナ32…と、
シリンダヘッド16との間に排気弁VE,VEを閉弁方
向に付勢する弁ばね33…が設けられる。
【0014】各気筒毎の吸気弁VI,VI…および排気
弁VE,VE…は、動弁装置34Aにより開閉駆動され
るものであり、該動弁装置34Aは、気筒配列方向に沿
って延びる軸線を有するカムシャフト35と、該カムシ
ャフト35と平行な軸線を有する一対のロッカシャフト
36,37と、各気筒毎に一方のロッカシャフト36に
揺動可能に支承される駆動ロッカアーム38,39およ
び自由ロッカアーム40と、各気筒毎に他方のロッカシ
ャフト37に揺動可能に支承される駆動ロッカアーム4
1,41および自由ロッカアーム42,42とを備え
る。
【0015】シリンダヘッド16には、各燃焼室22…
を相互間に挟むようにして複数(この実施例では4つ)
の軸受部43…が気筒配列方向に間隔をあけて一体に突
設されており、カムシャフト35は、それらの軸受部4
3…で回転自在に支承される。しかもカムシャフト35
は、クランクシャフト21に1/2の減速比で連動、連
結される。
【0016】一対のロッカシャフト36,37は、カム
シャフト35の上方で固定配置されるものであり、これ
らのロッカシャフト36,37を支持するロッカシャフ
トホルダ44が、前記各軸受部43…の上面に締結、固
定される。
【0017】図7を併せて参照して、ロッカシャフトホ
ルダ44は、複数の前記軸受部43…にそれぞれ対応し
たシャフト支持部44a…と、それらのシャフト支持部
44a…を一体に連結する連結部44bとを備えるもの
であり、各シャフト支持部44a…は、カムシャフト3
5の両側で軸受部43…にボルト45…によりそれぞれ
締結される。
【0018】一対のロッカシャフト36,37は、それ
らのロッカシャフト36,37間の下方にカムシャフト
35が配置される位置でロッカシャフトホルダ44の各
シャフト支持部44a…に支持されるものであり、シャ
フト支持部44a…を軸受部43…に締結させるボルト
45…がロッカシャフト36,37の外面の一部に係合
することでロッカシャフト36,37の軸線まわりの回
転が阻止され、それによりロッカシャフト36,37が
ロッカシャフトホルダ44に固定的に支持されることに
なる。
【0019】ところで各軸受部43…には、カムシャフ
ト35を回転自在に支持する部分の両側にロッカシャフ
トホルダ44を締結するための平坦な締結座46,47
が形成されているのであるが、両締結座46,47間で
軸受部43…は、締結座46,47よりも上方に隆起す
るように形成される。
【0020】一方、ロッカシャフトホルダ44における
各シャフト支持部44a…の下面には、前記軸受部43
における中央隆起部の一部を突入させる収容凹部48…
が、両ロッカシャフト36,37間に位置するようにし
て設けられ、軸受部43における中央隆起部の一部は、
ロッカシャフトホルダ44との接触を回避するようにし
て、すなわち収容凹部48および軸受部43間に間隙4
9が形成されようにして、収容凹部48内に突入され
る。
【0021】しかもロッカシャフトホルダ44のうち各
シャフト支持部44a…間を連結する連結部44bは、
各シャフト支持部44a…の少なくとも前記収容凹部4
8に対応する部分間を相互に一体に連結するように形成
されている。
【0022】またロッカシャフト36,37は、ロッカ
シャフトホルダ44の各シャフト支持部44a…で支持
されるのであるが、排気弁VE,VE側のロッカシャフ
ト37は、前記シャフト支持部44a…間に配置されて
連結部44bに一体に設けられるシャフト中間支持部4
4c…でも支持される。
【0023】図8において、ロッカシャフト36に揺動
可能に支承される駆動ロッカアーム38,39および自
由ロッカアーム40は、自由ロッカアーム40を駆動ロ
ッカアーム38,39間に挟むようにして配置されてお
り、両駆動ロッカアーム38,39は、それらのロッカ
アーム38,39に進退位置を調節可能として螺合され
るタペットねじ54,54を吸気弁VI,VIの上端に
当接させることにより吸気弁VI,VIに連動、連結さ
れる。
【0024】またロッカシャフト37に揺動可能に支承
される駆動ロッカアーム41,41および自由ロッカア
ーム42,42は、ロッカシャフト37の軸線方向に間
隔をあけた位置で相互に対をなすように配置されるもの
であり、駆動ロッカアーム41,41は、それらのロッ
カアーム41,41に進退位置を調節可能として螺合さ
れるタペットねじ55,55を排気弁VE,VEの上端
に当接させることにより排気弁VE,VEに連動、連結
される。
【0025】しかもロッカシャフトホルダ44のシャフ
ト中間支持部44cは、両駆動ロッカアーム41,41
間に配置されるものであり、駆動ロッカアーム41,4
1が、ロッカシャフト37の軸線方向でシャフト中間支
持部44cの両側に隣接して配置されることになる。
【0026】また前記両駆動ロッカアーム41,41間
に配置されるようにしてシリンダヘッド16にプラグ挿
入筒56…が取付けられており、該プラグ挿入筒56…
に挿入される点火プラグ57…が各燃焼室22…に臨む
ようにしてシリンダヘッド16に螺合される。
【0027】図9を併せて参照して、カムシャフト35
には、吸気弁VI,VI側の自由ロッカアーム40に軸
支されたローラ58をころがり接触させるカム62と、
排気弁VE,VE側の自由ロッカアーム42,42に軸
支されたローラ59,59をそれぞれころがり接触させ
るカム63,63と、吸気弁VI,VI側の駆動ロッカ
アーム38,39に設けられたカムスリッパ60,60
ならびに排気弁VE,VE側の駆動ロッカアーム41,
41に設けられたカムスリッパ61,61を摺接させる
一対のカム64,64とが設けられ、カムシャフト35
の軸線方向に沿う中央部のカム62と、カムシャフト3
5の軸線方向に沿う両側のカム63,63との間にカム
64,64を挟むようにして各カム62,63,63,
64,64が配置される。
【0028】しかもカム62…は、ロッカシャフトホル
ダ44のシャフト中間支持部44c…に対応する位置で
カムシャフト35に設けられるものであり、吸気弁V
I,VI側の自由ロッカアーム40…には、カム62…
にころがり接触するローラ58…が、シャフト中間支持
部44c…に対向するようにして軸支されている。一
方、シャフト中間支持部44c…にはローラ58…との
干渉を回避する切欠き53…が設けられ、これにより各
シャフト中間支持部44c…は略J字形に形成される。
【0029】カム62は、吸気弁VI,VIを開閉する
カムプロフィルを有するように形成され、カム63,6
3は、排気弁VE,VEを開閉するカムプロフィルを有
するように形成されるのであるが、カム64,64は、
吸気弁VI,VIおよび排気弁VE,VEを実質的に閉
弁休止せしめるように形成される。したがって吸気弁V
I,VIは、自由ロッカアーム40に両駆動ロッカアー
ム38,39が連結された状態では開閉作動するのであ
るが、自由ロッカアーム40への両駆動ロッカアーム3
8,39の連結が解除されたときには実質的に閉弁休止
状態となる。また排気弁VE,VEは、自由ロッカアー
ム42,42に駆動ロッカアーム41,41が連結され
た状態では開閉作動するのであるが、自由ロッカアーム
42,42への両駆動ロッカアーム41,41の連結が
解除されたときには実質的に閉弁休止状態となる。
【0030】吸気弁VI,VI側の駆動ロッカアーム3
8,39および自由ロッカアーム40には、自由ロッカ
アーム40への駆動ロッカアーム38,39の連結およ
び連結解除を油圧で切換える弁作動特性変更機構65が
設けられる。
【0031】この弁作動特性変更機構65は、駆動ロッ
カアーム38内に形成される第1油圧室66に一端を臨
ませて駆動ロッカアーム38および自由ロッカアーム4
0に摺動可能に嵌合される連結ピン67と、該連結ピン
67の他端に一端を摺接させて自由ロッカアーム40お
よび駆動ロッカアーム39に摺動可能に嵌合される連結
ピン68と、該連結ピン68の他端に一端を摺接させる
とともに駆動ロッカアーム39内に形成される第2油圧
室70に他端を臨ませたピン69と、第1油圧室66に
収容されて駆動ロッカアーム38および連結ピン67間
に設けられる戻しばね71とを備える。
【0032】この弁作動特性変更機構65では、第1油
圧室66に油圧を作用せしめたときには、図8で示すよ
うに、相互に連接された連結ピン67,68およびピン
69が第2油圧室70の容積を最小とする位置に移動
し、連結ピン67で駆動ロッカアーム38および自由ロ
ッカアーム40が連結され、連結ピン68で自由ロッカ
アーム40および駆動ロッカアーム39が連結される。
また第2油圧室70に油圧を作用せしめたときには、相
互に連接された連結ピン67,68およびピン69が第
1油圧室66の容積を最小とする位置に移動し、連結ピ
ン67,68の接触面が駆動ロッカアーム38および自
由ロッカアーム40間に在ることにより駆動ロッカアー
ム38および自由ロッカアーム40の連結が解除され、
連結ピン68およびピン69の接触面が自由ロッカアー
ム40および駆動ロッカアーム39間に在ることにより
自由ロッカアーム40および駆動ロッカアーム38の連
結が解除される。
【0033】このようにして弁作動特性変更機構65
は、第1および第2油圧室66,70への択一的な油圧
の作用によって駆動ロッカアーム38,39への自由ロ
ッカアーム40の連結および連結解除を切り換えて吸気
弁VI,VIの作動特性を変更するものであり、戻しば
ね71は、エンジンEの運転停止に応じて第1および第
2油圧室66,70のいずれにも油圧が作用しない状態
で各ピン67,68,69ががたつくのを回避し得る程
度のばね力を発揮すればよい。
【0034】ロッカシャフト36内には、該ロッカシャ
フト36内を2つに分割する分割部材72が嵌入されて
おり、この分割部材72によりロッカシャフト36内に
は、第1油圧室66に通じる第1作動油通路73と、第
2油圧室70に通じる第2作動油通路74とが相互に独
立して形成される。
【0035】また排気弁VE,VE側でそれぞれ対をな
して隣接配置される駆動ロッカアーム41,41および
自由ロッカアーム42,42には、自由ロッカアーム4
2,42への駆動ロッカアーム41,41の連結および
連結解除を油圧で切換える弁作動特性変更機構75,7
5が設けられる。
【0036】弁作動特性変更機構75は、駆動ロッカア
ーム41内に形成される第1油圧室76に一端を臨ませ
て駆動ロッカアーム41および自由ロッカアーム42に
摺動可能に嵌合される連結ピン77と、該連結ピン77
の他端に一端を摺接させて自由ロッカアーム42に摺動
可能に嵌合されるとともに自由ロッカアーム42内に形
成される第2油圧室79に他端を臨ませたピン78と、
第1油圧室76に収容されて駆動ロッカアーム41およ
び連結ピン77間に設けられる戻しばね80とを備え
る。
【0037】この弁作動特性変更機構75では、第1油
圧室76に油圧を作用せしめたときには、図8で示すよ
うに、相互に連接された連結ピン77およびピン78が
第2油圧室79の容積を最小とする位置に移動し、連結
ピン77で駆動ロッカアーム41および自由ロッカアー
ム42が連結される。また第2油圧室79に油圧を作用
せしめたときには、相互に連接された連結ピン77およ
びピン78が第1油圧室76の容積を最小とする位置に
移動し、連結ピン77およびピン78の接触面が自由ロ
ッカアーム42および駆動ロッカアーム41間に在るこ
とにより自由ロッカアーム42および駆動ロッカアーム
41の連結が解除される。
【0038】このようにして弁作動特性変更機構75
は、第1および第2油圧室76,79への択一的な油圧
の作用によって駆動ロッカアーム41および自由ロッカ
アーム42の連結および連結解除を切り換えて排気弁V
E,VEの作動特性を変更するものであり、戻しばね8
0は、エンジンEの運転停止に応じて第1および第2油
圧室76,79のいずれにも油圧が作用しない状態で各
ピン77,78ががたつくのを回避し得る程度のばね力
を発揮すればよい。
【0039】ロッカシャフト37内には、該ロッカシャ
フト37内を2つに分割する分割部材82が嵌入されて
おり、この分割部材82によりロッカシャフト37内に
は、第1油圧室76に通じる第1作動油通路83と、第
2油圧室79に通じる第2作動油通路84とが相互に独
立して形成される。
【0040】ところで吸気弁VI,VI側の弁作動特性
変更機構65が自由ロッカアーム40の駆動ロッカアー
ム38,39への連結を解除した状態で自由ロッカアー
ム40をカムシャフト35のカム62に押しつけるばね
力を発揮するロストモーションばね85…が、シリンダ
ヘッド16および自由ロッカアーム40…間に設けら
れ、該ばね85…の一部はシリンダヘッド16の上面に
設けられた有底穴86…に収納される。
【0041】また排気弁VE,VE側の弁作動特性変更
機構75,75が自由ロッカアーム42,42の駆動ロ
ッカアーム41,41への連結を解除した状態で自由ロ
ッカアーム42,42をカムシャフト35のカム63,
63に押しつけるばね力を発揮するロストモーションば
ね87,87…が、ロッカシャフトホルダ44および自
由ロッカアーム42,42…間に設けられ、該ばね87
…の一部を収容するようにしてロッカシャフトホルダ4
4から上方に突出する有底円筒部88,88…がロッカ
シャフトホルダ44の連結部44bに一体に設けられ
る。
【0042】而して駆動ロッカアーム41,41…およ
び自由ロッカアーム42,42…を揺動可能に支承する
ロッカシャフト37をロッカシャフトホルダ44に支持
した状態で、前記有底円筒部88,88…に一部を収容
せしめたロストモーションばね87,87…がロッカシ
ャフトホルダ44から脱落することはなく、有底円筒部
88,88…に一部を収容するだけの極めて簡単な構造
でロストモーションばね87,87…をロッカシャフト
ホルダ44に保持することができる。
【0043】しかも前記有底円筒部88,88…は、各
シャフト支持部44a…に連なるようにしてロッカシャ
フトホルダ44に一体に突設されるものであり、これら
の有底円筒部88,88…により、各シャフト支持部4
4a…ひいてはロッカシャフトホルダ44全体の剛性を
増大することができる。
【0044】図10を併せて参照して、気筒配列方向に
沿う一端側でシリンダヘッド16には、ロッカシャフト
36,37内に形成される第1作動油通路73,83お
よび第2作動油通路74,84に供給される作動油の油
圧を制御する油圧制御弁90が取付けられる。
【0045】油圧制御弁90は、たとえばシリンダヘッ
ド16に取付けられるスプール弁91と、該スプール弁
90の切換作動を制御するようにしてスプール弁91に
取付けられる電磁弁92とから成るものであり、スプー
ル弁91と、ロッカシャフトホルダ44との間でシリン
ダヘッド16上には、ロッカシャフト36,37の一端
を嵌合せしめる通路形成部材93が取付けられる。
【0046】図11を併せて参照して、通路形成部材9
3には、ロッカシャフト36,37の第1作動油通路7
3,83およびスプール弁91間を結ぶ第1連絡油路9
4と、ロッカシャフト36,37の第2作動油通路7
4,84およびスプール弁91間を結ぶ第2連絡油路9
5とが設けられており、スプール弁91は、図示しない
油圧源からの作動油を第1連絡油路94すなわち第1作
動油通路73,83に通じさせる第1の状態と、前記油
圧源からの作動油を第2連絡油路95すなわち第2作動
油通路74,84に通じさせる第2の状態とを切換可能
である。
【0047】しかもスプール弁91は、第1および第2
の状態の切換時にドレン油を排出するように構成されて
おり、そのドレン油を導くドレン油路96が通路形成部
材93の上部に設けられる。
【0048】一方、ロッカシャフトホルダ44の上面に
は、シリンダヘッド16およびヘッドカバー17間の動
弁室内で飛散しているオイルを溜め得る油溜まり97が
形成される。
【0049】この油溜まり97は、気筒配列方向に沿っ
て延びる溝部98と、各燃焼室22…の中心部に対応す
る位置で一対の有底円筒部88,88間に配置されるよ
うにして前記溝部98にそれぞれ連なる略T字状の分岐
溝部99…とを備え、溝部98内の油を分岐溝部99…
側に導くために、各分岐溝部99…は、排気ポート26
が吸気ポート23よりも下方位置となるようにしてシリ
ンダヘッド16が傾斜配置されることに基づき、溝部9
8の排気弁VE,VE側の側部に連なるように形成され
る。
【0050】図12を併せて参照して、ロッカシャフト
ホルダ44の上面には、溝部98よりも下方に位置する
とともに各分岐溝部99…の端部周壁に面一に連なる側
面を有するリブ101が、気筒配列方向に沿って延びる
ようにして突設される。該リブ101は、分岐溝部99
…の両側に配置される有底円筒部88,88のうちシリ
ンダヘッド16が傾斜していることに伴ってその傾斜方
向下方側に位置する部分を連結するものであり、有底円
筒部88,88およびリブ101は、前記油溜まり97
の一部を構成して略U字形に配置され、リブ101は油
溜まり97の最下部を規定する壁となる。
【0051】また油溜まり97のうちリブ101寄りの
部分である各分岐溝部99…の端部、すなわち前記有底
円筒部88,88およびリブ101で囲まれた領域の前
記油溜まり97に、一対ずつ上端をそれぞれ連通させる
潤滑油路100,100…が、リブ101の油溜まり9
7側の側面に沿って連結部44bを上下に貫通するよう
にしてロッカシャフトホルダ44に設けられる。
【0052】対をなす潤滑油路100,100は、ロッ
カシャフトホルダ44におけるシャフト中間支持部44
cを相互間に挟む位置に配置されており、ロッカアーム
38〜40,41,42のうちシャフト中間支持部44
cに隣接した駆動ロッカアーム41,41のシャフト中
間支持部44cとの間の摺動部、前記駆動ロッカアーム
41,41およびロッカシャフト37間の摺動部、なら
びに駆動ロッカアーム41,41に隣接した自由ロッカ
アーム42,42およびロッカシャフト37間の摺動部
を潤滑するための潤滑油が潤滑油路100,100から
供給される。
【0053】またロッカシャフトホルダ44の上面には
前記油溜まり97をリブ101との間に挟むリブ102
が、気筒配列方向に沿って延びるようにして突設され
る。しかもリブ101,102は、ロッカシャフトホル
ダ44の長手方向全長にわたって設けられるものであ
り、ロッカシャフトホルダ44の各シャフト支持部44
a…および各シャフト中間支持部44c…間が前記各リ
ブ101,102で結ばれる。
【0054】ところで、油圧制御弁90から排出される
ドレン油も油溜まり97に導かれるものであり、油圧制
御弁90およびロッカシャフトホルダ44間に介設され
る通路形成部材93の上部は、油圧制御弁90から排出
されるドレン油を油溜まり97に受け渡すことを可能と
して形成される。
【0055】すなわち、通路形成部材93の上部には、
油圧制御弁90からのドレン油を導くドレン油路96を
連通させた凹部103と、該凹部103に溜まったドレ
ン油を油溜まり97側に導くようにして上方に開いた略
U字状のガイド部104とが設けられており、このガイ
ド部104は、油溜まり97における溝部98の一端上
方まで通路形成部材93から延出される。
【0056】第2シリンダ列部14B側の構成も、上述
した第1シリンダ列部14A側の構成と基本的に同一で
あるが、第2シリンダ列部14B側のシリンダヘッド1
6に設けられている吸気弁VI…および排気弁VE…を
駆動する動弁装置34Bは、第1シリンダ列部14A側
の動弁装置34Aとは異なり、機関Eの運転中に吸気弁
VI…および排気弁VE…を閉弁休止することはない。
【0057】次にこの実施例の作用について説明する
と、カムシャフト35を回転自在に支承する軸受部43
…が、各燃焼室22…を相互間に挟むようにして気筒配
列方向に間隔をあけてシリンダヘッド16に突設され
る。一方、カムシャフト35の回転に従動するロッカア
ーム38,39,40;41,42を揺動可能に支承し
てカムシャフト35の上方に配置されるロッカシャフト
36,37は、軸受部43…に締結されるロッカシャフ
トホルダ44で固定的に支持されるものであり、ロッカ
シャフト36,37の支持剛性を高めることができる。
【0058】ロッカシャフトホルダ44は、前記各軸受
部43…にそれぞれ締結されるシャフト支持部44a…
と、それらのシャフト支持部44a…を一体に連結する
連結部44bとを備えており、シャフト支持部44a…
の下面には、軸受部43…の一部を突入させる収容凹部
48…が設けられる。これにより軸受部43…およびロ
ッカシャフトホルダ44の締結構造をシリンダボア18
の軸線に沿う方向でコンパクトに構成するようにして機
関Eの大型化を回避することができる。しかも連結部4
4bは、複数のシャフト支持部44a…の少なくとも収
容凹部48…に対応する部分間を相互に一体に連結する
ものであるので、各シャフト支持部44a…に収容凹部
48…がそれぞれ設けられるにもかかわらず、ロッカシ
ャフトホルダ44の剛性低下を回避することができる。
【0059】また軸受部43…の一部は、ロッカシャフ
トホルダ44との接触を回避して収容凹部48…内に突
入されるので、カムシャフト35の振動がロッカシャフ
トホルダ44を介してロッカシャフト36,37に伝わ
ることを極力抑制することができる。
【0060】また相互に平行である一対のロッカシャフ
ト36,37がロッカシャフトホルダ44に支持されて
おり、収容凹部48…が、ロッカシャフト36,37間
でロッカシャフトホルダ44に設けられることにより、
ロッカシャフト36,37およびカムシャフト35間の
距離をより短く設定し得るようにして、軸受部43…お
よびロッカシャフトホルダ44の締結構造をシリンダボ
ア18の軸線に沿う方向でさらにコンパクトに構成する
ことができる。
【0061】前記ロッカシャフトホルダ44の連結部4
4bには、複数のシャフト支持部44a…間に配置され
るシャフト中間支持部44c…が一体に設けられてお
り、両ロッカシャフト36,37のうちロッカシャフト
37は、各シャフト支持部44a…で支持されるととも
にシャフト中間支持部44c…でも支持される。これに
より、ロッカシャフト37の支持剛性を充分に高めるこ
とができる。
【0062】またシャフト中間支持部44c…には、吸
気弁VI,VI側の自由ロッカアーム40に軸支されて
該シャフト中間支持部44c…に対向するローラ58と
の干渉を回避する切欠き53がそれぞれ設けられ、シャ
フト中間支持部44c…があるにもかかわらず、ローラ
58を備える自由ロッカアーム40をロッカシャフト3
7側に充分近接させて配置し、自由ロッカアーム40お
よびロッカシャフト37を含む動弁装置34A,34B
をコンパクトに構成することができる。
【0063】しかも排気弁VE,VE側の駆動ロッカア
ーム41,41がロッカシャフト37の軸線方向でシャ
フト中間支持部44c…に隣接して配置されるので、シ
ャフト中間支持部44c…で駆動ロッカアーム41の軸
方向移動を規制することができ、駆動ロッカアーム41
の軸方向移動を規制するための専用部品を不要として部
品点数を低減することができる。
【0064】ロッカシャフトホルダ44の上面には油溜
まり97が形成されており、該油溜まり97に連通した
潤滑油路100,100…が、各ロッカアーム38〜4
0,41,42のうちの一部である駆動ロッカアーム4
1および自由ロッカアーム42のロッカシャフト37と
の摺動部、ならびにシャフト中間支持部44c…および
駆動ロッカアーム41間の摺動部に潤滑油を供給するこ
とを可能としてロッカシャフトホルダ44に設けられる
ので、油溜まり97に溜められた油を、油溜まり97か
ら潤滑油路100,100…を介して駆動ロッカアーム
41および自由ロッカアーム42のロッカシャフト37
との摺動部ならびにシャフト中間支持部44c…および
駆動ロッカアーム41間の摺動部に確実に供給し、それ
らの摺動部を積極的に潤滑することができる。したがっ
て駆動ロッカアーム41および自由ロッカアーム42の
摺動部、ならびにシャフト中間支持部44c…および駆
動ロッカアーム41間の摺動部を潤滑するための専用部
品が不要であり、部品点数の増大を回避しつつ前記各摺
動部を潤滑することができる。しかも油溜まり97がロ
ッカシャフトホルダ44の上面に形成されるものである
ので、油溜まり97の加工が容易である。
【0065】油溜まり97は、気筒配列方向に延びる溝
部98と、該溝部98にそれぞれ連なる分岐溝部99…
とを備えて、ロッカシャフトホルダ44の上面に形成さ
れるものであり、油溜まり97の周壁のうち各分岐溝部
99…の端部周壁に面一に連なる側面を有するリブ10
1が、気筒配列方向に沿って延びるようにしてロッカシ
ャフトホルダ44に突設される。また前記潤滑油路10
0,100は、油溜まり97のリブ101寄りの部分
(この実施例では分岐溝部99…の端部)に上端を連通
させるとともに前記リブ101の油溜まり97側の側面
に沿ってロッカシャフトホルダ44を貫通するようにし
て該ロッカシャフトホルダ44に設けられている。した
がって各気筒に油溜まり97の油を供給することを可能
としつつ、潤滑油路100,100…が設けられること
によるロッカシャフトホルダ44の剛性低下をリブ10
1で補うことができる。
【0066】シリンダヘッド16は、排気ポート26を
吸気ポート24よりも下方位置として傾斜配置されるも
のであり、前記リブ101は、溝部98よりも下方側で
ロッカシャフトホルダ44の上面に突設されるので、ロ
ッカシャフトホルダ44の剛性を高めるリブ101を油
溜まり97の下部を規定する壁として機能させ、より多
くの油をロッカシャフトホルダ44の上面に積極的に貯
留することができる。
【0067】またロッカシャフトホルダ44の上面に
は、排気弁VE,VE側の自由ロッカアーム42…をカ
ムシャフト35のカム63側に付勢するロストモーショ
ンばね87…を収納する有底円筒部88…と、シリンダ
ヘッド16の傾斜方向下方側でそれらの有底円筒部88
…間を結ぶリブ101とが一体に設けられ、油溜まり9
7の一部が、各有底円筒部88…およびリブ101で形
成される。したがって、有底円筒部88…およびリブ1
01でロッカシャフトホルダ44の剛性を増大すること
が可能となるとともに、油溜まり97の一部をロッカシ
ャフトホルダ44の上面に形成することができる。特に
この実施例のように、有底円筒部88,88およびリブ
101を相互に略U字形をなすように連結することでロ
ッカシャフトホルダ44の剛性をより一層増大すること
ができる。
【0068】また潤滑油路100,100は、前記有底
円筒部88…およびリブ101で囲まれた領域で油溜ま
り97に該潤滑油路100,100の上端を連通させる
ようにしてロッカシャフトホルダ44に設けられてお
り、剛性増大部位に潤滑油路100,100の上端を連
通させるようにしているので、潤滑油路100,100
の形成によるロッカシャフトホルダ44の剛性低下を回
避することができる。
【0069】またロッカシャフトホルダ44の上面に
は、油溜まり97をリブ101との間に挟むリブ102
が気筒配列方向に沿って延びるようにして突設されてお
り、このリブ102によってもロッカシャフトホルダ4
4の剛性ひいてはロッカシャフト36,37の支持剛性
を高めることができる。
【0070】さらにリブ101,102が、ロッカシャ
フトホルダ44における各シャフト支持部44a…およ
びシャフト中間支持部44c…間を結ぶものでもあるの
で、リブ101,102によりロッカシャフトホルダ4
4の剛性、特にシャフト中間支持部44c…の剛性を高
めることができ、ひいてはロッカシャフト37の支持剛
性をより一層高めることができる。
【0071】ところでシリンダヘッド16には、吸気弁
VI,VI側の各ロッカアーム38〜40に設けられる
弁作動特性変更機構65ならびに排気弁VE,VE側の
ロッカアーム41,42に設けられる弁作動特性変更機
構75に供給される作動油の油圧を制御可能な油圧制御
弁90が取付けられており、この油圧制御弁90から排
出されるドレン油が前記油溜まり97に導かれる。した
がって油圧制御弁90から排出されるドレン油をも排気
弁VE,VE側のロッカアーム41,42の摺動部に導
いて潤滑に利用することができ、他の特別な潤滑油路を
設けることが不要となる。しかも油圧制御弁90は、弁
作動特性変更機構65,75の切換作動時にのみドレン
油を排出するものであり、ドレン油を潤滑に用いること
により弁作動特性変更機構65,75に供給される作動
油の油圧低下が生じたり、油圧制御弁90の応答性が低
下したりすることはない。
【0072】また油圧制御弁90と、ロッカシャフト3
6,37内にそれぞれ形成される第1作動油通路73,
83および第2作動油通路74,84との間を結ぶ第1
および第2連絡通路94,95を有する通路形成部材9
3が、油圧制御弁90およびロッカシャフトホルダ44
間に介設されており、この通路形成部材93の上部がド
レン油を油溜まり97に受け渡すことを可能として形成
されている。したがって油圧制御弁90および油溜まり
97間のドレン油の受渡しのための専用部品が不要であ
る。
【0073】さらに通路形成部材93の上部には、油圧
制御弁90からのドレン油を受ける凹部103と、該凹
部103に溜まったドレン油を油溜まり97側に導くガ
イド部104とが設けられており、ガイド部104は、
油溜まり97における溝部98の一端の上方まで通路形
成部材93から延出されており、通路形成部材93から
ロッカシャフトホルダ44の油溜まり97にドレン油を
確実に受け渡すことができ、充分な量のドレン油を油溜
まり97に供給して充分な潤滑を果すことができる。
【0074】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行うことが可能である。
【0075】たとえば上記実施例では、軸受部43…が
シリンダヘッド16に一体に設けられていたが、シリン
ダヘッド16とは別体の軸受部が該シリンダヘッド16
に設けられるようにした内燃機関にも本発明を適用する
ことができる。また上記実施例では油圧制御弁90と別
体である通路形成部材93が、油圧制御弁90およびロ
ッカシャフトホルダ44間に介設されるようにしたが、
通路形成部材が油圧制御弁に一体に設けられるものであ
ってもよく、そうすれば部品点数を低減することができ
る。
【0076】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、油圧制御弁から排出されるドレン油がロッカシャフ
トを支持するロッカシャフトホルダの油溜まりを経て少
なくとも一部のロッカアームの摺動部に供給されること
になるので、部品点数の増大を回避しつつロッカアーム
の摺動部を潤滑することができ、しかも油溜まりの加工
が容易である。
【0077】また請求項2記載の発明によれば、油圧制
御弁から排出されるドレン油が通路形成部材からロッカ
シャフトホルダの油溜まりに供給されるので、油圧制御
弁および油溜まり間のドレン油の受渡しのための専用部
品が不要である。
【0078】さらに請求項3記載の発明によれば、通路
形成部材からロッカシャフトホルダの油溜まりにドレン
油を確実に受け渡すことができ、充分な量のドレン油を
油溜まりに供給して充分な潤滑を果すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したV型多気筒内燃機関の正面図
である。
【図2】ヘッドカバーを外して図1の2−2線矢視方向
から見た平面図である。
【図3】ロッカシャフトホルダおよびカムシャフトの一
部を切り欠いた状態での図2に対応した平面図である。
【図4】図2の4−4線断面図である。
【図5】図2の5−5線断面図である。
【図6】図2の6−6線断面図である。
【図7】図6の7−7線拡大断面図である。
【図8】図4の8−8線拡大断面図である。
【図9】図8の9−9線断面図である。
【図10】図2の10−10線拡大断面図である。
【図11】通路形成部材を図10の11矢視方向から見
た図である。
【図12】図2の12−12線拡大断面図である。
【符号の説明】
16・・・シリンダヘッド 36,37・・・ロッカシャフト 38,39,40,41,42・・・ロッカアーム 44・・・ロッカシャフトホルダ 65,75・・・弁作動特性変更機構 73,74,83,84・・・作動油通路 90・・・油圧制御弁 93・・・通路形成部材 94,95・・・連絡通路 97・・・油溜まり 103・・・凹部 104・・・ガイド部 E・・・内燃機関 VI・・・機関弁としての吸気弁 VE・・・機関弁としての排気弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G013 AA05 BA03 BC15 BD48 CA14 3G016 AA07 AA10 AA19 BA03 BA06 BA18 BA27 BA36 BA49 BB13 BB19 BB22 BB26 CA04 CA21 CA24 CA33 CA37 DA08 DA13 DA22 GA01 GA02 3G018 AA05 AB05 AB18 BA13 BA15 CA19 CB02 CB06 DA14 DA28 DA68 DA69 DA83 DA85 FA02 FA06 FA07 GA23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッド(16)に固定されるロ
    ッカシャフトホルダ(44)に、複数のロッカアーム
    (38,39,40;41,42)を揺動可能に支承す
    るロッカシャフト(36,37)が支持され、機関弁
    (VI,VE)の作動特性を油圧の変化により変更可能
    な弁作動特性変更機構(65,75)が前記ロッカアー
    ム(38〜40;41,42)に設けられ、弁作動特性
    変更機構(65,75)に通じて前記ロッカシャフト
    (36,37)内に形成される作動油通路(73,8
    3;74,84)に供給される作動油の油圧を制御する
    油圧制御弁(90)がシリンダヘッド(16)に取付け
    られる内燃機関において、前記油圧制御弁(90)から
    のドレン油を流出させ得る油溜まり(97)が、前記ロ
    ッカアーム(38〜40;41,42)のうち少なくと
    も一部のロッカアーム(41,42)の摺動部に潤滑油
    を供給することを可能として、前記ロッカシャフトホル
    ダ(44)の上面に形成されることを特徴とする内燃機
    関における潤滑構造。
  2. 【請求項2】 前記油圧制御弁(90)および前記作動
    油通路(73,83;74,84)間を結ぶ連絡通路
    (94,95)を有して前記油圧制御弁(90)および
    前記ロッカシャフトホルダ(44)間に介設される通路
    形成部材(93)の上部が、前記油圧制御弁(90)か
    ら排出されるドレン油を前記油溜まり(97)に受け渡
    すことを可能として形成されることを特徴とする請求項
    1記載の内燃機関における潤滑構造。
  3. 【請求項3】 前記通路形成部材(93)の上部には、
    前記油圧制御弁(90)からのドレン油を受ける凹部
    (103)と、該凹部(103)に溜まったドレン油を
    前記油溜まり(97)側に導くガイド部(104)とが
    設けられ、前記ガイド部(104)は、前記油溜まり
    (97)の上方まで前記通路形成部材(93)から延出
    されることを特徴とする請求項2記載の内燃機関におけ
    る潤滑構造。
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