JP2002154885A - メチレン尿素ポリマーの製造方法 - Google Patents

メチレン尿素ポリマーの製造方法

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JP2002154885A JP2001285350A JP2001285350A JP2002154885A JP 2002154885 A JP2002154885 A JP 2002154885A JP 2001285350 A JP2001285350 A JP 2001285350A JP 2001285350 A JP2001285350 A JP 2001285350A JP 2002154885 A JP2002154885 A JP 2002154885A
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methylene urea
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ハルトムート ヴェイヤー
Detlef Schneider
デトレフ シュナイダー
Ulrike Planta
ウルリケ プランタ
Esther Barthel
エシュター バーテル
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    • C05C9/02Fertilisers containing urea or urea compounds containing urea-formaldehyde condensates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 迅速、簡便に実施でき、費用の削減効果が高
いメチレン尿素の製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の製造方法は、少なくとも尿素、
ホルムアルデヒド化合物、および酸を使用するメチレン
尿素の製造方法であって、前記尿素と、前記ホルムアル
デヒド化合物とを、多軸スクリュ押出機70の第1セク
ションに導入し、前記多軸スクリュ押出機の第1セクシ
ョン中で、前記尿素と前記ホルムアルデヒド化合物とを
混合し、圧縮、加熱、溶融させて流動性の混合物とし、
前記多軸スクリュ押出機の第2セクションで、この溶融
混合物に酸を加えて、さらに混合し、混合物が酸と反応
してメチレン尿素ポリマーの塊を形成し、その塊を押し
出す、ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも、尿
素、ホルムアルデヒド化合物、酸を用いて、メチレン尿
素ポリマーを製造する方法に関する。
【0002】
【背景技術】化学肥料の製造において、尿素は窒素の含
有割合が高く、低コストで製造できることから極めて重
要である。しかし、純尿素は流失しやすく揮発性が高い
ため、純尿素を肥料として使用するのは非経済的であ
る。
【0003】そのため、尿素をホルムアルデヒドととも
に化合物の形で肥料として使用することが知られてい
る。この化合物はメチレン尿素とも呼ばれ、尿素の持つ
上記のようなマイナスの特性の大部分を回避することが
できる。
【0004】メチレン尿素を製造するための方法は、た
とえばドイツ特許DE−PS 2422 238号に開
示されている。一つの実施態様では、まず単体の尿素に
無機酸を撹拌容器中で加え、適切なpH値に調節する。
次に、尿素とホルムアルデヒドからなる縮合前の物質
を、長時間特定の温度に保ちながら加える。目的とする
製品縮合物を製造するための反応が終了した後、この縮
合物を次の段階でアルカリを加えてほぼ中和する。付加
的な操作として、次に濾過を行なう。濾過物を再び反応
容器に入れ、水分を含む縮合物を乾燥し、最終工程まで
処理する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この上述のような方法
は、必要な装置と作業時間との両面で多額の費用を必要
とする。本発明の目的は、迅速、簡便に実施でき、費用
の削減の効果が高いメチレン尿素の製造方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の製造方法は、少
なくとも、尿素、ホルムアルデヒド化合物、および酸を
使用するメチレン尿素の製造方法であって、前記尿素
と、前記ホルムアルデヒド化合物とを、多軸スクリュ押
出機の第1セクションに導入し、前記多軸スクリュ押出
機の第1セクション中で、前記尿素と、前記ホルムアル
デヒド化合物とを混合し、圧縮、加熱、溶融させて流動
性の混合物とし、前記多軸スクリュ押出機の第2セクシ
ョンで、この溶融混合物に酸を加えて、さらに混合し、
前記混合物が前記酸と反応してメチレン尿素ポリマーの
塊を形成し、前記塊は押し出される、ことを特徴とす
る。
【0007】本発明の製造方法によれば、全段階を単一
の装置内で連続的に行うことができる。そのうえ、反応
領域が多軸スクリュ押出機のハウジングにより覆われる
ため、たとえばアンモニア化合物のような望ましくない
中間生成物の漏出をほぼ防ぐことができる。メチレン尿
素の製造のためには、個々の反応物を正確な容量で多軸
スクリュ押出機に充填する。多軸スクリュ押出機内で尿
素とホルムアルデヒド化合物を混合すると、圧縮と同時
加熱の相互作用により、極めて均質な溶融物となる。こ
のようにすることが本発明の重要な前提条件となる。
【0008】すなわち、こうすることによって、酸を同
様に正確な用量で注入して完全に混合した時に、出発原
料の迅速かつほぼ完全な反応が進行し、求めるメチレン
尿素ポリマーが得られることになるからである。特に、
ここでは同調回転または対向回転で作動可能な最低2本
のスクリュを持つ多軸スクリュ押出機を使用することが
重要な意味を持っている。なぜなら、かみ合った多軸ス
クリュ押出機のスクリュ同士の相互作用のみが出発原料
間に広い反応面を作り出すことができるからである。こ
れがほぼ完全な反応を得るための前提条件となる。
【0009】出発原料を連続工程に正確な数量で投入す
ることと、混合、温度、圧縮、反応時間などの反応パラ
メータをほぼ自由に選択できることによって、本発明の
方法では生成ポリマーの鎖の長さに関して反応結果を正
確に調節することが可能になる。これによって、メチレ
ン二尿素、ジメチレン三尿素など短鎖メチレン尿素ポリ
マーを多く含むものや、トリメチレン三尿素、テトラメ
チレン五尿素のような長鎖ポリマーの割合が多いものま
で、所望のメチレン尿素を製造することができる。
【0010】これまでに公知となっている先行技術との
比較しても、本発明による方法は単に製造方法の迅速な
実施やコンパクトで低コストの装置に関わる利点を提供
するというだけでなく、厳密に規定された多種類の最終
製品を製造できるという点で優れている。
【0011】本発明の製造方法は、具体的には下記の態
様をとることができる。
【0012】ホルムアルデヒド化合物としては、パラホ
ルムアルデヒドを使用することができる。
【0013】ヘキサメチレンテトラミンおよび/または
テトラメチレンジアミンを、尿素とホルムアルデヒド化
合物と同時に多軸スクリュ押出機に充填して混合物にな
るまで溶融させることができる。これにより、本製造方
法の効率をさらに増進させることができる。これととも
に、乾燥工程を省略、あるいは少なくとも大幅に短縮す
ることができるように、脱水工程も合わせて行うことも
できる。
【0014】メチレン尿素製造の反応最終段階では、ほ
とんどの一般的な酸を使用することができる。コストと
反応安全性の面で、燐酸や塩酸および/または硫酸を使
用するのが有利である。
【0015】本発明では、多軸スクリュ押出機の第1セ
クションでの加熱を、多軸スクリュ押出機上に発熱体を
使用することによって行なうこともできる。原理的に
は、混合物の溶融は多軸スクリュ押出機の第1セクショ
ンにおける反応物の移送と圧縮の結果発生する摩擦熱の
みで行われる。しかし、穏やかにかつ迅速に加熱したい
場合、多軸スクリュ押出機上に発熱体を使用することが
できる。この発熱体は、多軸スクリュ押出機の内部また
はハウジングの特定の発熱セクションに沿って配置した
電熱コイル、あるいは加熱用水パイプとすることができ
る。このようにすれば、いかなる所望の加熱温度でも、
特定の目的を持った温度制御でも、簡単な方法で調整す
ることが可能となる。混合物の溶融に適した温度範囲は
60〜120℃であるが、特定の方法で実施する場合に
はこれより高めまたは低めの温度を選択することもでき
る。
【0016】本発明では、別の肥料、植物防疫剤、成長
調節剤などの活性物質を追加的に多軸スクリュ押出機に
入れ、メチレン尿素ポリマーで構成される塊の中に組み
入れることができる。補充の反応性物質は、酸を充填し
た後や、メチレン尿素の反応が大部分終了した後に充填
することが好ましい。反応性物質をメチレン尿素と一緒
に使用することで、合成肥料や他の合成製剤も同じ方法
と同じ装置で製造することができる。価格が非常に不安
定な肥料市場においては、これは明らかな経済上の優位
性につながる。
【0017】反応物質の混合物と塊が溶融状態にある時
には、追加の反応性物質を、いわゆるサイド・フィーダ
か、他の供給装置を通して正確な用量で導入し、多軸ス
クリュ押出機の中で均質な塊に処理することができる。
このようにして、いかなる中間製品の生成もなく、また
他の方法では派生する輸送や貯蔵の工程なしに、複合成
分肥料や製剤を製造することが可能になる。さらに、追
加の活性物質を液状か流動性の塊の状態のメチレン尿素
ポリマーへ供給する場合には、いかなる結合剤も必要と
することなく追加の活性物質を組み入れることができる
という利点がある。その結果、メチレン尿素をベースと
して付加的な活性物質を含む肥料の製造が可能となり、
こうした肥料はいかなる残留物も残さずに、生態環境的
にも経済的にも適った方法で植物に吸収される。窒素、
燐および/またはカリ肥料塩類を充填する時は、栄養塩
類の溶解を確実にするためおよびメチレン尿素との混合
や配合をうまく進めるために、場合によっては反応性物
質と共に水を追加的に多軸スクリュ押出機に注入するの
が好ましい。
【0018】本発明によれば、多軸スクリュ押出機出口
で塊を成型機および/または造粒機に通すのがさらに好
ましい。こうすることにより、最終製品は多軸スクリュ
押出機から塊が出てすぐに大きさや形を調整することが
できる。その後は短時間の乾燥工程と、必要であれば、
顆粒状物質に丸み付けをするだけで済む。
【0019】乾燥に関しては、多軸スクリュ押出機の出
口に続けて乾燥装置手段により塊を乾燥させるのが好ま
しい。この装置は回転炉、または発熱体と平行に走行す
るベルト・コンベヤとすることができる。
【0020】本発明に係る他の好ましい方法は、多軸ス
クリュ押出機への個々の物質の供給量を制御することに
よって、異なる鎖長を持つメチレン尿素ポリマーの相対
割合を所定の方法で調整するものである。この制御は、
供給成分の数量的な変更と質的な変更の両方で行うこと
ができる。充填装置については、サイド・フィーダ・ポ
ンプや配合用ポンプなどを用いることができ、それらは
制御可能な電気モータで駆動される。または、制御可能
なバルブを充填容器または充填ライン上に備えることが
できる。充填はその全体を制御コンピュータにより、所
望の製品の変更や製品の種類の変更を集中制御室から簡
単かつ迅速に調整できるようにして、制御することがで
きる。
【0021】酸を使う代わりに,たとえば酸性塩のよう
な酸性反応を伴う別の物質の使用も可能である。たとえ
ば、硫酸アンモニウムはH+イオンの良い供与体であ
る。
【0022】量的組成に関しては、製造されるメチレン
尿素ポリマーを100重量%として、尿素50〜90
%、ホルムアルデヒド化合物40〜5%、ヘキサメチレ
ンテトラミン10〜0%、残りが酸となるように使用し
て本方法を実施することができる。意図的に配合割合を
変えることによって、ポリマーの鎖長と、ポリマーの相
対比率を調整することができるが、これらの関係は試験
により簡単に確立することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を、好ましい
実施態様ならびに図面を参照しながら説明する。図1
は、本発明に係る製造方法のための装置の構成を模式的
に示す図である。
【0024】この装置は、好ましくは対向回転で駆動さ
れる多軸スクリュ押出機70を主体とする。容器10に
は尿素が入っており、容器20にはパラホルムアルデヒ
ドが入っており、容器30には、ヘキサメチレンテトラ
ミンが入っている。容器10に入っている尿素は、パラ
ホルムアルデヒドおよびヘキサメチレンテトラミンと共
に計量ベルト50へ送られる。計量ベルト50は、前述
の出発原料を定量的に正確に配合するための配合装置の
役目をする。
【0025】前記出発原料は、計量ベルト50から多軸
スクリュ押出機70の入口に導入される。多軸スクリュ
押出機70の第1セクション72で、尿素、パラホルム
アルデヒドおよびヘキサメチレンテトラミンは、互いに
混合、圧縮されて、多軸スクリュ押出機70の中で発生
する摩擦熱、または図示しない加熱体による加熱によっ
て溶融される。混合物の溶融温度は60〜90℃の範囲
である。
【0026】このようにして溶融された混合物は、多軸
スクリュ押出機70のコースに沿って第2セクション7
4に導入され、そこで酸容器40からの燐酸が溶融した
混合物に加えられる。液状の酸は図示しない注入装置を
通して多軸スクリュ押出機70に注入される。このと
き、合成時に多軸スクリュ押出機70の2本のスクリュ
の混合効果が発揮されて、良好な反応生成物の混合と高
いレべルの反応面が得られるように、酸を注入する。こ
のようにして、迅速で実質的に完全なメチレン尿素の縮
合を起こすことができる。多軸スクリュ押出機70内部
の反応ゾーンを出た後、塊は冷却され、特定の硬さにな
ったところで多軸スクリュ押出機70の出口から成形機
60を通して押し出される。
【0027】製造された塊の組成や、希望の最終製品に
応じて、押し出されたストランドを所望の長さに切るこ
とができる造粒装置を成形機60上に配置してもよい。
押し出された物質はベルト形状の乾燥装置80へ送ら
れ、そこで所望の程度まで乾燥される。乾燥段階に続い
て、付加的な工程として最終生産物を特定の用途向けに
丸み付けするか、あるいは直接容器詰めして発送に備え
る。
【0028】本方法の好ましい実施においては、塊の組
成は、尿素80%、パラホルムアルデヒド13%、ヘキ
サメチレンテトラミン3%、燐酸4%である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる製造装置を模式的
に示す図である。
【符号の説明】
10 容器 20 容器 30 容器 40 酸容器 50 計量ベルト 60 成形機 70 多軸スクリュ押出機 72 第1セクション 74 第2セクション 80 乾燥機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 プランタ ウルリケ フランス国 57600 フォルバッハ リュ ドゥラムザン 2A (72)発明者 バーテル エシュター ドイツ国 66111 ザーブリュッケン ノ イヴィーザープラッツ13 Fターム(参考) 4H061 AA01 AA02 BB17 GG18 GG23 GG33 GG41 HH03 4J033 EA03 EA12 EB28 EB29 EC01 EC06 EC09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、尿素、ホルムアルデヒド化
    合物、および酸を使用するメチレン尿素の製造方法であ
    って、 前記尿素と、前記ホルムアルデヒド化合物とを、多軸ス
    クリュ押出機の第1セクションに導入し、 前記多軸スクリュ押出機の第1セクション中で、前記尿
    素と前記ホルムアルデヒド化合物とを混合し、圧縮、加
    熱、溶融させて流動性の混合物とし、 前記多軸スクリュ押出機の第2セクションで、この溶融
    混合物に前記酸を加えて、さらに混合し、 前記混合物は、前記酸と反応してメチレン尿素ポリマー
    の塊が形成され、 前記塊は、押し出される、ことを特徴とするメチレン尿
    素の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記ホルムアルデヒド化合物としてパラホルムアルデヒ
    ドを用いる、メチレン尿素ポリマーの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 ヘキサメチレンテトラミンおよび/またはテトラメチレ
    ンジアミンを、前記尿素と前記ホルムアルデヒド化合物
    とともに前記多軸スクリュ押出機に充填し、溶融させて
    混合物にする、メチレン尿素ポリマーの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記酸として燐酸、塩酸および/または硫酸を使用す
    る、メチレン尿素ポリマーの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記多軸スクリュ押出機の第1セクションにおいて、前
    記混合物の加熱を、前記多軸スクリュ押出機上の発熱体
    を用いて行なう、メチレン尿素ポリマーの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 他の肥料、植物防疫剤、および/または成長調節剤など
    の反応性物質を付加的に前記多軸スクリュ押出機に充填
    し、メチレン尿素ポリマーで構成される前記塊に組み入
    れる、メチレン尿素ポリマーの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、 前記塊は、前記多軸スクリュ押出機の出口に接している
    成型機および/または造粒機に導入される、メチレン尿
    素ポリマーの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかにおいて、 前記多軸スクリュ押出機から出た後の前記塊を乾燥手段
    によって乾燥する、メチレン尿素ポリマーの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかにおいて、 前記多軸スクリュ押出機への個々の物質の充填を所定の
    方法で制御することで、異なる鎖長を有するメチレン尿
    素ポリマーの相対的な割合を調節する、メチレン尿素ポ
    リマーの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかにおいて、 前記酸の代わりに硫酸アンモニウムなどの酸性塩または
    酸性反応を伴う物質を使用する、メチレン尿素ポリマー
    の製造方法。
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