JP2002149240A - 移動ロボットのためのランドマーク - Google Patents

移動ロボットのためのランドマーク

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JP2002149240A
JP2002149240A JP2000349099A JP2000349099A JP2002149240A JP 2002149240 A JP2002149240 A JP 2002149240A JP 2000349099 A JP2000349099 A JP 2000349099A JP 2000349099 A JP2000349099 A JP 2000349099A JP 2002149240 A JP2002149240 A JP 2002149240A
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Takeshi Ohashi
武史 大橋
Hiroki Saijo
弘樹 西條
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロボットと任意の位置関係にあっても、撮影
画像の画像処理に基づいて視覚認識に基づく環境認識を
行うことができるランドマークを提供する。 【解決手段】 ランドマークは略半球型の構造体であ
り、球面には所定の色又は模様、あるいは色と模様の組
み合わせが形成されている。スポンジや発泡スチロール
などの材質を用いて、人間が衝突しても安全性が高く、
軽く、柔らかいものとする。その底面を利用して、半球
の断面を接合面として、家庭やその他の作業環境内にお
ける壁面、床面、天井などの平らな壁面に取り付けて使
用する。例えば、吸盤、取り外し可能な粘着剤などを使
用し、壁面には傷を付けない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】作業空間を自在(無経路)に
移動することができるインテリジェントな移動ロボット
に係り、特に、撮影装置並びに画像処理装置を有する移
動ロボットの作業環境に設置されて移動ロボットが視覚
認識に基づく環境認識を行うためのランドマークに関す
る。
【0002】更に詳しくは、本発明は、任意の位置関係
にあっても撮影画像の画像処理に基づいて視覚認識に基
づく環境認識を行うことができる、移動ロボットのため
のランドマークに係り、特に、作業環境下で移動ロボッ
トの動作に干渉しないように設置でき、且つ、視覚認識
に基づく環境認識を確実に行うことができる、移動ロボ
ットのためのランドマークに関する。
【0003】
【従来の技術】電気的若しくは磁気的な作用を用いて人
間の動作に似せた運動を行う機械装置のことを「ロボッ
ト」という。ロボットの語源は、スラブ語のROBOT
A(奴隷機械)に由来すると言われている。わが国では、
ロボットが普及し始めたのは1960年代末からである
が、その多くは、工場における生産作業の自動化・無人
化などを目的としたマニピュレータや搬送ロボットなど
の産業用ロボット(industrial robot)であった。
【0004】最近では、ヒトのような2足直立歩行を行
う動物の身体メカニズムや動作をモデルにしてデザイン
された「人間形」若しくは「人間型」のロボット(huma
noidrobot)を始めとして、各種の脚式移動ロボットに
関する研究開発が進展し、実用化への期待も高まってき
ている。
【0005】人間の作業空間や居住空間のほとんどは、
2足による直立歩行という人間が持つ身体メカニズムや
行動様式に合わせて形成されている。言い換えれば、人
間の住空間は、車輪やその他の駆動装置を移動手段とし
た現状の機械システムが移動するのにはあまりに多くの
障壁が存在する。機械システムすなわちロボットが様々
な人的作業を支援又は代行し、さらに人間の住空間に深
く浸透していくためには、ロボットの移動可能範囲が人
間のそれとほぼ同じであることが好ましい。これが、脚
式移動ロボットの実用化が大いに期待されている所以で
もある。人間型の形態を有していることは、ロボットが
人間の住環境との親和性を高める上で必須であると言え
る。
【0006】このような人間型ロボットを、産業活動・
生産活動などにおける各種作業の代行に適用することが
できる。例えば、原子力発電プラントや火力発電プラン
ト、石油化学プラントにおけるメンテナンス作業、製造
工場における部品の搬送・組立作業、高層ビルにおける
清掃、火災現場その他における救助といったような、人
間が容易に踏み込むことができない現場での危険作業・
難作業を人間型ロボットに代行してもらう。
【0007】また、人間型ロボットの他の用途として、
人間と居住空間を同一にする「共生」、若しく「エンタ
ーティンメント」と呼ばれるものが挙げられる。この種
の用途では、ロボットは、家庭環境など人と同じ作業環
境に設置されて利用に供される。この場合、作業代行な
どの生活支援というよりも、生活密着という性格が濃厚
である。
【0008】インテリジェントな移動ロボットは、自律
的な思考及び動作制御を行うとともに、動作生成の時系
列モデルに従って自律的な動作を実行することができ
る。また、ロボットが画像入力装置や音声入出力装置を
装備し、画像処理や音声処理により環境認識を行うこと
により、より高度な知的レベルで人間とのリアリスティ
ックなコミュニケーションを実現することも可能とな
る。この際、ユーザ操作などの外部からの刺激を検出し
たことに応答してこの時系列モデルを変更する、すなわ
ち「学習効果」を付与することによって、ユーザにとっ
て飽きない又は好みに適応した動作パターンを提供する
ことができる。また、ユーザは、一種の育成シミュレー
ションをゲーム感覚で楽しむことができる。
【0009】ところで、ロボットの作業環境内の各場所
に視覚的に認識可能な「ランドマーク」を設置すること
は、当業界において既に知られ、且つ、広く実用化され
ている。ランドマークは、通常、視覚的に識別可能な視
認情報がその表面に形成されており、位置情報や環境情
報、指示コマンド、あるいはその他の行動シーケンスに
関する情報などを視覚的に表現したものである。
【0010】カメラなどの撮影装置とその撮影画像を画
像処理して視覚認識するタイプのロボットは、視界すな
わち撮影画像の中からランドマークを発見すると、これ
に基づいて現在位置や障害物の情報などを認識して、行
動シーケンスを生成したりあるいはこれを動的に修正し
たりすることができる。言い換えれば、作業環境に1以
上のランドマークをアロケートすることにより、無人状
態でもロボットを誘導することができる訳である。
【0011】従来から使用されてきたランドマークとし
て、平面状のプレートに視認性の模様を書き込んだも
の、壁面や床面、天井などに貼設された視覚認識用のテ
ープ(例えば、搬送用のロボットを誘導したい経路に沿
ってテープをビル構内に張り巡らす)、あるいは、立体
的な物体を作業環境内に設置する、などを挙げることが
できる。
【0012】例えば、家庭環境下でロボットのためのラ
ンドマークを設置することを考えた場合、設置が容易且
つ安全で、他の人的作業の邪魔にならず、設置床面積が
小さくて済み、設置個数は必要最小限であることが好ま
しい。
【0013】従来よく使用された平面状のランドマーク
は、ランドマークの正面から外れた角度からの位置にお
いて(すなわち鋭角で撮影した場合)、取得画像中にお
けるランドマークの面積が狭くなる。比較的狭い家庭環
境内で利用する場合、ロボットは必ずしも正面からラン
ドマークを眺めることができるとは限らない。斜めから
ランドマークを観察した場合、測定面積は著しく狭くな
るので、ロボットがランドマークを視覚的に認識できる
範囲が狭くなる、という問題がある。あるいは、ロボッ
トが正面から眺めることができる場所にランドマークを
設置しなければならず、あまり広くない一般家庭内で設
置場所を確保しなければならないという問題がある。
【0014】また、ビル構内の通路など移動ロボットの
探索経路上に張り巡らしたテープなどのように、広い設
置床面積を必要とするランドマークは、家庭環境での使
用にはそもそも適していない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、撮影
装置並びに画像処理装置を有する移動ロボットの作業環
境に設置されて、移動ロボットが視覚認識に基づく環境
認識を行うことができる、優れたランドマークを提供す
ることにある。
【0016】本発明の更なる目的は、ロボットとの間で
任意の位置関係にあっても撮影画像の画像処理に基づい
て視覚認識に基づく環境認識を行わしめることができ
る、移動ロボットのための優れたランドマークを提供す
ることにある。
【0017】本発明の更なる目的は、作業環境下で移動
ロボットの動作に干渉しないように設置でき、且つ、視
覚認識に基づく環境認識を確実に行うことができる、移
動ロボットのための優れたランドマークを提供すること
にある。
【0018】本発明の更なる目的は、家庭環境下で容易
且つ安全で、他の人的作業の邪魔にならず、設置面積が
小さく、設置個数が必要最小限で済む、移動ロボットの
ための優れたランドマークを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を参酌してなされたものであり、移動ロボットが視
覚認識に基づく環境認識を行うためのランドマークであ
って、球体の少なくとも一部分を含む本体と、該球体の
表面に形成された視認情報と、を具備することを特徴と
する移動ロボットのためのランドマークである。
【0020】前記視認情報は、前記球体の表面を複数の
領域に分割して、複数の色を用いて各領域毎に色分けし
て構成することができる。
【0021】また、前記視認情報は、前記球体の表面を
緯度方向及び/又は経度方向に沿って領域分割して、複
数の色を用いて各領域を配色することによって、構成す
ることができる。
【0022】また、前記視認情報は、前記球体の表面を
空間的に対称的な領域に分割して各領域を配色して構成
するようにしてもよい。
【0023】また、前記球体を所定の緯線及び/又は経
線に従って分割して複数のブロックを形成し、各ブロッ
クの球面上に配色を施し、単色毎のブロックを組み合わ
せて使用することによって、さまざまな種類のランドマ
ークを構成することができる。
【0024】また、前記本体は少なくとも一部に略平面
状の底面を備え、該底面を利用して、作業環境内におけ
る壁面、床面、天井に接合して用いるようにしてもよ
い。
【0025】このような場合、前記底面に吸盤、又は取
り外し可能な粘着剤などを使用した接合部を備えること
で、作業環境内における壁面、床面、天井に対して取り
外し可能に取り付けることができる。また、ランドマー
クの交換や再利用が容易になる。
【0026】本発明に係るランドマークは略半球型の構
造体であり、球面には所定の色又は模様、あるいは色と
模様の組み合わせが形成されている。
【0027】球面を複数の領域に分割して、複数の色を
用いて各領域を配色することによって、多種類のランド
マークを作成することができる。各ランドマークに対し
て、位置情報や指示コマンドなど個別の意味や役割を割
り当てることができる。
【0028】また、ランドマークの設置位置に厳密性を
求めなくてもよいようにするために(言い換えれば、ユ
ーザが壁面などに簡易に設置できるようにするため
に)、空間的に対称的な領域に分割して配色することが
好ましい。
【0029】ランドマークが球面状の構造体である場
合、撮影画像中のランドマークの大きさは視野角度にあ
まり依存しないので、半球型ランドマークを認識できる
ロボットの位置範囲は、正面付近には限定されず、従来
の平面型ランドマークを認識可能な位置範囲よりもはる
かに広くなる。
【0030】また、本発明に係るランドマークによれ
ば、単一のランドマークを撮影し認識できる範囲が広
い、すなわち少ない数で広い作業範囲をカバーすること
ができるので、作業環境内でランドマークを設置する密
度を小さくしても問題がない。同じ作業面積において設
置個数を削減することができることから、コストを削減
することができる。
【0031】また、ランドマークは、作業環境下の他の
事物と干渉し合う障害物になる可能性があるが、本発明
によれば設置個数が少なくて済むので、影響を小さくす
ることができる。ゆえに、家具や家電機器などさまざま
な事物が混在する家庭環境においても、半球型のランド
マークを好適に利用することができる。
【0032】ランドマーク本体を、スポンジや発泡スチ
ロールなどの材質を用いて、人間が衝突しても安全性が
高く、軽く、柔らかいもので構成することができる。
【0033】また、半球型構造体の底面を利用して、半
球の断面を接合面として、家庭やその他の作業環境内に
おける壁面、床面、天井などの平らな壁面に取り付けて
使用することができる。例えば、吸盤、取り外し可能な
粘着剤などを使用して取りつけることによって、壁面に
は傷を付けないで済む。また、不要になったら壁面から
取り外して、他の場所で再利用に供することができる。
【0034】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
【0035】
【発明の実施の形態】本明細書では、一般的な家庭環境
においても利用可能な、撮影装置と画像処理装置などか
らなる視認機能を持つロボットが環境認識を行うための
ランドマークについて提案する。家庭環境下で用いるこ
とを前提とする場合、以下の事柄が求められる。すなわ
ち、
【0036】(1)安全性が高い。 (2)設置が容易である。 (3)人間の作業の邪魔にならない。
【0037】以下、図面を参照しながら本発明の実施形
態に係るランドマークについて詳解する。
【0038】図1には、本発明の1つの実施形態に係る
ランドマークの構成を模式的に示している。
【0039】同図に示すように、このランドマークは、
略半球型の構造体であり、球面には所定の色又は模様、
あるいは色と模様の組み合わせが形成されている。半球
の断面を接合面として、家庭やその他の作業環境内にお
ける壁面、床面、天井などに貼設して使用することがで
きる。
【0040】この半球型ランドマークの大きさは、ロボ
ットを運用する環境の広さと、ロボットの大きさ、ロボ
ットに搭載されたカメラなどの撮影装置の性能などに応
じて決定すればよい。本実施形態では、ランドマークの
大きさは直径10cm程度とする。また、スポンジや発
泡スチロールなどの材質を用いて、人間が衝突しても安
全性が高く、軽く、柔らかいものとする。
【0041】図2には、図1に示した半球型のランドマ
ークを、作業環境内に設置している様子を示している。
【0042】同図にも示すように、半球型のランドマー
クはその底面を利用して、平らな壁面に取り付けて使用
することができる。取り付け方法は、例えば、吸盤、若
しくは取り外し可能な粘着剤を使用し、壁面には傷を付
けないで済む。また、不要になったら壁面から取り外し
て、他の場所で再利用に供することができる。
【0043】例えば、障害物や階段、壁など、ロボット
が避けなくてはならない場所や、何らかの作業を遂行す
る場所に、ロボットの使用者がランドマークを取り付け
ることによって、無人環境下で稼働するロボットに対し
て、障害物や作業場所の所在を視覚的に通知することが
できる。
【0044】ランドマークを取り付ける高さは、例え
ば、カメラが設置された高さなど、ロボットが最も認識
し易いところに設定することが好ましい。
【0045】図3並びに図4には、従来利用されてきた
平面型のランドマークと、本実施形態に係る半球型のラ
ンドマークの、視野角による見え方の差を図面上で比較
している。
【0046】図3に示すように、従来利用されてきた平
面型のランドマーク(a)においては、斜め方向の視野
角度となる場所から撮影した画像の場合には、a−2、
a−3、並びにa−4に示すように、角度が鋭角になる
ほど、同じ大きさの撮像画像中に占めるランドマークの
面積は小さくなってしまう。この結果、撮像画像からラ
ンドマークの位置や色、模様などを認識することが困難
になる。
【0047】言い換えれば、ロボットが平面型ランドマ
ークを認識できる位置範囲は、a−1に示すようにラン
ドマークの正面付近に限定されてしまう。比較的狭い家
庭環境下では、正面付近でランドマークを撮影できる場
所を幾つも確保することは困難である。
【0048】これに対し、本実施形態に係る半球型のラ
ンドマークの場合、図4に示したように、ランドマーク
に対する視野角度がb−2、b−3、b−4といった具
合に鋭角になっていっても、撮像画像中のランドマーク
の像は、その半径の半円の面積よりも小さくなることは
ない。したがって、半球型ランドマークを認識できるロ
ボットの位置範囲は、正面付近には限定されず、図3に
示したような平面型ランドマークを認識可能な位置範囲
よりもはるかに広くなる。
【0049】すなわち、本実施形態に係るランドマーク
によれば、家庭環境内でも、ランドマークを設置できる
場所を確保し易い。
【0050】また、本実施形態に係るランドマークによ
れば、単一のランドマークを撮影し認識できる範囲が広
い、すなわち少ない数で広い作業範囲をカバーすること
ができるので、作業環境内でランドマークを設置する密
度を小さくしても問題がない。同じ作業面積において設
置個数を削減することができることから、コストを削減
することができる。
【0051】また、ランドマークは、作業環境下の他の
事物と干渉し合う障害物になる可能性があるが、本実施
形態では設置個数が少なくて済むので、影響を小さくす
ることができる。ゆえに、家具や家電機器などさまざま
な事物が混在する家庭環境においても、半球型のランド
マークを好適に利用することができる。
【0052】図5には、半球型ランドマークの球面を利
用した色のさまざまなバリエーションを図解している。
【0053】同図に示すように、半球体の球面に一様な
単色を塗布する場合、色を変えることによってランドマ
ークに異なる意味(位置情報や指示コマンド)を与える
ことができる。
【0054】また、球面を分割して複数の領域を形成し
て、複数の色を用いて各領域毎に色分けすることによっ
て、さらに多種類のランドマークを作ることができる。
領域分割は、緯度方向、経度方向、あるいは緯度と経度
を組み合わて行うことができる。
【0055】同じ領域分割であっても配色を変えること
によって、異なるランドマークにすることができる。ま
た、同じ色を用いる場合であっても、領域の分割の仕方
を変えることによって、異なるランドマークにすること
ができる。要は、ロボットに搭載された撮影装置及び画
像処理装置が、配色の違いを視覚認識することができれ
ばよい。
【0056】配色が異なるそれぞれのランドマークに
は、位置に関する情報や、位置に付随する指示コマンド
を個別に割り当てることができる。例えば、扉や階段な
ど、ロボットが特定の作業を行うような場所において、
ある特定の配色を持ったランドマークを使用すればよ
い。
【0057】配色は、ランドマークの設置位置に厳密性
を求めなくてもよいようにするために(言い換えれば、
ユーザが壁面などに簡易に設置できるようにするため
に)、空間的に対称的な領域に分割して配色することが
好ましい。例えば、図5に示すすべてのランドマーク
は、どこの方向から眺めても、ランドマークに用いられ
るすべての色を視認することができるように配色されて
いる。
【0058】このような配色方法を採用することで、ど
の視線方向からランドマークを撮影しても、ロボットは
そのランドマークを他のランドマークと錯綜することな
く、正確に認識することができる。
【0059】図6には、本実施形態に係るランドマーク
の組み立て方を模式的に図解している。同図に示すよう
に、半球状の構造体を所定の緯線又は経線に従って分割
して複数のブロックを形成して、各ブロックの球面上に
配色を行う。そして、単色毎のブロックを組み合わせて
使用することによって、さまざまな種類のランドマーク
を構成する。但し、すべてのランドマークは、どこの方
向から眺めても、ランドマークに用いられるすべての色
を視認することができるようにすること(前述)が好ま
しい。
【0060】図6に示すようなランドマーク組立方法に
よれば、少ない部品数でも多様なランドマークを用意す
ることができ、コストを削減することができる。
【0061】各ブロック間は、マジック・テープのよう
な着脱可能な接合体を用いて接合・分離して再利用に供
することができるようにする。ユーザは、ランドマーク
の色や模様を環境に合わせて自在に組み立てることがで
きる。例えば、ロボットの作業環境内で視覚的に埋没し
ないような色や模様の組み合わせを適宜実現することが
できる。
【0062】図7〜図9には、ランドマークの認識方法
と、ランドマークの撮影画像から得られる情報について
図解している。
【0063】同じ作業環境内で一定の大きさのランドマ
ークを使用すると、ロボットの撮影画像中におけるラン
ドマークの見かけ上の大きさは、撮影装置からランドマ
ークまでの距離に応じて相違する。したがって、図7に
示すように、撮影画像中におけるランドマークの見かけ
上の大きさに従って、ランドマークに対する距離情報を
得ることができる。
【0064】また、同じ作業環境内で同じ半球型のラン
ドマークを使用すると、ロボットの撮影画像中における
ランドマークの見かけ上の形状は、撮影装置がランドマ
ークを捉える視野角度に応じて相違する。したがって、
図8(並びに図4)に示すように、撮影画像中における
ランドマークの見かけ上の形状に従って、ランドマーク
に対する角度情報を得ることができる。
【0065】また、ランドマークの配色によって、ラン
ドマークが設置されている位置に関する情報を得ること
ができる。図9に示す例では、扉と階段とで異なる配色
を持つランドマークをそれぞれ利用する、すなわち視覚
的に識別可能な配色を持つ各ランドマークに作業環境上
の意味や役割を割り当てることによって、ロボットはラ
ンドマークの撮影画像を画像処理し視覚認識するだけで
(すなわち、作業環境内の事物を直接認識することなし
に)、扉と階段を認識することができる。
【0066】上述の例では球体を2等分した半球体のラ
ンドマークを利用する点について説明してきたが、本発
明の要旨は必ずしもこれに限定されるものではない。例
えば、図10に示すように、球体のある回転軸方向に沿
って4等分したうちの4分の1だけを切り欠いた4分の
3球体を、本発明に係るランドマークとして用いること
もできる。
【0067】このような4分の1だけを切り欠いた略球
体型のランドマークは、図11に示すように、部屋の角
や階段の先端部分などに嵌合することによって、好適に
設置することができる。
【0068】勿論、図示しないが、球体を回転軸方向に
沿って4等分したうちの4分の1球体をランドマークと
して利用することもできる。このようなランドマーク
は、2つの分割面が90度をなすので、直交する2つの
壁面が形成する角や、階段の床と壁の間に嵌め込むよう
にしてランドマークを設置することができる。
【0069】すなわち、球体をベースとするランドマー
クの一部を切り落とすことによって、作業環境内の任意
の場所にランドマークを嵌め込むように設置することが
できる。このような場合、ランドマークの設置床面積を
節約することができるとともに、ランドマークを作業環
境内に融合させて、他の事物やロボットや人の作業と干
渉し合うことを少なくすることができる。
【0070】4分の3球体型のランドマークにおける場
合も、前述した半球型のランドマークの場合と同様、球
面を分割して複数の領域を形成して、複数の色を用いて
各領域毎に色分けすることによって、さらに多種類のラ
ンドマークを作ることができる。また、同じ領域分割で
あっても配色を変えることによって、異なるランドマー
クにすることができる。また、同じ色を用いる場合であ
っても領域の分割の仕方を変えることによって、異なる
ランドマークにすることができる。
【0071】図12には、図10に示した4分の3球体
型のランドマークにおける配色の例を示している。同図
に示すように、緯度方向、経度方向、あるいは緯度と経
度を組み合わて球体を分割する。そして、複数の色を用
いて各領域毎に色分けすることによって、さまざまのラ
ンドマークを作ることができる。
【0072】図10に示すような、4分の3球体型のラ
ンドマークは、半球体に比し、どこの方向から眺めて
も、ランドマークに用いられるすべての色を視認するこ
とがさらに容易である。
【0073】[追補]以上、特定の実施例を参照しなが
ら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や
代用を成し得ることは自明である。
【0074】本発明の要旨は、必ずしも「ロボット」と
称される製品には限定されない。すなわち、電気的若し
くは磁気的な作用を用いて人間の動作に似せた運動を行
う機械装置であるならば、例えば玩具等のような他の産
業分野に属する製品であっても、同様に本発明を適用す
ることができる。
【0075】要するに、例示という形態で本発明を開示
してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。
本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許
請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0076】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
撮影装置並びに画像処理装置を有する移動ロボットの作
業環境に設置されて移動ロボットが視覚認識に基づく環
境認識を行うことができる、移動ロボットのための優れ
たランドマークを提供することができる。
【0077】また、本発明によれば、ロボットとの間で
任意の位置関係にあっても、撮影画像の画像処理に基づ
いて視覚認識に基づく環境認識を確実に行うことができ
る、移動ロボットのための優れたランドマークを提供す
ることができる。
【0078】また、本発明によれば、作業環境下で移動
ロボットの動作に干渉しないように設置でき、且つ、視
覚認識に基づく環境認識を確実に行うことができる、移
動ロボットのための優れたランドマークを提供すること
ができる。
【0079】また、本発明によれば、家庭環境下で容易
且つ安全で、他の人的作業の邪魔にならず、設置面積が
小さく、設置個数が必要最小限で済む、移動ロボットの
ための優れたランドマークを提供することができる。
【0080】本発明に従うランドマークは、設置が容易
且つ安全で、設置面積も小さくて済むので、家庭環境を
含む任意の作業環境に設置しても邪魔にはならない。さ
らに、形状に突起物がなく、柔らかい材質で構成するこ
とにより、仮に人が衝突した場合であっても安全性が高
い。また、色の組み合わせの数だけランドマークを形成
することができるので、少ない部品数でさまざまな指示
をロボットに与えることができる。
【0081】本発明に係るランドマークを、従来の平面
的なランドマークと比較した場合、前者の方がロボット
のランドマーク認識可能な位置範囲が広くなるので、少
ないランドマーク数でも、広い環境範囲をカバーするこ
とができる。言い換えれば、作業環境下でランドマーク
を設置する密度を小さくすることができる。
【0082】また、本発明に係るランドマークの見かけ
の形状や輪郭、大きさなどの外観に関する情報を併せて
認識に用いることにより、ランドマークを利用するイン
テリジェント・ロボットは、より精度の高い環境認識、
自己位置認識を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施形態に係るランドマークの
構成を模式的に示した図である。
【図2】半球型のランドマークを、作業環境内に設置し
ている様子を示した図である。
【図3】平面型のランドマークと本実施形態に係る半球
型のランドマークの、視野角による見え方の差の比較を
示した図である。
【図4】平面型のランドマークと本実施形態に係る半球
型のランドマークの、視野角による見え方の差の比較を
示した図である。
【図5】半球型ランドマークの球面を利用した色のさま
ざまなバリエーションを示した図である。
【図6】本実施形態に係るランドマークの組み立て方を
模式的に示した図である。
【図7】ランドマークの認識方法と、ランドマークの撮
影画像から得られる情報について示した図である。
【図8】ランドマークの認識方法と、ランドマークの撮
影画像から得られる情報について示した図である。
【図9】ランドマークの認識方法と、ランドマークの撮
影画像から得られる情報について示した図である。
【図10】球体のある回転軸方向に沿って4等分したう
ちの4分の1だけを切り欠いた略球体型のランドマーク
を示した図である。
【図11】図10に示すランドマークを作業環境内で適
用した例を示した図である。
【図12】図10に示すランドマークの配色の例を示し
た図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F059 BB04 DA05 DA08 DB04 FB00 FB11 GA00 3F060 CA11 HA00 5H301 AA02 AA10 BB14 CC03 FF06 FF26 FF27 GG03 GG09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動ロボットが視覚認識に基づく環境認識
    を行うためのランドマークであって、 球体の少なくとも一部分を含む本体と、 該球体の表面に形成された視認情報と、を具備すること
    を特徴とする移動ロボットのためのランドマーク。
  2. 【請求項2】前記視認情報は所定の色又は模様、あるい
    は色と模様の組み合わせで構成されることを特徴とする
    請求項1に記載の移動ロボットのためのランドマーク。
  3. 【請求項3】前記視認情報は、前記球体の表面を複数の
    領域に分割して、複数の色を用いて各領域毎に色分けし
    て構成されることを特徴とする請求項1に記載の移動ロ
    ボットのためのランドマーク。
  4. 【請求項4】前記視認情報は、前記球体の表面を緯度方
    向及び/又は経度方向に沿って領域分割して、複数の色
    を用いて各領域を配色してなることを特徴とする請求項
    1に記載の移動ロボットのためのランドマーク。
  5. 【請求項5】前記視認情報は、前記球体の表面を空間的
    に対称的な領域に分割して各領域を配色してなることを
    特徴とする請求項1に記載の移動ロボットのためのラン
    ドマーク。
  6. 【請求項6】前記球体を所定の緯線及び/又は経線に従
    って分割して複数のブロックを形成し、各ブロックの球
    面上に配色を施し、単色毎のブロックを組み合わせて使
    用することによって、さまざまな種類のランドマークを
    構成することを特徴とする請求項1に記載の移動ロボッ
    トのためのランドマーク。
  7. 【請求項7】前記本体は少なくとも一部に略平面状の底
    面を備え、該底面を利用して、作業環境内における壁
    面、床面、天井に接合して用いられることを特徴とする
    請求項1に記載の移動ロボットのためのランドマーク。
  8. 【請求項8】前記底面は、吸盤、又は取り外し可能な粘
    着剤などを使用した接合部を備え、作業環境内における
    壁面、床面、天井に対して取り外し可能に取り付けられ
    ることを特徴とする請求項7に記載の移動ロボットのた
    めのランドマーク。
  9. 【請求項9】作業環境内の障害物や階段、壁など、ロボ
    ットが避けなくてはならない場所や、何らかの作業を遂
    行する場所に取り付けて使用されることを特徴とする請
    求項1に記載の移動ロボットのためのランドマーク。
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