JP2002149128A - 液晶駆動方法及び液晶駆動回路並びに液晶装置 - Google Patents

液晶駆動方法及び液晶駆動回路並びに液晶装置

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JP2002149128A
JP2002149128A JP2000344075A JP2000344075A JP2002149128A JP 2002149128 A JP2002149128 A JP 2002149128A JP 2000344075 A JP2000344075 A JP 2000344075A JP 2000344075 A JP2000344075 A JP 2000344075A JP 2002149128 A JP2002149128 A JP 2002149128A
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Yasuo Arikawa
康夫 有川
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶装置の駆動方法を改善することにより、
無駄な電力消費を抑制し、液晶装置の低消費電力化を図
る。 【解決手段】 (a)に示すように液晶容量LCに印加
電圧が加わった状態から(c)に示すように印加電圧の
極性が反転する際に、(b)に示す放電ステップを設け
る。放電ステップにおいては、液晶容量LCの両端を同
電位に接続し、実質的に短絡させることによって、電源
部BT1,BT2の電力消費を生じさせることなく、液
晶容量LCに蓄積されていた電荷を放電させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶駆動方法及び液
晶駆動回路並びに液晶装置に係り、特に、液晶駆動時に
おける液晶に対する印加電圧の制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、複数のコモン電極(走査電極)
と、複数のセグメント電極(信号電極)とを対向配置
し、これらの間に液晶を配置させた液晶パネルが用いら
れている。この液晶パネルを駆動する液晶駆動回路は、
コモン電極とセグメント電極とにそれぞれ所定電位を供
給することにより、これらの間に配置された液晶に所定
電圧を印加することができ、これによって液晶の光学的
特性を制御するように構成されている。
【0003】液晶駆動回路は、液晶を駆動するのに必要
な電力を供給する電源回路等からなる電源部から複数の
電源電位の供給を受け、液晶パネル内の複数のコモン電
極及びセグメント電極に適宜の態様で駆動信号を供給す
るものであり、電源部から供給された電源電位に基づい
て形成した駆動信号を液晶パネルに供給する駆動回路部
と、外部からの表示データや制御データに基づいて駆動
回路部を制御する制御回路部とを備えている。
【0004】液晶パネルにおけるコモン電極及びセグメ
ント電極並びにこれらの間に配置された液晶は電気容量
(以下、単に「液晶容量」という。)を構成する。通
常、液晶容量への印加電圧は駆動回路部から供給される
駆動信号の電位変化によって時々刻々と変化するので、
液晶容量は充電及び放電を繰り返す。
【0005】図10及び図11には、液晶パネルをスタ
ティック駆動方式で駆動する場合の原理を示す。この駆
動方式を用いる場合、図11に示すように、コモン電極
に供給されるコモン信号Vcom及びセグメント電極に
供給されるセグメント信号Vsegは、いずれも時間的
に高電位(V0)と低電位(V2)とを繰り返す、フレ
ーム周期Hの矩形波信号であり、コモン信号Vcomと
セグメント信号Vsegとの間に位相差を設けることに
よって液晶容量に対する印加電圧Vlcdが大きくな
り、この液晶容量に対応する画素はオン状態となる。一
方、コモン信号Vcomとセグメント信号Vsegとの
間の位相差を無くすことにより液晶容量に対する印加電
圧Vlcdが小さくなり、当該液晶容量に対応する画素
はオフ状態となる。
【0006】オン状態の画素に対応する液晶容量には、
液晶劣化を防止するために逆極性の電圧Vlcdが交互
に印加される。このときの液晶容量に対する電力供給状
態を示すものが図10である。液晶容量LCと電源部B
Tとの間には4つのスイッチSW1、SW2,SW3,
SW4が接続されている。図10(a)に示す状態で
は、SW1及びSW4がオン、SW2及びSW3がオフ
となり、電源部BTの高電位V0がコモン電極Ecに、
電源部BTの低電位V2(図示例では接地電位)がセグ
メント電極Esに供給されている。一方、図10(b)
に示す状態では、SW1及びSW4がオフ、SW2及び
SW3がオンとなり、電源部BTの高電位V0がセグメ
ント電極Esに、電源部BTの低電位V2がコモン電極
Ecに供給されている。
【0007】図10(a)に示す状態から図10(b)
に示す状態に変化する際には、図10(b)に示すよう
に、液晶容量LCのコモン電極Ecから電源部BTの低
電位側に向けて、また、電源部BTの高電位側から液晶
容量LCのセグメント電極Esへ向けて放電電流Idi
sが流れる。この放電電流Idisによって液晶容量L
Cの印加電圧は一旦0となり、さらに上記放電電流Id
isと同じ経路を充電電流が流れて液晶容量LCを充電
し、図10(b)に示す状態になる。
【0008】次に、図12及び図13を参照してダイナ
ミック駆動(マルチプレックス駆動)方式で液晶パネル
を駆動する場合について説明する。図13には1/2デ
ューティ、1/2バイアスで駆動する場合の駆動信号を
示す。この場合、フレーム周期Hが4つの切換区間に分
割され、各切換区間毎に規定の電位を有するコモン信号
Vcom1、Vcom2が隣接する2つのコモン電極
に、セグメント信号Vsegが2つのコモン電極と対向
する2つのセグメント電極に供給される。この駆動方式
においては、セグメント信号Vsegを図13に示す4
つの態様のいずれかに設定することによって、2つのコ
モン電極及びセグメント電極によって構成される2つの
隣接画素の双方がオフ、一方がオフで他方がオン、一方
がオンで他方がオフ、双方がオンの4つの状態を選択す
ることができる。
【0009】この駆動方式の場合、例えば、図12
(a)に示すように、SW1及びSW4がオン、SW
2,SW3,SW5及びSW6がオフの状態では、コモ
ン電極Ecに電源部BT1の高電位V0が供給され、セ
グメント電極Esに電源部BT1,BT2の低電位V2
が供給され、液晶容量LCの印加電圧VlcdはV0−
V2となっている。一方、図12(b)に示すように、
SW1及びSW6がオン、SW2,SW3,SW4及び
SW5がオフの状態では,コモン電極Ecに電源部BT
1の高電位V0が供給され、セグメント電極Esには電
源部BT2の高電位V1が供給され、液晶容量LCの印
加電圧VlcdはV0−V1となっている。
【0010】図12(a)に示す状態から図12(b)
に示す状態に変化する際には、液晶容量LCに対する印
加電圧VlcdがV0−V2からV0−V1(<V0−
V2)へと低下するので、図12(b)に示すようにコ
モン電極Ecから電源部BT1の高電位側に向けて、ま
た、電源部BT2の高電位側からセグメント電極Esに
向けて、印加電圧VlcdがV0−V1になるまで放電
電流Idisが流れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにいずれの
駆動方式の場合においても、液晶容量LCに対する印加
電圧Vlcdの極性が反転する際、及び、液晶容量LC
に対する印加電圧Vlcdが低下する際に、液晶容量L
Cに蓄えられた電荷が一時的に放電される。しかし、こ
の放電は、図10に示す例では電源部BTの電力を用い
てなされ、図12に示す例では電源部BT2の電力を用
いてなされるため、液晶容量LCの放電を行う度に電源
部の電力が消費され、その結果、液晶装置の消費電力が
増加するという問題点がある。特に、電源部の電力供給
源として電池などのように限り或る電力を用いている携
帯型電子機器(例えば、電子腕時計、携帯電話、携帯型
情報端末等)においては、液晶装置の消費電力の大小が
機器の動作時間に大きく影響するので、液晶装置の低消
費電力化はきわめて重要である。
【0012】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、液晶装置の駆動方法を改善するこ
とにより、無駄な電力消費を抑制し、液晶装置の低消費
電力化を図ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の液晶駆動方法は、一対の電極間に液晶が配置
されてなる液晶容量を備えた液晶装置を駆動するための
液晶駆動方法であって、電力を供給するための電源部か
ら前記一対の電極にそれぞれ時間的に電位変動する駆動
信号を供給して前記液晶容量に対する印加電圧を変化さ
せ、前記印加電圧が変化する際に、前記印加電圧の変化
前後における前記電源部に対する接続態様とは異なる放
電経路で前記液晶容量を放電させる放電ステップを設け
ることを特徴とする。
【0014】放電ステップにおいて印加電圧の変化前後
の電源部に対する接続態様とは異なる放電経路で液晶容
量を放電させることにより、電力消費を伴う状態で液晶
容量に蓄積された電荷を放電させることを回避すること
が可能になり、液晶駆動時における電力消費量を低減す
ることが可能になる。
【0015】また、本発明の液晶駆動方法は、一対の電
極間に液晶が配置されてなる液晶容量を備えた液晶装置
を駆動するための液晶駆動方法であって、電力を供給す
るための電源部から前記一対の電極にそれぞれ時間的に
電位変動する駆動信号を供給して前記液晶容量に対する
印加電圧を変化させ、前記印加電圧が変化する際に、前
記電源部からの電力供給を受けない放電経路で前記液晶
容量を放電させる放電ステップを設けることを特徴とす
る。
【0016】液晶容量に対する印加電圧が変化したとき
には液晶容量に蓄えられた電荷が放電され、放電電流が
生じ、この放電電流が電源部の消費電力となる場合があ
る。このような場合には、印加電圧が変化する際に、電
源部からの電力供給を受けない放電経路で液晶容量を放
電させる放電ステップを設けることにより、電源部の電
力消費を回避して液晶容量を放電させることが可能にな
るから、電源部の消費電力を削減することが可能にな
る。
【0017】ここで、電源部からの電力供給を受けない
放電経路とは、放電電流が電源部の低電位側から高電位
側へ向かう方向に流れる経路、或いは、電源部とは無関
係に放電電流が流れる経路(例えば電源部に対する電荷
の移動が生じないバイパス経路など)を言う。これらの
経路に放電電流を流しても、電源部の電力消費は発生し
ない。
【0018】本発明において、前記印加電圧の極性が反
転する際に前記放電ステップを設けることが好ましい。
ここで、印加電圧の極性が反転する際とは、例えば、図
14(a)に示すように、当初、液晶容量LCの一方の
電極に高電位Vphが供給され、他方の電極に低電位V
plが供給されていた状態から、液晶容量LCの一方の
電極に低電位Valが供給され、他方の電極に高電位V
ahが供給された状態に移行する時点をいう。このよう
に印加電圧の極性が反転する場合には、従来技術におい
ては電源部からの電力供給経路を切り換え、当初の印加
電圧によって液晶容量に蓄積された電荷を放電させた後
にさらに当初の印加電圧とは逆の極性の電圧が印加され
るように充電を行う必要があるので、液晶容量の放電時
にも電源部の消費電力が確実に生じていた。
【0019】一方、本発明においては、放電ステップを
設けることにより放電期間において電力消費を抑制でき
るので、電源部の消費電力の削減効果を確実に得ること
ができる。ここで、放電ステップでは、図14(a)に
示すように、液晶容量LCに対する印加電圧を低下させ
るように一対の電極に電位Vdh,Vdlを供給した状
態で液晶容量LCの電荷を放電させる。この場合、放電
電流Idisは低電位側の電極に流れ込むとともに高電
位側の電極から流れ出す。
【0020】なお、この放電ステップの後には、当初の
印加電圧の極性とは逆の電位Vcl,Vchが液晶容量
LCに供給され、充電電流Ichが流れて充電が行わ
れ、最終的に液晶容量LCの両端電極には電位Val,
Vahが供給される。ここで、Vcl=Val,Vch
=Vchであってもよい。
【0021】本発明において、前記印加電圧の極性が反
転する際に行われる前記放電ステップを、前記一対の電
極を実質的に短絡させた状態で行うことが好ましい。放
電ステップにおいて液晶容量を構成する一対の電極を実
質的に短絡させることにより、すなわち図14(a)に
おいてVdh=Vq=Vdlとすることにより、液晶容
量に蓄積された電荷の放電時における電源部の電力消費
をなくすことができる。この場合、一対の電極を実質的
に短絡させる方法としては、一対の電極を直接に短絡さ
せる方法と、電源部等が供給する同電位(実質的に同電
位とみなせる場合をも含む。)に一対の電極を共に接続
する方法のいずれであってもよい。
【0022】本発明において、前記印加電圧の絶対値が
低下する際に前記放電ステップを設けることが好まし
い。ここで、前記印加電圧の絶対値が低下する際とは、
例えば図14(b)に示すように液晶容量LCに高電位
Vphと低電位Vplが供給されている状態から、液晶
容量LCに高電位Vahと低電位Val(Vah−Va
l<Vph−Vpl)が供給されている状態に移行する
場合など、印加電圧が同極性ではあるが絶対値が小さく
なる場合及び印加電圧が0になる場合をいう。この場合
には、印加電圧の絶対値の低下に伴って液晶容量に蓄積
された電荷が放電するので、放電ステップを設けること
によって電源部の消費電力を低減することが可能にな
る。この場合には、図14(b)に示すように、放電ス
テップにおいて液晶容量LCの両端電極に電位Vdh,
Vdlを供給した状態で電荷を放電させ、放電電流Id
isを生じさせる。放電ステップの後、液晶容量LCの
両端電圧はVah,Valとなり、印加電圧Vah−V
alへの移行が完了する。
【0023】本発明において、前記印加電圧の絶対値が
低下する際に行われる前記放電ステップを、低下後の前
記印加電圧と略等しい電圧を前記液晶容量に印加した状
態で、すなわち図14(b)におけるVdh−Vdl=
Vah−Valの状態で、行うことが好ましい。この場
合には、放電ステップにおいて液晶容量から生ずる放電
電流のほとんどを流し終えることができるので、電源部
の消費電力の削減効果を高めることができる。
【0024】本発明において、供給電位の絶対値の小さ
い方の電極を接地した状態で前記放電ステップを行うこ
とが好ましい。この場合には、接地側が低電位である場
合と接地側が高電位である場合のいずれにおいても電源
部の電力供給方向とは逆方向に放電電流が流れることと
なるため、放電ステップにおける電源部の電力消費を回
避できる。
【0025】本発明において、前記放電ステップの時間
を増減させることにより前記放電ステップ前又は放電ス
テップ後の前記印加電圧の印加時間を増減させ、前記印
加電圧の実効値を制御することが好ましい。この場合に
は、放電ステップの時間を増減させることにより液晶に
対する印加電圧の実効値を制御することができるので、
液晶表示の階調制御などを放電ステップの時間調節によ
って行うことが可能になる。また、この場合、印加電圧
の実効値を段階的(離散的、ディジタル的)に変えるの
ではなく無段階的(連続的、アナログ的)に変化させる
ことが可能になる。
【0026】次に、本発明の液晶駆動回路は、一対の電
極間に液晶が配置されてなる液晶容量を備えた液晶装置
を駆動する液晶駆動回路であって、電源部からの電力供
給を受けて前記一対の電極にそれぞれ駆動信号を供給す
る駆動回路部と、前記駆動信号の電位を時間的に変動さ
せて前記液晶容量に対する印加電圧を変動させるように
前記駆動回路部を制御する制御回路部とを有し、前記制
御回路部は、前記印加電圧が変化する際に、前記印加電
圧の変化前後における前記電源部に対する接続態様とは
異なる放電経路を一時的に構成するように前記駆動回路
部を制御することを特徴とする。
【0027】また、本発明の別の液晶駆動回路は、一対
の電極間に液晶が配置されてなる液晶容量を備えた液晶
装置を駆動する液晶駆動回路であって、電源部からの電
力供給を受けて前記一対の電極にそれぞれ駆動信号を供
給する駆動回路部と、前記駆動信号の電位を時間的に変
動させて前記液晶容量に対する印加電圧を変動させるよ
うに前記駆動回路部を制御する制御回路部とを有し、前
記制御回路部は、前記印加電圧が変化する際に、前記電
源部からの電力供給を受けない放電経路を一時的に構成
するように前記駆動回路部を制御することを特徴とす
る。
【0028】本発明において、前記制御回路部は、前記
放電経路を構成する放電時間を増減させることにより前
記液晶容量に対する前記印加電圧の印加時間を増減さ
せ、前記印加電圧の実効値を制御することが好ましい。
【0029】また、本発明のさらに別の液晶駆動回路
は、一対の電極間に液晶が配置されてなる液晶容量を備
えた液晶装置を駆動する液晶駆動回路であって、電源部
からの電力供給を受けて前記一対の電極にそれぞれ時間
的に電位変動する駆動信号を供給することにより前記液
晶容量に対する印加電圧を変動させるように構成され、
前記印加電圧の極性が反転する際に、前記一対の電極に
供給される前記駆動信号間の電位差が一時的に低下する
放電期間が設けられるように構成されていることを特徴
とする。
【0030】本発明において、前記放電期間において、
前記駆動信号間の電位差が実質的になくなるように構成
されていることが好ましい。この場合の液晶駆動回路の
構成としては、前記一対の電極が実質的に短絡された状
態となる。
【0031】また、本発明の異なる液晶駆動回路は、一
対の電極間に液晶が配置されてなる液晶容量を備えた液
晶装置を駆動する液晶駆動回路であって、電源部からの
電力供給を受けて前記一対の電極にそれぞれ時間的に電
位変動する駆動信号を供給することにより前記液晶容量
に対する印加電圧を変動させるように構成され、前記印
加電圧の絶対値が低下する際に、前記一対の電極に供給
される前記駆動信号のうち電位の絶対値が小さい方の前
記駆動信号が一時的に接地電位となる放電期間が設けら
れるように構成されていることを特徴とする。
【0032】本発明において、前記放電期間を増減させ
ることにより前記液晶容量に対する前記印加電圧の印加
時間を増減させ、前記印加電圧の実効値を制御するよう
に構成されていることが好ましい。
【0033】なお、本発明において、前記印加電圧の絶
対値が低下する際に、前記放電ステップでは、前記一対
の電極のうち、低電位側の前記電極を前記電源部の最低
電位に接続することが好ましい。例えば、電源部の供給
電位が接地電位と正電位である場合には、前記印加電圧
の絶対値が低下する際に、前記放電ステップでは、前記
一対の電極のうち、低電位側の電極を接地することが好
ましい。この場合には電源部の構造如何に拘わらず、常
に電源部における電力消費を回避することができる。
【0034】さらに、本発明の液晶装置は、一対の電極
間に液晶が配置されてなる液晶容量と、上記のいずれか
に記載の液晶駆動回路とを備えたことを特徴とする。液
晶装置のより具体的構成としては、上記液晶容量を複数
含む液晶パネルと、この液晶パネルを駆動するための液
晶駆動回路とを備えたものである。ここに、上記電源部
を構成する電源回路をさらに含む場合があり、また、偏
光板等の偏光手段、バックライトやフロントライト等の
光源、導光板や反射板等の光学手段などを適宜に付設す
る場合がある。
【0035】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る液晶駆動方法及び液晶駆動回路並びに液晶装置の
実施形態について詳細に説明する。
【0036】まず、以下に説明する各実施形態の共通事
項について説明する。図6は、液晶表示パネル10と、
この液晶表示パネル10を駆動するための液晶駆動回路
20と、液晶駆動回路20に電力を供給する電源回路3
0とからなる液晶装置の概略構成を示すものである。
【0037】液晶表示パネル10は、2枚の基板間に液
晶層を形成した構造を有し、液晶層の厚さ方向両側に
は、コモン電極(或いは走査電極)と、セグメント電極
(或いは信号電極)がそれぞれ形成されている。液晶表
示パネル10の具体的構造としては、例えば、それぞれ
ストライプ状に複数本ずつ形成された走査電極と信号電
極とが交差するように構成されたパッシブマトリクス型
パネル、走査線と信号線と、これら走査線及び信号線に
共に接続された3端子非線形素子からなる能動素子と、
これに接続された画素電極とを備えたアクティブマトリ
クス型パネル、一方の基板に、走査線、これに接続され
た2端子非線形素子からなる能動素子及びこれに接続さ
れた画素電極を備え、他方の基板に信号電極を備えたア
クティブマトリクス型パネル、コモン電極とセグメント
電極とを備えたセグメント型若しくはパターン型パネル
など、種々のパネル構造を挙げることができる。
【0038】液晶駆動回路20は、外部から供給される
表示データC1及び制御データC2を受けて所定の制御
信号S1,S2を形成する制御回路部21と、この制御
回路部21から送出された制御信号S1を受けて駆動信
号を形成するための駆動回路部22とを備えている。こ
の駆動回路部22は、液晶表示パネル10のコモン電極
(走査電極)に駆動信号Dxを送るためのX駆動部22
Xと、液晶表示パネル10のセグメント電極(信号電
極)に駆動信号Dyを送るためのY駆動部22Yとが含
まれている。
【0039】電源回路30は、液晶駆動回路20におい
て上記駆動信号Dx,Dyを形成するために必要な複数
の電源電位Viを供給するものである。この電源回路3
0には、必要に応じて、制御回路部21から制御信号S
2が供給され、この制御信号S2に応じて電源電位Vi
の電位レベルや出力インピーダンスを調整するように構
成されている。
【0040】電源回路30の構成例を図7に示す。この
電源回路においては、制御信号S3に応じて電池や外部
電源などからなる電力源31の高電位を調整して電源電
位V0を出力する電圧レギュレータ32を備え、この電
源電位V0と、電力源の低電位との間に電圧降下を設け
るための分圧抵抗33,34を接続している。この電源
回路からは、上記電源電位V0と、上記電力源の低電位
である電源電位V2と、上記分圧抵抗33,34によっ
て形成された電源電位V1とが出力される。
【0041】上記電源回路30の別の構成例を図8に示
す。この電源回路は、電力源35の高電位を受けて制御
信号S4に応じて電源電位V0を出力する電圧レギュレ
ータ36と、電源電位V0と、電力源35の低電位とを
用いて電源電位V0の極性を反転させた電源電位MV0
を出力する極性反転回路部37とを備えている。この電
源回路からは、上記電源電位V0と、上記電力源35の
低電位であるVcと、上記電源電位MV0とが出力され
る。
【0042】図9には、上記駆動回路部22内のX駆動
部22x又はY駆動部22yにおいて構成され、上記電
源回路30から供給された複数の電源電位を切り換えて
出力する電位切換回路の構成を模式的に示す。この電位
切換回路には、制御部22Aと、この制御部22Aに接
続されたトランジスタスイッチ22B,22C,22D
とを有し、各トランジスタスイッチ22B,22C,2
2Dには電源電位V0,V1,V2がそれぞれ供給され
ている。制御部22Aは各トランジスタスイッチ22
B,22C,22Dを適宜に切り換えて、電源電位V
0,V1,V2のいずれかを選択的に出力することで、
駆動信号Dx,Dyを形成することができるように構成
されている。
【0043】[第1実施形態]図1及び図2は本発明に
係る液晶駆動方法及び液晶駆動回路の第1実施形態の原
理及び駆動信号を示すものである。この実施形態は、基
本的に図10及び図11に示すものと同様のスタティッ
ク駆動方式を用いたものである。この実施形態において
は、図1(a)に示すように、コモン電極Ecが高電
位、セグメント電極Esが低電位となるように電源部B
TからスイッチSW1及びSW4を介して電圧が印加さ
れた状態から、図1(c)に示すように、コモン電極E
cが低電位、セグメント電極Esが高電位となるように
電源部BTからスイッチSW2及びSW3を介して逆極
性の電圧が印加された状態に移行する際に、一旦、図1
(b)に示す放電ステップを実行するものである。
【0044】図1(b)に示す放電ステップでは、SW
1及びSW2をオフとし、SW3及びSW4をオンとし
て、液晶容量LCの両端を共に電源部BTの低電位V
2、すなわち図示例では接地電位、に接続する。このた
め、図1(a)に示す状態から図1(b)に示す放電ス
テップに移行すると、液晶容量LCに蓄えられていた電
荷は放電し、コモン電極Ecとセグメント電極Esはほ
ぼ同電位となる。その後、図1(c)に示すように、ス
イッチSW1及びSW4をオフ(開成状態、すなわちオ
ープン状態、以下同様)とし、スイッチSW2及びSW
3をオン(閉成状態、すなわちクローズ状態、以下同
様)とすることによって、電源部BTから供給される電
力により液晶容量LCを当初とは逆極性の印加電圧を加
えた状態で充電する。この液晶容量LCに対する充電及
び放電の手順は、図14(a)に示す状況と同様であ
る。
【0045】図2は、本実施形態のスタティック駆動方
式の液晶装置における、上記駆動信号Dxに相当するコ
モン信号Vcomと、上記駆動信号Dyに相当するセグ
メント信号Vsegと、オン状態の液晶容量に対する印
加電圧Vlcdとを示すタイミングチャートである。こ
こで、セグメント信号Vsegとしては、コモン信号V
comが供給される画素をオン状態とするための信号電
位と、当該画素をオフ状態とするための信号電位とを併
記してある。
【0046】本実施形態においては、図2に示すよう
に、コモン信号Vcomと、セグメント信号Vsegと
が共に電源電位V2(図示例では接地電位)に保持され
る放電期間t1及びt2を、それぞれフレーム周期Hの
半周期ごとに設けてある。この放電期間t1,t2にお
いては、オン状態にある画素における液晶容量LCに対
する印加電圧Vlcdはフレーム周期Hの半周期ごとに
ほぼ0になる。放電期間t1、t2は液晶容量LCに対
する印加電圧Vlcdの極性が反転する際に必ず設けら
れるように構成されている。
【0047】本実施形態によれば、印加電圧Vlcdの
極性が反転し、液晶容量LCの放電及び充電がなされる
際に、必ず液晶容量LCを放電させるための放電期間t
1、t2が設けられ、この放電期間においては、液晶容
量LCの両端が実質的に短絡されるので、従来において
液晶容量LCの放電を行うために消費されていた電力分
を無駄にすることなく液晶を駆動することが可能にな
り、消費電力を全体として大きく低減することができ
る。
【0048】本実施形態を実現するためには、図2に示
す駆動信号を液晶駆動回路20の駆動回路部22におい
て形成すればよい。例えば、表示データ及び制御データ
に基づいて制御回路部21にて制御信号S1を駆動回路
部22へ送るようになっている場合、図2に示す駆動信
号を駆動回路部22にて形成させるように制御信号S1
を構成する。また、上記の放電期間t1,t2(放電ス
テップ)が設けられるように制御回路部21が駆動回路
部22を制御するように構成するのではなく、制御回路
部21とは無関係に上記放電期間t1及びt2が設けら
れるように、駆動回路部22を予め設計しておいても構
わない。
【0049】なお、上記の放電期間t1,t2において
は、一時的に、液晶容量LCに対する印加電圧が低下
し、或いは液晶容量LCが電圧無印加状態になるが、通
常はフレーム周期Hが液晶の電界応答速度や人間の目の
残像特性に応じた周期に設定されているので、液晶駆動
において支障が生じることはない。例えばフレーム周波
数が約30Hz以上であれば従来と同様の表示品位を確
保することができる。
【0050】[第2実施形態]次に、図3及び図4を参
照して本発明に係る第2実施形態について詳細に説明す
る。この実施形態においては、基本的に図12及び図1
3を用いて説明した従来のダイナミック駆動方式と同じ
駆動方式を用いるものである。
【0051】この実施形態においては、上記第1実施形
態と同様に、液晶容量LCに対する印加電圧Vlcdの
極性が反転する際に上記と同様に液晶容量LCの両端を
実質的に短絡させている。すなわち、図3(a)に示す
ように、スイッチSW1及びSW4がオン、SW2,S
W3,SW5及びSW6がオフの状態では電源部BT1
の高電位V0が液晶容量LCのコモン電極Ecに供給さ
れ、電源部BT1及びBT2の共通の低電位V2(図示
例では接地電位)が液晶容量LCのセグメント電極Es
に印加されている状態から、印加電圧の極性が反転する
場合を考える。この場合、図示しないが、上記第1実施
形態と同様にSW3及びSW4をオンとし、他のスイッ
チSW1,SW2,SW5及びSW6をオフにすること
によって、液晶容量LCの両端電極Ec,Esが共に低
電位V2に接続され、実質的に短絡されることとなるの
で、液晶容量LCに蓄積されていた電荷は放電され、液
晶容量LCの両端の電位差はほぼ0になる。
【0052】本実施形態では、上記のように液晶容量L
Cに対する印加電圧の極性が反転する場合だけでなく、
印加電圧が同極性であるが低下する場合(印加電圧が0
になる場合も含む。)、すなわち、図14(b)に示す
ように印加電圧を移行させる場合、にも放電ステップを
設けるようにしている。例えば、図3を参照して、上述
した図3(a)に示す状態から、図3(c)に示す状態
に移行する場合について説明する。
【0053】図3(a)に示す状態においては、液晶容
量LCには電源部BT1の高電位V0と電源部BT1,
BT2の共通の低電位V2とが供給され、印加電圧はV
0−V2(>0)となっている。この状態から、図3
(c)に示すように液晶容量LCに電源部BT1の高電
位V0と電源部BT2の高電位V1とを供給し、印加電
圧がV0−V1(>0)となる状態へ移行する場合を考
える。ここで、V0−V2>V0−V1である。この場
合、本実施形態では、図3(a)に示す状態から図3
(b)に示す放電ステップへと一旦切り換え、その後、
図3(c)に示す状態に移行するようにしている。
【0054】図3(b)に示す放電ステップにおいて
は、スイッチSW1,SW2,SW3及びSW6をオフ
とし、スイッチSW4及びSW5をオンにする。これに
よって液晶容量LCのコモン電極Ecには電源部BT2
の高電位V1が接続され、セグメント電極Esには電源
部BT1,BT2の共通の低電位V2が接続される。こ
の接続態様において、放電ステップにおける印加電圧V
1−V2が移行前の印加電圧V0−V2より小さくなる
ように構成されている。したがって、液晶容量LCに蓄
えられた電荷が放電し、図3(b)に示す放電電流Id
isが流れる。
【0055】このとき、液晶容量LCに印加される電圧
V1−V2が移行後の印加電圧V0−V1とほぼ等しく
なるように構成されていることが好ましい。このように
すれば、放電ステップの後に液晶容量において実質的な
充電や放電が生じることがないので、電源部の電力消費
をより確実に削減することができる。
【0056】この放電電流Idisは、低電位V2から
液晶容量LCの低電位側のセグメント電極Esへ向か
い、また、液晶容量LCの高電位側のコモン電極Ecか
ら電源部BT2の高電位V1へと流れる。このように、
この放電ステップでは電源部BT1及びBT2の高電位
側から低電位側へと向かう電力供給経路とは異なる放電
経路で放電が行われる。したがって、この放電ステップ
においては、電源部BT1及び電源部BT2の電力消費
は全く発生しない。
【0057】その後、液晶容量LCの両端電圧がV1−
V2となって放電が完了すると、そのまま図3(c)に
示す状態に移行する。このとき、スイッチSW1及びS
W6がオンとなり、スイッチSW2,SW3,SW4及
びSW5がオフとなるので、液晶容量LCのコモン電極
Ecには電源部BT1の高電位V0が供給され、セグメ
ント電極Esには電源部BT2の高電位V1が供給され
る。ここで、上記のように液晶容量LCに対する印加電
圧V0−V1が上述の放電ステップにおける印加電圧V
1−V2とほぼ等しい場合には、液晶容量LCに放電や
充電は生じない。
【0058】本実施形態では、上記のように液晶容量L
Cに対する印加電圧の極性が反転する場合、及び、印加
電圧の絶対値が低下する場合において、上述のような放
電ステップをそれぞれ設けた。図4には、オン状態の画
素に対応する液晶容量に対して放電ステップを設ける場
合の駆動信号及び印加電圧の例を示す。駆動条件は、1
/2デューティ、1/2バイアスである。なお、ダイナ
ミック駆動時のデューティ比及びバイアス比は公知のよ
うに適宜に設定することが可能であり、図4に示される
条件に限られるものではない。
【0059】図4には、隣接する2つのコモン電極に供
給される2つのコモン信号Vcom1及びVcom2
と、上記2つのコモン電極にそれぞれ対向する2つのセ
グメント電極に共に供給される共通のセグメント信号V
segの例が示してある。ここで、液晶容量LCに対す
る印加電圧Vlcdの例として、コモン信号Vcom1
及びセグメント信号Vsegのうちの最上段に示すもの
(隣接する2つの画素を共にオフ状態とする場合のセグ
メント信号)を供給した場合のオフ状態の画素に対する
印加電圧Vlcd(OFF)と、コモン信号Vcom1
及びセグメント信号Vsegのうちの最下段に示すもの
(隣接する2つの画素を共にオン状態とする場合のセグ
メント信号)を供給した場合のオン状態の画素に対する
印加電圧Vlcd(ON)とを示す。
【0060】本実施形態においては、上記放電ステップ
に対応する放電期間t1、t2、t3が設けられてい
る。放電期間t1及びt2は、オン状態の画素における
印加電圧Vlcd(ON)の極性が反転する際に、液晶
容量LCの両端電極を共に低電位V2に接続して実質的
に短絡させ、液晶容量LCに蓄えられた電荷を放電させ
るための期間である。
【0061】また、放電期間t3は、オン状態の画素に
おける印加電圧Vlcd(ON)の絶対値が│−V0+
V2│から│−V1+V2│に低下する際に、すなわ
ち、コモン電極にV2が供給され、セグメント電極にV
0が供給されている状態から、コモン電極にV1が供給
され、セグメント電極にV0が供給される状態に移行す
る際に、一旦、コモン電極にV2を供給したままで、セ
グメント電極にV1を供給した状態で放電ステップを行
う期間である。この放電ステップは、図3に示す放電ス
テップに対してコモン電極とセグメント電極の関係を逆
にした場合と同じ状況で行われる。この場合、上記と同
じ理由でこの放電ステップでは電力消費が生じない。そ
して、この放電期間t3が終わると、コモン電極にはV
1が供給され、セグメント電極にはV0が供給される。
ここで、−V0+V1=−V1+V2であるならば、液
晶容量LCに充放電が生ずることなしに印加電圧の移行
が完了する。
【0062】本実施形態では、液晶容量LCに対する印
加電圧の極性が反転する場合と、印加電圧の絶対値が低
下する場合のうちの一部について、上述のように放電ス
テップを設けている。例えば、上記例では、特定の信号
を印加された場合のオン状態の画素に対してだけ上記放
電期間t3に放電ステップを設けている。しかし、どの
ような状況下で放電ステップを設け、どのような状況下
で放電ステップを設けないかは任意である。また、放電
ステップを設けるためにコモン信号とセグメント信号の
少なくとも一方が変化させた場合に、他の態様のコモン
信号又はセグメント信号との間に却って不具合が生ずる
場合(例えば、無駄な充放電を起こす電位関係が生ずる
など)もあるので、このような場合には、不具合を解消
するために、コモン信号とセグメント信号のうちの一方
を他方に合わせて適宜に修正することも可能である。
【0063】なお、この実施形態において、上記放電期
間t3に対応する放電ステップは、図6に示す電源回路
30が図3に示す電源部BT1,BT2と等価な構造を
備えている場合に、液晶容量LCの放電時に電源部BT
2の電力消費を回避することができる点で意味を有する
ものである。一方、例えば電源回路30が図7に示すよ
うな構造を有する場合には、上記放電期間t3に対応す
る放電ステップを設けなくても電力消費は発生しない。
したがって、電源回路30の構成に応じて放電ステップ
の構成を適宜に変えて対応することが好ましい。
【0064】[第3実施形態]次に、図5を参照して本
発明に係る第3実施形態について説明する。この実施形
態は、基本的に上記第1実施形態と同様の構成を備えた
液晶装置において、放電期間t1及びt2をそれぞれ可
変に構成したものである。
【0065】例えば、制御回路部21からの制御信号S
1内に放電期間t1及びt2の時間に関する情報を組み
込んでおき、制御回路部21に供給される表示データに
含まれる各画素の表示階調と対応した放電期間t1、t
2が実現されるようにしておく。表示階調を高める場合
には、放電期間t1、t2が短くなるようにし、表示階
調を低下させる(オフ状態に近づける)場合には放電期
間t1’,t2’のように期間が長くなるようにする。
【0066】放電期間が短くなるとオン状態の画素にお
ける印加電圧Vlcdの電圧印加期間T1,T2が長く
なり、逆に放電期間が長くなると電圧印加期間は図示T
2,T1’に示すように短くなる。したがって、放電期
間t1、t2を増減させることによって、電圧印加期間
T1,T2を増減させることが可能になり、その結果、
各画素に与えられる印加電圧の実効値(例えば平均の印
加電圧値)を増減させるように制御することができる。
このような放電期間の増減による印加電圧の実効値の制
御は、無段階的(連続的、アナログ的)に印加電圧の実
効値を変化させることができるので、従来の液晶装置に
用いられている駆動信号の電位を変化させることによる
階調制御のように段階的(離散的、ディジタル的)に制
御する場合に較べて細かな階調制御を行うことができ
る。また、駆動信号の電位を細かく切り換えできるよう
に多くの電源電位を用意する必要もない。
【0067】尚、本発明の液晶駆動方法及び液晶駆動回
路並びに液晶装置は、上述の図示例にのみ限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において
種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、本発明
は液晶パネルの構造に影響されずに広く適用することが
できるものであり、例えば、アクティブマトリクス型の
液晶パネルに対しても用いることができる。
【0068】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
液晶容量の放電に伴う電力消費が削減されるので、液晶
駆動回路や液晶装置の消費電力の低減を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶駆動方法及び液晶駆動回路の
第1実施形態における駆動手順を模式的に示す等価回路
図(a)〜(c)である。
【図2】第1実施形態における液晶表示パネルの駆動信
号及び液晶容量に対する印加電圧を示すタイミングチャ
ートである。
【図3】本発明に係る液晶駆動方法及び液晶駆動回路の
第2実施形態における駆動手順を模式的に示す等価回路
図(a)〜(c)である。
【図4】第2実施形態における液晶表示パネルの駆動信
号及び液晶容量に対する印加電圧を示すタイミングチャ
ートである。
【図5】本発明に係る液晶駆動方法及び液晶駆動回路の
第3実施形態における液晶表示パネルの駆動信号及び液
晶容量に対する印加電圧を示すタイミングチャートであ
る。
【図6】本発明に係る各実施形態の液晶装置に適用可能
な全体構成を示す概略構成図である。
【図7】本発明に係る各実施形態の液晶装置に適用可能
な電源回路の構成例を示す等価回路図である。
【図8】本発明に係る各実施形態の液晶装置に適用可能
な別の電源回路の構成例を示す等価回路図である。
【図9】本発明に係る各実施形態の液晶装置に適用可能
な駆動回路部の構成例を示す等価回路図である。
【図10】従来のスタティック駆動方式の液晶駆動を行
う場合の印加電圧の切り換え態様を示す等価回路図
(a)及び(b)である。
【図11】従来のスタティック駆動方式の液晶駆動を行
う場合の駆動信号及び印加電圧を示すタイミングチャー
トである。
【図12】従来のダイナミック駆動方式の液晶駆動を行
う場合の印加電圧の切り換え態様を示す等価回路図
(a)及び(b)である。
【図13】従来のダイナミック駆動方式の液晶駆動を行
う場合の駆動信号及び印加電圧を示すタイミングチャー
トである。
【図14】液晶容量に対する印加電圧の極性が反転する
際の液晶容量の充放電状態を示す説明図(a)及び液晶
容量に対する印加電圧の絶対値が低下する際の液晶容量
の充放電状態を示す説明図(b)である。
【符号の説明】
10 液晶表示パネル 20 液晶駆動回路 21 制御回路部 22 駆動回路部 22X X駆動部 22Y Y駆動部 30 電源回路 LC 液晶容量 Ec コモン電極 Es セグメント電極 SW1,SW2,SW3,SW4,SW5,SW6 ス
イッチ BT,BT1,BT2 電源部 Idis 放電電流 V0,V1,V2 電源電位 t1,t2,t3 (放電ステップの)放電期間 T1,T2 電圧印加期間 H フレーム周期

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極間に液晶が配置されてなる液
    晶容量を備えた液晶装置を駆動するための液晶駆動方法
    であって、 電力を供給するための電源部から前記一対の電極にそれ
    ぞれ時間的に電位変動する駆動信号を供給して前記液晶
    容量に対する印加電圧を変化させ、 前記印加電圧が変化する際に、前記印加電圧の変化前後
    における前記電源部に対する接続態様とは異なる放電経
    路で前記液晶容量を放電させる放電ステップを設けるこ
    とを特徴とする液晶駆動方法。
  2. 【請求項2】 一対の電極間に液晶が配置されてなる液
    晶容量を備えた液晶装置を駆動するための液晶駆動方法
    であって、 電力を供給するための電源部から前記一対の電極にそれ
    ぞれ時間的に電位変動する駆動信号を供給して前記液晶
    容量に対する印加電圧を変化させ、 前記印加電圧が変化する際に、前記電源部からの電力供
    給を受けない放電経路で前記液晶容量を放電させる放電
    ステップを設けることを特徴とする液晶駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記印加電圧の極性が反転する際に前記
    放電ステップを設けることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の液晶駆動方法。
  4. 【請求項4】 前記印加電圧の極性が反転する際に行わ
    れる前記放電ステップを、前記一対の電極を実質的に短
    絡させた状態で行うことを特徴とする請求項3に記載の
    液晶駆動方法。
  5. 【請求項5】 前記印加電圧の絶対値が低下する際に前
    記放電ステップを設けることを特徴とする請求項1乃至
    請求項4のいずれか1項に記載の液晶駆動方法。
  6. 【請求項6】 供給電位の絶対値が小さい方の前記電極
    を接地した状態で前記放電ステップを行うことを特徴と
    する請求項5に記載の液晶駆動方法。
  7. 【請求項7】 前記印加電圧の絶対値が低下する際に行
    われる前記放電ステップを、低下後の前記印加電圧と略
    等しい電圧を前記液晶容量に印加した状態で行うことを
    特徴とする請求項5又は請求項6に記載の液晶駆動方
    法。
  8. 【請求項8】 前記放電ステップの時間を増減させるこ
    とにより前記放電ステップ前又は放電ステップ後の前記
    印加電圧の印加時間を増減させ、前記印加電圧の実効値
    を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項7のい
    ずれか1項に記載の液晶駆動方法。
  9. 【請求項9】 一対の電極間に液晶が配置されてなる液
    晶容量を備えた液晶装置を駆動する液晶駆動回路であっ
    て、 電源部からの電力供給を受けて前記一対の電極にそれぞ
    れ駆動信号を供給する駆動回路部と、前記駆動信号の電
    位を時間的に変動させて前記液晶容量に対する印加電圧
    を変動させるように前記駆動回路部を制御する制御回路
    部とを有し、 前記制御回路部は、前記印加電圧が変化する際に、前記
    印加電圧の変化前後における前記電源部に対する接続態
    様とは異なる放電経路を一時的に構成するように前記駆
    動回路部を制御することを特徴とする液晶駆動回路。
  10. 【請求項10】 一対の電極間に液晶が配置されてなる
    液晶容量を備えた液晶装置を駆動する液晶駆動回路であ
    って、 電源部からの電力供給を受けて前記一対の電極にそれぞ
    れ駆動信号を供給する駆動回路部と、前記駆動信号の電
    位を時間的に変動させて前記液晶容量に対する印加電圧
    を変動させるように前記駆動回路部を制御する制御回路
    部とを有し、 前記制御回路部は、前記印加電圧が変化する際に、前記
    電源部からの電力供給を受けない放電経路を一時的に構
    成するように前記駆動回路部を制御することを特徴とす
    る液晶駆動回路。
  11. 【請求項11】 前記制御回路部は、前記放電経路を構
    成する放電時間を増減させることにより前記液晶容量に
    対する前記印加電圧の印加時間を増減させ、前記印加電
    圧の実効値を制御することを特徴とする請求項9又は請
    求項10に記載の液晶駆動回路。
  12. 【請求項12】 一対の電極間に液晶が配置されてなる
    液晶容量を備えた液晶装置を駆動する液晶駆動回路であ
    って、 電源部からの電力供給を受けて前記一対の電極にそれぞ
    れ時間的に電位変動する駆動信号を供給することにより
    前記液晶容量に対する印加電圧を変動させるように構成
    され、 前記印加電圧の極性が反転する際に、前記一対の電極に
    供給される前記駆動信号間の電位差が一時的に低下する
    放電期間が設けられるように構成されていることを特徴
    とする液晶駆動回路。
  13. 【請求項13】 前記放電ステップにおいて、前記駆動
    信号間の電位差が実質的になくなるように構成されてい
    ることを特徴とする請求項12に記載の液晶駆動回路。
  14. 【請求項14】 一対の電極間に液晶が配置されてなる
    液晶容量を備えた液晶装置を駆動する液晶駆動回路であ
    って、 電源部からの電力供給を受けて前記一対の電極にそれぞ
    れ時間的に電位変動する駆動信号を供給することにより
    前記液晶容量に対する印加電圧を変動させるように構成
    され、 前記印加電圧の絶対値が低下する際に、前記一対の電極
    に供給される前記駆動信号のうち電位の絶対値が小さい
    方の前記駆動信号が一時的に接地電位となる放電期間が
    設けられるように構成されていることを特徴とする液晶
    駆動回路。
  15. 【請求項15】 前記放電期間を増減させることにより
    前記液晶容量に対する前記印加電圧の印加時間を増減さ
    せ、前記印加電圧の実効値を制御するように構成されて
    いることを特徴とする請求項12乃至請求項14のいず
    れか1項に記載の液晶駆動回路。
  16. 【請求項16】 一対の電極間に液晶が配置されてなる
    液晶容量と、請求項9乃至請求項15のいずれか1項に
    記載の液晶駆動回路とを備えたことを特徴とする液晶装
    置。
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