JP2002147246A - ターボチャージャ - Google Patents

ターボチャージャ

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JP2002147246A
JP2002147246A JP2000348298A JP2000348298A JP2002147246A JP 2002147246 A JP2002147246 A JP 2002147246A JP 2000348298 A JP2000348298 A JP 2000348298A JP 2000348298 A JP2000348298 A JP 2000348298A JP 2002147246 A JP2002147246 A JP 2002147246A
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JP
Japan
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exhaust gas
turbine wheel
gas passage
blade
angle
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Application number
JP2000348298A
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English (en)
Inventor
Masaaki Okamoto
昌章 岡本
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 翼を排気ガス通路内で進退させるという簡単
構造のターボチャージャでありながら、排気ガスの流速
とタービンホイールに対する流入角度の両方が変更可能
であって、過給圧の可変範囲が広いターボチャージャを
提供する。 【解決手段】 ターボチャージャ1は、回転可能に支持
されたタービンホイール12に吹き付けられる排気ガス
が通過する排気ガス通路112と、このタービンホイー
ル12に吹き付けられる排気ガスの流速と角度を変える
ために排気ガス通路112内に配設された多数の翼14
1と、この翼141を排気ガス通路121内に進退させ
る駆動手段17とを備える。この翼141を、タービン
ホイール12の接線方向に対する角度が前記進退方向で
徐々に変化する形状にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の過給シ
ステムに用いられるターボチャージャに係わり、詳しく
はタービンホイールに吹き付けられる排気ガスの流速と
流入角度とを可変とするための翼が設けられたターボチ
ャージャに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などの変速内燃機関の出力向上の
ためには、燃焼室に充填される混合ガスの量を増やすこ
とが好ましい。そこで、ピストンの移動に伴って燃焼室
内に発生する負圧で混合ガスを燃焼室に充填するだけで
なく、その混合ガスを強制的に燃焼室に送り込んで、同
燃焼室への混合ガスの充填効率を高める過給システムが
使用されている。こうした過給システムには、内燃機関
の吸気通路を流れる空気を強制的に燃焼室へ送り込むた
めに、ターボチャージャが使用される。
【0003】このターボチャージャは、内燃機関の排気
通路に流れる排気ガスによって回転するタービンホイー
ルと、同機関の吸気通路内の空気を強制的に燃焼室側へ
送り込むコンプレッサーホイールとを備えている。これ
らタービンホイールとコンプレッサーホイールとは、ロ
ータシャフトを介して一体回転可能に連結されている。
このターボチャージャのタービンホイールの部分の断面
が図10に示される。このターボチャージャ500に
は、タービンホイール501に吹き付けられる排気ガス
が通過する排気ガス通路502が備えられ、同通路50
2はタービンホイール501の外周を囲うように同ホイ
ール501の回転方向に沿って形成される。したがっ
て、排気ガス通路502を通過した排気ガスは、タービ
ンホイール501の軸線へ向かって吹き付けられること
になる。そして、タービンホイール501に排気ガスが
吹き付けられて同ホイール501が回転すると、その回
転はロータシャフト503を介して図示されないコンプ
レッサーホイールに伝達される。こうして、コンプレッ
サーホイールが回転することにより、吸気通路内の空気
が強制的に燃焼室に送り込まれる。
【0004】このようなターボチャージャ500を自動
車などの変速内燃機関に用いた場合、低速時には排気ガ
ス流量が少ないため、タービンホイール501が回りに
くく、過給圧が不足する。高速時には排気ガス流量が多
いため、タービンホイール501が回り過ぎ、過給圧が
高くなり過ぎる。そこで、低速時から高速時まで幅広い
過給特性を確保するため、排気ガス通路502には、タ
ービンホイール501に吹き付けられる排気ガスの流速
と流入角度とを可変とするための複数の翼504がター
ビンホイール501の軸線を中心として等角度毎に位置
しており、この翼504が互いに同期して回転可能に設
けられている。
【0005】内燃機関の低速時には、排気ガス量が少な
いため、翼504の先端がタービンホイール501の接
線方向に向かうように、すなわち翼504の流入角が小
さくなるように翼504を回転させ、排気ガスの流路を
絞って流速を上げるとともに、タービンホイール501
に大きな仰角で排気ガスを当てることにより、過給圧を
上げる。内燃機関の高速時には、排気ガス量が多いた
め、翼504の先端がタービンホイール501の法線方
向(軸線方向)に向かうように、すなわち翼504の流
入角が大きくなるように翼504を回転させ、排気ガス
の流路を広げ流速を上げることなく、タービンホイール
501に小さな仰角で排気ガスを当てることにより、過
給圧が上がり過ぎないようにする。このように、内燃機
関の速度に応じて翼504を回転させ、タービンホイー
ル501の接線方向に対する翼504の角度を変化さ
せ、タービンホイール501に対する排気ガスの流速及
び流入角度を最適化し、過給圧を可変としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
の従来のターボチャージャ500では、タービンホイー
ル501回りにある複数の翼504を互いに同期して回
転させるために、複雑なリンク機構が設けられる。この
リンク機構の存在により価格が高くなるとともに、排気
ガス中のカーボンデポジットがリンク機構に入って作動
が不安定になるという問題点がある。
【0007】そこで、図11に示すように、排気ガス通
路502の側面の一方に収納室611を形成し、この収
納室611内にひねり角度が一定となった翼612を収
納し、この翼612をタービンホイール501の軸線方
向に進退自在とする駆動機構613を設けた、簡単構造
のターボチャージャ610が実用化されている。
【0008】内燃機関の低速時には、排気ガス量が少な
いため、翼612を二点鎖線のように排気ガス通路50
2内に突出させ、翼612で排気ガスの通路を絞って流
速を上げるとともに、タービンホイール501に対する
流入角度を小さくすることにより、過給圧を上げる。内
燃機関の高速時には、排気ガス量が多いため、翼612
を実線のように収納室611内に収納状態にし、排気ガ
ス通路502を開放して流速を上げることなく、且つ流
入角度も軸線方向に向かうままとし、過給圧が上がり過
ぎないようにする。
【0009】しかしながら、図11のターボチャージャ
610では、翼612の排気ガス通路102への突出程
度により、排気ガスの通路の絞りが可変であるものの、
翼612のタービンホイール501に対する角度が一定
であるため、タービンホイール501への排気ガスの流
入角度が一定となり、過給圧の調整範囲が図10のター
ボチャージャ500に比較して狭くなるとともに、翼6
12の端部付近で排気ガスの流れに剥離が発生し、運動
効率がわるくなるという問題点がある。
【0010】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、翼を排気ガス通路内で進退さ
せるという簡単構造のターボチャージャでありながら、
排気ガスの流速とタービンホイールに対する流入角度の
両方が変更可能であって、過給圧の可変範囲が広いター
ボチャージャを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成する請
求項1に記載のターボチャージャは、回転可能に支持さ
れたタービンホイールに吹き付けられる排気ガスが通過
する排気ガス通路と、このタービンホイールに吹き付け
られる排気ガスの流速と角度を変えるために前記排気ガ
ス通路内に配設された多数の翼と、この翼を前記排気ガ
ス通路内に進退させる駆動手段とを備え、前記翼の前記
タービンホイールの接線方向に対する角度が前記進退方
向で徐々に変化していることを特徴とするものである。
この請求項1の構成によれば、翼を排気ガス通路内で進
退させると、前記タービンホイールの接線方向に対する
翼の角度が変わる。翼の角度が変わると、タービンホイ
ールに対する排気ガスの流速と流入角度の両方が変わ
る。翼の角度がタービンホイールの接線方向に対して徐
々に小さくなるように変わると、排気ガスの流速が上が
るとともに、タービンホイールに対する流入角度が小さ
くなる。翼の角度がタービンホイールの接線方向に対し
て徐々に大きくなるように変わると、排気ガスの流速が
下がるとともに、タービンホイールに対する流入角度が
大きくなる。
【0012】請求項2に記載のターボチャージャは、請
求項1において、前記翼の前記進退方向に対する両端
が、前記排気ガス通路の側面の向かい合う一対の収納室
に収納されている。この請求項2の構成によれば、前記
翼を長くすることにより、翼の進出時も翼の退出時も、
排気ガス通路に翼を存在させることができ、翼の進出時
も翼の退出時の間で、排気ガスの流速とタービンホイー
ルに対する流入角度とを連続的に変化させることができ
る。
【0013】請求項3に記載のターボチャージャは、請
求項1または請求項2において、前記翼の前記タービン
ホイールの接線方向に対する角度の小さい側が前記排気
ガス通路の排気ガス出口側に位置している。この請求項
3の構成によれば、翼の前記タービンホイールの接線方
向に対する角度の小さい側を排気ガス通路の排気ガス出
口側に位置させると、排気ガスの流速が上がり、タービ
ンホイールに対する流入角度が小さくなるが、翼の角度
がタービンホイールの反出口側に向かって徐々に大きく
なっており、翼に沿った排気ガスの流れはタービンホイ
ールの反出口側に偏向するため、タービンホイールの根
元側に排気ガスの流れが集中し、タービンホイールを効
果的に回転させる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。図1〜図6は、第1実施形態に関
し、図7〜図9は、第2実施形態に関する。
【0015】図1(a)の縦断面図において、ターボチ
ャージャ1は、ハウジング11、タービンホイール1
2、ロータシャフト13、翼組立体14とを備えてい
る。なお、ターボチャージャ1は、タービンホイール1
2と図示されないコンプレッサーホイールとをロータシ
ャフト13で一体回転可能に連結し、内燃機関の排気通
路に流れる排気ガスによってタービンホイール12を回
転させ、ロータシャフト13を介して、内燃機関の吸気
通路内の空気を強制的に燃焼室側へ送り込むコンプレッ
サーホイールを回転させる構成である。以下、ターボチ
ャージャ1の要部としてタービンホイール12の部分の
構造と作動を説明する。
【0016】図2の縦断面図及び図1(a)の縦断面図
において、ハウジング11は、渦巻き状に延びるスクロ
ール通路111と、このスクロール通路111からハウ
ジング11の内周側に延びる排気ガス通路112と、タ
ービンホイール12を回転可能に支持する中央部113
と、排気ガスの排気ガス出口114とを有する。図1
(a)において、スクロール通路111は内燃機関の排
気通路(図示せず)と連通しており、スクロール通路1
11には内燃機関からの排気ガスが同排気通路を経て送
り込まれる。排気ガス通路112は、スクロール通路1
11内の排気ガスをタービンホイール12に向けて吹き
付けるために設けられており、リング状の一対の側壁1
12a,112bの間に形成される。タービンホイール
12は、排気ガス通路112から排気ガス出口114に
向かう複数の羽根121を備える。排気ガス通路112
からタービンホイール12への排気ガスの吹き付けによ
り、タービンホイール12がロータシャフト13を中心
軸として回転する。なお、タービンホイール12に吹き
付けられた後の排気ガスは、排気ガス出口114を介し
て触媒(図示せず)へ送りだされる。
【0017】排気ガス通路112の対向する一対の側壁
112a,112bの各々に、リング状の凹溝となった
収納室15,16が形成されている。収納室15、排気
ガス通路112、収納室16にわたって、翼組立体14
がタービンホイール12の軸方向に進退可能に配設され
る。
【0018】図4(a)において、翼組立体14は、多
数の翼141と、翼141の両端の側板142,143
と、一方の側板143に直角に取り付けられた押し棒1
44とを備えている。図4(b)に示されるように、翼
141は、リング状の側板142,143の間に、円周
上に等角度毎に配置されている。図5に明瞭に示される
ように、翼141は、飛行機の翼に似た断面形状を有し
ており、リング状の側板142,143の接線方向即ち
図示されないタービンホイールの接線方向に対して大き
な角度θ1となる急角度部141aから小さな角度θ2
となる緩角度部141bまで、押し棒144の延在方向
即ち進退方向に徐々に変化させた形状を有する。緩角度
部141bは、図1の排気ガス出口114の側に位置
し、急角度部141aは、図1のロータシャフト13の
側に位置するように配置されている。また、リング状の
側板142,143の幅内に効率的に配置するため、緩
角度部141bの翼長は、急角度部141aの翼長より
やや長くなっている。
【0019】図1(a)に示されるように、翼組立体1
4の翼141の長さは、排気ガス通路112の幅の約2
倍となっており、翼141の両端の側板142,143
が収納室15,16でガイドされる。翼組立体14の押
し棒144は、中央部113を貫通する孔から突出し、
進退のための駆動手段17に接続されている。駆動手段
17は、電動アクチュエータのように、進退位置をスト
ロークエンドに至る途中位置で制御できるものが好まし
い。
【0020】図1(a)では、翼組立体14は収納室1
6に対して退出位置にあり、図1(b)に示すように、
翼141の緩角度部141bが排気ガス通路112に位
置している。図3(a)では、翼組立体14は収納室1
6に対して進出位置にあり、図3(b)に示すように、
翼141の急角度部141aが排気ガス通路112に位
置している。駆動手段17により、翼組立体14を図1
(a)と図3(a)の中間位置とすることもできる。
【0021】上述した構造のターボチャージャ1の作動
を図1及び図3により説明する。内燃機関の低速時に
は、図1(a)のように、翼141の緩角度部141b
が排気ガス通路112内に位置するよう、翼組立体14
を退出させる。内燃機関が低速状態にあるため、スクロ
ール通路111を経て排気ガス通路112に至る排気ガ
スの量は少ない。図1(b)に示すように、翼141の
緩角度部141bが排気ガス通路112に位置するた
め、排気ガスの流路が絞られ、流速が上がるとともに、
排気ガスはタービンホイール12の接線方向に向かって
流れる。そのため、タービンホイール12は少ない排気
ガスで効率良く回転し、過給圧を上げる。
【0022】翼141の緩角度部141bが排気ガス出
口114の側になるように、翼141の角度が徐々に変
化しているため、翼141を通過する排気ガスは、翼1
41の角度が大きな方向に偏向しようとする。そのた
め、翼141を通過する排気ガスは、タービンホイール
12のロータシャフト13に近い側に強く当たり、羽根
121の底に沿って流れる排気ガスの量が増え、タービ
ンホイール12が効率良く回転する。そのため、タービ
ンホイール12は少ない排気ガスで良く回転し、過給圧
を更に上げる。
【0023】内燃機関の高速時には、図3(a)のよう
に、翼141の急角度部141aが排気ガス通路112
内に位置するように、翼組立体14を進出させる。内燃
機関が高速状態にあるため、スクロール通路111を経
て排気ガス通路112に至る排気ガスの量は多い。図3
(b)に示すように、翼141の急角度部141aが排
気ガス通路112に位置するため、排気ガスの流路が開
かれ、流速が上がり過ぎず、排気ガスはタービンホイー
ル12の法線方向に近づいて流れる。そのため、タービ
ンホイール12は多い排気ガスでも程よく回転し、過給
圧が上がり過ぎない。
【0024】内燃機関の中速時には、翼141の中程が
排気ガス通路112内に位置するように、翼組立体14
を進出させる。内燃機関が中速状態にあるため、スクロ
ール通路111を経て排気ガス通路112に至る排気ガ
スの量は普通である。翼141の角度は図5のθ1とθ
2の中間となり、排気ガスの流路も中程度に開かれ、タ
ービンホイール12に向かう排気ガスの流入角度も中間
となって、排気ガス量に応じた過給圧にできる。
【0025】翼141の中間には段差がなく、角度が徐
々に変化しているため、翼141の中程が排気ガス通路
112内に位置するように配置しても、排気ガスの流路
抵抗が増えることない。そのため、翼141の進退によ
り、過給圧が連続して変化する。
【0026】以上説明した第1実施形態のターボチャー
ジャ1は以下に述べる効果を有する。 (1)翼141の排気ガス流路112中への進退に応じ
て、排気ガスの流路面積とタービンホイール12への流
入角度との両方が徐々に変化するため、内燃機関の速度
に応じた、適度の過給圧が得られる。翼141を回転さ
せる場合に必要な複雑なリンク機構に比較して、翼14
1を進退させる機構は、進退駆動手段17と押し棒14
4の組み合わせで済み、構造が簡単になる。また、ハウ
ジング11の中央部113を貫通する孔も二本の押し棒
144に対する最小限の数となり、駆動機構に排気ガス
中のカーボンデポジットが漏れ出る程度を非常に少なく
し、駆動機構を長期間にわたって安定して作動させるこ
とができる。
【0027】(2)排気ガス通路112の両側に翼14
1の収納室15,16を設けているため、排気ガス通路
112の中に常時、翼141が存在する。翼141の角
度の変化には変曲点がないため、翼141の排気ガス通
路112に対する進退の程度に応じて、排気ガスの流路
面積とタービンホイール12への流入角度との両方が徐
々に変化し、内燃機関の速度に応じた、適度の過給圧が
得られる。
【0028】(3)排気ガス通路112の排気ガス出口
114の側に、翼141の緩角度部141bが位置する
ように、緩角度部141bと急角度部141aを配置し
ているため、翼141の緩角度部141bが作動位置に
なる内燃機関の低速時には、翼141の緩角度部141
bで排気ガス通路112のロータシャフト13側に偏向
する排気ガスにより、タービンホイール12の羽根12
1の底に流れる排気ガスの量が増え、タービンホイール
12の回転効率が増す。そのため、内燃機関の低速時に
良好な作動状態を合わせた、ターボチャージャとするこ
とができる。
【0029】なお、第1実施形態は前記に限定されるも
のではなく、例えば、次のように変更して実施してもよ
い。 (1)図6に示すように、翼141の急角度部141a
を、図1の排気ガス出口114の側に位置させ、緩角度
部141bは、図1のロータシャフト13の側に位置さ
せるように配置することができる。この場合、内燃機関
の高速時に、排気ガス通路12に急角度部141aを位
置させると、翼141の急角度部141aで排気ガス通
路12の排気ガス出口114側に偏向する排気ガスによ
り、タービンホイール12の羽根121の表面を流れる
排気ガスの量が増え、タービンホイール12の回転効率
が上がらない。そのため、内燃機関の高速時に良好な作
動状態を合わせた、ターボチャージャとすることができ
る。
【0030】(2)図1において、翼組立体14の進退
用の駆動手段17は、タービンホイール12の排気ガス
出口114と反対側に配置されているが、タービンホイ
ール12の排気ガス出口114の側に配置するものであ
ってもよい。ハウジング11のスペース的な余裕がある
部分に、駆動手段17を配置すればよい。
【0031】(3)駆動手段17は、電動アクチュエー
タに限らず、カム又はクランクによって回転を進退に変
換するメカニカル機構、その他流体圧シリンダなど種々
のものが使用できる。
【0032】(4)図5において、翼141の翼長は、
緩角度部141bの翼長と急角度部141aの翼長が略
等しいものであってもよい。翼141の加工がし易くな
る。
【0033】つぎに、図7〜図9により、第2実施形態
に係るターボチャージャ2を説明する。このターボチャ
ージャ2は、ハウジング11の排気ガス通路112の両
側壁112a,112bのうち、ロータシャフト13の
側の側壁112bにだけ、収納室22を設け、この収納
室22に排気ガス通路112に片持ち状に進退する翼組
立体21を設ける構造である。その他の点は、第1実施
形態のターボチャージャ1と同様であり、同じ符号を付
して、詳細な説明を省略する。
【0034】図8に示すように、翼組立体21は、円周
上に等角度毎に配置された多数の翼211と、翼211
の一端の側板212と、側板212に直角に取り付けら
れた押し棒213とを備えている。翼211は、飛行機
の翼に似た断面形状を有しており、リング状の側板21
2の接線方向即ち図示されないタービンホイールの接線
方向に対して大きな角度θ1となる急角度部211aか
ら小さな角度θ2となる緩角度部211bまで、押し棒
213の延在方向即ち進退方向に徐々に変化させた形状
を有する。
【0035】図7に示すように、翼211の長さは、排
気ガス通路112の幅と略同じである。また、排気ガス
通路112に向かって、急角度部211aから突き出せ
るように、急角度部211aから緩角度部211bまで
徐々に変化するように翼211が形成されている。
【0036】上述した構造のターボチャージャ2の作動
を図7及び図9により説明する。図9のように、内燃機
関の低速時には、翼211の緩角度部211bを含めた
全体が排気ガス通路112内に位置するように、翼組立
体21を進出させる。内燃機関が低速状態にあるため、
スクロール通路111を経て排気ガス通路112に至る
排気ガスの量は少ない。翼211の緩角度部211bが
排気ガス通路112に位置するため、排気ガスの流路が
絞られ、流速が上がるとともに、排気ガスはタービンホ
イール12の接線方向に向かって流れる。そのため、タ
ービンホイール12は少ない排気ガスで良く回転し、過
給圧を上げる。
【0037】図7のように、内燃機関の高速時には、翼
211の全体が収納室22内に位置するように、翼組立
体21を退出させる。内燃機関が高速状態にあるため、
スクロール通路111を経て排気ガス通路112に至る
排気ガスの量は多い。排気ガス通路112に開放されて
いるため、流速が上がらず、排気ガスはタービンホイー
ル12の法線方向に向かって流れる。そのため、タービ
ンホイール12は多い排気ガスで回転し過ぎることな
く、過給圧を適度に上げる。
【0038】内燃機関の中速時には、翼211の約半分
を排ガス通路112内に突出させる。排ガス通路112
内に、急角度部211aの側から突出しているため、排
気ガス通路112内の流路が絞られ、緩角度部211b
に至る半分の翼141の作用によって、排気ガスのター
ビンホイール12に対する流入角度も小さくなる。その
ため、中程度の排気ガス量に応じた過給圧とすることが
できる。
【0039】以上説明した第2実施形態のターボチャー
ジャ1は以下に述べる効果を有する。 (1)翼211の角度が徐々に変わる翼組立体21を排
気ガス通路112に向かって進退させることにより、排
気ガスの流路面積と、排気ガスのタービンホイール12
に対する流入角度も変化するため、内燃機関の速度に応
じた、適度の過給圧が得られる。翼211進退させる機
構は、進退駆動手段17と押し棒213の組み合わせで
済み、構造が簡単になるとともに、進退駆動機構17に
排気ガス中のカーボンデポジットが漏れ出る程度を少な
くできる。
【0040】(2)収納室22が排気ガス通路12の片
側の側壁211bだけであり、翼組立体21の翼211
の長さも排気ガス通路12の幅の分で済むため、図1の
ターボチャージャ1に比較して、構造が更に簡単にな
る。
【0041】なお、第2実施形態は前記に限定されるも
のではなく、例えば、次のように変更して実施してもよ
い。 (1)図8において、翼211の急角度部211aを、
図7のロータシャフト13の側に位置させ、緩角度部2
11bは、図7の排気ガス出口114の側に位置させる
ように配置した翼形状とすることができる。この場合、
翼211の排気ガス通路12への突き出しと同時に、排
気ガスの流路面積だけでなく、排気ガスのタービンホイ
ール12に対する流入角度も変化させることができる。
【0042】(2)また、第1実施形態の変形(2)
(3)(4)(5)と同様の変形が、第2実施形態に対
しても適用可能である。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、タービンホイールの接線方向に対する角度
が進退方向で徐々に変化する翼を用いることにより、排
気ガスの流速とタービンホイールに対する流入角度の両
方を変更することができ、過給率の幅広い可変が可能に
なるとともに、翼を前記排気ガス通路内で進退させると
いう簡単な可変構造を採用することができるという効果
を奏する。
【0044】請求項2に記載の発明によれば、翼を長く
し、翼の進退に係わらず排気ガス通路に翼を存在させる
ことにより、翼の進退に応じて、排気ガスの流速とター
ビンホイールに対する流入角度の両方を連続的に変化さ
せ、過給の変化効率を向上させるという効果を奏する。
【0045】請求項3に記載の発明によれば、排気ガス
量が少ない低速時に、出来るだけ効率的にタービンホイ
ールを回すという低速基準のターボチャージャを構成で
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のターボチャージャの要
部を示す図であり、(a)は翼が退出状態にあるタービ
ンホイールの縦断面図であり、(b)は翼組立体のA−
A線断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態のターボチャージャの要
部の横断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態のターボチャージャの要
部を示す図であり、(a)は翼が進出状態にあるタービ
ンホイールの縦断面図であり、(b)は翼組立体のB−
B線断面図である。
【図4】翼組立体を示す図であり、(a)は側面図であ
り、(b)は(a)のC−C線断面図である。
【図5】タービンホイールの接線方向に対する角度が進
出方向で徐々に小さくなる翼の部分拡大の斜視図であ
る。
【図6】タービンホイールの接線方向に対する角度が進
出方向で徐々に大きくなる翼の部分拡大の斜視図であ
る。
【図7】本発明の第2実施形態のターボチャージャの要
部を示す断面図であり、翼の退出状態を示す図である。
【図8】図6の翼の部分拡大の斜視図である。
【図9】本発明の第2実施形態のターボチャージャの要
部を示す断面図であり、翼の進出状態を示す図である。
【図10】従来のターボチャージャの要部を示す横断面
図である。
【図11】従来のターボチャージャの要部を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
1,2 ターボチャージャ 11 ハウジング 112 排気ガス通路 112a 側壁 112b 側壁 12 タービンホイール 114 排気ガス出口 14 翼組立体 141 翼 141a 急角度部 141b 緩角度部 15 収納室 16 収納室 17 駆動手段 21 翼組立体 211 翼 22 収納室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能に支持されたタービンホイール
    に吹き付けられる排気ガスが通過する排気ガス通路と、
    このタービンホイールに吹き付けられる排気ガスの流速
    と角度を変えるために前記排気ガス通路内に配設された
    多数の翼と、この翼を前記排気ガス通路内で進退させる
    駆動手段とを備え、前記翼の前記タービンホイールの接
    線方向に対する角度が前記進退方向で徐々に変化してい
    ることを特徴とするターボチャージャ。
  2. 【請求項2】 前記翼の前記進退方向に対する両端が、
    前記排気ガス通路の側面の向かい合う一対の収納室に収
    納されている請求項1に記載のターボチャージャ。
  3. 【請求項3】 前記翼の前記タービンホイールの接線方
    向に対する角度の小さい側が前記排気ガス通路の排気ガ
    ス出口側に位置している請求項1又は請求項2に記載の
    ターボチャージャ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010052911A1 (ja) 2008-11-05 2010-05-14 株式会社Ihi ターボチャージャ
KR102044099B1 (ko) * 2018-07-10 2019-11-12 현대위아 주식회사 컴프레서
KR102080531B1 (ko) * 2018-08-27 2020-02-24 현대위아 주식회사 터보차저의 카트리지 장치

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