JP2002146851A - 採水機 - Google Patents

採水機

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JP2002146851A
JP2002146851A JP2000350037A JP2000350037A JP2002146851A JP 2002146851 A JP2002146851 A JP 2002146851A JP 2000350037 A JP2000350037 A JP 2000350037A JP 2000350037 A JP2000350037 A JP 2000350037A JP 2002146851 A JP2002146851 A JP 2002146851A
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groundwater
packer
pump
water
water sampling
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JP2000350037A
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Morihide Matayoshi
盛秀 又吉
Yasunori Umahara
保典 馬原
Masanao Kaneuchi
昌直 金内
Akihiko Yahagi
章彦 矢作
Shunichi Kiwada
俊一 亀和田
Shinichi Okamoto
伸一 岡本
Ryuichi Kameda
龍一 亀田
Susumu Kubodera
将 窪寺
Hiroaki Konuma
宏明 小沼
Masami Sasamoto
正実 笹本
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YOSHIZAWA GIKEN KEISOKU KK
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YOSHIZAWA GIKEN KEISOKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パッカーの作動流体が漏れ出しても成分を変
えること無く地下水を採取する。 【解決手段】 ボーリング坑2に吊り下げられて地下水
3を地上4まで押し上げるポンプ5と、ポンプ5の上方
および下方に設けられると共に膨張によりボーリング坑
2を密閉するパッカー6,7とを備える採水機1におい
て、パッカー6,7は地下水3により膨張される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地上からボーリン
グ坑に吊り下げて該ボーリング坑内の地下水を採取する
採水機に関する。さらに詳述すると、本発明は、例えば
深さ500m程度の深いボーリング坑から地下水を採取
するのに適した採水機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のボーリング坑から地下水を採取
するためには、例えば地下水の水面付近までポンプを降
ろして、該ポンプにより案内管を通して地下水を地上ま
で押し上げるようにしている。しかし、この方法ではボ
ーリング坑内の濁った坑内水(混濁水)を押し上げ続け
てしまうので、透水層から得られる純粋な地下水を採取
することは困難である。このため、ポンプの上方および
下方にボーリング坑を塞ぐパッカーを設けて、各パッカ
ーの間で密閉空間(以後、「パッカー空間」と呼ぶ)を
形成するようにし、そのパッカー空間の混濁水を全て押
し上げた後は純粋な地下水を連続的に採取することがで
きるようにしている。
【0003】各パッカーは、例えばゴムチューブ製で、
その内部に水や空気等の流体を押し込んで加圧すること
により膨張させてボーリング坑を塞ぐことができるもの
としている。このパッカーの膨張のための作動流体は地
上から送るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た地下水の採水方法では、パッカーの膨張を地上から送
る作動流体により行っているので、万一パッカーが破損
等して作動流体が漏れ出すと地下水に混ざってしまい採
取した地下水の成分が変わってしまう。これにより、地
下水の水質測定や14Cを利用した年代測定等の精度が
低下してしまう。
【0005】また、地下水を一旦地上に押し出してから
採取するので、地下の原位置にあるときの水圧のままで
採取することができない。このため、地下水中の希ガス
の濃度が変わってしまい当該希ガスを利用する年代測定
の精度が良くない。
【0006】そこで、本発明は、パッカーの作動流体が
漏れ出しても成分を変えること無く地下水を採取できる
採水機を提供することを目的とする。また、本発明は、
地下水を原位置の水圧のままで採取できる採水機を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、ボーリング坑に吊り下げら
れて地下水を地上まで押し上げるポンプと、ポンプの上
方および下方に設けられると共に膨張によりボーリング
坑を密閉するパッカーとを備える採水機において、パッ
カーは地下水により膨張されるようにしている。したが
って、パッカーを膨張させる作動流体が漏れ出しても、
周りの地下水の成分を変化させることが無い。
【0008】また、請求項2記載の発明は、ボーリング
坑に吊り下げられて地下水を地上まで押し上げるポンプ
と、該ポンプから地上まで地下水を案内する案内管と、
ポンプの上方および下方に設けられると共に膨張により
ボーリング坑を密閉するパッカーとを備える採水機にお
いて、ポンプと案内管との間に地下水を流通させると共
に該地下水を密封可能な採水管を備えるようにしてい
る。
【0009】したがって、ポンプにより地下水を押し上
げるのを停止して、採水機をそのまま地上に引き上げて
採水管を密封することができるので、地下水の原位置で
の水圧を維持したままで採取することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。本発明の
採水機1は、ボーリング坑2に吊り下げられて地下水3
を地上4まで押し上げるポンプ5と、ポンプ5の上方お
よび下方に設けられたパッカー6,7とを備えている。
そして、各パッカー6,7は地下水3により膨張されて
ボーリング坑2を密閉するものとしている。このため、
パッカー6,7を膨張させる作動流体である地下水3が
漏れ出しても周りの地下水3の成分を変化させることが
無く、地下水3の水質測定や14Cを利用した年代測定
等の精度を高めることができる。
【0011】また、この採水機1には、ポンプ5から地
上4まで地下水3を案内する案内管8が設けられてい
る。ポンプ5と案内管8との間には、地下水3を流通さ
せると共に該地下水3を密封可能な採水管9を備えてい
る。このため、ポンプ5により地下水3を押し上げるの
を停止して、採水機1をそのまま地上4に引き上げて採
水管9を密封することができるので、地下水3の原位置
での水圧を維持したままで採取することができる。よっ
て、地下水3中の希ガスの濃度が採取によって変わらな
いので、この希ガスを利用する年代測定の精度を高める
ことができる。
【0012】各パッカー6,7は、図3に示すようにゴ
ムチューブ製で、例えば外径66〜100mmの範囲で
膨張・収縮可能なものとしている。各パッカー6,7に
はパッカー6,7を膨張および収縮させるパッカー調整
機構10が設けられている。なお、各パッカー6,7お
よび各パッカー調整機構10は、上下とも同様の構造で
あるので、ここでは上側のパッカー6を代表して図示し
て説明する。
【0013】パッカー調整機構10は筒状のケーシング
11に内蔵されている。そして、パッカー6およびパッ
カー調整機構10を一つのユニットとして扱えるように
している。パッカー調整機構10は、坑内の地下水3を
パッカー6内に取り込んで加圧する加圧機構12と、パ
ッカー6内の地下水3を坑内に逃がす逃がし機構13と
を備えている。
【0014】加圧機構12は、ケーシング11内に設け
られてフィルタ14を介して坑内に連通する緩衝室15
と、ケーシング11内で緩衝室15の外側に設けられた
ピストン16及びシリンダ17と、シリンダ17からパ
ッカー6内に連通する排出管18と、パッカー6からシ
リンダ17への逆流を防止する逆止弁19と、シリンダ
17から緩衝室15に連通する吸引管20と、シリンダ
17から緩衝室15への逆流を防止する逆止弁21と、
ピストン16の裏側空間22から緩衝室15に連通する
連通管23と、ピストン16を摺動させるモータ24
と、ピストン16の位置を検出する位置センサ25とを
備えている。位置センサ25としては、吸入端センサ2
5aと、排出端センサ25bと、開放センサ25cとを
備えている。また、逆止弁19,21としては、例えば
ボールと該ボールを押圧する圧縮コイルばねとを備えた
ものとしている。
【0015】パッカー6を膨張させるときは、モータ2
4を正転逆転してピストン16を往復動させる。ピスト
ンロッド26をシリンダ17から引き出すと、緩衝室1
5から吸引管20を通して地下水3がシリンダ17に吸
引される。このとき、排出管18には逆止弁19がある
のでパッカー6内の水はシリンダ17に吸引されない。
また、ピストン16の裏側空間22は連通管23により
緩衝室15に連通しているので、ピストン16は裏側か
ら緩衝室15の水圧で支持されており、ピストン16の
摺動をモータ24の最小限の力で行うことができる。こ
こで、緩衝室15には坑内から地下水3が吸入される。
緩衝室15にはフィルタ14が設けられているので、坑
内の地下水3に混ざっている砂利などは除かれてシリン
ダ17に供給される。なお、図中符号27は、パッカー
6の水圧を測定する圧力計である。
【0016】ピストンロッド26を引き出して吸入端セ
ンサ25aで検知されるとモータ24が停止されて逆転
する。これにより、ピストンロッド26がシリンダ17
に押し込まれて、シリンダ17から排出管18を通して
地下水3がパッカー6に供給される。このとき、吸引管
20には逆止弁21があるのでシリンダ17内の水が緩
衝室15に逆流することはない。ピストンロッド26を
押し込んで排出端センサ25bで検知されるとモータ2
4が停止されて逆転する。このようにピストン16の摺
動を繰り返すことにより、緩衝室15の地下水3がパッ
カー6内に加圧されながら供給される。
【0017】逃がし機構13は、パッカー6内から緩衝
室15に連通する逃がし管28と、緩衝室15からパッ
カー6への逆流を防止する逆止弁29と、ピストン16
と連動して摺動して逆止弁29を開放可能な開放ピン3
0とを備えている。よって、パッカー6を収縮させると
きは、モータ24を駆動してピストンロッド26が排出
端センサ25bによって検出されても更に押し込ませ
る。これにより、連動する開放ピン30が逃がし管28
の逆止弁29を開放して、パッカー6の収縮力によりパ
ッカー6内の水が緩衝室15に逃がされる。また、ピス
トンロッド26が開放センサ25cに検知されるとモー
タ24が停止される。
【0018】一方、坑内の地下水3を地上4まで押し上
げるポンプ5は、図4に示すように、筒状のケーシング
31に内蔵されており一つのユニットとして扱えるよう
にしている。ポンプ5は、ケーシング31内に設けられ
てフィルタ32を介して坑内に連通する緩衝室33と、
ケーシング31内で緩衝室33の外側に設けられたピス
トン34及びシリンダ35と、シリンダ35から採水管
9に連通する排出管36と、採水管9からシリンダ35
への逆流を防止する逆止弁37と、シリンダ35から緩
衝室33に連通する吸引管38と、シリンダ35から緩
衝室33への逆流を防止する逆止弁39と、ピストン3
4の裏側空間40から緩衝室33に連通する連通管41
と、ピストン34を摺動させるモータ42とを備えてい
る。モータ42の回転は歯車機構によりピストン34の
往復動に変換される。
【0019】地下水3を押し上げるときは、モータ42
を駆動してピストン34を往復動させる。ピストンロッ
ド43をシリンダ35から引き出すと、緩衝室33から
吸引管38を通して地下水3がシリンダ35に吸引され
る。このとき、排出管36には逆止弁37があるので採
水管9の水はシリンダ35に吸引されない。また、ピス
トン34の裏側空間40は連通管41により緩衝室33
に連通しているので、ピストン34は裏側から緩衝室3
3の水圧で支持されており、ピストン34の摺動を最小
限の力で行うことができる。ここで、緩衝室33には坑
内から地下水3が吸入される。緩衝室33にはフィルタ
32が設けられているので、坑内の地下水3に混ざって
いる砂利などは除かれてシリンダ35に供給される。な
お、図中符号44は、緩衝室33の水圧を測定する圧力
計である。
【0020】また、ピストンロッド43をシリンダ35
に押し込むと、シリンダ35から排出管36を通して地
下水3が採水管9に送られる。このとき、吸引管38に
は逆止弁39があるのでシリンダ35内の水が緩衝室3
3に逆流することはない。このようにピストン34の摺
動を繰り返すことにより、緩衝室33の地下水3が採水
管9に加圧されながら供給されて案内管8を経て地上4
まで送られる。このポンプ5の吐出量としては、例えば
最大60ml/minとする。
【0021】本実施形態の採水機1では、上側のパッカ
ー6とポンプ5との間に採水管9が設けられている。採
水管9は、同じ長さの銅管45を3本直列に連結して形
成されている。各銅管45の両端部には該銅管45を密
封するバルブ46が設けられている。これらのバルブ4
6のうちで最も上のものは地上4から開閉制御可能にな
っている。
【0022】採水管9の下端部は、中継管47を介して
ポンプ5の排出管36に連結されている。また、採水管
9の上端部は上側のパッカー6を貫通する貫通管48に
連結されている。
【0023】さらに、下側のパッカー7の下側と、上側
のパッカー6の上側には、採水機1をボーリング坑2内
の中心に位置させるセンタライザー48,49が設けら
れている。各センタライザー48,49は単独のユニッ
トとして形成されている。そして、上側のパッカー6を
貫通する貫通管48は、上側のセンタライザー48を貫
通する貫通管(図示せず)に連結される。この上側のセ
ンタライザー48を貫通する貫通管は採水機1の最上部
で案内管8に連結される。
【0024】案内管8は、外径6mm、内径4mm、長
さ600mのナイロン製のチューブとしている。また、
案内管8に沿って、地上4と採水機1との間で電気信号
を送信する通信ケーブルが設けられている。この通信ケ
ーブルによって、ポンプ5を制御したり水圧を計測した
りパッカー6,7を開閉することができる。そして、案
内管8および通信ケーブルは、外径14mmのPVC製
の外チューブに収容されている(以下、案内管8とは外
チューブを含めた意味とする)。この案内管8により採
水機1が吊り下げられて支持される。案内管8は地上4
のウインチ51により巻き取り可能に取り付けられてい
る。案内管8には深度のマーキングが付されており、採
水機1の深さを確認することができる。
【0025】案内管8のウインチ51側の端部には、案
内管8を塞ぐバルブ(図示せず)が設けられている。ま
た、ボーリング坑2の上部には坑壁に沿った円筒形状の
ケーシング50が設けられている。ケーシング50の上
部には、案内管8を吊るすプーリ52を支持する櫓53
が形成されている。このプーリ52はロードセル付きの
ものとしている。
【0026】上述した採水機1によりボーリング坑2内
から地下水3を採取する手順を以下に説明する。
【0027】ボーリング坑2の形成後に、ケーシング5
0と櫓53及びプーリ52を設けると共にウインチ51
を配置する。下側のセンタライザー49およびパッカー
7を組み立てて坑内に降ろす。そして、下側のパッカー
7にポンプ5を接続して坑内に降ろす。さらに、ポンプ
5に採水管9、上側のパッカー6、上側のセンタライザ
ー48を順に接続して坑内に降ろしていく。上側のセン
タライザー48に案内管8を接続して、約500mの深
さまで採水機1を降ろす。
【0028】そして、採水機1が深さ約500mに達す
ると、下側のパッカー7の水圧は例えば50kgf/c
(約4.9MPa)を示す。このとき、ポンプ5の
緩衝室33での水圧は例えば49kgf/cm(約
4.8MPa)を示す。また、上側のパッカー6の水圧
は例えば45kgf/cm(約4.4MPa)を示
す。
【0029】さらに、各パッカー調整機構10を作動さ
せて各パッカー6,7を膨張させる。このとき、各パッ
カー6,7が坑壁に密着する前の状態では、各パッカー
6,7の膨張によるその内部の水圧上昇はゴムの収縮圧
力のみとなる。しかし、膨張が進行して各パッカー6,
7が坑壁に密着した後は、ゴムの膨張が妨げられるので
急激に圧力が上昇する。このようにパッカー6,7内の
水圧が急に増大することを検出することにより、パッカ
ー6,7が坑壁に密着したことを検出することができ
る。なお、パッカー6,7が坑壁に密着したときは、各
パッカー6,7は膨張前よりも0.5〜1kgf/cm
(約49〜98kPa)程度高圧になる。
【0030】各パッカー6,7によりボーリング坑2を
塞いでからポンプ5を作動させる。これにより、各パッ
カー6,7の間に形成されるパッカー空間55の地下水
3を地上4に押し上げることができる。押し上げた地下
水3は、地上4にて例えばPH、溶存酸素(DO)、電
気伝導度(EC)、酸化還元電位(ORP)が計測され
る。
【0031】この地下水3は最初は濁った混濁水である
が、ポンプ5の作動を続けて全ての混濁水を押し上げて
しまうことにより、パッカー空間55に露出する透水層
54から得られる純粋な地下水3のみが押し上げられる
ようになる。この混濁水から地下水3への入れ替わり
は、地上4での上述の各計測により確認することができ
る。
【0032】地下水3のみが採取されるようになってか
ら地上4で採水を行う。ここで採取された地下水3は、
地下水3の水質測定や14Cを利用した年代測定等に利
用することができる。
【0033】地上4で十分な量の採水が行われたら、ポ
ンプ5を停止させる。また、ポンプ5の停止と前後して
採水管9の最上部のバルブ46を地上4から閉じる。こ
れにより、ポンプ5と採水管9とが密封されると共にポ
ンプ5は停止しているので、採水管9の内部に原位置の
水圧を維持したままで地下水3を閉じ込めることができ
る。
【0034】さらに、各パッカー調整機構10により各
パッカー6,7の密封を開放して収縮させる。この状態
でウインチ51の巻上げを行って、採水機1を引き上げ
る。採水機1が地上4に達してから採水管9の全てのバ
ルブ46を閉じて採水管9を3本の銅管45に分離す
る。さらに、各銅管45のバルブ46より僅かに内側部
分を専用クランプで大きな力で挟み込んで締め付ける。
これにより、各銅管45のバルブ46よりも内側の両端
部を圧着封印する。各銅管45には原位置の水圧のまま
で地下水3が封入されている。よって、この地下水3
を、それに含有する希ガスを利用した年代測定に利用す
ることができる。
【0035】ところで、パッカー空間55に透水層54
が露出していない場合にポンプ5を作動させると混濁水
を全て押し上げるときにポンプ5の緩衝室33の水圧が
透水層54がある場合に比べて負圧になる。そこで、例
えば当該水圧が−2kgf/cm(約−196kP
a)を下回るときにポンプ5を自動停止するように設定
しておく。これにより、坑内が過度に負圧に成ることを
防止できるので、坑壁の崩壊を防止することができる。
【0036】本実施形態の採水機1によれば、ポンプ5
と各パッカー6,7と採水管9とセンタライザー48,
49とが別々のユニットになっており分離可能なので、
移動や設置を容易に行うことができる。
【0037】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能で
ある。例えば本実施形態では採水管9として3本の直列
に接続した銅管45を使用しているが、これには限られ
ず並列に接続したり、あるいは1本や2本など、他の本
数でも良い。
【0038】また、上述した実施形態では採水管9の最
上部のバルブ46を地上4から制御可能にしているが、
これには限られず当該バルブ46をポンプ5に連動させ
てポンプ5が停止すると当該バルブ46が閉じるように
しても良い。この場合、地上4で十分な量の採水を行っ
てポンプ5を停止させた後、採水管9の最上部のバルブ
46が自動的に閉じて採水管9に原位置の水圧で地下水
3を閉じ込めることができる。
【0039】あるいは、採水管9の最上部のバルブ46
は採水機1の引き上げ後に手動でのみ閉じることができ
るようにすると共に、採水管9と貫通管48との間に貫
通管48から採水管9への逆流を防止する逆止弁を設け
るようにしても良い。この場合、地上4で十分な量の採
水を行ってポンプ5を停止させた後、地上4から手動ポ
ンプ等を用いて貫通管48側から高圧を加えて逆止弁を
閉じるようにする。そして、ウインチ51のバルブを閉
じて案内管8を封鎖して、採水機1を引き上げる。これ
により、採水管9に原位置の水圧で地下水3を閉じ込め
ることができる。
【0040】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項
1記載の採水機によれば、パッカーは地下水により膨張
されるので、パッカーを膨張させる作動流体が漏れ出し
ても、周りの地下水の成分を変化させることが無い。こ
のため、地下水の水質測定や Cを利用した年代測定
等の精度を高めることができる。
【0041】また、請求項2記載の採水機によれば、ポ
ンプにより地下水を押し上げるのを停止して、採水機を
そのまま地上に引き上げて採水管を密封することができ
るので、地下水の原位置での水圧を維持したままで採取
することができる。このため、地下水中の希ガスの濃度
が採取によって変わらないので、この希ガスを利用する
年代測定の精度を高めることができる。しかも、地下水
の運搬を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の採水機の使用状態を示す縦断面側面図
である。
【図2】採水機を示す側面図である。
【図3】採水機のパッカー及びパッカー調整機構を示す
中央縦断面側面図である。
【図4】採水機のポンプを示す中央縦断面側面図であ
る。
【符号の説明】
1 採水機 2 ボーリング坑 3 地下水 4 地上 5 ポンプ 6 上側のパッカー 7 下側のパッカー 8 案内管 9 採水管
フロントページの続き (72)発明者 金内 昌直 北海道札幌市東区北24条東17丁目1番12号 株式会社レアックス内 (72)発明者 矢作 章彦 北海道恵庭市恵み野東3丁目9番3号 矢 作設計事務所内 (72)発明者 亀和田 俊一 北海道札幌市東区北24条東17丁目1番12号 株式会社レアックス内 (72)発明者 岡本 伸一 千葉県柏市増尾7丁目12番6号 吉沢技研 計測株式会社内 (72)発明者 亀田 龍一 千葉県柏市増尾7丁目12番6号 吉沢技研 計測株式会社内 (72)発明者 窪寺 将 千葉県柏市増尾7丁目12番6号 吉沢技研 計測株式会社内 (72)発明者 小沼 宏明 千葉県柏市増尾7丁目12番6号 吉沢技研 計測株式会社内 (72)発明者 笹本 正実 北海道札幌市東区北24条東17丁目1番12号 株式会社レアックス内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボーリング坑に吊り下げられて地下水を
    地上まで押し上げるポンプと、前記ポンプの上方および
    下方に設けられると共に膨張により前記ボーリング坑を
    密閉するパッカーとを備える採水機において、前記パッ
    カーは前記地下水により膨張されることを特徴とする採
    水機。
  2. 【請求項2】 ボーリング坑に吊り下げられて地下水を
    地上まで押し上げるポンプと、該ポンプから地上まで前
    記地下水を案内する案内管と、前記ポンプの上方および
    下方に設けられると共に膨張により前記ボーリング坑を
    密閉するパッカーとを備える採水機において、前記ポン
    プと前記案内管との間に前記地下水を流通させると共に
    該地下水を密封可能な採水管を備えることを特徴とする
    採水機。
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