JP2002146425A - 製鋼スラグ及びその調整方法 - Google Patents

製鋼スラグ及びその調整方法

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JP2002146425A JP2000343128A JP2000343128A JP2002146425A JP 2002146425 A JP2002146425 A JP 2002146425A JP 2000343128 A JP2000343128 A JP 2000343128A JP 2000343128 A JP2000343128 A JP 2000343128A JP 2002146425 A JP2002146425 A JP 2002146425A
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Keiichi Maya
敬一 真屋
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • Y02P10/20Recycling

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  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
  • Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉化を抑制すること。 【解決手段】 精錬炉から排出されるスラグの塩基度α
〔(CaO)/{(SiO2 )+(Al23 )}〕
が、1以上でかつ3以下のときは(Al23 )≧15
−10×(α−2)2 に規定する条件を、また、3を超
えるときは(Al23 )≧5に規定する条件を満足す
るように、精錬炉内でスラグ中のAl23量を調整す
ることで、スラグ中のAl23 濃度を上記した条件を
満足するようにした製鋼スラグを得る。 【効果】 製鋼精錬工程において発生するスラグの微粉
化、細粒化を抑制し、固体塊状化させることにより、ス
ラグの粉塵飛散を有効に低減し、作業環境、運搬条件を
改善すると共に、路盤材、コンクリート骨材など二次的
流用を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精錬工程において
発生するスラグの微粉化、細粒化を抑制して固体塊状化
させることにより、スラグの粉塵飛散を有効に低減して
作業環境、運搬条件を改善すると共に、路盤材、コンク
リート骨材など二次的流用を図ることができる製鋼スラ
グ、及び、その調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気炉、転炉、AOD炉などの精錬炉か
ら排出される一般的なスラグは、要求される鋼の成分規
定を満足すべく、脱燐、脱硫、脱酸などに代表される精
錬能力を高めるために、(CaO)/{(SiO2 )+
(Al23 )}にて定義される塩基度(以下、単に
「塩基度」という。)αが高くなる傾向にある。
【0003】これら排出スラグは、精錬炉外での冷却過
程において、塊状から粉末状にまで崩壊しやすいという
傾向にある。これは、一般的に以下の理由によるものと
説明されている。
【0004】 スラグ中には2CaO・SiO2 なる
化合物が生成されており、それが冷却中に密度の異なる
形態へ相転移し、その体積が10%以上膨張するため。 スラグ中に存在する遊離CaOが大気中の水分、C
2 と反応して水酸化カルシウム、炭酸カルシウムに変
化し、その体積が変化するため。
【0005】従って、これら冷却されたスラグはその粉
末が飛散することから、工場内及びスラグ処理場での環
境悪化原因の一つとなっていた。また、それら廃棄スラ
グを路盤材、コンクリート骨材などに有効活用する際に
おいても、運搬や取り扱い等の点で大きな障害となって
いた。
【0006】そこで、上記スラグの粉化、飛散を防止す
る幾つかの提案がなされている。その中で最も良く知ら
れているのは、ホウ酸又はホウ酸化合物などのB23
を含む安定化剤を添加することによって粉化を抑制する
方法である。その抑制機構については、B23 がスラ
グ全体をガラス状に固めるネットワーク状の結合を促進
させる機能があるためと言われているが、定かではな
い。
【0007】このB23 を含む安定化剤は精錬炉内で
もスラグ排出のためのスラグ専用鍋でも添加できる。し
かしながら、精錬炉内にて添加する場合、例えば下記の
化学式1に示されるような反応等によって、溶鋼中のB
が上昇し、Bの上限規格を上回る懸念があった。そのた
め、従来はB23 の添加量を極力抑えたいという要望
が強かった。
【0008】
【化1】2(B23 )+3〔Si〕→3(SiO2
+4〔B〕
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した問
題点に鑑みてなされたものであり、B23 を添加しな
くても粉化が抑制できる製鋼スラグ、及び、B23
添加する場合であっても、その添加量を可及的に低減す
ることができる製鋼スラグ、並びに、これら製鋼スラグ
の調整方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明は、精錬炉から排出されるスラグの先に
説明した塩基度αが、1以上でかつ3以下のときは(A
23 )≧15−10×(α−2)2 に規定する条件
を、また、3を超えるときは(Al23 )≧5に規定
する条件を満足するように、精錬炉内でスラグ中のAl
23 量を調整することで、スラグ中のAl23 濃度
を上記した条件を満足するようにした製鋼スラグを得る
こととしている。そして、このようにすることで、B2
3 を添加しなくても粉化を抑制することができるよう
になる。
【0011】また、本発明は、精錬炉から排出されるス
ラグの先に説明した塩基度αが、1以上でかつ3以下の
ときは(Al23 )≧15−10×(α−2)2 に規
定する条件を、また、3を超えるときは(Al23
≧5に規定する条件を満足するように、精錬炉内でスラ
グ中のAl23 量を調整すると共に、B23 の濃度
が0.05質量%以上でかつ0.3質量%以下となるよ
うに、精錬炉内或いはスラグ排出のためのスラグ専用鍋
でB23 源の量を調整することで、スラグ中のAl2
3 濃度やB23 の濃度を上記した条件を満足するよ
うにした製鋼スラグを得ることとしている。そして、こ
のようにすることで、スラグの粉化抑制効果を更に高め
るためにB23 を添加する場合であっても、その添加
量を可及的に低減することができるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者は、これら製鋼スラグに
ついて特定の成分制御を行うことでスラグが粉化する確
率を低減できることに着目した。すなわち、スラグの固
化を促進するスラグ中の成分はAl23 やB23
あり、これらの必要量をスラグ塩基度で整理することが
重要であると考えた。
【0013】そこで、本発明者は精錬炉から排出された
スラグについて、冷却された後の固化或いは粉化の状態
を追跡調査し、スラグの組成と固化率の相関について整
理をした。
【0014】以下、本明細書においては、排出されたス
ラグが冷却された後に固化する頻度を「スラグ固化率
S」と定義する。例えばほぼ同一条件の組成条件を有す
る採取スラグ10種について、そのうち4種のスラグが
冷却中に固化し、残りの6種のスラグが粉化したと判断
された場合には、スラグ固化率Sは(4/10)×10
0=40%と計算することにする。
【0015】なお、このように採取スラグの塩基度、A
23 量、B23 量がほぼ同一条件であっても、そ
れらスラグが粉化又は固化する場合に分かれるのは、そ
の他の条件、例えばスラグの冷却速度、スラグ組成の均
一性・偏析はもとより、本願の請求項に係る発明で規定
された条件以外のスラグ組成(粒Fe含有量、Fe酸化
物、Cr酸化物、P酸化物、Mg酸化物)などの影響を
複雑に受け、結果にバラツキが生じるためと推定され
る。
【0016】先ず、実操業で排出された製鋼スラグに関
し、Al23 が不可避的に混入する程度の低いレベル
である3質量%以下の場合で、かつ、B23 を添加し
ない場合において、スラグ固化率におよぼすスラグ塩基
度の影響を統計的に調べた結果を図1に示す。この場合
のスラグ固化率をS0 とし、本願の請求項に係る発明の
有効性評価を測る基準の値とする。
【0017】図1より明らかなように、塩基度αが2付
近で最も固化率が低下しており、塩基度αが2より低く
なると、固化率の平均値及び最低値が上昇する。反対に
塩基度αが2より高くなると、固化率の平均値は上昇す
るが、最低値はほとんど上昇しないことが判る。
【0018】本発明者は、このような基準データをもと
に、スラグ中のAl23 量やB23 量を制御するこ
とにより、スラグが固化する確率を上昇できることを以
下のようにして見出した。
【0019】Al23 を配合することによってスラグ
の粉化が抑制される理由は明確ではないが、B23
同様、Al23 もガラス状の固形物を作る性質を有す
るため、粉化が抑制できるものと考えられる。
【0020】なお、B23 はスラグの粉化抑制効果が
強く、スラグ中に0.05質量%から3質量%ほどの微
量を含有させるだけでその効果が発揮することが知られ
ていたが、本発明者の種々の調査から、Al23 はB
23 ほどその粉化抑制効果が大きくないことが判明し
た。すなわち、スラグ中に5質量%から30質量%必要
であることが判った。
【0021】具体的には、先に説明した式で表わされる
スラグの塩基度αによってその必要量は異なり、塩基度
αが1以上でかつ3以下の時は、下記(2)式に規定す
る条件を、また、塩基度αが3を超えるときは、以下の
(3)式に規定する条件にて、スラグの粉化抑制の効果
が顕著になることが判明した。 (Al23 )≧15−10×(α−2)2 …(2) (Al23 )≧5 …(3)
【0022】上記した(2)(3)式で表わされる範囲
を図2に斜線領域にて図示する。図2中の○プロットは
そのスラグ固形率が同一塩基度において前述したスラグ
固化率SO に対して1.5倍以上に上昇したデータ点で
あり、図2中の×プロットはそれに対して1.5倍未満
だったデータ点である。
【0023】本願の請求項に係る発明においては、同一
塩基度において、スラグ固化率SOがAl23 の添加
によって1.5倍以上に増加する効果の現われるAl2
3量を規定した。本願の請求項に係る発明において、
Al23 量をスラグ固化率が1.5倍以上に増加する
効果の現われる量としたのは、Al23 の添加量を増
やすとスラグ固化率が向上することが判ったからであ
る。
【0024】そこで、スラグ固化率が従来のスラグ固化
率の1.5倍、2倍、3倍になるAl23 添加量を調
査した結果、スラグ固化率を従来のスラグ固化率の2
倍、3倍とすると、Al23 の添加量が多くなりすぎ
て、スラグ本来の目的である脱燐、脱硫の効果が低下す
ることが判明した。そこで、脱燐、脱硫の効果を損なわ
ない範囲内でAl23 の添加量を増やした場合の固化
率の上昇率として、本発明では従来のスラグ固化率の
1.5倍を選択したのである。
【0025】なお、スラグ塩基度αが1.0未満の低塩
基度スラグは、現状ではほとんど存在しないことから、
本願の請求項に係る発明から除外した。
【0026】更に、塩基度αが1以上でかつ3以下の場
合において、縦軸にスラグ固化率比SA /SO を、横軸
にAl23 パラメータをとった場合における両者の関
係を整理したものを図3に示す。ここで、SA はAl2
3 を3質量%を超えて含有するスラグのスラグ固化率
である。
【0027】図3から判るように、スラグ固化率比SA
/SO が1.5倍以上になるのは、(Al23 )−
{15−10×(α−2)2 }が0以上の場合、すなわ
ち、上記した(2)式を満足する場合である。
【0028】同様に、塩基度αが3を超える場合におい
て、縦軸にスラグ固化率比SA /S O を、横軸にAl2
3 パラメータをとった場合における両者の関係を整理
したものを図4に示す。図4から判るように、スラグ固
化率比SA /SO が1.5倍以上になるのは、(Al2
3 )−5が0以上の場合、すなわち、上記した(3)
式を満足する場合である。
【0029】なお、Al23 の上限濃度は特に限定し
ないが、鋼の脱燐、脱硫、脱酸など、精錬特性への悪影
響を与えない程度としては、30質量%以下とするのが
良い。
【0030】また、Al23 は精錬炉中に制御できる
化合物であるので、その適用の容易性並びに均一混合性
がB23 に比べて優れている。加えて、コスト性にも
優れている。
【0031】ここで、スラグ中のAl23 の調整の方
法については、精錬炉中のAlと酸素による昇熱時に使
用するAl量、及び、脱酸用に一部使用されているAl
量などで調整して必要なAl23 を制御することが最
も簡単であるが、昇熱の不要な場合、或いは、低Al鋼
などの精錬時には、ボーキサイト、CaO・Al2 3
化合物などのAl23 源を使用しても良い。
【0032】更に、本発明者は以下の知見も得た。すな
わち、Al23 を上記範囲にて調整した場合、その粉
化抑制の効果が現われるが、同時にB23 を添加する
ことで、粉化防止効果を更に高めることができることが
判った。これは、両者の相乗効果と推定される。
【0033】スラグ塩基度αが1.5以上で、かつ、
3.5以下の場合において、スラグ固化率比SAB/SO
とスラグ中のB23 量の関係を図5に示す。ここで、
ABは本願の請求項1に係る発明のAl23 量を配合
されたスラグにおいて、B2 3 を添加したスラグのス
ラグ固化率である。
【0034】図5の結果に基づき、本発明では配合すべ
きB23 は、0.05質量%以上でかつ0.3質量%
以下であると規定した。なお、その下限値はスラグ固化
率比SAB/SO が2以上となる最小のB23 量であ
り、その上限値はスラグ固化率比SAB/SO が5程度か
ら上昇しなくなる(添加効果の上昇が鈍る)最小のB2
3 量を採用した。なお、この量はAl23 の配合を
上記範囲に制御しない場合に比べて、約半分から1/1
0以下に節約できる量であると考えられる。
【0035】なお、ここで、B23 とは、無水ホウ
酸、オルトホウ酸、メタホウ酸、ホウ砂等各種物質の単
独或いは複合した化合物とし、精錬炉内或いはスラグ排
出用のスラグ専用鍋で添加するものとする。以上のよう
に、スラグ塩基度に応じたAl23 量の調整、並び
に、B23源の効果的な添加にて固化が図れたスラグ
については、必然的に、路盤材、コンクリート骨材など
に使用できる割合が増加することになる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の効果を確認するために行った
実施例の結果について説明する。 (実施例1)40トン電気炉を用いて炭素鋼を精錬した
際に、電気炉から排出されるスラグの、スラグ中のAl
23 量やB23 源の量を、電気炉内でスラグの塩基
度α(1.2)にあわせて下記の表1に示した範囲に調
整し、この調整したAl2 3 量やB23 量の塩基度
αが1.2の製鋼スラグを得た。
【0037】本実施例では、Al23 は基本的に脱酸
用のAl、溶鋼昇熱用のAlと酸素によって調整し、B
23 源は無水ホウ酸(Na247 )を使用した。
その際の固化したスラグ数、固化率SO ,SA ,SAB
固化率比SA /SO 又はSAB/SO を調査した。その結
果を、下記表1にあわせて示す。
【0038】
【表1】
【0039】上記した表1より明らかなように、本発明
方法によってスラグ中のAl23量を調整した本発明
例1の製鋼スラグは、スラグ中のAl23 量が本発明
の範囲を外れた比較例1に比べて、スラグの固化率が大
幅に向上していることが判る。また、本発明方法によっ
てスラグ中のB23 量を調整した本発明例2の製鋼ス
ラグはスラグの固化率が更に向上していることが判る。
【0040】(実施例2)160トン転炉を用いて炭素
鋼を精錬した際に、転炉から排出されるスラグの、スラ
グ中のAl23 量やB23 源の量を、Al23
転炉内で、また、B23 源はスラグ専用鍋に入れ置い
てスラグを転炉から移すときにスラグの塩基度α(2.
0)にあわせて下記の表2に示した範囲に調整し、この
調整したAl23 量やB23 量の塩基度αが2.0
の製鋼スラグを得た。
【0041】本実施例でも、Al23 は基本的に脱酸
用のAl、溶鋼昇熱用のAlと酸素によって調整し、B
23 源は無水ホウ酸(Na247 )を使用した。
その際の固化したスラグ数、固化率SO ,SA ,SAB
固化率比SA /SO 又はSAB/SO を調査した。その結
果を、下記表2にあわせて示す。
【0042】
【表2】
【0043】上記した表2より明らかなように、本発明
方法によってスラグ中のAl23量を調整した本発明
例3の製鋼スラグは、スラグ中のAl23 量が本発明
の範囲を外れた比較例2に比べて、スラグの固化率が大
幅に向上していることが判る。また、本発明方法によっ
てスラグ中のB23 量を調整した本発明例4の製鋼ス
ラグは、スラグの固化率が更に向上していることが判
る。
【0044】(実施例3)40トンAOD炉を用いて1
8%Cr−8%Ni系の極低Sステンレス鋼を精錬した
際に、AOD炉から排出されるスラグの、スラグ中のA
23 量やB23 源の量を、Al23 はAOD炉
内で、また、B23 源はスラグ専用鍋に入れ置いてス
ラグをAOD炉から移すときにスラグの塩基度α(3.
5)にあわせて下記の表3に示した範囲に調整し、この
調整したAl23 量やB23 量の塩基度αが3.5
の製鋼スラグを得た。
【0045】本実施例でも、Al23 は基本的に脱酸
用のAl、溶鋼昇熱用のAlと酸素によって調整し、B
23 源は無水ホウ酸(Na247 )を使用した。
その際の固化したスラグ数、固化率SO ,SA ,SAB
固化率比SA /SO 又はSAB/SO を調査した。その結
果を、下記表3にあわせて示す。
【0046】
【表3】
【0047】上記した表3より明らかなように、本発明
方法によってスラグ中のAl23量を調整した本発明
例5の製鋼スラグは、スラグ中のAl23 量が本発明
の範囲を外れた比較例3に比べて、スラグの固化率が大
幅に向上していることが判る。また、本発明方法によっ
てスラグ中のB23 量を調整した本発明例6の製鋼ス
ラグは、スラグの固化率が更に向上していることが判
る。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
製鋼精錬工程において発生するスラグの微粉化、細粒化
を抑制し、固体塊状化させることにより、スラグの粉塵
飛散を有効に低減し、作業環境、運搬条件を改善すると
共に、路盤材、コンクリート骨材など二次的流用を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スラグ中のAl23 含有量が3質量%以下の
スラグに対して、スラグ固化率SO におよぼすスラグ塩
基度αの影響を示す図である。
【図2】本願請求項1に係る発明に示すスラグ中のAl
23 含有量とスラグ塩基度αの関係を示す図である。
【図3】スラグ塩基度αが1以上でかつ3以下の場合に
おけるスラグ固化率SA /SOにおよぼすAl23
ラメータの関係を示す図である。
【図4】スラグ塩基度αが3を超える場合におけるスラ
グ固化率SA /SO におよぼすAl23 パラメータの
関係を示す図である。
【図5】スラグ塩基度αとAl23 量の関係が本願請
求項1に係る発明に示す条件を満たす場合において、ス
ラグ固化率SAB/SO におよぼすB23 配合の関係を
示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(1)式で規定される塩基度αが、
    1以上でかつ3以下のときは下記(2)式に規定する条
    件を、また、3を超えるときは下記(3)式に規定する
    条件を満足させることを特徴とする製鋼スラグ。 α=(CaO)/{(SiO2 )+(Al23 )}…(1) (Al23 )≧15−10×(α−2)2 …(2) (Al23 )≧5 …(3) ここで、(CaO):スラグ中のCaO濃度(質量%) (SiO2 ):スラグ中のSiO2 濃度(質量%) (Al23 ):スラグ中のAl23 濃度(質量%)
  2. 【請求項2】 B23 の濃度が、0.05質量%以上
    でかつ0.3質量%以下であることを特徴とする請求項
    1記載の製鋼スラグ。
  3. 【請求項3】 精錬炉から排出されるスラグの下記
    (1)式で規定される塩基度αが、1以上でかつ3以下
    のときは下記(2)式に規定する条件を、また、3を超
    えるときは下記(3)式に規定する条件を満足するよう
    に、精錬炉内でスラグ中のAl23 量を調整すること
    を特徴とする製鋼スラグの調整方法。 α=(CaO)/{(SiO2 )+(Al23 )}…(1) (Al23 )≧15−10×(α−2)2 …(2) (Al23 )≧5 …(3) ここで、(CaO):スラグ中のCaO濃度(質量%) (SiO2 ):スラグ中のSiO2 濃度(質量%) (Al23 ):スラグ中のAl23 濃度(質量%)
  4. 【請求項4】 精錬炉から排出されるスラグの下記
    (1)式で規定される塩基度αが、1以上でかつ3以下
    のときは下記(2)式に規定する条件を、また、3を超
    えるときは下記(3)式に規定する条件を満足するよう
    に、精錬炉内でスラグ中のAl23 量を調整すると共
    に、B23 の濃度が0.05質量%以上でかつ0.3
    質量%以下となるように、精錬炉内或いはスラグ排出の
    ためのスラグ専用鍋でB23 源の量を調整することを
    特徴とする製鋼スラグの調整方法。 α=(CaO)/{(SiO2 )+(Al23 )}…(1) (Al23 )≧15−10×(α−2)2 …(2) (Al23 )≧5 …(3) ここで、(CaO):スラグ中のCaO濃度(質量%) (SiO2 ):スラグ中のSiO2 濃度(質量%) (Al23 ):スラグ中のAl23 濃度(質量%)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013234099A (ja) * 2012-05-10 2013-11-21 Jfe Steel Corp ステンレス鋼スラグの冷却方法

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JP2013234099A (ja) * 2012-05-10 2013-11-21 Jfe Steel Corp ステンレス鋼スラグの冷却方法

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