JP2002144582A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

インクジェット記録ヘッド

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JP2002144582A
JP2002144582A JP2000345111A JP2000345111A JP2002144582A JP 2002144582 A JP2002144582 A JP 2002144582A JP 2000345111 A JP2000345111 A JP 2000345111A JP 2000345111 A JP2000345111 A JP 2000345111A JP 2002144582 A JP2002144582 A JP 2002144582A
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JP
Japan
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ink
liquid chamber
nozzle
pressurized liquid
pressure
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Application number
JP2000345111A
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English (en)
Inventor
Taeko Murai
妙子 村井
Shuzo Matsumoto
修三 松本
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期インク充填性や気泡排出性に優れ、イン
クの噴射方向曲がりを低減したインクジェット記録ヘッ
ドを提供する。 【解決手段】 ノズル部はインク加圧液室14側に開口
したノズル連通部22aを有し、インク加圧液室の底面
はインク吐出流線方向に従って浅くなる斜面14gを有
すると共に、底面に略垂直な平行配置の壁面14h,1
4iとを有してなり、ノズル連通部のインク加圧液室側
端面を、斜面および一方の壁面14hに接するように、
ノズルプレート20とフレーム50とを接合した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録ヘッドに関し、特に初期インク充填性や気泡排出性に
優れ、インクの噴射方向曲がりを低減したインクジェッ
ト記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】一般にインクジェット記録ヘッドは、イ
ンクを加圧してインク滴を吐出するためのインク加圧液
室を備えており、その一端はインク供給路を経てインク
タンクに連通し、他端にはインク滴を吐出させるノズル
開口(インク吐出口)が設けられている。そして、イン
ク加圧液室の一部を変形しやすく形成して振動板として
用い、これを電気機械変換手段(アクチュエータ)によ
り弾性変位させることにより、ノズル開口からインク滴
を吐出する圧力を発生させている。インクジェット記録
ヘッド式の印刷技術では、初期インク充填時の気泡の残
留を無くすこと、及び印字途中に何らかのトラブルによ
ってヘッド内に気泡が混入した場合の気泡排出法を確立
することが、高品質の画像を得るための重要な技術であ
る。
【0003】インクジェット記録ヘッドの構造上、イン
ク液室(共通液室,流体抵抗部,加圧液室,ノズル部など
のインクが充填されている部分)内にやむなく段差形状
を持つ場合があり、その場合、段差の角(コーナー)に気
泡が残留し易くなってしまう。気泡が残留し易い場所
は、同時に気泡を排出し難い場所でもあり、インク充填
性・気泡排出性を確保するための大きな課題となってい
る。上記課題の対策については、従来より数多く検討さ
れている。例えば特開平11−157060号公報で
は、インク供給路(ノズル連通部20a)と反対側の圧
力室壁面の頂点14fとの距離Lを50μm以下の位置
にする、との記載がある(図4(A)参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
11−157060号公報に記載のように、圧力室壁面
の頂点からの距離を規定しただけでは、前述の初期イン
ク充填性や気泡排出性の面で、十分な効果を期待できな
い。また、より高品質の画像を得るために、インクの噴
射方向曲がりの低減が望まれる。
【0005】そこで本発明の課題は、初期インク充填性
や気泡排出性に優れ、インクの噴射方向曲がりを低減し
たインクジェット記録ヘッドを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項1の発明は、ノズルプレートに穿設され、イン
クを吐出するためのノズル孔を含むノズル部と、前記ノ
ズルプレートを固定するフレームに穿設され、前記ノズ
ル部に連通して設けられたインク加圧液室と、該インク
加圧液室内に設けられ、インク加圧液室に吐出圧力を発
生させる圧力発生手段とを有し、前記ノズル部とインク
加圧液室とを対向させた状態で前記ノズルプレートとフ
レームとを接合してなるインクジェット記録ヘッドにお
いて、前記ノズル部はインク加圧液室側に開口したノズ
ル連通部を有してなり、前記インク加圧液室の底面はイ
ンク吐出流線方向に従って浅くなる斜面を有すると共
に、前記底面に略垂直な平行配置の壁面とを有してな
り、前記ノズル連通部のインク加圧液室側端面を、前記
斜面および一方の壁面に接するように接合してなること
を特徴とする。
【0007】このようにすれば、例えば図5,図6
(A),(B)に示すように、ノズル連通部22aのイ
ンク加圧液室側端面を、斜面14gおよび一方の壁面1
4hに接するようにノズルプレート20とフレーム50
を接合しているので、斜面14gとノズルプレート20
の下面とが形成する段差D1を小さくすることができ
る。従って、気泡が段差D1に滞留することが無くな
る。また、発生圧力を効率よく利用でき、インク滴の噴
射特性が向上する。
【0008】また、請求項2では、ノズルプレートに穿
設され、インクを吐出するためのノズル孔を含むノズル
部と、前記ノズルプレートを固定するフレームに穿設さ
れ、前記ノズル部に連通して設けられたインク加圧液室
と、該インク加圧液室内に設けられ、インク加圧液室に
吐出圧力を発生させる圧力発生手段とを有し、前記ノズ
ル部とインク加圧液室とを対向させた状態で前記ノズル
プレートとフレームとを接合してなるインクジェット記
録ヘッドにおいて、前記ノズル部はインク加圧液室側に
開口したノズル連通部を有してなり、前記インク加圧液
室の底面はインク吐出流線方向に従って浅くなる斜面を
有すると共に、前記底面に略垂直な壁面とを有してな
り、前記ノズル連通部のインク加圧液室側端面を、前記
斜面の上端部および平行配置の両壁面から略等距離に位
置するように接合してなることを特徴とする。
【0009】このようにすれば、例えば図7(A),
(B)に示すように、ノズル連通部22aのインク加圧
液室側端面を、斜面14gおよび平行配置の両壁面14
h,14iから略等距離に位置するようにノズルプレー
ト20とフレーム50を接合しているので、斜面14g
とノズルプレート20の下面とが形成する段差D2を小
さくすることができる。従って、気泡が段差D2に滞留
することが無くなる。また、ノズル孔へ向けてのインク
の流れを均一にし、噴射インク滴の方向曲がりを低減で
き、より高品質な印字画像を得ることができる。
【0010】また、請求項3では、ノズルプレートに穿
設され、インクを吐出するためのノズル孔を含むノズル
部と、前記ノズルプレートを固定するフレームに穿設さ
れ、前記ノズル部に連通して設けられたインク加圧液室
と、該インク加圧液室内に設けられ、インク加圧液室に
吐出圧力を発生させる圧力発生手段とを有し、前記ノズ
ル部とインク加圧液室とを対向させた状態で前記ノズル
プレートとフレームとを接合してなるインクジェット記
録ヘッドにおいて、前記ノズル部はインク加圧液室側に
開口したノズル連通部を有してなり、前記インク加圧液
室の底面はインク吐出流線方向に従って浅くなる斜面を
有すると共に、前記底面に略垂直な壁面とを有してな
り、前記ノズル連通部のインク加圧液室側端面を、前記
斜面の上端部に接するように接合してなることを特徴と
する。
【0011】このようにすれば、例えば図8(A),
(B)に示すように、ノズル連通部22aのインク加圧
液室側端面を、斜面14gの上端部に接するようにノズ
ルプレート20とフレーム50を接合しているので、斜
面14gとノズルプレート20の下面とが形成する段差
D3を小さくすることができる。従って、気泡が段差D
3に滞留することが無くなる。また、初期充填時性能が
向上し、無駄なインク消費を減らすことができる。
【0012】また、請求項4では、ノズルプレートに穿
設され、インクを吐出するためのノズル孔を含むノズル
部と、前記ノズルプレートを固定するフレームに穿設さ
れ、前記ノズル部に連通して設けられたインク加圧液室
と、該インク加圧液室内に設けられ、インク加圧液室に
吐出圧力を発生させる圧力発生手段とを有し、前記ノズ
ル部とインク加圧液室とを対向させた状態で前記ノズル
プレートとフレームとを接合してなるインクジェット記
録ヘッドにおいて、前記ノズル部はインク加圧液室側に
開口したノズル連通部を有してなり、前記インク加圧液
室の底面はインク吐出流線方向に従って浅くなる斜面を
有すると共に、前記底面に略垂直な壁面とを有してな
り、前記インク加圧液室は、前記圧力発生手段から直に
圧力を受ける実効液室部を有してなり、該実効液室部の
ノズル部側端部と前記ノズル連通部のインク加圧液室側
端面を、圧力発生時のインク吐出流線方向の垂直断面に
対して、略同じ位置に接合してなることを特徴とする。
【0013】このようにすれば、例えば図7(A),
(B)に示すように、実効液室部14jのノズル部側端
部14bとノズル連通部22aのインク加圧液室側端面
を、圧力発生時のインク吐出流線方向の垂直断面に対し
て、略同じ位置にノズルプレート20とフレーム50を
接合しているので、斜面14gとノズルプレート20の
下面とが形成する段差D2を小さくすることができる。
従って、気泡が段差D2に滞留することが無くなる。ま
た、インク液室寸法を小型化でき、更に発生圧力を効率
良く利用できるので、インク滴の噴射特性を向上させる
ことができる。
【0014】また、請求項5では、ノズルプレートに穿
設され、インクを吐出するためのノズル孔を含むノズル
部と、前記ノズルプレートを固定するフレームに穿設さ
れ、前記ノズル部に連通して設けられたインク加圧液室
と、該インク加圧液室内に設けられ、インク加圧液室に
吐出圧力を発生させる圧力発生手段とを有し、前記ノズ
ル部とインク加圧液室とを対向させた状態で前記ノズル
プレートとフレームとを接合してなるインクジェット記
録ヘッドにおいて、前記ノズル部はインク加圧液室側に
開口したノズル連通部を有してなり、前記インク加圧液
室の底面はインク吐出流線方向に従って浅くなる斜面を
有すると共に、前記底面に略垂直な平行配置の両壁面と
を有してなり、前記インク加圧液室は、前記圧力発生手
段から直に圧力を受ける実効液室部を有してなり、前記
ノズル連通部のインク加圧液室側端面を、前記実効液室
部のノズル部側端部と前記平行配置の両壁面と前記斜面
の上端部とに対して、略等距離に接合してなることを特
徴とする。
【0015】このようにすれば、例えば図7(A),
(B)に示すように、実効液室部14jのノズル部側端
部14bとノズル連通部22aのインク加圧液室側端面
を、圧力発生時のインク吐出流線方向の垂直断面に対し
て、略等距離(例えばG1=G2=G3=G4)にノズ
ルプレート20とフレーム50を接合しているので、斜
面14gとノズルプレート20の下面とが形成する段差
D2を小さくすることができる。従って、気泡が段差D
2に滞留することが無くなる。また、ノズル孔へ向けて
のインクの流れを均一にし、噴射インク滴の方向曲がり
を低減でき、より高品質な印字画像を得ることができ
る。
【0016】また、請求項6では、前記圧力発生手段
は、静電アクチュエータであることを特徴とする。この
ようにすれば、印写時の動作音が静粛で高速なインクジ
ェット記録ヘッドを提供することが出来る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて説明する。 (1)静電型インクジェット記録ヘッドの構造およびイ
ンク噴射の原理 先ず、静電型インクジェット記録ヘッドの構造とインク
噴射の原理について説明する。図1は、静電気力を利用
したインクジェット記録ヘッド(以下、インクジェット
記録ヘッドと記す)IHの分解斜視図、図2は組立後に
おいて図1の矢印A方向から見た主要部断面図である。
【0018】図1,図2に示すように、インクジェット
記録ヘッドIHは、ヘッド基板(静電アクチュエータ)
10,ノズルプレート20,ドライバIC30,FPC
ケーブル40,フレーム50,フィルタ60,ジョイン
ト70から構成される。静電アクチュエータ10はシリ
コンプロセスにより形成され、ノズルプレート20はニ
ッケル電鋳プロセスにより形成される。静電アクチュエ
ータ10とノズルプレート20の製造方法の説明は省略
する。
【0019】次に、インクジェット記録ヘッドIHの組
立方法の例を説明する。先ず、静電アクチュエータ10
とFPCケーブル40を異方性導電膜によって電気的に
接続する。FPCケーブル40にはドライバIC30が
ワイヤーボンドによって搭載されている。
【0020】そして、ノズルプレート20と静電アクチ
ュエータ10を接合する為に、静電アクチュエータ10
に形成されたシリコン液室(インク加圧液室14)の上
面に接着剤を塗布する。シリコン液室14とノズルプレ
ート20を接着剤により接合する場合、接着剤のはみ出
しが噴射特性に影響を与えるため、塗布膜厚を1μm前
後にする必要がある。よって、シリコン液室14上面に
接着剤を塗布する方法は転写法が望ましい。例えば、ロ
ーラにドクターブレードで接着剤を薄膜化し、ローラか
ら接着剤を転写パッドに転写し、更に転写パッドからシ
リコン液室上面に接着剤を転写する方法が一般的であ
る。
【0021】また、振動板11のギャップ(振動室16
の入り口)を封止する為に、接着剤を塗布する(振動板
ギャップ封止剤12)。振動室16の内部に湿気が入り
込むと振動板11が変位しなくなってしまう。また、ノ
ズルプレート20とシリコン液室14との位置決めをす
る為に、仮接合用の紫外線硬化型接着剤または瞬間接着
剤をシリコン液室の角に塗布する。そして、ノズルプレ
ート20と接着剤が塗布された静電アクチュエータ10
とを位置合せし、仮加圧を行う。ここで、紫外線硬化型
接着剤の場合は、紫外線を照射して接着剤を硬化させ、
本加圧を行い加熱硬化させる。
【0022】加圧接合する際に、静電アクチュエータ1
0が長いと、シリコンとNiまたはSUSからなるノズ
ルプレー卜20とが線膨張係数の差により反ってしま
う。反りが発生すると、内部応力により静電アクチュエ
ータ10を破壊してしまう。そこで、接着剤の硬化温度
は低い方が良いため、2液混合型(常温硬化型)のエポ
キシ系接着剤が望ましい。硬化温度は低いほど良いが、
40℃から100℃が望ましい。
【0023】また、インク供給タンクまたはインクカー
トリッジ(図示省略)からインクを供給する為のジョイ
ント70と、フィルタ60が熱溶着されたフレーム50
を接着接合する。フレーム50に静電アクチュエータ1
0とノズルプレート20を接着接合する為に接着剤を塗
布し、静電アクチュエータ10の位置合せをして接着接
合する。
【0024】次に作用を説明する。上記構成により、個
別電極13にパルス電圧を印加する事により、振動板1
1が静電力によって電極13側に変形する。そして、イ
ンクがフレーム50に形成された共通液室供給路15か
ら流体抵抗部21を通り、圧力発生室(インク加圧液室
14)に流入し、圧力発生室14の体積が増加する。こ
こで、パルス電圧が解除されることで静電気力が無くな
り、振動板11が元の状態に戻る。この振動板11の弾
性力によって圧力発生室14の圧力が上昇し、ノズル孔
22からインクが噴射される。以上が、次に説明する各
実施の形態に共通の構成および作用である。
【0025】(2)各実施の形態 以下、インク液室(インク加圧液室)内のインクの流れ
と、本発明の各実施の形態を説明する。図3はインク液
室部を抜粋した断面図、図4(A),(B)は従来例を
示す図であり、図4(A)はノズルプレート側から見た
ノズル部及びインク加圧液室を表す平面透視図、図4
(B)はノズル部を抜粋した断面図である。図5〜図7
(A),(B)は夫々各実施の形態を示す図であり、
(A)はノズルプレート側から見たノズル部及びインク
加圧液室を表す平面透視図、(B)はノズル部を抜粋し
た断面図である。
【0026】図3には、インク加圧液室14を中心に共
通液室供給路15からノズル孔22のみを示す。圧力発
生体(振動板11)からの圧力を受けると、インクの流
れは矢印で示すように、共通液室供給路15から流体抵
抗21を通り、ノズル孔22へ向けて流れる。その際、
図4(A),(B)に示す従来例では、(B)に示した
段差部に気泡が残留し易くなっていた(残留気泡14
e)。
【0027】第1の実施の形態 図5は本実施の形態の分解斜視図、図6(A)は図5の
矢印B方向から見た平面透視図、図6(B)は図5のV
B−VB線に沿う断面図である。図5、図6(A),
(B)に示すように、インク加圧液室14側のノズル連
通部20aの一部をインク加圧液室の長辺方向壁面14
aの一部と接するような構造として(P1,P2が接
点)、加圧液室14から連通部20aへの接続部分の段
差部(段差D)を小さくすることで、気泡残留を防ぐこ
とができる。即ち、図4(B)と図6(B)を比較する
と、明らかに図6(B)の段差の方が小さい。なお、イ
ンク加圧液室14が、尖った頂点14fを有するのは、
フレーム50にインク加圧液室を形成する場合におけ
る、加工上の要請による。
【0028】更に、実効液室部のノズル側端部14bも
ノズル連通部20aとインク吐出流線方向の垂直断面に
対してほぼ同じ位置にすることで、液室寸法の小型化、
また発生圧力を効率よく噴射に利用できるようになっ
た。ここに実効液室部とは、圧力発生手段から直に圧力
を受けるインク液室の部分であり、インク加圧液室14
の内、平坦な底面14dを上方に垂直に延ばした体積部
分の液室をいう。即ち、台形状の斜面を底面14dに対
して上方垂直に延ばした部分の液室を除いた部分の液室
をいう。
【0029】第2の実施の形態 図7(A),(B)に示すように、ノズル連通部20a
を、インク加圧液室の短辺方向両側壁面14cとノズル
部側の長辺方向壁面14aと実効液室部のノズル側端部
14bから、ほぼ同等な距離におくことで、偏った段差
形状のあることによる気泡残留を防ぐことができ、更に
インクの流れを均等にノズル孔22へ導くことができ、
噴射インク滴の方向曲がりを抑えることができた。
【0030】また、上記のような構造が採れない場合
は、インク加圧液室14の短辺幅を構成する短辺方向両
側壁面14cとノズル部が設けられている側の長辺方向
壁面14aとに対して、ほぼ同等な距離にノズル連通部
20aを設けることでも噴射方向曲がりの低減効果があ
る。
【0031】第3の実施の形態 図8(A),(B)に示すように、特にインク加圧液室
14の長辺方向壁面14aとノズル連通部20aを接す
ることで、図3に示したようなインクの流れに対して、
インク加圧液室14の最終部(端)の段差D3を少なく
し、気泡残留を著しく減らすことができる。
【0032】第4の実施の形態 上記第1〜第3の各実施の形態に対し、圧力発生手段と
して静電アクチュエータを用いたインクジェット記録ヘ
ッドのヘッド構成とすることで、騒音が少なく高速印字
の可能なインクジェットプリンタに活用することができ
る。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以
下の効果を発揮することができる。 請求項1,4の作用効果 第1の実施の形態に示すように、インク加圧液室側のノ
ズル連通部の一部を加圧液室両側壁面の一部と接するよ
うな構造とし、インク加圧液室からノズル連通部への接
続部分の段差形状を少なくすることで、初期充填時や、
トラブル発生時の気泡の残留を防ぐことができ、印字以
外に消費するインク量を低減することができる。更に、
実効液室部の端部をノズル連通部に接する位置にしたこ
とで、発生圧力を効率よく利用でき、インク滴の噴射特
性が向上する。また、液室寸法の小型化に対しても有利
な構造であり、ヘッド全体の小型化にも有効である。
【0034】請求項2,5の作用効果 第2の実施の形態に示すように、ノズル連通部をインク
加圧液室短辺方向両側壁面とノズル部側の長辺方向壁面
と実効液室部のノズル側端部から、ほぼ同等な距離をお
くことで、ノズル連通部近傍の不均一な段差による気泡
の残留を防ぐことと同時に、ノズル孔へ向けてのインク
の流れを均一にし、噴射インク滴の方向曲がりを低減で
き、より高品質な印字画像を得ることができる。
【0035】請求項3の作用効果 第3の実施の形態に示すように、インク加圧液室のノズ
ル部側長辺方向壁面とノズル連通部を接することで、初
期充填時の特に気泡が残留しやすい端部の段差を少なく
することができ、初期充填時性能が向上し、無駄なイン
ク消費を減らすことができる。
【0036】請求項6の作用効果第4の実施の形態に
示すように、圧力発生手段に静電アクチュエータを用い
たインクジェット記録ヘッド構成とすることで、上記
〜の効果に加え、より静かで高速印字可能なインクジ
ェットプリンタとして活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する静電型インクジェット記録ヘ
ッドの分解斜視図である。
【図2】同静電型インクジェット記録ヘッドにおける図
1の矢印A方向から見た組立後の断面図である。
【図3】同静電型インクジェット記録ヘッドにおけるイ
ンク液室部の拡大側断面図である。
【図4】従来例の欠点を説明する図であって、(A)は
ノズルプレート側から見たノズル部及びインク加圧液室
の平面透視図、(B)は側断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の分解斜視図であ
る。
【図6】(A)は図5の矢印B方向から見たノズル部及
びインク加圧液室の平面透視図、(B)は図5のVB−
VB線に沿う断面図である。
【図7】同第2の実施の形態を説明する図であって、
(A)はノズルプレート側から見たノズル部及びインク
加圧液室の平面透視図、(B)は側断面図である。
【図8】同第3の実施の形態を説明する図であって、
(A)はノズルプレート側から見たノズル部及びインク
加圧液室の平面透視図、(B)は側断面図である。
【符号の説明】
D1,D2,D3…段差 G1,G2,G3,G4…隙間 P1,P2,P3…接点 10…静電アクチュエータ 11…振動板 12…振動板ギャップ封止剤 13…電極 14…インク加圧液室 14a…インク加圧液室の長辺方向壁面 14b…実効液室部のノズル部側端部 14c…インク加圧液室の短辺方向壁面 14d…インク液室の底面 14e…残留気泡 14f…頂点 14g…斜面 14j…実効液室 15…共通液室供給路 16…振動室 20…ノズルプレート 20a…ノズル連通部 21…流体抵抗 22…ノズル孔 30…ドライバIC 40…FPCケーブル 50…フレーム 60…フィルタ 70…ジョイント

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルプレートに穿設され、インクを吐
    出するためのノズル孔を含むノズル部と、前記ノズルプ
    レートを固定するフレームに穿設され、前記ノズル部に
    連通して設けられたインク加圧液室と、該インク加圧液
    室内に設けられ、インク加圧液室に吐出圧力を発生させ
    る圧力発生手段とを有し、前記ノズル部とインク加圧液
    室とを対向させた状態で前記ノズルプレートとフレーム
    とを接合してなるインクジェット記録ヘッドにおいて、 前記ノズル部はインク加圧液室側に開口したノズル連通
    部を有してなり、前記インク加圧液室の底面はインク吐
    出流線方向に従って浅くなる斜面を有すると共に、前記
    底面に略垂直な平行配置の壁面とを有してなり、 前記ノズル連通部のインク加圧液室側端面を、前記斜面
    および一方の壁面に接するように接合してなることを特
    徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 ノズルプレートに穿設され、インクを吐
    出するためのノズル孔を含むノズル部と、前記ノズルプ
    レートを固定するフレームに穿設され、前記ノズル部に
    連通して設けられたインク加圧液室と、該インク加圧液
    室内に設けられ、インク加圧液室に吐出圧力を発生させ
    る圧力発生手段とを有し、前記ノズル部とインク加圧液
    室とを対向させた状態で前記ノズルプレートとフレーム
    とを接合してなるインクジェット記録ヘッドにおいて、 前記ノズル部はインク加圧液室側に開口したノズル連通
    部を有してなり、前記インク加圧液室の底面はインク吐
    出流線方向に従って浅くなる斜面を有すると共に、前記
    底面に略垂直な壁面とを有してなり、 前記ノズル連通部のインク加圧液室側端面を、前記斜面
    の上端部および平行配置の両壁面から略等距離に位置す
    るように接合してなることを特徴とするインクジェット
    記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 ノズルプレートに穿設され、インクを吐
    出するためのノズル孔を含むノズル部と、前記ノズルプ
    レートを固定するフレームに穿設され、前記ノズル部に
    連通して設けられたインク加圧液室と、該インク加圧液
    室内に設けられ、インク加圧液室に吐出圧力を発生させ
    る圧力発生手段とを有し、前記ノズル部とインク加圧液
    室とを対向させた状態で前記ノズルプレートとフレーム
    とを接合してなるインクジェット記録ヘッドにおいて、 前記ノズル部はインク加圧液室側に開口したノズル連通
    部を有してなり、前記インク加圧液室の底面はインク吐
    出流線方向に従って浅くなる斜面を有すると共に、前記
    底面に略垂直な壁面とを有してなり、 前記ノズル連通部のインク加圧液室側端面を、前記斜面
    の上端部に接するように接合してなることを特徴とする
    インクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 ノズルプレートに穿設され、インクを吐
    出するためのノズル孔を含むノズル部と、前記ノズルプ
    レートを固定するフレームに穿設され、前記ノズル部に
    連通して設けられたインク加圧液室と、該インク加圧液
    室内に設けられ、インク加圧液室に吐出圧力を発生させ
    る圧力発生手段とを有し、前記ノズル部とインク加圧液
    室とを対向させた状態で前記ノズルプレートとフレーム
    とを接合してなるインクジェット記録ヘッドにおいて、 前記ノズル部はインク加圧液室側に開口したノズル連通
    部を有してなり、前記インク加圧液室の底面はインク吐
    出流線方向に従って浅くなる斜面を有すると共に、前記
    底面に略垂直な壁面とを有してなり、 前記インク加圧液室は、前記圧力発生手段から直に圧力
    を受ける実効液室部を有してなり、該実効液室部のノズ
    ル部側端部と前記ノズル連通部のインク加圧液室側端面
    を、圧力発生時のインク吐出流線方向の垂直断面に対し
    て、略同じ位置に接合してなることを特徴とするインク
    ジェット記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 ノズルプレートに穿設され、インクを吐
    出するためのノズル孔を含むノズル部と、前記ノズルプ
    レートを固定するフレームに穿設され、前記ノズル部に
    連通して設けられたインク加圧液室と、該インク加圧液
    室内に設けられ、インク加圧液室に吐出圧力を発生させ
    る圧力発生手段とを有し、前記ノズル部とインク加圧液
    室とを対向させた状態で前記ノズルプレートとフレーム
    とを接合してなるインクジェット記録ヘッドにおいて、 前記ノズル部はインク加圧液室側に開口したノズル連通
    部を有してなり、前記インク加圧液室の底面はインク吐
    出流線方向に従って浅くなる斜面を有すると共に、前記
    底面に略垂直な平行配置の両壁面とを有してなり、 前記インク加圧液室は、前記圧力発生手段から直に圧力
    を受ける実効液室部を有してなり、前記ノズル連通部の
    インク加圧液室側端面を、前記実効液室部のノズル部側
    端部と前記平行配置の両壁面と前記斜面の上端部とに対
    して、略等距離に接合してなることを特徴とするインク
    ジェット記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記圧力発生手段は、静電アクチュエー
    タであることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れ
    か1つに記載のインクジェット記録ヘッド。
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