JP2002143721A - 遠心分離方法及び遠心分離機並びに遠心分離機用ケーキ面検出装置 - Google Patents

遠心分離方法及び遠心分離機並びに遠心分離機用ケーキ面検出装置

Info

Publication number
JP2002143721A
JP2002143721A JP2000360504A JP2000360504A JP2002143721A JP 2002143721 A JP2002143721 A JP 2002143721A JP 2000360504 A JP2000360504 A JP 2000360504A JP 2000360504 A JP2000360504 A JP 2000360504A JP 2002143721 A JP2002143721 A JP 2002143721A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
basket
liquid
cake
detector
skimming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000360504A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Matsumoto
松本  孝
Shuzo Hashimoto
周三 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MATSUMOTO KIKAI SEISAKUSHO KK
Matsumoto Kikai Seisakusho KK
Original Assignee
MATSUMOTO KIKAI SEISAKUSHO KK
Matsumoto Kikai Seisakusho KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MATSUMOTO KIKAI SEISAKUSHO KK, Matsumoto Kikai Seisakusho KK filed Critical MATSUMOTO KIKAI SEISAKUSHO KK
Priority to JP2000360504A priority Critical patent/JP2002143721A/ja
Publication of JP2002143721A publication Critical patent/JP2002143721A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Levels Of Liquids Or Fluent Solid Materials (AREA)
  • Centrifugal Separators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】液分の排出を能率良く行うことができる遠心ろ
過方法を提供する。 【解決手段】バスケット内に形成されるケーキ層の内周
面に検出子を接触させてケーキ面を検出するケーキ面検
出装置15とケーキ層の内側に形成される液層の液分を
スキミングパイプにより排出するスキミング装置16と
を設ける。バスケットの回転により原液を液分とケーキ
分とに分離した後、ケーキ面検出装置15によりバスケ
ット内のケーキ面の位置を検出し、スキミングパイプの
先端を検出されたケーキ面に近接した位置まで進入させ
て液分を排出する。 【効果】液分がケーキ層とバスケットの周壁部の透過孔
とを通して排出されるのを待つことなく、スキミングパ
イプにより排出するので、遠心ろ過に要する時間を短縮
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転している籠形
のバスケット内に原液を供給して、バスケットの回転に
より生じる遠心力で原液を液分とケーキ分とに分離する
遠心分離方法、及び該遠心分離方法を実施するために用
いる遠心分離機、並びに該遠心分離機に用いるケーキ面
検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】種々の原液を液分とケーキ分(固形分)
とに分離する目的で遠心分離機が用いられている。遠心
分離機は、少なくとも軸線方向の一端側に開口部を有す
る籠形のバスケットと、該バスケットを回転駆動する回
転駆動装置と、バスケットの開口部を通して該バスケッ
ト内に原液を供給する給液装置とを備えていて、バスケ
ット内に供給された原液をバスケットの回転により生じ
る遠心力を利用して液分とケーキ分とに分離する。
【0003】遠心分離機としては、周壁部に透過孔を有
するバスケットを用いて、液分をバスケットの周壁部の
内周に配置したフィルタと周壁部の透過孔とを通して排
出するようにした遠心ろ過機と、周壁部に透過孔を有し
ないバスケットを用いて、バスケット内に形成された液
分をスキミングパイプを通して排出するようにした遠心
沈降機とが知られている。
【0004】遠心ろ過機を用いて原液をケーキ(固形
物)と液分とに分離する処理を行うに際しては、先ずバ
スケットを所定の回転速度で回転させ、バスケットの開
口部を通してその内部に原液を供給する。バスケット内
に原液を供給すると、バスケットの内周に液層が形成さ
れていき、その液面レベルがバスケットの内径側に移動
していく。またバスケットの回転に伴って、原液に含ま
れるケーキ分(結晶)が沈殿していくため、バスケット
の周壁部の内周に配置されたフィルタの上にケーキ層が
形成され、該ケーキ層の上に液層が形成される。
【0005】バスケット内の液層の液面がバスケットの
開口部の内周縁に相応する位置を超えると、固液分離処
理が終了していない原液がバスケットの開口部を越えて
外部に溢れ出てしまう。そのため、バスケット内に形成
された液層の液面が、バスケットの開口部の内周位置よ
りも手前の位置に設定された所定のレベルに達したとき
に給液を停止し、バスケットを一定時間の間高速回転さ
せて、原液をケーキ分と液分とに分離する固液分離過程
を行う。液層を形成している液分は、ケーキ層を通して
バスケットの周壁部の内周に配置されたフィルタと、該
周壁部に設けられた多数の透過孔とを通して外部に排出
される。液分の排出が進み、バスケット内の液層の液面
が所定のレベルまで低下したときに、再びバスケット内
に原液を供給し、液面が設定されたレベルに達した時に
給液を停止して固液分離過程を行う。
【0006】以下同様の操作を繰り返し、バスケット内
に形成されたケーキ層の内周面(ケーキ面)が所定の位
置に達した時に固液分離過程を終了する。その後、バス
ケットを回転させながらその内部に清水などの洗浄液を
供給してケーキを洗浄し、洗浄液を脱液した後、掻取装
置によりバスケットの内周からケーキを掻き取って外部
に取り出す。
【0007】遠心分離機として、バスケットの周壁部に
透過孔を有しない遠心沈降機を用いる場合には、固液分
離過程により原液をケーキ分と液分とに分離した後、バ
スケット内に挿入したスキミングパイプの先端を液層中
に進入させて、該スキミングパイプを通して液分を排出
する。
【0008】この場合、スキミングパイプは、その先端
をバスケットの回転方向の後方側に向けて、バスケット
の径方向に対して傾斜させた状態で液中に進入させるた
め、スキミングパイプの先端が高速回転しているケーキ
層に接触すると、該パイプの先端がケーキ層に食い込ん
で破損してしまう。そのため、スキミングパイプにより
液分を排出する際には、スキミングパイプの先端をケー
キ層に接触させないように、細心の注意を払う必要があ
る。従来は、スキミングパイプを通して排出される液分
の透明度を監視し、スキミングパイプがケーキ層に近接
して、排出される液分が濁ってきたときに人力操作によ
りスキミングパイプを後退させて、該パイプの先端を液
層から離脱させるようにしていた。
【0009】このように、スキミングパイプを用いる場
合には、その操作に人力を必要とするため、遠心分離機
の動作の自動化を図ることが困難であった。
【0010】なおスキミングパイプの操作を自動化する
ため、スキミングパイプを通して排出される液分の透明
度をセンサにより検出して、液分の透明度が低下したと
きにスキミングパイプを後退させる方法が提案された
が、スキミングパイプを通して排出される液分の透明度
の変化は、センサにより確実に検出し得る程明確ではな
いため、この方法は未だ実用化されるに至っていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、周壁部
に透過孔を有するバスケットを用いて行う遠心分離方法
では、バスケット内に原液を供給した後、バスケットを
脱液に適した回転速度で回転させた状態に保って、原液
を液分とケーキ分とに分離するとともに、液分をバスケ
ットの周壁部の内周に配置されたフィルタと周壁部に設
けられた透過孔とを通して外部に排出しているが、原液
中のケーキ(結晶成分)は比重が重いため、給液を開始
した後、早期に沈殿してバスケットの周壁部の内周に配
置されたフィルタの上に堆積し、バスケット内に供給さ
れた原液は、比較的短時間でケーキ層と液層とに分かれ
る。バスケット内にケーキ層が形成されると、液分はケ
ーキ層を通してバスケットの周壁部の透過孔に到達する
状態になる。そのため、ケーキ層を構成している結晶が
緻密で液分がケーキ層中を通過し難い状態にある場合に
は、ろ過抵抗が大きくなって脱液に長い時間がかかり、
固液分離処理に要する時間が著しく長くなって、処理能
率が低下するという問題があった。
【0012】そこで、バスケット内に供給された原液が
ケーキ分と液分とに分かれた後に、液分がケーキ層とバ
スケットの周壁部の透過孔とを通して排出されるのを待
つことなく、遠心沈降機において用いられているものと
同様なスキミングパイプを液層中に進入させて、液分を
該スキミングパイプを通して排出することが考えられ
る。
【0013】ところが、前述のように、従来の技術で
は、スキミングパイプの操作の自動化を図ることができ
なかったため、自動化が進んでいる遠心分離機にスキミ
ングパイプを採用することはできなかった。
【0014】本発明の目的は、ケーキ層を構成する結晶
が緻密な場合でも能率よく固液分離処理を行うことがで
きるようにした遠心分離方法を提案することにある。
【0015】本発明の他の目的は、上記の遠心分離方法
を実施するために用いる遠心分離機を提供することにあ
る。
【0016】本発明の更に他の目的は、上記の遠心分離
方法及び遠心分離機に用いるケーキ面検出装置を提供す
ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも軸
線方向の一端側に開口部を有する籠形のバスケットを回
転させておいて、バスケット内に供給した原液をバスケ
ットの回転により生じる遠心力を利用して液分とケーキ
分とに分離する遠心分離方法に係わるものである。
【0018】本発明においては、前記開口部を通してバ
スケット内に挿入されたスキミングパイプと、バスケッ
ト内に形成されたケーキ層の内周面の位置をケーキ面と
して検出するケーキ面検出手段とを設けて、バスケット
内に原液を供給する給液過程と、バスケット内への給液
を停止した状態でバスケットを所定時間回転させること
により原液を遠心力により液分とケーキ分とに分離して
バスケット内にケーキ層と液層とを生じさせる固液分離
過程と、固液分離過程を行った後、スキミングパイプの
先端をケーキ層側に変位させて該スキミングパイプをバ
スケット内の液層中に進入させることにより液層を構成
している液分をスキミングパイプを通して排出するスキ
ミング過程とを行い、スキミング過程では、スキミング
パイプの先端がケーキ面検出手段により検出されたケー
キ面の位置に近接した位置に到達したときにスキミング
パイプのケーキ層側への変位を停止させる。
【0019】上記のように、バスケット内に形成された
ケーキ層の内周面の位置をケーキ面として検出するケー
キ面検出手段を設けて、スキミングパイプの先端がケー
キ面検出手段により検出されたケーキ面の位置に近接し
た位置に達したときにスキミングパイプの移動を停止さ
せるようにすると、スキミングパイプがケーキ層に触れ
て破損するのを防ぐことができる。
【0020】この方法によれば、スキミングパイプの操
作を容易に自動化することができるため、自動化が進ん
でいる遠心ろ過機等の遠心分離機にも何等問題なくスキ
ミングパイプを採用して、固液分離処理を能率よく行わ
せることができる。
【0021】特に、周壁部に設けた透過孔を通して液分
を排出する遠心ろ過機に本発明を適用して、バスケット
内に供給した原液が液分とケーキ分とに分離された後、
液分がケーキ層中を通過してバスケットの周壁部の透過
孔から排出されるのを待つことなく、スキミングパイプ
を液層中に進入させて液分を積極的に排出するようにす
ると、ケーキ層を構成する結晶が緻密な場合でも、液分
の排出を短時間で行わせることができるため、固液分離
処理を能率よく行わせることができる。
【0022】本発明の好ましい実施態様では、バスケッ
ト内に形成される液面を検出する液面検出装置と、バス
ケットの周壁部側に向けて変位させられる検出子を有し
て該検出子がバスケットの内周に形成されたケーキ層の
内周面に接触して変位を妨げられたときの該検出子の先
端位置をケーキ面の位置として検出するケーキ面検出装
置と、バスケット内に形成されている液層中に挿入され
て該液層を構成している液分をバスケットの開口部を通
して外部に排出するスキミングパイプとを設けておき、
バスケット内に原液を供給し、液面検出装置によりバス
ケット内に形成された液層の液面レベルが設定レベルに
達したことが検出されたときにバスケット内への給液を
停止する給液過程と、バスケット内への給液を停止した
状態で前記バスケットを所定時間回転させてバスケット
内に供給された原液をケーキ分と液分とに分離する固液
分離過程と、ケーキ面検出装置によりケーキ面の位置を
検出して記憶するケーキ面検出過程と、スキミングパイ
プの先端をケーキ層側に変位させて該スキミングパイプ
をバスケット内の液層中に進入させることによりスキミ
ングパイプを通して液分を排出するスキミング過程とを
行う。スキミング過程では、スキミングパイプの先端が
ケーキ面検出過程で検出されて記憶されているケーキ面
の位置に近接した位置に到達したときにスキミングパイ
プのケーキ層側への変位を停止させる。
【0023】上記のように、バスケットの周壁部側に向
けて変位させられる検出子を設けて、該検出子がバスケ
ットの内周に形成されたケーキ層の内周面に接触して変
位を妨げられたときの該検出子の先端位置をケーキ面の
位置として検出するようにすると、ケーキ面の位置を確
実に検出することができる。
【0024】本発明の他の好ましい実施態様では、上記
と同様な液面検出装置と、ケーキ面検出装置と、スキミ
ングパイプとを設けておいて、上記と同様な給液過程
と、固液分離過程とを行った後、検出子をスキミングパ
イプよりも先行させた状態で検出子とスキミングパイプ
とをケーキ層側に変位させることにより検出子とスキミ
ングパイプとを液層中に進入させてスキミングパイプを
通して液層を構成する液分を排出するスキミング過程を
行い、スキミング過程では、検出子の先端がケーキ面に
接触してその変位を妨げられたときに検出子及びスキミ
ングパイプのケーキ層側への変位を停止させる。
【0025】上記のように、スキミング過程において、
検出子をスキミングパイプよりも先行させた状態で検出
子とスキミングパイプとをケーキ層側に変位させること
により検出子とスキミングパイプとを液層中に進入させ
るようにすると、スキミングパイプにより液分を排出し
ながら検出子を液層中に進入させることになるので、検
出子の液層中への進入深さを常に浅い状態に保ちつつケ
ーキ面の検出動作を行わせることができる。したがっ
て、回転している液層から検出子が受ける抵抗を小さく
することができ、検出子に無理な力が加わって、該検出
子が破損するのを防ぐことができる。
【0026】周壁部に透過孔を有するバスケットを用い
る遠心ろ過機に本発明を適用する場合には、ケーキ面検
出過程で検出されるケーキ面の位置が設定された位置に
達するまで、給液過程と固液分離過程とケーキ面検出過
程とスキミング過程とを繰り返し行い、ケーキ面検出過
程でケーキ面が所定の位置に達したことが検出された
後、バスケットを高速回転させた状態に保持してケーキ
層内の液分をバスケットの周壁部の透過孔を通して外部
に排出するようにするのが好ましい。
【0027】上記のように、ケーキ面検出過程で検出さ
れるケーキ面の位置が設定された位置に達するまで、給
液過程と固液分離過程とケーキ面検出過程とスキミング
過程とを繰り返し行うようにすると、1回の原液の処理
により形成するケーキの収量を多くすることができる。
【0028】本発明は、遠心ろ過機だけでなく、バスケ
ットとして、周壁部に透過孔を有しないものを用いる遠
心沈降機にも適用することができるのは勿論である。
【0029】本発明はまた、少なくとも軸線方向の一端
側に開口部を有する籠形のバスケットと、該バスケット
を回転駆動するバスケット回転駆動装置と、バスケット
の開口部を通して該バスケット内に原液を供給する給液
装置とを備えて、バスケット内に供給した原液をバスケ
ットの回転により生じる遠心力を利用して液分とケーキ
分とに分離する遠心分離機を対象とする。
【0030】本発明に係わる遠心分離機においては、バ
スケット内に形成される液面を検出する液面検出装置
と、先端がバスケットの周壁部側に変位させられる検出
子と該検出子の先端位置を計測する検出子先端位置計測
装置とを有して、検出子がバスケットの内周に形成され
たケーキ層の内周面に接触してバスケットの周壁部側へ
の変位が妨げられたときに検出子先端位置計測装置によ
り計測された検出子の先端位置をケーキ面の位置として
検出するケーキ面検出装置と、バスケット内に形成され
ている液層中に挿入されて該液層を構成している液分を
前記バスケットの開口部を通して外部に排出するスキミ
ングパイプと該スキミングパイプの先端を前記バスケッ
トの外径側及び内径側に変位させるように前記スキミン
グパイプを駆動するスキミングパイプ駆動装置とを備え
たスキミング装置と、上記給液装置と液面検出装置とケ
ーキ面検出装置と回転駆動装置とを所定のシーケンスで
制御する制御装置とが設けられる。
【0031】上記制御装置は、給液装置によりバスケッ
ト内に原液を供給し、バスケット内に形成された液層の
液面レベルが設定レベルに達したことが液面検出装置に
より検出されたときにバスケット内への原液の供給を停
止する給液過程と、バスケット内への給液を停止した状
態でバスケットを所定時間回転させてバスケット内に供
給された原液をケーキ分と液分とに分離する固液分離過
程と、ケーキ面検出装置によりケーキ面の位置を検出す
るケーキ面検出過程と、スキミングパイプをバスケット
内の液層中に進入させながらスキミングパイプを通して
液分を排出し、スキミングパイプの先端がケーキ面検出
過程で検出されたケーキ面に近接した位置に達したこと
が検出されたときにスキミングパイプの液層中への進入
を停止させるスキミング過程とを、ケーキ面の位置が設
定された位置に達するまで繰り返し行わせるように、給
液装置と液面検出装置とスキミング装置とケーキ面検出
装置と回転駆動装置とを制御する。
【0032】上記制御装置はまた、給液装置によりバス
ケット内に原液を供給し、バスケット内に形成された液
層の液面レベルが設定レベルに達したことが液面検出装
置により検出されたときに前記バスケット内への原液の
供給を停止する給液過程と、バスケット内への給液を停
止した状態でバスケットを所定時間回転させてバスケッ
ト内に供給された原液をケーキ分と液分とに分離する固
液分離過程と、検出子をスキミングパイプよりも先行さ
せた状態で前記検出子とスキミングパイプとをケーキ層
側に変位させることにより検出子とスキミングパイプと
を液層中に進入させてスキミングパイプを通して液層を
構成する液分を排出し、検出子の先端がケーキ面に接触
してその変位を妨げられたときに検出子及びスキミング
パイプのケーキ層側への変位を停止させるスキミング過
程とを、ケーキ面の位置が設定された位置に達するまで
繰り返し行わせるように、給液装置と液面検出装置とケ
ーキ面検出装置とスキミング装置と回転駆動装置とを所
定のシーケンスで制御するように構成することもでき
る。
【0033】上記バスケットとして周壁部に透過孔を有
するものを用いる場合には、バスケット内に形成される
ケーキ層の内周面位置が設定された位置に達した後にバ
スケットを一定時間高速回転させてケーキ層内の液分を
バスケットの周壁部の透過孔を通して排出させる脱液過
程を行わせるように上記制御装置が構成される。
【0034】本発明で用いる液面検出装置としては、液
面を光学的に非接触で検出するセンサや、液面との間の
静電容量を計測することにより液面が近接したことを非
接触で検出するセンサ、あるいは、液面に直接接触し
て、液面が設定位置に達したことを検出する機械式の検
出装置等を用いることができる。機械式の検出装置とし
ては、液面が設定位置に達したときに該液面に接触する
ように設けられた検出レバーと、液面が該検出レバーに
接触して、該検出レバーが液面により弾かれたときにそ
の検出レバーの動きを検出するリミットスイッチとを備
えて、該リミットスイッチが検出レバーの動きを検出し
たときに液面が設定位置に達したことを検出するように
したものが知られている。
【0035】スキミングパイプとしては、遠心沈降式の
遠心分離機において広く用いられているものと同様のも
のを用いることができる。
【0036】本発明はまた、遠心分離機に用いるケーキ
面検出装置を提供する。このケーキ面検出装置は、少な
くとも軸線方向の一端側に開口部を有してケーシング内
に回転自在に支持された籠形のバスケットと、該バスケ
ットを回転駆動するバスケット回転駆動装置と、バスケ
ットの開口部を通して該バスケット内に原液を供給する
給液装置とを備えて、バスケット内に供給した原液をバ
スケットの回転により生じる遠心力を利用して液分とケ
ーキ分とに分離する遠心分離機のバスケット内に形成さ
れたケーキ層の内周面位置をケーキ面として検出する装
置である。
【0037】本発明に係わる遠心分離機用ケーキ面検出
装置においては、ケーシングに取り付けられた駆動装置
により駆動されてバスケット内でバスケットの外径側に
向かう第1の方向とバスケットの内径側に向かう第2の
方向とに往復変位させられる検出子と、該検出子が第1
の方向に変位する過程で検出子がバスケットの内周に形
成されたケーキ層の内周面に接触して変位を妨げられた
ときに検出動作を行う検出子変位センサと、ケーキ面検
出指令が与えられた時に検出子を第1の方向に変位さ
せ、検出子変位センサが検出子の変位を検出したときに
検出子を停止させるように駆動装置を制御する駆動制御
装置と、該検出子変位センサが検出子の変位を検出した
時の検出子の位置を検出する位置検出手段とを備えてい
る。検出子は、ケーキ層の内周面に接触した際に該ケー
キ層により弾かれて第2の方向への変位が許容されるよ
うに設けられ、位置検出手段により検出された検出子の
位置からケーキ面の位置情報を得る。
【0038】本発明に係わるケーキ面検出装置の好まし
い実施態様では、ケーシングに取り付けられた駆動装置
により駆動されてバスケットの外径側に向かう第1の方
向とバスケットの内径側に向かう第2の方向とに往復変
位させられる可動体と、バスケットの中心軸線と平行な
軸線を中心にして回転し得る状態で可動体に支持されて
バスケットの開口部を通して該バスケット内に挿入され
た回動軸と、回動軸のバスケット内に位置する部分に後
端部が取り付けられて回動軸の回転に伴ってバスケット
の外径側及び内径側に回動させられるレバー状の検出子
と、検出子が予め定められた正規位置を越えてバスケッ
トの内径側に回動するのを阻止するように該検出子の回
動範囲を規制するストッパ手段と、検出子の位置を正規
位置に保つように検出子を付勢する付勢手段と、可動体
の変位により検出子の先端がバスケットの内周に形成さ
れたケーキ層の内周面に接触させられて該ケーキ層によ
り検出子が弾かれた際に生じる回動軸の回動変位を検出
する回動軸変位センサと、ケーキ面検出指令が与えられ
た時に可動体をバスケットの外径側に変位させ、回動軸
変位センサが回動軸の回動変位を検出したときに可動体
を停止させるようにリニア駆動装置を制御するリニア駆
動制御装置と、回動軸変位センサが回動軸の回動変位を
検出した時の可動体の位置を検出する位置検出手段とが
設けられる。この場合、検出子が正規位置にあるときに
バスケットの軸線と直交する平面上で検出子の先端と該
検出子の回動中心とを結ぶ直線がバスケットの径方向に
対してバスケットの回転方向の前方側に傾斜した状態に
なるように、検出子の正規位置が設定される。
【0039】上記のように、検出子としてレバー状のも
のを用いて、その板面をバスケットの軸線と直交させた
状態で配置しておくと、検出子を液層中にスムースに進
入させることができるため、ケーキ層の検出動作を安定
に行わせることができる。
【0040】上記検出子は、少なくともバスケットの外
径側を向いた端縁部がナイフエッジ状を呈するように形
成しておくのが好ましい。
【0041】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、本発明に係わる
遠心分離機を示したもので、これらの図において、1は
ケーシング、2はケーシング1内に収容された籠形のバ
スケットである。
【0042】ケーシング1は円筒状に形成されたケーシ
ング本体101と、ケーシング本体101の上端の開口
部を閉じるカバー板102とからなっている。ケーシン
グ本体101は、防振装置を備えた支持装置3により支
持ベース4上に支持され、カバー板102は、ヒンジ形
の開閉装置103を介してケーシング本体101に支持
されている。
【0043】開閉装置103は、ケーシング本体101
の側面に固定された支持金具104と、支持金具104
に支持軸105を介して下端が支持され、上端がカバー
板102に固定されたL字形の回動アーム106と、回
動アーム106を支持金具104に固定するロック装置
107とからなっていて、ロック装置107による回動
アームの固定を解除した状態で支持軸105を中心にし
て回動アーム106を図2において時計方向に回動させ
ることにより、カバー板102を開くことができるよう
になっている。
【0044】ケーシング1の下端の開口部には、一方向
に向けて傾斜するように設けられた底板108の外周部
が溶接され、該底板108の中央部に設けられた開口部
の内周に円筒状のケーキ排出ダクト109が溶接されて
いる。底板108の最下部に相応する位置でケーシング
本体101内に連通するように排液口110が設けられ
ている。
【0045】バスケット2は、円筒状の周壁部201
と、該周壁部201の軸線方向の一端の内周部に外周部
が接合された底壁部202と、周壁部201の軸線方向
の他端の内周部に外周部が接合された環状の端部壁20
3とにより籠形に形成されたもので、底壁部202の中
央部には、周壁部と軸線を共有する円筒状のケーキ排出
口204が設けられている。ケーキ排出口204の内側
には、周壁部201と軸線を共有する回転軸取付け部2
05が設けられ、この回転軸取付け部205とケーキ排
出口204の周壁部との間は放射状に設けられたリブ2
06を介して連結されている。
【0046】図示のバスケット2は、その底壁部202
を下方に向けた状態でケーシング1内に収容されて、そ
の底壁部に設けられたケーキ排出口204がケーシング
の底板のケーキ排出ダクト109の内側に緩く挿入さ
れ、回転軸取付け部205に下端が固定された回転軸5
が、ケーシングのカバー板102の中央に固定された軸
受装置6により回転自在に支持されている。
【0047】図示してないが、周壁部201には無数の
透過孔が形成され、該周壁部201の内周に添わせた状
態で布、金網、多孔板、あるいは多孔板と金網との積層
体等からなるフィルタ7が設けられている。
【0048】カバー板102の上面から突出した軸受装
置6の上端には、バスケットの回転数を検出するセンサ
を収納したセンサケース8と歯車減速機構を収納した減
速機ケース9とを介して、バスケット駆動用電動機10
が取り付けられ、電動機10の出力軸が減速機ケース9
内の減速機を介して回転軸5に連結されている。減速機
構の減速比を切換える操作を行うために減速機操作用電
動機が設けられるが、この電動機の図示は省略されてい
る。電動機10としてはインバータにより制御される誘
導電動機が用いられていて、インバータの出力周波数を
制御することにより電動機10の回転速度を適宜に変化
させることができるようになっている。なおバスケット
の回転駆動源としては油圧モータを用いることもでき
る。
【0049】ケーシングのカバー板102には、原液を
供給する給液パイプ11と、洗浄液供給パイプ12(図
1参照)と、ケーキ掻取装置13と、液面検出装置14
と、ケーキ面検出装置15と、スキミング装置16とが
取り付けられている。
【0050】給液パイプ11は、側面に多数の噴出口1
1aを有するパイプからなっていて、カバー板102を
貫通してバスケット2の端部壁203の内周部の内側に
形成されたバスケット2の開口部から該バスケット2内
に挿入されている。給液パイプ11は原液供給管17と
図示しない給液バルブとを通して原液を収容したタンク
等の原液供給源に接続され、該原液供給源と、図示しな
い給液バルブと、原液供給管17と、給液パイプ11と
によりバスケット内に原液を供給する給液装置が構成さ
れている。
【0051】洗浄液供給パイプ12は、給液パイプ11
と同様に形成されていて、カバー板102を貫通してバ
スケット2内に挿入されている。洗浄液供給パイプ12
は、図示しない給液管を通して清水等の洗浄液を供給す
る洗浄液供給タンクに接続されている。
【0052】ケーキ掻取装置13は、バスケットの軸線
と平行な方向に伸びるように設けられて、カバー板10
2を貫通してバスケット2の開口部から該バスケット内
に挿入された掻取軸13Aと、掻取軸13Aのバスケッ
ト内に位置する下端に取り付けられた掻取アーム13B
と、該掻取アーム13Bの先端に取付けられた掻取刃1
3Cと、掻取アーム旋回用電動機13Dと、電動機13
Dを駆動源として掻取軸13Aを回転させて掻取アーム
13Bを旋回させる掻取アーム旋回機構と、掻取軸昇降
用電動機13Eと、電動機13Eを駆動源として掻取軸
13Aを昇降させる掻取軸昇降機構とを備えた公知のも
のである。原液が掻取軸13Aに沿ってケーキ掻取装置
の機構部に侵入するのを防止するため、掻取軸13Aの
ケーシング1内に位置する部分は、該掻取軸13Aの下
降及び上昇に伴って伸縮するベローズ13Fにより覆わ
れている。
【0053】液面検出装置14は、図3及び図4に示し
たように、長手方向をバスケット2の軸線と平行な方向
に向けた状態でカバー板102に形成された孔102a
とバスケット2の開口部とを通してバスケット2内に挿
入された検出軸14Aと、カバー板102の孔102a
を塞ぐように取り付けられた支持筒体14B1と該支持筒
体14Bの内側に保持された軸受14B2とを備えて検出
軸14Aを回転自在に支持する軸受装置14Bと、検出
軸14Aのバスケット内に位置する下端に後端部が接続
された検出レバー14Cと、軸受装置14Bの上端に固
定された検出箱14D内に配置された検出機構とを備え
ている。支持筒体14B1は、その下端に設けられたフラ
ンジに形成された円弧状の長孔を通してカバー板102
に捩じ込まれたボルト14Kによりカバー板102に取
り付けられている。
【0054】検出レバー14Cは、板面をバスケットの
軸線と直交させた状態で後端部が検出軸14Aに固定さ
れた板状のレバー14C1と、該レバー14C1の先端に取
り付けられたそり状の液面検知板14C2とからなってい
て、液面検知板14C2の凸面側をバスケットの外径側に
向け、かつ液面検知板14C2の先端(検知レバー14C
の先端)をバスケットの回転方向(図4の矢印方向)の
前方側に向けた状態で配置される。
【0055】検出箱14D内には、検出軸14Aの上端
が導入され、該検出軸14Aの上端に、駆動レバー14
Eとリミットスイッチ駆動用突起14Fとが上下に位置
をずらして取り付けられている。検出箱14Dにはま
た、エアシリンダ14Gが取り付けられていて、該エア
シリンダ14Gのピストンロッドの先端に取り付けられ
た押圧子14Hに駆動レバー14Eが当接されている。
【0056】駆動レバー14Eは、バネ14Iにより押
圧子14H側に付勢されていて、エアシリンダ14Gの
ピストンロッドが限界位置まで後退しているときに、検
出レバー14Cが押圧子14Hにより液面検出位置(図
4に示した位置)に位置決めされ、エアシリンダ14G
にエアが供給されて、該エアシリンダのピストンロッド
が前進させられたときに、検出レバー14Cが図4にお
いて時計方向に回動させられて、バスケット2の端部壁
203の内周位置よりも更に内径側の退避位置に位置決
めされるようになっている。
【0057】検出箱14D内にはまたリミットスイッチ
14Jが配置され、検出レバー14Cが検出位置にある
ときに、突起14Fがリミットスイッチ14Jの検知部
14J1に当接して、該リミットスイッチ14Jを初期状
態(オン状態またはオフ状態)に保持するようになって
いる。リミットスイッチ14Jは、図示しない給液制御
装置の液面検出回路に接続されている。
【0058】検出レバー14Cが検出位置にあるときの
リミットスイッチ14Jの状態(初期状態)をオン状態
とするか、またはオフ状態とするかは、該リミットスイ
ッチJが接続される制御装置の液面検出回路の構成によ
り決められる。
【0059】図示の液面検出装置14においては、バス
ケット2内に形成される液層の液面Lが設定位置に到達
したときに、液面Lが液面検知板14C2に接触するよう
に、検出レバー14Cの液面検出位置が設定される。検
出レバー14Cの液面検出位置は、軸受装置14Bをカ
バー板102に固定しているボルト14Kを緩めて、軸
受装置14Bを回動させることにより、適宜に調整する
ことができる。
【0060】バスケット2内に原液が供給されると、バ
スケット内の周壁部の内側に液層が形成され、その液面
Lがバスケットの内径側に移動していく。液面Lがバス
ケットの端部壁203の内周位置を越えると、原液が端
部壁203の内周部(バスケットの開口部)からケーシ
ング1内にあふれ出す。これを防ぐため、液面Lがバス
ケットの開口部内周縁に到達する以前に該液面Lを検出
レバー14Cの液面検知板14C2に接触させるように、
検出レバー14Cの液面検出位置を設定しておく。
【0061】液面Lが検出レバー14Cの液面検知板1
4C2に接触すると、液面Lにより検出レバー14Cが弾
かれるため、検出軸14Aがバネ14Iの付勢力に抗し
て、図4において時計方向に回動させられる。このとき
突起14Hがリミットスイッチ14Jの検知部14J1か
ら離れるため、リミットスイッチ14Jが初期状態と異
なる状態になる。このリミットスイッチ14Jの状態の
変化を図示しない制御装置に設けられた液面検出回路に
より検出して、液面Lが設定位置に到達したことを検出
する。
【0062】図示しない給液制御回路は、給液指令が与
えられたときに、給液バルブを開いて給液パイプ11か
らバスケット内に原液を供給し、液面検出装置14によ
り液面Lが設定位置に達したことが検出されたときに、
給液バルブを閉じてバスケット2内への原液の供給を停
止する。その後、バスケットを高速回転させて固液分離
処理を行う際には、エアシリンタ14Gを駆動して、検
出レバー14Cを退避位置に位置決めする。
【0063】ケーキ面検出装置15は、図5及び図6に
示すように、ケーシングのカバー板102に取り付けら
れたリニア駆動装置15Aと、リニア駆動装置15Aに
より駆動されてバスケット2の軸線と直交する平面に沿
ってバスケットの径方向に直線変位させられる可動体1
5Bと、バスケット2の中心軸線と平行な軸線を中心に
して回転し得るように可動体15Bに支持されて、ケー
シングのカバー板102に設けられた長孔102bとバ
スケット2の開口部を通して該バスケット内に挿入され
た回動軸15Cと、板面をバスケット2の軸線と直交さ
せた状態で回動軸15Cのバスケット内に位置する下端
に取り付けられた板状の検出子15Dと、可動体15B
の変位により検出子15Dの先端がバスケット2の周壁
部の内周に形成されたケーキ層の内周面に接触させられ
て該ケーキ層により弾かれた際に生じる回動軸の回動変
位を検出する回動軸変位センサ15Eと、ケーキ面検出
指令が与えられた時に検出子15Dをバスケット2の周
壁部201側に移動させ、回動軸変位センサ15Eが回
動軸15Cの回動変位を検出したときに検出子15Dを
停止させるようにリニア駆動装置15Aを制御するリニ
ア駆動制御装置(図示せず。)と、回動軸変位センサ1
5Eが回動軸15Cの回動変位を検出した時の可動体1
5Bの位置を予め定めた基準位置からの可動体15Bの
移動距離として検出する位置検出手段とを備えている。
【0064】更に詳細に説明すると、図5及び図6にお
いて、20は軸線をバスケットの径方向に向けた状態で
カバー板102の上面に支持されたスリーブで、このス
リーブは、カバー板102を貫通させて設けられた長孔
102bの長手方向(バスケットの径方向)の延長上に
配置されている。
【0065】21はスリーブ20内に嵌合されて軸線方
向にのみ変位し得るようにガイドされたスライド軸で、
スライド軸20の先端に可動体15Bが取り付けられて
いる。バスケットの外周側に位置するスライド軸21の
半部には雄ネジ部21aが形成されている。
【0066】カバー板102の外周部には、スリーブ2
0の端部に結合されたギアケース22が取り付けられ、
該ギアケース内に回転自在に支持された大歯車23の軸
心部に設けられたナット24がスライド軸21のネジ部
21aに螺合されている。
【0067】ギアケース22には電動機25が取り付け
られ、該電動機の回転軸に取り付けられた小歯車26が
ギアケース22内で大歯車23に噛み合わされている。
【0068】したがって、電動機25が回転すると、電
動機の回転速度を所定の減速比で減速した速度で歯車2
3が回転駆動され、この歯車23の回転がナット24と
ネジ部21aとからなる回転運動/直線運動変換機構に
より直線運動に変換されて、スライド軸21がバスケッ
トの径方向に沿って直線変位させられる。
【0069】スライド軸21の端部とギアケース22と
の間の隙間から塵や湿気が侵入するのを防止するため、
ギアケース22から突出したスライド軸21の端部を覆
うように、ベローズ27が取付けられている。
【0070】この例では、スリーブ20と、スライド軸
21と、ギアケース22と、歯車23及び26と、電動
機25と、ナット24とにより、リニア駆動装置15A
が構成されている。
【0071】可動体15Bは、スライド軸21の先端に
取り付けられた円筒状の部材からなっていて、該可動体
15Bに回動軸15Cが回転自在に支持されている。図
示の回動軸15Cは、長孔102bを通してバスケット
の軸線方向に伸びる第1の部分15C1と、第1の部分1
5C1の下端からバスケットの内径側に傾斜して伸びる第
2の部分15C2と、第2の部分15C2の下端からバスケ
ットの軸線方向に沿って下方に伸びる第3の部分15C3
とを一体に有するように形成されていて、第1の部分1
5C1が可動体15Bの軸心部に設けられた孔内に挿入さ
れて図示しない軸受により回転自在に支持されている。
【0072】回動軸15Cの第3の部分15C3はバスケ
ット2内に挿入されていて、該第3の部分15C3の下端
に板状材料によりレバー状を呈するように形成された検
出子15Dが取り付けられている。
【0073】検出子15Dは、板面をバスケットの軸線
と直交させた状態で配置されて、その後端部が回動軸1
5Cの第3の部分15C3に固定されている。また図示し
てないが、検出子15Dが予め定められた正規位置を越
えてバスケットの回転方向の後方側に回動することがな
いように該検出子の回動範囲を規制するストッパ手段
(図示せず。)と、検出子を正規位置に保つように付勢
する付勢手段とが設けられていて、検出子15Dが正規
位置にあるときにバスケット2の軸線と直交する平面上
で検出子15Dの先端と該検出子の回動中心とを結ぶ直
線がバスケットの径方向に対してバスケットの回転方向
(図6の矢印CL方向)の前方側に傾斜した状態になる
ように、検出子の正規位置が設定されている。図6は、
検出子15Dが正規位置に位置決めされている状態を示
している。
【0074】検出子15Dが液層中に進入した際に液層
から受ける抵抗を少くするため、検出子15Dの少なく
ともバスケットの外径側を向いた端縁部15D1はナイフ
エッジ状を呈するように形成されている。
【0075】可動体15Bの上端には検出箱35が取り
付けられ、この検出箱35内に、可動体15Bの変位に
より検出子15Dの先端がバスケット2の内周に形成さ
れたケーキ層の内周面に接触させられて該ケーキ層によ
り検出子15Dが弾かれた際に生じる回動軸15Cの回
動変位を検出する回動軸変位センサ15Eが設けられて
いる。回動軸変位センサ15Eは、例えば、検出箱30
内に導入された回動軸15Cの上端に取り付けられた突
起と、該突起により駆動されるリミットスイッチとによ
り構成することができる。
【0076】検出子15Dを正規位置に位置決めするた
めのストッパ手段は、検出箱35内で回動軸15Cの回
動範囲を規制する手段により構成することができる。同
様に、検出子15Dを正規位置に保つように付勢する付
勢手段は、検出箱35内で回動軸15Cを付勢するバネ
により構成することができる。検出子15Dを正規位置
に保つように付勢する付勢手段の付勢力は、検出子15
Dがバスケット内の液層中に進入した際に、該検出子1
5Dが液層から受ける抵抗に打ち勝つために十分な大き
さに設定して、検出子15Dが液層中を進行する際に、
振動することがないようにしておく。
【0077】図示してないが、スリーブ20の側面に
は、その軸線方向に伸びる長孔が開設されていて、スラ
イド軸21に固定された突起28がこの長孔を通して外
部に導出されている。突起28が導出された側のスリー
ブ20の側方には、カバー板102に固定されたリミッ
トスイッチ取付け台29が配置され、このリミットスイ
ッチ取付け台には、スライド軸21がバスケットの内径
側の第1の限界位置まで変位したときに突起28により
駆動されて検出動作を行う第1のリミットスイッチ30
と、スライド軸21がバスケットの外径側の第2の限界
位置まで変位したときに突起28により駆動されて検出
動作を行う第2のリミットスイッチ31とが取り付けら
れている。
【0078】また第1のリミットスイッチ30の近傍に
は、検出子15Dが基準位置にあるときに検出動作を行
う基準位置検出スイッチ32が取り付けられている。基
準位置検出スイッチ32としては、突起28が近接した
ときに検出動作を行う近接スイッチや、突起28により
駆動されて検出動作を行うリミットスイッチ等を用いる
ことができる。検出スイッチ32が検出動作を行うとき
の可動体15Bの位置(基準位置)は適宜に微調整でき
るようになっている。
【0079】リミットスイッチ30,31及び基準位置
検出スイッチ32は、ケーシングの側面に取り付けられ
た制御箱33(図1参照)内に設けられた制御装置に接
続されていて、両リミットスイッチ30及び31と、基
準位置検出スイッチ32とから得られる信号が制御装置
に入力されている。
【0080】リミットスイッチ30及び31から得られ
る信号は、検出子15Dの限界位置を示す信号として用
いられ、検出子15Dをバスケットの内径側及び外径側
にそれぞれ変位させている過程で、リミットスイッチ3
0及び31が検出動作を行ったときには直ちに電動機2
5が停止させられるようになっている。
【0081】また基準位置検出スイッチ32から得られ
る信号は、ケーキ面検出装置が検出動作を開始する際の
検出子15Dの基準位置を定めるために用いられるもの
で、後記する制御装置は、ケーキ面を検出する動作を行
う際に検出子15Dを基準位置を始点としてバスケット
の周壁部側へ変位させるように電動機25を制御するよ
うになっている。制御装置はまた、検出子15Dがケー
キ面の検出動作を行った後、該検出子を可動体15Bと
ともにバスケットの内径側に後退させ、出子15Dが基
準位置に達して基準位置検出スイッチ32が検出動作を
行ったときに、電動機25を停止させる。
【0082】電動機25の回転軸にはエンコーダ36が
取り付けられている。このエンコーダは、電動機25が
微小角度回転する毎にパルス信号を発生するもので、こ
のパルス信号を計数することにより、検出子15Dの移
動距離を検出することができるようになっている。
【0083】後記する制御装置には、エンコーダ36の
出力パルスを計数するカウンタと、基準位置検出スイッ
チ32が検出動作を行ったときにカウンタの計数値を読
み込んで、回動軸変位センサ15Eが回動軸15Cの回
動変位を検出したとき(検出子15Dがケーキ層に接触
したとき)の可動体の位置と基準位置との間の距離情報
を求める移動距離検出手段とが設けられていて、エンコ
ーダ36と、上記カウンタと、移動距離検出手段とによ
り、回動軸変位センサ15Eが回動軸15Cの回動変位
を検出したときの検出子15Dの位置を、予め定めた基
準位置からの移動距離として検出する位置検出手段が構
成されている。
【0084】この位置検出手段により検出される検出子
15Dの位置は、該検出子15Dの先端がケーキ層の内
周面に接触したときの検出子の先端位置に対応している
ため、位置検出手段により検出される検出子の位置から
ケーキ層の内周面位置の情報を得ることができる。
【0085】なお検出子の位置を検出する際には、カウ
ンタが計数したエンコーダ36の出力パルスの数を検出
子15Dの移動距離に換算する演算を行ってもよいが、
計数したパルス数そのものを検出子の移動距離を与える
情報(ケーキ面の位置情報)を有するデータとして用い
るようにしてもよい。
【0086】また図示の例では、カバー板102に設け
られた長孔102bをスライド軸21等とともに覆うカ
バー37がカバー板102に取り付けれている。
【0087】図5及び図6に示したケーキ面検出装置1
5は次のように動作する。ケーキ面を検出する動作を行
う前の状態では、基準位置検出スイッチ32が検出動作
を行っていて、検出子15Dが基準位置に停止してい
る。この状態で、検出子15Dの先端がバスケット内に
形成される液層の液面に接触しないように、検出子の基
準位置が設定されている。
【0088】制御箱33内に配置された制御装置がケー
キ面検出指令を発生すると、電動機25が回転して、検
出子15Dをバスケットの外径側(図6において左方
向)に移動させる。検出子15Dが移動を開始すると同
時に図示しないカウンタがエンコーダ36の出力パルス
の計数を開始する。検出子15Dはその移動の過程でバ
スケットの内周に形成された液層中に進入する。その後
検出子15Dの先端がケーキ層に到達すると、検出子1
5Dがケーキ層により弾かれて図6において時計方向
(矢印CL方向)に回動するため、回動軸15Cが回動
する。この回動軸の回動変位は、回動軸変位センサ15
Eにより検出される。回動軸変位センサ15Eが検出動
作を行ったときのカウンタの計数値が、そのときの可動
体の位置情報を与えるデータとして制御装置に読込まれ
る。制御装置は、読み込んだカウンタの計数値、または
該計数値から演算した検出子15Dの基準位置からの移
動距離を、ケーキ層の内周面(ケーキ面)の位置情報と
して記憶手段に記憶させる。このようにして求められた
ケーキ面の位置よりも僅かに手前の位置を後記するスキ
ミングパイプの先端を到達させる目標位置とする。
【0089】スキミング装置16は、図7及び図8に示
すように、ケーシングのカバー板102に取り付けられ
たリニア駆動装置16Aと、リニア駆動装置16Aによ
り駆動されてバスケット2の軸線と直交する平面に沿っ
てバスケットの径方向に直線変位させられるスキミング
パイプ16Bとを備えている。
【0090】図7及び図8において、40は軸線をバス
ケットの径方向に向けた状態でカバー板102の上面に
支持されたスリーブで、このスリーブは、カバー板10
2を貫通させて設けられた長孔102cの長手方向(バ
スケットの径方向)の延長上に配置されている。
【0091】41はスリーブ40内に嵌合されて軸線方
向にのみ変位し得るようにガイドされた中空のスライド
軸で、バスケットの外周側に位置するスライド軸41の
半部の外周に雄ネジ部41aが形成されている。
【0092】スリーブ40の端部に結合されたギアケー
ス42がカバー板102の外周部に取り付けられ、該ギ
アケース42内に回転自在に支持された大歯車43の軸
心部に設けられたナット44がスライド軸41のネジ部
41aに螺合されている。
【0093】ギアケース42には電動機45が取り付け
られ、該電動機の回転軸に取り付けられた小歯車46が
ギアケース42内で大歯車43に噛み合わされている。
したがって電動機25の回転が歯車46及び43により
減速されてナット44に伝達され、ナット44の回転に
よりスライド軸41がバスケットの径方向に沿って直線
変位させられる。
【0094】この例では、スリーブ40と、スライド軸
41と、ギアケース42と、歯車43及び46と、電動
機45と、ナット44とにより、リニア駆動装置16A
が構成されている。
【0095】スキミングパイプ16Bは、バスケットの
径方向に延びるように設けられた横管路部16B1と、バ
スケットの内径側に位置する横管路部16B1の一端から
バスケットの軸線方向に沿って下方に延びるように設け
られた縦管路部16B2と、縦管路部16B2の下端から折
れ曲がってバスケットの径方向に対してバスケットの回
転方向の後方側に斜めに傾斜して延びる先端部16B3と
を有する略J字形の管からなっていて、横管路部16B1
がスライド軸41内の中空部内を貫通した状態でスライ
ド軸41に支持されている。スキミングパイプの縦管路
部16B2及び先端部16B3は、長手方向をバスケットの
径方向に一致させた状態でケーシングのカバー板102
に形成された長孔102cを通してケーシング1内に挿
入され、縦管路部16B2の下端と先端部16B3とが、バ
スケット2の開口部を通して該バスケット内に挿入され
ている。
【0096】バスケットの外径側に位置するスライド軸
41の端部から外部に突出したスキミングパイプ16B
の横管路部16B1の他端には、図示しない排液パイプを
接続するための接続部16B1a が形成されている。スラ
イド軸41とギアケース42との間の隙間から塵や湿気
が進入するのを防ぐため、ギアケース42から突出した
スライド軸41の端部を覆うベローズ47が設けられて
いる。
【0097】またカバー板102に設けられた長孔10
2cをスライド軸41等とともに覆うカバー板57がカ
バー板102に取り付けられている。
【0098】図示してないが、スリーブ40の側面に
は、その軸線方向に伸びる長孔が開設されていて、スラ
イド軸41に固定された突起48がこの長孔を通して外
部に導出されている。突起48が導出された側のスリー
ブ40の側方には、カバー板102に固定されたリミッ
トスイッチ取付け台49が配置され、このリミットスイ
ッチ取付け台には、スライド軸41がバスケットの内径
側の限界位置まで変位したときに突起48により駆動さ
れて検出動作を行うリミットスイッチ50と、スライド
軸41がバスケットの外径側の限界位置まで変位したと
きに突起48により駆動されて検出動作を行うリミット
スイッチ51とが取り付けられている。
【0099】またリミットスイッチ50の近傍には、原
位置検出スイッチ52が取り付けられている。この検出
スイッチ52は、スキミングパイプ16Bの原位置を検
出するために設けられたもので、スキミングパイプ15
Bがバスケットの内径側の限界位置よりも僅かにバスケ
ットの外径側に寄った位置に設定された原位置に位置し
たときに検出動作を行うように設けられている。原位置
検出スイッチ52が検出動作を行うときのスキミングパ
イプの位置(原位置)は、原位置検出スイッチ52の取
り付け位置を調整することにより微調整できるようにな
っている。原位置検出スイッチ52は、前記基準位置検
出スイッチと同様に、近接スイッチやリミットスイッチ
により構成することができる。
【0100】リミットスイッチ50及び51は、制御箱
33内に設けられた制御装置に接続されていて、両リミ
ットスイッチ50及び51から得られる信号が、スキミ
ングパイプ16Bの限界位置を示す信号として用いられ
る。制御装置は、スキミングパイプ16Bがバスケット
の内径側及び外径側にそれぞれ変位している過程で、リ
ミットスイッチ50及び51が検出動作を行ったときに
は直ちに電動機45を停止させる。これにより、リニア
駆動装置16Aが限界位置を越えて変位して破損するの
を防止する。
【0101】制御装置は、通常の動作状態では、スキミ
ングパイプ16Bを限界位置まで変位させることはな
く、該スキミングパイプを原位置と後記する目標位置と
の間で変位させる。
【0102】電動機45の回転軸には、スキミングパイ
プの移動量を検出するためのエンコーダ56が取り付け
られている。スキミングパイプの移動量の検出は、原位
置検出スイッチ52が検出動作を行った時にカウンタを
起動してエンコーダ56の出力パルスの計数を開始する
ことにより行う。
【0103】本発明においては、ケーキ面検出装置15
により検出されたケーキ面の位置よりも僅かに手前の位
置をスキミングパイプの先端を到達させる目標位置とし
て設定する。図示の例では、スキミングパイプ16Bの
先端が原位置からこの目標位置に到達する間にエンコー
ダ56が出力するパルスの数をスキミングパイプの目標
位置を与える計数値とし、エンコーダ56が出力するパ
ルスの数がこの目標値を与える計数値に一致したときに
電動機45を停止させて、スキミングパイプ16Bを停
止させる。
【0104】本実施形態では、ケーキ面検出装置15の
リニア駆動装置15Aと、スキミング装置16のリニア
駆動装置16Aとが同一の構成を有していて、ケーキ面
検出装置15の検出子15Dが基準位置(近接スイッチ
32が検出動作を行う位置)にあるとき、及びスキミン
グパイプ16Bが原位置にあるときに、スキミングパイ
プの先端位置とバスケットの周壁部との間の最短距離
(バスケットの径方向に測った距離)が、検出子15D
の先端とバスケットの周壁部との間の最短距離よりも僅
かに長くなるように、ケーキ面検出装置15及びスキミ
ング装置16が構成されている。またケーキ面検出装置
15のエンコーダ36及びスキミング装置16のエンコ
ーダ56として、同一の構成を有するものが用いられて
いる。
【0105】即ち、ケーキ面検出装置15の検出子15
Dを基準位置からケーキ面まで移動させたときのエンコ
ーダ36の出力パルスの計数値よりも、スキミングパイ
プ16Bの先端を原位置から同じケーキ面まで移動させ
たときにエンコーダ56から出力されるパルスの計数値
の方が僅かに大きくなるように構成されている。
【0106】このように構成しておくと、ケーキ面検出
装置15がケーキ面を検出したときに得られるエンコー
ダ36の出力パルスの計数値そのものをスキミングパイ
プの先端を到達させる目標位置を与える計数値として、
スキミング装置16のエンコーダ56の出力パルスの計
数値がこの目標位置を与える計数値に等しくなるまで、
電動機45を駆動することにより、スキミングパイプの
先端を目標位置に到達させて停止させることができる。
このように構成すると、エンコーダ36の出力パルスの
計数値を検出子15Dの移動距離に換算する演算や、ス
キミングパイプの原位置から目標位置までの距離をエン
コーダ56の出力パルス数に換算する演算を行う必要が
なくなるため、スキミングパイプの制御を容易に行わせ
ることができる。
【0107】本発明の遠心分離方法では、上記の遠心分
離機を用いて、バスケット2内に原液を供給し、液面検
出装置14によりバスケット内に形成された液層の液面
レベルが設定レベルに達したことが検出されたときにバ
スケット2内への給液を停止する給液過程と、バスケッ
ト2内への給液を停止した状態でバスケットを所定時間
回転させてバスケット2内に供給された原液をケーキ分
と液分とに分離する固液分離過程と、バスケット2内に
形成されたケーキ層の内周面位置をケーキ面検出装置1
5により検出するケーキ面検出過程と、スキミングパイ
プ16Bをバスケット2内の液層中に進入させながらス
キミングパイプを通して液分を排出し、スキミングパイ
プの先端がケーキ面検出過程で検出されたケーキ層に近
接した位置に達したことが検出されたときにスキミング
パイプを液層中から引き出して液分の排出を停止させる
スキミング過程とを行う。
【0108】バスケット2内に原液を供給すると、図2
に鎖線で示したように、バスケット2の内周に液面Lを
有する液層が形成される。バスケット2を所定時間高速
回転させて固液分離過程を行うと、遠心沈降作用により
比較的早期に原液がケーキ分と液分とに分離され、液層
中にケーキ層が形成される。図2では、このケーキ層の
内周面(ケーキ面)を符号Cで示している。
【0109】原液がケーキ分と液分とに分離された後、
液分は、ケーキ層とバスケットの内周に配置されたフィ
ルタ7と、バスケットの周壁部の透過孔とを通して排出
されるが、ケーキ層を構成している結晶が緻密な場合に
は、この液分の排出に長い時間がかかる。
【0110】そこで本発明の一実施形態においては、固
液分離工程を行った後、ケーキ面検出装置によりケーキ
面の位置を検出し、検出されたケーキ面の位置よりも僅
かに手前の位置をスキミングパイプの先端の到達位置の
目標位置として、スキミングパイプ16Bをバスケット
の外径側に前進させ、該スキミングパイプの先端部16
B3を液層中に進入させる。スキミングパイプの先端部1
6B3は、バスケットの回転方向の後方側に斜めに指向し
つつバスケットの外径側に移動するように設けられてい
るため、スキミングパイプの先端を液層中に進入させる
と、液層を構成している液分がスキミングパイプ16B
を通して外部に排出される。スキミングパイプ16B
は、その先端がケーキ面検出装置により検出されたケー
キ面に近接した位置に到達したときに停止させるため、
スキミングパイプの先端がケーキ層中に突き刺さって該
パイプが破損する事故が生じるのを防ぐことができる。
【0111】このように本発明においては、固液分離過
程を行った後、液分がケーキ層を通して遠心ろ過される
のを待つことなく、スキミングパイプを液層中に進入さ
せて液分を積極的に排出するため、遠心ろ過を短時間で
能率よく行うことができる。ケーキ面検出装置により検
出されるケーキ層の内周面位置が設定された位置に達す
るまで、上記給液過程と固液分離過程とケーキ面検出過
程とスキミング過程とを繰り返し行い、ケーキ面検出装
置によりケーキ層の内周面位置が所定の位置に達したこ
とが検出された後、バスケットを高速回転させたままの
状態に保持してケーキ層内の液分をバスケットの周壁部
の透過孔を通して外部に排出する脱液過程を行う。
【0112】図1及び図2に示した遠心ろ過装置では、
掻取装置13により掻き取られたケーキがバスケットの
底部のケーキ排出口204とケーシング1の底部のケー
キ排出ダクト109とを通して外部に排出される。
【0113】上記の方法を自動的に行わせるため、制御
箱33内にマイクロコンピュータを用いた制御装置が設
けられている。この制御装置は、例えば、給液装置によ
りバスケット内に原液を供給し、バスケット内に形成さ
れた液層の液面レベルが設定レベルに達したことが液面
検出装置により検出されたときにバスケット内への原液
の供給を停止する給液過程と、バスケット内への給液を
停止した状態でバスケットを所定時間回転させてバスケ
ット内に供給された原液をケーキ分と液分とに分離する
固液分離過程と、バスケット内に形成されたケーキ層の
内周面位置をケーキ面検出装置により検出するケーキ面
検出過程と、スキミングパイプをバスケット内の液層中
に進入させながらスキミングパイプを通して液分を排出
し、スキミングパイプの先端がケーキ面検出過程で検出
されたケーキ面の位置に近接した位置に達したことが検
出されたときにスキミングパイプをバスケットの内径側
に後退させて液分の排出を停止させるスキミング過程と
を、バスケット内に形成されるケーキ層の内周面位置が
設定された位置に達するまで繰り返し行わせ、その後バ
スケットを高速回転させた状態に保ってケーキ層内の液
分をバスケットの周壁部の透過孔を通して排出させる脱
液過程を行わせるように、給液装置と液面検出装置とケ
ーキ面検出装置と回転駆動装置とを所定のシーケンスで
制御する。
【0114】上記の制御装置を構成するためにマイクロ
コンピュータに実行させるプログラムのアルゴリズムの
一例を図9及び図10に示した。
【0115】図9は起動指令が与えられた時に開始され
るメインルーチンの構成例を示したもので、このメイン
ルーチンでは、先ずステップ1において各部の初期化を
行い、次いでステップ2においてバスケットを給液時に
適した回転数(給液回転数)で回転させる。次いでステ
ップ3において給液バルブを開き、ステップ4において
液面検出装置14がバスケットの内周に形成された液層
の液面を検出したか否かを判定する。液面検出装置14
が液層の液面を検出したときにステップ5に移行して給
液バルブを閉じ、ステップ6においてバスケットを脱液
時に適した回転数で高速回転させる。次いでステップ7
において脱液時間が経過したか否かを判定し、脱液時間
が経過したときにステップ8に移行してバスケットを給
液時に適した回転速度まで減速する。脱液時間は、原液
をケーキ分と液分とに分離するのに必要な時間に設定し
ておく。
【0116】バスケットを減速した後、ステップ9を実
行してケーキ面検出装置15によりケーキ面を検出し、
ステップ10において検出されたケーキ面が設定値位置
に達しているか否かを判定する。その結果ケーキ面が設
定位置に達していないとき(規定量のケーキが形成され
ていないとき)には、ケーキ面検出装置15により検出
されたケーキ面の位置よりも僅かに手前の位置をスキミ
ングパイプ16Bの先端を到達させる目標位置とし、ス
テップ11でスキミング装置16に起動指令を与えて電
動機45を一方向に回転させることにより、スキンミン
グパイプ16Bを目標位置に向けてバスケットの外径側
に前進させる。次いでステップ12で、エンコーダ56
の出力パルスを計数することにより検出されたスキミン
グパイプ16Bの先端位置が設定された目標位置に一致
したか否かを判定する。その結果スキミングパイプの先
端位置が目標位置に到達したと判定されたときにステッ
プ13に移行してスキミングパイプ16Bをバスケット
の内径側の限界位置(リミットスイッチ50が検出動作
を行う位置)まで復帰させる。
【0117】その後ステップ2に戻って上記と同じ過程
を繰り返し、ステップ10においてケーキ面が既に設定
位置に達していると判定されたときには、ステップ14
に移行してバスケットを増速し、一定時間バスケットを
高速回転させて残留している液分を排出してから遠心ろ
過工程を終了する。
【0118】その後、バスケット2内に洗浄液を供給し
てケーキ層の洗浄を行う洗浄過程と、バスケット2を低
速回転させながらバスケットの内周に形成されたケーキ
中に掻取装置13の掻取刃13Cを進入させてケーキを
掻き取る掻取過程とを行うが、これらの過程を行う際の
プログラムのアルゴリズムについては図示を省略してい
る。
【0119】図10は、図9のステップ9においてケー
キ面検出装置15に検出動作を行わせる際に制御装置が
実行する割込みルーチンのプログラムのアルゴリズムの
一例を示したものである。このアルゴリズムに従う場合
には、図9のステップ9においてメインルーチンに割込
みをかけて図10の割込みルーチンを実行する。図10
の割込みルーチンが開始されると、先ずステップ1にお
いて、カウンタの計数値e1 を読み込み、ステップ2に
おいて電動機25を駆動する。これにより検出子15D
をバスケットの内径側に移動させる。次いでステップ3
において回動軸変位センサ15Eが検出動作を行ったか
否かを判定し、回動軸変位センサ15Eが回動軸15C
の回動変位を検出したとき(検出子15Dの先端がケー
キ層の内周面に接触したとき)に、ステップ4で電動機
25を停止させるとともに、ステップ5で、エンコーダ
36の出力パルスを計数しているカウンタの計数値e2
を読み込む。次いでステップ6で計数値e2 とe1 との
差e2 −e1 を演算して、その演算結果をケーキ面の位
置情報を与えるデータとして図示しない記憶装置に記憶
させる。
【0120】次いでステップ7で電動機25を逆転させ
て検出子15Dをバスケットの内径側に移動させる。ス
テップ8で基準位置検出スイッチ32が検出子の基準位
置を検出する検出動作を行ったか否かを判定し、基準位
置検出スイッチ32が基準位置の検出動作を行ったとき
にステップ9に移行して電動機25を停止させる。
【0121】図9のメインルーチン及び図10の割込み
ルーチンにより、給液装置により前記バスケット内に原
液を供給し、バスケット内に形成された液層の液面レベ
ルが設定レベルに達したことが液面検出装置により検出
されたときにバスケット内への原液の供給を停止する給
液過程と、バスケット内への給液を停止した状態でバス
ケットを所定時間回転させてバスケット内に供給された
原液をケーキ分と液分とに分離する固液分離過程と、ケ
ーキ面検出装置によりケーキ面の位置を検出するケーキ
面検出過程と、スキミングパイプをバスケット内の液層
中に進入させながらスキミングパイプを通して液分を排
出し、スキミングパイプの先端がケーキ面検出過程で検
出されたケーキ面に近接した位置に達したことが検出さ
れたときにスキミングパイプの液層中への進入を停止さ
せるスキミング過程とを、ケーキ面の位置が設定された
位置に達するまで繰り返し行わせるように、給液装置と
液面検出装置とケーキ面検出装置とスキミング装置と回
転駆動装置とを所定のシーケンスで制御するシーケンス
制御手段が実現される。
【0122】上記の例では、固液分離過程を行った後、
先ずケーキ面検出装置によりケーキ面の位置を検出する
ケーキ面検出過程を行ってから、該検出過程で検出され
たケーキ面の位置に近接した位置までスキミングパイプ
の先端を変位させるようにしたが、固液分離過程を行っ
た後、検出子15Dをスキミングパイプ16Bよりも先
行させた状態で検出子15Dとスキミングパイプ16B
とをケーキ層側に同時に変位させることにより検出子1
5Dとスキミングパイプ16Bとを液層中に進入させて
スキミングパイプを通して液層を構成している液分を排
出するスキミング過程を行い、このスキミング過程で検
出子15Dの先端がケーキ面に接触してその変位を妨げ
られたときに検出子15D及びスキミングパイプ16B
のケーキ層側への変位を停止させるようにしてもよい。
【0123】このような動作を行わせるためには、ケー
キ面検出装置15のリニア駆動装置15A及びスキミン
グ装置16のリニア駆動装置16Aとして同一の構成を
有するものを用いるとともに、ケーキ面検出装置15の
検出子15Dが基準位置にあるとき、及びスキミングパ
イプ16Bが原位置にあるときに、スキミングパイプの
先端位置とバスケットの周壁部との間の最短距離(バス
ケットの径方向に測った距離)が、検出子15Dの先端
とバスケットの周壁部との間の最短距離よりも僅かに長
くなるように、検出子の基準位置及びスキミングパイプ
の原位置を設定しておいて、検出子15Dとスキミング
パイプ16Bとをバスケットの周壁部側に同時に変位さ
せるようにするのが好ましい。
【0124】上記のようにケーキ面検出装置とスキミン
グ装置とを構成しておいて、検出子15Dとスキミング
パイプとを同時にバスケットの外径側(周壁部側)に変
位させると、必ず検出子15Dが先にケーキ面に接触し
てケーキ面の検出動作を行うので、該検出子15Dが検
出動作を行ったときに検出子15Dとスキミングパイプ
16Bとを停止させるようにすれば、スキミングパイプ
がケーキ層に突き刺さって破損するのを確実に防ぐこと
ができる。
【0125】上記のように構成した場合には、スキミン
グパイプ16Bの変位量を制御するためにエンコーダ3
6の出力パルスを計測する必要がなくなるが、バスケッ
トの内周に形成されるケーキ層が設定された厚さになる
まで(ケーキ面の位置が設定された位置に達するま
で)、固液分離過程とスキミング過程とを繰返す場合に
は、ケーキ面の位置の情報を得るためにエンコーダ36
または56の出力パルスを計測することが必要である。
この場合、ケーキ面の位置の情報を得るためには、エン
コーダ36及び56のいずれか一方の出力パルス(好ま
しくはエンコーダ36の出力パルス)を計測すればよい
ので、エンコーダ36及び56の一方は省略することが
できる。
【0126】上記の説明では、スキミングパイプ16B
及び検出子15Dがそれぞれ原位置及び基準位置にある
ときに、スキミングパイプ16Bの先端とバスケットの
周壁部との間の距離が検出子15Dの先端とバスケット
の周壁部との間の距離よりも僅かに長くなるようにスキ
ミングパイプの原位置と検出子の基準位置とを設定する
ことにより、検出子15Dをスキミングパイプ16Bよ
りも先行させるようにしたが、本発明はこのような構成
をとる場合に限定されるものではない。例えばスキミン
グパイプ16Bが原位置にあって、検出子15Dが基準
位置にあるときに、スキミングパイプ16Bの先端とバ
スケットの周壁部との間の距離が検出子15Bの先端位
置とバスケットの周壁部との間の最短距離に等しくなる
ように原位置及び基準位置を設定して、検出子15Dを
先にスタートさせ、エンコーダ36の出力パルスの数か
ら検出子15Dが所定の距離だけスキミングパイプより
も先行したことが検出されたときに、スキミングパイプ
16Bをスタートさせるようにしてもよい。
【0127】このような制御を行う場合に、制御装置の
マイクロコンピュータが実施するプログラムのアルゴリ
ズムの一例を図11及び図12に示した。図11は起動
指令が与えられた時に開始されるメインルーチンの構成
例を示したもので、このメインルーチンのステップ8ま
では図9に示した例と同様である。図11のステップ8
でバスケットを減速した後、ステップ9においスキミン
グ開始指令を発生し、ステップ10においてスキミング
過程を実施する。このスキミング過程では、メインルー
チンに割込みをかけて、図12の割り込みルーチンを実
施する。この割り込みルーチンでは、先ず図12のステ
ップ1を実行してエンコーダ36の出力パルスを計数し
ているカウンタの計数値e1 を読み込み、次いでステッ
プ2において検出子15Dをバスケットの周壁部側に前
進させる。その後ステップ3において、エンコーダ36
の出力パルス数から求めた検出子15Dの移動距離Dが
検出子の先行移動量の設定値Ds に等しいか否かを判定
し、D=Ds となったときに、ステップ4に進んで、検
出子15Dとともにスキミングパイプ16Bを始動させ
る。このとき検出子15D及びスキミングパイプ16B
は、検出子15Dの先端がスキミングパイプ16Bの先
端よりも設定距離Ds だけ先行した状態で同時にバスケ
ットの周壁部側に移動していく。ステップ5においてケ
ーキ面検出装置がケーキ面を検出したか否か(検出子1
5Dがケーキ面に接触したか否か)を判定し、ケーキ面
検出装置がケーキ面を検出していると判定されたとき
に、ステップ6に進んで検出子15D及びスキミングパ
イプ16Bを停止させる。次いでステップ7においてカ
ウンタの計数値e2 を読み込み、ステップ8において検
出子15Dの移動量(ケーキ面の位置情報)を与える計
数値e2 −e1 を演算する。次いでステップ9に進ん
で、検出子15Dを基準位置に復帰させ、スキミングパ
イ16Bを原位置に復帰させる。ステップ10において
検出子15D及びスキミングパイプ16Bがそれぞれ基
準位置及び原位置に復帰したと判定されたときにスキミ
ング過程を終了する。このスキミング過程を終了した
後、図11のメインルーチンに戻って、ステップ11を
実行し、図12のステップ8により求められたケーキ面
の位置情報e2 −e1 からケーキ面の位置が設定位置に
等しいか否かを判定する。その結果、ケーキ面の位置が
設定位置に達していない場合には、ステップ2に戻って
上記と同様の過程を繰返す。ステップ11においてケー
キ面の位置が設定位置に達していると判定されたときに
は、ステップ12に進んで、バスケットを高速回転さ
せ、ケーキ層中の残留液分を除去する。
【0128】前述のように、ケーキ面検出装置15の検
出子15Dが基準位置にあるとき、及びスキミングパイ
プ16Bが原位置にあるときに、スキミングパイプの先
端位置とバスケットの周壁部との間の最短距離が、検出
子15Dの先端とバスケットの周壁部との間の距離より
も僅かに長くなるようにスキミングパイプの原位置及び
検出子の基準位置を設定して、検出子15Dとスキミン
グパイプとを同時にスタートさせる方法をとる場合に
は、図11のステップ10においてメインルーチンに割
込みをかけて、図13の割込みルーチンを実行する。
【0129】図13の割込みルーチンにおいては、ステ
ップ1においてカウンタの計数値e1 を読み込み、ステ
ップ2において検出子15Dとキミングパイプ16Bと
を同時に前進させる。次いでステップ3においてケーキ
面が検出されたと判定されたときにステップ4に進んで
検出子15D及びスキミングパイプ16Bを停止させ、
ステップ5においてカウンタの計数値e2 を読み込む。
その後ステップ6においてケーキ面の位置情報を与える
e2 −e1 を演算し、ステップ7において検出子15D
及びスキミングパイプ16Bをそれぞれ基準位置及び原
位置に復帰させる。ステップ8において検出子及びスキ
ミングパイプの復帰が確認されたときにこの割込みルー
チンを終了して図11のメインルーチンに復帰し、その
ステップ11を実行する。
【0130】図11のメインルーチンと図12の割込み
ルーチン、または図11のメインルーチンと図13の割
込みルーチンにより、給液装置によりバスケット内に原
液を供給し、バスケット内に形成された液層の液面レベ
ルが設定レベルに達したことが液面検出装置により検出
されたときにバスケット内への原液の供給を停止する給
液過程と、バスケット内への給液を停止した状態でバス
ケットを所定時間回転させてバスケット内に供給された
原液をケーキ分と液分とに分離する固液分離過程と、検
出子をスキミングパイプよりも先行させた状態で検出子
とスキミングパイプとをケーキ層側に変位させることに
より検出子とスキミングパイプとを液層中に進入させて
スキミングパイプを通して液層を構成する液分を排出
し、検出子の先端がケーキ面に接触してその変位を妨げ
られたときに検出子及びスキミングパイプのケーキ層側
への変位を停止させるスキミング過程とを、ケーキ面の
位置が設定された位置に達するまで繰り返し行わせるよ
うに、給液装置と液面検出装置とケーキ面検出装置とス
キミング装置と回転駆動装置とを所定のシーケンスで制
御するシーケンス制御手段が実現される。
【0131】上記の例では、ケーキ面検出装置の検出子
15Dをリニア駆動装置によりバスケットの径方向に直
線移動させるようにしたが、図14に示したように、検
出子15D´を回動させるように構成することもでき
る。
【0132】図14において、60は、軸線をバスケッ
トの軸線と平行させた状態でケーシングのカバー板に回
転自在に支持された第1の回転軸、61は第1の回転軸
60に取付けられた大歯車、62は図示しない電動機の
出力軸に取付けられて大歯車61に噛み合わされた小歯
車で、電動機の出力により、歯車62及び61を介して
第1の回転軸60が回転駆動されるようになっている。
【0133】63は第1の回転軸60の軸心部を回転自
在に貫通してバスケット内に挿入された第2の回転軸
で、この第2の回転軸63のバスケット内に位置する下
端に検出子15Dが取り付けられている。
【0134】第2の回転軸63の上端にはレバー64が
取り付けられ、第1の回転軸60の上端に取り付けられ
たフレーム板65に設けられたストッパ66とレバー6
4との当接により、検出子15Dのバスケット内径側へ
の回動範囲が規制されている。フレーム板65にはまた
レバー64をストッパ66側に付勢するバネ67と、検
出子15Dの先端がケーキ層Cに接触して弾かれたとき
にレバー64により駆動されて検出動作を行うリミット
スイッチ68とが取り付けられている。第1の回転軸6
0を駆動する電動機の出力軸にはエンコーダが取り付け
られていて、該エンコーダから得られるパルスがカウン
タに入力されている。このパルスを計数することによ
り、第1の回転軸60の回転角度位置を検出することが
できるようになっている。
【0135】図14に示したケーキ面検出装置におい
て、ケーキ面の検出を行わないときには、検出子15D
が図に鎖線で示した位置に退避させられている。ケーキ
面を検出する際には、図示しない電動機により第1の回
転軸60が図14において反時計方向に回転させられ
る。この第1の回転軸60の回転により第2の回転軸6
3が反時計方向に回転させられ、検出子15Dがバスケ
ットの内径側に回動させられる。検出子15Dがバスケ
ット内に形成された液層L中に進入してケーキ層Cに接
触すると、検出子がケーキ層Cにより弾かれて第2の回
転軸63が図11において時計方向に回転するため、レ
バー64がリミットスイッチ68を駆動して、該リミッ
トスイッチに検出動作を行わせる。リミットスイッチ6
8が検出動作を行ったときのカウンタの計数値からケー
キ面の位置情報を得ることができる。
【0136】同様に、スキミング装置も、スキミングパ
イプを回動させながらバスケット内周の液層中に進入さ
せるように構成することかできる。
【0137】スキミングパイプの進入深さを検出する方
法として、スキミングパイプから排出される液の透明度
の変化や色の変化をフォトセンサ等により検出して、ス
キミングパイプの先端がケーキ層の内周面に接近したこ
とを検出する方法が提案されている。しかしながら、ス
キミングパイプから排出される液分の透明度や色はスキ
ミングパイプの先端がケーキ面に近接したときに急に変
化するのではなく、徐々に変化するため、この方法で
は、スキミングパイプの先端がケーキ層に近接したこと
を検出することが困難である。
【0138】これに対し、本発明のように、検出子を実
際にケーキ層に接触させてケーキ面を検出するようにす
れば、ケーキ面を確実に検出することができるため、ス
キミングパイプの進入深さの制御を確実に行わせること
ができる。
【0139】上記の例では、バスケット2の底部からケ
ーキを排出する底排形の遠心ろ過装置に本発明を適用し
たが、バスケット2を密閉されたケーシング内に配置し
て、バスケットの内周に形成されたケーキを掻き落とし
た後、バスケット内に挿入した吸引パイプを通してケー
キを外部に排出するようにした密閉形の遠心ろ過機等、
他の形式の遠心ろ過機にも本発明を適用することができ
る。密閉形の遠心ろ過機では、籠形のバスケットとし
て、その軸線方向の一端のみが開口し、他端が底板によ
り閉鎖されたものが用いられる。
【0140】また周壁部に透過孔を有しないバスケット
を用いる遠心沈降機にも本発明を適用できるのはもちろ
んである。
【0141】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、バスケ
ット内に形成されたケーキ層の内周面の位置をケーキ面
として検出するケーキ面検出手段を設けて、スキミング
パイプの先端がケーキ面検出手段により検出されたケー
キ面の位置に近接した位置に達したときにスキミングパ
イプの移動を停止させるようにしたので、スキミングパ
イプがケーキ層に触れて破損するのを防ぐことができ
る。本発明によれば、スキミングパイプの操作を容易に
自動化することができるため、自動化が進んでいる遠心
ろ過機等の遠心分離機にも何等問題なくスキミングパイ
プを採用して、固液分離処理を能率よく行わせることが
できる。
【0142】特に、周壁部に設けた透過孔を通して液分
を排出する遠心ろ過機に本発明を適用して、バスケット
内に供給した原液が液分とケーキ分とに分離された後、
液分がケーキ層中を通過してバスケットの周壁部の透過
孔から排出されるのを待つことなく、スキミングパイプ
を液層中に進入させて液分を積極的に排出するようにし
た場合には、ケーキ層を構成する結晶が緻密な場合で
も、液分の排出を短時間で行わせることができるため、
固液分離処理を能率よく行わせることができる。また本
発明において、スキミング過程において、検出子をスキ
ミングパイプよりも先行させた状態で検出子とスキミン
グパイプとをケーキ層側に変位させることにより検出子
とスキミングパイプとを液層中に進入させるようにした
場合には、スキミングパイプにより液分を排出しながら
検出子を液層中に進入させることができるため、検出子
の液層中への進入深さを常に浅い状態に保ちつつケーキ
面の検出動作を行わせることができる。したがって、回
転している液層から検出子が受ける抵抗を小さくして、
検出子に無理な力が加わるのを防ぐことができ、検出子
が液層から受ける力により破損するのを防ぐことができ
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる遠心ろ過装置の一構成例を示し
た上面図である。
【図2】図1の遠心ろ過装置の縦断面図である。
【図3】図1及び図2に示した遠心ろ過装置で用いる液
面検出装置の構成例を示した縦断面図である。
【図4】図3の液面検出装置の上端に設けられた検出箱
の上蓋を取り除いた状態の上面図である。
【図5】本発明で用いるケーキ面検出装置の構成例を、
ケーシングの断面の一部及びバスケットの断面の一部と
ともに示した側面図である。
【図6】図5のケーキ面検出装置の一部を断面して示し
た上面図である。
【図7】本発明で用いるスキミング装置の構成例を、ケ
ーシングの断面の一部及びバスケットの断面の一部とと
もに示した側面図である。
【図8】図7のスキミング装置の一部を断面して示した
上面図である。
【図9】本発明に係わる遠心ろ過装置に設ける制御装置
のマイクロコンピュータが実行するプログラムのメイン
ルーチンのアルゴリズムの一例を示したフローチャート
である。
【図10】本発明に係わる遠心ろ過装置においてケーキ
面検出装置を制御する制御装置のマイクロコンピュータ
が実行する割込みルーチンのアルゴリズムの一例を示し
たフローチャートである。
【図11】本発明に係わる遠心ろ過装置に設ける制御装
置のマイクロコンピュータが実行するプログラムのメイ
ンルーチンの他のアルゴリズムの要部を示したフローチ
ャートである。
【図12】本発明に係わる遠心ろ過装置においてケーキ
面検出装置を制御する制御装置のマイクロコンピュータ
が実行する割込みルーチンの他のアルゴリズムを示した
フローチャートである。
【図13】本発明に係わる遠心ろ過装置においてケーキ
面検出装置を制御するマイクロコンピュータが実行する
割込みルーチンの更に他のアルゴリズムを示したフロー
チャートである。
【図14】ケーキ面検出装置の変形例の構成を概略的に
示した上面図である。
【符号の説明】
1…ケーシング、102…カバー板、2…バスケット、
10…バスケット駆動用電動機、11…給液パイプ、1
3…ケーキ掻取装置、14…液面検出装置、15…ケー
キ面検出装置、15D…検出子、16…スキミング装
置、16B…スキミングパイプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B04B 15/00 B04B 15/00 G01F 23/22 G01F 23/22 L Fターム(参考) 2F014 AB02 AC00 CB02 4D057 AB01 AC01 AC02 AD01 AE02 AF01 BA02 BA04 BA05 BA06 BA11 BA17 BA19 BA27 BB02 BC05 BC11 BC14 BC15 CA05 CA07 CB01 CB08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも軸線方向の一端側に開口部を
    有する籠形のバスケットを回転させておき、前記バスケ
    ット内に供給した原液を前記バスケットの回転により生
    じる遠心力を利用して液分とケーキ分とに分離する遠心
    分離方法において、 前記開口部を通して前記バスケット内に挿入されたスキ
    ミングパイプと、前記バスケット内に形成されたケーキ
    層の内周面の位置をケーキ面として検出するケーキ面検
    出手段とを設けておき、 前記バスケット内に原液を供給する給液過程と、 前記バスケット内への給液を停止した状態で前記バスケ
    ットを所定時間回転させることにより前記原液を遠心力
    により液分とケーキ分とに分離して前記バスケット内に
    ケーキ層と液層とを生じさせる固液分離過程と、 前記固液分離過程を行った後、前記スキミングパイプの
    先端を前記ケーキ層側に変位させて該スキミングパイプ
    を前記バスケット内の液層中に進入させることにより前
    記液層を構成している液分を前記スキミングパイプを通
    して排出するスキミング過程とを行い、 前記スキミング過程では、前記スキミングパイプの先端
    が前記ケーキ面検出手段により検出されたケーキ面の位
    置に近接した位置に到達したときに前記スキミングパイ
    プのケーキ層側への変位を停止させることを特徴とする
    遠心分離方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも軸線方向の一端側に開口部を
    有する籠形のバスケットを回転させておき、前記バスケ
    ット内に供給した原液を前記バスケットの回転により生
    じる遠心力を利用して液分とケーキ分とに分離する遠心
    分離方法において、 前記バスケット内に形成される液面を検出する液面検出
    装置と、前記バスケットの周壁部側に向けて変位させら
    れる検出子を有して該検出子が前記バスケットの内周に
    形成されたケーキ層の内周面に接触して変位を妨げられ
    たときの該検出子の先端位置をケーキ面の位置として検
    出するケーキ面検出装置と、前記バスケット内に形成さ
    れている液層中に挿入されて該液層を構成している液分
    を前記バスケットの開口部を通して外部に排出するスキ
    ミングパイプとを設けておき、 前記バスケット内に原液を供給し、前記液面検出装置に
    より前記バスケット内に形成された液層の液面レベルが
    設定レベルに達したことが検出されたときに前記バスケ
    ット内への給液を停止する給液過程と、 前記バスケット内への給液を停止した状態で前記バスケ
    ットを所定時間回転させて前記バスケット内に供給され
    た原液をケーキ分と液分とに分離する固液分離過程と、 前記ケーキ面検出装置によりケーキ面の位置を検出して
    記憶するケーキ面検出過程と、 前記スキミングパイプの先端を前記ケーキ層側に変位さ
    せて該スキミングパイプをバスケット内の液層中に進入
    させることにより前記スキミングパイプを通して液分を
    排出するスキミング過程とを行い、 前記スキミング過程では、前記スキミングパイプの先端
    が前記ケーキ面検出過程で検出されて記憶されているケ
    ーキ面の位置に近接した位置に到達したときに前記スキ
    ミングパイプのケーキ層側への変位を停止させることを
    特徴とする遠心分離方法。
  3. 【請求項3】 前記ケーキ面検出装置により検出される
    ケーキ面の位置が設定された位置に達するまで、前記給
    液過程と前記固液分離過程とケーキ面検出過程とスキミ
    ング過程とを繰り返し行うことを特徴とする請求項2に
    記載の遠心分離方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも軸線方向の一端側に開口部を
    有する籠形のバスケットを回転させておき、前記バスケ
    ット内に供給した原液を前記バスケットの回転により生
    じる遠心力を利用して液分とケーキ分とに分離する遠心
    分離方法において、 前記バスケット内に形成される液面を検出する液面検出
    装置と、前記バスケットの周壁部側に向けて変位させら
    れる検出子を有して該検出子が前記バスケットの内周に
    形成されたケーキ層の内周面に接触して変位を妨げられ
    たときの該検出子の先端位置をケーキ面の位置として検
    出するケーキ面検出装置と、前記バスケット内に形成さ
    れている液層中に挿入されて該液層を構成している液分
    を前記バスケットの開口部を通して外部に排出するスキ
    ミングパイプとを設けておき、 前記バスケット内に原液を供給し、前記液面検出装置に
    より前記バスケット内に形成された液層の液面レベルが
    設定レベルに達したことが検出されたときに前記バスケ
    ット内への給液を停止する給液過程と、 前記バスケット内への給液を停止した状態で前記バスケ
    ットを所定時間回転させて前記バスケット内に供給され
    た原液をケーキ分と液分とに分離する固液分離過程と、 前記検出子を前記スキミングパイプよりも先行させた状
    態で前記検出子とスキミングパイプとを前記ケーキ層側
    に変位させることにより前記検出子とスキミングパイプ
    とを前記液層中に進入させて前記スキミングパイプを通
    して前記液層を構成する液分を排出するスキミング過程
    とを行い、 前記スキミング過程では、前記検出子の先端が前記ケー
    キ面に接触してその変位を妨げられたときに前記検出子
    及びスキミングパイプのケーキ層側への変位を停止させ
    ることを特徴とする遠心分離方法。
  5. 【請求項5】 前記バスケットとして、周壁部に透過孔
    を有するものを用い、前記ケーキ面検出過程で検出され
    るケーキ面の位置が設定された位置に達するまで、前記
    給液過程と前記固液分離過程とケーキ面検出過程とスキ
    ミング過程とを繰り返し行い、前記ケーキ面検出過程で
    ケーキ面が所定の位置に達したことが検出された後、前
    記バスケットを高速回転させた状態に保持して前記ケー
    キ層内の液分を前記バスケットの周壁部の透過孔を通し
    て外部に排出することを特徴とする請求項2,3または
    4のいずれかに記載の遠心分離方法。
  6. 【請求項6】 前記バスケットとして、周壁部に透過孔
    を有しないものを用いる請求項2,3または4のいずれ
    かに記載の遠心分離方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも軸線方向の一端側に開口部を
    有する籠形のバスケットと、前記バスケットを回転駆動
    するバスケット回転駆動装置と、前記バスケットの開口
    部を通して該バスケット内に原液を供給する給液装置と
    を備えて、前記バスケット内に供給した原液を前記バス
    ケットの回転により生じる遠心力を利用して液分とケー
    キ分とに分離する遠心分離機において、 前記バスケット内に形成される液面を検出する液面検出
    装置と、 先端が前記バスケットの周壁部側に変位させられる検出
    子と該検出子の先端位置を計測する検出子先端位置計測
    装置とを有して、前記検出子が前記バスケットの内周に
    形成されたケーキ層の内周面に接触してバスケットの周
    壁部側への変位が妨げられたときに前記検出子先端位置
    計測装置により計測された前記検出子の先端位置をケー
    キ面の位置として検出するケーキ面検出装置と、 前記バスケット内に形成されている液層中に挿入されて
    該液層を構成している液分を前記バスケットの開口部を
    通して外部に排出するスキミングパイプと該スキミング
    パイプの先端を前記バスケットの外径側及び内径側に変
    位させるように前記スキミングパイプを駆動するスキミ
    ングパイプ駆動装置とを備えたスキミング装置と、 前記給液装置により前記バスケット内に原液を供給し、
    前記バスケット内に形成された液層の液面レベルが設定
    レベルに達したことが前記液面検出装置により検出され
    たときに前記バスケット内への原液の供給を停止する給
    液過程と、前記バスケット内への給液を停止した状態で
    前記バスケットを所定時間回転させて前記バスケット内
    に供給された原液をケーキ分と液分とに分離する固液分
    離過程と、前記ケーキ面検出装置によりケーキ面の位置
    を検出するケーキ面検出過程と、前記スキミングパイプ
    をバスケット内の液層中に進入させながら前記スキミン
    グパイプを通して液分を排出し、前記スキミングパイプ
    の先端が前記ケーキ面検出過程で検出されたケーキ面に
    近接した位置に達したことが検出されたときに前記スキ
    ミングパイプの液層中への進入を停止させるスキミング
    過程とを、前記ケーキ面の位置が設定された位置に達す
    るまで繰り返し行わせるように、前記給液装置と液面検
    出装置とケーキ面検出装置とスキミング装置と回転駆動
    装置とを所定のシーケンスで制御する制御装置と、 を具備したことを特徴とする遠心分離機。
  8. 【請求項8】 少なくとも軸線方向の一端側に開口部を
    有する籠形のバスケットと、前記バスケットを回転駆動
    するバスケット回転駆動装置と、前記バスケットの開口
    部を通して該バスケット内に原液を供給する給液装置と
    を備えて、前記バスケット内に供給した原液を前記バス
    ケットの回転により生じる遠心力を利用して液分とケー
    キ分とに分離する遠心分離機において、 前記バスケット内に形成される液面を検出する液面検出
    装置と、 先端が前記バスケットの周壁部側に変位させられる検出
    子と該検出子の先端位置を計測する検出子先端位置計測
    装置とを有して、前記検出子が前記バスケットの内周に
    形成されたケーキ層の内周面に接触してバスケットの周
    壁部側への変位が妨げられたときに前記検出子先端位置
    計測装置により計測された前記検出子の先端位置をケー
    キ面の位置として検出するケーキ面検出装置と、 前記バスケット内に形成されている液層中に挿入されて
    該液層を構成している液分を前記バスケットの開口部を
    通して外部に排出するスキミングパイプと該スキミング
    パイプの先端を前記バスケットの外径側及び内径側に変
    位させるように該スキミングパイプを駆動するスキミン
    グパイプ駆動装置とを備えたスキミング装置と、 前記給液装置により前記バスケット内に原液を供給し、
    前記バスケット内に形成された液層の液面レベルが設定
    レベルに達したことが前記液面検出装置により検出され
    たときに前記バスケット内への原液の供給を停止する給
    液過程と、前記バスケット内への給液を停止した状態で
    前記バスケットを所定時間回転させて前記バスケット内
    に供給された原液をケーキ分と液分とに分離する固液分
    離過程と、前記検出子を前記スキミングパイプよりも先
    行させた状態で前記検出子とスキミングパイプとを前記
    ケーキ層側に変位させることにより前記検出子とスキミ
    ングパイプとを前記液層中に進入させて前記スキミング
    パイプを通して前記液層を構成する液分を排出し、前記
    検出子の先端がケーキ面に接触してその変位を妨げられ
    たときに前記検出子及びスキミングパイプのケーキ層側
    への変位を停止させるスキミング過程とを、前記ケーキ
    面の位置が設定された位置に達するまで繰り返し行わせ
    るように、前記給液装置と液面検出装置とケーキ面検出
    装置とスキミング装置と回転駆動装置とを所定のシーケ
    ンスで制御する制御装置と、 を具備したことを特徴とする遠心分離機。
  9. 【請求項9】 前記バスケットは、周壁部に透過孔を有
    し、 前記制御装置は、前記バスケット内に形成されるケーキ
    層の内周面位置が設定された位置に達した後に前記バス
    ケットを一定時間高速回転させて前記ケーキ層内の液分
    を前記バスケットの周壁部の透過孔を通して排出させる
    脱液過程を行わせるように構成されていることを特徴と
    する請求項7または8に記載の遠心分離機。
  10. 【請求項10】 少なくとも軸線方向の一端側に開口部
    を有してケーシング内に回転自在に支持された籠形のバ
    スケットと、前記バスケットを回転駆動するバスケット
    回転駆動装置と、前記バスケットの開口部を通して該バ
    スケット内に原液を供給する給液装置とを備えて、前記
    バスケット内に供給した原液を前記バスケットの回転に
    より生じる遠心力を利用して液分とケーキ分とに分離す
    る遠心分離機の前記バスケット内に形成されたケーキ層
    の内周面位置をケーキ面として検出する遠心分離機用ケ
    ーキ面検出装置であって、 前記ケーシングに取り付けられた駆動装置により駆動さ
    れて前記バスケット内で前記バスケットの外径側に向か
    う第1の方向と前記バスケットの内径側に向かう第2の
    方向とに往復変位させられる検出子と、 前記検出子が前記第1の方向に変位する過程で前記検出
    子が前記バスケットの内周に形成されたケーキ層の内周
    面に接触して変位を妨げられたときに検出動作を行う検
    出子変位センサと、 ケーキ面検出指令が与えられた時に前記検出子を前記第
    1の方向に変位させ、前記検出子変位センサが前記検出
    子の変位を検出したときに前記検出子を停止させるよう
    に前記駆動装置を制御する駆動制御装置と、 前記検出子変位センサが前記検出子の変位を検出した時
    の前記検出子の位置を検出する位置検出手段と、 を具備し、 前記検出子は、前記ケーキ層の内周面に接触した際に該
    ケーキ層により弾かれて前記第2の方向への変位が許容
    されるように設けられ、 前記位置検出手段により検出された前記検出子の位置か
    らケーキ面の位置情報を得ることを特徴とする遠心分離
    機用ケーキ面検出装置。
  11. 【請求項11】 少なくとも軸線方向の一端側に開口部
    を有してケーシング内に回転自在に支持された籠形のバ
    スケットと、前記バスケットを回転駆動するバスケット
    回転駆動装置と、前記バスケットの開口部を通して該バ
    スケット内に原液を供給する給液装置とを備えて、前記
    バスケット内に供給した原液を前記バスケットの回転に
    より生じる遠心力を利用して液分とケーキ分とに分離す
    る遠心分離機の前記バスケット内に形成されたケーキ層
    の内周面位置をケーキ面として検出する遠心分離機用ケ
    ーキ面検出装置であって、 前記ケーシングに取り付けられた駆動装置により駆動さ
    れて前記バスケットの外径側に向かう第1の方向と前記
    バスケットの内径側に向かう第2の方向とに往復変位さ
    せられる可動体と、 前記バスケットの中心軸線と平行な軸線を中心にして回
    転し得る状態で前記可動体に支持されて前記バスケット
    の開口部を通して該バスケット内に挿入された回動軸
    と、 前記回動軸の前記バスケット内に位置する部分に後端部
    が取り付けられて前記回動軸の回転に伴って前記バスケ
    ットの外径側及び内径側に回動させられるレバー状の検
    出子と、 前記検出子が予め定められた正規位置を越えて前記バス
    ケットの内径側に回動するのを阻止するように該検出子
    の回動範囲を規制するストッパ手段と、 前記検出子の位置を前記正規位置に保つように前記検出
    子を付勢する付勢手段と、 前記可動体の変位により前記検出子の先端が前記バスケ
    ットの内周に形成されたケーキ層の内周面に接触させら
    れて該ケーキ層により前記検出子が弾かれた際に生じる
    前記回動軸の回動変位を検出する回動軸変位センサと、 ケーキ面検出指令が与えられた時に前記可動体を前記バ
    スケットの外径側に変位させ、前記回動軸変位センサが
    前記回動軸の回動変位を検出したときに前記可動体を停
    止させるように前記リニア駆動装置を制御するリニア駆
    動制御装置と、 前記回動軸変位センサが前記回動軸の回動変位を検出し
    た時の前記可動体の位置を検出する位置検出手段と、 を具備し、 前記検出子が前記正規位置にあるときに前記バスケット
    の軸線と直交する平面上で前記検出子の先端と該検出子
    の回動中心とを結ぶ直線が前記バスケットの径方向に対
    して前記バスケットの回転方向の前方側に傾斜した状態
    になるように、前記正規位置が設定され、 前記位置検出手段により検出された前記可動体の位置か
    ら前記ケーキ面の位置情報を得ることを特徴とする遠心
    分離機用ケーキ面検出装置。
JP2000360504A 2000-09-01 2000-11-28 遠心分離方法及び遠心分離機並びに遠心分離機用ケーキ面検出装置 Pending JP2002143721A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000360504A JP2002143721A (ja) 2000-09-01 2000-11-28 遠心分離方法及び遠心分離機並びに遠心分離機用ケーキ面検出装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000265903 2000-09-01
JP2000-265903 2000-09-01
JP2000360504A JP2002143721A (ja) 2000-09-01 2000-11-28 遠心分離方法及び遠心分離機並びに遠心分離機用ケーキ面検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002143721A true JP2002143721A (ja) 2002-05-21

Family

ID=26599106

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000360504A Pending JP2002143721A (ja) 2000-09-01 2000-11-28 遠心分離方法及び遠心分離機並びに遠心分離機用ケーキ面検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002143721A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008183506A (ja) * 2007-01-30 2008-08-14 G-Force Japan Kk 遠心分離装置、及び遠心分離装置の制御方法
JP2010534556A (ja) * 2007-07-27 2010-11-11 プレゲンツァー ブルーノ 固体を歯科廃水の混合物から取り除くためのセパレータ
WO2011052377A1 (ja) * 2009-10-26 2011-05-05 月島機械株式会社 遠心分離機の掻取装置、シリンダ装置、および遠心分離機
CN103263979A (zh) * 2013-05-04 2013-08-28 江苏华大离心机股份有限公司 离心机中的料层控制装置
CN109499781A (zh) * 2018-12-17 2019-03-22 张家港市永达机械制造有限公司 虹吸式上悬自动离心机

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008183506A (ja) * 2007-01-30 2008-08-14 G-Force Japan Kk 遠心分離装置、及び遠心分離装置の制御方法
JP2010534556A (ja) * 2007-07-27 2010-11-11 プレゲンツァー ブルーノ 固体を歯科廃水の混合物から取り除くためのセパレータ
WO2011052377A1 (ja) * 2009-10-26 2011-05-05 月島機械株式会社 遠心分離機の掻取装置、シリンダ装置、および遠心分離機
CN103263979A (zh) * 2013-05-04 2013-08-28 江苏华大离心机股份有限公司 离心机中的料层控制装置
CN109499781A (zh) * 2018-12-17 2019-03-22 张家港市永达机械制造有限公司 虹吸式上悬自动离心机
CN109499781B (zh) * 2018-12-17 2024-04-23 张家港市永达机械制造有限公司 虹吸式上悬自动离心机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4859335A (en) Fluid filtering systems
KR19980032005A (ko) 원심여과방법 및 장치
JP2002143721A (ja) 遠心分離方法及び遠心分離機並びに遠心分離機用ケーキ面検出装置
JP3770818B2 (ja) 遠心分離方法及び遠心分離機
KR101537112B1 (ko) 안경 렌즈 둘레 가장자리 가공 장치
US4594166A (en) Desludging device for centrifuges
JP2007296451A (ja) 液処理装置
US3407999A (en) Sludge discharge means for a centrifuge
JP3522884B2 (ja) スラッジ回収装置
US3430851A (en) Automatic centrifuge apparatus
JP3520182B2 (ja) 遠心分離機用の液面検出装置
EP0318370B1 (fr) Procédé de mesure de l'épaisseur d'un dépôt solide sur les parois d'une centrifugeuse, les moyens pour sa mise en oeuvre et leur application particulière en sucrerie
JP3894651B2 (ja) 無停止スラッジ排出型遠心分離機
KR101197803B1 (ko) 규조토드럼을 이용한 오폐수로부터의 입자상 물질 제거장치
JPH06320053A (ja) 遠心分離式スラツジ回収装置
JPH0451909Y2 (ja)
NL2015302B1 (en) Filtration system for filtering a body of water.
JP2001070833A (ja) 遠心濾過濃縮装置
JPS5825503B2 (ja) 遠心分離機
JPH11207212A (ja) 遠心分離機の固体成分掻取装置
KR102221961B1 (ko) 원심분리 여과기의 중심축과 슬러리액벽까지 거리를 비접촉식으로 측정한 데이터를 활용한 슬러리 고액분리 처리장치 및 그 스마트 운전방법
JPS5926158A (ja) 遠心分離機
SU1153238A1 (ru) Указатель уровн твердой фазы в суспензи х
KR200270059Y1 (ko) 원형 리프필터의 이물질 제거장치
JPH0135240Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051012

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060228