JP2002142469A - 圧電アクチュエータ及びその製造方法 - Google Patents

圧電アクチュエータ及びその製造方法

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JP2002142469A
JP2002142469A JP2000334585A JP2000334585A JP2002142469A JP 2002142469 A JP2002142469 A JP 2002142469A JP 2000334585 A JP2000334585 A JP 2000334585A JP 2000334585 A JP2000334585 A JP 2000334585A JP 2002142469 A JP2002142469 A JP 2002142469A
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piezoelectric actuator
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piezoelectric
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Satoru Takasugi
知 高杉
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 周方向に沿って厚みすべりモード変形を行う
圧電アクチュエータを提供する。 【解決手段】 圧電アクチュエータ1は、平面視円形状
の圧電素子本体2と、該圧電素子本体の厚み方向上端部
及び下端部にそれぞれ備えられた上面電極3及び下面電
極4とを備えている。圧電アクチュエータ1は、中空円
筒形状をなしているが、これは周方向への厚みすべりモ
ード変形を容易に行わせるためであり、平面視円形状で
ある限り、中空円筒形状に限られるものではない。圧電
素子本体2は周方向に分極されており、従って、上面電
極3と下面電極4との間に電圧が印加されると、圧電素
子本体2は周方向に沿って厚みすべり変形を行うように
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ヘッドサスペ
ンション等に使用される圧電アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】圧電アクチュエータは、外部から印加さ
れた電圧に応じて歪みを発生する圧電素子の現象を利用
したものであり、種々の用途に使用されている。以下、
圧電アクチュエータが、ハードディスクドライブ(HD
D)における磁気ヘッドサスペンションに使用される場
合を例に説明する。
【0003】HDDにおいては、記録密度の増大に伴っ
て、トラック密度も増大されており、現在では20kTP
I(Tracks per inch)を越えるものも製品化されている。
今後、さらにトラック密度が増大すると、現状のVCM
(Voice Coil Motor)を用いたアクチュエータのみでは磁
気ヘッドの位置決めが困難になることが予想される。斯
かる観点から、従来のVCMに加えて、VCMと磁気ヘ
ッドとの間に微動圧電アクチュエータを備えた2段アク
チュエータ型を採用し、高精度な磁気ヘッドの位置決め
を行う方法が提案されている。
【0004】圧電素子の厚みすべりモードの変形(shear
deformation)を利用した微動圧電アクチュエータであ
って、磁気ヘッドサスペンションにおけるベースプレー
トとロードビームとの間に配置されてなるものは、例え
ば、S.Koganezawa et al, "Shear Model Piezoelectric
Microactuator for Magnetic Disk Drives",IEEE Tran
sactions on Magnetics, Vol.34,No.4 pp.1910-1912,Ju
ly,1998 に記載されている。該文献に記載されている圧
電アクチュエータは、厚み方向両端面に電極を有する矩
形状であり、印加電圧により生じる電界の方向に垂直で
且つサスペンション及びアクチュエータの揺動中心線に
平行な方向に分極されている。即ち、前記文献には、斯
かる構成の圧電アクチュエータであって、分極方向が互
いに逆向きの一対の圧電アクチュエータを、Stator pla
te と呼ばれるベースプレート側基板と、Head mounting
block と呼ばれるロードビーム側基板との間に配設
し、前記一対の圧電素子のそれぞれの上面及び下面電極
間に電圧を印加することにより、ロードビーム先端側に
取り付けられた磁気ヘッドをベースプレートに対し揺動
させ得るようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記圧電ア
クチュエータは、あくまで長手方向に沿った直線運動の
厚みすべりモード変形を行うものである。一方、磁気ヘ
ッドサスペンションにおいては、磁気ヘッドはベースプ
レートに対して回転運動させられる。従って、直線運動
の変形を行う圧電素子を利用した場合、圧電素子が接着
されたロードビーム側基板に歪みが生じ、これにより、
圧電素子の変位量に対する磁気ヘッドの変位量が小さく
なる、及び/又は磁気ヘッドの浮上姿勢が不安定となる
等の問題が生じる。又、圧電素子と基板との間の接着層
にも歪みが生じ、これにより、該接着層が劣化する等の
問題が生じる。
【0006】前記文献に記載の磁気ヘッドサスペンショ
ンにおいては、斯かる問題点に鑑み、ロードビーム側基
板にヒンジ構造を形成している。しかしながら、ヒンジ
構造を形成すると、ロードビーム側基板の剛性が低下す
る。該ロードビーム側基板の剛性低下は、圧電アクチュ
エータの主共振周波数を制限することになる。
【0007】本発明は、斯かる従来技術に鑑みなされた
ものであり、周方向に沿って厚みすべりモード変形を行
う圧電アクチュエータを提供すること、及び斯かる圧電
アクチュエータを制御性良く製造し得る製造方法を提供
することを、主な目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成する為に、周方向に分極された平面視円形状の圧電素
子本体と、該圧電素子本体の厚み方向上端部及び下端部
にそれぞれ備えられた上面電極及び下面電極とを備えた
圧電アクチュエータを提供する。
【0009】又、本発明は、圧電素子本体を平面視円形
状に形成する工程と、前記圧電素子本体を、磁力線が該
圧電素子本体の厚み方向に沿うような磁界中に位置させ
る工程と、前記磁界の強度を変化させる工程とを含む圧
電アクチュエータ製造方法を提供する。好ましくは、前
記圧電素子本体を、中空の円環形状とすることができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る圧電アクチュ
エータの一実施の形態につき、該圧電アクチュエータが
磁気ヘッドサスペンションに適用された場合を例に説明
する。図1は、本実施の形態に係る圧電アクチュエータ
1の斜視図である。又、図2(a)及び(b)は、それぞれ、
該圧電アクチュエータ1の電圧印加前及び電圧印加後の
側面図である。さらに、図3及び図4は、それぞれ、前
記圧電アクチュエータ1を備えた磁気ヘッドサスペンシ
ョン100の正面図(磁気ディスク側から視た図)及び
背面図である。又、図5は、ベースプレート及びベース
プレート側基板を装着する前の状態における,図3及び
図4に示された磁気ヘッドサスペンションの正面図であ
る。
【0011】図1及び図2に示されるように、本実施の
形態に係る圧電アクチュエータ1は、平面視円形状の圧
電素子本体2と、該圧電素子本体の厚み方向上端部及び
下端部にそれぞれ備えられた上面電極3及び下面電極4
とを備えている。本実施の形態においては、図1及び図
2に示されるように、該圧電アクチュエータ1は、中空
円筒形状をなしているが、これは周方向への厚みすべり
モード変形を容易に行わせるためであり、本発明に係る
圧電アクチュエータは、平面視円形状である限り、中空
円筒形状に限られるものではない。前記圧電素子本体2
は周方向に分極されており、従って、前記上面電極3と
下面電極4との間に電圧が印加されると、該圧電素子本
体2は周方向に沿って厚みすべり変形を行うようになっ
ている。
【0012】斯かる構成の圧電アクチュエータ1は、下
記方法により製造される。即ち、まず、チタン酸ジルコ
ン酸鉛(PZT)等からなる圧電素子本体2を平面視円形状
をなすように成形する。この際、好ましくは、中空円筒
形状に成形することができる。次に、該圧電素子本体2
を、磁力線が圧電素子厚み方向に沿うような磁界中に位
置させる。そして、該磁界の強度を変化させることによ
り、前記圧電素子本体2に対し、円周方向に沿った電界
を発生させる。なお、好ましくは、前記磁界の磁場分布
中心軸を圧電素子本体の中心軸5に一致させることがで
きる。このようにすることにより、圧電素子本体2に発
生される前記電界の強さを、周方向に均一化させること
ができる。そして、最後に、前記圧電素子本体2の上端
部及び下端部に、それぞれ、上面電極3及び下面電極4
を真空蒸着,スパッタリング,メッキ,導体ペースト等
により設けることができる。該上面電極3及び下面電極
4を、真空蒸着,スパッタリング又はメッキで形成する
場合には、例えば、Cr/Auを用いることができ、焼付で
形成する場合には、例えば、Ag/Pdペースト等を用いる
ことができる。斯かる電極の厚さは、例えば、0.1〜1
μmとすることができる。
【0013】前記圧電素子本体2の任意の点における電
界Eは、圧電素子本体2の中心軸5から該任意点までの
距離をrとし、圧電素子本体2の中心軸を中心とする半
径rの円の内部の磁束をφとすると、 E=(1/2πr)×(dφ/dt) で表される。但し、磁束密度の分布は圧電素子本体の中
心軸に対して対称であるとする(磁束分中心軸が圧電素
子本体の中心軸に一致するもとする)。
【0014】前記磁界の強度変化は、好ましくは、圧電
素子本体2の何れの領域においても、少なくともE=1.0
kV/mmの電界が発生されるような変化とされる。従っ
て、圧電素子本体2が、平面視半径1mmの円形状を有し
ている場合には、dφ/dt=6.28×103 Wb/sec以上の変化
率で前記磁界強度を変化させれば良い。
【0015】次に、本実施の形態に係る圧電アクチュエ
ータ1を備えた磁気ヘッドサスペンション100につい
て説明する。図3〜図5に示されるように、磁気ヘッド
サスペンション100は、キャリッジアーム等の支持軸
に取り付けられるベースプレート110と、該ベースプ
レート110から先方へ延びるロードビーム120と、
該ベースプレート110及びロードビーム120間に配
置され、両部材を連結させる前記圧電アクチュエータ1
と、前記ロードビームに長手方向に沿って接合されるフ
レクシャ130と、該フレクシャ130に支持される磁
気ヘッド(図示せず)とを備えている。
【0016】前記磁気ヘッドサスペンション100にお
いては、前記ベースプレート110及びロードビーム1
20に、それぞれ、ベースプレート側基板111及びロ
ードビーム側基板121が連結されており、該ベースプ
レート側基板111とロードビーム側基板121との間
に前記圧電アクチュエータ1が配設されている。前記ベ
ースプレート側基板111及びロードビーム側基板12
1は、例えば、厚さ0.07mm〜0.15mmのステンレスとする
ことができる。
【0017】前記圧電アクチュエータ1は、前述のよう
に、周方向に分極された平面視円形状の圧電素子本体2
と、該圧電素子本体2の厚み方向両端部に形成された上
面電極3及び下面電極4とを備えている。本実施の形態
においては、該圧電素子本体2は、中空円筒形状とされ
ており、厚さ0.10〜0.30mm、内径0.5〜1.5mm、外径1.5
〜3.5mmとし得る。
【0018】斯かる構成の圧電アクチュエータ1は、前
記平面視円形状の中心軸5がアクチュエータ回転中心と
なる。即ち、前記上面電極3及び下面電極4間に電圧が
印加されると、前記圧電素子本体2が中心軸5回りに厚
みすべりモード変形を行い、これにより、上面電極3及
び下面電極4が該中心軸5回りに相対回転を行う。
【0019】図3〜図5に示された磁気ヘッドサスペン
ション100においては、前記ベースプレート側基板1
11が前記圧電アクチュエータ1の上面電極3に接着さ
れ、前記ロードビーム側基板121が前記圧電アクチュ
エータ1の下面電極4に接着されている。斯かる接着
は、銀等の金属微粒子をフィラーとして含む導電性接着
剤を使用することができる。従って、前記圧電アクチュ
エータ1の上面電極3及び下面電極4間に電圧が印加さ
れると、下面電極4に連結されたロードビーム側基板1
21及びロードビーム120が、上面電極3に連結され
たベースプレート側基板111及びベースプレート11
0に対し、前記アクチュエータ中心軸5回りに揺動する
ようになっている。
【0020】前記圧電アクチュエータ1の上面電極3及
び下面電極4間への電圧印加は、好ましくは、下記2通
りの方法により行うことができる。第1の方法は、ベー
スプレート側基板111を接地電位とし、ロードビーム
側基板121に前記圧電素子を変形させる制御電圧を印
加する方法である。この場合は、例えば、図1に示され
るように、フレクシャ130に形成された圧電素子端子
132cとフレクシャのステンレス基板131とを電気
的に接続する。該電気的接続は、前記圧電素子端子13
2cにおける導体層直下の絶縁層にビア孔を向け、前記
導体層がフレクシャの前記ステンレス基板131と電気
的に接続されるような端子構造を形成することにより達
成される。なお、フレクシャのステンレス基板131と
ロードビーム120(又はロードビーム側基板121)
とは溶接により接合されるため、両者間の電気的導通は
確保されている。
【0021】第2の方法としては、ロードビーム側基板
121を接地電位とし、ベースプレート側基板111に
前記圧電素子を変形させる制御電圧する方法がある。こ
の場合には、例えば、ベースプレート側基板111に絶
縁層を形成し、該絶縁層上に圧電アクチュエータ1の上
面電極3と対向する導体パターンを形成し、該導体パタ
ーンと上面電極3とを導電性接着剤によって接着させる
ことができる。斯かる構成においては、圧電素子端子
を、前記ベースプレート側基板に形成された導体パター
ンに、外部から制御電圧が印加されるような構成とする
と共に、前記ロードビーム側基板に該ロードビーム側基
板を接地電位とするための端子を形成する。なお、該ロ
ードビーム側基板用端子は、前記図3に示された端子1
32cと同じ構造とし得る。
【0022】このように構成された磁気ヘッドサスペン
ション100においては、圧電アクチュエータ1におけ
る上面電極3及び下面電極4間に電圧が印加されると、
該圧電アクチュエータ1の圧電素子本体2が厚さ方向に
対して剪断する方向に変形する(図1及び図2参照)。
前述のように、該圧電素子本体2は平面視円形状をなし
ているため、該圧電素子本体2の変形は、上面電極3と
下面電極4とのアクチュエータ回転中心軸5回りの相対
回転を引き起こす。その結果、ロードビーム側基板12
1及びロードビーム120は、ベースプレート110
(及びベースプレート側基板111)に対して、前記ア
クチュエータ回転中心軸5回りに回転し、ロードビーム
先端部に配設された磁気ヘッドも前記アクチュエータ回
転中心軸5回りに回転する。
【0023】なお、前記ベースプレート110には基端
側にボール挿通用のボス部112が形成されており、該
ボス部112を前記支持軸に対してかしめることによ
り、ベースプレート110が前記支持軸に装着される。
該ベースプレート110は、例えば、厚さ0.2mm程度の
ステンレスから形成することができる。
【0024】又、前記ロードビーム120は、基端側に
おいて荷重曲げ部122を有しており、且つ、該荷重曲
げ部122以外の領域には、剛性を高める為のフランジ
曲げ部123を有している。前記荷重曲げ部122にお
いては、ロードビーム120が磁気ディスクへ近づく方
向(図3及び図5においては紙面の上方)に曲げ加工が
なされており、磁気ヘッドサスペンションがHDDに実
装される際には該荷重曲げ部122が所定量曲げ戻さ
れ、これにより、磁気ヘッドを磁気ディスクへ押しつけ
る為の荷重が発生するようになっている。該ロードビー
ム120は、例えば、厚さ0.03〜0.07mmのステンレスを
用いて形成することができる。
【0025】前記フレクシャ130は、磁気ヘッドをピ
ッチ方向及びロール方向に柔軟に動ける状態で支持する
為にロードビームに連結されるものであり、該フレクシ
ャ130を備えることにより、磁気ヘッドを磁気ディス
クのうねりに追従させることが可能となる。フレクシャ
130のロードビーム120への連結は、好ましくは、
溶接により行われる。該フレクシャ130は、厚さ0.02
〜0.03mmのステンレス等からなる基板131と、該基板
上に積層されたポリイミド等からなる絶縁層と、該絶縁
層上に積層された銅等からなる導体層(信号配線13
2)と、該導体層上に積層されたポリイミド等からなる
保護層とを有しおり、先端部及び基端部にそれぞれ磁気
ヘッド装着部135及びパッドステージ136が形成さ
れている。
【0026】前記磁気ヘッド装着部135の裏面側に
は、前記ロードビーム120の先端に形成されたディン
プルと呼ばれる突起124が常時接触しており、前記ロ
ードビーム120の荷重曲げ部122による荷重が前記
突起124を介して磁気ヘッドに作用するようになって
いる。
【0027】前記信号配線132は、前記磁気ヘッド装
着部135の近傍及びパッドステージ136に、それぞ
れ、磁気ヘッド側端子132a及びヘッド信号配線端子
132bを有している。前記磁気ヘッド側端子132a
は磁気ヘッドの端子と金ボールディング等により接続さ
れ、一方、前記ヘッド信号配線端子132bはFPC
(図示せず)に接続される。前記圧電素子端子132c
は、好ましくは、該パッドステージ136に設けること
ができる。
【0028】このように、本実施の形態に係る圧電アク
チュエータ1においては、周方向に分極された平面視円
形状の圧電素子本体2と、該圧電素子本体2の厚み方向
上端部及び下端部にそれぞれ備えられた上面電極3及び
下面電極4とを備えるように構成したので、該上面電極
3及び下面電極4間に電圧を印加することによって、圧
電素子本体2が周方向に沿って変形する。
【0029】従って、斯かる圧電アクチュエータ1を、
ベースプレート側基板111とロードビーム側基板12
1との間に配設すると、ロードビーム側基板121にヒ
ンジ構造を形成することなく、ロードビーム側基板12
1をベースプレート側基板111に対し揺動させること
が可能となる。従って、前記圧電アクチュエータを備え
た磁気ヘッドサスペンション100においては、ロード
ビーム120の剛性を、ヒンジ構造を有する従来のロー
ドビーム側基板に比して高めることができ、これによ
り、圧電アクチュエータ1の主共振周波数を向上させ、
結果として、磁気ヘッドを高速に移動させることが可能
となる。
【0030】さらに、斯かる圧電アクチュエータ1を備
えた磁気ヘッドサスペンション100においては、前記
両電極3,4間に電圧が印加されると、ロードビーム側
基板121に連結された下面電極4がベースプレート側
基板111に連結された上面電極3に対して周方向に回
転するように、圧電素子本体2が変形する。それ故、ベ
ースプレート側基板111と上面電極3との間の接着
層、及びロードビーム側基板121と下面電極4との間
の接着層に生ずる歪みは、従来の磁気ヘッドサスペンシ
ョンに比して、軽減され、これにより、ロードビーム側
基板121の変形が有効に防止される。従って、前記接
着剤層の劣化を有効に防止できると共に、ロードビーム
側基板121(及び/又はヒンジ構造部)の変形に起因
する磁気ヘッド変位量の低下及び磁気ヘッドの浮上特性
不安定化を有効に防止できる。
【0031】
【発明の効果】本発明に係る圧電アクチュエータによれ
ば、周方向に分極された平面視円形状の圧電素子本体
と、該圧電素子本体の厚み方向上端部及び下端部にそれ
ぞれ備えられた上面電極及び下面電極とを備えるように
構成したので、該両電極間に電圧を印加することによ
り、前記圧電素子本体が周方向に沿った厚みすべりモー
ド変形を行い、上面電極及び下面電極が相対回転を行
う。従って、該圧電アクチュエータを磁気ヘッドサスペ
ンションに使用すれば、磁気ヘッドの高速移動、磁気ヘ
ッド変位量の低下防止、磁気ヘッドの浮上特性安定化を
図ることができる。又、前記両電極とロードビーム及び
ベースプレートとを接着する接着層の劣化を有効に防止
できる。又、本発明に係る圧電アクチュエータの製造方
法によれば、周方向に分極された圧電素子本体を備えた
圧電アクチュエータを効率良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る圧電アクチュエータの一
実施の形態の斜視図である。
【図2】図2は、図1に示された圧電アクチュエータの
側面図であり、図2(a)及び(b)はそれぞれ電極印加前及
び電極印加後の状態を示している。
【図3】図3は、図1及び図2に示された圧電アクチュ
エータを備えた磁気ヘッドサスペンションの正面図(磁
気ディスク側から視た図)である。
【図4】図4は、図3に示された磁気ヘッドサスペンシ
ョンの裏面図である。
【図5】図5は、ベースプレート及びベースプレート側
基板を取り外した状態の,図3及び図4に示された磁気
ヘッドサスペンションの正面図である。
【符号の説明】
1 圧電アクチュエータ 2 圧電素子本体 3 上面電極 4 下面電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 41/22 H01L 41/22 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周方向に分極された平面視円形状の圧電
    素子本体と、該圧電素子本体の厚み方向上端部及び下端
    部にそれぞれ備えられた上面電極及び下面電極とを備え
    ていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 圧電素子本体を平面視円形状に形成する
    工程と、 前記圧電素子本体を、磁力線が該圧電素子本体の厚み方
    向に沿うような磁界中に位置させる工程と、 前記磁界の強度を変化させる工程とを含むことを特徴と
    する圧電アクチュエータ製造方法。
  3. 【請求項3】 前記圧電素子本体は、中空の円環形状で
    あることを特徴とする請求項2に記載の圧電アクチュエ
    ータ製造方法。
JP2000334585A 2000-11-01 2000-11-01 圧電アクチュエータ及びその製造方法 Pending JP2002142469A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100363179C (zh) * 2002-10-17 2008-01-23 京瓷株式会社 促动器以及打印头
JP2016162998A (ja) * 2015-03-05 2016-09-05 Fdk株式会社 円環状圧電素子の製造方法

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