JP2002137076A - レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置 - Google Patents

レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置

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JP2002137076A
JP2002137076A JP2000333237A JP2000333237A JP2002137076A JP 2002137076 A JP2002137076 A JP 2002137076A JP 2000333237 A JP2000333237 A JP 2000333237A JP 2000333237 A JP2000333237 A JP 2000333237A JP 2002137076 A JP2002137076 A JP 2002137076A
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laser beam
welded
joint
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Masahiro Sugano
雅浩 菅野
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Sony Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接対象物の接合部における少なくとも一方
の厚みがレーザビームのスポットサイズの1/2以下で
ある場合においても、溶接部にバリを生ずることなく接
合部をきれいに溶接できるようにする。 【解決手段】 固定治具24によって固定された筐体2
2及び蓋体23の上面22a,23aに設けられた接合
部29にレーザ発生装置26から発射されたレーザビー
ム25を照射して接合部29をレーザビームで溶接する
レーザ溶接方法において、接合部29における筐体22
及び蓋体23の少なくとも一方の厚みtがレーザビーム
25のスポットサイズの1/2よりも小さい場合に、そ
の接合部29の高さを、固定治具24による筐体22及
び蓋体23の固定部の上面よりも高い位置に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平行性のよい高パ
ワーのレーザをレンズで溶接対象物の表面に集光させ、
その接合部をレーザビームによって溶接するようにした
レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置に関し、特に、接合
部における溶接対象物の少なくとも一方の厚みがレーザ
ビームのスポットサイズの1/2以下であるときに用い
て好適なレーザ溶接方法及びレーザ溶接装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に、レーザビームを用いて溶
接対象物の接合部を溶接するレーザ溶接装置としては、
例えば、図5に示すような構成のものが知られている。
この図5に示すレーザ溶接装置1は、乾電池の筐体2と
蓋体3との接合部9を溶接するものである。このレーザ
溶接装置1は、筐体2を挟んで固定する固定治具4と、
この固定治具4によって固定された筐体2と蓋体3との
接合部9にレーザビーム5を照射させるレーザ発生装置
6等を備えて構成されている。
【0003】レーザ溶接装置1の固定治具4は、筐体2
が載置されると共に当該筐体2の一面側を支える固定部
材7と、この固定部材7に移動可能に搭載されると共に
筐体2の他面側を支える可動部材8とを備えている。固
定部材7の上面7a及び可動部材8の上面8aは、筐体
2の上面2a及び蓋体3の上面3aと略同一の高さに設
定されている。このように、固定部材7及び可動部材8
の各上面7a,8aの高さを筐体2及び蓋体3の各上面
2a,3aの高さと一致させることにより、筐体2と蓋
体3との接合部9を固定部材7と可動部材8とで強固に
押圧してしっかりと固定できるように構成されている。
【0004】また、レーザ溶接装置1のレーザ発生装置
6は、YAGロッド10と、このYAGロッド10と平
行に設けられたキセノンランプ11と、このキセノンラ
ンプ11の発光等を制御する制御部12と、YAGロッ
ド10から発射されるレーザの光路上に配置されたシャ
ッタ13、絞り14、反射ミラー15、レンズ16及び
レーザ加工用レンズ等が内蔵されたレーザヘッド17等
を備えて構成されている。レンズ16とレーザヘッド1
7とは光ファイバ18を介して接続されており、筐体2
と蓋体3との接合部9の上方にレーザヘッド17が下向
きに対向されている。そして、レーザヘッド17の光軸
は、接合部9の延長線と略一致するように設置されてい
る。
【0005】溶接対象物の一方の部材である筐体2は、
固定部材7に立てられた状態で載置され、可動部材8の
押圧力により挟持されて、固定治具4に固定されてい
る。筐体2の上面には四角形の開口部が設けられてお
り、その開口部に蓋体3が嵌め込まれている。この筐体
2と蓋体3との接触面が接合部9であり、従って、接合
部9の切り口は四角形として上面に設定されている。こ
の接合部9に対して、レーザ発生装置6のレーザヘッド
17が上方から対向されている。このレーザヘッド17
のレーザ加工用レンズで接合部9に焦点を結んでレーザ
ビーム5を照射することにより、接合部9がレーザビー
ム加工により溶接されて筐体2と蓋体3とが一体的に結
合される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のレーザ溶接装置1においては、筐体2及び蓋
体3の厚みがレーザビーム5のスポットサイズの1/2
以下と小さくなっている場合には、接合部9においてレ
ーザビーム5のスポットの外縁が筐体2の厚みを越えて
しまうために筐体2及び蓋体3の溶接部19が、図6に
示すように、固定治具4の固定部材7の上面7aを伝わ
って側方にはみ出してしまい、溶接部19にバリ19a
が発生するという課題があった。
【0007】このような課題は乾電池の場合、その軽量
化の要請に基づく筐体2及び蓋体3の薄型化と、この要
請に答える製造技術の向上、材料の性能アップ等に起因
して発生するようになったものである。即ち、従来の乾
電池の場合には、筐体及び蓋体の厚みが0.40mm〜
0.45mmであるのに対して、接合部におけるレーザ
ビームのスポットサイズが0.7mmであったことか
ら、レーザビームのスポットの外縁が筐体の厚みを越え
てしまうようなことがなかった。そのため、レーザビー
ムによって融解された筐体及び蓋体の溶接部が固定部材
側にはみ出してしまうことがなく、従来では、溶接部に
バリが発生するという問題は生じていなかった。
【0008】ところが、材料の性能が向上されたことに
よって筐体2及び蓋体3の板厚の薄型化が可能となり、
現在では筐体2及び蓋体3の厚みtは0.20mm〜
0.25mmになっている。その一方、レーザビーム5
のスポットサイズは0.7mmと変わることがない。そ
のため、レーザビーム5のスポットの外縁が筐体2の厚
みtを越えてしまい、図6に示すように、筐体2及び蓋
体3の溶接部19の一部が固定治具4の固定部材7側
(可動部材8側も同様)に乗り上げて筐体2の外面から
はみ出してしまい、溶接部19にバリ19aが発生する
という問題が生じるようになった。
【0009】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、溶接対象物の接合部における少な
くとも一方の厚みがレーザビームのスポットサイズの1
/2以下である場合においても、溶接部にバリを生ずる
ことなく接合部をきれいに溶接することができるレーザ
溶接方法及び、その方法を実現できるレーザ溶接装置を
提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述したような課題等を
解決し、上記目的を達成するために、本出願のレーザ溶
接方法は、固定治具によって固定された溶接対象物の上
面に設けられた接合部にレーザ発生装置から発射された
レーザビームを照射して接合部を溶接するレーザ溶接方
法において、接合部における溶接対象物の少なくとも一
方の厚みがレーザビームのスポットサイズの1/2より
も小さい場合に、その接合部の上面を、固定治具による
溶接対象物の固定部の上面よりも高い位置に設定したこ
とを特徴としている。
【0011】また、本出願のレーザ溶接装置は、溶接対
象物を挟んで固定する固定治具と、この固定治具によっ
て固定された溶接対象物の上面に設けられた接合部に向
けてスポットサイズが接合部における溶接対象物の少な
くとも一方の厚みの2倍以上の大きさを有するレーザビ
ームを発射するレーザ発生装置と、を備え、固定治具
は、溶接対象物の接合部の上面よりも低い位置を固定
し、この固定部の上面よりも高い位置に接合部の上面を
設定するようにしたことを特徴としている。
【0012】上述のように構成したことにより、本出願
のレーザ溶接方法及びレーザ溶接装置では、溶接対象物
の接合部における少なくとも一方の厚みがレーザビーム
のスポットサイズの1/2よりも小さい場合において
も、レーザビームによって溶接される接合部の上面が固
定治具による溶接対象物の固定部の上面よりも高い位置
に設定されているため、レーザビームによって融解され
た溶接対象物の溶接部の一部が固定治具側にはみ出すこ
とがなく、溶接対象物の溶接部にバリが発生するのを防
止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1〜図4は本発明の実施の
例を示すもので、図1はレーザ溶接装置の一実施例を示
す一部を断面した説明図、図2は図1に示す溶接対象物
の接合部の要部を拡大して示す説明図、図3は溶接対象
物の一実施例を分解して示す斜視図、図4は図3に示す
溶接対象物を組立状態において中央部を縦方向に断面し
た説明図である。
【0014】図1に示すように、本発明の一実施例を示
すレーザ溶接装置20は、溶接対象物の一具体例を示す
角形電池の缶21を構成する筐体22と蓋体23との接
合部29をレーザビーム25を用いてレーザビーム溶接
するものである。このレーザ溶接装置21は、筐体22
を挟んで固定する固定治具24と、この固定治具24に
よって固定された筐体22と蓋体23との接合部29に
レーザビーム25を照射させるレーザ発生装置26等を
備えて構成されている。
【0015】まず、缶21を構成する筐体22及び蓋体
23について説明する。図3及び図4に示すように、筐
体22は、縦長の直方体を中空として上面に開口部30
を設けた部材からなり、その開口部30には蓋体23が
嵌合されている。この筐体22の中空室31内には、電
力を蓄えることができる電池本体32が収納されてい
る。この電池本体32は、リード線33を介してコレク
タピン34に接続されている。コレクタピン34は、絶
縁性を有するプラスチック製のシール部材35を介して
蓋体23に保持されている。シール部材35は、蓋体2
3の中央部に設けた貫通穴に嵌合されており、上下方向
の両面に設けたフランジ部によって抜け止めされてい
る。
【0016】蓋体23は、筐体22の開口部30に嵌ま
り合う形状とされている。この蓋体23を開口部30に
嵌合することにより、筐体22の開口部30が閉じられ
る。この筐体22及び蓋体23の材質としては、例え
ば、ニッケルメッキ鋼板やステンレス鋼板等の鉄系の金
属が好適であるが、鉄系以外の金属であっても溶接の可
能なものであれば各種の金属を用いることができる。
【0017】レーザ溶接装置20は、缶21の筐体22
を挟んで固定する固定治具24と、この固定治具24に
よって固定された筐体22と蓋体23との接合部29に
レーザビーム25を照射させるレーザ発生装置26等を
備えて構成されている。
【0018】このレーザ溶接装置20の固定治具24
は、筐体22が載置されると共に当該筐体22の一方の
側面を支える固定部材27と、この固定部材27に移動
可能に搭載されると共に筐体22の他方の側面を支える
可動部材28とを備えている。可動部材28は固定部材
27に対して接近及び離反可能に構成されており、開口
部30を上に向けた状態で縦置きされた筐体22を固定
部材27と協同して挟持する。これにより、筐体22が
略垂直に立てられた状態で固定治具24に固定される。
【0019】また、固定部材27の上面27aと可動部
材28の上面28aは略同一の高さとされていると共
に、これら上面27a,28aは、筐体22及び蓋体2
3の接合部29の上面よりも低くなるように設定されて
いる。この固定部材27の上面27a等と接合部29の
上面との高さの差δは、筐体22及び蓋体23の厚みの
大小によっても異なるが、レーザビーム25のスポット
サイズが約0.7mmであって、筐体22及び蓋体23
の厚みが0.3mm以下である場合には、0.7mm以
下0.2mm以上の値に設定する。
【0020】更に好ましくは、例えば、スポットサイズ
が0.7mmであって、筐体22及び蓋体23の厚みが
0.20mm〜0.25mmである場合、固定部材27
の上面27a等と接合部29の上面との高さの差δは
0.50mmが好適である。この程度の高さの差δであ
れば、筐体22及び蓋体23を両側から押さえる力を十
分に大きく確保して缶21をしっかりと固定できると共
に、後述するようにバリを生ずることなく接合部29の
溶接を行うことができる。
【0021】このような固定治具24は、図示しない平
面座標系X−Y軸のX軸テーブル及びY軸テーブルに搭
載して使用するとよい。X軸テーブルは、平面座標系X
−Y軸のうちX軸方向に移動可能とされたテーブルであ
り、Y軸テーブルは、同じくY軸方向に移動可能とされ
たテーブルである。このY軸テーブルの上にX軸テーブ
ルが搭載される。尚、このX軸テーブル及びY軸テーブ
ルに加えて、第3の軸である高さ方向Zに固定治具24
を昇降させるZ軸テーブルを備える構成とすることもで
きる。
【0022】この固定治具24に固定された筐体22及
び蓋体23の接合部29に対して、レーザ発生装置26
のレーザヘッド47が上方から臨むよう下向きに配置さ
れる。このレーザヘッド47に内蔵されたレーザ加工用
レンズで接合部29の表面に焦点を結んでレーザビーム
25を照射することにより、缶21の上面に設定された
四角形の接合部29がレーザビーム加工により溶接され
て接合される。
【0023】レーザ溶接装置20のレーザ発生装置26
は、YAG(yttrium-aluminum-garnet) ロッド40と、
キセノンランプ41と、制御部42と、シャッタ43
と、絞り44と、反射ミラー45と、レンズ46と、レ
ーザヘッド47と、光ファイバ48等を備えている。Y
AGロッド40は、平行性のよい高パワーのレーザを発
射するもので、このYAGロッド40と平行にキセノン
ランプ41が配置されている。キセノンランプ41は、
主としてキセノンガスの励起によって発光する放電ラン
プである。このキセノンランプ41の両端の電極部に
は、制御部42が電気的に接続されている。この制御部
42は、キセノンランプ41の発光等を制御することに
より、YAGロッド40から出力されるレーザのパワー
等を制御する。
【0024】YAGロッド40から発射されるレーザビ
ームの光路上にはYAGロッド40側から順に、光路を
開閉するシャッタ43、光路の開口面積を調整する絞り
44、レーザビームの進行方向を変化させる反射ミラー
45、反射ミラー45から入力されたレーザビームを光
ファイバ48に導くレンズ46、及び光ファイバ48か
ら入力されるレーザビームを溶接対象物である筐体22
及び蓋体23の接合部29に照射するレーザ加工用レン
ズが内蔵されたレーザヘッド47が配置されている。レ
ーザ加工用レンズは、可撓性を有する光ファイバ48を
介してレンズ46と接続されている。このレーザ加工用
レンズを有するレーザヘッド47は、図1において上下
方向(Z軸方向)へ移動可能に構成されている。
【0025】このような構成を有するレーザ溶接装置2
0によれば、例えば、次のようにして缶21を構成する
筐体22と蓋体23との接合部29を溶接して接合する
ことができる。図1に示すように、まず、開口部30に
蓋体23を嵌め合わせた筐体22を固定治具24の固定
部材27上に載置する。次に、可動部材28を固定部材
27側に移動させ、固定部材27と可動部材28とで筐
体22を横方向から挟持して固定する。このとき、筐体
22及び蓋体23の各上面22a,23aと固定治具2
4の固定部材27及び可動部材28の各上面27a,2
8aとの間には、高さの差δができるように予め所定の
大きさの段差が設定されているが、その高さの差δは小
さいものであるため、この高さの差δを設けたことによ
って固定治具24が筐体22及び蓋体23を挟み付ける
力に影響を与えることはなく、しっかりと確実に挟持し
て固定することができる。
【0026】次に、レーザ発生装置26を動作させ、レ
ーザビーム25を筐体22と蓋体23との接合部29に
照射する。即ち、制御部42の制御により、キセノンラ
ンプ41を点灯してYAGロッド40からレーザを発射
するとともにシャッタ43を開くことにより、そのレー
ザが絞り44、反射ミラー45、レンズ46及び光ファ
イバ48を介してレーザヘッド47に供給される。これ
によりレーザビーム25が、レーザヘッド47のレーザ
加工用レンズから出射されて接合部29に照射される。
【0027】このとき、レーザビーム25の焦点が接合
部29に結ばれているため、その接合部29がレーザビ
ーム25により加熱されて融解される。これにより、筐
体22及び蓋体23の上部がそれぞれ融解され、互いに
混ざり合った後、冷えて固まることによって溶接部49
となる。尚、レーザビーム25の光軸は、接合部29の
接触面と略一致させるようにして溶接作業を行うように
する。
【0028】この場合、筐体22及び蓋体23の厚み
(肉厚)、特に筐体22の厚みtが0.25mmである
ものとすると、レーザビーム25のスポットサイズが
0.7mmであるため、レーザビーム25のスポットの
外縁が筐体22の表面よりも外側にはみ出してしまう。
ところが、筐体22及び蓋体23の各上面22a,23
aと固定部材27及び可動部材28の各上面27a,2
8aとの間には、上述したような高さの差δが設定され
ているため、筐体22及び蓋体23の融解部分に生じる
表面張力によって盛り上がった状態を維持することがで
き、その融解部分が固定部材27や可動部材28の上面
27a,28aに流れ込むことがない。従って、溶接部
49にバリを発生することがなく、バリの無いきれいな
溶接部49を形成することができる。
【0029】尚、上述した高さの差δは、0.7mm以
上であってもレーザビーム溶接自体は行うことができる
が、その場合には、筐体22等を挟持する力が小さくな
るため好ましいものではない。従って、筐体22等の厚
みが0.3mm以下と薄い場合には、0.7mmから
0.2mmまでの範囲内の値を用いるようにする。
【0030】以上説明したが、本発明は上記実施の例に
限定されるものではなく、例えば、上記実施例において
は溶接対象物として角形電池の缶21を適用した例につ
いて説明したが、溶接対象物が丸形電池であっても良い
ことは勿論のこと、電池以外であっても、その物が筐体
と蓋体とを有し且つ固定治具で固定された状態において
上方からレーザビームを照射されて溶接されることを目
的とするものであれば、各種の溶接対象物を適用するこ
とができる。
【0031】また、上記実施例では、筐体22と蓋体2
3を90度に組み合わせ、筐体22の厚みt側からレー
ザビーム溶接を行う例について説明したが、例えば、2
つの部材を厚み側に重ね合わせ、その厚み側からレーザ
ビーム溶接を行うように構成してもよいことは勿論であ
る。更に、レーザ発生装置26及び固定治具24の構成
は、上述した実施例に限定されるものでないことは勿論
である。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない
範囲で種々変更できるものである。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本出願のレーザ溶
接方法及びレーザ溶接装置によれば、溶接対象物の接合
部における少なくとも一方の厚みがレーザビームのスポ
ットサイズの1/2よりも小さい場合においても、レー
ザビームによって溶接される接合部の上面が固定治具に
よる溶接対象物の固定部の上面よりも高い位置に設定さ
れているため、レーザビームによって融解された溶接対
象物の溶接部の一部が固定治具側にはみ出すことがな
い。そのため、溶接部にバリを発生することがなく、バ
リの無いきれいな溶接部を形成することができるという
効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ溶接装置の一実施例を示すもの
で、固定治具に固定された筐体及び蓋体の接合部をレー
ザビーム溶接する状態を示す説明図である。
【図2】図1の要部を拡大して示すもので、溶接部にバ
リができていない状態を示す説明図である。
【図3】本発明のレーザ溶接装置に用いて好適な溶接対
象物の一例を分解して示す斜視図である。
【図4】図3に示す溶接対象物を縦方向に断面して示す
説明図である。
【図5】従来のレーザ溶接装置を示す説明図である。
【図6】図5の要部を拡大して示す説明図である。
【符号の説明】
20 レーザ溶接装置、 21 缶(溶接対象物)、
22 筐体、 23蓋体、 24 固定治具、 25
レーザビーム、 26 レーザ発生装置、27 固定部
材、 28 可動部材、 29 接合部、 30 開口
部、 37レーザヘッド、 49 溶接部、 δ 高さ
の差

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定治具によって固定された溶接対象物
    の上面に設けられた接合部にレーザ発生装置から発射さ
    れたレーザビームを照射して当該接合部を溶接するレー
    ザ溶接方法において、 上記接合部における上記溶接対象物の少なくとも一方の
    厚みが上記レーザビームのスポットサイズの1/2より
    も小さい場合に、当該接合部の上面を、上記固定治具に
    よる当該溶接対象物の固定部の上面よりも高い位置に設
    定したことを特徴とするレーザ溶接方法。
  2. 【請求項2】 上記レーザビームのスポットサイズが約
    0.7mmであって、上記溶接対象物の厚みが0.3m
    m以下である場合に、当該溶接対象物の上面を上記固定
    治具の上面よりも0.7mmから0.2mmまでの範囲
    内の値で高くして固定したことを特徴とする請求項1記
    載のレーザ溶接方法。
  3. 【請求項3】 上記溶接対象物は、電力を蓄えることが
    できる電池本体が収納される筐体と、この筐体の開口部
    を塞ぐ蓋体とからなり、上記筐体及び蓋体は、レーザ溶
    接の可能な鉄系の金属によって形成されていることを特
    徴とする請求項1又は2記載のレーザ溶接方法。
  4. 【請求項4】 溶接対象物を挟んで固定する固定治具
    と、上記固定治具によって固定された上記溶接対象物の
    上面に設けられた接合部に向けてスポットサイズが当該
    接合部における溶接対象物の少なくとも一方の厚みの2
    倍以上の大きさを有するレーザビームを発射するレーザ
    発生装置と、を備え、 上記固定治具は、上記溶接対象物の上記接合部の上面よ
    りも低い位置を固定し、当該固定部の上面よりも高い位
    置に接合部の上面を設定するようにしたことを特徴とす
    るレーザ溶接装置。
  5. 【請求項5】 上記レーザビームのスポットサイズが約
    0.7mmであって、上記溶接対象物の厚みが0.3m
    m以下である場合に、上記固定治具は、その上面が当該
    溶接対象物の上記接合部の上面よりも0.7mmから
    0.2mmまでの範囲内の値で低い位置を固定するよう
    にしたことを特徴とする請求項4記載のレーザ溶接装
    置。
  6. 【請求項6】 上記溶接対象物は、電力を蓄えることが
    できる電池本体が収納される筐体と、この筐体の開口部
    を塞ぐ蓋体とからなり、上記筐体及び蓋体は、レーザ溶
    接の可能な鉄系の金属によって形成されていることを特
    徴とする請求項4又は5記載のレーザ溶接装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009277593A (ja) * 2008-05-16 2009-11-26 Hitachi Maxell Ltd 密閉型電池の製造方法及び製造装置と密閉型電池
JP2013197034A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Toyota Motor Corp 二次電池の溶接装置および二次電池の製造方法
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