JP2002135955A - 架空線用ダンパー - Google Patents

架空線用ダンパー

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JP2002135955A
JP2002135955A JP2000323053A JP2000323053A JP2002135955A JP 2002135955 A JP2002135955 A JP 2002135955A JP 2000323053 A JP2000323053 A JP 2000323053A JP 2000323053 A JP2000323053 A JP 2000323053A JP 2002135955 A JP2002135955 A JP 2002135955A
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JP
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wire
weight
damper
clamp
steel
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JP2000323053A
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English (en)
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Takeo Munakata
武男 宗像
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 架空線12を把持するクランプ14と、このクラ
ンプ14に中間部を支持された鋼撚線16と、この鋼撚線16
の両端に取り付けられたウェイト18とからなるダンパー
で、鋼撚線の疲労破断が起こりにくい、振動防止効果の
高いダンパーを提供する。 【解決手段】 ウェイト18を、ゴム弾性を有する材料で
架空線に跨る形に形成した。架空線12が振動したとき
に、鋼撚線16の曲げ変形による素線摩擦損と、ウェイト
18が架空線12に衝突することによる振動の撹乱で振動を
減衰させる。ウェイト18が架空線12に衝突するため、鋼
撚線16の過大な曲げが規制され、鋼撚線16の疲労破断が
起こりにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、架空線(架空送
電線や架空地線など)の微風振動を防止するダンパーに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】 この種のダンパーとしては従来からス
トックブリッジダンパーやトーショナルダンパーなどが
公知である。これらのダンパーは、架空線を把持するク
ランプと、このクランプに中間部を支持された鋼撚線
と、この鋼撚線の両端に取り付けられたウェイトとから
構成され、架空線の振動エネルギーを鋼撚り線の曲げ又
は捻りによる素線摩擦損で吸収するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 従来のダンパーは、
鋼撚線の曲げ又は捻りによる素線摩擦損で振動エネルギ
ーを吸収する以外に振動抑制機能がないため、振動防止
効果を向上させるのに限界があった。また鋼撚線が繰り
返し曲げを受けるだけでなく、架空線の振動周波数が特
定の周波数になると、ウェイトが共振を起こして鋼撚線
を激しく屈曲するため、鋼撚線が疲労しやすく、鋼撚線
の疲労破断により重錘が脱落することがある。
【0004】 また冬季に架空線に着氷雪が生じて見か
け上外径が増大すると、風からの入力エネルギーが架空
線の外径の4乗に比例して増大することから、このよう
な状況下では従来のダンパーでは鋼撚線が入力エネルギ
ーを吸収しきれず、短期間のうちに鋼撚線の素線切れや
重錘の脱落が発生するという問題もある。
【0005】 本発明の目的は、以上のような問題点に
鑑み、振動防止効果が高く、鋼撚線の疲労破断が起こり
にくい架空線用ダンパーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成するた
め、本発明に係る架空線用ダンパーは、架空線を把持す
るクランプと、このクランプに中間部を支持された鋼撚
線と、この鋼撚線の両端に取り付けられたウェイトとか
らなり、前記ウェイトがゴム弾性を有する材料で架空線
に跨る形に形成されていることを特徴とするものであ
る。
【0007】 このダンパーのクランプと鋼撚線とウェ
イトは、クランプで架空線を把持すると、鋼撚線がたわ
んでウェイトが架空線に押し付けられるようになってい
ることが好ましい。
【0008】 また本発明に係る架空線用ダンパーは、
複導体送電線に適用するときは、複導体送電線の一方の
素導体を把持するクランプと、このクランプに一端を支
持された鋼撚線と、この鋼撚線の他端に取り付けられた
ウェイトとからなり、前記ウェイトがゴム弾性を有する
材料で前記複導体送電線の他方の素導体に跨る形に形成
されている構成とするとよい。
【0009】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施形態を、図
面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形
態を示す。この架空線用ダンパー10は、架空線12(架空
送電線又は架空地線)を把持するクランプ14と、このク
ランプ14に中間部を支持された鋼撚線16と、この鋼撚線
16の両端に固定されたウェイト18とから構成されてい
る。クランプ14及び鋼撚線16は従来のダンパーと同様の
ものである。
【0010】 このダンパー10の特徴は、ウェイト18が
ゴム弾性を有する材料(架空線12に衝突しても架空線12
を傷つけない程度の緩衝性のある材料。具体的にはゴム
又はプラスチック)からなり、架空線12に跨る形(架空
線12が入る溝20を有する形)に形成されていることであ
る。ウェイト18は鋼撚線16の端部にモールド成形するこ
とにより取り付けられるが、鋼撚線16からの引き抜けを
防止するため、鋼撚線16の端部に抜け止め用のスリーブ
22を圧着した上で、ウェイト18のモールド成形がなされ
ている。
【0011】 鋼撚線16としては7本撚り又は19本撚り
の鋼撚線を用いることができる。鋼撚線16の長さは、0.
3〜1.0m程度である。ウェイト18の質量は0.5〜数kgで
ある。
【0012】 このダンパー10は、架空線12に微風振動
が発生すると、ウェイト18が上下に振れるため、鋼撚線
16の繰り返し曲げによる素線間摩擦損や、ウェイト18と
架空線12との摩擦損等によって振動エネルギーを吸収す
る。またウェイト18の振れが大きくなると、ウェイト18
の溝20の底が架空線12に衝突するため、衝突による振動
の撹乱によって振動を減衰させる。このため振動防止効
果が高い。またウェイト18の振れの大きさは、溝20の底
が架空線12に当たる状態が最大であり、それ以上には大
きくならない(最大振幅が規制されている)ので、鋼撚
線16に過大な曲げ応力を発生させることがなく、鋼撚線
16の疲労破断の危険性を大幅に少なくすることができ
る。
【0013】 図2は本発明の他の実施形態を示す。こ
のダンパー10は、架空線12の両側に平行に配置される2
本の鋼撚線16を有しており、この2本の鋼撚線16の中間
部に、架空線12を把持するクランプ14を取り付け、2本
の鋼撚線16の両端に、架空線12に跨る形のゴム弾性を有
するウェイト18を固定したものである。それ以外は図1
の実施形態と同じである。このように鋼撚線16を2本使
用すると、鋼撚線16に吸収される振動エネルギーが増加
し、効率よく架空線の振動を抑制することができる。
【0014】 図3は本発明のさらに他の実施形態を示
す。このダンパー10が図1のダンパーと異なるのは、ウ
ェイト18の溝20の深さを浅くして、クランプ14で架空線
12を把持したときに、鋼撚線16がたわんでウェイト18が
架空線12に押し付けられるようにしたことである。すな
わち、クランプ14付近の架空線12と鋼撚線16の間隔D1
よりウェイト18付近の架空線12と鋼撚線16の間隔D2
方が大きくなるようにしたことである。それ以外は図1
の実施形態と同じである。このようにすると、架空線12
に生じた微小振幅の振動に対してもゴム弾性のあるウェ
イト18が感応し、振動吸収効率を高めることができる。
【0015】 図4は、図1又は図3のようなダンパー
を架空線に複数取り付ける場合の取り付け方の一例を示
したものである。すなわち、鉄塔24側のダンパー10Aは
架空線12の上側に、径間側のダンパー10Bは架空線12の
下側に取り付け、かつダンパー10Aの径間側のウェイト
18がダンパー10Bのクランプ14と鉄塔24側のウェイト18
との間に位置するように取り付けたものである。
【0016】 架空線のダンパーを複数取り付ける場
合、複数のダンパー10A、10Bは同一の大きさでもよい
が、径間側のダンパー10Bを鉄塔24側のダンパー10Aよ
り小型なもの(ウェイトの軽いもの)にすることが好ま
しい。その理由は、架空地線などのように比較的小径の
架空線では40〜100Hz以上の高い周波数の振動が恒常的
に発生し、このような高周波数の振動はウェイト18の口
元で反射しやすいので、ウェイト18が軽量な方が振動の
反射が少なくなるからである。
【0017】 図5は本発明のさらに他の実施形態を示
す。図において、12A、12Bは複導体送電線を構成する
2本の素導体、26は素導体12A、12Bを鉄塔に引き留め
る引留め金具、10A、10Bは複導体送電線用のダンパー
である。ダンパー10Aは、鋼撚線16の一端に複導体送電
線の一方の素導体12Aを把持するクランプ14を取り付
け、鋼撚線16の他端に複導体送電線の他方の素導体12B
に跨る形のゴム弾性を有するウェイト18を取り付けたも
のである。ダンパー10Bもダンパー10Aと同じ構造であ
るが、複導体送電線への取り付け方をダンパー10Aと反
対にしてある。
【0018】 ダンパー10A、10Bは次のようにして取
り付けるとよい。ダンパー10Aを取り付けるときは、ま
ず素導体12Aを矢印Pのように(上側回りで内側から外
側へ行くように)捻った状態で、ウェイト18を素導体12
Bに押し付けながら、クランプ14で素導体12Aを把持す
る。またダンパー10Bを取り付けるときは、素導体12B
を矢印Qのように(上側回りで内側から外側へ行くよう
に)捻った状態で、ウェイト18を素導体12Aに押し付け
ながら、クランプ14で素導体12Bを把持する。このよう
にすると素導体12A、12Bに捻りが加えられているた
め、素導体12A、12Bに振動が発生した場合、ダンパー
10A、10Bはそれぞれクランプ14が把持している素導体
12A、12Bを回転中心として振動する。この際、ウェイ
ト18と素導体12A、12Bの衝突による振動の撹乱、鋼撚
線16の変形による素線摩擦損、及び素導体12A、12B自
身の減衰の早い捻れ振動が発生し、素導体12A、12Bの
振動を効率よく吸収することができる。
【0019】 この実施形態では、鋼撚線16が素導体12
A、12Bに対し直角に配置される例を示したが、鋼撚線
16が素導体12A、12Bに対し斜めになるようにクランプ
及びウェイトの構造を設定すれば、鋼撚線16の長さが長
くなり、振動エネルギー吸収効率を高めることができ
る。
【0020】
【発明の効果】 以上説明したように本発明によれば、
鋼撚線の変形による摩擦損だけでなく、ウェイトが架空
線に衝突することによる架空線の振動の撹乱によっても
架空線の振動を抑制することができるため、振動防止効
果の高いダンパーを得ることができる。またウェイトは
ゴム弾性を有しているため、架空線に衝突しても架空線
を傷つけることがない。さらにウェイトが架空線に衝突
することによりウェイトの振幅が規制され、鋼撚線に過
大な曲げ変形が加わらなくなるため、鋼撚線の疲労破断
が発生しにくいダンパーを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るダンパーの一実施形態を示す、
(A)は正面図、(B)は側面図。
【図2】 本発明に係るダンパーの他の実施形態を示
す、(A)は平面図、(B)は側面図。
【図3】 本発明に係るダンパーのさらに他の実施形態
を示す、(A)は正面図、(B)は側面図。
【図4】 図1又は図3に示すダンパーの使用状態の一
例を示す説明図。
【図5】 本発明に係るダンパーのさらに他の実施形態
を使用状態で示す、(A)は平面図、(B)は(A)の
B−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図。
【符号の説明】
10:ダンパー 12:架空線 14:クランプ 16:鋼撚線 18:ゴム弾性を有するウェイト 20:溝 22:抜け止め用圧着スリーブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架空線を把持するクランプと、このクラ
    ンプに中間部を支持された鋼撚線と、この鋼撚線の両端
    に取り付けられたウェイトとからなり、前記ウェイトが
    ゴム弾性を有する材料で架空線に跨る形に形成されてい
    ることを特徴とする架空線用ダンパー。
  2. 【請求項2】 クランプと鋼撚線とウェイトは、クラン
    プで架空線を把持すると、鋼撚線がたわんでウェイトが
    架空線に押し付けられるようになっていることを特徴と
    する請求項1に記載の架空線用ダンパー。
  3. 【請求項3】 複導体送電線の一方の素導体を把持する
    クランプと、このクランプに一端を支持された鋼撚線
    と、この鋼撚線の他端に取り付けられたウェイトとから
    なり、前記ウェイトがゴム弾性を有する材料で前記複導
    体送電線の他方の素導体に跨る形に形成されていること
    を特徴とする架空線用ダンパー。
JP2000323053A 2000-10-23 2000-10-23 架空線用ダンパー Pending JP2002135955A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113202035A (zh) * 2021-05-19 2021-08-03 温茂彩 多功能的道路桥梁工程用防护装置

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