JP2002135024A - 車載アンテナ装置 - Google Patents

車載アンテナ装置

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JP2002135024A
JP2002135024A JP2000325901A JP2000325901A JP2002135024A JP 2002135024 A JP2002135024 A JP 2002135024A JP 2000325901 A JP2000325901 A JP 2000325901A JP 2000325901 A JP2000325901 A JP 2000325901A JP 2002135024 A JP2002135024 A JP 2002135024A
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antenna device
antenna
antennas
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Kazushige Ogino
和滋 荻野
Haruhiko Kondo
晴彦 近藤
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  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フロントガラス上に運転席からの前方視認性
を損なわないように、かつ電気的特性が良好となるよう
に複数のアンテナを配置する。 【解決手段】 フロントガラス9の上部に、運転席側に
はアンテナ1、助手席側にはアンテナ2,3を分けて配
置する。アンテナ1,2,3に給電を行う同軸ケーブル
4,5,6は、助手席側のピラー部22に敷設する。各
同軸ケーブル4,5,6の給電点11,12,13はピ
ラー部21,22に設け、アース用端子17,18,1
9はピラー部21,22の塗装膜上に貼付ける金属箔2
3,24に接続する。運転席側のアンテナ1に対して給
電を行う同軸ケーブル4は、助手席側のピラー部22か
らルーフ部25とフロントガラス9の上縁との境界近傍
を通して敷設し、運転席側のピラー部21に給電点11
を設けて導体線14で接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のフロント
ガラスの開口部上に複数のアンテナを貼付けて形成する
車載アンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、たとえばFMラジオ放送、テ
レビジョン放送、VICS交通情報放送などを受信する
ために、車両の窓ガラス上にフィルムアンテナを貼付け
て用いることが提案されている。たとえば、特開昭61
−82502号公報には、車両のフロントガラスの開口
部などに、透明なプラスチックフィルム上に導体パター
ンで形成したアンテナエレメントを貼付ける考え方が示
されている。また特開平9−175166号公報には、
車体の窓ガラス、たとえばフロントガラスのほぼ全面に
アンテナを形成する考え方が示されている。また特開平
11−88026号公報には、車体前後のバンパの両端
にシート状のアンテナを装着し、4チャネル・ダイバー
シティ方式のテレビジョン受像等に用いる先行技術が開
示されている。本件出願人も、特願平11−15052
1でフロントガラスの助手席側にフィルムアンテナを貼
付ける車載用フィルムアンテナについて提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、自動車のフロン
トガラスの開口部に設置するフィルムタイプのアンテナ
は、運転者の前方視認性確保の観点から、助手席側のフ
ロントガラス開口部上部およびフロントガラス開口部中
央付近上部に設置するようにしている。しかしながら、
アンテナをフロントガラス開口部の中央上部付近に設置
する場合には、配線や給電点の接地接続作業が困難とな
る問題がある。また、フロントガラス中央上部には、ル
ームミラーが設置されており、機械的な干渉でアンテナ
を設置することができなくなる場合もある。さらに、複
数のアンテナを貼付ける場合には、アンテナ相互間の電
気的干渉で、充分な性能が発揮できなくなったり、距離
が接近することによって空間ダイバーシティ効果を充分
得ることができなくなったりする問題がある。
【0004】本発明の目的は、複数のアンテナをフロン
トガラス上に貼付けても、運転席からの前方視認性を損
ねないで良好な電気的特性を得ることができる車載アン
テナ装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気絶縁性の
透明フィルム上の導体パターンによって形成され、自動
車のフロントガラス開口部上に貼付けられるアンテナを
複数有する車載アンテナ装置であって、該複数のアンテ
ナのうちの一部は、該フロントガラスの上部の一側方寄
りの周縁に配置され、該複数のアンテナのうちの残部
は、該フロントガラスの上部の他側方寄りの周縁に配置
されることを特徴とする車載アンテナ装置である。
【0006】本発明に従えば、自動車のフロントガラス
開口部上に貼付けられる複数のアンテナは、電気絶縁性
の透明フィルム上の導体パターンによって形成される。
複数のアンテナのうちの一部は、フロントガラスの上部
の一側方寄りの周縁に配置される。複数のアンテナのう
ちの残部は、フロントガラスの上部の他側方寄りの周縁
に配置される。複数のアンテナがフロントガラスの上部
の一側方寄りと他側方寄りとに分けて配置されるので、
フロントガラスの中央付近にはアンテナが貼付けられ
ず、運転席からの前方視認性を良好に保つことができ
る。アンテナは、電気絶縁性の透明フィルム上に形成さ
れるので、アンテナが貼付けられている位置でも視認性
を確保することができる。フロントガラスの両側方に離
れて配置されるアンテナ間では、空間ダイバーシティ効
果を充分に得て受信性能を向上させることができる。
【0007】また本発明は、前記フロントガラスの両側
方で自動車車体のピラー部に、前記複数のアンテナのう
ちで、近接しているアンテナへの給電点用の接地点がそ
れぞれ設けられることを特徴とする。
【0008】本発明に従えば、複数のアンテナには、フ
ロントガラスの側方のピラー部のうち、近い方のピラー
部に給電点用の接地点がそれぞれ設けられるので、給電
点から車体の接地点への距離を短くして、アンテナの特
性を向上させるとともに、取付作業性を改善することが
できる。
【0009】また本発明で前記接地点には、前記自動車
車体のピラー部の塗装面上に、車体金属と容量結合する
金属箔が貼付けられることを特徴とする。
【0010】本発明に従えば、自動車車体のピラー部の
接地点には、塗装面上に金属箔が貼付けられ、車体金属
と容量結合するので、アンテナ給電用の接地は給電線を
金属箔に接続すれば可能となる。塗装を剥がして車体金
属に直接接続する必要がなくなって、アンテナ装着時の
作業量を低減し、取付作業性を改善するとともに、塗装
を剥がすことによる耐食性の低下を避けることができ
る。
【0011】また本発明で前記複数のアンテナは、使用
周波数帯域が相互にずらしてあることを特徴とする。
【0012】本発明に従えば、複数のアンテナを使用周
波数帯域が相互にずれるようにしてあるので、複数のア
ンテナ全体として広い周波数帯域をカバーさせることが
できる。
【0013】また本発明は、前記フロントガラスの一側
方のピラー部に沿って敷設され、該一側方寄りの周縁に
配置されるアンテナに給電する一方側給電線と、該一側
方のピラー部、および該フロントガラスの上縁と自動車
車体のルーフ部との境界近傍に敷設され、前記フロント
ガラスの他側方寄りの周縁に配置されるアンテナに給電
する他方側給電線とを含むことを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、複数のアンテナへの給電
線は、一側方のピラー部から該一側方寄りのアンテナ
と、他側方寄りのアンテナとにともに給電することがで
きる。他側方寄りのアンテナへの給電は、該一側方のピ
ラー部とフロントガラス上縁と車体のルーフ部との境界
近傍を通して行うので、アンテナへの給電線をフロント
ガラスの一側方のピラー側に集め、アンテナへの給電線
の敷設を給電線の引回しを最小限に留めて、取付作業性
を改善することができる。
【0015】また本発明で前記複数のアンテナのうちの
少なくとも1つのアンテナは、給電点から前記導体パタ
ーンまでを接続する導体線の長さと、該導体パターンの
長さとを加えた長さL1が、使用周波数帯域を代表する
波長をλとし、該導体パターンを形成する導体をガラス
面および導体パターン近傍の誘電体に接近させて設置す
る場合の波長短縮率をαとして、L1=α×λ/4で表
され、かつ導体パターンは、フロントガラスの上縁から
予め定める長さの範囲内に設置されることを特徴とす
る。
【0016】本発明に従えば、アンテナの導体長が実質
的に波長の4分の1であるλ/4に近いアンテナを得る
ことができ、アンテナはフロントガラス上縁から予め定
める長さの範囲に設置されるので、運転席からの前方視
認性も確保することができる。
【0017】また本発明で前記導体パターンは、予め定
める2次元形状の部分を有し、前記導体パターンが占め
る面の長手方向の長さと前記給電点から導体パターンま
でを接続する導体線の長さとを加えた長さL2が、前記
波長λと前記波長短縮率αとを用いて、L2<α×λ/
4で表されることを特徴とする。
【0018】本発明に従えば、導体パターンには、2次
元形状の部分を有するので、一直線上の導体パターンに
比べて導体パターンの2次元形状の長手方向の長さを短
くし、アンテナの小型化を図り、運転席前方視認性も確
保することができる。
【0019】また本発明で前記2次元形状は、少なくと
も一部に折れ曲がり形状を含むことを特徴とする。
【0020】本発明に従えば、2次元形状として、少な
くとも一部に折れ曲がり形状を含むので、単に一直線上
の形状を有する導体パターンに比べ、2次元形状の長手
方向の長さを短くし、アンテナの小型化を図り、運転席
前方視認性も確保することができる。
【0021】また本発明で前記2次元形状は、給電用の
導体線との接続部から異なる方向に延びる複数の線状パ
ターンを含むことを特徴とする。
【0022】本発明に従えば、アンテナの導体パターン
の2次元形状は、給電用の導体線との接続部から異なる
方向に延びる複数の線状パターンを含むので、必要な導
体パターンの長さを確保しつつ、全体としての長手方向
の長さを短くして、アンテナの小型化を図り、運転席前
方視認性も確保することができる。
【0023】また本発明で前記2次元形状は、折り返し
形状を含むことを特徴とする。本発明に従えば、2次元
形状は折り返し形状を含むので、アンテナ全体の長さを
短縮して、アンテナの小型化を図り、運転席前方視認性
も確保することができる。
【0024】また本発明で前記2次元形状は、枠型形状
を含むことを特徴とする。本発明に従えば、2次元形状
は枠型形状を含むので、アンテナの長手方向の長さを短
縮して、アンテナの小型化を図り、運転席前方視認性も
確保することができる。
【0025】また本発明で前記アンテナが形成されてフ
ロントガラスに貼付けられる透明フィルムは、該フロン
トガラスの端辺に接近する辺が一直線を形成しないこと
を特徴とする。
【0026】本発明に従えば、アンテナが形成されてフ
ロントガラスに貼付けられる透明フィルムで、フロント
ガラスの端辺に接近する辺は、一直線を形成しない。透
明フィルムとフロントガラスの端辺との接近部分で、フ
ロントガラスの曲面形状で透明フィルムを貼付ける際に
曲がりやすくても、辺が一直線を形成していないので、
曲がっていること自体を目立ちにくくすることができ
る。
【0027】また本発明の前記透明フィルムで前記フロ
ントガラスの端辺に接近する辺は、該辺の両端部近傍で
該フロントガラスの端辺に最も接近するような凹型形状
を有することを特徴とする。
【0028】本発明に従えば、透明フィルムでフロント
ガラスの端辺に接近する辺は、辺の両端部がフロントガ
ラスの端辺に最も接近するような凹部を有するので、透
明フィルムとフロントガラスの端辺とが平行でなくて
も、ずれていることを目立ちにくくすることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態と
しての車載アンテナ装置の概略的な構成を示す。本実施
形態の車載アンテナ装置では、3つのアンテナ1,2,
3を用い、給電線である同軸ケーブル4,5,6からそ
れぞれ給電を行う。各同軸ケーブル4,5,6は、ダイ
バーシティユニット7で切換えられ、全体として車載ア
ンテナ装置8を構成する。本実施形態の車載アンテナ装
置8では、自動車の車両内部の運転席前方のフロントガ
ラス9の表面に、3つのアンテナ1,2,3が運転席側
と助手席側とに分けて配置される。3本の同軸ケーブル
4,5,6とダイバーシティユニット7とは、助手席側
に配置され、さらにたとえばテレビジョン放送受信用の
受信機10がダイバーシティユニット7に接続される。
【0030】3本の同軸ケーブル4,5,6は、先端側
の給電点11,12,13から外部導体と分かれて芯線
が引出される導体線14,15,16で、アンテナ1,
2,3とそれぞれ接続される。給電点11,12,13
では、外部導体に接続されるアース用端子17,18,
19が導体線14,15,16とそれぞれ分かれる。ア
ース用端子17,18,19は、車体20のフロントガ
ラス9の両側に配置されるピラー部21,22に貼付け
られる金属箔23,24にそれぞれ接続される。
【0031】本実施形態の車載アンテナ装置8では、複
数、たとえば3つのアンテナ1,2,3のうちの1つの
アンテナ1が、フロントガラス9の一側方、たとえば運
転席側の上部に周縁に沿って貼付けられる。複数のアン
テナ1,2,3のうちの残りのアンテナ2,3は、フロ
ントガラス9の他側方側である助手席側の上部に貼付け
られる。3本の同軸ケーブル4,5,6は、フロントガ
ラス9の両側方のうちの一方、たとえば助手席側のピラ
ー部22でまとめられ、助手席側に近いアンテナ2,3
に対しては、ピラー部22に一方側給電線である同軸ケ
ーブル5,6からの給電点12,13が設けられ、給電
点12,13から導体線15,16を介して給電が行わ
れる。車体20へのアース用端子18,19による接地
も、ピラー部22に貼付けられる金属箔24に対して行
われる。
【0032】3本の同軸ケーブル4,5,6がまとめら
れるピラー部22から遠い側のピラー部21に接近して
貼付けられるアンテナ1に対する給電は、他方側給電線
である同軸ケーブル4がピラー部22からピラー部21
側へ、フロントガラス9の上縁と車体20のルーフ部2
5との境界近傍を通るように引回され、ピラー部21側
に設けられる給電点11から導体線14を介して行われ
る。給電点11の近傍には、金属箔23が貼付けられ、
アース用端子17が接続される。
【0033】以上説明したような本実施形態の車載アン
テナ装置8での複数のアンテナ1,2,3の配置は、車
体20のピラー部21,22とルーフ部25とのフロン
トガラス開口部26の周縁で、フロントガラス9の上部
に、左右に分けて行われる。また、各アンテナ1,2,
3は、フロントガラス開口部26の上縁から、予め定め
る長さ、たとえば50mmの範囲内に配置する。これに
よって、運転席からの前方視認性を確保し、さらにフロ
ントガラス9の上方の中央部分に設けられるルームミラ
ー27との間での機械的な干渉を避けることができる。
なお、4以上のアンテナを用いるときには、フロントガ
ラス9の両側に複数のアンテナを配置したり、一方に1
つのアンテナを配置して、他方に残りのアンテナを配置
したりすることができる。
【0034】アンテナ1に給電するために、助手席側の
ピラー部22から運転席側のピラー部21に引出す同軸
ケーブル位置は、フロントガラス9の上端縁に沿わせて
もよく、またフロントガラス9の上端辺に接する車体2
0のルーフ部25の金属部分に沿わせて行わせることも
できる。ルーフ部25の金属部分に沿わせる同軸ケーブ
ル4の敷設や、ピラー部22の金属部分に沿わせる同軸
ケーブル4,5,6の敷設は、表面側を内装材で覆って
車室内からは見えないように隠して行う。運転席側のア
ンテナ1に対しては、助手席側のダイバーシティユニッ
ト7から、車室の床を通って運転席側のピラー部21に
同軸ケーブル4を引出し、ピラー部21を介して行うこ
とも可能である。ただし、助手席から運転席側を通る床
には、車両の制御用の多くの配線が成されており、また
同軸ケーブル4が露出しないようにする必要もあるの
で、助手席のピラー部22からフロントガラス9の上部
を通って引出す方が敷設を容易に行うことができる。
【0035】図2は、図1のアンテナ1の形状を示す。
アンテナ1は、透明で電気絶縁性のフィルム30の表面
に導体パターン31として形成される。導体パターン3
1は、銀などの金属粉を含む導電性ペーストをパターン
印刷したり、プリント配線基板のように金属箔をパター
ニングして形成することができる。導体パターン31
は、L型に折れ曲がる折れ曲がり部32と、繰返しの折
り曲げが形成されるメアンダ部33とを含む。メアンダ
部33は先端側に形成され、折れ曲がり部32は基端側
に形成される。折れ曲がり部32の基端には、給電用パ
ターン34が形成され、図1の同軸ケーブル4の給電点
11と導体線14で電気的に接続される。
【0036】フィルム30で、図1に示すようにフロン
トガラス9に貼付けた場合に、フロントガラス9の上端
辺に接近する辺の中央部分には、凹部35が設けられ、
一直線から外れた形状を形成する。フィルム30でフロ
ントガラス9の端辺に接近する辺が一直線上であると、
フィルム30をフロントガラス9上に貼付けた場合に、
フロントガラス9の端辺と対向するフィルム30の辺と
が平行でないと、曲がっていることが目立ってしまう。
フロントガラス9は、曲面形状を有しているので、フィ
ルム30をフロントガラス9の端辺に完全に平行に貼付
けることは不可能である。本実施形態のアンテナ1で
は、フィルム30の辺に凹部35を設けているので、フ
ロントガラス9の端辺とフィルム30の辺とが完全に平
行でなくても目立ちにくくすることができる。
【0037】図3は、アンテナ1と同軸ケーブル4の給
電点11とを接続している状態を示す。電気的にアンテ
ナとして働く導体の長さは、給電点11と給電用パター
ン34とを接続する導体線14の長さL1aと、アンテ
ナ1の導体パターン31の導体長L1bとの和L1であ
る。この導体の長さL1が、基本的には波長に対して所
定の長さがあれば、アンテナとして動作する。ただし、
導体の長さについては、短縮率を考慮しなければならな
い。しかも、本実施形態の場合には、導体線14はフロ
ントガラス9に接近して配置され、さらに導体パターン
31はフィルム30上に形成されているので、フロント
ガラス9やフィルム30などの誘電体に接近した状態で
の短縮率を考慮しなければならない。そのような短縮率
をαとすれば、たとえば導体長L1が、次の第1式に示
されるような関係にあるとき、本実施形態のアンテナ1
は4分の1波長アンテナとして動作させることができ
る。 L1=α×λ/4 …(1)
【0038】ここで、λは波長である。導体パターン3
1が2次元形状を有しているとき、導体パターン31の
長手方向の長さL2bの方が、実際の導体パターン長L
1bよりも短くなるようにすることができる。したがっ
て、給電点11から給電用パターン34までの導体線1
4の長さL1aと導体パターン31の長手方向の長さL
2bとを加えた長さL2は、第1式に示すL1の長さよ
りも短くすることができ、次の第2式が成立つ。 L2<α×λ/4 …(2)
【0039】図4は、本発明の実施の他の形態としての
アンテナ40の概略的な形状を示す。本実施形態のアン
テナ40では、図2に示すフィルム30上に枠型の導体
パターン41が形成されている。枠型の導体パターン4
1でも、長手方向の長さL2bを、実際の導体パターン
長L1bよりも短くして小型化を図ることができる。
【0040】図5は、本発明の実施のさらに他の形態と
してのアンテナ50の概略的な形状を示す。本実施形態
のアンテナで50は、図2のフィルム30上に、複数本
のパターンから成る導体パターン51が形成される。本
実施形態でも、導体パターン51の長手方向の長さL2
bは、実際に導体パターンとして動作する長さL1bよ
りも短くしてアンテナの小型化を図ることができる。な
お、図2、図4および図5に示す各導体パターン31,
41,51は、組合せて用いることもできる。
【0041】図6は、図1の車載アンテナ装置8でピラ
ー部21,22に金属箔23,24を貼付けて接地を行
う部分の断面構成を示す。ピラー部21,22は、導電
性を有するボディ金属60が下地となり、表面に塗装膜
61が形成されている。本実施形態では、粘着材62を
介して金属箔23,24を貼付ける。金属箔23,24
とボディ金属60との間には、電気絶縁性を有する誘電
体としての塗装膜61が介在され、金属箔23,24と
ボディ金属60とは容量結合される。同軸ケーブル4,
5,6の給電点11,12,13から引出されるアース
用端子17,18,19は、アース線63の先端に接続
端子64を有している。接続端子64を金属箔23,2
4の表面に押付け、粘着テープ65で固定すれば、アー
ス用端子17,18,19を金属箔23,24に電気的
に接続することができる。
【0042】金属箔23,24とボディ金属60との間
は、容量結合されているので、アンテナに関連する高周
波に対しては電気的に導通し、塗装膜61を部分的に剥
がしてボディ金属60にアース線63を直接接続する場
合と同等の動作を行わせることができる。金属箔23,
24を塗装膜61の表面に貼付けるだけでアース用端子
17,18,19の接地を行うことができるので、作業
が簡単になり、塗装膜61は剥がさないので信頼性も確
保することができる。
【0043】図7は、図2に示すアンテナ1の特性に対
し、周波数特性の例を示す。周波数特性の対象として
は、電圧定在波比であるVSWR値の変化を示す。図7
に示す例では、テレビジョン放送の低VHF周波数帯で
ある90〜108MHzの周波数帯で、VSWR比が低
くなって、給電系とアンテナとのインピーダンスマッチ
ングが良好であることが判る。導体長を長くすると、V
SWR値の低い位置が図7の左側に平行移動し、短くす
ると右側に平行移動する。図1に示すアンテナ2,3
は、パターン形状は異なるけれども、図7に示すアンテ
ナ1よりも周波数が高い方にVSWR値の低い範囲を設
けている。これによって、テレビジョン放送の広い範囲
にわたって良好な受信を行うことができる周波数ダイバ
ーシティ方式の受信が可能となる。
【0044】以上説明した実施形態では、テレビジョン
放送を受信する車載アンテナ装置8について説明してい
るけれども、FM放送や交通情報などを受信するための
アンテナ装置として、本発明を同様に適用することがで
きる。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、複数のア
ンテナをフロントガラスの開口部の上部の両側方に分け
て配置し、運転席からの前方視認性を良好に保つことが
できる。複数のアンテナをフロントガラスの両側方に離
して設置するので、空間ダイバーシティ効果を容易に得
て、受信性能も向上させることができる。
【0046】また本発明によれば、複数のアンテナへの
給電点に設けられる車体への設置は、アンテナが近い位
置にあるピラーに対して行うので、アンテナの給電点に
接近した位置で行うので、給電点からアンテナへの導体
線の長さを短くすることができるとともに、取付作業性
も改善することができる。
【0047】また本発明によれば、接地点では金属箔に
対して電気的に接続すれば、金属箔と車体金属との容量
結合に基づいて、実質的に車体金属に接続する場合と同
等の接地を確保し、良好な電気的特性を簡単な作業で得
ることができる。
【0048】また本発明によれば、複数のアンテナを用
いて広い周波数帯域をカバーすることができる。
【0049】また本発明によれば、一方側給電線と他方
側給電線とをともにフロントガラスの一方側のピラー部
にまとめ、取付作業性を改善するとともに、電気的特性
が良好にかつ見栄えよく、給電を行うことができる。
【0050】また本発明によれば、実質的に導体パター
ンの長さが4分の1波長であるアンテナをフロントガラ
スの上縁に寄せて形成することができるので、運転席前
方視認性を確保することができる。
【0051】また本発明によれば、実質的に導体パター
ンの長さが4分の1波長のアンテナを、長手方向の長さ
を短くして形成することができるので、運転席からの前
方視認性を確保することができる。
【0052】また本発明によれば、アンテナの導体パタ
ーンの少なくとも一部を折り曲げて、長手方向の長さを
短くすることができ、アンテナの小型化と運転席前方視
認性確保とを図ることができる。
【0053】また本発明によれば、2次元形状として複
数の線状パターンを含むので、長手方向の長さを短く
し、アンテナの小型化と運転席前方視認性確保とを図る
ことができる。
【0054】また本発明によれば、折り返しを含む2次
元形状で、導体パターンの長手方向の長さを短くし、ア
ンテナの小型化と運転席前方視認性確保とを図ることが
できる。
【0055】また本発明によれば、2次元形状に枠型形
状を含むので、長手方向の長さを短くしてアンテナの小
型化と運転席前方視認性確保とを図ることができる。
【0056】また本発明によれば、フロントガラスの曲
面に沿って透明フィルムを貼付けても、フロントガラス
の端辺に接近する辺が一直線を形成していないので、ず
れの程度を目立たなくすることができる。
【0057】また本発明によれば、フロントガラスの端
辺に接近する透明フィルムの辺は、両端部近傍でフロン
トガラスの端辺に最も接近するような凹型形状であるの
で、フロントガラスの端辺に対して傾いていても目立た
なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態としての車載アンテナ装
置8の概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】図1のアンテナ1の形状を示す平面図である。
【図3】図2のアンテナ1でアンテナ導体として動作す
る部分の形状を示す図である。
【図4】本発明の実施の他の形態のアンテナ40の形状
を示す平面図である。
【図5】本発明の実施のさらに他の形態のアンテナ50
の形状を示す平面図である。
【図6】図1のピラー部21,22に設ける接地部分の
構成を示す簡略化した断面図である。
【図7】図2のアンテナ1の周波数特性を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1,2,3,40,50 アンテナ 4,5,6 同軸ケーブル 7 ダイバーシティユニット 8 車載アンテナ装置 9 フロントガラス 11,12,13 給電点 14,15,16 導体線 17,18,19 アース用端子 21,22 ピラー部 23,24 金属箔 25 ルーフ部 26 フロントガラス開口部 30 フィルム 31,41,51 導体パターン 32 折れ曲がり部 33 メアンダ部 34 給電用パターン 35 凹部 60 ボディ金属 61 塗装膜 63 アース線 64 接続端子
フロントページの続き Fターム(参考) 3D020 BA13 BB01 BC02 BD03 BD05 BE03 5J021 AA03 AA13 AB02 CA06 FA00 HA05 HA06 HA10 JA00 5J046 AA00 AA03 AB17 LA05 LA13 LA18 TA05 TA07

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性の透明フィルム上の導体パタ
    ーンによって形成され、自動車のフロントガラス開口部
    上に貼付けられるアンテナを複数有する車載アンテナ装
    置であって、 該複数のアンテナのうちの一部は、該フロントガラスの
    上部の一側方寄りの周縁に配置され、 該複数のアンテナのうちの残部は、該フロントガラスの
    上部の他側方寄りの周縁に配置されることを特徴とする
    車載アンテナ装置。
  2. 【請求項2】 前記フロントガラスの両側方で自動車車
    体のピラー部に、前記複数のアンテナのうちで、近接し
    ているアンテナへの給電点用の接地点がそれぞれ設けら
    れることを特徴とする請求項1記載の車載アンテナ装
    置。
  3. 【請求項3】 前記接地点には、前記自動車車体のピラ
    ー部の塗装面上に、車体金属と容量結合する金属箔が貼
    付けられることを特徴とする請求項1または2記載の車
    載アンテナ装置。
  4. 【請求項4】 前記複数のアンテナは、使用周波数帯域
    が相互にずらしてあることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の車載アンテナ装置。
  5. 【請求項5】 前記フロントガラスの一側方のピラー部
    に沿って敷設され、該一側方寄りの周縁に配置されるア
    ンテナに給電する一方側給電線と、 該一側方のピラー部、および該フロントガラスの上縁と
    自動車車体のルーフ部との境界近傍に敷設され、前記フ
    ロントガラスの他側方寄りの周縁に配置されるアンテナ
    に給電する他方側給電線とを含むことを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載の車載アンテナ装置。
  6. 【請求項6】 前記複数のアンテナのうちの少なくとも
    1つのアンテナは、給電点から前記導体パターンまでを
    接続する導体線の長さと、該導体パターンの長さとを加
    えた長さL1が、使用周波数帯域を代表する波長をλと
    し、該導体パターンを形成する導体をガラス面および導
    体パターン近傍の誘電体に接近させて設置する場合の波
    長短縮率をαとして、L1=α×λ/4で表され、かつ
    導体パターンは、フロントガラスの上縁から予め定める
    長さの範囲内に設置されることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載の車載アンテナ装置。
  7. 【請求項7】 前記導体パターンは、予め定める2次元
    形状の部分を有し、 前記導体パターンが占める面の長手方向の長さと前記給
    電点から導体パターンまでを接続する導体線の長さとを
    加えた長さL2が、前記波長λと前記波長短縮率αとを
    用いて、L2<α×λ/4で表されることを特徴とする
    請求項6記載の車載アンテナ装置。
  8. 【請求項8】 前記2次元形状は、少なくとも一部に折
    れ曲がり形状を含むことを特徴とする請求項7記載の車
    載アンテナ装置。
  9. 【請求項9】 前記2次元形状は、給電用の導体線との
    接続部から異なる方向に延びる複数の線状パターンを含
    むことを特徴とする請求項7または8記載の車載アンテ
    ナ装置。
  10. 【請求項10】 前記2次元形状は、折り返し形状を含
    むことを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の車
    載アンテナ装置。
  11. 【請求項11】 前記2次元形状は、枠型形状を含むこ
    とを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の車載
    アンテナ装置。
  12. 【請求項12】 前記アンテナが形成されてフロントガ
    ラスに貼付けられる透明フィルムは、該フロントガラス
    の端辺に接近する辺が一直線を形成しないことを特徴と
    する請求項1〜11のいずれかに記載の車載アンテナ装
    置。
  13. 【請求項13】 前記透明フィルムで前記フロントガラ
    スの端辺に接近する辺は、該辺の両端部近傍で該フロン
    トガラスの端辺に最も接近するような凹型形状を有する
    ことを特徴とする請求項12記載の車載アンテナ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020040493A (ko) * 2000-11-24 2002-05-30 박영만 선 바이저를 이용한 자동차용 안테나장치
KR20040032157A (ko) * 2002-10-01 2004-04-17 현대모비스 주식회사 자동차용 글래스안테나
US6903697B2 (en) 2002-12-06 2005-06-07 Fujitsu Ten Limited Vehicle antenna and diversity receiving apparatus
JP2006186488A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Fujitsu Ten Ltd 統合アンテナ
JP2010283855A (ja) * 2010-07-20 2010-12-16 Fujitsu Ten Ltd 統合アンテナ

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