JP2002127108A - 圧縮木材の製造方法 - Google Patents
圧縮木材の製造方法Info
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- JP2002127108A JP2002127108A JP2000325705A JP2000325705A JP2002127108A JP 2002127108 A JP2002127108 A JP 2002127108A JP 2000325705 A JP2000325705 A JP 2000325705A JP 2000325705 A JP2000325705 A JP 2000325705A JP 2002127108 A JP2002127108 A JP 2002127108A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低品質材を、加熱・加圧などの加工技術
を最大限に駆使して、ヒノキ材以上の高級材に加工して
木材の付加価値を高めるようにした圧縮木材の製造方法
に関する。 【解決手段】 耐熱性のシートで木材を被覆し、高周
波,マイクロ波もしくは蒸気等の加熱手段を用いて加熱
し、木材質を可塑化処理することで軟質化する工程と、
前記軟質化した木材を成形金型に挿入し、圧縮加圧装置
により加圧整形する工程と、前記加圧成形した木材を成
形金型に固定したまま高圧蒸気缶に入れて高圧処理を行
い、木材寸法を所定の形状に固定したまま木材質の強
度,木目の美観を高め,腐朽菌や害虫に強い材質とする
ための木材質硬質化工程と、前記木材質を硬質化した木
材を金型に固定したまま外部に搬出して冷却する冷却処
理工程とからなる圧縮木材の製造方法。
を最大限に駆使して、ヒノキ材以上の高級材に加工して
木材の付加価値を高めるようにした圧縮木材の製造方法
に関する。 【解決手段】 耐熱性のシートで木材を被覆し、高周
波,マイクロ波もしくは蒸気等の加熱手段を用いて加熱
し、木材質を可塑化処理することで軟質化する工程と、
前記軟質化した木材を成形金型に挿入し、圧縮加圧装置
により加圧整形する工程と、前記加圧成形した木材を成
形金型に固定したまま高圧蒸気缶に入れて高圧処理を行
い、木材寸法を所定の形状に固定したまま木材質の強
度,木目の美観を高め,腐朽菌や害虫に強い材質とする
ための木材質硬質化工程と、前記木材質を硬質化した木
材を金型に固定したまま外部に搬出して冷却する冷却処
理工程とからなる圧縮木材の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、利用範囲の狭く
なりつつあるスギ材などの低品質材を、加熱・加圧など
の加工技術を最大限に駆使して、ヒノキ材以上の高級材
に加工して木材の付加価値を高めるようにした圧縮木材
の製造方法に関するものである。
なりつつあるスギ材などの低品質材を、加熱・加圧など
の加工技術を最大限に駆使して、ヒノキ材以上の高級材
に加工して木材の付加価値を高めるようにした圧縮木材
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スギ材は、我国最大の造林木であるが、
ヒノキ,ヒバ,ベイマツ,ベイツガ等同じ需要範囲の針
葉樹に比較し、強度が弱く材色等外観が美しくないた
め、その利用は年々減少気味である。また、最近の集成
材加工,LVL加工等加工技術の発達により、スギ材の
主需要の柱材等構造材が、海外の輸入針葉樹や集成加工
材に押され、スギ材の関係者にとって、死活問題になっ
ている。したがって、従来のスギ材製材品中心の商品で
は、将来に対する希望は殆ど存在しないような技術条件
になっている。
ヒノキ,ヒバ,ベイマツ,ベイツガ等同じ需要範囲の針
葉樹に比較し、強度が弱く材色等外観が美しくないた
め、その利用は年々減少気味である。また、最近の集成
材加工,LVL加工等加工技術の発達により、スギ材の
主需要の柱材等構造材が、海外の輸入針葉樹や集成加工
材に押され、スギ材の関係者にとって、死活問題になっ
ている。したがって、従来のスギ材製材品中心の商品で
は、将来に対する希望は殆ど存在しないような技術条件
になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スギ材の需要を維持し
発展させるためには、スギ材の弱点である強度を競争樹
種と同等にまで向上させ、併せてスギ材特有の木目や材
質の美観を最大限に高め付加価値をあげる必要がある。
この発明は、前述した問題点を解決しようとするもの
で、木材質を可塑化処理により軟質化し、この軟質化し
た木材を成形金型で圧縮加圧装置により加圧整形し、さ
らに高圧蒸気処理を行い、木材寸法を所定の形状に固定
したまま、木材質の強度,木目の美観を高め、腐朽菌や
害虫に強い材質とするための木材質硬質化工程を経て冷
却処理を施し、スギ材特有の木目や材質の美観を最大限
に高めて付加価値をあげることの可能な圧縮木材の製造
方法を提供することを目的とする。
発展させるためには、スギ材の弱点である強度を競争樹
種と同等にまで向上させ、併せてスギ材特有の木目や材
質の美観を最大限に高め付加価値をあげる必要がある。
この発明は、前述した問題点を解決しようとするもの
で、木材質を可塑化処理により軟質化し、この軟質化し
た木材を成形金型で圧縮加圧装置により加圧整形し、さ
らに高圧蒸気処理を行い、木材寸法を所定の形状に固定
したまま、木材質の強度,木目の美観を高め、腐朽菌や
害虫に強い材質とするための木材質硬質化工程を経て冷
却処理を施し、スギ材特有の木目や材質の美観を最大限
に高めて付加価値をあげることの可能な圧縮木材の製造
方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明に係る圧縮木材
の製造方法は、耐熱性のシートで丸太材,角材或いは板
材等の木材を被覆し、高周波,マイクロ波,もしくは蒸
気等の加熱手段を用いて140℃以上の温度で加熱し、
木材質を可塑化処理することで軟質化する工程と、前記
軟質化した木材を成形金型に挿入し、圧縮加圧装置によ
り加圧整形する工程と、前記加圧整形した木材を成形金
型に固定したまま高圧蒸気缶に入れて230℃以上の温
度で高圧処理し、木材質の主材質であるセルロースを完
全に可塑化処理する高圧蒸気処理を行い、木材寸法を所
定の形状に固定したまま木材質の強度,木目の美観を高
め、腐朽菌や害虫に強い材質とするための木材質硬質化
工程と、前記木材質を硬質化した木材を金型に固定した
まま外部に搬出して、水・風等により強制冷却する冷却
処理工程とからなることを特徴とする。また、この発明
の圧縮木材の製造方法では、請求項1の発明において、
加圧整形工程における成形金型の両側盤の上方挿入口の
角度を垂直面より互いに離間する方向に45°ないし6
5°傾斜させて広角としたことを特徴とするものであ
る。
の製造方法は、耐熱性のシートで丸太材,角材或いは板
材等の木材を被覆し、高周波,マイクロ波,もしくは蒸
気等の加熱手段を用いて140℃以上の温度で加熱し、
木材質を可塑化処理することで軟質化する工程と、前記
軟質化した木材を成形金型に挿入し、圧縮加圧装置によ
り加圧整形する工程と、前記加圧整形した木材を成形金
型に固定したまま高圧蒸気缶に入れて230℃以上の温
度で高圧処理し、木材質の主材質であるセルロースを完
全に可塑化処理する高圧蒸気処理を行い、木材寸法を所
定の形状に固定したまま木材質の強度,木目の美観を高
め、腐朽菌や害虫に強い材質とするための木材質硬質化
工程と、前記木材質を硬質化した木材を金型に固定した
まま外部に搬出して、水・風等により強制冷却する冷却
処理工程とからなることを特徴とする。また、この発明
の圧縮木材の製造方法では、請求項1の発明において、
加圧整形工程における成形金型の両側盤の上方挿入口の
角度を垂直面より互いに離間する方向に45°ないし6
5°傾斜させて広角としたことを特徴とするものであ
る。
【0005】この発明の圧縮木材の製造方法をスギ材に
適用した場合、未処理スギ材に比較し、比重が50〜9
0%アップ、強度がタテ圧縮力で30〜80%アップ、
横圧縮力で90〜150%アップ、表面硬さが200%
アップ、摩耗性は280〜300%アップ、防水性・防
湿性が30〜60%アップと、JIS試験法によるTE
STにより大幅な品質向上が確認されている。また、木
目や材質の緻密さが、艶・鮮明度さらには上品な表現力
となり、従来のスギ材に見られない付加価値を大幅に高
めた高級材とすることができる効果がある。
適用した場合、未処理スギ材に比較し、比重が50〜9
0%アップ、強度がタテ圧縮力で30〜80%アップ、
横圧縮力で90〜150%アップ、表面硬さが200%
アップ、摩耗性は280〜300%アップ、防水性・防
湿性が30〜60%アップと、JIS試験法によるTE
STにより大幅な品質向上が確認されている。また、木
目や材質の緻密さが、艶・鮮明度さらには上品な表現力
となり、従来のスギ材に見られない付加価値を大幅に高
めた高級材とすることができる効果がある。
【0006】さらに、この発明の方法によれば、高温に
よる木材質処理が、木材質組成分を弱炭化状に変質さ
せ、腐朽菌や害虫に対して強い忌避反応を示し、防腐・
防虫性能材となり得ることが確認されている。
よる木材質処理が、木材質組成分を弱炭化状に変質さ
せ、腐朽菌や害虫に対して強い忌避反応を示し、防腐・
防虫性能材となり得ることが確認されている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につ
き、図を参照して説明する。図1は、この発明の圧縮木
材の製造方法の処理工程を示すフローチャートである。
き、図を参照して説明する。図1は、この発明の圧縮木
材の製造方法の処理工程を示すフローチャートである。
【0008】図に示すように、この発明の圧縮木材の製
造方法は、少なくとも下記の工程を有する。 1)可塑化処理による軟質化工程S1: 木材を耐熱性
のシートで被覆し、高周波,マイクロ波,若しくは蒸気
を用いて加熱し、前記木材の木材質を軟質化する。 2)加圧整形する工程S2: 前記軟質化した木材を成
形金型に挿入し、圧縮加圧装置により加圧する。 3)木材質硬質化工程S3: 前記加圧成形した木材を
成形金型に固定したまま高圧蒸気缶に入れて230℃以
上の温度で高圧処理し、木材質の主材質であるセルロー
スを完全に可塑化処理を行い、木材寸法を所定の形状に
固定したまま木材質の強度,木目の美観を高め,腐朽菌
や害虫に強い材質とするための木材質硬質化処理をす
る。 4)冷却処理工程S4: 前記木材質を硬質化した木材
を金型に固定したまま外部に搬出して、水・風等により
強制冷却する。
造方法は、少なくとも下記の工程を有する。 1)可塑化処理による軟質化工程S1: 木材を耐熱性
のシートで被覆し、高周波,マイクロ波,若しくは蒸気
を用いて加熱し、前記木材の木材質を軟質化する。 2)加圧整形する工程S2: 前記軟質化した木材を成
形金型に挿入し、圧縮加圧装置により加圧する。 3)木材質硬質化工程S3: 前記加圧成形した木材を
成形金型に固定したまま高圧蒸気缶に入れて230℃以
上の温度で高圧処理し、木材質の主材質であるセルロー
スを完全に可塑化処理を行い、木材寸法を所定の形状に
固定したまま木材質の強度,木目の美観を高め,腐朽菌
や害虫に強い材質とするための木材質硬質化処理をす
る。 4)冷却処理工程S4: 前記木材質を硬質化した木材
を金型に固定したまま外部に搬出して、水・風等により
強制冷却する。
【0009】以上の各処理工程によって形成された圧縮
木材は、前記冷却が終了したことを確認した上で、金型
から取り外し、裁断,仕上げ加工を施して製品とする。
木材は、前記冷却が終了したことを確認した上で、金型
から取り外し、裁断,仕上げ加工を施して製品とする。
【0010】
【実施例】以下この発明の実施例について、スギ材にこ
の発明を適用したものについて説明する。和室の床框,
床柱,化粧柱材を対象とし、製品寸法105mm×105
mm×長さ3mの材料に加工すべく、元口170mm×末口
150mm×長さ3mのスギ材丸太生材Aを厚さ0.2mm
の耐熱性シートで被覆し、加熱手段として、2450メ
ガヘルツのマイクロ波を30分間照射する。
の発明を適用したものについて説明する。和室の床框,
床柱,化粧柱材を対象とし、製品寸法105mm×105
mm×長さ3mの材料に加工すべく、元口170mm×末口
150mm×長さ3mのスギ材丸太生材Aを厚さ0.2mm
の耐熱性シートで被覆し、加熱手段として、2450メ
ガヘルツのマイクロ波を30分間照射する。
【0011】生材のスギ材丸太Aの木材質や水の誘導体
に前記マイクロ波が照射されると、マイクロ波の電気エ
ネルギーが内部摩擦によって熱に変わり、木材全体を同
時にしかも短時間に加熱することができる。
に前記マイクロ波が照射されると、マイクロ波の電気エ
ネルギーが内部摩擦によって熱に変わり、木材全体を同
時にしかも短時間に加熱することができる。
【0012】スギ材丸太Aの場合、マイクロ波加熱によ
り木材質内部に発生した水蒸気圧が外部へ噴射しにくい
ために、内部水蒸気圧が上昇し、耐熱性シートで被覆さ
れた木材の材温を150℃にまで加熱することが可能で
ある。マイクロ波で照射処理した材温を光ファイバー温
度計で測定し、木材質を最適の可塑化温度(本件TES
Tでは140℃)に加熱したところで、被覆した耐熱性
シートから取出し、丸太材(原木)Aを図2に示す正角
用成形金型10の左,右金型側盤11a,11aの上方
に形成した、側盤11a,11aの垂直面を互いに離間
する方向に傾斜させた傾斜側盤11b,11b上に載置
し、図示しない油圧加圧機を用いて丸太Aの上方面より
静かに加圧し、金型下定盤12と前記左,右金型側盤1
1a,11aとで構成される金型部14に圧縮して押し
込み正角木材Bとし、金型上定盤13を上面に載せ、金
型上面固定ピン15、固定ピン安定台16を装着したま
ま高圧水蒸気缶(図示せず)に挿入し、230℃の高温
・高圧で約30分間蒸煮した後、前記金型を高圧水蒸気
缶から取出し、加水冷却する。なお、17は側盤補強板
である。冷却が終了したことを確認後、前記金型を外
し、正角処理加工材は屋内で天然乾燥し、仕上げ加工し
て、製品とした。
り木材質内部に発生した水蒸気圧が外部へ噴射しにくい
ために、内部水蒸気圧が上昇し、耐熱性シートで被覆さ
れた木材の材温を150℃にまで加熱することが可能で
ある。マイクロ波で照射処理した材温を光ファイバー温
度計で測定し、木材質を最適の可塑化温度(本件TES
Tでは140℃)に加熱したところで、被覆した耐熱性
シートから取出し、丸太材(原木)Aを図2に示す正角
用成形金型10の左,右金型側盤11a,11aの上方
に形成した、側盤11a,11aの垂直面を互いに離間
する方向に傾斜させた傾斜側盤11b,11b上に載置
し、図示しない油圧加圧機を用いて丸太Aの上方面より
静かに加圧し、金型下定盤12と前記左,右金型側盤1
1a,11aとで構成される金型部14に圧縮して押し
込み正角木材Bとし、金型上定盤13を上面に載せ、金
型上面固定ピン15、固定ピン安定台16を装着したま
ま高圧水蒸気缶(図示せず)に挿入し、230℃の高温
・高圧で約30分間蒸煮した後、前記金型を高圧水蒸気
缶から取出し、加水冷却する。なお、17は側盤補強板
である。冷却が終了したことを確認後、前記金型を外
し、正角処理加工材は屋内で天然乾燥し、仕上げ加工し
て、製品とした。
【0013】また、図3は、スギ材丸太Cを平角用成形
金型20によって、平角木材Dを整形する状態を示す概
略説明図で、金型20の金型下定盤22より垂直に立設
した側盤21a,21a間の距離を横長に大きくし、且
つ金型上定盤23の横方向長さを長くした点以外は前述
の図2とほぼ同様であり、前記同様に平角処理加工材を
成形することで所望の製品を得ることができる。
金型20によって、平角木材Dを整形する状態を示す概
略説明図で、金型20の金型下定盤22より垂直に立設
した側盤21a,21a間の距離を横長に大きくし、且
つ金型上定盤23の横方向長さを長くした点以外は前述
の図2とほぼ同様であり、前記同様に平角処理加工材を
成形することで所望の製品を得ることができる。
【0014】このように処理加工したスギ材は、 材質が芯材から辺材に至るまで、木材質が強固に圧
縮結合し、春材も夏材も高度のW.P.C.加工材(木材
質にプラスチックを加工注入し、結合させた加工材)の
ように仕上がり、材の輝き,平滑性,木目の優雅な表現
材となった。 比重は、含水率12%に乾燥した同じスギ未処理材
0.34に比較し、0.65となり、90%高くなり、硬
さが2倍、圧縮タテ強度が80%アップ、ヨコ圧縮強度が
150%アップ、摩耗性約3倍、といずれも高い性能を
示した。 また、処理後の防腐・防虫(ヒラタキフイムシ、ヤ
マトシロアリ)の耐用試験では全く被害が生じなかっ
た。 なお、切断,切削の商品加工は極めて容易であり、
透明塗装或いは研摩等の必要はなく、そのままで高級材
の表現が可能である。 スギ材は、建築材の中では低品質材と評価されてい
るが、本件の加工処理材はスギ材のイメージを超越した
高級材の価値感を示し、専門分野での評価は極めて高い
ものであった。
縮結合し、春材も夏材も高度のW.P.C.加工材(木材
質にプラスチックを加工注入し、結合させた加工材)の
ように仕上がり、材の輝き,平滑性,木目の優雅な表現
材となった。 比重は、含水率12%に乾燥した同じスギ未処理材
0.34に比較し、0.65となり、90%高くなり、硬
さが2倍、圧縮タテ強度が80%アップ、ヨコ圧縮強度が
150%アップ、摩耗性約3倍、といずれも高い性能を
示した。 また、処理後の防腐・防虫(ヒラタキフイムシ、ヤ
マトシロアリ)の耐用試験では全く被害が生じなかっ
た。 なお、切断,切削の商品加工は極めて容易であり、
透明塗装或いは研摩等の必要はなく、そのままで高級材
の表現が可能である。 スギ材は、建築材の中では低品質材と評価されてい
るが、本件の加工処理材はスギ材のイメージを超越した
高級材の価値感を示し、専門分野での評価は極めて高い
ものであった。
【0015】上述したように、この発明による処理加工
をすることにより、低品質材を美観的にも品質的にも最
高級の材質とすることが可能であり、スギ材のように、
我国の代表的な造林木でありながら、年々需要が減退し
ている樹種について、その処理加工量は僅かなものであ
っても、そのPR効果は極めて大きく、スギ材の商品化
に係わる関係者に対し明るい希望を与える技術であると
確信する。
をすることにより、低品質材を美観的にも品質的にも最
高級の材質とすることが可能であり、スギ材のように、
我国の代表的な造林木でありながら、年々需要が減退し
ている樹種について、その処理加工量は僅かなものであ
っても、そのPR効果は極めて大きく、スギ材の商品化
に係わる関係者に対し明るい希望を与える技術であると
確信する。
【0016】なお、この発明における木材は、スギ材以
外の樹種にも勿論適用することが可能であり、当該樹種
のレベルアップもしくは低品質材の付加価値アップに貢
献できる。
外の樹種にも勿論適用することが可能であり、当該樹種
のレベルアップもしくは低品質材の付加価値アップに貢
献できる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る圧
縮木材の製造方法は、耐熱性のシートで丸太材,角材或
いは板材等の木材を被覆し、高周波,マイクロ波もしく
は蒸気等の加熱手段を用いて140℃以上の温度で加熱
し、木材質を可塑化処理することで軟質化する工程と、
前記軟質化した木材を成形金型に挿入し、圧縮加圧装置
により加圧成形する工程と、前記加圧成形した木材を成
形金型に固定したまま高圧蒸気缶に入れて230℃以上
の温度で高圧処理し、木材質の主材質であるセルロース
を完全に可塑化処理する高圧蒸気処理を行い、木材寸法
を所定の形状に固定したまま木材質の強度,木目の美観
を高め,腐朽菌や害虫に強い材質とするための木材質硬
質化工程と、前記木材質を硬質化した木材を金型に固定
したまま外部に搬出して、水・風等により冷却する冷却
処理工程とによって、圧縮木材を製造するようにしたの
で、スギ材のような低品質材に適用した場合、未処理ス
ギ材に比較し、比重、強度、横圧縮力、表面硬さ、摩耗
性、防水性・防湿性が大幅にアップし品質向上が図れる
効果がある。
縮木材の製造方法は、耐熱性のシートで丸太材,角材或
いは板材等の木材を被覆し、高周波,マイクロ波もしく
は蒸気等の加熱手段を用いて140℃以上の温度で加熱
し、木材質を可塑化処理することで軟質化する工程と、
前記軟質化した木材を成形金型に挿入し、圧縮加圧装置
により加圧成形する工程と、前記加圧成形した木材を成
形金型に固定したまま高圧蒸気缶に入れて230℃以上
の温度で高圧処理し、木材質の主材質であるセルロース
を完全に可塑化処理する高圧蒸気処理を行い、木材寸法
を所定の形状に固定したまま木材質の強度,木目の美観
を高め,腐朽菌や害虫に強い材質とするための木材質硬
質化工程と、前記木材質を硬質化した木材を金型に固定
したまま外部に搬出して、水・風等により冷却する冷却
処理工程とによって、圧縮木材を製造するようにしたの
で、スギ材のような低品質材に適用した場合、未処理ス
ギ材に比較し、比重、強度、横圧縮力、表面硬さ、摩耗
性、防水性・防湿性が大幅にアップし品質向上が図れる
効果がある。
【0018】また、木目や材質の緻密さが、艶・鮮明度
さらには上品な表現力となり、従来のスギ材に見られな
い付加価値を大幅に高めた高級材とすることができる効
果がある。さらに、この発明の方法によれば、高温によ
る木材質処理が、木材質組成分を弱炭化状に変質させ、
腐朽菌や害虫に対して強い忌避反応を示し、防腐・防虫
性能材とすることが可能である。
さらには上品な表現力となり、従来のスギ材に見られな
い付加価値を大幅に高めた高級材とすることができる効
果がある。さらに、この発明の方法によれば、高温によ
る木材質処理が、木材質組成分を弱炭化状に変質させ、
腐朽菌や害虫に対して強い忌避反応を示し、防腐・防虫
性能材とすることが可能である。
【図1】この発明の圧縮木材の製造方法の処理工程を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図2】この発明の圧縮木材の製造方法によって、丸太
材を正角材に整形加工する状態を示す金型と丸太材の関
係を示す概略説明図である。。
材を正角材に整形加工する状態を示す金型と丸太材の関
係を示す概略説明図である。。
【図3】この発明の圧縮木材の製造方法によって、丸太
材を平角材に整形加工する状態を示す金型と丸太材の関
係を示す概略説明図である。。
材を平角材に整形加工する状態を示す金型と丸太材の関
係を示す概略説明図である。。
A スギ材丸太 B 正角材 10 金型 11a,11a 金型側盤 11b,11b 傾斜側盤 12 金型下定盤 13 金型上定盤 15 金型上盤固定ピン 16 固定ピン安定台 17 側盤補強板
Claims (4)
- 【請求項1】 耐熱性のシートで木材を被覆し、高周
波,マイクロ波もしくは蒸気等の加熱手段を用いて加熱
し、木材質を可塑化処理することで軟質化する工程と、 前記軟質化した木材を成形金型に挿入し、圧縮加圧装置
により加圧整形する工程と、 前記加圧整形した木材を成形金型に固定したまま高圧蒸
気缶に入れて高圧処理を行い、且つ木材寸法を所定の形
状にしたまま、木材質の強度,木目の美観を高め、腐朽
菌や害虫に強い材質とするための木材質硬質化工程と、 前記木材質を硬質化した木材を金型に固定したまま外部
に搬出して冷却する冷却処理工程と、からなる圧縮木材
の製造方法。 - 【請求項2】 前記木材は、丸太材,角材および板材で
あることを特徴とする請求項1に記載の圧縮木材の製造
方法。 - 【請求項3】 加圧整形工程における成形金型の両側盤
の上方挿入口の角度を垂直面より互いに離間する方向に
45°ないし65°傾斜させて広角としたことを特徴と
する請求項1に記載の圧縮木材の製造方法。 - 【請求項4】 木材質を可塑化処理する工程における可
塑化処理温度は140℃を超える温度とし、かつ前記加
圧整形した木材を高圧蒸気缶に入れて高圧処理する高圧
蒸気処理温度は230℃を超える温度としたことを特徴
とする請求項1に記載の圧縮木材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000325705A JP2002127108A (ja) | 2000-10-25 | 2000-10-25 | 圧縮木材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000325705A JP2002127108A (ja) | 2000-10-25 | 2000-10-25 | 圧縮木材の製造方法 |
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