JP2002122306A - 空気分離方法及び熱消費装置内での燃焼を支援するための酸素製造システム - Google Patents

空気分離方法及び熱消費装置内での燃焼を支援するための酸素製造システム

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JP2002122306A
JP2002122306A JP2001210487A JP2001210487A JP2002122306A JP 2002122306 A JP2002122306 A JP 2002122306A JP 2001210487 A JP2001210487 A JP 2001210487A JP 2001210487 A JP2001210487 A JP 2001210487A JP 2002122306 A JP2002122306 A JP 2002122306A
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heat
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Lawrence E Bool Iii
ロレンス・イー・ブール・ザ・サード
Hisashi Koyabashi
ヒサシ・コバヤシ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミック膜システムを効率使用して酸素を
供給する、熱消費装置内での酸素或いは酸素増量燃焼の
ための方法及びシステムを提供することである。 【解決手段】 圧縮器10内で空気が、酸素選択性の、
イオン導伝性の1つ以上の膜を用いるセラミック膜シス
テム120内で空気から酸素を分離するための充分な圧
力に圧縮される。圧縮器10内で圧縮された空気が、前
ヒータ14内で前加熱される圧縮空気流れ12を形成す
る。炉2内には熱交換器16が、熱交換器16内の圧縮
空気流れ12と、燃料3の燃焼により生じた煙道ガスと
を間接熱交換させるように位置付けられる。熱交換器1
6を通過した圧縮空気流れ12はセラミック膜システム
120の運転温度に達するに充分な温度となり、圧縮空
気流れ12は燃料3に直接提供されない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気分離法並びに、
燃料の燃焼を支援するための酸素を製造するシステムに
関する。詳しくは、本発明は燃焼が熱消費装置のための
熱を生じる方法及びシステムに関する。更に詳しくは本
発明は、空気が熱消費装置内で加熱され、次いでセラミ
ック膜分離システム内で分離されて酸素を生じる方法及
びシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】化石燃料を燃やす燃焼システムで生じた
汚染物質が排出されることで発生する環境問題に対する
関心が高まっている。それらの燃焼システムは空気汚染
排出物中における最大の二酸化炭素供給源の1つであ
る。そうした排出物を減らして燃焼効率を高めるには燃
焼プロセス内で酸素又は酸素富化空気を使用することが
有効であることが知られている。酸素或いは酸素富化空
気を使用すると排気管熱損失量が減少してシステム効率
が向上し、同時にNOx排出物も減少する。更に、希釈
剤として作用する窒素が少ない或いは全く無いことか
ら、煙道ガス中の二酸化炭素濃度が高くなる。そうした
煙道ガスは、再使用或いは隔離(sequestrat
ion)する二酸化炭素富化流れを生じさせるために、
窒素含有率の高い煙道ガスよりもずっと容易に使用する
ことができる。
【0003】酸素を使用して燃焼を支援する用途は高温
要求プロセス、例えばガラス炉である。そうした用途で
は、達成される燃料節減その他の利益が酸素のコストを
軽減する。そうした高温用途に於いて燃料の燃焼を支援
するために空気を使用すると、燃料の発熱量のかなりの
部分が、空気に含まれる窒素を加熱するために消費さ
れ、生じた熱は生じた煙道ガスが高温で排出される際に
排気される。ボイラのような低温排気システムでは煙道
ガスが大気中に排出される以前に煙道ガスからより多く
の熱が回収されるので熱損失発生量はずっと少ない。従
ってこの場合は、酸素コストが燃料消費が現実に低下す
ることで得られる節減よりもずっと大きくなるので経済
的な魅力はない。実際上、既知の極低温プロセスや吸着
プロセスにより従来通り酸素を発生させるために必要な
エネルギーを考えると、全体的な熱効率は低下する。
【0004】極低温或いは吸着式の各酸素製造法に代わ
る主たる方法は、酸素選択性の、イオン導伝性のセラミ
ック膜システムを通して酸素を現場製造する方法であ
る。イオン導伝性のセラミック膜システムでは膜自体が
酸素不透過性を有し、酸素はセラミック膜の一方の表面
位置で圧縮されてイオン化する。酸素イオンは膜を通し
て運ばれ、再結合して酸素分子となる。この再結合に際
し、酸素イオンから電子が放出され、放出された電子は
膜を直接貫くか或いは導伝性の通路を通して移動し、膜
の他方の表面位置の酸素をイオン化する。そうしたセラ
ミック膜は1000℃をも上回り得る高温下にイオンを
伝導させる。従って、従来技術では補助燃焼を使用して
セラミック膜の高い運転要求温度を提供している。
【0005】米国特許第5,888,272号には、セ
ラミック膜の高い運転温度を発生させるための燃料燃焼
を支援するために、位相モジュール−燃焼器内の圧縮送
給ガス流れから分離した酸素を使用するプロセスが記載
される。1実施例では、膜透過流れが、膜の透過側をパ
ージするために使用する排気を生じる下流の熱消費プロ
セスで使用される。透過流れはまた、この熱消費プロセ
スの上流側に位置する外部燃焼器内での燃焼を支援する
ためにも使用され得る。外部燃焼器の排気の一部は追加
のパージガスを供給するために使用することができる。
熱消費プロセスからの比較的冷えた排気の一部は、加熱
された残留物と共に使用されて外部熱交換器に流入する
空気を加熱する。
【0006】米国特許第5,855,648号には、溶
鉱炉に送る酸素富化された送給ガスを発生させるための
プロセスが記載される。この米国特許によれば、空気は
圧縮され且つ加熱される。空気の一部は外部熱交換器内
で加熱された後、セラミック膜システムに導入されて透
過流れを生じる。この透過流れは結局、流入する高温の
空気流れに導入され、炉内に導入させる酸素富化空気を
発生させるために使用される。セラミック膜内で分離さ
れるべき空気に、膜自体の内部での燃焼を支援するため
の燃料を追加することができる。更には、圧縮エネルギ
ーの一部をエキスパンダを使用して回収することもでき
る。
【0007】上記何れの米国特許もセラミック膜システ
ムと熱消費装置の一体化を図ったものではあるが、完全
に独立運転されるシステムを熱的に完全に一体化するこ
とを意図したものではない。例えば、米国特許第5,8
88,272号では酸素−燃料燃焼が図られているもの
の、燃焼及び酸素製造装置は一体化されているので、酸
素製造システム無しはでそうした熱消費装置の運転は極
めて困難である。しかも、熱消費プロセスからの排気ガ
スとの熱交換を通して外部熱交換器内で空気を加熱する
のは非効率的である。なぜなら、そうした構成上、環境
への熱損失が常に生じるからである。米国特許第5,8
55,648号では熱消費プロセス、つまり溶鉱炉内で
の酸素富化燃焼が意図されるが、そうしたプロセスから
の高温の排気ガスは単に放出され、その熱量を回収する
何らの設備もない。
【0008】上述の2つの米国特許では、セラミック膜
システムは燃焼ガスが膜と接触するプロセス内で使用さ
れる。故に、何れの米国特許も、その用途は無機質の含
有量が高い石炭や重油のような燃料を使用するものに限
定される。天然ガスのようなもっと純粋な燃料は無機質
含有量の多い燃料よりも一般にずっと高価であることか
ら、無機質含有量の多い燃料と一体化させ得るプロセス
及びシステムが望ましい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、セラミック膜システムを効率的に使用して酸素を供
給する、熱消費装置内での酸素燃焼或いは酸素増量燃焼
のための方法及びシステムを提供することである。解決
しようとする他の課題は、低温排気システム、例えばボ
イラ或いは炉への適用性を有し且つ無機質含有量の多い
燃料を容易に使用し得る前記方法及びシステムを提供す
ることである。解決しようとする更に他の課題は、必要
であれば、熱消費装置をセラミック膜システム無しで運
転させ得るように設計した前述のシステムを提供するこ
とである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、空気か
ら酸素を分離して燃料の燃焼を支援するための酸素を製
造し、熱消費装置内で熱を発生させるための方法が提供
される。本発明に従えば、送給空気流れが圧縮されて圧
縮空気流れが発生される。この圧縮空気流れは、少なく
とも1つの、酸素選択性の、イオン導伝性の膜を使用す
るセラミック膜システムの運転温度に加熱される。圧縮
空気流れは間接熱交換を通して加熱され、少なくとも部
分的に熱消費装置内部に入る。加熱された圧縮空気流れ
はセラミック膜システムに導入されて酸素透過物と、酸
素減損された残留物とを生じる。燃料はセラミック膜シ
ステム内に生じた酸素透過物から少なくとも部分的に形
成された酸化物の存在下に燃焼される。
【0011】有益には、残留物から成る残留物流れは仕
事を発生しつつ膨張し、この膨張による仕事が送給空気
流れを圧縮するために適用され得る。残留物流れの膨張
により生じる膨張残留物流れは間接熱交換を介して圧縮
空気流れを前加熱するために使用することができる。ま
た、送給空気流れを、例えばパージ流れを使用せずに、
セラミック膜システム内の空気から酸素を分離させるた
めに充分な圧力に圧縮させることもできる。
【0012】熱消費装置内ではバーナーが、燃料の燃焼
に基づいて高温の煙道ガスを発生する。圧縮空気流れは
熱消費装置内でこの加熱された煙道ガスとの間接熱交換
を通して加熱され得る。或いは、熱消費装置は放射熱交
換帯域を備える形式のものであり、圧縮空気流れは放射
熱交換帯域内の放射熱により、主に熱消費装置内で加熱
される。
【0013】本発明の他の様相によれば、燃料の燃焼を
支援するための酸素を製造し、以て熱消費装置内に熱を
発生させるための空気分離システムが提供される。この
様相では、送給空気流れを圧縮して圧縮空気流れを発生
させるためのコンプレッサが設けられる。セラミック膜
システムはコンプレッサと連通され、少なくとも1つ
の、酸素選択性の、イオン導伝性の膜を使用して圧縮さ
れた送給空気流れから酸素を分離する。熱消費装置内に
位置付けられた熱交換器がコンプレッサとセラミック膜
システムとの間に装着され、圧縮空気流れをセラミック
膜システムの運転温度に加熱する。熱消費装置内で、セ
ラミック膜システム内に生じた酸素透過物から少なくと
も部分的に形成された酸化物の存在下に、燃料を燃焼さ
せるための手段が設けられる。
【0014】空気分離システムは、有益には、残留物か
ら成る残留物流れを膨張させて仕事を発生させるエキス
パンダをセラミック膜システムに連結することができ
る。膨張の仕事を適用して圧縮器を駆動させる手段を設
けることができる。熱交換器とコンプレッサとの間に前
ヒータを介挿し、この前ヒータをエキスパンダに連結
し、エキスパンダを通して膨張する残留物流れとの間接
熱交換を通して圧縮空気流れを前加熱することができ
る。
【0015】燃料燃焼手段は、燃料の燃焼により高温の
煙道ガスを発生し得、熱交換器は、圧縮空気流れがこの
高温の煙道ガスとの間接熱交換を通して加熱されるよう
に熱消費装置内で位置決めすることができる。或いは、
熱消費装置は放射熱交換帯域を備えた形式のものとし
得、熱交換器を、圧縮空気流れが放射熱交換帯域内で放
射熱により先ず加熱されるように放射熱交換帯域内に位
置付けることができる。そうした熱消費装置はボイラで
あり得、熱交換器は蒸気管を介挿した熱交換管を含み得
る。
【0016】上述の本発明の説明から明らかなように、
セラミック膜システムを、このセラミック膜システム内
で発生した酸素を介して酸素富化燃焼を用いる熱消費装
置と熱的に一体化することが意図される。熱消費装置内
に熱交換器を配置する点は、最初は逆効果に、或いはせ
いぜい従来の空気燃焼装置と比較して何の追加利益もな
いように考えられる。
【0017】本発明並びに従来の空気燃焼装置では共
に、空気は熱消費装置を運転するために加熱される。従
来の空気燃焼装置では、空気、特には空気の不活性成
分、例えば窒素が燃焼空間内で加熱される。本発明では
空気は熱交換器を使用して間接的に加熱される。従っ
て、本発明は、熱効率の観点から見れば従来の空気燃焼
装置と一見同じ形態を有している。更に、外部熱交換器
を使用することと、加熱した透過物流れを熱消費装置に
送ることにより環境への熱損失が避けがたいこととによ
り、本発明の熱効率は空気燃焼装置におけるそれよりも
実際に低いように思える。しかしながら実際には、本発
明によれば、従来の空気燃焼装置を上回る著しく高い効
率が提供される。空気燃焼式の代表的なボイラは、酸性
ガスによる腐食を防止するために煙道ガス温度を最低1
48.89〜204.4℃(約300〜400°F)と
する制約上、その効率は約85〜90%(高発熱量時)
である。
【0018】本発明によれば、約90〜95%(高発熱
量時)の間の効率が類似のシステムのために提供され
る。この高い効率は、残留物流れが空気燃焼装置からの
排気温度よりもずっと低い温度に冷却され得るという事
実に基づくものである。これにより、残留物に入力した
熱量を、従来からの空気燃焼装置と比較してずっと多く
回収することが可能となる。上記効率は、凝縮熱交換器
を使用して煙道ガス流れを更に冷却することで更に高め
ることができる。凝縮熱交換器は空気燃焼装置では典型
的には随意選択することができない。
【0019】本発明の、圧縮器をエキスパンダを使用し
て駆動する実施例では、エネルギー節減を実現するのみ
ならず、酸素を希釈しがちなパージを使用することな
く、圧縮器を使用して生じさせた圧力を用いて分離操作
を単独駆動することが可能となる利益がある。膨張残留
物流れ内の熱を用いる前加熱を使用することで本発明に
従う方法或いはシステムの熱効率が高まる。
【0020】本発明の追加的利益は、熱消費装置内での
間接熱交換により、燃焼生成物を膜に入り込ませずにセ
ラミック膜システムを運転させ得ることから、無機物を
大量に含有する燃料を使用し得ることである。本発明の
意図する方法及びシステムでは、熱消費装置及びセラミ
ック膜システムは幾分切り離して運転される。熱消費装
置は、システム全体の始動及び停止を助成する酸素製造
システム無しで運転することができる。この点に関し、
熱消費装置はセラミックシステムが故障した場合でも
尚、補充酸素源を使用して運転することができる。更に
は、セラミック膜システムのターンダウンは熱消費装置
の運転とは無関係に取り扱うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1を参照するに、装置1が例示
され、炉2が燃料3の燃焼により生じた熱を消費してい
る。圧縮器10内で空気が、酸素選択性の、イオン導伝
性の1つ以上の膜を用いるセラミック膜システム120
内で酸素を分離させるための充分な圧力に圧縮される。
しかしながら、本発明は膜の透過側でのパージガス使用
を排除するものではない。酸素選択性の、イオン導伝性
の膜は、高温下に酸素イオンを導伝するが酸素自体に対
しては不透過性の形式のものである。本発明は2相導伝
膜の使用を意図し、その場合、酸素及びイオンは共に膜
内を導伝されるのみならず、酸素イオンのみを導伝する
イオン性膜内をも導伝される。イオン導伝膜では電子導
伝用の導伝通路が提供される。
【0022】圧縮器10内で圧縮された空気が、前ヒー
タ14内で前加熱される圧縮空気流れ12を形成する。
炉2内には熱交換器16が、この熱交換器16内の圧縮
空気流れ12と、燃料3の燃焼により生じた煙道ガスと
を間接熱交換させるように位置付けられる。かくして、
熱交換器16を通過した圧縮空気流れ12はセラミック
膜システム120の運転温度に達するに充分な温度とな
る。それ故、圧縮空気流れ12は燃料3に直接提供され
ることはない。
【0023】本発明の各実施例は前ヒータ14を使用せ
ずに実施し得、圧縮空気流れ12は熱交換器16内での
み加熱され得る。しかしながら、前ヒータ14を使用す
ることで、この前ヒータを使用しない場合にはシステム
から失われてしまう熱が回収される利益が生じる。熱交
換器16は1本のパイプとしてのみ例示されるが、必要
に応じて多数のパイプを使用して必要な伝熱を提供させ
ることができる。
【0024】セラミック膜システム120内で圧縮空気
流れ12から酸素が分離され、酸素からなる透過物流れ
18が生成される。透過物流れ18は燃料3を燃焼する
ための酸素−燃料バ−ナに直接送られ、酸素富化燃焼の
ための補充空気と混合され、或いは酸素槍目的のために
使用しても良い。
【0025】酸素減損された残留物流れ20をエキスパ
ンダ22に送り、膨張させて仕事を発生させることがで
きる。次いで、この膨張による仕事を機械リンク機構を
介して直接的に、或いは圧縮器10のために使用する電
気を発生する発電機を介して間接的に、空気圧縮のため
に適用することができる。そうした膨張による仕事を提
供するに際しては、発電機の発生する電気は、圧縮器1
0がこの膨張による仕事を圧縮に適宜適用する電力を引
き出すところの電気グリッドに送られるべきである。
【0026】エキスパンダ22による膨張が残留物流れ
20よりも低温且つ低圧の膨張空気流れ24を創出す
る。しかしながら、膨張空気流れ24の温度は圧縮空気
流れ12を前加熱するべく前ヒータ14に送るに充分な
ものである。次いで、膨張空気流れ24は煙突に送られ
或いはその他目的のために使用され得る。認識されるよ
うに、本発明の各実施例はエキスパンダ22を組み込ま
ずに実施することもできる。
【0027】図2を参照するに、装置4が例示され、燃
料の燃焼がボイラ5内の酸素により支援されている。ボ
イラ5は燃料入口ノズル30と、酸素入口ノズル32と
を有する。従来の蒸気管34が放射熱交換帯域38内の
空気加熱管36の列に好ましく割り込み挿入されてい
る。空気加熱管36は相互に結合されて放射熱交換帯域
38内で熱交換器を構成する。流入空気は圧縮器40で
圧縮されて前ヒータ44内で前加熱される圧縮空気流れ
42を発生する。圧縮空気流れは空気加熱管36に送ら
れた後、酸素選択性の、イオン導伝性の1つ以上のイオ
ン導伝性の膜を使用するセラミック膜システム46に送
られる。
【0028】空気加熱管36は、少なくとも多少の対流
伝熱が存在するものの、主に放射熱により圧縮空気流れ
42を加熱する。次いで、空気から分離された酸素が透
過物流れ48として酸素入口ノズル32に送られる。酸
素の希薄な残留物流れ50はエキスパンダ52内で膨張
して膨張空気流れ54を生じ得る。膨張空気流れ54は
膨張空気流れ54を生じ、この膨張空気流れ54は圧縮
空気流れ42に熱を付与するべく作用する前ヒータ44
に導入され得る。
【0029】図1に示す実施例のように、本発明の各実
施例は、前ヒータ44を用いず、セラミック膜システム
46内で純粋流れを使用することが意図される。エキス
パンダ52を用いない更に他の実施例も実施することが
できる。
【0030】随意的には装置4は、流入する圧縮空気流
れ42の一部から形成される補助空気流れ58を加熱す
るための熱交換器56を放射熱交換帯域38の上方に設
けることで、放射熱加熱及び対流熱加熱を共に使用する
ことができる。加熱された補助空気流れ60はセラミッ
ク膜システム46に導入することができる。
【0031】以上、本発明を実施例を参照して説明した
が、本発明の内で種々の変更をなし得ることを理解され
たい。
【0032】
【発明の効果】セラミック膜システムを効率的に使用し
て酸素を供給する、熱消費装置内での酸素燃焼或いは酸
素増量燃焼のための方法及びシステムが提供される。低
温排気システム、例えばボイラ或いは炉への適用性を有
し且つ無機質含有量の多い燃料を容易に使用し得る前記
方法及びシステムが提供される。必要であれば熱消費装
置をセラミック膜無しで運転させ得るように設計した前
述のシステムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】流入する圧縮空気が、煙道ガスから間接熱交換
するように位置付けた熱交換器により加熱される、本発
明に従うシステムの概略図である。
【図2】圧縮空気が、熱消費装置の放射熱交換帯域内の
放射熱により主に加熱される、本発明の別態様の概略図
である。
【符号の説明】
1 装置 2 炉 3 燃料 5 ボイラ 10、40 圧縮器 12、42 圧縮空気流れ 14、44 前ヒータ 16、56 熱交換器 18、48 透過物流れ 20、50 残留物流れ 22、52 エキスパンダ 24、54 膨張空気流れ 30 燃料入口ノズル 32 酸素入口ノズル 34 蒸気管 36 空気加熱管 38 放射熱交換帯域 50 酸素の薄い残留物流れ 60 補助空気流れ 120、46 セラミック膜システム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23L 7/00 F23L 7/00 B 15/00 15/00 A (72)発明者 ヒサシ・コバヤシ アメリカ合衆国ニューヨーク州パットナ ム・バリー、バージャー・ストリート170 Fターム(参考) 3K023 QA01 QB02 QB03 QC06 QC08 3K065 TA01 TA05 TC01 TC10 TD04 TE06 TG01 TM02 TM03 4D006 GA41 JA70A MB04 MC03 MC03X PB17 PB19 PB62 PC71 PC80 4G042 BA28 BA29 BA30 BC06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料の燃焼を支援するための酸素を生成
    し、熱消費装置内に熱を発生させるための、空気から酸
    素を分離する方法であって、 送給空気流れを圧縮して圧縮空気流れを生じさせるこ
    と、 圧縮空気流れを、間接熱交換を介して且つ熱消費装置内
    の少なくとも一部分の内部で、酸素透過性の、イオン導
    伝性の少なくとも1つの膜を使用するセラミック膜シス
    テムの運転温度に加熱すること、 加熱した圧縮空気流れをセラミック膜システムに導入
    し、酸素透過物と、酸素減損された残留物とを生成する
    こと、 少なくとも部分的にセラミック膜システム内で生成され
    た酸素透過物から形成された酸化物の存在下に燃料を燃
    焼させること、 を含む空気から酸素を分離する方法。
  2. 【請求項2】 燃料を燃焼させることにより加熱された
    煙道ガスを生じさせることを含み、 圧縮空気流れが加熱された煙道ガスとの間接熱交換を通
    して熱消費装置内で加熱される請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 熱消費装置が放射熱交換帯域を有し、 圧縮空気流れが前記放射熱交換帯域内の放射熱により熱
    消費装置内で主に加熱される請求項1の方法。
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