JP2002118619A - 回線接続が自動化されたデジタル加入者回線モデム - Google Patents

回線接続が自動化されたデジタル加入者回線モデム

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JP2002118619A
JP2002118619A JP2001232210A JP2001232210A JP2002118619A JP 2002118619 A JP2002118619 A JP 2002118619A JP 2001232210 A JP2001232210 A JP 2001232210A JP 2001232210 A JP2001232210 A JP 2001232210A JP 2002118619 A JP2002118619 A JP 2002118619A
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modem
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receptacle
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Ian J Sherlock
ジェイ、シャーロック イーアン
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M11/00Telephonic communication systems specially adapted for combination with other electrical systems
    • H04M11/06Simultaneous speech and data transmission, e.g. telegraphic transmission over the same conductors
    • H04M11/062Simultaneous speech and data transmission, e.g. telegraphic transmission over the same conductors using different frequency bands for speech and other data

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Telephonic Communication Services (AREA)
  • Communication Control (AREA)
  • Telephone Function (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】専門知識がなくてもDSLモデムの接続を可能
にすること 【解決手段】DSLモデムは、送信回路および受信回路
を第1の対の導線に結合するための第1の位置と送信回
路および受信回路を第2の対の導線に結合するための第
2の位置とに選択的に切り換えるように作動できるスイ
ッチング回路60を含む。また、DSLモデムは、第1
の位置および第2の位置の一方に切り換えるようにスイ
ッチング回路を制御し、次に送信回路および受信回路を
結合する導線の対に沿ってDSLサービスが存在するか
どうかを検出する回路52も含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル加入者回
線(DSL)技術に関し、より詳細には、現在の電話サ
ービスコネクタでDSLサービスに効率的に接続できる
ように作動できるDSLモデムに関する。
【0002】
【従来の技術】遠く離れたコンピュータの間でデジタル
情報を交換することは、現在、最新のコンピューティン
グの普及している部分であり、ビジネス,教育および個
人使用を含むすべての種類のコンピュータ関連分野で行
われていることである。現在の全ての予想によるかかる
使用は、将来更に望ましいものとなるようである。ビデ
オ・オンデマンド(以下、VOD)は、この分野におい
て技術の進歩をしばらくの間推進した一分野である。よ
り最近では、グローバル・インターネット(以下、「イ
ンターネット」(登録商標)と称する。)の使用および
普及の急速な増加は、VODによって生じた興奮を恐ら
く上回ったであろう。
【0003】上記より発生しかつ変化し続けているある
タイプの技術は、当技術分野では、デジタル加入者回線
(すなわち、DSL)と称されている。DSLとは、従
来の電話会社銅線を介して限られた距離で比較的広いバ
ンド幅を提供する公衆ネットワーク技術のことである。
これまでDSLはいくつかの異なるカテゴリーに分割さ
れており、これら異なるDSLカテゴリーは他のカテゴ
リーよりも異なる速さで開発されている。このような変
化によって所定のDSLカテゴリーの絶対的な定義をす
ることが困難となっているが、現在ではある見解を述べ
ることができる。一般に、種々のDSL技術のカテゴリ
ーに関し、各カテゴリーは一部の点に関して異なってい
るが、各々は一部の類似性も共有している。DSLカテ
ゴリーの差異に関し、これらのカテゴリーは1つ以上の
予想されるデータ転送レート,媒体のタイプおよびデー
タが伝送される長さおよび通信用データのコーディング
およびデコード方式の点で、多様となっている。DSL
技術の類似性に関して、一般に、各DSLシステムには
モデムのペアが設けられている。このモデムペアの一方
のモデムは顧客のサイトに設けられている。モデムのペ
アの他方のモデムは、撚り対導線ネットワークの所有者
(すなわち、コントローラ)のサイトに設けられてい
る。現在では、最も明白な所有者(すなわち、コントロ
ーラ)は電話会社中央局である。電話会社システム内で
は、それのモデムは、バックボーンネットワークと称さ
れることが多いあるタイプのネットワークと通信するよ
うに接続されている。このバックボーンネットワークは
更に、バックボーンネットワークとの間で別の通信パス
を提供するようにネットワーク状に結合される。そのネ
ットワークの特性を仮定すれば、このバックボーンネッ
トワークは更に、他の情報ソースと、最も顕著には現在
の技術ではインターネットと通信可能である。したがっ
て、バックボーンネットワークにアクセス可能な情報
(例えば、インターネット情報)は、中央局DSLモデ
ムと顧客サイトとの間で顧客自身のコンパーチブルなD
SLモデムを用いて通信可能である。このような一般的
なシステム内では、DSLモデム間のデータレートが現
在の音声モデムレートをはるかに越えることも予想され
る。実際、テスト中または計画中の現在のDSLシステ
ムは500Kbps〜18Mbpsの大きさのレートま
たはそれよりも速い範囲となっている。一部のDSLシ
ステムのレートは、いわゆる下り方向の通信(すなわ
ち、中央局から顧客サイトまでの通信)に対してしか速
くない。したがって、このようなシステムでは、別方向
の通信(すなわち、顧客サイトから中央局までの上り方
向の通信)は、一般に、下り方向のレートよりもかなり
低いレートとなっている。最後に、ほとんどのDSL技
術は撚り対線の全バンド幅を使用しておらず、音声チャ
ンネル用の低いバンド幅を留保していることが多い。そ
の結果、DSLシステムによって回線が使用されている
間、同じ回線を使って同時に音声会話を伝送できる。
【0004】現在開発中の恐らくは最も普及したDSL
技術を簡単に検討すると、このDSL技術は非対称デジ
タル加入者回線(すなわち、ADSL)と称される。A
DSLは、T1.413規格に示されるように、ANS
Iによって規格が定められている。しかしながら、規格
が決められたとしても、この規格を満たす装置は将来的
な広範な使用を約束しているかどうか、規格の改定が必
要であるかどうかについて、論争と競争が続けられてい
る。例えば、この規格は、現在、高速データ伝送用の離
散的マルチトーン(DMT)と称される変調技術を使用
することを意図しているが、より最近では、この規格は
キャリアレス振幅/位相変調(CAP)と称される別の
データ伝送技術を更に含むことが主張されている。いず
れの場合においても、ADSLシステムの技術討議の状
態を仮定すれば、これらのADSLシステムは単一の銅
撚り対線を介して通信するものであり、1.5Mbps
〜9Mbpsの大きさの下り方向レートを提供するが、
上り方向バンド幅は16kbps〜1Mbpsの範囲と
なっている。電話会社は、インターネットアクセスと共
に、ADSLを介したリモートローカルエリアネットワ
ーク(LAN)アクセスおよびVODサービスを提供す
ることを検討している。
【0005】開発中の他のDSLカテゴリーについて
は、これらカテゴリーとして、高ビットレート・デジタ
ル加入者回線(HDSL)、対称デジタル加入者回線
(SDSL)および極高データレート・デジタル加入者
回線(VDSL)が挙げられる。上記ADSLと異な
り、HDSLはデータ転送レートが対称的である。すな
わち、HDSLは上り方向と下り方向とで同じ速度で伝
送を行う。現在認識されている速度は1.544Mbp
sのバンド幅の大きさであるが、2本の銅撚り対線を必
要とする。HDSLの作動範囲は、ADSLの作動範囲
よりもより限られており、現在では約3.6km(約1
2,000フィート)の距離で有効であると考えられて
いる。かかる距離を越えると、サービスを拡張するに
は、HDSL伝送は信号中継器を必要とする。SDSL
はHDSLに匹敵するような速度と対称データ転送とを
可能にするが、これら結果は1つの銅撚り対線ペアで得
られる。しかしながら、SDSLシステムの作動範囲は
約3km(約10,000フィート)に限られている。
最後に、VDSLは、非対称データ転送レートを提供す
るが、上記の競合するDSL技術よりも速度が速くなる
と予想される。現在、1つの撚り対銅線ペアを介したレ
ートは、下り方向で13Mbps〜52Mbpsの大き
さとなり、上り方向で1.5Mbps〜2.3Mbpsの
レートとすることが計画されている。しかしながら、か
かるレートは約300m〜1.35km(1,000〜
4,500フィート)の範囲だけでしか有効でないと予
想されていることに留意されたい。
【0006】DSL技術が導入されたために、消費者レ
ベルでこの技術を実現することに現在注目が集まってい
る。現在の代表的なシナリオによれば、消費者が自分の
コンピュータにDSL機能を望む場合、消費者はDSL
プロバイダ(例えば、地方電話会社)に連絡する。次
に、DSLプロバイダは、消費者が指定する場所へ派遣
者を送り、DSLモデムを消費者のコンピュータに接続
する。より詳細に説明すれば、現在の実現例では、例え
ばコンピュータの内部に設けられたネットワークインタ
ーフェースカード(NIC)に外部DSLモデムを結合
することにより、消費者のコンピュータに外部DSLモ
デムを接続する。別の結合方法を使用することも可能で
あるし、また、(例えば、ユニバーサルシリアルバス
(USB)を使用することにより)別の結合をすること
も現在開発中である。次に、DSLモデムは、コンピュ
ータの設置場所の電話配線(例えば、音声電話のために
オフィスまたは居住場所で使用されている周知のRJ1
1コネクタ)に結合される。更に、電話会社の配線が後
述するようなロケーションに(例えば、ネットワークイ
ンターフェースデバイス(NID)を介して)接続する
場合は、設置に際し、家またはオフィスの外で増設配線
を必要とすることもある。いずれの場合においても、現
在では、DSLモデムの設置にはかなりのレベルの技術
的専門知識を有する個人(例えば、電話会社の派遣者)
を一般に必要とする。
【0007】DSLモデムが家またはオフィスのRJ1
1コネクタに接続されることを上記より思い出せば、本
実施例の目的は、このような接続を行った場合に正しく
信号を伝送できる機会を増すことにある。特に、当技術
分野で公知のRJ11コネクタは、一列に整合された6
つのキャビティを含み、この列内において各キャビティ
内に導線ピンを挿入できるようになっている。家庭用の
ほとんどでは、これら6つのキャビティの最も外側の2
つは開いたままとなっているが、最も外側のキャビティ
の間の残りの4つのキャビティの各々は対応する導線の
ピンを係止している。特に明記しない限り、本明細書の
残りの部分で一貫性をもって例示するために、RJ11
コネクタで使用される4つのピンの例を説明する。した
がって、RJ11雌形レセプタクルおよび雄形プラグの
双方では、これら4つのピンは列状に整合する。この列
の両端にある2つのピンは、当技術分野では外側ペアと
称され、これら外側ペアの間において列に沿って位置す
る2つのピンは当技術分野では内側ペアと称される。更
に、代表的な音声電話ケーブルは導線の2つの撚り対線
ペアを含む。公知の「通常電話サービス」(POTS)
によれば、家またはオフィスにおける1本の電話回線を
サポートするには、電話ケーブルの1つの撚り対線ペア
をRJ11コネクタの内側のペアのピンに接続し、RJ
11コネクタの外側のペアのピンは電話ケーブルのどの
導線にも接続しないことが多い。しかしながら、DSL
モデムをRJ11コネクタにも接続することを計画した
場合、DSLモデムと通信するために外側ペアのピンを
使用するか、DSLモデムと通信するために内側ペアピ
ンを使用して、電話と通信するために外側ペアピンを使
用するように接続を更に配置し直すのかどうかの問題が
生じる。音声電話装置と共にDLSモデムをサポートす
べき場合に一般にフィルタリングも必要となるという事
実も可能性を更に複雑にしている。これら検討事項の背
景として、下記の図1〜図3はRJ11コネクタに対す
るADSLモデムの現在の種々の別の接続方法を示す。
【0008】図1は、全体が番号10で示されている従
来の第1の電話/DSLモデム配線システムを示す。シ
ステム10は、電話会社によって提供されかつネットワ
ークインターフェースデバイス(NID)12に接続さ
れた導線の撚り対線ペアTP 1を含む。例えば、NID
12は、一般に、居住地の家またはオフィスの外側に取
り付けられたボックス内またはその近くに設けられたボ
ックスに収納される。NID12から、撚り対線ペアT
1はRJ11レセプタクルRJ111のピンIPP1
内側ペアに直接接続される。レセプタクルRJ11
1は、ADSLモデムに接続するためのものである。す
なわち、ADSLモデムに設けられるかこのモデムに接
続されたRJ11プラグ(不図示)をRJ11レセプタ
クルのRJ11 1内に挿入し、それによって、電話会社
(すなわち、電話会社に設けられた対応するモデム)と
通信するようにモデムを結合する。更に、RJ11レセ
プタクルRJ111のピンOPP1の外側ペアは電気的に
フローティング状態となっていることに注目されたい。
NID12の撚り対線TP1の説明に戻ると、それはロ
ーパスフィルタ(LPF)14の入力端にも接続されて
おり、ここで、LPF14はPOTS周波数内の信号
(例えば、4kHz以下の範囲の信号)しか通過させな
い。LPF14の出力端はRJ11レセプタクルRJ1
2のピンIPP2の内側ペアに接続されている。レセプ
タクルRJ112は、POTS電話または他のデバイス
(例えば、POTS媒体に沿って通信するように作動で
きる留守番電話または音声モデム)に接続するためのも
のである。より詳細には、この接続は、POTS電話装
置に設けられているかこれに接続されたRJ11プラグ
(不図示)をRJ11レセプタクルRJ112に挿入し
て、電話会社と通信するようにPOTS電話装置と結合
することによって行われる。最後に、RJ11レセプタ
クルRJ112のピンOPP2の外側ペアは電気的にフロ
ーティング状態となっていることに留意されたい。
【0009】次に、システム10の作動について説明す
る。一般に、電話会社はNID12への撚り対線TP1
を介したPOTSおよびDSLモデム通信の双方を行
う。DSLモデム通信に関して、このような通信はレセ
プタクルRJ111への直接接続によって行われる。し
たがって、ADSLモデムがレセプタクルRJ111
内側ピンIPP1に接続されている限り、ADSLモデ
ムと撚り対線TP1との間で適当なDSL信号を伝送で
きる。POTS通信に関して、これらPOTS伝送信号
はLPF14によってフィルタリングされ、また、レセ
プタクルRJ112へ送られる。その結果、撚り対線P
1上の比較的高い周波数の信号(すなわち、4kHz
よりも高い信号)は、レセプタクルRJ112に達する
ことはなく、したがって、このレセプタクルに接続され
たPOTS電話装置に達しないことに留意されたい。現
在のPOTS装置はこれらの比較的高い周波数の信号に
対して一定の周波数応答を有していないので、かかるフ
ィルタリングは一般に必要である。更に、LPF14
は、レセプタクルRJ112に接続されたPOTS電話
の作動がレセプタクルRJ111を介した撚り対線TP1
に直接接続されているADSLモデムの作動に影響する
可能性を防止するようになっている。いずれの場合にお
いても、POTS電話装置がレセプタクルRJ112
内側ピンIPP2に接続されている限り、POTS電話
装置と撚り対線TP1との間で適当なPOTS信号を伝
送することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図1に示されたシステ
ム10のこれまでの説明はADSLモデムおよびPOT
S電話装置の双方を電話会社の撚り対線TP1へ接続す
るストレートフォワード方法を示しているが、システム
10について種々の欠点があることも判っている。1つ
の欠点として、システム10を使用する消費者は、レセ
プタクルRJ11 1がADSLモデムに接続するための
ものであり、また、レセプタクルRJ112はPOTS
電話装置に接続するためのものである旨の制限について
認識していなければならないことである。換言すれば、
消費者がこれらの接続を逆にした場合、レセプタクルR
J111に接続されたPOTS電話装置は比較的高い周
波数の信号の受信によって正しく通信できず、一方、レ
セプタクルRJ112に接続されたADSLモデムは、
比較的低い周波数の信号しか受信しないので、正しい通
信を行うことができない。別の欠点として、システム1
0は、ADSLモデムおよびPOTS電話装置の双方が
RJ11構造のピンの内側ペアに沿って通信するように
構成されている場合にしか正しく作動しないことが挙げ
られる。POTS電話装置に対して、多くのかかる電話
装置はかかる内側ペアのピンに沿ってしか通信しないよ
うにハード配線されるので、このような構造が生じやす
い。しかしながら、ADSL技術の既に広がった競争お
よび開発を仮定すると、一部のメーカーは、下記に示す
別の理由から、内側ペア以外のRJ11ピンの外側ペア
への接続をADSLモデムに設けることを検討する可能
性がある。かかる別のADSLモデムをレセプタクルR
J111に接続した場合、レセプタクルRJ111の外側
ピンOPP1が電気的にフローティング状態であること
を仮定すれば、このADSLモデムは全く通信できなく
なる。
【0011】図2は、全体が番号20で示された従来の
第2の電話/DSLモデム配線システムを示す。このシ
ステムは上述したシステム10と一般的な特徴を共用し
ている。システム20は、電話会社によって提供されか
つNID22に接続された撚り対線TP2を含む。NI
D22から、撚り対線TP2はRJ11レセプタクルR
J113のピンOPP3の外側ペアに直接接続されてい
る。後にもっと明らかとなる理由から、RJ11レセプ
タクルRJ113はADSLモデムまたはPOTS電話
装置のいずれかに接続するためのものである。また、N
ID22の撚り対線TP2はLPF24の入力端に接続
されている。ここで、LPF24は、図1のLPF14
と同じように作動し、それによって、POTS周波数内
の信号しか通過させない。LPF24の出力端はRJ1
1レセプタクルRJ113のピンIPP3の内側ペアに接
続されている。前記した接続を仮定した場合、内側ペア
IPP3および外側ペアOPP3への接続は、CBとして
示された単一のPOTSケーブルを使って行うことがで
き、それによって、NID22とRJ11レセプタクル
RJ113との間の2つの撚り対線を含むことに留意さ
れたい。
【0012】システム20の作動は次のとおりである。
電話会社は、撚り対線TP2を介したNID22へのP
OTS通信およびDSLモデム通信の双方を行う。DS
Lモデム通信に関しては、これら通信はNID22から
レセプタクルRJ113の外側ピンOPP3への直接接続
を介して行われる。したがって、RJ11プラグを介し
てレセプタクルRJ113にADSLモデムを接続する
ことができ、それによって、このモデムは、ADSLモ
デムがレセプタクルRJ113の内側ピンIPP3よりも
むしろレセプタクルRJ113の外側ピンOPP3に接続
されている限り、電話会社との間でADSL通信を正し
く伝送できる。これと逆に、POTS通信に関しては、
このような通信は、レセプタクルRJ113の内側ピン
IPP3へフィルタリングされた接続を介して行われ
る。したがって、POTS電話装置は、RJ11プラグ
を介してRJ11レセプタクルRJ113に接続でき、
また、POTS電話装置がレセプタクルRJ113の外
側ピンOPP3よりもむしろレセプタクルRJ113の内
側ピンIPP3に接続されている限り、電話会社との間
でPOTS通信を正しく伝送できる。
【0013】図2に示されたシステム20のこれまでの
説明は、システム20がレセプタクルRJ113からの
ADSLモデムまたはPOTS電話通信のいずれかをサ
ポートすることを示したが、システム20に関しては種
々の欠点があることも判っている。1つの欠点として、
ADSLモデムがRJ11構造のピンの外側ペアに沿っ
て通信するように構成されており、かつ、POTS電話
装置がRJ11構造のピンの内側ペアに沿って通信する
ように構成されている場合にしか、システム20は正し
く作動できないことが挙げられる。また、実現中のまた
は実現すべきADSLモデムの種々の数を仮定した場
合、この制限が満たされるという保証はない。別の欠点
として、ADSLモデムおよびPOTS電話装置の双方
が正しく作動するには、システム20において、それの
配線を行う者が内側ピンまたは外側ピンのいずれかの正
しい一方で4本のワイヤの各々を正しく終端させなけれ
ばならないことが挙げられる。明らかに、種々の理由か
ら、かかる配線の誤りが生じさせる。
【0014】図3は、全体が番号30で示された従来の
第3の電話/DSLモデム配線システムを示す。システ
ム30は、上述したシステム10といくつかの電気的接
続の特徴を共用するが、いくつかの点で種々の接続の物
理的位置が異なっている。システム30について説明す
ると、このシステムは、電話会社によって提供されかつ
NID32に接続された撚り対線TP3を含む。しかし
ながら、システム30では、更に後述するように、NI
D32に対応する家庭または営業場所のADSLモデム
に適合するように、NID32について(例えば、フィ
ルタについて)別の変更はなされていない。むしろ、撚
り対線TP3はRJ11レセプタクルRJ114のピンの
内側ペアIPP4に直接接続されている。換言すれば、
NID32とRJ11レセプタクルRJ114との間の
接続は、標準的なPOTS電話サービスをサポートする
のに一般に設置されるのと同じである。しかしながら、
POTS電話サービスだけでなくADSL通信もサポー
トするために、システム30はマイクロフィルタ34を
更に含む。マイクロフィルタ34はプラスチックのよう
な剛性材料から形成されかつサイズの各々が約5.08
〜6.45cm(2〜4インチ)以下の大きさの比較的
小さいハウジングとして提供できる。更に、マイクロフ
ィルタ34の電気的接続も、次の説明から判るように、
マイクロフィルタ34がRJ11レセプタクルRJ11
4とADSLモデムまたはPOTS電話装置のいずれか
との間にインライン状に配置されるように構成されてい
る。
【0015】マイクロフィルタ34の電気的な属性を詳
細に説明すると、このマイクロフィルタは、当業者に公
知のように、RJ11レセプタクルRJ114に嵌め込
まれるような物理的形状とされたRJ11プラグRJ1
5を含む。RJ11プラグRJ115の内側ピンIPP
5は撚り対線TP4に接続されている。撚り対線TP
4は、マイクロフィルタ34内で、RJ11レセプタク
ルRJ116のピンOPP6の外側ペアに直接接続されて
いる。また、撚り対線TP4はマイクロフィルタ34内
でLPF36の入力端に接続されており、また、LPF
36からの出力撚り対線TP5はRJ11レセプタクル
RJ116のピンIPP6の内側ペアに接続されている。
最後に、RJ11レセプタクルRJ116には、ADS
LモデムまたはTOPS電話装置のいずれかを接続する
ことができる。かかる接続は、モデムまたは電話装置の
いずれかからのRJ11プラグ(不図示)をRJ11レ
セプタクルRJ116に挿入することによって行うこと
ができる。正しいADSL通信路を保証するには、AD
SLモデムのRJ11プラグは、RJ11レセプタクル
RJ116のピンOPP6の外側ペアに接触し通信するよ
うに、それの外側ピンに沿って通信しなければならな
い。これとは逆に、正しいPOTS電話通信路を保証す
るには、POTS電話装置のRJ11プラグは、RJ1
1レセプタクルRJ116のピンIPP6の内側ペアに接
触し通信するように、それの内側ピンに沿って通信しな
ければならない。最後に、システム30には1つのマイ
クロフィルタ34しか示されていないが、当業者は、R
J11レセプタクルRJ114と同じように配線された
各RJ11レセプタクルに対して、マイクロフィルタ3
4と同じように配線された対応するマイクロフィルタを
RJ11レセプタクルに接続することもできる。この場
合、マイクロフィルタ34に関して説明したのと同じよ
うに、マイクロフィルタにADSLモデムまたはTOP
S電話装置のいずれかを接続できる。多数のマイクロフ
ィルタを設ける後者の場合には、現在のシステムの下で
は、マイクロフィルタの1つだけをADSLモデムに接
続し、残りのマイクロフィルタをTOPS電話装置に接
続しなければならない。このことは、現在の構造では、
周波数を共用する能力がなくかつ単一銅対線で接続され
た多数のADSLモデム間の接続を調整する能力がない
ことに主に起因して、単一の銅対線に対し(すなわち、
銅対線のサイトでは)1つのADSLモデムしか一般に
サポートされないという特徴から生じるものである。
【0016】図3のシステム30はADSLモデム通信
およびPOTS電話通信の双方をサポートするが、欠点
もある。例えば、ADSLまたはPOTS電話サービス
のいずれかに対して、異なるタイプのマイクロフィルタ
は内側および外側ピンの異なる組合せを使用し得るの
で、マイクロフィルタに接続されたモデムまたは電話装
置は、適当な対応するピンを使って通信するように構成
されなければならない。別の例として、マイクロフィル
タは、ユーザーが入手しなければならない装置の別個の
部品となっている。
【0017】更に別の背景として、従来技術は、DSL
モデム内に含まれる回路基板に一般に取り付けられた機
械的スイッチを含むいくつかのDSLモデムを含む。機
械的スイッチは、技術者が2つの位置のうちの1つにこ
のスイッチを移動できるように、技術者によって使用さ
れるようになっている。第1の位置では、DSLモデム
はそれのRJ11コネクタのピンの内側ピンに沿って通
信するように接続されているが、一方、第2の位置で
は、DSLモデムはそれのRJ11コネクタのピンの外
側ペアに沿って通信するように接続されている。しかし
ながら、このスイッチの移動は、純粋に機械的なもので
あり、モデム自身によって更に容易にされるものではな
い。むしろ、このスイッチを操作する者は、正しいDS
L通信路を得ようと努力する際にスイッチの正しい位置
を自ら判断しなければならない状態のままとなってい
る。
【0018】以上のほかに、本発明者は、特に発展中の
市場に鑑み、別の見解について認識している。例えば、
DSL開発のレベルを仮定した場合、できるだけストレ
ートフォワードに一般大衆にDSL技術を提供したいと
いうニーズも大きくなっている。代わりに、消費者は電
話装置および音声モデムに対して現在使用されているの
と少なくとも同じようにストレートフォワードにDSL
モデムをいつか実現したいと考える。かかる解決方法
は、消費者を地域の電気店へ走らせるか、消費者が別の
ソースからDSLモデムを得ることができるようにする
ものであり、消費者は、その後、技術サービス派遣者の
補助を得ることなく自ら自分のコンピュータにモデムを
結合したがる。しかしながら、上記のように提供された
多くの別の手段は、家庭またはオフィスにおいて特殊な
DSLモデム接続を行うのに必要な技術的な事項を容易
には理解しにくいことを示している。消費者が作動しな
いような設置をさせるような種々の原因があることも、
上記した。したがって、このような消費者自らによる設
置を容易にするために、本実施例によって達成されるよ
うに、設置が正しく働くような機会を増すように、設置
プロセスを簡略化する必要性がある。
【0019】
【課題を解決するための手段】好ましい実施例では、D
SLモデムが提供される。DSLモデムは、第1のペア
の導線と第2のペアの導線とを含むコネクタを備える。
DSLモデムは、DSLプロトコルに従って送信するた
めの回路およびDSLプロトコルに従って受信するため
の回路の双方を更に含む。DSLモデムは、送信回路お
よび受信回路を第1のペアの導線に結合するための第1
の位置と送信回路および受信回路を第2のペアの導線に
結合するための第2の位置とに選択的にスイッチングす
るように作動するスイッチング回路を含む。最後に、D
SLモデムは、第1の位置および第2の位置の一方にス
イッチングするためのスイッチング回路を制御するとと
もに、送信回路および受信回路が結合される導線のペア
に沿ってDSLサービスが存在するかどうかを検出する
ための回路を含む。他の回路,システムおよび方法も開
示されクレームされている。
【0020】
【発明の実施の形態】本明細書の従来技術の章で図1〜
図3について説明したので、読者はこの説明に精通して
いるものと仮定する。
【0021】図4は、本発明の実施例を実現する状況を
例として示すシステム40を示す。例として、システム
40は、2つの異なる地理的位置に関連する特徴を含
む。一方の位置は電話会社中央局であり、他方の位置は
この中央局から離間した位置である。共通する例を評価
するために、遠隔位置をその位置にいるユーザーの家ま
たはオフィスとすることができ、一方、中央局を電話会
社システムに含まれるタイプのオフィスの任意のものと
し得る。これらの2つの位置は、かなり接近していても
よいし、かなり離れていてもよい。いずれの場合も本発
明の利点を享受できる。以下、本発明のこれらの利点だ
けでなくその詳細についても説明する。
【0022】好ましい実施例を示すための最小条件とし
て、中央局および遠隔位置はコンピュータ42,44を
それぞれ有する。コンピュータ42,44は、任意のタ
イプの公知のコンピュータ42コンフィギュレーション
でよく、遠隔位置にある計算装置のタイプは、中央局で
使用される装置(例えば、ラックシステム)のタイプま
たはコンフィギュレーションと異なっていてもよい。一
般に、いずれかのコンピュータのユーザーは、例えばキ
ーボードKおよびマウスMSまたは当技術分野で公知の
他の入力装置またはポインティング装置により対応のコ
ンピュータに入力することができる。この図示を簡略化
するために、図4の目的として、これら部品の参照識別
子の各々(例えば、KおよびMS)だけでなく、以下に
説明する他の部品の参照識別子の各々は対応のコンピュ
ータの参照番号を示す添え字を含むことに留意された
い。例えば、コンピュータ42は、キーボードK42とマ
ウスMS42とを含む。この約束を続けるとともにコンピ
ュータ42,44の他の属性を検討すると、各コンピュ
ータは、好ましくは、ユーザーに出力を提供するための
ある装置(例えば、図4の場合にはディスプレイD)を
含む。各コンピュータの内部には種々の回路が設けられ
ている。これら回路は、メモリMEM,中央処理ユニッ
トCPUまたはホストコンピュータ44の場合にあり得
るような2つ以上のかかるCPUおよび他の回路(不図
示)を有するマザーボード(仮想線で示されている)を
含めて、回路基板および/またはカード上に実装されて
いる。特に、コンピュータ42,44の各々が標準電話
会社分配システムを介して互いに通信できるように、各
コンピュータにDSLモデムMも結合されている本実施
例について注目されたい。DSLモデムMと各コンピュ
ータ42または44との間の結合は、種々の態様で(例
えば、ネットワークインターフェースカード(NIC)
または他のバスコネクション(例えば、USB)を介し
て)行うことができる。実際に、DSLモデムをコンピ
ュータカードのように構成された内部モデムとして実現
できるようにすることも可能である。また、電話会社に
設けられたコンピュータ42の場合には、多数のDSL
モデムを実際にサポートする可能性が高いが、図示およ
び次の説明を簡潔にするために1つのモデムしか示され
ていない。分配システム(これに沿ってモデムが通信す
る)を検討すると、この分配システムは、コンピュータ
42,44との間の接続に対してアクセス可能な撚り対
導線を含む。これに関して、コンピュータ44のDSL
モデムM44は出力信号を発生する。この出力信号は標準
電話コネクタ(例えば、RJ11)または他の使用可能
なコネクタに与えられ、したがって、この出力信号は標
準電話送信ケーブルC44を介してかかるコネクタを有す
る電話壁コンセントO44に送られる。このような接続に
よって、電話会社分配システムを介してDSLモデムM
44からコンピュータ42のDSLモデムM42と通信する
ことが可能となる。ケーブルC42およびコンセントO42
使用する相当の接続が電話会社に示されているが、もっ
と代表的な工業タイプ接続が接続の端部には実際には存
在し得る。最後に、DSLモデムM42およびDSLモデ
ムM44の互いの通信を仮定すると、好ましい実施例で
は、かかる通信はADSL通信によって行われることに
留意されたい。かかる通信は種々の理由から望ましい。
例えば、ADSL通信は、普及が増加しているので、消
費者マーケットには好ましいものとなり易い。別の例と
して、好ましい実施例は、後に詳細に説明するように、
ADSLプロトコルの一部を使用して、正しく接続され
る可能性を増すような態様で対応のレセプタクルに各モ
デムを結合する方法をサポートする。しかしながら、こ
れらの利点および好ましさにかかわらず、当業者であれ
ば、この教示内容の多くは他のDSLモデムカテゴリー
で実現できる特徴および利点も提供することが理解でき
よう。
【0023】図4のシステム40を仮定すると、このシ
ステムの部品は、モデムM42とモデムM44との間でDS
L通信を達成するために、本発明の範囲内で使用される
ようになっている。この点に関して、コンピュータ42
は適当なインターフェースI/Fを介してバックボーン
ネットワークに接続されていることに留意されたい。こ
のネットワークは種々のタイプのものでよいが、イーサ
ネット(登録商標)が普及している現代的な例となって
いる。その結果、コンピュータ42は、バックボーンネ
ットワークと通信するように結合されている他の任意の
装置またはリソースと通信することができる。実際に、
一例として、図4は、ある種のネットワークアーキテク
チャでバックボーンネットワークにインターネットも結
合されていることを示している。したがって、コンピュ
ータ42は、バックボーンネットワークを介してインタ
ーネットと通信できる。また、コンピュータ42とコン
ピュータ44との間のモデム間通信パスに起因して、コ
ンピュータ44は、インターネットを含めた、電話会社
の中央局に設けられたコンピュータ42に利用できる他
のメディアにアクセスするために、DSL通信を使用で
きるようになっている。
【0024】図5は、モデムM42,M44を形成するため
の好ましい実施例として働くDSLモデム50のブロッ
ク図を示す。ここで、各サイトに設けられたモデムは、
サイトがサービスプロバイダにあるのかリモートモデム
側にあるのかに基づいて、ある異なる回路を含み得る
(例えば、モデムM44のようなリモートモデムはタイミ
ング・リカバリー用の所定の回路を含み得るが、モデム
42のような中央局モデムにはかかる回路は含まれな
い)。図5の特定の図を参照すると、モデム50は、モ
デム50用の種々のDSLデータ処理および関連する機
能を実行するためのデータポンプ52を含む。例とし
て、データポンプ52は、デジタル信号プロセッサ(D
SP)または2つ以上のDSPを用いて実現することが
できる。例えば、かかる装置はテキサスインスツルメン
ツ社により種々の形態で販売されている。データポンプ
52は、好ましくは、双方のモデムのデータだけでな
く、データポンプ52にプログラム機能を提供するため
のプログラムコードを記憶するためのデータ記憶能力を
含む。例えば、かかるプログラミングは、DMTアルゴ
リズムに従ってデータを伝送するためのDSLアルゴリ
ズムを含み得る。最後に、データポンプ52は音声モデ
ム能力もサポートできることに留意されたい。
【0025】図5の左側を参照すると、モデム50は、
モデム50をコンピュータ(例えば、コンピュータ4
2,44の一方)に結合するための双方向性バスBを含
む。バスBは、モデムとコンピュータとの間のプロトコ
ルをサポートする態様に応じて、例えばイーサネット接
続を介するか工業規格アーキテクチャ(ISAバス)を
介するかUSBを介するかによって、種々の形態をとり
得る。更に、この点に関して、バスBはホストインター
フェース回路54に双方向に結合されており、ここで、
ホストインターフェース回路54はデータポンプ52に
双方向に結合されている。ホストインターフェース回路
54は、実現されるプロトコルをサポートするための回
路を含むとともに、他の種々のサポート回路(例えば、
一時的データ記憶装置(例えば、FIFOのような1つ
以上のバッファ),プロトコル命令およびステータス情
報を伝送するためのレジスタ,インターラプト回路,デ
ータルーチング回路,タイミング回路および当業者であ
れば考え付くことができるような他の回路)も含む。
【0026】図5の説明を終了するに際し、モデム50
は、2つのアナログフロントエンド(AFE)回路(す
なわち、DSL AFE56およびオプションの音声A
FE58)を含む。これらの双方は、データポンプ52
に接続されるとともに、一対の導線を介してサービス選
択スイッチ60に双方向に接続されている。DSLAF
E56および音声AFE58は、当業者が考え付くこと
のできる種々の設計に従って製造できる。例えば、DS
L AFE56の回路は、好ましい実施例におけるAD
SLのような実現される好ましいDSLタイプに依存す
る。この回路は、DSL通信(例えば、アナログ/デジ
タル変換能力およびデジタル/アナログ変換能力)に適
するような十分な回路を含む。別の例として、音声AF
E58の回路は、標準的な音声モデムプロトコル(例え
ば、音声モデム技術で知られているV.90プロトコ
ル)を実現できる。サービス選択スイッチ60は、後に
詳細に説明するように構成されているとともに、CON
TROLバスを介してデータポンプ52によって制御さ
れる。最後に、サービス選択スイッチ60は、全体が番
号60で示されたRJ11レセプタクル(または、相当
のコネクタ)の4つの導電性ピンに双方向に接続されて
いる。RJ11レセプタクル62は、例えば家庭または
オフィスにおけるRJ11レセプタクルに接続するのに
使用される標準的なRJ11ケーブルにより、電話会社
信号に接続するためのものである。後に詳細に説明する
理由から、この接続は、インラインマイクロフィルタま
たは他の接続を含むことができる。ここで、RF11レ
セプタクル62が結合されるコネクタの種々の異なるピ
ン構造にもかかわらず、サービス選択スイッチ60の作
動は、正しいDSL通信パスが設定される可能性を高め
ている。
【0027】図6は、図5に示されたサービス選択スイ
ッチ60およびRJ11レセプタクル62のもっと詳細
な配線図である。まずサービス選択スイッチ60を説明
すると、このスイッチはスイッチ64を含む。スイッチ
64は、図示された実施例では、電気機械式のスイッチ
となっている。すなわち、それは、電気信号に応答して
制御される機械運動を有する。スイッチ64は、2つの
極P1,P2を含む。極P1,P2の各々は、各導線C
1,CR2に接続されており、ここで、導線CR1,C
2はDSL AFE56および音声AFE58の双方に
接続されている(図5参照)。極P1はターミナルT1
たはターミナルT2 のいずれかに切り換えることがで
き、同時に、極P2はターミナルT3またはターミナルT
4のいずれかに切り換えることができる。もっと詳細に
は、この点に関する同時スイッチングは、後にもっと詳
細に説明するように、データポンプ52からのCONT
ROLバスに沿ったCONTROL信号のアサーション
に応答して行われる。ターミナルT1,T3はRJ11レ
セプタクル62の外側ピンに接続されている。もっと詳
細には、ターミナルT1は外側ピンOP1に接続されてお
り、他方、ターミナルT3は外側ピンOP2に接続されて
いる。ターミナルT2,T4はRJ11レセプタクル62
の内側ピンに接続されている。もっと詳細には、ターミ
ナルT2は内側ピンIP1に接続されており、他方、ター
ミナルT4は内側ピンIP2に接続されている。
【0028】図7に示された方法70を更に参照して、
図5および図6のサービス選択スイッチ60およびRJ
11レセプタクル62の作動について説明する。方法7
0はスタートステップ72で開始する。ここで、ステッ
プ72には種々の態様で到達可能である。例えば、一実
施例では、モデム50に電力を供給した時やシステムス
タートアップ中に、ステップ72をスタートし得る。別
の例として、モデム50に関連してリセットボタンなど
を設けることができる。ここでは、ステップ72に到達
するように、消費者がボタンを押すことができる。別の
例として、ステップ72に達するようにソフトウェアリ
ンクを設けることもできる。最後に、スタートステップ
72で、例えばCOUNT値を“1”の値に等しく設定
することによって、COUNT値を初期化する。スター
トステップ72の後に、方法70はステップ74に進
む。
【0029】ステップ74では、モデム50は、データ
ポンプ52からDSL AFE56に、また、導線C
1,CR2に沿ってサービス選択スイッチ60に、公知
のDSLプロトコル信号を伝送する。特定のDSLプロ
トコル信号は、好ましくは、既知の応答が電話会社から
予想されるような信号である。例えば、ADSLトラン
シーバ用のG.994.1ハンドシェイク手順では、ステ
ップ74によって伝送される既知のDSLプロトコル信
号はR−TONES−REQ信号とすることができる。
更に、好ましい実施例では、サービス選択スイッチ60
は、最初の回に、スイッチ64に対する既知の位置にデ
フォルトする。例えば、この最初の回では、スイッチ6
4は図6に示されるような上方位置にあるものと仮定す
る。このスイッチ位置により、R−TONES−REQ
信号は、DSL AFE56から導線CR1,CR2を介
してターミナルT1,T2に伝送される。したがって、R
J11レセプタクル62へのターミナルT1,T2の接続
に起因して、R−TONES−REQ信号はRJ11レ
セプタクル62の外側ピンに(すなわち、OP1および
OP2にそれぞれ)伝送される。したがって、後のステ
ップへ進む代わりに、これら外側ピンが電話会社に接続
されている場合には、それによってR−TONES−R
EQ信号は電話会社に送信されることに留意されたい。
次に、方法70はステップ74〜76に進む。
【0030】ステップ76では、ステップ74の直前の
回にプロトコルを伝送した同じピンによって受信された
データを、このデータが存在する場合には、データポン
プ52が分析する。特に、ステップ76の分析は、電話
会社から適当なプロトコル応答が伝送されたかどうかを
判断する。換言すれば、ステップ76は、ステップ74
のDSL通信信号を送った同じ導線のペアによってDS
L応答がRJ11レセプタクル62で受信されたかどう
かを判断する。例えば、ステップ74によってRJ11
レセプタクル62の外側ピンOP1,OP2へR−TON
ES−REQ信号が伝送されると、ステップ76は、R
J11レセプタクル62の外側ピンOP 1,OP2に沿っ
てC−TONES信号が受信し戻されたかどうかを判断
する。この判断はDSL AFE56を介して導線C
1,CR2における信号に応答してデータポンプ52に
よって行うことができることに留意されたい。適当なプ
ロトコル応答が受信された場合、方法70はステップ7
6〜78に進む。これと対照的に、ステップ76は、タ
イムアウト時間(例えば、10秒)の間、適当なプロト
コル応答を待ち、RJ11レセプタクル62のピンの現
在のペア(すなわち、最初の回の外側ピンOP1,O
2)に沿って適当なプロトコル応答が受信されない場
合、この方法70はステップ76〜80に進む。
【0031】ステップ80では、データポンプ52は、
CONTROLバスに沿ったサービス選択スイッチ60
へのCONTROL信号をアサートし、それによって、
スイッチ64をそれの位置に切り換える。したがって、
図5に示されるように、スイッチ64が始めにそれの上
方位置にある先の例を維持する場合、ステップ80の最
初の回で、アサートされたCONTROL信号がスイッ
チ64を下方に移動させる。したがって、これに応答し
て、極P1はターミナルT2に接続されるが、極P2はタ
ーミナルT4に接続される。したがって、この時点で、
導線CR1,CR2は、RJ11レセプタクル62の内側
ピンIP1,IP2に電気的に接続される。また、ステッ
プ80はCOUNT値をインクリメントする。次に、方
法70はステップ80〜82へ進む。
【0032】ステップ82では、データポンプ52は、
COUNT値がスレッショルド値を越えたかどうかを判
断する。この方法70の説明の終了後にもっと明らかと
なるように、先のステップ80におけるCOUNT値を
インクリメントすることによって、スイッチ64が切り
換わった回数が表示される。したがって、このカウント
値は、ステップ74がDSLプロトコル信号(例えば、
R−TONES−REQ)を送信しかつ適当な応答が受
信されなかった場合の繰返し回数にも対応する。したが
って、このような事象が比較的多数回(例えば、10
回)生じた場合、DSLサービスは利用できず、DSL
プロトコルを送信し応答を受信しようとする更なる試み
を終了することが望ましいと結論付けられる可能性が高
くなる。スイッチ64が電気機械式スイッチとして構成
されている場合、このスイッチを何回も切換え動作させ
る結果、望ましくない可聴性のカタカタする音が生じ
る。したがって、いずれの場合においても、ステップ8
2のスレッショルドは望ましい比較的大きい数にセット
され、このスレッショルドを越えた場合、方法70はス
テップ82〜84へ進む。これと逆に、スレッショルド
を越えなかった場合、方法70はステップ82からステ
ップ74へ戻る。以下、これらの別のパスの双方につい
て説明する。
【0033】ステップ84では、COUNT値がステッ
プ82のスレッショルドを越えているためにこのステッ
プに到達している場合、モデムが接続されているレセプ
タクル(かかる物理的な接続が既に行われていると仮定
する)ではDSLサービスを利用できない旨の通知がモ
デム50のユーザーに発せられる。この通知は種々の態
様で行うことができる。例えば、データポンプ52が、
モデム50に結合されたコンピュータへソフトウェアリ
ンクを介して通知を提供することができ、コンピュータ
はディスプレイ警告または可聴音警告のいずれかまたは
その双方で応答できる。代わりに、RJ11レセプタク
ル62のピンのいずれかのペアでモデムがDSLサービ
スを検出できないことをユーザーに通知するように、あ
るタイプの通知要素(例えば、光または可聴デバイス)
をモデム50内に物理的に組み込むこともできる。
【0034】次に、ステップ82の後でステップ74に
リターンした場合を検討する。モデム50は、データポ
ンプ52からサービス選択スイッチ60へ既知のDSL
プロトコル信号を伝送する。しかしながら、この時点で
は、ステップ80の先の動作に起因して、既知のDSL
プロトコル信号の現在の伝送は、ステップ74の先の最
初の回からスイッチ64が反対位置へ切換え動作された
場合となる。したがって、ステップ74の第2回目で
は、既知のDSLプロトコル信号は、ステップ74の最
初の回と比較してRJ11レセプタクル62における異
なるペアのピンへ接続され、この例では、この第2の場
合は既知のDSLプロトコル信号をRJ11レセプタク
ル62の内側ピンIP1,IP2へ伝送する。この第2回
のステップ74の後で、方法70は再びステップ76へ
進む。
【0035】ステップ74の第2回目の後にステップ7
6に達すると、データポンプ52はステップ74の第2
回目によってDSLプロトコルを伝送した同じピンによ
って受信されたデータを、これが存在すれば、分析す
る。換言すれば、ステップ74の第2回目におけるDS
LプロトコルはRJ11レセプタクル62の内側ピンI
1,IP2に伝送されているので、ステップ76の今回
(すなわち、第2回)は、RJ11レセプタクル62の
内側ピンIP1,IP2に沿って電話会社から適当なプロ
トコル応答が伝送し戻されたかどうかを判断する。更に
もう1回、ステップ76後のフローは上記のように進行
し、それによって、適当なDSL応答が受信されない場
合にはステップ80に進み、また、適当なDSL応答が
受信された場合にはステップ78に進む。
【0036】上記の記載から、当業者であれば、RJ1
1レセプタクル62の一対のピンに沿って送られたDS
Lリクエストに応答して同じペアのピンによって適当な
DSL通信信号が受信された場合にしかステップ78に
到達できないことが理解できよう。また、ステップ78
に達した場合、スイッチ64はその時の位置に維持さ
れ、スイッチ64の現在位置を使ってモデム50と電話
会社との間で別のDSL通信を行うことができる。換言
すれば、ステップ78に達した時、方法70は、スイッ
チ64の位置に起因して存在する導電性パスに沿って電
話会社からDSLサービスを利用できることを自動的に
検出している。好ましい実施例における可能な追加事項
として、データポンプ52の内部または外側のいずれか
にあるメモリ(例えば、不揮発性メモリ)にスイッチ6
4の現在の位置を記憶でき、後に方法70を再スタート
した場合(例えば、モデム50をパワーダウンおよびパ
ワーアップした後で)、記憶された位置を用いて、ステ
ップ74,76の次の回のその記憶された位置にスイッ
チ64を置くことができる。
【0037】図6の方法70に示された好ましい実施例
およびその動作について説明したので、当業者であれ
ば、好ましい実施例は、図1〜図3の従来の別の配線構
造の各々に対して自動的にDSL送信パスを確立する
か、DSLサービスが利用できない場合には適当な通知
を行うことができることが容易に理解できよう。例えば
図1を参照すると、モデム50が標準撚り対コネクタを
介してレセプタクルRJ111に接続されている場合、
スイッチ64の最初の設定に応答するか、その設定の切
換え動作後に、内側ピンペアIPP1に沿ってDSLサ
ービスが検出され、スイッチ64によってモデム50が
そのサービスに接続される。また、モデム50が標準撚
り対コネクタを介してレセプタクルRJ112に接続さ
れている場合には、そのレセプタクルのピンの内側また
は外側ペアのいずれかではDSLサービスは検出され
ず、ユーザーには利用できるDSLサービスがないこと
が通知される。図2を参照する例として、モデム50が
標準的撚り対コネクタを介してレセプタクルRJ113
に接続されている場合には、スイッチ64の初期設定に
応答するか、その設定の切換え動作の後に、外側ピンペ
アOPP3に沿ってDSLサービスが検出され、スイッ
チ64によってモデム50はそのサービスに接続され
る。最後に図3を参照すると、モデム50が標準撚り対
コネクタを介してマイクロフィルタ34(すなわち、そ
れのレセプタクルRJ116)に接続されている場合に
は、スイッチ64の初期設定に応答するか、その設定の
切換え動作後に、外側ピンペアOPP6に沿ってDSL
サービスが検出され、モデム50はスイッチ64によっ
てそのサービスに接続されることになる。
【0038】図8は、全体が90で示されている、モデ
ム50の動作の別の実施例を示す。方法90は、図7か
らの方法70のステップの多くを含み、したがって、図
8ではこれらのステップと同じ参照番号が付けられてい
る。しかしながら、変形例として、ステップ82におけ
るYESの後のフローは新しいシリーズのステップ92
〜100に続くことに留意されたい。したがって、この
変形フローは、COUNTがステップ82のスレッショ
ルドを越えるようにスイッチ64が十分な回数だけ前後
に切り換えられ、かつ、DSLサービスが検出されなか
った場合に、呼び出される。この時点で、方法90はス
テップ92に進む。しかしながら、ステップ92および
その後のステップを詳細に説明する前に、DSLサービ
スが利用できない間にモデム50が接続されているレセ
プタクルがPOTSサービスを提供し得る可能性を方法
90の別の方法が解決することに留意されたい。この特
徴について、更に以下に説明する。
【0039】ステップ92では、データポンプ52は、
スイッチ64が次に接続されるピンのペアによって(す
なわち、スイッチ64がそれの上方位置にあるか下方位
置にあるかに基づいて)行われるインピーダンス測定を
実行する。換言すれば、スイッチ64のその時の位置に
起因して、インピーダンス検査は、RJ11レセプタク
ル62に外部結合された回路のインピーダンスを、これ
が存在する場合には、測定する。好ましい実施例では、
所定の上り方向トーンを使い、かつ、このトーンに対す
る応答を評価することによって、インピーダンス測定を
行うことができる。ステップ92の後で、方法90はス
テップ94まで進む。
【0040】ステップ94は、ステップ94からの測定
されたインピーダンスに基づく方法90における別のフ
ローを示す。例えば、この測定の結果が比較的大きいイ
ンピーダンスを示す場合、かかる表示は開回路を示す可
能性が高い。したがって、このような見解は、スイッチ
64の位置を固定してインピーダンス測定を行ったRJ
11レセプタクル62のピンがどのタイプのサービスに
も接続されていない可能性が高いことを示す。この場
合、方法90はステップ94からステップ96に進む。
代わりに、スイッチ64が取り付けられている現在のピ
ンがローパスフィルタに接続されている場合、インピー
ダンス測定はかかるフィルタのインピーダンスを認識す
るはずである。更に、このような見解は、スイッチ64
の位置を固定してインピーダンス測定を行ったRJ11
レセプタクル62のピンがローパスフィルタに接続され
ており、ローパスフィルタがPOTSサービス(例え
ば、図1におけるRJ11レセプタクルRJ112の内
側ピンのペアIPP2)に接続されている可能性が高い
ことを示す。このような別の例では、方法90はステッ
プ94からステップ100に進む。
【0041】ステップ94における比較的高いインピー
ダンス測定により既に到達しているステップ96では、
データポンプ52は(CONTROLバスに沿った)C
ONTROL信号をアサートしてスイッチ64をそれの
位置に再びトグル移動させる。したがって、スイッチ6
4の第1の位置においてステップ92で生じた第1のイ
ンピーダンス測定の場合、ステップ96の作動によって
スイッチ64はそれの他の位置へ移動する。次に、方法
90はステップ96からステップ98に進む。
【0042】ステップ98はステップ92と同じように
動作する。すなわち、データポンプ52がインピーダン
ス測定を行う。しかしながら、直前のステップ96の動
作により、ステップ98のインピーダンス測定はステッ
プ92に関連するピンと反対のペアのピンのためのもの
であることに留意されたい。したがって、ステップ98
は、RJ11レセプタクル62に負荷のインピーダンス
を再び測定し、ステップ92を参照して上述した同じ技
術を再び使用する(すなわち、高周波トーンおよびこれ
に対する応答を使用する)。次に、方法90はステップ
98からステップ100に進む。
【0043】ステップ100では、先に取り込んだイン
ピーダンス測定に応答してユーザーに通知が行われる。
特に、当業者であれば、先の記載から、RJ11レセプ
タクル62がローパスフィルタに接続されていることを
示すインピーダンス測定に応答してステップ94の後
に、または、RJ11レセプタクル62がローパスフィ
ルタまたは比較的高いインピーダンス(例えば、開回
路)のいずれかに接続されていることを示すインピーダ
ンス測定に応答するステップ98の後に、ステップ10
0に到達することが理解できよう。したがって、ステッ
プ100はこれらの可能性に基づいて応答する。特に、
ローパスフィルタの検出の後にステップ100に到達し
た場合、RJ11レセプタクル62を介してPOTSサ
ービスにモデム50が接続されている可能性が高いこと
がユーザーに通知される。実際に、モデム90は音声A
FE58を更に含み、かつ、データポンプ52が音声モ
デム動作をサポートしていることを思い出せば、ローパ
スフィルタを検出したRJ11レセプタクル62のピン
を使って音声モデム接続を設定するためのオプションを
ユーザーに与えることができる。実際に、モバイルコン
ピュータにおいてDSLモデムの実現が容易となるにつ
れて、コンピュータユーザーがDSLサービスをサポー
トするRJ11レセプタクルにアクセスする場合もあれ
ば、POTSサービスしかサポートしていないRJ11
レセプタクルにアクセスする場合もあるので、このよう
なオプションは極めて有効となり得る。代わりに、(R
J11レセプタクル62のピンの双方の組における)高
インピーダンスだけの検出の後にステップ100に達し
た場合には、ディスプレイDか可聴トーンもしくはメッ
セージかその双方により、ユーザーにこれを通知でき
る。最後に、インピーダンスの測定だけでなく特にPO
TSサービスを検出するためにステップ92,98の性
能を高める場合に方法90を更に変更できることに留意
されたい。例えば、スイッチ64を介して行われる接続
がPOTSサービスによって提供されるタイプの信号を
発生しているかどうかを評価でき、ここで、このタイプ
の判断をするためにモデム50には別のハードウェアが
必要となり得る。いずれの場合においても、かかる能力
を付け加える場合、POTSサービスが検出されれば、
POTSサービスを利用できることをステップ100は
再びユーザーに通知し、ユーザーにこのサービスへの音
声モデム接続を設定する機会を与えることができる。
【0044】上記記載から、上記実施例は従来技術より
も多数の利点を有することが理解できよう。例えば、モ
デム50の改良により、ユーザーは標準RJ11ケーブ
ルを介して自分の家またはオフィス(または、他の位
置)にあるRJ11レセプタクルにモデム50のRJ1
1レセプタクルを接続することができ、また、モデムは
家/オフィスのRJ11レセプタクルによってDSLサ
ービスが提供されている場合に、DSLサービスへの通
信路を自動的に検出し提供する。また、家/オフィスの
RJ11レセプタクルにおけるピンのどのペアがDSL
サービスを提供するかにかかわらず、自動検出および接
続動作が行われる。更に別の例として、好ましい実施例
は、家/オフィスのRJ11レセプタクルがDSLサー
ビスを提供しないかをユーザーに通知し、そのレセプタ
クルによってPOTSサービスがその代わりに提供され
ていることもユーザーに通知できる。したがって、これ
らの利点から、本発明によるモデムはマイクロフィルタ
を介して接続されている構造を含めた種々の異なるRJ
11レセプタクル配線構造の1つに結合されることによ
って、DSL通信を正しく確立できる。更に、好ましい
実施例は、ユーザーの技術的理解が少なくてもDSL接
続を容易にし、それによって、消費者マーケットへの普
及を更に容易にするように働く。好ましい実施例の細部
の利点として、本発明の実施例を詳細に説明したが、本
発明の範囲から逸脱することなく、これまでの記載に関
し、種々の置換,変更または変形を行うことが可能であ
る。かかる柔軟性の多くの例については既に記載されて
いる。更に別の例も存在する。例えば、サービス選択ス
イッチ60は機械的スイッチを含むように示されている
が、代わりの例では電子スイッチ(例えば、半導体およ
び/またはトランジスタに基づくスイッチ)を使用でき
る。別の例として、好ましい実施例はADSLモデムを
実現しているが、本発明の要旨から別のDSLモデムも
利点を享受できる。更に別の例として、データポンプに
よって伝送される好ましい信号としてR−TONES−
REQ信号を示しており、データポンプによって受信さ
れる好ましい応答としてC−TONESを示している
が、他の信号も使用できる。更に別の例として、モデム
50はDSL機能および音声機能の双方を含むように示
されているが、代わりの実施例ではDSL機能しかサポ
ートしないようにできる。更に別の例として、方法70
においてDSL接続の試みの回数を制限するように、上
記のようにCOUNTインクリメントを実現している
が、代わりの例としてタイムアウト機能を使用すること
も可能である。更に別の例として、モデム50を接続す
るコネクタとして4つのピンしか使用しないRJ11コ
ネクタについて説明したが、6つのピンを使用するRJ
11コネクタで発明の要旨を実現することもできる。こ
こで、例として、3つの異なるペアのピンとしてこの6
つのピンを分類でき、先に説明した方法をこのような構
造まで拡張し適用することができ、それによって、3つ
の異なるピンの各々をスイッチにより交互に選択し、応
答が受信されたかどうか(または、POTS信号が存在
しているかどうか、または、測定されたインピーダンス
が接続性を評価するための根拠となるかどうか)に関し
て各ピンのペアについて判断を行う。実際に、最後の例
として、上記教示からDSLサービスを行いおよび/ま
たは異なるピン構造を有する更に別のコネクタも利点を
享受できる。したがって、これら例だけでなく当業者が
考えつくことができる他の例は特許請求の範囲に記載し
た発明の範囲を例示するものである。
【0045】以上の説明に関し更に以下の項を開示す
る。 (1)第1の対の導線および第2の対の導線を備えたコ
ネクタと、DSLプロトコルに従って送信する回路と、
DSLプロトコルに従って受信する回路と、前記送信回
路および前記受信回路を前記第1の対の導線に結合する
ための第1の位置と前記送信回路および前記受信回路を
前記第2の対の導線に結合するための第2の位置とに選
択的に切り換えるように作動できるスイッチング回路
と、前記第1の位置および前記第2の位置の一方に切り
換えるための前記スイッチング回路を制御するととも
に、前記送信回路および前記受信回路を次に結合する導
線の対に沿ってDSLサービスが存在するかどうかを検
出する回路と、を含む、DSLモデム。
【0046】(2)最初の回において、前記スイッチン
グ回路を制御する前記回路が、前記第1の位置へ切り換
えるように前記スイッチング回路を制御するとともに、
前記第1の対の導線に沿ってDSLサービスが存在する
かどうかを検出し、前記第1の対の導線に沿ってDSL
サービスが存在しないことの検出に応答して、第2回目
において、前記スイッチング回路を制御するための前記
回路が、前記第2の位置へ切り換えるように前記スイッ
チング回路を制御する、第1項記載のDSLモデム。 (3)第2回目において、前記検出する回路が、前記第
2の対の導線に沿ってDSLサービスが存在するかどう
かを検出する、第2項記載のDSLモデム。 (4)前記第1の対の導線および前記第2の対の導線の
双方に沿ってDSLサービスが存在しないことをユーザ
ーに通知する回路を更に含む、第3項記載のDSLモデ
ム。
【0047】(5)音声モデムプロトコルに従って送信
をする回路と、音声モデムプロトコルに従って受信をす
る回路と、前記第1の対の導線および前記第2の対の導
線の双方に沿ってDSLサービスが存在しないことの検
出に応答して、前記音声モデムプロトコルに従って送信
をする回路および前記音声モデムプロトコルに従って受
信をする回路の双方を前記第1および第2の対の導線の
一方に結合する回路と、を更に含む、第3項記載のDS
Lモデム。 (6)前記音声モデムプロトコルに従って送信をする回
路および前記音声モデムプロトコルに従って受信をする
回路の双方を前記第1および第2の対の導線の一方に結
合するための前記回路が、前記第1および第2の対の導
線のうちの少なくとも一方に沿って行ったインピーダン
ス測定に応答する、第5項記載のDSLモデム。 (7)前記音声モデムプロトコルに従って送信をする回
路および前記音声モデムプロトコルに従って受信をする
回路の双方を前記第1および第2の対の導線の一方に結
合するための前記回路が、前記第1および第2の対の導
線のうちの少なくとも一方に沿ったPOTSサービスの
検出に応答する、第5項記載のDSLモデム。
【0048】(8)前記スイッチング回路を制御する前
記回路が、前記第1の位置と前記第2の位置との間で複
数回切り換えるようにスイッチング回路を制御し、前記
検出する回路が、前記送信回路および前記受信回路を次
に結合する導線の対に沿ってDSLサービスが存在する
かどうかを切換えごとに検出する、第1項記載のDSL
モデム。 (9)前記スイッチング回路を切り換える回数を制限す
る回路を更に含む、第8項記載のDSLモデム。 (10)前記スイッチング回路が電気機械式スイッチを
含む、第1項記載のモデム。 (11)前記検出する回路が、前記送信回路によって提
供されるDSL送信信号に応答して、また、前記受信回
路によって受信されるDSL受信信号の受信に応答し
て、DSLサービスが存在することを検出する、第1項
記載のDSLモデム。 (12)前記DSL送信信号がR−TONES−REQ
信号を含む、第11項記載のDSLモデム。 (13)前記DSL受信信号がC−TONES信号を含
む、第11項記載のDSLモデム。
【0049】(14)前記DSL送信信号がR−TON
ES−REQ信号を含み、前記DSL受信信号がC−T
ONES信号を含む、第11項記載のDSLモデム。 (15)DSLアナログフロントエンド回路を更に含
み、該DSLアナログフロントエンド回路が前記コネク
タと前記送信回路との間に結合されており、前記DSL
アナログフロントエンド回路が前記コネクタと前記受信
回路との間に結合されている、第1項記載のDSLモデ
ム。 (16)前記送信および受信回路がデジタル信号プロセ
ッサを含む、第1項記載のDSLモデム。 (17)前記スイッチング回路および前記送信および受
信回路を制御する前記回路がデジタル信号プロセッサを
含む、第1項記載のDSLモデム。
【0050】(18)前記コネクタがRJ11タイプコ
ネクタを含む、第1項記載のDSLモデム。 (19)前記第1の対の導線が内側の対のピンを含み、
前記第2の対の導線が外側の対のピンを含む、第18項
記載のDSLモデム。 (20)前記第1の対の導線が外側の対のピンを含み、
前記第2の対の導線が内側の対のピンを含む、第18項
記載のDSLモデム。 (21)前記スイッチング回路が電子スイッチを含む、
第1項記載のDSLモデム。
【0051】(22)DSLモデム(50)。DSLモ
デムは、第1の対の導線(IP1, IP2)および第2の
対の導線(OP1,OP2)を備えたコネクタ(62)を
含む。DSLモデムは、DSLプロトコル(52)に従
って送信する回路およびDSLプロトコル(52)に従
って受信する回路の双方を更に含む。更に、DSLモデ
ムは、送信回路および受信回路を第1の対の導線に結合
するための第1の位置と送信回路および受信回路を第2
の対の導線に結合するための第2の位置とに選択的に切
り換えるように作動できるスイッチング回路(60)を
含む。最後に、DSLモデムは、第1の位置および第2
の位置の一方に切り換えるようにスイッチング回路を制
御し、次に送信回路および受信回路を結合する導線の対
に沿ってDSLサービスが存在するかどうかを検出する
回路(52,CONTROL)を含む。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の専用RJ11レセプタクルにおける導線
の内側ペアにADSLモデムを結合するとともに、第2
の専用RJ11レセプタクルにおける導線の内側ペアに
POTS電話装置を結合するための従来の電気回路を示
す図である。
【図2】RJ11レセプタクルにおける導線の外側ペア
にADSLモデムを結合するか、RJ11レセプタクル
における導線の内側ペアにPOTS電話装置を結合する
ための従来の電気回路を示す図である。
【図3】インラインマイクロフィルタRJ11レセプタ
クルにおける導線の外側ペアにADSLモデムを結合す
るか、インラインマイクロフィルタRJ11レセプタク
ルにおける導線の内側ペアにPOTS電話装置を結合す
るための従来の電気回路を示す図である。
【図4】本発明の実施例を実現できるモデムに各コンピ
ュータが結合されている、リモートコンピュータおよび
電話局コンピュータを有するシステムを示す図である。
【図5】好ましい実施例によるDSLモデムのブロック
図である。
【図6】図5に示されたサービス選択スイッチ60およ
びRJ11レセプタクル62の電気図をより詳細に示す
図である。
【図7】特にモデムと電話会社(TELCO)との間の
DSL通信路を自動的に検出し設定するためのサービス
選択スイッチに関連した好ましい実施例の作動方法のフ
ローチャートである。
【図8】DSLサービスが利用できないことを検出した
ことに応答して音声モデム通信路を設定するように作動
することができる好ましいモデムの別の作動方法のフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
50 DSLモデム 52 データポンプ 54 ホストインターフェース 56 DSLアナログフロントエンド 58 音声AFE 60 サービス選択スイッチ 62 コネクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K027 CC01 KK02 5K034 AA18 AA20 EE12 FF01 FF02 FF05 HH63 JJ20 JJ24 KK03 LL01 RR03 TT02 5K101 LL02 MM05

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の対の導線および第2の対の導線を
    備えたコネクタと、 DSLプロトコルに従って送信する回路と、 DSLプロトコルに従って受信する回路と、 前記送信回路および前記受信回路を前記第1の対の導線
    に結合するための第1の位置と前記送信回路および前記
    受信回路を前記第2の対の導線に結合するための第2の
    位置とに選択的に切り換えるように作動できるスイッチ
    ング回路と、 前記第1の位置および前記第2の位置の一方に切り換え
    るための前記スイッチング回路を制御するとともに、前
    記送信回路および前記受信回路を次に結合する導線の対
    に沿ってDSLサービスが存在するかどうかを検出する
    回路と、 を含む、DSLモデム。
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