JP2002118542A - 通信装置および通信方法 - Google Patents

通信装置および通信方法

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JP2002118542A
JP2002118542A JP2000308190A JP2000308190A JP2002118542A JP 2002118542 A JP2002118542 A JP 2002118542A JP 2000308190 A JP2000308190 A JP 2000308190A JP 2000308190 A JP2000308190 A JP 2000308190A JP 2002118542 A JP2002118542 A JP 2002118542A
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synchronization signal
correlation
cross
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autocorrelation
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JP2000308190A
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Takuji Maekawa
卓司 前川
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L7/00Arrangements for synchronising receiver with transmitter
    • H04L7/04Speed or phase control by synchronisation signals
    • H04L7/041Speed or phase control by synchronisation signals using special codes as synchronising signal
    • H04L7/042Detectors therefor, e.g. correlators, state machines

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有限かつ貴重な資源である周波数帯域のより
効率の良い利用を実現しつつ、同期信号の検出誤りによ
る復調誤り、あるいは再送パケットの発生を解決するこ
とができる通信装置および通信方法を提供することを課
題とする 【解決手段】 同期処理部18は、自己相関処理部19
と相互相関処理部21による演算を用いてさらに、相互
相関演算値を用いて、同期信号検出タイミングを判定す
る際に、相互相関値を正規化した後に、予め決められた
しきい値と比較し、算出した相互相関値がこれを上回る
場合に、同期信号を検出したとみなす相互相関しきい値
比較アルゴリズムと、自己相関が検出された期間中にお
いて、正規化しない相互相関値が最大となるタイミング
をもって同期信号の検出とみなす相互相関最大値検索ア
ルゴリズムとを、電波伝搬環境により選択を可能とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、無線通信
に適用することができる通信装置および通信方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、同期検出を行う際に、自己相関に
よる同期信号検出を行う場合と、相互相関による同期信
号検出を行う通信装置が存在した。また、これらの2つ
の同期信号検出手段を単に組み合わせて用いることによ
って正確な同期信号検出を行う通信装置も存在した。
【0003】また、従来、自己相関または相互相関等に
より受信信号を用いて同期信号の検出を行う場合、受信
機の同期信号の機能を妨げる要因として、伝送路におけ
るマルチパスフェーディング、ノイズ、あるいは受信機
における熱雑音等をあげることができるが、これらの原
因以外に、無線によるデジタル通信を行う際に必ず必要
な要素であるA/D変換器によって発生するバイアスに
目が向けられることは少なかった。
【0004】一般的なA/D変換器の調整方法として、
商品出荷時において、主として信号発生器とポテンショ
メータ等の調整器具を用いてA/D変換器のDCレベル
を調整していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の通信装置では、自己相関による同期信号検出手段を用
いる場合、同期信号検出は相互相関に比べて、大まかで
はあるが、フェーディング等の干渉にもある程度の耐性
を発揮するため、主として、同期信号検出を行うための
窓を開くために用いられる場合が多かった。
【0006】次に、相互相関のみによる同期信号検出手
段を用いる場合、同期信号は自己相関に比べて、詳細な
同期タイミングで検出することが可能であるが、自己相
関による同期信号検出に比べて、フェーディング等の干
渉に対する耐性が低いという不都合があった。
【0007】これらの利用から、同期信号検出手段とし
て、自己相関と相互相関の両者を組み合わせた形で同期
信号検出を行う装置がある。これは、ハードウエア、主
として、受信側における自己相関器と相互相関器の実装
による回路規模の増大を招くが、これとは逆に、これら
2つの異なる特性を持つ同期信号検出手段を組み合わせ
ることにより同期信号検出の精度の向上を図ることが可
能である。
【0008】しかしながら、これら2つの相関方法の組
み合わせによる同期信号検出方法を用いる場合において
は、自己相関による同期信号検出結果は、相互相関で詳
細な同期信号を検出する際の窓として用いられることが
多い。
【0009】従って、この自己相関による同期信号検出
結果を用いた、相互相関による同期信号検出結果への影
響は、総合的に見た場合の同期信号検出性能を左右する
ことになってしまうという不都合があった。
【0010】このため、自己相関による同期信号検出結
果に不安定要素が存在する場合、相互相関による同期信
号検出結果も不安定となり、これらの連鎖した結果とし
て、同期信号検出の精度の悪化を招く場合が存在したと
いう不都合があった。
【0011】具体的に、自己相関と相互相関の組み合わ
せによる同期信号検出を行う場合において、発生する同
期信号検出の誤りは、自己相関の誤検出が主要なパラメ
ータとして働くことが多いことが判明している。
【0012】これは、自己相関の検出アルゴリズムとし
て、自己相関の検出判定にヒステリシスを持たせた場
合、つまり、自己相関値に対して、自己相関検出開始用
しきい値を設定することと同時に、自己相関検出終了し
きい値を設定した場合において、自己相関検出終了後、
ある不定のタイミングにおいて、再び自己相関を検出し
てしまう場合が存在する。
【0013】この現象は、無信号時よりも、特に、同期
用プリアンブル信号の直後から始まる、データ信号の受
信中に発生することが多いことが判明している。これ
は、算出した自己相関値が、自己相関検出開始用しきい
値をデータ信号中において超えてしまう場合に発生す
る。
【0014】また、これまでは、一旦自己相関によって
検出された、同期信号検出窓が開いている期間におい
て、相互相関最大値検索による同期信号検出アルゴリズ
ムが働いていた。このため、自己相関検出開始しきい値
よりも、自己相関検出終了しきい値の設定次第によっ
て、同期信号検出誤りが発生することがあった。つま
り、自己相関検出の誤検出率がそのまま、同期信号検出
誤り率そのものに影響してしまう状況になっていたとい
う不都合があった。
【0015】また、従来の調整方法によって、A/D変
換器における致命的なDCレベルのオフセットを除去す
ることは可能であったが、無線通信、特に高速デジタル
無線通信を用いるシステムが、そのシステムレベルが保
証する仕様を満たすために必要とする通信品質を維持す
るためには、こうしたA/D変換器の調整方法のみでは
充分な性能を発揮できない場合があった。
【0016】これは主として、A/D変換器におけるD
Cオフセットが定常状態における雑音として受信信号に
加えられることによって、A/D変換後のデジタル信号
処理部において実施する演算結果に対して誤りを発生さ
せることが原因となっている。
【0017】このようなDCオフセットが原因となる誤
りは、上述のような、同期信号の検出を行う場合におい
ても無視することのできない影響を及ぼすことが分かっ
ているため、DCレベルにおけるオフセットが原因とな
ってデジタル無線通信システムにおける同期信号の検出
誤りの発生、すなわち、システムレベルの通信品質の劣
化を招く場合があるという不都合があった。
【0018】そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなさ
れたものであり、有限かつ貴重な資源である周波数帯域
のより効率の良い利用を実現しつつ、同期信号の検出誤
りによる復調誤り、あるいは再送パケットの発生を解決
することができ、さらに、システムレベルの通信品質を
向上させることができる通信装置および通信方法を提供
することを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の通信装置は、未
定の周期で発生する同期信号の検出を行う機能を備えた
通信装置において、同期信号検出を行う際に、受信信号
から同期信号を検出するために用いる自己相関を用いた
同期信号検出手段と、同期信号検出を行う際に、受信信
号から同期信号を検出するために用いる相互相関を用い
た同期信号検出手段と、自己相関によって獲得した同期
信号検出結果を用いて、所定の時間幅の同期信号検出窓
を開いているときに同期信号の検出を行う検出窓を用い
た同期信号検出手段と、相互相関によって同期信号を検
出する際に用いる、受信電力による正規化を伴う正規化
による相互相関検出手段と、相互相関によって同期信号
を検出する際に用いる、検出窓内の所定のタイミングで
検出を行う検出窓による相互相関検出手段とを有するも
のである。
【0020】また、本発明の通信装置は、未定の周期で
発生する同期信号の検出を行う機能を備えた通信装置に
おいて、同期信号検出を行う際に、受信信号から同期信
号を検出するために用いる自己相関を用いた同期信号検
出手段と、同期信号検出を行う際に、受信信号から同期
信号を検出するために用いる相互相関を用いた同期信号
検出手段と、自己相関によって獲得した同期信号検出結
果を用いて、所定の時間幅の同期信号検出窓を開いてい
るときに相互相関を用いて同期信号の検出を行う検出窓
を用いた同期信号検出手段とを有し、同期信号検出にお
いて、相互相関演算を用いて所望の同期信号と、既知の
同期信号パターンとの間の相互相関値を導き出す際に、
A/D変換器において発生するDCレベルのバイアスに
対して、上記自己相関および上記相互相関演算を行う際
に用いるバースバンド信号からバイアスの除去を行うも
のである。
【0021】また、本発明の通信方法は、未定の周期で
発生する同期信号の検出を行う機能を備えた通信方法に
おいて、同期信号検出を行う際に、受信信号から同期信
号を検出するために用いる自己相関を用いた同期信号検
出ステップと、自己相関によって獲得した同期信号検出
結果を用いて、所定の時間幅の同期信号検出窓を開いて
いるときに同期信号の検出を行う検出窓を用いた同期信
号検出ステップと、自己相関によって獲得した同期信号
検出結果を用いて、同期信号検出を行う際に、受信信号
から同期信号を検出するために用いる相互相関を用いた
同期信号検出ステップと、相互相関によって同期信号を
検出する際に用いる、受信電力による正規化を伴う正規
化による相互相関検出ステップと、相互相関によって同
期信号を検出する際に用いる、検出窓内の所定のタイミ
ングで検出を行う検出窓による相互相関検出ステップと
を有するものである。
【0022】従って本発明によれば、以下の作用をす
る。まず、自己相関処理部の自己相関算出部により受信
信号から自己相関値の算出を行う。次に、自己相関処理
部の自己相関絶対値比較部により正規化前の自己相関値
を所定の自己相関絶対値用しきい値と比較する。
【0023】そして、自己相関処理部の自己相関用正規
化比較部により正規化された自己相関値と所定の自己相
関用しきい値とを比較する。正規化された自己相関値が
所定の自己相関用しきい値を上回っていたときは次へ進
む。正規化された自己相関値が所定の自己相関用しきい
値を下回っていたときは終了する。
【0024】次に、自己相関処理部の自己相関信頼性測
定部により自己相関値が所定のしきい値を上回った時間
を計測する。自己相関値が所定のしきい値を下回ってい
たときは終了する。自己相関値が所定のしきい値を上回
っていたときは次へ進む。
【0025】次に、自己相関処理部の自己相関信頼性判
定部により上述した自己相関処理部の自己相関信頼性測
定部において測定された期間を、予め定められたしきい
値と比較することによって、自己相関処理部によって検
出された自己相関結果の信頼性の判定を行う。
【0026】さらに、相互相関処理部の相互相関検出ア
ルゴリズム選択部により正規化された相互相関比較部と
相互相関値が最大となるタイミング検出部の2つの同期
検出アルゴリズムのどちらかを選択する。正規化された
相互相関比較部が選択されたときは後にこの処理へ進
み、相互相関値が最大となるタイミング検出部が選択さ
れたときは後にこの処理へ進む。
【0027】そして、相互相関処理部の相互相関算出部
により相互相関値を算出する。上述した選択に基づいて
相互相関処理部の相互相関正規化比較部により相互相関
値を所定の相互相関用のしきい値と比較する。相互相関
値が所定のしきい値を下回っていたときは終了する。相
互相関値が所定のしきい値を上回っていたときは次へ進
む。また、上述した選択に基づいて相互相関処理部の相
互相関最大値検索部により相互相関値の最大値を検索す
る。相互相関値の最大値を検出できないときは終了す
る。相互相関値の最大値を検出できたときは次へ進む。
【0028】これにより、タイミング制御部の同期信号
の検出タイミング発生部により上述した相互相関アルゴ
リズムによって同期信号の検出タイミングを発生する。
タイミング制御部の同期信号の検出タイミング発生部に
より発生した同期信号の検出タイミングは、高速フーリ
エ変換タイミング制御部およびゲイン制御部に供給され
て、復調処理のための高速フーリエ変換および受信信号
のゲイン制御のタイミングが制御される。
【0029】
【発明の実施の形態】本実施の形態の通信装置は、同期
信号を検出する際、同期信号を判定するための基準を設
定し、同期信号を検出するための信頼性を算出し、その
算出結果を尺度として、その尺度に基づいて同期信号検
出判定を行うものである。
【0030】以下に、本実施の形態に関して、図面を参
照して説明する。ここでは、例えば、OFDM(直交周
波数分割多重:Orthogonal Frequen
cyDivision Multiplexing)伝
送方式において、OEDM系列によって作成された同期
信号を検出する通信装置として説明する。また、同期信
号は未知の周期で送信される同期信号として利用される
パケット同期について考えるものとする。
【0031】本発明の一実施の形態に適用される通信装
置の構成について説明する。図1は、本実施の形態の通
信装置の送信機および受信機のブロック図である。図1
において、送信機33は、リードソロモン符号化器1
と、インターリーバー2と、畳み込み符号化器3と、周
波数インターリーバー4と、DQPSK(Differ
ential Quarternary Phase
Shift Keying)変調器5と、高速フーリエ
変換部6と、ウインドウ生成部7と、プリアンブルジェ
ネレータ9と、マルチプレクス部(MUX)8と、D/
A(Digital to Analog)変換器10
と、アップコンバータ(UC)11と、高周波送信アン
プ(RF)12と、アンテナ13とを有して構成され
る。
【0032】また、図1において、受信機34は、アン
テナ14と、高周波受信アンプ(RF)15と、ダウン
コンバータ(DC)16と、A/D(Analog t
oDigital)変換器17と、同期処理部18と、
ゲイン制御部25と、高速フーリエ変換部26と、DQ
PSK復調器27と、周波数デインターリーバー28
と、ビタビ復号器29と、デインターリーバー30と、
リードソロモン復号化器31とを有して構成される。
【0033】ここで、本実施の形態に適用される同期処
理部18は、自己相関処理部(AC:AutoCorr
elation)19と、メモリ20と、相互相関処理
部(CC:CrossCorrelation)21
と、メモリ22と、高速フーリエ変換タイミング制御部
23と、タイミング制御部24とを有して構成される。
【0034】次に、図2の同期処理部18の動作のフロ
ーチャートを参照して、同期処理部の信号送受信時の同
期処理の動作を説明する。ステップS1で、自己相関処
理部19の自己相関算出部により受信信号から自己相関
値の算出を行う。ステップS2で、自己相関処理部19
の自己相関絶対値比較部により正規化前の自己相関値を
所定の自己相関絶対値用しきい値と比較する。
【0035】ステップS3で、自己相関処理部19の自
己相関用正規化比較部により正規化された自己相関値と
所定の自己相関用しきい値とを比較する。正規化された
自己相関値が所定の自己相関用しきい値を上回っていた
ときはステップS4へ進む。正規化された自己相関値が
所定の自己相関用しきい値を下回っていたときはターミ
ネートする。
【0036】ステップS4で、自己相関処理部19の自
己相関信頼性測定部により自己相関値が所定のしきい値
を上回った時間を計測する。自己相関値が所定のしきい
値を下回っていたときはターミネートする。自己相関値
が所定のしきい値を上回っていたときはステップS5へ
進む。
【0037】ステップS5で、自己相関処理部19の自
己相関信頼性判定部によりステップS4における自己相
関処理部19の自己相関信頼性測定部において測定され
た期間を、予め定められたしきい値と比較することによ
って、自己相関処理部によって検出された自己相関結果
の信頼性の判定を行う。
【0038】ステップS6で、相互相関処理部21の相
互相関検出アルゴリズム選択部により正規化された相互
相関比較部と相互相関値が最大となるタイミング検出部
の2つの同期検出アルゴリズムのどちらかを選択する。
正規化された相互相関比較部が選択されたときは後にス
テップS8へ進み、相互相関値が最大となるタイミング
検出部が選択されたときは後にステップS9へ進む。
【0039】ステップS7で、相互相関処理部21の相
互相関算出部により相互相関値を算出する。ステップS
8で、ステップS6における選択に基づいて相互相関処
理部21の相互相関正規化比較部により相互相関値を所
定の相互相関用のしきい値と比較する。相互相関値が所
定のしきい値を下回っていたときはターミネートする。
相互相関値が所定のしきい値を上回っていたときはステ
ップS10へ進む。ステップS9で、ステップS6にお
ける選択に基づいて相互相関処理部21の相互相関最大
値検索部により相互相関値の最大値を検索する。相互相
関値の最大値を検出できないときはターミネートする。
相互相関値の最大値を検出できたときはステップS10
へ進む。
【0040】ステップS10で、タイミング制御部24
の同期信号の検出タイミング発生部により上述した相互
相関アルゴリズムによって同期信号の検出タイミングを
発生する。タイミング制御部24の同期信号の検出タイ
ミング発生部により発生した同期信号の検出タイミング
は、高速フーリエ変換タイミング制御部23およびゲイ
ン制御部25に供給されて、高速フーリエ変換およびゲ
イン制御のタイミングが制御される。
【0041】本実施の形態で利用される同期信号は周期
15のM系列相当の信号を2倍オーバーサンプリングし
たものを、周期2回分にわたって連続送信したものとし
て用いている。受信側において、自己相関値Nacを求
めるために上述した図2のステップS1で示した自己相
関処理部19の自己相関値算出部が用いる算出式は、以
下の数1式の通りである。ここで、x(t)を受信信
号、Tpをクロックレート20MHzにおける30(1
5×2)サンプルとする。
【0042】
【数1】Nac=Tpt=0 {x(t)・x(t−T
0)}dt/√[Tpt=0 |x(t)|2 ]dt
【0043】上述した数1式において示した自己相関絶
対値であるTpt=0 {x(t)・x(t−T0)}dt
は、以下の数2式において正規化前の自己相関絶対値用
しきい値TH_absと比較される。この比較を行うの
が、上述した図2のステップS2で示した自己相関処理
部19の自己相関絶対値比較部である。
【0044】
【数2】Tpt=0 {x(t)・x(t−T0)}dt>
TH_abs
【0045】数2式の条件を満たす場合、自己相関同期
検出アルゴリズムは、数3式において自己相関値Nac
を正規化された自己相関絶対値用しきい値TH_nrm
と比較する。この比較を行うのが、上述した図2のステ
ップS3で示した自己相関処理部19の自己相関用正規
化比較部である。ここで、x(t)を受信信号、Tpを
クロックレート20MHzにおける30(15×2)サ
ンプルとする。
【0046】
【数3】Nac=Tpt=0 {x(t)・x(t−T
0)}dt/√[Tpt=0 |x(t)|2 ]dt>TH
_nrm
【0047】数3式の条件を満たす場合、上述した図2
のステップS4で示した自己相関処理部19の自己相関
信頼性測定部は、Nac>TH_nrmとなる期間を測
定する。上述した図2のステップS5で示す自己相関処
理部19の自己相関信頼性判定部は、以下の数4式にお
いて上述した条件であるNac>TH_nrmが成立す
る期間Tmを予め定められた信頼性判定用しきい値Tw
と比較する。
【0048】
【数4】Tm>Tw
【0049】数4式の条件が成立する場合、この同期検
出アルゴリズムを相互相関検出へ状態を遷移させる。相
互相関検出状態へと状態を遷移した同期検出アルゴリズ
ムは、次に上述した図2のステップS6で示した相互相
関処理部21の相互相関検出アルゴリズム選択部におい
て設定された方法を用いて相互相関検出を実施する。ま
ず、相互相関値Nccを上述した図2のステップS7で
示した相互相関処理部21の相互相関算出部が以下に示
す数5式において算出する。ここで、x(t)を受信信
号、p(t)を同期信号系列、Tpをクロックレート2
0MHzにおける30(15×2)サンプルとする。
【0050】
【数5】Ncc=Tpt=0 {x(t)・p(t−T
0)}dt/√[Tpt=0 |x(t)|2 ]dt
【0051】図4に移動平均による相互相関値Nccを
求める相互相関処理部の回路構成例を示す。図4におい
て、ベースバンド信号Iチャンネルの信号がA/D変換
器41によりNビットのデータ信号に変換され、変換さ
れたNビットのデータ信号がシフトレジスタ42に供給
され、Nビットデータ信号を順次シフトして、そのうち
のKサンプルのデータにサインビットS(例えば+1ま
たは−1)を乗算器43により乗算して、加算器44に
より加算してIチャンネルの総和を出力する。
【0052】同様に、ベースバンド信号Qチャンネルの
信号がA/D変換器45によりNビットのデータ信号に
変換され、変換されたNビットのデータ信号がシフトレ
ジスタ46に供給され、Nビットデータ信号を順次シフ
トして、そのうちのKサンプルのデータにサインビット
S(例えば+1または−1)を乗算器47により乗算し
て、加算器48により加算してQチャンネルの総和を出
力し、加算器49によりIチャンネルの総和とQチャン
ネルの総和を加算して相互相関値Nccを出力する。
【0053】相互相関検出アルゴリズム選択部における
設定が、相互相関値が最大となるタイミング検索の場合
には、上述した図2のステップS9で示した相互相関処
理部21の相互相関最大値検索部により相互相関値Nc
cの最大値となるタイミングを検出する。検出されたタ
イミング情報は、上述した図2のステップS10で示し
たタイミング制御部24の同期信号の検出タイミング発
生部に供給され、この検出タイミング発生部により同期
検出信号を発生する。
【0054】一方、相互相関検出アルゴリズム選択部に
おける設定が、相互相関正規化比較判定の場合には、上
述した図2のステップS8で示した相互相関処理部21
の相互相関正規化比較部により以下の数6式において相
互相関値Nccを予め定められた相互相関用のしきい値
THccと比較する。
【0055】
【数6】Ncc>THcc
【0056】数6式の条件が成立する場合には、同期信
号の検出タイミングと判定し、検出されたタイミング情
報は、上述した図2のステップS10で示したタイミン
グ制御部24の同期信号の検出タイミング発生部に供給
され、この検出タイミング発生部により同期検出信号を
発生する。
【0057】ここで、図1、図3、および図5を用いて
同期信号を受信したときの同期処理部18の動作につい
て説明する。図3は、OFDMベースバンド信号の相互
相関値の変動状態を示す図である。図5は、自己相関お
よび相互相関最大値検出アルゴリズムによる同期信号検
出の一例を示す図である。
【0058】図1における自己相関処理部19は、同期
信号を検出するためのしきい値として、デフォルトの値
L1を設定する。アンテナ14を介して受信され、RF
受信アンプ15により増幅され、ダウンコンバータ16
によりベースバンド信号に変換された受信信号が、A/
D変換器17によりディジタルデータ信号に変換され、
変換されたディジタルデータ信号がこの自己相関処理部
19に供給される。
【0059】ここで、受信信号から、図5Aに示すアシ
ンクロナス領域判別信号を検出することができ、この信
号を用いて、同期処理部18は、アイソクロナスエリア
(等時伝送領域)の終端51、アシンクロナスエリア
(非同期伝送領域)52、ギャップ53、同期信号54
を認識することができる。
【0060】自己相関処理部19は、A/D変換器17
から供給されたディジタルデータ信号の過去30サンプ
ル分の値をバッファメモリ20に保存しておき、最新の
30サンプル分のディジタルデータ信号との間の移動平
均による自己相関値を演算する。この演算結果Vaを、
予め記憶されている同期信号のパターンとの自己相関値
Vrと比較する。演算結果Vaが自己相関値Vrよりも
大きいとき、同期信号の自己相関に成功したものとみな
し、自己相関の検出と判定する。
【0061】これと同時に、相互相関処理部21におい
ても、A/D変換器17から供給されたディジタルデー
タ信号の過去30サンプル分の値をバッファメモリ22
に保存しておき、予め記憶されている同期信号のパター
ンとの相互相関値Vcを演算する。相互相関値Vcは、
入力された受信信号に同期信号が含まれているタイミン
グのときに最も大きくなり、同期信号が含まれていない
ときに小さくなる。その結果、相互相関処理部21が演
算する相互相関値Vは時間の経過に伴って、例えば図3
に示すように変化する。
【0062】同期信号はユニークな信号であり、データ
信号中には同期信号と同一のパターンの信号は存在しな
い。データ信号中に、同期信号に近似したパターンの信
号は存在するが、その信号の同期信号のパターンとの相
互相関値V2は、データ信号中に真の同期信号が含まれ
ているときの相互相関値V1より小さくなる。そこで、
相互相関処理部21は、図3に示すように、相互相関値
Vを所定のしきい値Lと比較し、相互相関値Vが、しき
い値Lより大きいT1,T2,T3,T5,T7のとき
に、タイミング制御部24に、同期信号の検出信号を出
力する。なお、相互相関値Vが、しきい値Lより小さい
T6におけるa”の場合は、同期信号の検出信号は行わ
れない。また、しきい値L近傍のT1におけるaの場合
およびT3におけるa’の場合には同期検出される。な
お、図3中では一定の幅を有する最適相関値としてLを
示している。
【0063】しきい値Lの値を大きくすれば、より正確
に同期信号を検出することができる。しかしながら、受
信信号はノイズによる影響を受けるので、受信信号中の
同期信号は、真の同期信号のパターンとは必ずしも正確
に一致しないときも存在する。しきい値Lの値を大きく
しすぎると、このような、ノイズの影響を受けた同期信
号を検出することができなくなる。
【0064】逆に、しきい値Lの値を小さくしすぎる
と、同期信号とは異なるデータ信号がノイズによる同期
信号に近似したパターンを有するようになった場合、こ
れが同期信号として誤検出されてしまうことになる。
【0065】同期信号検出の初期段階、すなわち、自己
相関による同期信号検出段階において、自己相関値が正
規化される前の段階において、絶対しきい値によって自
己相関値の信頼性の判定を行わない場合、ノイズ、特
に、AWGNによって自己相関処理部の性能が劣化して
しまうような通信環境においては、自己相関により同期
信号が頻繁に検出されてしまい、相互相関検出アルゴリ
ズムに、相互相関最大値タイミング検出を適用した場
合、頻繁に同期信号の誤検出が発生してしまう。
【0066】このような同期信号の誤検出を防止するた
め、予め、自己相関値の絶対値が一定の値を上回るよう
な値を自己相関絶対値比較用しきい値として設定してお
く。この自己相関絶対値比較用しきい値を上回る自己相
関値を検出した場合のみ、自己相関は正規化ルーチンへ
と移行し、正規化された場合の自己相関比較用しきい値
と次に比較される。
【0067】正規化された自己相関値Nacが、正規化
用自己相関しきい値を上回る場合においてのみ、同期検
出ルーチンは、自己相関信頼性判定処理部へ移行する。
自己相関信頼性判定処理部においては、正規化された自
己相関値Nacが、正規化用自己相関しきい値を上回る
期間Twを測定する。図3に示すように、自己相関値N
acの正規化用自己相関しきい値を上回る期間Twが予
め設定された自己相関Nacの信頼性判定期間を上回る
T1,T2,T3,T5,T7のとき、自己相関処理部
によって検出された同期信号が、信頼するに足るもので
あると判定し、同期信号検出ルーチンは相互相関用同期
信号検出ルーチンへ移行する。なお、自己相関値Nac
の正規化用自己相関しきい値を上回る期間Twが予め設
定された自己相関Nacの信頼性判定期間を上回らない
T4におけるbの場合には、同期誤検出となる。
【0068】また、図5Bに示す自己相関検出信号にお
いて、57、58、59の各時点で自己相関検出期間T
wを測定し、自己相関値Nacの正規化用自己相関しき
い値を上回る測定期間Twが予め設定された自己相関N
acの信頼性判定期間を上回らない57、58の各時点
では自己相関誤検出60、61となり、自己相関値Na
cの正規化用自己相関しきい値を上回る測定期間Twが
予め設定された自己相関Nacの信頼性判定期間を上回
る59の時点では自己相関正規検出62となる。
【0069】同期信号の検出精度を上げたい場合におい
ては、相互相関検出アルゴリズムにおいて、相互相関し
きい値比較ルーチンを用いることによって、相互相関に
よる同期信号検出判定を行い、同期信号検出精度の向上
を図ることが可能である。
【0070】これは、自己相関信頼性判定部によって、
自己相関処理部において検出された同期信号が信頼する
に足る場合において、相互相関しきい値比較部におい
て、正規化された相互相関値と、予め記憶された相互相
関用しきい値と比較することによって、正規化された相
互相関値が、記憶された相互相関用しきい値を上回る場
合、かつ、同値が最大となるタイミングをもって、真の
同期信号の検出タイミングとみなす同期検出アルゴリズ
ムである。
【0071】この場合、自己相関信頼性判定部によっ
て、自己相関処理部によって検出された同期信号に信頼
性が認められる場合においても、相互相関しきい値比較
部において、再度、同期検出に対してフィルタリングを
行うことによって同期信号の検出精度の向上を図ること
ができる。
【0072】一方、同期信号の検出精度がそれほど必要
でない場合においては、相互相関検出アルゴリズムに、
相互相関最大値検出ルーチンを用いることによって、自
己相関信頼性判定部において検出された同期信号検出用
期間内における、正規化された相互相関値が最大となる
同期信号の検出タイミングをもって同期信号の検出とみ
なす同期検出アルゴリズムである。
【0073】この場合、自己相関信頼性判定部におい
て、同期信号のパターンを検出する可能性が高い期間内
において、最大となる相互相関値を検索し、同最大相互
相関値を、同期間内において必ず検出することができ
る。
【0074】図5Bに示す自己相関検出信号における自
己相関正規検出62に対応して、図5Dに示す相互相関
最大タイミング検出信号において、相互相関最大値検出
68を行うことができる。なお、図5Bに示す自己相関
検出信号における自己相関誤検出60、61に対応し
て、図5Dに示す相互相関最大タイミング検出信号にお
いて、相互相関最大値誤検出66、67が行われる。
【0075】このため、相互相関最大値検出ルーチンを
用いた場合、同期信号の検出率は自己相関信頼性判定部
における自己相関信頼性判定期間の長さ、および、自己
相関正規化用しきい値に大きく依存することになる。こ
のため、同期検出性能としてこの同期検出アルゴリズム
を見た場合、同期信号の未検出率を低減することができ
る。このように、同期信号検出アルゴリズムに相互相関
を適用することによって時間的に揺らいだ真の同期信号
の検出精度を向上させることができる。
【0076】このようにして、同期処理部18は同期信
号を検出する。すなわち、自己相関処理部19および相
互相関処理部21によって検出された図5Cにおける同
期信号検出65で示す同期信号の検出タイミングを発生
し、この検出タイミング信号を高速フーリエ変換タイミ
ング制御部23およびタイミング制御部24へ供給す
る。
【0077】同期処理部18は内部に図5Eに示す復調
タイミング用カウンタ(カウント値:0〜71)を有し
ていて、図5Cにおける同期信号検出65に対応して、
復調カウンタ初期値ロード69が実行される。また、同
期処理部18は図5Cにおける同期信号検出65に対応
して、内部に図5Fで示すイネーブル信号を立ち上げて
いる。なお、図5E中に示す数字は、復調タイミング用
カウンタ(カウント値:0〜71)のカウント値を示し
ている。
【0078】また、復調器のマージン限界55の時点か
ら所定の1OFDMシンボルの時点に対応して、図5G
に示すブロック先頭信号を生成している。この図5Gに
示すブロック先頭信号に対応して、図5Fで示すイネー
ブル信号を立ち下げている。なお、復調器のマージン限
界55とは、アシンクロナスエリア52で許容される最
初のブロック先頭信号の出力タイミングを示すものであ
る。
【0079】なお、図5Cにおける同期信号誤検出6
3、64に対応して、図5Fで示すイネーブル信号の立
ち上げから図5Gに示すブロック先頭信号の生成までの
復調器のマージン確保70を行うようにしている。な
お、図5Cにおける同期信号検出65に対応した、図5
Fで示すイネーブル信号の立ち上げの時点での図5Gに
示すブロック先頭信号の生成は復調タイミングエラー7
1となることを示している。
【0080】なお、同期処理部18は、内部に、図5C
に示す同期出力信号の出力および図5Dに示す相互相関
最大タイミング検出信号の出力の期間を確保するための
同期出力信号と相互相関最大タイミングとのマスク領域
74を生成している。
【0081】図5Gに示すブロック先頭信号における正
規復調タイミング72により、同期処理部18のタイミ
ング制御部24はDQSP復調部27へ図1に示すブロ
ック先頭信号32を供給する。
【0082】タイミング制御部24は、同期処理部18
から供給された同期信号の検出タイミング信号を元に、
フレーム同期、あるいはパケット同期検出タイミング信
号となる図5Hに示すFFTタイミング信号73を発生
し、高速フーリエ変換タイミング制御部23に供給す
る。高速フーリエ変換タイミング制御部23は、フレー
ム同期、あるいはパケット同期検出タイミング信号から
受信信号のフーリエ変換における復調タイミング信号を
発生し、高速フーリエ変換部26に供給する。
【0083】高速フーリエ変換部26には、直列データ
から並列データへと変換されたデータが供給される。高
速フーリエ変換部26は、このデータを高速フーリエ変
換し、並列/直列変換を行い、並列データから直列デー
タに変換し、DQSP復調部27へ供給する。DQSP
復調部27は、供給されたデータをDQSP復調する。
DQSP復調されたデータは、デインターリーバー28
に供給され、デインターリーバー28によって並び替え
られ、並び替えられたデータはビタビ復号器29に供給
され、ビタビ復号器29により誤り訂正が行われ、誤り
訂正されたデータはデインターリーバー30に供給さ
れ、デインターリーバー30によって必要ならば再度並
び替えられ、リードソロモン復号器31に供給され、リ
ードソロモン復号器31によって更に誤り訂正が実施さ
れる。
【0084】次に、上述したような同期信号検出方法を
用いる場合において、更なる同期信号検出精度の向上を
図るために、図1に示したA/D変換器17において発
生するDCオフセットを除去する場合の処理について説
明する。
【0085】ここでは、例えば2つの無線通信機器の間
において、一方が送信を、他方が受信を行う場合を想定
する。この場合、送信側の無線通信機器は、間欠送信を
受信機に対して実施するものと仮定する。この場合、受
信側の無線通信機器においては、送信側の無線通信機器
からの送信信号に対して、適正な利得制御を実施してい
るものとする。
【0086】この場合、受信側の無線通信機器は、自身
が受信する、送信側の無線通信機器からの送信信号を受
信中のときには適正に受信信号の同期を検出することが
できることと同時に、所望の方法、本実施の形態におい
てはDQPSK3/4を用いて受診データの復調が行え
ることを前提とする。
【0087】送信側の無線通信機器は、間欠送信を行う
ために、ある一定の期間において、信号をまったく送信
しない状態になる場合が発生する。このとき、受信側の
無線通信機器は、すでに適正な利得制御を実施している
ため、自身が受信する信号は皆無、すなわち、ノイズだ
けであることが分かっている。
【0088】このとき、受信側の無線通信機器内のA/
D変換器が出力する信号はノイズに対するデジタルサン
プリング値であり、このデジタルサンプリング値は、A
/D変換器が完全に調整されている場合の期待値は0で
あることは明白である。
【0089】しかしながら、A/D変換器が完璧にDC
オフセットを持たないような設定を保持している場合を
除いて、致命的ではないが、一定の値のDCオフセット
を持つ場合には、このようなオフセットを除去すること
によってA/D変換後のデジタル信号処理部における演
算に対する誤りを除去することができる。
【0090】すなわち、受信側の無線通信機器のデジタ
ル処理部において、無信号受信時におけるA/D変換さ
れた受信信号の電力値の期待値を算出する。この期待値
はA/D変換器のDCレベルのオフセットを表すため、
その後のデジタル信号処理部において、算出した期待値
Ebsの逆バイアス処理を実施する。
【0091】この逆バイアス処理とは、受信側の無線通
信機器内において、受信側の無線通信機器が、送信側の
無線通信機器から何等かの信号を受信している状態にお
いて、A/D変換後のデジタルサンプリング値が受信電
力演算部と、相互相関演算部と、自己相関演算部の3つ
の演算部へ入力される前に、デジタルサンプリング値に
対して、−Ebs分の逆バイアスを施すことを指す。
【0092】すなわち、ある特定のタイミングにおい
て、A/D変換器によってサンプリングされた受信信号
の値が、Dsである場合において、本逆バイアス処理に
よって、上述の3つの演算部へ入力される逆バイアス処
理済みのサンプリング値Dbsは、以下の数7式によっ
て得られる。
【0093】
【数7】Dbs=Ds−Ebs
【0094】なお、上述した本演算を行う際、A/D変
換直後のデジタルサンプリング値Dsと、無信号状態に
おけるA/D変換器のDCレベルのオフセットの期待値
Ebsはともに符号付きの数値である。本逆バイアス処
理によって得られるサンプリング値を用いることによっ
て、受信電力の移動平均値の誤り訂正は、同移動平均の
自由度を30とした場合、逆バイアス処理前の受信電力
移動平均値をPnrm、逆バイアス処理後の受信電力移
動平均値をPbsとし、本実施の形態において使用され
るA/D変換器は受信電力の実数部と、同虚数部とから
なるため、各々のA/D変換器のDCオフセットレベル
の期待値をそれぞれEbs_i、Ebs_qとすると、
PnrmおよびPbsは以下の数8式および数9式で表
すことができる。
【0095】
【数8】Pnrm=(Ds_i)2 +(Ds_q)2
【0096】
【数9】Pbs=(Ds_i−Ebs_i)2 +(Ds
_q−Ebs_q)2
【0097】したがって、受信電力の移動平均値に対す
るA/D変換器への本逆バイアス処理によって除去可能
な誤りErr_pは、以下の数10式で表すことができ
る。
【0098】
【数10】Err_p=|Pnrm−Pbs|/Pnr
【0099】また、本同期検出アルゴリズムにおいて用
いられる自己相関演算ににおいても同様に、逆バイアス
処理前のA/D変換器のデジタルサンプリング値を用い
て導出した自己相関値をNac_nrm、逆バイアス処
理後のA/D変換器のデジタルサンプリング値を用いて
導出した自己相関値をNac_bsとし、逆バイアス処
理前のA/D変換器のデジタルサンプリング値を用いて
導出した相互相関値をNcc_nrm、逆バイアス処理
後のA/D変換器のデジタルサンプリング値を用いて導
出した相互相関値をNcc_bsとすると、Nac_n
rmおよびNac_bs、Ncc_nrmおよびNcc
_bsは以下の、数11、数12、数13、数14で表
すことができる。ただし、いずれも、k=0〜Npr、
例えばNpr=30とする。
【0100】
【数11】Nac_nrm=k=0 Npr Σ(Ds_i
[k]・Ds_i[Npr−k]−Ds_q[K]・D
s_q[Npr−k]+Ds_i[k]・Ds_q[N
pr−k]+Ds_i[Npr−k]・Ds_q
[K])
【0101】
【数12】Nac_bs=k=0 Npr Σ{(Ds_i
[k]−Ebs_i)・(Ds_i[Npr−k]−E
bs_i)−(Ds_q[K]−Ebs_q)・(Ds
_q[Npr−k]−Ebs_q)}+(Ds_i
[k]−Ebs_i)・(Ds_q[Npr−k]−E
bs_q)+(Ds_i[Npr−k]−Ebs_i)
・(Ds_q[K]−Ebs_q)
【0102】
【数13】Ncc_nrm=k=0 Npr Σ(Ds_i
[k]・P_i[Npr−k]+Ds_q[k]・P_
i[Npr−k]
【0103】
【数14】Ncc_bs=k=0 Npr Σ{(Ds_i
[k]−Ebs_i)・(P_i[Npr−k]+(D
s_q[k]−Ebs_q)・P_i[Npr−k]}
【0104】上述した逆バイアス処理前後のデジタルサ
ンプリング値を元に、自己相関におけるピーク検出精度
の向上効果、すなわち、利得をGac、相互相関におけ
るピーク検出精度の向上効果、すなわち、利得をGcc
と仮定した場合において、相関値のピーク検出精度の向
上効果を定量的に表現すると、以下の、数15式、およ
び数16式で表すことができる。
【0105】
【数15】Gac=−10log(|Nac_nrm−
Nac_bs|/Nac_nrm)
【0106】
【数16】Gcc=−10log(|Ncc_nrm−
Ncc_bs|/Ncc_nrm)
【0107】すなわち、上述した同期検出アルゴリズム
を利用した場合において、本DCオフセットバイアス除
去処理を実施することによって上述した相関ピーク検出
精度を向上させることができる。
【0108】なお、上述した本DCオフセットバイアス
除去処理は、図2に示したステップS1の自己相関算出
処理の前処理、およびステップS7に示した相互相関算
出処理の前処理において適用される。この前処理は、通
信装置の電源オン時で、かつ、無信号状態のときに、D
Cオフセットを測定し、測定されたDCオフセット値を
メモリに記憶し、記憶されたDCオフセット値を用いて
期待値を演算し、期待値はオフセットを表すので、逆バ
イアス処理を施して受信信号のサンプリング値からオフ
セット除去して、DCオフセット除去後のサンプリング
値を用いて相関演算を行う。
【0109】上述した一連の処理は、ハードウエアによ
り実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行
させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより
実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプロ
グラムが、専用のハードウエアとしての信号受信装置に
組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログ
ラムをインストールすることで、各種の機能を実行する
ことが可能な、例えば、汎用のパーソナルコンピュータ
などにインストールされる。
【0110】次に、図6を参照して、上述した一連の処
理を実行するプログラムをコンピュータにインストール
し、コンピュータによって実行可能な状態とするために
用いられる伝送媒体について、そのコンピュータが汎用
のパーソナルコンピュータである場合とを例として説明
する。
【0111】プログラムは、図6Aに示すように、パー
ソナルコンピュータ101に内蔵されている記録媒体と
してのハードディスク102や半導体メモリ103に予
めインストールした状態でユーザに提供することができ
る。
【0112】あるいはまた、プログラムを図6Bに示す
ように、フロッピー(登録商標)ディスク111、CD
−ROM(Compact Disk−Read On
ly Memory)112、MO(Magneto−
Optical)ディスク113、DVD(Digit
al Versatile Disk)114、磁気デ
ィスク115、半導体メモリ116などの記録媒体に、
一時的あるいは永続的に格納し、パッケージソフトウエ
アとして提供することができる。
【0113】さらに、プログラムは、図6Cに示すよう
に、ダウンロードサイト121から、デジタル衛星放送
用の人工衛星122などの伝送媒体を介して、パーソナ
ルコンピュータ101に無線で転送したり、ローカルエ
リアネットワーク、インターネットといったネットワー
ク131などの伝送媒体を介して、パーソナルコンピュ
ータ101に有線で転送し、パーソナルコンピュータ1
01において、内蔵するハードディスクなどに格納させ
ることができる。
【0114】なお、上述した本実施の形態における伝送
媒体とは、情報を記録する記録媒体および情報を伝送す
る伝送媒体を含む広義の概念を意味するものである。
【0115】パーソナルコンピュータ101は、例え
ば、図7に示すようにCPU(Central Pro
cessing Unit)141を内蔵している。C
PU141には、バス144を介して、入出力インター
フェース145が接続されており、CPU141は、入
出力インターフェース145を介して、ユーザから、キ
ーボード、マウスなどよりなる入力部147から指令が
入力されると、それに対応して、図6Aに示した半導体
メモリ103に対応するROM(Read Only
Memory)142に格納されているプログラムを実
行する。
【0116】あるいはまた、CPU141は、ハードデ
ィスク102に予め格納されているプログラム、衛星1
22もしくはネットワーク131から転送され、通信部
148により受信され、さらにハードディスク102に
インストールされたプログラムまたはドライブ149に
装着されたフロッピーディスク111、CD−ROM1
12、MOディスク113、DVD114、もしくは磁
気ディスク115から読み出され、ハードディスク10
2にインストールされているプログラムをRAM(Ra
ndom Access Memory)143にロー
ドして実行する。
【0117】さらに、CPU141は、その処理結果
を、例えば、入出力インターフェース145を介して、
LCD(Liquid Crystal Displa
y)などよりなる表示部146に必要に応じて出力す
る。
【0118】また、上述した本実施の形態において、伝
送媒体により提供されるプログラムを記述するステップ
は、記載された順序に沿って、時系列的に行われる処理
は勿論、必ずしも時系列的に処理されなくても、並列的
あるいは個別的に実行される処理を含むものである。
【0119】
【発明の効果】この発明の通信装置によれば、同期信号
を検出する際、自己相関と相互相関演算を用いてさら
に、相互相関演算値を用いて、詳細な同期信号検出タイ
ミングを判定する際に、相互相関値を正規化した後に、
予め決められたしきい値と比較し、算出した相互相関値
がこれを上回る場合に、同期信号を検出したとみなす相
互相関しきい値比較アルゴリズムと、自己相関が検出さ
れた期間中において、正規化しない相互相関値が最大と
なるタイミングをもって同期信号の検出とみなす相互相
関最大値検索アルゴリズムと2種類を用意し、これらを
電波伝搬環境によって柔軟に選択することを可能にする
ことによって、同期信号の検出精度の向上を実現するこ
とができるという効果を奏する。
【0120】また、この発明の通信装置によれば、上述
において、さらに、相互相関アルゴリズムを用いて同期
信号の詳細なタイミングを検出するために、自己相関値
を受信電力によって正規化する前、即ち、自己相関絶対
値に対して、予め定められたしきい値と比較することに
よって、一般的にノイズに対する耐性が低い自己相関に
よる同期信号の誤検出を防止することができるという効
果を奏する。
【0121】また、この発明の通信装置によれば、上述
において、同時に、自己相関値を受信電力によって正規
化した後に、予め定められたしきい値を上回る期間を測
定し、この上回る期間が、予め定められた期間を上回る
場合、自己相関を検出したと判定することによって、自
己相関による誤検出を防止することができるという効果
を奏する。
【0122】また、この発明の通信装置によれば、上述
において、なお伝搬環境が劣化している場合、すなわ
ち、S/N比が悪化した状態で通信を行う場合におい
て、自己相関による誤検出が頻繁に発生するような状況
においても、相互相関値による詳細な同期信号のタイミ
ングを検出する際に、相互相関値が自己相関の窓内にお
いて、予め定められた相互相関用しきい値を上回る場合
を同期信号の検出とみなすアルゴリズムを用いることに
よって、同期信号誤検出を低減することができるという
効果を奏する。
【0123】また、この発明の通信装置によれば、上述
において、電波伝搬環境が劣悪な場合において、同期信
号の検出アルゴリズムを厳しく設定していた場合、すな
わち、自己相関絶対値比較用しきい値を最適値よりも高
く設定していた場合において、同期信号の検出率が低下
している場合、自己相関による同期信号の検出率が所望
の品質を満たしているにも関わらず、自己相関信号検出
窓が開く期間が、所望の期間よりも短くなってしまうた
めに窓内において相互相関しきい値比較アルゴリズムに
よる同期信号の検出精度が悪化している場合、相互相関
検出アルゴリズムを自己相関窓内最大値検索アルゴリズ
ムに切り替えることによって、自己相関窓内において必
ず相互相関アルゴリズムによって同期信号が検出される
ため、同期信号の未検出率を低減することができるとい
う効果を奏する。
【0124】また、この発明の通信装置によれば、上述
において、何等かの理由により伝搬環境が劣悪な場合に
おいて、正規化された自己相関値が予め定められたしき
い値を上回る場合に、自己相関検出開始タイミングとし
て、自己相関検出窓を開き、また、正規化された自己相
関値が予め定められたしきい値を下回る場合において、
自己相関検出終了タイミングとして自己相関検出窓を閉
じる処理を行うことによって、自己相関検出窓の微調整
を可能とし、この自己相関検出窓の微調整を実現したこ
とによって、自己相関による同期信号の信頼性判定の際
に比較する自己相関検出窓幅比較用しきい値を伝搬環境
の変動に応じて柔軟に変更することが可能となり、同期
信号の未検出率を低減することができるという効果を奏
する。
【0125】また、この発明の通信装置によれば、A/
D変換後の受信信号のデジタルサンプリング値を元に、
無信号受信時における、受信側でのA/D変換されたノ
イズレベルを測定し、その測定されたノイズレベルの期
待値をメモリに保存し、同期信号の検出アルゴリズムと
して用いる相関値、すなわち、自己相関および相互相関
によって導出される相関値を求める際に、上述したアル
ゴリズムによって導出する相関値の信頼性を向上させる
ことができると同時に、本ノイズレベル除去処理、すな
わち、デジタルサンプリング値に対する逆バイアスアル
ゴリズムを適用することによって、同期信号の検出精度
を向上させることができるという効果を奏する。
【0126】また、この発明の通信方法によれば、同期
信号を検出する際、自己相関と相互相関演算を用いてさ
らに、相互相関演算値を用いて、詳細な同期信号検出タ
イミングを判定する際に、相互相関値を正規化した後
に、予め決められたしきい値と比較し、算出した相互相
関値がこれを上回る場合に、同期信号を検出したとみな
す相互相関しきい値比較アルゴリズムと、自己相関が検
出された期間中において、正規化しない相互相関値が最
大となるタイミングをもって同期信号の検出とみなす相
互相関最大値検索アルゴリズムと2種類を用意し、これ
らを電波伝搬環境によって柔軟に選択することを可能に
することによって、同期信号の検出精度の向上を実現す
ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の通信装置が適用される送信機お
よび受信機の構成例を示すブロック図である。
【図2】同期処理部の動作を示すフローチャートであ
る。
【図3】OFDMベースバンド信号の相互相関値の変動
状態を示す図である。
【図4】移動平均による相互相関値を求める相互相関処
理部の回路構成例を示す図である。
【図5】自己相関および相互相関最大値検出アルゴリズ
ムによる同期信号検出の一例を示すタイムチャートであ
り、図5Aはアシンクロナス領域判別信号、図5Bは自
己相関検出信号、図5Cは同期出力信号、図5Dは相互
相関最大タイミング検出信号、図5Eは復調タイミング
用カウンタ、図5Fはイネーブル信号、図5Gはブロッ
ク先頭信号、図5HはFFTタイミング信号、図5Iは
マスク信号である。
【図6】情報伝送媒体を説明する図であり、図6Aは半
導体メモリ、図6Bはディスク、図6Cはネットワーク
である。
【図7】パーソナルコンピュータの構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
17……A/D変換器、18……同期処理部、19……
自己相関処理部、21……相互相関処理部、23……高
速フーリエ変換タイミング制御部、24……タイミング
制御部、26……高速フーリエ変換部、27……DQP
SK復調器

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未定の周期で発生する同期信号の検出を
    行う機能を備えた通信装置において、 同期信号検出を行う際に、受信信号から同期信号を検出
    するために用いる自己相関を用いた同期信号検出手段
    と、 同期信号検出を行う際に、受信信号から同期信号を検出
    するために用いる相互相関を用いた同期信号検出手段
    と、 上記自己相関によって獲得した同期信号検出結果を用い
    て、所定の時間幅の同期信号検出窓を開いているときに
    同期信号の検出を行う検出窓を用いた同期信号検出手段
    と、 上記相互相関によって同期信号を検出する際に用いる、
    受信電力による正規化を伴う正規化による相互相関検出
    手段と、 上記相互相関によって同期信号を検出する際に用いる、
    上記検出窓内の所定のタイミングで検出を行う検出窓に
    よる相互相関検出手段と、 を有することを特徴とする通信装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の通信装置において、 上記同期信号検出において、新たに同期を獲得する同期
    獲得時に、上記自己相関を用いた同期信号検出手段を用
    いる場合に、上記自己相関によって検出された、所定の
    時間幅の同期信号検出窓の開いている時間を計測するこ
    とを特徴とする通信装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の通信装置において、 上記同期信号検出において、検出された所定の時間幅の
    同期信号検出窓の開いている時間を計測した結果、その
    時間が所定の期間を超えない場合において、自己相関に
    よって検出した同期タイミングが誤りであると判定し、
    装置を再び上記同期獲得動作に移行させることを特徴と
    する通信装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の通信装置において、 上記同期信号検出において、検出された所定の時間幅の
    同期信号検出窓の開いている時間を計測した結果、その
    時間が所定の期間を超えない場合において、自己相関に
    よって検出した同期タイミングが正しいものであると判
    定し、装置を相互相関検出判定動作に移行させることを
    特徴とする通信装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の通信装置において、 上記同期信号検出において、自己相関によって検出した
    同期タイミングが正しいものであると判定し、相互相関
    検出判定動作に移行した場合、受信電力による正規化を
    行った場合の相互相関値が、あらかじめ設定しておい
    た、所定の相互相関用しきい値を超えた場合において、
    相互相関による同期信号検出と判定することを特徴とす
    る通信装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の通信装置において、 上記同期信号検出において、自己相関によって検出した
    同期タイミングが正しいものであると判定し、相互相関
    検出判定動作に移行した場合、受信電力による正規化を
    行った場合の相互相関値が、あらかじめ設定しておい
    た、所定の相互相関用しきい値を超えない場合におい
    て、相互相関による同期信号検出と判定しないことを特
    徴とする通信装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の通信装置において、 上記同期信号検出において、自己相関によって検出した
    同期タイミングが正しいものであると判定し、相互相関
    検出判定動作に移行した場合、相互相関値が上記自己相
    関によって検出した所定の時間幅の同期信号検出窓の開
    いている時間内に、任意の値となるタイミングをもっ
    て、相互相関による同期信号検出と判定することを特徴
    とする通信装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の通信装置において、 上記同期信号検出において、自己相関によって検出した
    同期タイミングが正しいものであると判定し、相互相関
    検出判定動作に移行した場合、相互相関値が上記自己相
    関によって検出した所定の時間幅の同期信号検出窓の開
    いている時間内に、最大となるタイミングをもって、相
    互相関による同期信号検出と判定することを特徴とする
    通信装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の通信装置において、 上記同期信号検出において、移動平均による自己相関演
    算器によって算出された自己相関値を、予め定められた
    しきい値と比較し、算出した自己相関値が上記しきい値
    を上回る場合において、自己相関により検出された同期
    信号の信頼性判定動作へ移行することを特徴とする通信
    装置。
  10. 【請求項10】 未定の周期で発生する同期信号の検出
    を行う機能を備えた通信装置において、 同期信号検出を行う際に、受信信号から同期信号を検出
    するために用いる自己相関を用いた同期信号検出手段
    と、 同期信号検出を行う際に、受信信号から同期信号を検出
    するために用いる相互相関を用いた同期信号検出手段
    と、 上記自己相関によって獲得した同期信号検出結果を用い
    て、所定の時間幅の同期信号検出窓を開いているときに
    相互相関を用いて同期信号の検出を行う検出窓を用いた
    同期信号検出手段と、 を有し、上記同期信号検出において、上記相互相関演算
    を用いて所望の同期信号と、既知の同期信号パターンと
    の間の相互相関値を導き出す際に、A/D変換器におい
    て発生するDCレベルのバイアスに対して、上記自己相
    関および上記相互相関演算を行う際に用いるバースバン
    ド信号から上記バイアスの除去を行うことを特徴とする
    通信装置。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の通信装置において、 上記同期信号検出において、新たに同期を獲得する同期
    獲得時に、A/D変換器によるA/D変換後においてサ
    ンプリングされた値に対して発生するDCレベルのバイ
    アスを測定することを特徴とする通信装置。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の通信装置において、 上記ベースバンド信号の実数成分または虚数成分に対し
    て上記バイアスの除去を行うことを特徴とする通信装
    置。
  13. 【請求項13】 未定の周期で発生する同期信号の検出
    を行う機能を備えた通信方法において、 同期信号検出を行う際に、受信信号から同期信号を検出
    するために用いる自己相関を用いた同期信号検出ステッ
    プと、 上記自己相関によって獲得した同期信号検出結果を用い
    て、所定の時間幅の同期信号検出窓を開いているときに
    同期信号の検出を行う検出窓を用いた同期信号検出ステ
    ップと、 上記自己相関によって獲得した同期信号検出結果を用い
    て、同期信号検出を行う際に、受信信号から同期信号を
    検出するために用いる相互相関を用いた同期信号検出ス
    テップと、 上記相互相関によって同期信号を検出する際に用いる、
    受信電力による正規化を伴う正規化による相互相関検出
    ステップと、 上記相互相関によって同期信号を検出する際に用いる、
    上記検出窓内の所定のタイミングで検出を行う検出窓に
    よる相互相関検出ステップと、 を有することを特徴とする通信方法。
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