JP2002118163A - キャリアに収納された半導体ウェハ周縁部の光学的処理方法及び同処理装置 - Google Patents

キャリアに収納された半導体ウェハ周縁部の光学的処理方法及び同処理装置

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JP2002118163A
JP2002118163A JP2000309189A JP2000309189A JP2002118163A JP 2002118163 A JP2002118163 A JP 2002118163A JP 2000309189 A JP2000309189 A JP 2000309189A JP 2000309189 A JP2000309189 A JP 2000309189A JP 2002118163 A JP2002118163 A JP 2002118163A
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carrier
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notch
wafers
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Etsuro Sato
悦郎 佐藤
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Komatsu Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2223/00Details relating to semiconductor or other solid state devices covered by the group H01L23/00
    • H01L2223/544Marks applied to semiconductor devices or parts
    • H01L2223/54493Peripheral marks on wafers, e.g. orientation flats, notches, lot number

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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】一回の位置決めがなされたのちは繰り返しウェ
ハの位置決め操作を行うことなく、複数枚のウェハをキ
ャリア内に収納した状態で順次微小寸法の光学的な各種
処理を行うに適した処理方法及び処理装置を提供する。 【解決手段】複数枚の半導体ウェハ(111) を収納したウ
ェハキャリア(110) を各ウェハ表面が略鉛直となるよう
にして、ステージ上の読取位置に載置固定し、一対の回
転ローラ(112) により、各ウェハ(111) を下方から2点
で支持して上方へ平行移動させる。この支持状態を維持
して、前記回転ローラ(112) を駆動回転させて、各ウェ
ハ(111) を同一軸線回りに回転させる。このウェハ(11
1) の回転により、ウェハ(111) の周面に弾接する係脱
ピン(113) がウェハ(111) のV ノッチ(111a)に係着し
て、位置決めがなされる。このとき、回転ローラ(112)
による支持状態を維持したまま、各ウエハ(111) の周縁
部に対する光学的処理を行う。以上の操作を繰り返し
て、キャリア(110) に収納された状態で、全てのウェハ
(111) に対して、光学的処理を順次行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウェハキャリアに
収納された複数枚の半導体ウェハの周縁部における各種
の処理方法及び処理装置に関し、特に複数枚の半導体ウ
ェハをウェハキャリアに収納したまま、処理領域である
外周ベベル面及びVノッチのベベル面に微小寸法のドッ
トマークを形成し、或いはそのドットマークを読み取る
に好適な処理方法及び処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造にあたっては、通常、
ウェハのIDマークや、半導体ウェハの製造工程及び半
導体製造工程における加工履歴やロット毎の履歴特性な
どの様々な履歴情報を、ウェハの例えばオリフラ部分の
表面やウェハ裏面にドットマークにより表示することが
行われている。更に、そのドットマークは、本出願人が
先に提案した特願平10−334009号に開示したよ
うに、視認性に優れた特異な形態を有し、上下寸法が
0.01〜5μm、最大幅が1〜15μmと極めて微小
化されたがために、そのマーキング領域が一挙に拡大さ
れ、例えばウェハを半導体チップ単位に切断するための
切断線領域であるスクライブラインや、ウェハ周縁のベ
ベル面、果てはウェハ周縁に形成される位置決めのため
の基準マークであるVノッチのベベル面などの微小領域
にもドットマークを形成することが可能となってきてい
る。
【0003】ところで、上記オリフラ表面やスクライブ
ラインはウェハの平滑表面側に存在しているため、レー
ザビームの照射によるマーキングの位置決めをするにあ
たり、オリフラ表面やスクライブラインのビーム照射面
に対して光軸を直交させることは、ウェハ表面の全体が
平滑面であることから、技術的にさほど困難性はない。
しかしながら、例えば前記ウェハ周縁やVノッチ部の各
ベベル面は、ウェハの種類により、それらの傾斜角が常
に一定であるとは限らないため、異種のウェハにおける
マーキング領域や読取領域を検出して、光軸をそのベベ
ル面に対して直交させようとすると、各ベベル面の傾斜
角度を正確に認識する必要がある。
【0004】前記ベベル面は、半導体ウェハの周縁及び
Vノッチと、それぞれの表裏面との境界領域に面取りが
なされることにより形成される。これらの面取りは、図
2に示すように、ウェハWの周縁及びVノッチ111a
の上下方向の中央部分に存在する垂直面領域を挟んで、
その上下の面取り領域にベベル面111bが形成され
る。前記Vノッチ111aの中央奥底部111cと入口
隅部111dとは、それぞれがアール部分を介して隣り
合う側面が略S字状に連続している。
【0005】従って、上記Vノッチ111aの上下面取
り領域に形成されるベベル面111bも、ウェハ111
の周面からアール部分を介して直線的に内側に入り込ん
だ後、再びアール部分を介して直線的に外側に切り出さ
れて、アール部分を介して更にウェハ111の周面へと
連続している。そのため、Vノッチ111aの上下ベベ
ル面111bは裁頭円錐面を挟んで左右に平面部分を有
することになる。
【0006】因みに、前記中央奥底部111cの内面屈
曲角度はほぼ90°であり、同中央奥底部111cから
ウェハ周縁までの半径方向の寸法は略1〜1.2mm程
度である。また、前記上下のベベル面111bの平面部
分は、中央奥底部111cの方向に略0.6mm、上下
方向に略0.08mmの細長い微小な矩形状を呈してお
り、その面取り角度は20〜30°の間である。
【0007】この平面部分に本出願人による先の出願に
係る特願平10−334009号に開示されたドットマ
ーキング方法により、上下寸法が0.01〜5μm、最
大幅が1〜15μmで、中央部が前記上下の平面部分に
隆起する微小形態のドットマークが形成される。これら
のドットマークによる各種情報のうち、横一直線に描か
れる12文字分に要する領域は、縦0.04mm、横
0.32mmの平坦面領域となる。
【0008】このような微小な形態のドットマークを形
成するには、上述のごとく上下の面取り領域の平面部分
を正確に検出すると共に、同平面部分に対してレーザマ
ーカの照射光軸及び光学系読取装置の読取光軸を出来る
かぎり正確に直交させることが望ましい。そのために
は、前記平面部分の傾斜角度をも正確に測定する必要が
ある。
【0009】しかして、かかる微小で視認性に優れ且つ
特異な形態をもつ微小なドットマークは上記出願により
初めて実現されたものである。従って、上述のごとくウ
ェハの単にオリフラやVノッチ部を位置決め用の基準マ
ークとして検出するために開発された多様な位置決め技
術を、Vノッチの面取り部平坦面にそのまま適用するこ
とはできず、ウェハの前記ベベル面やVノッチのベベル
面上の極めて微小な平面部分にまで着眼する技術の開発
がなされていないのは当然である。
【0010】そこで本出願人は、こうした微小領域にお
ける微小ドットマークの形成と同マークの読取りとを効
率的に行うことができるレーザマーキング装置及び微小
なドットマークの読取装置を実現するため、特願平11
−238903号(傾斜面角度測定装置)及び特願平1
1−362789号(平坦面非接触検出方法、装置)を
提案した。
【0011】前述の特願平11−238903号に係る
傾斜面角度測定装置は、上記Vノッチの面取り部におけ
る平面部分のウェハ表面に対する傾斜角度を正確に検出
するものであり、また一方の特願平11−362789
号に係る平面部分の非接触検出方法及び装置は、前記V
ノッチのベベル面に存在する極めて微小領域である平面
部分を検出するものである。その検出の基本機構は光の
反射を利用するものであり、いずれの検出装置も検出面
に対向させて投光器及び受光器を配している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】一方、前記公報にも記
載されているように、近年における半導体装置の製造
は、半導体ウェハの大型化に伴い、従来のごとくウェハ
をウェハキャリアから1枚ずつ取り出して各種の加工を
行う枚葉処理ではなく、複数枚の半導体ウェハをウェハ
キャリアに収納した状態で、或いは複数枚の半導体ウェ
ハを収納したウェハキャリア単位で各種の加工を行い、
ウェハ単独でのハンドリング操作を可能な限り回避する
方向へと進んでいる。
【0013】かかるウェハキャリア単位で各種の加工を
行おうとするときには、キャリア内に収納された複数枚
のウェハを高精度に位置決めする必要がある。例えば、
従来も図6の(a)に示すように、キャリア110に収
納された各ウェハが横並びとなるようにキャリア110
を固定し、同キャリア110の下方に突出する各ウェハ
111を一対の回転ローラ112をもって下端で支持し
て浮き上がらせて、回転ローラ112を回転させてウェ
ハ111をキャリア内で回転させ、例えばVノッチ11
1aに所要の弾接力をもって係着するウェハ位置決め用
ピン部材113を係着させて各ウェハ111の位置決め
を行ったのち、同図の(b)に示すように、前記回転ロ
ーラ112及び位置決め用ピン部材113を下降させて
ウェハ111をキャリア110に支持させて、各種の処
理を行おうとする試みがなされた。
【0014】しかして、前述のような位置決め操作によ
ると、同図の(b)に示すように、キャリア内でウェハ
111が位置決めされ、最終的にキャリア内に収納支持
されるとき、例えば一対の回転ローラ112及び位置決
め用ピン113の下降タイミングのずれや、キャリア1
10に形成されている図示せぬウェハ嵌着溝との摩擦、
或いはキャリア自体の成形精度などの影響を受けて、個
々のウェハ間にキャリア内での動きにずれが生じ、折角
の位置決めが崩れてしまうことが多い。その結果、以降
の処理にあたり、ウェハに対する微小な位置決め調整な
どの操作を改めて行わなけばならなくなる。
【0015】本発明は、かかる課題を解決すべくなされ
たものであり、具体的には一回の位置決めがなされたの
ちは繰り返しウェハの位置決め操作を行うことなく、複
数枚のウェハをキャリア内に収納した状態で順次微小寸
法の光学的な各種処理を行うに適した処理方法及び処理
装置を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記目的は、本願の請求
項1に係る方法発明及び請求項3に係る装置発明の基本
構成により効果的に達成される。請求項1に係る発明の
構成は、複数枚の半導体ウェハを収納したウェハキャリ
アを各ウェハ表面が略鉛直となるようにして、ステージ
上の読取位置に載置固定すること、各ウェハを下方から
支持して上方へ平行移動させること、各ウェハの下方か
らの支持を維持した状態で、各ウェハを同一軸線回りに
回転させて、位置決め手段により所定の位置に位置決め
すること、及び各ウェハの支持を維持したまま、各ウエ
ハの周縁部に対する光学的処理を順次行うことを含んで
なることを特徴とするキャリアに収納された半導体ウェ
ハ周縁部の光学的処理方法にある。
【0017】また、請求項2に係る発明は、前記ウェハ
の支持及び移動を一対の回転ローラの昇降動作により行
うこと、前記位置決め手段が位置決め用係脱ピンであ
り、同位置決め用係脱ピンをウェハ周面に弾接するまで
移動させること、各ウェハを2点で支持する前記回転ロ
ーラの少なくとも一方を駆動回転させて、ウェハを回転
させること、ウェハの回転により位置決め用係脱ピンを
Vノッチに係着させて、同ウェハの位置決めを行うこと
を含んでいる。
【0018】請求項3に係る発明の構成は、前記請求項
1及び2に係る発明を実施するに好適な処理装置に関
し、複数枚の半導体ウェハを収納したウェハキャリア
を、各ウェハ表面が略鉛直となるように載置固定するス
テージと、前記ステージに載置されたウェハキャリアの
内部から下方に露呈する各ウェハを下端で支持し、その
上限移動位置と各ウェハの下端から離間する下限移動位
置との間を移動可能で、且つ各ウェハの中心を通る垂直
線を挟んで配され、ウェハキャリアに収納された各ウェ
ハの上下移動用及び回転用の一対の回転ローラと、上下
動し、各ウェハのVノッチに係脱する位置決め用係脱ピ
ンと、前記回転ローラの昇降手段及び回転駆動源と、前
記係脱ピンの上下作動手段と、隣り合う各ウェハの中心
間を結ぶ直線と平行に且つ各ウェハに対して相対的な制
御移動が可能であり、各ウェハの周縁部に光学的処理部
が指向された光学的処理手段とを備えてなることを特徴
とするキャリアに収納された半導体ウェハ周縁部の光学
的処理装置にある。
【0019】上述の代表的な光学的処理方法としては、
レーザマーカによるウェハの周縁ベベル面やVノッチの
ベベル面に対するドットマーキング方法、それらのベベ
ル面に形成された微小なドットマークの光学的読取方法
が挙げられ、その代表的な光学的処理装置としては、同
じくウェハの周縁ベベル面やVノッチのベベル面に微小
なドットマークを形成するレーザマーカや、請求項4に
係る発明のごとく、同ベベル面に形成された微小なドッ
トマークの光学的読取装置を挙げることができる。
【0020】例えば、レーザマーカであれば、YAGレ
ーザビーム或いはエキシマレーザビームを光学的照射部
として、複数のウェハが横に並ぶようにして、ステージ
に載置固定したウェハキャリアに収納された複数枚のウ
ェハのうち任意のウェハの周縁ベベル面に前記ビームの
光軸が直交するようにセットする。このとき、少なくと
もウェハキャリアの下部開口から下方に露呈するマーキ
ング対象とされたウェハの下端周縁を、ウェハの中心を
通る垂直線を挟んで配された一対の回転ローラにより、
そのキャリア収納時の位置よりも僅かに浮き上がった状
態で、2点を支持している。
【0021】前記ウェハを浮き上がらせるため、前記回
転ローラは各ウェハのキャリア収納位置の前記露呈端よ
りも下方の待機位置と、ウェハが浮き上がる所定位置と
の間を昇降可能に構成されている。この回転ローラによ
るウェハの下方からの支持は、全ウェハを一斉に昇降さ
せるように単一の長尺ローラにより行う場合と、各ウェ
ハごとに昇降させる短尺ローラにより行う場合とがあ
り、短尺ローラの場合には同ローラをその支軸と平行に
各ウェハの支持ピッチをもって、ウェハの配列方向に間
欠的に制御移動が可能にされている。
【0022】なお、前記一対の回転ローラにあって、両
ローラを上限位置と下限位置の間の垂直線上を昇降する
ように構成してもよいが、一対の回転ローラの一方をウ
ェハの上限位置となる位置に予め設定された所定の位置
に移動させておき、他方の回転ローラが前記上限位置と
下限位置との間を移動し得るように構成することもでき
る。後者の場合には、他方の回転ローラが上昇するまで
は、ウェハの下端を一方の回転ローラとキャリアの内面
に形成された支持溝により二点で支持された状態にあ
り、ウェハは他方の回転ローラが上限位置まで移動して
初めて一対の回転ローラにより支持されることになる。
【0023】各ウェハは前記一対の回転ローラにより下
方から上方の上限位置まで持ち上げられて支持される
と、前記回転ローラを同一方向に制御回転させることに
より、各ウェハが所望の角度を回転する。この回転時
に、回転するウェハ周面に向けてノッチ位置決め用係脱
ピンが移動して、同ウェハの周面に弾性的に当接してい
る。同ウェハの回転により、その周面に形成されたVノ
ッチが前記ノッチ位置決め用係脱ピンに達すると、同係
脱ピンがVノッチに係着する。ここで、各回転ローラの
回転を停止させて、ウェハの位置決めが終了する。前記
係脱ピンは、その軸線回りに回転自在に構成することも
できる。
【0024】上記レーザマーカによるマーキング領域
が、例えばVノッチのベベル面における平面部分であれ
ば、前記係脱ピンがレーザビームの照射点と干渉しかね
ないため、同係脱ピンを元の待機位置まで下降させて、
Vノッチからの係着を外す。このとき、回転ローラは停
止したままの上限支持位置にある。このため、回転ロー
ラによって周面の2点を支持されたウェハは位置決めさ
れたときの状態を維持しており、Vノッチの位置を再調
整する必要がない。レーザビームの照射用光軸は予め前
記平坦部分に向けられているため、微調整を行ったのち
に、マーキングを開始する。このように、上記発明によ
れば、一度位置決めがなされたウェハは、その周縁部の
光学的処理にあたって、光学系の微調整を行う以外は改
めて再調整の必要はなく、正確な処理が可能となる。な
お、マーキング領域がウェハ周縁のベベル面である場合
には、前記係脱ピンをVノッチから敢えて外す必要はな
い。
【0025】ウェハキャリア内に収納されている一枚の
ウェハの光学的処理が終了すると、例えば上記ノッチ位
置決め用係脱ピンを前記処理が終了したウェハに隣接す
るウェハの直下まで移動させ、続いて上昇させ、同係脱
ピンを処理対象となるウェハの下端に弾性的に当接す
る。ここで、上記回転ローラを同方向に回転させて、同
ウェハのVノッチに前記係脱ピンを係着させ、回転ロー
ラの回転を停止する。次いで、前述の操作と同様の操作
により、Vノッチの平面部分に光学的処理がなされる。
かかる操作を繰り返すことにより、キャリア内に収納さ
れた全てのウェハをキャリアから取り出すことなく、所
望の光学的処理を順次行われる。
【0026】請求項4に係る発明は、上記ウェハの光学
的処理装置が、ウェハ周縁のベベル面に形成される微小
ドットマークの光学系読取装置であり、前記処理部が受
光レンズ系の読取光軸を含むものであることを規定して
いる。光学的読取装置は、上述のようなレーザマーカと
比較すると、高度な位置決め精度を要求されない。従っ
て、ウェハ周縁部の光学的処理装置として、特にVノッ
チの平坦部分に形成される幅が1〜15μmである極め
て微小な寸法をもつドットマークを光学的に読み取る装
置に特に適していると言える。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら具体的に説明する。図1は本発明に係る
半導体ウェハの周縁部処理装置の代表的な実施形態であ
るウェハキャリアに収納されたウェハのVノッチベベル
面上に形成されたドットマークの読取装置におけるウェ
ハの位置決め機構の概略説明図である。なお、同図にお
いて、既述した図5に記載した部材と実質的に同一な部
材には同一符号を付している。
【0028】本実施形態によるドットマークの読取装置
100は、固定ステージ101と、同固定ステージ10
1のキャリア載置部101aに対向して設置された図示
せぬフレームに取り付けられた一対の回転ローラ112
と、ウェハ111のVノッチ111aに係脱するVノッ
チ位置決め用係脱ピン113と、ウェハキャリア110
に収納されたウェハ111のVノッチベベル面の平坦部
分に読取光軸が向けられた光学レンズ系102とを備え
ている。
【0029】前記固定ステージ101のキャリア載置部
101aは、複数枚のウェハ111を横方向に並べて収
納した状態でウェハキャリア110を載置して位置決め
固定するための領域であり、例えばキャリアから突出す
る脚部110bを嵌着するキャリア固定溝101bを有
している。
【0030】前記回転ローラ112は、前記固定ステー
ジ101のキャリア載置部101aにあって、ウェハキ
ャリア110を載置固定したとき、キャリア内に収納さ
れた複数枚のウェハ111の各中心を結ぶ直線に平行
に、且つ各ウェハ111の直下であって各中心を通る垂
線を挟んだ左右対称位置に延在し、キャリア110の下
部開口から下方に露呈する各ウェハ111を持ち上げる
ための上限位置と、各ウェハ111から離間する下限位
置との間を上下に移動する。そのため、前記ステージ1
01には前記一対の回転ローラ112が通過する図示せ
ぬ通過穴が貫通して形成されている。
【0031】前記Vノッチ位置決め用係脱ピン113
は、前記一対の駆動回転ローラ112の各軸中心と各ウ
ェハ111の中心とを結んでできる二等辺三角形にあっ
て、その底辺の中点と頂点とを結ぶ直線上を上下動でき
るように、前記固定ステージ101に図示せぬガイドフ
レームを介して水平に支持されている。この係脱ピン1
13は、その軸線に直交して各ウェハ111の周面に向
かい付勢され、好ましくはその軸線回りに自由回転でき
るようにする。また、この係脱ピン113の上限移動位
置は、前記一対の回転ローラ112により上限位置まで
持ち上げられた各ウェハに弾性的に当接する位置であ
り、その下限移動位置は、キャリア内に収納されたウェ
ハ111の下端から他の部材と干渉しない下方の離間位
置である。このため、前記固定ステージ101には、前
記一対の駆動回転ローラ112の通過穴に平行で且つ各
通過穴の中間位置に延在する係脱ピン通過穴が貫通して
形成されている。
【0032】前記Vノッチ位置決め用係脱ピン113を
長尺として、回転する複数枚のウェハ111の周面に一
斉に当接させると、ウェハキャリア110に収納された
各ウェハ111のVノッチ位置が僅かにずれていること
が多いため、係脱ピン113が全てのVノッチ111a
に係着すると限らず、各ウェハ111を正確に位置決め
し得ない場合が生じる。そこで、本実施形態にあって
は、上記回転ローラ112は長尺として、キャリア内の
全てのウェハ111を一斉に回転させるように構成して
いるが、前記Vノッチ位置決め用係脱ピン113はウェ
ハ111の配列ピッチより短く設定して、これをウェハ
111の配列方向に1ピッチずつ制御移動するように構
成している。この場合、回転ローラ112も係脱ピン1
13と同様に短尺として、同じくウェハ111の配列方
向に1ピッチずつ制御移動するように構成してもよい。
【0033】一対の前記回転ローラ112のうち少なく
とも一方は図示せぬ回転駆動源に連結されており、その
駆動源としては、応答性に優れたサーボモータやステッ
ピングモータを使用することが好ましく、各回転ローラ
112とVノッチ位置決め用係脱ピン113の昇降用駆
動源としてはボールネジ或いは流体圧シリンダが用いら
れる。
【0034】以上の構成にあって、いまウェハキャリア
内に収納された複数枚の半導体ウェハ111の各周縁部
に形成されたVノッチ111aの平面部分を読取領域と
して、同平面部分に形成されたドットマークを順次読み
取る操作を具体的に説明する。
【0035】図2は、本実施形態によるドットマークの
読取領域を拡大して示している。この実施形態にあって
は、前記読取装置100により検出される平面部分を、
前記ドットマークが形成されるVノッチ111aの極め
て微小な領域である上側稜線部に形成される面取り領域
111bの平面部分としているが、Vノッチ111aの
下側稜線部に形成される面取り領域111b’の平面部
分にも、同様のドットマークが形成でき、そのドットマ
ークを読み取ることもできる。
【0036】ここで、上記平面部分に形成されるドット
マークは、既述したとおり上下寸法が0.01〜5μ
m、最大幅が1〜15μmと極めて微小な寸法を有して
いる。その代表的な形態は、マーク中央部が平面部分の
表面から隆起した視認性に優れた形態である。このドッ
トマーク形態としては、従来から広く知られた凹穴形状
であってもよい。マーク中央部が隆起する形態の微小な
前記ドットマークの形成方法は、本件発明者等により特
願平10−334009号として先に提案されており、
その詳細は同出願明細書に記載されているため、ここで
はそれらの詳しい説明は省略する。
【0037】図3は30cmの径をもつ大型ウェハ11
1を収容するためのウェハキャリヤ110の代表的な形
態を示している。同図に示すウェハキャリヤ110にあ
っては、ウェハ111の略半周縁部を嵌合支持する多数
の支持溝110aをもち、その周壁を挟んで表裏に配さ
れる平板状壁部からなり、一端にウェハ111の抜き差
し開口を有すると共に他端にウェハ111の下端部を外
部に露呈させる露呈開口を有する容器からなり、前記各
支持溝110aにはそれぞれに前記抜き差し側開口から
挿入される半導体ウェハ111が嵌合して支持される。
前記露呈開口の周面近傍にウェハキャリヤ110をステ
ージ101の載置部101aに正確に位置決め固定する
ための略方形の脚部110bが一体に形成されている。
【0038】このウェハキャリヤ110は、内部に複数
枚のウェハ111を収容した状態で半導体製造工程間を
搬送し、或いは図示せぬ蓋体により上記抜き差し開口及
び露呈開口を閉塞すると共に、同蓋体をもって内部に収
容されたウェハの周縁の一部を弾性的に支持してウェハ
製造工場から半導体製造工場へと輸送するときの搬送或
いは輸送容器として使われる。ウェハキャリヤ110に
収納されるウェハ111は、図1に示すように一部の周
面が外部に露出した状態で上記各支持溝110aに嵌合
支持されている。
【0039】このウェハキャリヤ110に収容されるウ
ェハ111は、例えばシリコンウェハやガラス材からな
るガラスウエハからなり、その周縁の一部には位置決め
基準マークとなるオリフラやノッチが形成されている。
従来のウェハに対する位置決めは、先ずロボット等のハ
ンドリングによりウェハキャリヤ110から個々のウェ
ハ111を抜き出し、ウェハ専用の位置決め装置まで搬
送して、各ウェハ111ごとに位置決めを行っている。
【0040】本発明にあっては、ウェハ111の位置決
めを、ウェハ111をウェハキャリヤ110から抜き出
すことをせず、ウェハキャリヤ110に収納された状態
で各ウェハ111の位置決めを行うことを最大の特徴と
している。つまり、ウェハキャリヤ110に多段に収納
された複数枚の各ウェハ111の外部露呈面に向けてV
ノッチ位置決めピン113をもって、個々のウェハ11
1の位置決めを行う。
【0041】ところで、半導体ウェハ111のVノッチ
ベベル面の上記平面部分は、図2に示すごとくウェハ表
面に対して所要の角度をもって傾斜している。しかもこ
の傾斜面はウェハの種類やロットの違いにより必ずしも
一定の傾斜角からなるとは限らない。従って、読取用光
軸を前記平面部分に対して正確に直交させるには、同平
面部分がウェハ表面に対して如何なる傾斜角にあるかを
正確に知る必要もある。
【0042】しかして、例えば上記ドットマークの読取
りにあたっては、前記平面部分に対向してドットマーク
読取装置の照射部を接近させて設置する必要があり、本
実施形態にあっては同平面部分に近接させて、傾斜する
前記平面部分のマーキング領域を検出すると共に、そこ
に形成されたドットマークの読取りを行うには、ドット
マーク読取装置の設置位置を可能な限り再調整を不要と
するように設置しておくことが望ましい。
【0043】本実施形態にあっては、既述したとおり、
半導体ウェハ111の下端周縁を2点で支持回転させる
2個の回転ローラ2が配されたステージ101にウェハ
キャリア110を載置してセットする。前記回転ローラ
112のうちの少なくとも一方は図示せぬ制御駆動源に
連結された駆動ローラである。前記ステージ101は固
定式でもよいが、例えば本出願人が先に提案した特願平
11−362789号に記載したドットマークの読取装
置と同様の機構を採用して、ウェハ中心を起点とする
x,y,zの3軸方向に制御移動を可能に構成すると共
に、前記いずれかの軸回りを制御回転できステージ10
1を傾動可能に構成することもできる。
【0044】一方、本実施形態にあっては、ドットマー
クの光学系読取部102は自動焦点合せ機構を備えてお
り、その焦点合せ用レーザ光の光軸を前記半導体ウェハ
111の周縁に形成されたVノッチ111aのベベル面
の平面部分の法線上に合わせるべく、前記ステージ10
1の近傍に設置支持される。このように、本実施形態で
は、前記平面部分の検出には、光学系読取部102に付
設されている自動焦点合せ機構の焦点合せ用レーザ光を
利用する。そのため、同焦点合せ用レーザ光の光軸を予
め前記平面部分の法線上に合わせておく必要がある。勿
論、従来と同様に平面部分の検出に光学的な各種センサ
ーを使用することも可能である。
【0045】ここで、ステージ101を3軸方向に制御
移動させると共に傾動させて、レーザ光の反射光(戻り
光)を検出する。このときの平面部分検出手法として、
本発明の検出方法を使うことができる。その検出原理
は、本出願人が先に提案した特願平11−362789
号に記載した原理と同様である。ただし、本実施形態に
あっては、前記出願とは異なり別に平坦面検出用の投・
受光器を用意することなく、前記焦点合せ用レーザ光を
平坦面検出用の光として使用し、その光軸を検出対象で
ある平面部分の法線上に合わせて、同平坦面に投射した
光の反射光(戻り光)を検出する。
【0046】換言すると、本発明による平面部分の検出
は、前記焦点合せ用レーザ光の光軸が前記平坦面の法線
と一致したとき、初めて同レーザ光の戻り光を検出する
ことができることを利用するものであり、逆にレーザ光
の光軸と前記平面部分の法線とが一致しないときは、戻
り光を検出することができないことを利用して行うもの
である。以下の説明では、上記ウェハ111の上下側の
ベベル面平面部分のうち、上側の平面部分について説明
することにする。
【0047】いま、上記ウェハキャリア110を収納さ
れた各ウェハが横に並ぶようにしてステージ101のキ
ャリア載置部101aにセットして固定する。次いで、
回転ローラ112を上限位置まで上動させて、キャリア
内の全てのウェハ111の下端を2点で支持し、一斉に
キャリア内の上限位置まで持ち上げる。ここで、複数枚
のウェハ111の下方に待機するVノッチ位置決め用係
脱ピン113を、各ウェハ111のうちの任意の一枚を
選び、そのウェハ111の直下まで移動させると共に、
同ウェハ111の下端周面に所定の弾力をもって当接す
るまで上動させる。
【0048】前記Vノッチ位置決め用係脱ピン113が
前記ウェハ111に当接すると、回転ローラ112が駆
動回転される。同回転ローラ112により下端周縁を2
点で支持されたウェハ111は、回転ローラ112の回
転に伴って回転する。このウェハ111の回転により、
Vノッチ111aも前記係脱ピン113の当接位置に移
動し、そこで係脱ピン113が係着する。Vノッチ11
1aに前記係脱ピン113が係着すると、前記回転ロー
ラ112の回転を停止して、同ウェハ111の位置決め
が終了する。続いて、前記Vノッチ位置決め用の係脱ピ
ン113が下降して元の待機位置に戻る。
【0049】係脱ピン113が待機位置に戻ると、位置
決めされた前記ウェハ111のVノッチベベル面の平面
部分に対向するように上記光学系読取部102を移動さ
せて、前記平面部分に形成されたドットマークの読み取
りを行う。前記平面部分は、既述したとおり、奥行き1
〜1.5mmのV形状をしたノッチ111aの一部ベル
ル面の更に部分的な微細な領域である。そこで、ドット
マークの読み取りを行う前に、先ず前記平面部分を検出
することが必要となる。
【0050】本実施形態によれば、前記平面部分に光学
系読取部102を前記平坦面に向けたのち、前記焦点合
せ用レーザ光をONにする。次いで、前記光学系読取部
102をx,y,zの3軸方向に制御移動させると共に
制御傾動させる。この制御操作の途中で、光学系読取部
102の受光面に瞬間的に光量が増加して、前記レーザ
光の反射光(戻り光)が検出されるときがある。この検
出がなされたときが、前記平面部分上の法線とレーザ光
の光軸とが一致し、前記平面部に光学系読取部102が
正対したことになる。
【0051】この検出位置に上記光学系読取部102を
固定し、次に自動焦点合せ機構を作動させて前記平面部
分に結像位置を自動的に合わせる。この状態で、焦点合
せ用レーザ光をOFFにして、照明用の光源をONに
し、前記ベベル面平面部分に書き込まれた微小ドットマ
ークの読み取りを行う。
【0052】本実施形態にあっては、半導体ウェハ11
1をセットすると、上記焦点合せ用レーザ光をONにし
て、前記回転ローラ112を駆動回転させて、半導体ウ
ェハ111をステージ101上で一方向に回転させる。
半導体ウェハ111の周縁ベベル面からVノッチ111
aのベベル面へと移行するときの形態変化は、図2に示
すように、半導体ウェハ111の中心を中心とするその
周縁までの半径の円形曲線部から微小な曲率半径の円弧
を介してほぼ45°の角度をもってウェハ内部に向けて
延びる直線部と、この直線部から更に微小な曲率半径の
円弧を介して略90°に曲がり、45°をもって外側に
向かう微小な直線部を経たのち、同じ微小な曲率半径の
円弧を介して前記境界部へと連続して略S字状に変化す
る。
【0053】従って、上述のごとく、ステージ101上
で半導体ウェハ111を回転させながら、前記レーザ光
を同ウェハ111の周縁面取り部に投射すると、その光
軸は既にVノッチのベベル面平面部分の法線上と一致さ
せてセットしてあるため、前記ウェハ111の周縁ベベ
ル面の法線とは一致せず、その反射光は光学系読取部1
02に入射されず、光学系読取部102の受光面によっ
て戻り光を検出することはできない。
【0054】半導体ウェハ111の回転中に、前記レー
ザ光がVノッチ111aを通過するとき、たとえ光学系
読取部102が同Vノッチ111aのベベル面平面部分
に高精度に正対していないとしても、最初の読取りに使
われたウェハ111に対して正対させた状態にセットさ
れているため、僅かの光量でも光学系読取部102の受
光面によって瞬間的に光が検出される。この検出がなさ
れると、前記回転ローラ112の回転を一旦停止させ
る。このとき、半導体ウェハ111は僅かにオーバーラ
ンして回転が止まる。ここで、同回転ローラ112を逆
に回転させる。このときの回転速度は微小速度とする。
【0055】この逆回転中に、再び光学系読取部102
の受光面によって瞬時的に光が検出されると、回転ロー
ラ112の回転を停止させる。前記光学系読取部102
の受光面により検出された光量が、図示せぬ中央制御部
に予め設定された光量の範囲内にあれば、同じく中央制
御部に設けられた図示せぬ比較部及び判断部により、光
学系読取部102は検出面に正対していると判断され
る。この判断がなされると、更なる調整操作は不要であ
る。万一、光学系読取部102の受光面により検出され
た光量が、中央制御部に予め設定された光量の範囲から
外れる場合には、そこで所定の光量が得られるまでステ
ージ101の三軸方向の位置及びその傾斜角度の微調整
して、Vノッチ111aのベベル面平面部分の法線にレ
ーザ光の光軸を合わせる。
【0056】この操作が終了すると、自動焦点合せ機構
を駆動して平面部分上の光像の焦点を光学系読取部10
2の読取面に自動的に合わせる。次いで、焦点合せ用レ
ーザ光をOFFにしたのち、光学系読取部102の読取
用照明をONにして、平面部分に書き込まれた微小形態
のドットマークを読み取る。以降に読み取ろうとする半
導体ウェハ111に対しても、同様の操作を繰り返し
て、ドットマークを読み取る。
【0057】同一ロット内で製造された同種の半導体ウ
ェハ111であれば、そのVノッチ111aのベベル面
平面部分の傾斜角度はほぼ一致していると言える。一
方、前述の読み取りが終了したのちに次の半導体ウェハ
111を読み取るにあたり、始めから前述の操作を繰り
返して、同ウェハ111のVノッチ111aを正確に位
置決めしながらステージ101上にセットする作業は煩
雑に過ぎる。
【0058】そこで、本実施形態にあっては、光学系読
取部102を次にドットマークを読み取ろうとする半導
体ウェハ111のVノッチ111aの位置まで移動さ
せ、上述の操作を繰り返して同ウェハ111の位置決め
を行う。前述のごとく既に光学系読取部102の位置決
めがなされたのちは、同一ロットで製造された半導体ウ
ェハ111であれば、ステージ101の3軸上の位置調
整や傾斜角度の調整を行わずに、単に光学系読取部10
2を微調整するだけでドットマークの読取りが行える。
【0059】図4は本実施形態に適用されるドットマー
クの光学系読取部102の具体例を縦断面で示してい
る。同図において、符号21は読取部本体であり、その
軸線に沿って前端部の光出入射口には4mmφの受光レ
ンズ系22が配され、後端に向かってビームスプリッタ
ー23、円筒形レンズ24、レーザダイオード25が順
次配列されている。また、同読取部本体21の底面側で
あって、前記ビームスプリッター23に対向する部位に
は集光レンズ27を介してCCD26が配されている。
前記ビームスプリッター23の中心位置から前記レーザ
ダイオード25の出射点25aまでの距離と、同じくビ
ームスプリッター23の中心位置から前記CCD26の
受像面26aまでの距離は光学的に等しく、前記出射点
25aと受像面26aを結像点としている。
【0060】このように、レーザダイオード25の出射
点25aとCCD26の受像面26aを、それぞれの結
像点の位置に設定すれば、出射点25aから射出される
レーザ光は前記円筒レンズ24により正確な平行光とな
ってビームスプリッター23を通過し、前端部の集光レ
ンズ系22を通って照射面である上記平面部分に所望の
集光性をもってスポット照射されるようになる。一方の
CCD26の受像面には、前記スポット照射されたレー
ザ光の反射光が集光レンズ系22を通り正確な平行光と
なってビームスプリッター23の反射面にて90°屈折
して反射し、その反射光が明確な光像となって受像され
るようになる。
【0061】一方、前記読取部本体21の上面には読取
面であるVノッチ111aのベベル面平面部分に形成さ
れたドットマークを照射して読み取るための照射装置3
0が、その照射角度を微調整可能に固設してある。この
照射装置30は、先端に集光レンズ31を有し、内部に
照射ランプ32を有している。しかして、本実施形態に
よる照明ランプ32から発せられる光は、コヒーレント
光よりも、自然光による照射と同様にインコヒーレント
光による照射であることが好ましい。勿論、コヒーレン
ト光によって照射するようにしてもよい。
【0062】これは、本実施形態によるCCD26によ
る受光が、中央が隆起する特異な形態でもつドットマー
クであることと回折現象とが相まって、平行光による均
一な方向性をもつ反射光束ではなく、照射面から乱反射
されて輝度の大きな光として捉えられる所定領域内の乱
反射光束とすることで、高輝度のある反射光が効果的に
検出されるがためである。
【0063】また、前述の照射装置30とCCD26と
の配置に関しても、照明と受光の関係は、レーザマーキ
ング装置の配置と比較して、あまり厳しい位置決め精度
を要求されず、様々な配置に設定できるため有利であ
り、しかも半導体ウェハ111のVノッチ111aに形
成されるドットマークが隆起形態をもつ場合には、ドッ
トマークとその周辺の照射面とを比較したとき、CCD
26で受光する乱反射光の殆どがドットマーク表面でな
されたものであって、これを集光レンズ27を介して受
光すれば、周辺との輝度差が大きくなり、ドットマーク
の認識が確実になされる。
【0064】かかる構成を備えた光学系読取部102に
より半導体ウェハ111のVノッチ111aにおけるベ
ベル面の平面部分を検出すると同時に自動焦点合せを行
うと共に、同平面部分に書き込まれた微小形態をもつド
ットマークの読取りを行うには、上述した本発明による
読取り手順が採用される。つまり、前記平面部分の検出
時は、前記照射装置30の電源を切っておき、読取部本
体21に内蔵された自動焦点合せ機構の焦点合せ用レー
ザ光をONにして、半導体ウェハ111を一方向に回転
させて、その光量変化を検出し平面部分を特定する。
【0065】相対的に走査される前記レーザ光がVノッ
チ111aのベベル面平面部分を通過するとき、上述の
ごとく出射点25aから射出されるレーザ光はビームス
プリッター23及び集光レンズ系22を通って照射面で
ある平面部分に照射され、CCD26の受像面には前記
スポット照射されたレーザ光の反射光(戻り光)が集光
レンズ系22及びビームスプリッター23を通って受像
される。ここで、自動焦点合せ機構を駆動して前記受像
面に焦点を自動的に合わせたのち、前記レーザ光の照射
はOFFとされ、照射装置30の照明ランプ32が点灯
されて、平面部分上に形成された微小ドットマークの読
取りがなされる。
【0066】このときの読取り操作は、光学系読取部1
02を操作して上記CCD26にドットマークの画像読
込みがなされ、それらの画像情報をデジタル的に画像処
理して情報内容を認識する。このとき、情報内容の認識
がなされず、或いは不鮮明であるときは、上記操作を再
度やり直して、上記Vノッチ111aのベベル面平面部
分の読取領域を検出し直す。
【0067】図5は、本発明の他の実施形態によるウェ
ハの位置決め手順を示している。同図に示す実施形態に
よれば、ウェハキャリア110に収納された複数枚の半
導体ウェハ111の下端呈部の周面に向けて、一対の回
転ローラ112のうちの一方の駆動ローラ112aと係
脱ピン113とを上方に移動して、ウェハの前記下端露
呈部の周面に2点で接触さながら、同図の実線で示す位
置までウェハ111を上昇させる。このとき、他方の回
転ローラ112はウェハ111の近傍まで上昇している
が、ウェハの周面から離間している。
【0068】ここで、駆動ローラ112aを駆動回転さ
せると、ウェハ111は駆動ローラ及び係脱ピン113
によって2点を支持されて、一方向に回転する。その結
果、ウェハ111のVノッチ111aが回動して、係脱
ピン113に到達すると、同図に破線で示すように同係
脱ピン113に係着する。ウェハ111が係脱ピン11
3に係着すると、ウェハ111は、図5に破線で示すよ
うに、係脱ピン113を中心として回動し、駆動ローラ
112aから離間している他方の回転ローラ112の周
面へと移行し、駆動ローラ112aから離間する。従っ
て、駆動ローラ112aの駆動を継続しても、係脱ピン
113がVノッチ111aに係着したウェハ111は、
それ以上は回転せずに位置決めが終了する。
【0069】前記位置決めがなされたウェハ111とV
ノッチ111aの位相が異なって配された他のウェハ1
11は、そのVノッチ111aが前記係脱ピン113に
係着するまで回転を続行し、そのVノッチ111aが前
記係脱ピン113に順次係着して次々と位置決めがなさ
れる。全てのウェハの位置決めが完了したのちは、全て
のウェハ111が係脱ピン113と他方の回転ローラ1
12とによって2点で位置決め支持されることになる。
【0070】この実施形態によれば、上記実施形態と異
なり、短い係脱ピン113を使用せず、従って係脱ピン
113をウェハ111の並列方向に間欠移動させずに、
単一の長尺の係脱ピン113により一括してウェハ11
1の位置決めを行うことができる。なお、ウェハ111
の回転を円滑に行うため、前記位置決め用係脱ピン11
3を自由回転するローラ構造とすることもできる。さら
に、前記ローラ構造とした長尺の係脱ピン113を、各
ウェハ111毎に対応するように、分割して設置するこ
とで、ウェハ111の位置決めを円滑に行うことができ
る。
【0071】こうして位置決めが終了したウェハ111
の周面、例えばVノッチ111aのベベル面における平
面部分にドットマーキングやマークの読取りを行うとき
には、係脱ピン113と共にウェハ111を支持する上
記他の回転ローラ112を、図5に仮想線で示す位置ま
で上昇させる。この上昇によりウェハ111は係脱ピン
113を中心として、駆動ローラ112aの側に回動し
て、同駆動ローラ112aに接触する。
【0072】この状態で、係脱ピン113を下方の図示
せぬ待機位置へと下降させて、全てのウェハ111を一
対の回転ローラ112によって支持する。勿論、このと
きは駆動ローラ112aは駆動が停止されている。係脱
ピン113が下方の待機位置に達すると、上述のVノッ
チ111aに形成されたベベル面平面部分へのレーザマ
ーキングや、同部分に形成されたドットマークの読取り
などの光学的処理がなされる。
【0073】本発明にあっては、上記実施形態における
ドットマーク読取装置の光学系読取部102をレーザマ
ーキング装置に置き換えることもできる。本発明の光学
系処理装置がレーザマーキング装置であるときのレーザ
マーキング部として、既述した特願平10−33400
9号に開示されている装置及び方法を採用することがで
きる。上述の微小形態をもつドットマークが形成され
る。
【0074】以上は、本発明の典型的な実施形態につい
て述べたものであるが、本発明は、当然に上記請求項に
記載した範囲を逸脱しない限りにおいて、自由な変更が
可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態によるドットマーク
読取装置の概略構成図と、その操作説明図である。
【図2】同装置による読取領域の拡大図である。
【図3】前記実施形態に適用される代表的なウェハキャ
リアの立体図である。
【図4】前記読取装置における光学系読取部の具体的構
成例を示す縦断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態によるウェハの位置決め
説明図である。
【図6】位置決め機能付きのドットマーク読取装置の試
作例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
21 読取部本体 22 集光レンズ系 23 ビームスプリッター 24 円筒形レンズ 25 レーザダイオード 25a 出射点 26 CCD 27 集光レンズ 26a 受像面 30 照射装置 31 集光レンズ 32 照明ランプ 100 ドットマーク読取装置 101 ステージ 101a キャリア載置部 102 光学系読取部 110 ウェハキャリア 110a ウェハ支持溝 110b 位置決め用突出片 111 ウェハ 111a Vノッチ 111b,111b’ Vノッチの上下面取り領域 112 回転ローラ 113 Vノッチ位置決め用係脱ピ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の半導体ウェハを収納したウェハ
    キャリアを各ウェハ表面が略鉛直となるようにして、ス
    テージ上の読取位置に載置固定すること、 各ウェハを下方から支持して上方へ移動させること、 各ウェハの下方からの支持を維持した状態で、各ウェハ
    を同一軸線回りに回転させて、位置決め手段により所定
    の位置に位置決めすること、及び各ウェハの支持を維持
    したまま、各ウエハの周縁部に対する光学的処理を順次
    行うこと、を含んでなることを特徴とするキャリアに収
    納された半導体ウェハ周縁部の光学的処理方法。
  2. 【請求項2】 前記ウェハの支持及び移動を一対の回転
    ローラの昇降動作により行うこと、前記位置決め手段が
    位置決め用係脱ピンであり、同係脱ピンをウェハ周面
    に弾接するまで移動させること、 各ウェハを2点で支持する前記回転ローラの少なくとも
    一方を駆動回転させて、ウェハを回転させること、 ウェハの回転により前記係脱ピンをVノッチに係着させ
    て、同ウェハの位置決めを行うこと、を含んでなること
    を特徴とする請求項1記載の光学的処理方法。
  3. 【請求項3】 複数枚の半導体ウェハを収納したウェハ
    キャリアを、各ウェハ表面が略鉛直となるように載置固
    定するステージと、 前記ステージに載置されたウェハキャリアの内部から下
    方に露呈する各ウェハを下端で支持し、その上限移動位
    置と各ウェハの下端から離間する下限移動位置との間を
    移動可能で、且つ各ウェハの中心を通る垂直線を挟んで
    配され、ウェハキャリアに収納された各ウェハの上下移
    動用及び回転用の一対の回転ローラと、 上下動し、各ウェハのVノッチに係脱するウェハ位置決
    め用係脱ピンと、 各回転ローラを上限移動位置と下限移動位置との間を昇
    降させるローラ昇降手段と、 少なくとも一方の回転ローラを駆動回転させるローラ回
    転駆動源と、 前記係脱ピンの上下作動手段と、 隣り合う各ウェハの中心間を結ぶ直線と平行に且つ各ウ
    ェハに対する相対的な制御移動が可能であり、各ウェハ
    の周縁部に光学的処理部が向けられた光学的処理手段
    と、を備えてなることを特徴とするキャリアに収納され
    た半導体ウェハ周縁部の光学的処理装置。
  4. 【請求項4】 前記ウェハの処理装置がウェハ周縁のベ
    ベル面に形成される微小ドットマークの光学系読取装置
    であり、前記処理部が集光レンズ系の読取光軸を含んで
    なることを特徴とする請求項3記載の光学的処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109478526A (zh) * 2016-07-13 2019-03-15 环球仪器公司 模块化晶粒处理系统
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