JP2002114155A - ステアリング装置 - Google Patents

ステアリング装置

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JP2002114155A
JP2002114155A JP2000305178A JP2000305178A JP2002114155A JP 2002114155 A JP2002114155 A JP 2002114155A JP 2000305178 A JP2000305178 A JP 2000305178A JP 2000305178 A JP2000305178 A JP 2000305178A JP 2002114155 A JP2002114155 A JP 2002114155A
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steering
bellows
universal joint
steering device
constant velocity
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JP2000305178A
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Kazuhiko Hozumi
和彦 穂積
Keisuke Sone
啓助 曽根
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衝撃吸収性および設計レイアウトの自由度を
向上させると共に、溶接割れ等の懸念を解消して長期間
安定して衝撃吸収機能を維持できるようにする。 【解決手段】 第一のステアリングシャフト13と第二
のステアリングシャフト15とを単一の等速自在継手1
7で連結し、例えば第二のステアリングシャフト15の
上端に金属製のベローズ9を取付けてこれを等速自在継
手17の外側継手部材1に加締め固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等に装備さ
れるステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のステアリング装置においては、
ステアリングホイールの回転運動を、一又は複数のステ
アリングシャフトを介してステアリングギヤに伝達する
ことにより、タイロッド部の往復運動に変換している。
車載スペース等との兼ね合いでステアリングシャフトを
一直線に配置できない場合は、ステアリングシャフトに
一または複数の自在継手を配置し、ステアリングシャフ
トを屈曲させた状態でもステアリングギヤに正確な回転
運動を伝達できるようにしている。従来では、この種の
継手として、構造が簡単なカルダンジョイントを使用す
る場合が多い。一方、カルダンジョイント単体では、二
軸が交差角をとると、機構的に不等速となるのが避けら
れない。そのため、この場合には、二つのカルダンジョ
イントを組み合せることにより、カルダンジョイント単
体の回転変動を相殺するようにしたダブルカルダンジョ
イントを使用して等速性を確保する場合もある。
【0003】ところで、上記ステアリング装置において
は、衝突事故の際には、図11に示すように、自在継手
51より下方のステアリングシャフト53が自在継手5
1を中心として運転席側に揺動する(二点鎖線で示
す)。この揺動幅が自在継手51の最大許容作動角を越
えると、自在継手51より上方のステアリングシャフト
55およびステアリングホイール57が突き上がるよう
に揺動して衝撃を吸収することになるが、この場合、ス
テアリングホイール57に位置変動を生じるため、ステ
アリングホイール57に組込まれたエアバックの正常作
動に支障を来すおそれがある。これを解消するための衝
撃吸収機構として、例えば特開平8−72730号や特
開平11−182573号等には、カルダンジョイント
のヨークに金属製のベローズを取付けたり、あるいはダ
ブルカルダンジョイントと結合したステアリングシャフ
トに上記べローズを取付けたもの等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年では設計レイアウ
トの自由度を高める等の観点から、ステアリング装置に
使用される自在継手に対してもさらなる高作動角化やコ
ンパクト化が要求されている。しかしながら、カルダン
ジョイント単体では高作動角化が難しく、一方、ダブル
カルダンジョイントではカルダンジョイント単体よりは
高作動角化が可能であるものの、二つのカルダンジョイ
ントを直列に連結した構造であるため、軸方向スペース
が長く、車体レイアウトによっては使用が困難となる場
合がある。
【0005】また、上記公報記載の衝撃吸収機構におい
ては、ベローズとヨークあるいはステアリングシャフト
とを溶接により固定しているため、溶接割れなどの不具
合の発生が懸念される。
【0006】そこで、本発明は、衝撃吸収性および設計
レイアウトの自由度に富み、溶接割れ等の不具合を生じ
ることなく長期間安定して衝撃吸収機能を維持できる軽
量コンパクトなステアリング装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のため、
本発明では、第一のステアリングシャフトと第二のステ
アリングシャフトとを、交差二軸間でトルク伝達する自
在継手を介して連結したステアリング装置において、上
記自在継手を単一の等速自在継手で構成し、かつ第一お
よび第二のステアリングシャフトのうち、少なくとも一
方のステアリングシャフトを、ベローズで形成された部
分を有するものとした。
【0008】この場合、衝突事故の際には、圧縮荷重や
曲げ荷重に対して脆弱なベローズが変形して衝撃を吸収
する。また、衝突時の衝撃により等速自在継手の最大許
容作動角を越えてステアリングシャフトが揺動した際に
も、ベローズの変形によってその変位が吸収されるた
め、ステアリングホイールの位置変動を回避することが
できる。また、継手部分をダブルカルダンジョイントの
ように二つの継手を使用するのではなく、単一の等速自
在継手で構成しているので軸方向スペースが小さく、車
載レイアウトの自由度を高めることができる。
【0009】上記等速自在継手としては、球面状の内径
面に曲線状の案内溝を軸方向に形成した外側継手部材
と、球面状の外径面に曲線状の案内溝を軸方向に形成し
た内側継手部材と、外側継手部材の案内溝とこれに対向
する内側継手部材の案内溝との協働により形成され、軸
方向の一方に向かって楔状に縮小したボールトラック
と、ボールトラックに配されたトルク伝達ボールと、ト
ルク伝達ボールを保持する保持器と、トルク伝達ボール
とボールトラックとの間の隙間を詰める予圧付与手段と
を備えたものを使用するのが望ましい。
【0010】この継手は、構造が簡単で軽量・低コスト
であり、しかも予圧付与手段でトルク伝達ボールとボー
ルトラックとの間の隙間を詰めているので、回転バック
ラッシュがなく、操舵フィーリングが良好で運転者の意
図通りの正確な操舵を実現することができる。
【0011】ベローズは、上記ステアリングシャフトお
よび等速自在継手の何れか一方または双方に溶接固定す
ることができる。
【0012】また、ベローズは、上記ステアリングシャ
フトおよび等速自在継手の何れか一方または双方に設け
られた取付け部に嵌合して加締め固定することができ
る。この場合、溶接固定する場合のような溶接割れの懸
念がなく、ステアリング装置の信頼性が高まる。等速自
在継手に加締め固定する際のベローズの取付け部として
は、外側継手部材のステム部が考えられる。
【0013】ベローズの嵌合面、および取付け部の嵌合
面のうち何れか一方または双方に凹凸部を設け、何れか
の嵌合面を拡径または縮径させることによりベローズと
取付け部とを塑性結合させると、凹凸部が嵌合相手側の
嵌合面に食い込むため、加締め部のゆるみを防止して強
固な結合力を長期間安定して得ることができる。
【0014】凹凸部を有する嵌合面の表面硬さを嵌合相
手側の嵌合面よりも硬くしておくことにより、凹凸部の
潰れが防止されるので、さらに強い結合力が安定して得
られる。この場合、両嵌合面の表面硬さの差は5〜30
HRC程度とするのがよい。
【0015】硬化処理としては、凹凸部を有する嵌合面
に高周波焼入れによる表面硬化層を形成する手段が挙げ
られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
図10に基づいて説明する。
【0017】図1は、本発明にかかるステアリング装置
の全体構造を概略で示すものである。図示のように、こ
のステアリング装置は、舵取り操作用のステアリングホ
イール11と、ステアリングホイール11に結合した第
一のステアリングシャフト13と、第一のステアリング
シャフト13に対して交差角をもった第二のステアリン
グシャフト15と、第一のステアリングシャフト13と
第二のステアリングシャフト15との間に介在させた自
在継手17とを具備する。ステアリングホイール11の
回転変位は、第一のステアリングシャフト13、自在継
手17、および第二のステアリングシャフト15を介し
てステアリングギヤ18に伝達され、ここで図示しない
タイロッドの往復運動に変換される。なお、ステアリン
グギヤ18の構造は特に問わず、現在主流のラックピニ
オン型のみならず、ボールナット型やウォームセクター
型など種々の形式のものが使用可能である。
【0018】本発明においては、上記自在継手17とし
て、従来のようにカルダンジョイント等の不等速自在継
手を使用するのではなく、単一の等速自在継手が使用さ
れる。「単一の等速自在継手」とは、それ単体で等速性
を得ることができるものをいい、ダブルカルダンジョイ
ントのように二つの継手を組み合せて始めて等速性が得
られるものを除く意である。等速自在継手17として
は、交差二軸間で等速性が得られる限り特にその種類は
問わず、例えばツェッパー型等速自在継手など、任意の
ものが使用可能であるが、ステアリング装置に必要に要
求される固有の特性、すなわち回転バックラッシュがな
く、軽量・コンパクト、かつ低コスト等の点で優れた特
性を備えるステアリング装置用等速自在継手(特開平1
1−190355号、特開平11−190355号等参
照)を使用するのが特に好ましい。
【0019】このステアリング装置用等速自在継手17
は、図2および図3(両図は、実際の使用状況(図1)
と異なり、作動角がゼロの状態を表している)に示すよ
うに、球面状の内径面1aに複数(例えば三本)の曲線
状の案内溝1bを軸方向に形成した外側継手部材1と、
球面状の外径面2aに複数(例えば三本)の曲線状の案
内溝2bを軸方向に形成した内側継手部材2と、外側継
手部材1の案内溝1bとこれに対向する内側継手部材2
の案内溝2bとが協働して形成されるボールトラックに
配された複数のトルク伝達ボール3と、トルク伝達ボー
ル3を保持する保持器4と、内側継手部材2の外径面2
aと保持器4の内径面4aとの間に介装された抜け止め
部材5とを備えている。案内溝1b・2b、およびトル
ク伝達ボール3の数は、通常同じである。
【0020】この実施形態において、外側継手部材1は
一端が開口したカップ状のもので、その他端(カップ底
部分)にはステム部1cが他端に一体に形成されてい
る。図面では、部品点数の削減、組立工数の削減を図る
べく、ステム部1cを外側継手部材1に一体形成する場
合を例示しているが、別部材を適宜の手段で接合してス
テム部を形成してもよい。案内溝1bの中心Aは、内径
面1aの球面中心Oに対して軸方向に(この実施形態で
は継手の奥部側に)所定距離だけオフセットされてい
る。また、内径面1aの開口側領域は円筒面1a1にな
っている。円筒面1a1の内径は、保持器4の外径面4
cを包含できる径である。
【0021】この実施形態において、内側継手部材2は
軸部2cと一体に形成されている。これは、部品点数の
削減、組立工数の削減等に配慮したものであり、外側継
手部材1と同様に軸部2cを別部材で形成してもよい。
案内溝2bの中心Bは、外径面2aの球面中心Oに対し
て軸方向に(この実施形態では継手の開口側に)所定距
離だけオフセットされている。案内溝2bのオフセット
量は、外側継手部材1の案内溝1bのオフセット量と同
じであるが、オフセットの方向が反対になっている(案
内溝1bは奥部側、案内溝2bは開口側にオフセットさ
れている)。
【0022】この実施形態において、保持器4はボール
3を収容する三つの窓形のポケット4bを備えている。
保持器4の内径面4aは、開口側領域が円筒面4a1、
奥部側領域が球面4a2(球面中心O)になっており、
円筒面4a1の内径は、内側継手部材2の外径面2aの
外径以上に設定されている。奥部側領域は円錐面又は円
筒面としてもよい。保持器4の外径面4cは球面(球面
中心O)である。保持器4は金属材料で形成しても良い
が、より一層の軽量・低コスト化を図るために樹脂材料
で形成することもできる。
【0023】この実施形態では、抜け止め部材5として
リングを採用している。この抜け止め部材5は鋼材等で
形成され、軸方向に突出した複数(本実施形態では三
つ)の爪部5bを備えている。各爪部5bの先端は、内
側継手部材2の外径面2aと同じ曲率をもった凹球状の
球面部5cになっている。抜け止め部材5を保持器4の
内径面4a(円筒面4a1)に組込み、その球面部5c
を内側継手部材2の外径面2aに適合させて止め輪6で
抜け止め固定すると、内側継手部材2の外径面2aが軸
方向(継手の奥部側)に押圧付勢されてボール3を押圧
する。これにより、ボール3とボールトラックとの間の
隙間が詰められ、回転バックラッシュ(円周方向のガタ
ツキ)がなくなる。
【0024】このように、本実施形態において抜け止め
部材5と止め輪6はボール3に予圧を付与する予圧付与
手段7として機能するが、同様の機能が得られる限り予
圧付与手段7の構造は任意である。例えば抜け止め部材
5を波板バネ、ゴムリング、樹脂リング等の弾性リング
で形成して必要な押圧力を得る構造としてもよく、ま
た、止め輪6に代えて、抜け止め部材5を保持器4の円
筒面に4a1に加締め、固着(溶着等)、凹凸係合(例
えば、抜け止め部材5に設けた突出部を保持器4の円筒
面4a1に設けた係合溝に係合させる)等の手段で抜け
止め固定してもよい。さらに、爪部5cの形状を内側継
手部材2の外径面2aと線接触する形状、例えば円錐形
状(円錐面部)としても良い。
【0025】外側継手部材1の外周と、内側継手部材2
のステム部2cの外周とにはブーツ8が装着され、その
両端がブーツバンド9a、9bによって外側継手部材1
と内側継手部材2のステム部2cとにそれぞれ締付け固
定される。
【0026】この等速自在継手においては、外側継手部
材1の案内溝1bの中心Aと内側継手部材2の案内溝2
bの中心Bとが、ボール3の中心を含む継手中心面Oに
対して軸方向に等距離だけ反対側にオフセットされてい
る。そのため、案内溝1bと案内溝2bとが協働して形
成されるボールトラックは奥部側が広く、開口側に向か
って漸次縮小した楔状になる。この場合、外側継手部材
1と内側継手部材2とが作動角をとると、保持器4に案
内されたトルク伝達ボール3は常にどの作動角において
も作動角の二等分面上に維持されるため、外側継手部材
1と内側継手部材2との間の等速性が確保される。
【0027】等速自在継手17として上述のステアリン
グ装置用等速自在継手を使用すれば、回転バックラッシ
ュがなく、許容作動角がカルダン継手よりも大きく、し
かも軽量コンパクトで低コストであるという当該継手の
利点から、良好な操舵フィーリングを確保すると共に、
設計レイアウトの自由度を向上させる等の効果が低コス
トに得られる。
【0028】図1に示すように、本発明においては、第
一のステアリングシャフト13および第二のステアリン
グシャフト15のうち、少なくとも一方のシャフト、例
えば第二のステアリングシャフト15に金属製のベロー
ズ19で形成された部分が設けられる。図4はその一実
施形態を示すもので、ベローズ19の一端を等速自在継
手17に設けられた取付け部21、例えば外側継手部材
1のステム部1cに固定すると共に、ベローズ19の他
端を中間シャフト23の一端に結合したものである。中
間シャフト23の他端には、ロアシャフト25の一端が
連結され、ロアシャフト25の他端はステアリングギヤ
18に連結されている(図1参照)。本実施形態におい
ては、ロアシャフト25、中間シャフト23、およびベ
ローズ19によって第二のステアリングシャフト15が
構成される。なお、第一のステアリングシャフト13
(アッパーシャフト)は、内側継手部材2の軸部2cに
適宜の手段で連結される。
【0029】ベローズ19は、両端に円筒状の嵌合面2
7、37を有する中空状で、嵌合面27、37間は蛇腹
状に形成される。ベローズ19は十分な捻り剛性を確保
するために鋼材料等の金属製とされるが、その金属の種
類は特に限定されず、操舵トルク、加工コスト、あるい
は耐久性等を考慮して適宜選択される。
【0030】ベローズ19と外側継手部材1のステム部
1cとの結合は、加締めによって行われる。加締めは、
図4および図6(a)に示すようにベローズ19の一端
部を外側継手部材1のステム部1c外周に嵌合した後、
図6(b)に示すように、ベローズ19の嵌合面27
(端部内周面)を塑性変形させて縮径させることにより
行うことができる。
【0031】この場合、予めステム部1cの嵌合面29
(外周面)にセレーション(図4参照)やアヤメローレ
ット(図5参照)などの凹凸部31を加工しておけば、
ベローズ19の嵌合面27が塑性変形によって嵌合相手
側の嵌合面29の凹凸部31に食い込むため、長期にわ
たりゆるみのない安定した結合力が得られる。凹凸部3
1は、ベローズ19の嵌合面27に形成してもよく、あ
るいはステム部1cの嵌合面29とベローズ19の嵌合
面27の双方に形成してもよい。
【0032】加締め部での結合力をさらに強化するた
め、凹凸部31を有する嵌合面、すなわちステム部1c
の外周面の表面硬さを、嵌合相手側の嵌合面27である
ベローズ19の内周面よりも硬くしておくのが望まし
い。硬化手段としては、例えば高周波焼入れにより表面
硬化層を形成したり、嵌合相手側の嵌合面27よりも炭
素含有率の高い鋼材料を素材とする等の方法が考えられ
る。この場合、両嵌合面の表面硬さの差は5〜30HR
C程度に設定するのが望ましい。表面硬さの差が5HR
Cよりも小さいと十分な結合力が得られず、30HRC
よりも大きいと硬い方の部材(本実施形態ではステム部
1c)に加締め割れを生じるおそれがあるからである。
【0033】以上の説明は、ベローズ19を外側継手部
材1のステム部1cに結合する場合のものであるが、ベ
ローズ19の他端部と中間軸23との結合にも同様の結
合構造を採用することができる。すなわち、中間軸23
の一端部に設けられた取付け部33の外周にベローズ1
9他端に設けられた嵌合面37を嵌合し、加締め固定す
るのである。この場合、上記と同様に中間軸23の嵌合
面35(取付け部33外周面)に凹凸部31を形成し、
ベローズ19の嵌合面37(内周面)を塑性変形により
縮径させれば強固の結合力を得ることができる。この場
合、さらに凹凸部31に上記と同様の表面硬化処理を施
しておくのが望ましい。
【0034】上記金属製のベローズ19は、一般的な鋼
管と同程度のねじり剛性を有する一方、曲げ剛性や圧縮
剛性等がこれよりも小さくなるよう製作される。これに
より、衝突事故の際には、図7(a)(b)に示すよう
に、一次衝突によってベローズ19が大きく塑性変形
し、事故の衝撃によりロアシャフト25が等速自在継手
17の許容作動角を超えて揺動した場合でも、その変位
がベローズ19の変形で吸収されるため、第一のステア
リングシャフト13やステアリングホイール10の位置
変位を回避することができ、エアバックの正常作動を確
保することができる。
【0035】また、ベローズ19を外側継手部材1また
は第二ステアリングシャフト15の取付け部21、33
(ステム部1cの外周面、または中間軸23の外周面)
に加締め固定しているので、溶接割れの懸念がなく、長
期にわたり安定した操舵機能や衝撃吸収機能を維持する
ことができる。なお、溶接割れが特に問題とならない場
合は、ベローズ19を等速自在継手17の外側継手部材
1(ステム部1c)や中間軸23等に溶接固定してもよ
い。
【0036】図8は、ベローズ19をステム部1cに設
けられた取付け部21の内周に嵌合して加締めた例であ
る。この場合、図9(a)に示すように、図6(a)
(b)と同様の凹凸部31を取付け部21の内周に形成
し、当該内周にベローズ19の端部を嵌合した後、図9
(b)に示すようにベローズ19の嵌合面27を塑性変
形により拡径させて凹凸部31に食い込ませることによ
り、ベローズ19の嵌合面27と取付け部21の嵌合面
29とを強固に結合させることができる。凹凸部31に
は上記同様の硬化処理を施すのが望ましい。
【0037】図10(a)(b)は、第二のステアリン
グシャフト15の中間部にベローズ19を配置した例
で、外側継手部材1のステム部1cに中間軸23を取付
け、この中間軸23とロアシャフト25との間に金属製
のベローズ19を介在させたものである。この場合、上
記と同様の手段により、中間軸23の取付け部33およ
びロアシャフト25の取付け部39にそれぞれベローズ
19の両端部が加締め固定される。なお、図10(a)
(b)のうち、(a)図は、ステム部1cの外周に中間
軸23を嵌合したもの、(b)図はステム部1cの内周
に中間軸23を嵌合したものである。
【0038】以上の説明では、第二のステアリングシャ
フト15の端部や中間部にベローズ19を配置する場合
を説明したが、ベローズ19は第一のステアリングシャ
フト13の端部や中間部にも配置することができる。こ
の場合の取付け構造や硬化処理は上記の説明に準ずる。
もちろん、第一および第二のステアリングシャフト1
3、15の双方にベローズ19を配置することもでき
る。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、衝撃吸収
性および設計レイアウトの自由度に富み、溶接割れ等の
不具合を生じることなく長期間安定して衝撃吸収機能を
発揮できる軽量コンパクトなステアリング装置を提供で
きる。
【0040】また、ベローズを等速自在継手やステアリ
ングシャフトに加締め固定した場合、これを溶接固定す
る場合に問題となる溶接割れを確実に回避できるので、
長期間安定した操舵機能および衝撃吸収機能が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるステアリング装置の斜視図であ
る。
【図2】ステアリング用等速自在継手の縦縦断面であ
る。
【図3】上記ステアリング用等速自在継手の横縦断面で
ある。
【図4】ステアリング装置の縦断面図である。
【図5】凹凸部の他例を示す縦断面図である。
【図6】取付け部へのベローズの取付け工程(加締め工
程)を示す横断面図である。
【図7】衝撃力作用時のベローズの変形過程を示す縦断
面図である。
【図8】ベローズの取付け構造の他例を示す縦断面図で
ある。
【図9】取付け部へのベローズの取付け工程(加締め工
程)を示す横断面図である。
【図10】ステアリング装置の他の実施形態を示す縦断
面図である。
【図11】ステアリング装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 外側継手部材 1a 内径面 1b 案内溝 1c ステム部 2 内側継手部材 2a 外径面 2b 案内溝 3 トルク伝達ボール 4 保持器 5 抜け止め部材 7 予圧付与手段 11 ステアリングホイール 13 第一のステアリングシャフト 15 第二のステアリングシャフト 17 等速自在継手 19 ベローズ 21 取付け部 23 中間軸 25 ロアシャフト 27 嵌合面 29 嵌合面 31 凹凸部 33 取付け部 39 取付け部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一のステアリングシャフトと第二のス
    テアリングシャフトとを、交差二軸間でトルク伝達する
    自在継手を介して連結したステアリング装置において、 上記自在継手を単一の等速自在継手で構成し、かつ第一
    および第二のステアリングシャフトのうち、少なくとも
    一方のステアリングシャフトが、ベローズで形成された
    部分を有することを特徴とするステアリング装置。
  2. 【請求項2】 上記等速自在継手が、球面状の内径面に
    曲線状の案内溝を軸方向に形成した外側継手部材と、球
    面状の外径面に曲線状の案内溝を軸方向に形成した内側
    継手部材と、外側継手部材の案内溝とこれに対向する内
    側継手部材の案内溝との協働により形成され、軸方向の
    一方に向かって楔状に縮小したボールトラックと、ボー
    ルトラックに配されたトルク伝達ボールと、トルク伝達
    ボールを保持する保持器と、トルク伝達ボールとボール
    トラックとの間の隙間を詰める予圧付与手段とを備えて
    いる請求項1記載のステアリング装置。
  3. 【請求項3】 ベローズを、上記ステアリングシャフト
    および等速自在継手の何れか一方または双方に溶接固定
    した請求項1または2記載のステアリング装置。
  4. 【請求項4】 ベローズを、上記ステアリングシャフト
    および等速自在継手の何れか一方または双方に設けられ
    た取付け部に嵌合して加締め固定した請求項1または2
    記載のステアリング装置。
  5. 【請求項5】 等速自在継手の上記取付け部が、外側継
    手部材のステム部に形成されている請求項4記載のステ
    アリング装置。
  6. 【請求項6】 ベローズの嵌合面、および取付け部の嵌
    合面のうち何れか一方または双方に凹凸部を設け、何れ
    かの嵌合面を拡径または縮径させることによりベローズ
    と取付け部とを塑性結合させた請求項4または5記載の
    ステアリング装置。
  7. 【請求項7】 凹凸部を有する嵌合面の表面硬さを嵌合
    相手側の嵌合面よりも硬くした請求項6記載のステアリ
    ング装置。
  8. 【請求項8】 両嵌合面の表面硬さの差が5〜30HR
    Cである請求項7記載のステアリング装置。
  9. 【請求項9】 凹凸部を有する嵌合面に高周波焼入れに
    よる表面硬化層を形成した請求項7または8記載のステ
    アリング装置。
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