JP2002107857A - 臭化銀に富む極めて薄い感光性板状粒子乳剤の製造方法 - Google Patents

臭化銀に富む極めて薄い感光性板状粒子乳剤の製造方法

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JP2002107857A
JP2002107857A JP2001231814A JP2001231814A JP2002107857A JP 2002107857 A JP2002107857 A JP 2002107857A JP 2001231814 A JP2001231814 A JP 2001231814A JP 2001231814 A JP2001231814 A JP 2001231814A JP 2002107857 A JP2002107857 A JP 2002107857A
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カテイ・エルスト
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 低銀の黒白材料、特に、放射線写真用におい
て材料の販売前の製造費用および露光後の該材料の処理
後の環境負荷を減ずる。 【解決手段】 5:1より大きい平均アスペクト比を示
す{111}六方晶系板状粒子を占める乳剤の製造方法
であって、板状粒子が形成時に、(a)反応容器中のp
Hが0.8〜10.0の範囲、(b)ゼラチノ−解膠剤が
反応容器中に1リットルの分散媒体当たり0〜50gの
濃度(c)pBrを核生成中に少なくとも1.8の値に
保ち、ここで核生成が反応容器中で10−60℃の範囲
内の温度において行われそして反応容器内のpBr値が
成長中に2.4より小さい値に保たれ、ここで成長が反
応容器中で40−80℃の範囲内の温度で、但しカルシ
ウムイオンを含まず且つ1グラムのゼラチノ−解膠剤当
たり30マイクロモルより少ないメチオニン含有量を有
するゼラチン解膠剤が粒子の核生成および成長中に分散
媒体中に存在することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は{111}主面(major faces)
を有する臭化銀に富む感光性の極めて薄い(ultrathin)
板状粒子の製造方法に関する。
【0002】
【発明の背景】高いアスペクト比の板状粒子は、80年
代のそれらの写真用途への導入以来既知であるように数
種の顕著な写真上の利点を示す。それらの特別な形態の
ために、1モルのハロゲン化銀当たり従来の球状(例え
ば立方晶系または八面体)粒子と比べてより大量の分光
増感剤が吸着されうる。その結果、そのような分光増感
された板状粒子は改良された速度−粒度関係およびそれ
らの青色速度と負の青色速度との間の広い分解を示す。
写真像の鮮鋭度は板状粒子を用いると、これも従来の既
知の球状乳剤粒子と比べた場合に、それらのより低い光
拡散性質のために改良されうる。カラーネガ材料では、
例えば感光層の従来の配置を変更することができそして
イエローフィルター層を省略することができる。現像さ
れた黒白像では、高い硬膜水準でも高い被覆力が得られ
る。或いは、所望するなら減じられたハロゲン化銀被覆
力を得ることもでき、それも改良された鮮鋭度を生ず
る。重複放射線写真材料(duplitized radiographic mat
erials)では、板状粒子の存在がそのような材料中の鮮
鋭度に関する主要因であるいわゆるクロスオーバーを減
ずる。その上、銀のコーテイング量を減ずることもで
き、それは製造費用および生態系にとって有利である。
【0003】板状粒子が全粒子突出面積の少なくとも5
0%を占める場合には、乳剤は一般的に「板状粒子乳
剤」(“tabular grain emulsion")であると理解され
る。粒子は、その対等円直径対その厚さの比が少なくと
も2である場合には、一般的に板状粒子であると考えら
れる。粒子の対等円直径は粒子の突出面積に等しい面積
を有する円の直径である。
【0004】高アスペクト板状粒子に関する初期の特許
開示、例えばUS−A4,434,226、4,439,5
20、4,425,425、4,425,426、4,43
3,048および Research Disclosure, Vol. 225, Jan
uary 1983, Item 22534、は高感度臭化銀またはヨード
臭化銀乳剤に関する。多くの写真用途において高い感度
は依然として重要である。現在では、0.05から0.1
0μmまでの範囲内の極めて薄い板状粒子がEP−A0
650 085、0 667 557、0 70116
4、0 701 166、0 706 079、0 699
945から0 699 951まで、0 756 199、
0 758 758およびUS−A5,470,698、
5,641,618、5,667,955で考察されている
ように、主要な役割はそのような薄い板状粒子の分光増
感を使用して高い速度、高い被覆力、低いクロスオーバ
ーおよび(迅速)処理後の低水準の残留色を与えるため
のそれらの莫大な量の増感を活用することは明らかであ
る。該板状粒子により提供される「物理的」または「形
態学的均質性」(“morphological homogeneity")の結果
としての(例えば所望するより高いコントラストのよう
な)センシトメトリー利点に反映する「化学的均質性」
に有利な全乳剤結晶数の中でできるだけ高い割合の板状
粒子を提供することが依然として重要であるため、その
方面における全ての改良が高く評価されることは明らか
である。板状粒子の製造時の明確な乳剤製造パラメータ
ーを考慮しないで、そのような方法が全ての形状の結晶
の混合物よりなる粒子集団をもたらすことは写真技術の
当業者により良く知られている。
【0005】その結果、結晶の寸法および形状の均質度
を改良するために多くの試みがなされた。これに関する
と、EP−A0 566 076、0 506 947、0
518 066、0 513 722および0 911 6
87並びにUS−A4,797,354は単分散性六方晶
系板状結晶の製造に関する。該US−A4,797,35
4には高い割合の六方晶系を有する板状結晶が記載され
ており、板状結晶は2.5/1〜20/1の平均アスペ
クト比を有する該結晶の全突出面積の70〜100%を
占める。しかしながら、それらの中のおよび他の引用さ
れた参考文献の中の実施例は、該EP−A0 911 6
87を除いて、反応容器混合物中のハロゲン化銀乳剤の
低い収率の実例であり、該収率は1リットルの反応容器
混合物当たりの沈澱した硝酸銀の量として定義される。
【0006】放射線写真用途に関しては、通常の球状粒
子と比べた場合の、板状粒子の写真上の利点はUS−A
4,414,304に示されているような高い予備硬膜水
準における高い被覆力である。さらに、特に二面コーテ
イングされた分光増感された材料中の高い現像可能性お
よび高い鮮鋭度を得ることができる。板状粒子が薄けれ
ば薄いほどそして全粒子数中の非−板状粒子の数が少な
ければ少ないほど、これらの利点は大きくなる。それを
別の方法で表わすと、より少量の銀をコーテイングする
という可能性をさらに与えるためには、高い被覆力をも
たらす粒子形態における高い均質度が望まれる。さら
に、生態系に関すると、高められた被覆力を有する臭化
銀に富んだ板状粒子を製造することが最も重要である。
本発明はそれ故、高い均質度を示す臭化銀に富んだ薄い
板状{111}乳剤粒子に関する教示にも及ぶ。
【0007】
【発明の目的】黒白材料、そしてより特に、放射線写真
用途で使用されるような透明な支持体の一面または両面
にコーテイングされたものにおいてコーテイングされる
ハロゲン化銀の量を減じて、これらの材料の販売前の製
造費用および露光後の該材料の処理後の環境負荷を減ず
ることが目的である。
【0008】{111}主面を有する極めて薄い粒子は
本発明の目的を達成するための価値ある手段を提供する
ことが意図されるため、好ましくは0.08μmより小
さいそしてより好ましくは0.06μmより小さい平均
粒子厚さを有する該極めて薄い粒子を製造する方法を提
供することが別の目的であった。
【0009】少なくとも1種の分光増感剤を高い速度、
被覆力および低いクロスオーバーを与える量で加えるこ
とが本発明のさらに別の目的であった。
【0010】別の目的は以下の記述から明らかになるで
あろう。
【0011】
【発明の要旨】温度が調節された反応容器中に水性分散
媒体および銀、臭化物、並びに、場合により、ヨウ化物
および/または塩化物を導入し、そして該反応容器内で
粒子の生成および成長中板状粒子の生成および成長に有
利なpBrを保つことを含んでなる、0.08μmより
小さい厚さを有する板状粒子が5:1より大きい平均ア
スペクト比を示し且つ該粒子の全粒子突出面積の少なく
とも80%を占めるような{111}主面を有する臭化
銀に富む極めて薄い板状粒子乳剤の、温度が調節された
反応容器内での、製造方法であって、該板状粒子が形成
される時に、(a)該反応容器中のpHを0.8〜10.
0の範囲内の値に保ち、(b)ゼラチノ−解膠剤が反応
容器中に該分散媒体1リットル当たり0〜50gの濃度
で存在し、そして少なくとも1.8の値を有する該反応
容器内のpBrを粒子の核生成中保ち、ここで核生成を
反応容器中で10−60℃の範囲内、より好ましくは1
0−50℃の範囲内、さらに一層好ましくは40−50
℃の温度において行いそして該反応容器内のpBr値を
成長中2.4より小さい値に保ち、ここで成長を反応容
器中で40−80℃の範囲内(0.06μmの平均粒子
厚さが考えられる場合には40−50℃の範囲内)の温
度で行い、但しカルシウムイオンを含まず且つ(多くと
も4000ppmのメチオニン含有量を有するためにあ
る程度まで酸化された)ゼラチノ−解膠剤1グラム当た
り30マイクロモルより少ないメチオニン含有量を有す
るゼラチノ解膠剤が粒子の核生成および成長中該分散媒
体中に存在することを特徴とする方法により、本発明の
目的が達成されることが見いだされた。
【0012】さらに、本発明の方法に従い製造される乳
剤を含んでなる写真材料が特許請求されている。本発明
の好ましい態様に関する具体的な特徴は従属請求項に示
される。
【0013】本発明の別の利点および態様は以下の記述
から明らかになるであろう。
【0014】
【発明の詳細な記述】上記の本発明の記述から推論でき
るように、温度が調節された反応容器中にカルシウムイ
オンを含まず且つ(多くとも4000ppmのメチオニ
ン含有量を有するためにある程度まで酸化された)ゼラ
チノ−解膠剤1グラム当たり30μモルより少ないメチ
オニン含有量を有するゼラチノ解膠剤が供給されること
並びにゼラチノ解膠剤が該分散媒体中に粒子の核生成お
よび成長中存在することが必須の特徴である。
【0015】ほとんどの商業用高品質不活性ゼラチン類
のカルシウム含有量は、不活性ゼラチンの製造工程の終
点で測定して、約0.4%すなわち約100ミリモル/
kgである。高品質ゼラチンの主成分は好ましくは純粋
な脱脂された硬い牛骨により製造される。第一製造段階
で燐酸カルシウムおよびマグネシウムを除去するために
骨を酸で処理する。この段階の次はアルカリ性加水分解
段階であり、そこで水酸化カルシウムのほとんどが利用
される。燐酸塩を除去するために使用される低いpHに
おいては、ポリペプチドの特異的アミノ酸に結合された
カルシウムイオンが使用された酸からのプロトンで交換
される。水酸化カルシウムを用いるアルカリ性加水分解
中に、ポリペプチドがカルシウムイオンで再び飽和され
る。ディアフィルトレーション(diafiltration)後にゼ
ラチン中の除去不能なカルシウム濃度は約0.5%すな
わち125ミリモル/kgである。洗浄中にわずかに酸
性化させる場合には、カルシウム含有量を約0.4%
(40ppm)すなわち100ミリモル/kgに減ずる
ことができる。これらおよび他のデータは科学文献 "In
fluence of Calcium on the Physical properties of G
elatin Solutions andon Symplex Formation with Macr
omolecular Polyanions" by B. H. Tavernier, J. Pho
t. Sci., Vol. 40, (1992), p. 168-173 に見ることが
できる。著者は、錯体−結合されたカルシウムイオンが
ゼラチンにより運ばれる電位を強く減ずると結論づけ
た。例えば粘度の如き物理的特性に対するカルシウムイ
オンの影響は無視できることが見いだされた。いわゆる
「カルシウムを含まないゼラチン」はイオン交換樹脂、
好ましくはいわゆる混合床樹脂、によるカチオン交換に
より得られる。実質的に「カルシウムを含まないゼラチ
ン」はそれ故、分析検出限度に相当する40ppmより
低い水準のカルシウム含有量を有するゼラチンとして定
義される。
【0016】他方で、酸化されたゼラチンは一般的には
約4400ppmもしくはそれより低い量に相当する3
0μモル/gより低いメチオニン含有量を有するゼラチ
ンとして定義される。そこで、ゼラチンは例えば過酸化
水素により酸化されうる。ゼラチン中のメチオニンおよ
びその酸化物の測定に関する文献は例えば J. Phot.Sc
i., Vol. 41, (1993), p. 172-175, by S. Tani and T.
Tani に見ることができる。US−A4,713,320
で特許請求されたように1グラムのゼラチン当たり30
μモルより少ない量のメチオニンの該ゼラチン中の存在
により特徴づけられるいわゆる「酸化されたゼラチン」
が製造方法において使用される場合には全粒子数におけ
る臭化銀に富んだ板状粒子の高い数が得られる。反応容
器に核生成発生の直前に加えられなければならない酸化
剤によるゼラチノ−分散媒体のメチオニン含有量の変更
もUS−A5,372,975に記載されたように適用す
ることができ、そこでは種粒子もさらに加えられる。酸
化剤の存在下で生成した種粒子はさらにJP−A05−
210287、JP−A06−003758およびJP
−A06−003759にも記載された。H22による
ゼラチン溶液の処理は例えばJP−A05−34141
5に記載された。US−A5,489,504に開示され
たように、過酸化水素に加えて、他の酸化剤、例えばオ
ゾン、ペルオキシ酸塩類、ハロゲン類、チオスルホン酸
塩類、キノン類および有機過酸化物類、を使用すること
もできる。メチオニンの酸化がゼラチンの錯化能力を減
ずる。
【0017】ゼラチンのメチオニン含有量を定量的方法
で測定するためには、ゼラチン中の最も明白な還元性物
質として高分子のメチオニン基がAu(III)イオンと
の反応で測定される J. Phot. Sc., Vol. 28 (1980),
p.111-118 のように文献からの多くの参考文献が利用可
能である。いわゆる「金数」が、1μモルのAuが1.
6μモルのメチオニンに相当するという原則に従い、ゼ
ラチン中のメチオニンの量の測定を可能にする。J. Pho
t. Sc., Vol. 28 (1980), p.10-17 では、メチオニン含
有量は Apostolatos および Hoff (Anal. Biochem. Vo
l. 118 (1981),p.126) により開発され且つ Rose およ
び Kaplan によりゼラチンに応用された気体クロマトグ
ラフィー工程を利用して測定された。この論文では、
(試験した初期pH範囲:3.0−8.0にわたり一定で
ある)メチオニンを測定するための定量的工程では熱量
計が使用される。J. Phot. Sc., Vol. 40 (1992), p.14
9-151 ではメチオニン、メチオニンスルホキシドおよび
メチオニンスルホンの量がアミノ酸類に関するクロマト
グラフィー技術(Hitachi Amino Acid Analyser) によ
り測定され、J. Phot. Sc., Vol. 41 (1993), p.172-17
5 ではこれらの化合物はHPLC技術により測定され
た。J. Phot. Sc., Vol. 39 (1995), p.367-372では気
体クロマトグラフィー技術(4th IAG Conference, Frib
ourg 1985, Amman-Brass & Pouradier) およびスカッチ
ャード(Scatchard)技術(J. Phot. Sc., Vol. 42 (199
4), p.117-119 に記載された)を使用して Rose および
Kaplan により測定されたメチオニン含有量の間の良好
な相互関係が見られることが確認された。該技術では、
pH=3におけるAg+およびゼラチンの相互作用は遊
離Ag+イオンの電位測定により測定される。
【0018】本発明の方法は、該板状粒子が温度が調節
された反応容器中で形成される時に、(a)0.8〜1
0.0の範囲内の値に保たれる該反応容器中のpHを有
し、(b)該分散媒体1リットル当たり0〜50gの濃
度で反応容器中に存在すべきゼラチノ−解膠剤を供給
し、そして(c)粒子の核生成中に保たれる少なくとも
1.8の該反応容器内のpBrを有し、ここで核生成
反応容器中で10−60℃の範囲内、より好ましくは1
0−50℃の範囲内、そしてさらに一層好ましくは40
−50℃の範囲内の温度において行われ、該反応容器内
のpBr値が成長中2.4より小さい値に保たれ、ここ
で成長が反応容器中で40−80℃の範囲内(0.06
μmの平均粒子厚さが考えられる場合には40−50℃
の範囲内)の温度で行われ、ゼラチノ解膠剤がカルシウ
ムイオンを含まず且つ該ゼラチノ−解膠剤1グラム当た
り30マイクロモルより少ないメチオニン含有量を有し
そして該ゼラチノ−解膠剤が粒子の核生成および成長中
に該分散媒体中に存在する場合にのみ所望する薄い板状
粒子を生ずる。
【0019】核生成および成長中のこれらの異なる明確
な温度範囲およびpBR値の調節が{111}主面を有
する臭化銀に富んだ極めて薄い板状粒子の製造を疑う余
地なくもたらし、ここで0.08μmより小さい(そし
て少なくとも0.03μmの)厚さを有する板状粒子は
5:1より大きい平均アスペクト比を示し、そして該乳
剤粒子または結晶の全粒子突出面積の少なくとも80%
を占める。
【0020】該温度が調節された反応容器中での該水性
分散媒体中の沈澱の間に、上記の本発明の方法に従う条
件下で所望する薄い板状粒子の生成および成長に有利で
あるようにするために、粒子の核生成および成長中に該
反応容器内でpBr値を保ちながら銀、臭化物、並び
に、場合により、塩化物および/またはヨウ化物イオン
を導入する。
【0021】本発明の方法によると、温度が10−60
℃の間に、より好ましくは10−50℃の範囲内に、そ
してさらに一層好ましくは40−50℃の範囲内に調節
される反応容器中での製造後に、少なくとも1.8の所
定のpBr値における硝酸銀およびハロゲン化物(好ま
しくは純粋な臭化物、場合により少量の、すなわち臭化
物に対して1モル%より少ないヨウ化物)塩類の同時添
加よりなる核生成段階の間に、1リットル当たり0〜5
0gの濃度の1グラム当たり30μモルより少ないメチ
オニン、10重量%より少ない、そしてより好ましくは
0.5%〜5.0%の硝酸銀の全量を有するカルシウムを
含まないゼラチンを含有する分散媒体が加えられる。
【0022】本発明の方法に従う一つの態様では、該分
散媒体の50%より少ない量が核生成中に存在し、残り
は成長前または成長中に加えられ、ここで該ゼラチノ−
解膠剤は1リットルの分散媒体当たり5%より少ない全
量で、そしてさらにより好ましくは1リットルの分散媒
体当たり0.5%〜2.0%の全量で、存在する。
【0023】pHの条件に関すると、本発明に従う一つ
の態様では、該温度が調節された反応容器中のpHは粒
子の核生成中は0.8〜3.0のそして粒子の成長中は
0.8〜8.0の範囲内の値に保たれる。
【0024】pBrの条件に関すると、本発明に従う一
つの態様では、該反応容器内の該pBrは粒子の核生成
中は2.3−2.5の範囲内に保たれ、ここで核生成は反
応容器中で10−60℃の範囲内の、より好ましくは1
0−50℃の範囲内の、そしてさらに一層好ましくは4
0−50℃、例えば以下で示されるほとんどの本発明の
実施例中のように45℃の温度において行われる。
【0025】本発明の方法に従う別の態様では、ハロゲ
ン化銀結晶核の成長は硝酸銀水溶液およびハロゲン化物
イオンを含んでなる水溶液の二重ジェット沈澱による臭
化(ヨウ化)銀(silver brom(oiod)ide)または臭化(塩
化)(ヨウ化)銀(silver brom(ochloro)(iod)ide)の沈
澱により進行し、ここで全量の90重量%より多い、そ
してより好ましくは95%重量より多い、硝酸銀が消費
される。本発明の方法が、{111}主面を有し且つ臭
化銀に富んだハロゲン化銀結晶から構成される、すなわ
ち90モル%より多い臭化銀、より好ましくは95モル
%より多い臭化銀そしてさらにより好ましくは少なくと
も99モル%の臭化銀を含有するが、場合により他のハ
ロゲン化物、すなわち0%から多くとも10モル%の範
囲内の量の塩化物および多くとも3モル%のそしてさら
により好ましくは0.05モル%から1.0モル%までの
範囲内の量の塩化物、が存在してもよい薄い板状粒子に
関連することは明白である。本発明の方法に従う一つの
態様では、存在する場合にはヨウ化物イオンはヨウ化物
供給化合物により成長の終了後に加えられる。本発明の
方法に従う別の態様では、該ヨウ化物供給化合物はヨウ
化カリウム、ヨウ素酸塩イオン、有機ヨウ化物放出化合
物、I3 -または0.050μmより小さい平均直径を有
する超微細AgI微小結晶である。乳剤製造におけるヨ
ウ化イオンを供給するそのような化合物の実際の使用に
関する情報はEP−A0 563 701、0 563 7
08、0 561 415、0 651 284および0
926 133並びにUS−A5,498,516、5,7
36,412および5,879,874に見ることができ
る。
【0026】別々の沈澱段階を物理的熟成段階によりま
たはいわゆる「中和段階」により変更することができ、
その間にある量の硝酸銀溶液または水溶性ハロゲン化物
塩を規定された添加時間内に単一ジェット技術により加
えることによりpAg値を次の成長段階で要求される値
に変える。処理を続ける前にpAgを所望する値に調節
するための別の方法は反応容器中に存在する乳剤の希
釈、ディアフィルトレーションまたは限外濾過並びにフ
ロキュレーションおよび洗浄工程であり、最後の二つの
技術は反応容器中の乳剤結晶を濃縮させるために好まし
い。成長段階中に40−80℃(そしてより好ましくは
0.06μmの平均粒子厚さが意図される場合には40
−50℃)の範囲内の温度を有する温度が調節された反
応容器に関してpBrが2.4より小さい値に調節され
る限り、上記の技術のいずれかの選択のいずれかの組み
合わせをそれに適用することができる。
【0027】少なくとも二つの成長段階が一般的に使用
される。第二成長段階対第一成長段階の比並びにこの第
二成長第一中のpBrは本発明の方法に従う製造の終了
時に臭化銀に富んだ板状{111}粒子が2:1より大
きい平均アスペクト比を示すようなものである。
【0028】本発明の方法によると、少なくとも0.0
3μmの厚さを有し、5:1〜50:1の平均アスペク
ト比を示す臭化銀に富んだ薄い{111}板状粒子はこ
のようにして製造され、該板状粒子がそのようにして製
造され、該板状粒子は六方晶系粒子の数の少なくとも7
5%、そしてより好ましくは少なくとも80%を占めそ
して0.50より小さい平均対等表面積に対する変動係
数を有する。
【0029】1つもしくは複数の成長段階中に、銀およ
びハロゲン化物溶液の増加する流速、例えば線状に増加
する流速、が好ましく適用される。典型的には、終点に
おける流速は成長段階の開始時におけるものより約3〜
10倍大きい。
【0030】本発明による方法に従う好ましい態様で
は、核生成中の反応物流速対粒子成長の開始時における
反応物流速のモル比は1.0〜50の範囲である。
【0031】本発明に従う別の好ましい態様では、成長
中対核生成中の沈澱した臭化銀の比は10:1から10
0:1までの範囲である。
【0032】本発明の方法によると核生成、成長、中和
およびオストワルド熟成または物理的熟成段階を包含す
る全沈澱反応は一つの温度が調節された反応容器の中で
行われるが、pH、pBrおよび温度の条件が本発明の
記述において記載されたものに従う限り、核を別の容器
の中で製造することができ、該核の成長をもう一つの容
器の中で処理してもよいことは明らかである。
【0033】本発明の方法の別の態様によると、集中的
な反応容器中での核生成の実施に加えて、沈澱成長段階
中に限外濾過工程中に銀塩およびハロゲン化物塩溶液の
全流速に等しい(定常環境においては好ましい)かまた
はそれより高い限外濾過融剤を適用することにより限外
濾過により得られる反応混合物量を濃縮して、それによ
り該反応容器中で生成するハロゲン化銀を、硝酸銀の対
等量として表示して、1リットル当たり例えば少なくと
も250g、または1リットル当たり300gから45
0gまでに濃縮することが重要である。しかしながら、
反応容器中で反応混合物の好ましい量を得るためには、
一時的なそれより低い限外濾過融剤が要求される可能性
がある。実際に適用される限外濾過または膜融剤はさら
に膜の全操作表面および膜内外圧力の関数である。反応
容器中の反応混合物の所望する量にするためには、使用
する膜の正しい選択がそれ故非常に重要である。好まし
くは限外濾過工程は連続的方法で沈澱段階中に適用され
るが、必要な場合には、それを短期間にわたり中断する
ことができ、例えば物理的熟成中には好ましくは限外濾
過は適用されない。限外濾過工程を適用することにより
全反応混合物量を沈澱中に低下させることができる。或
いは、反応混合物量を再調節し、例えば追加の水ジェッ
トの適用により一定に保つことができる。これらの方法
により、最終的な沈澱量を減らしそしてハロゲン化銀を
以上で示された値に濃縮することが可能である。この成
果は、要求される形態学的均質性からの大きな逸脱が観
察される場合のように銀イオンおよびハロゲン化物イオ
ンジェットを単に濃縮することにより得ることはできな
いが、結晶寸法分布の均質性は以上ですでに示されたよ
うに低い出発量の反応容器中の少量の酸化されたゼラチ
ンの存在により観察される。好ましい態様では、限外濾
過モジュールは限外濾過モジュールおよびその連結手段
の全量が全沈澱量の1/3より少ないようなやり方で企
画される。さらに、60秒間より短いそして最も好まし
くは30秒間より短い液体量単位のモジュール内での遅
延時間を得るためには、限外濾過モジュールを通る循環
融剤は好ましくは充分に高いものである。10秒間程度
の短い遅延時間を得ることもできる。
【0034】本発明の実施に好ましい限外濾過モジュー
ルはポンプが備えられたロミコン(ROMICON)HF2−2
0−PM10である。典型的な沈澱(実施例参照)に関
しては、1つもしくは複数の成長段階中の銀イオンジェ
ットの流速は沈澱させようとする500gの硝酸銀当た
り25ml/分の最終速度まで線状に増加し、そして約
50ml/分の最終速度を有する線状に増加する融剤が
適用される。しかし、より大きく増加する流速、例えば
徐々に増加する流速、の場合には、約200ml/分の
融剤を要求されるなら制定することができる。
【0035】本発明の方法の別の態様によると、0.5
0より小さい値を有する板状粒子の等価円直径(equival
ent circular diameters)の粒子寸法分布の変動が得ら
れ、そこでは六方晶系粒子の数による百分率は少なくと
も80%である。このようにして得られる薄い板状粒子
に関する該「変動」は、平均粒子寸法とは独立して、分
布の均質性(幅)として定義される。
【0036】臭化(塩化)ヨウ化銀乳剤結晶の製造は、
可溶性臭化物またはブロモ塩化物混合物および可溶性ヨ
ウ化物塩を1つもしくはそれ以上のハロゲン化物溶液の
中で、各製造段階で要求されるモル%で表示される所望
するの濃度まで二重ジェットによりまたはヨウ化物を該
する水溶液の別個の添加による三重ジェット技術により
混合することにより行うことができる。臭化銀と比べて
低いヨウ化銀の溶解度のために、該ヨウ化物イオンが粒
子からの臭化物および塩化物イオンを置換することがで
き、これはは当該技術で転化として知られる技術であ
る。純粋なヨウ化銀または混合ハロゲン化物の超微細結
晶のいずれかにより構成される予め製造されたヨウ化銀
マイクレート乳剤の添加によりヨウ化物イオンをハロゲ
ン化銀結晶格子の中に導入してもよいが、以上ですでに
示されたように、好ましい態様ではヨウ化物放出剤が、
少なくとも部分的に、例えば沈澱中または沈澱の終了時
に1つもしくはそれ以上の転化段階で使用される。臭化
物放出剤でさえ本発明の方法に従う製造段階では除外さ
れる。
【0037】本発明に従う写真材料中での使用のための
写真乳剤を製造するために、所望する仕様によっては、
別々に製造された2種もしくはそれ以上のタイプの板状
ハロゲン化銀乳剤を混合することができる。本発明の方
法により製造される臭化銀に富む薄い板状のハロゲン化
銀乳剤を、例えば、"Chimie et Physique Photographiq
ue" by P. Glafkides、"Photographic Emulsion Chemis
try" by G.F. Duffin、"Making and Coating Photograp
hic Emulsion" by V.L. Zelikman et al、および "Die
Grundlagen der Photographischen Prozesse mit Silbe
rhalogeni-den" edited by H. Frieser and published
by Akademische Verlagsgesell-schaft (1968) に記載
されたように化学的に増感することができる。化学増感
は例えば Research Disclosure No 38957 (September 1
996), Chapter IV にも記載された。
【0038】該文献に記載されたように、化学増感は少
量の硫黄を含有する化合物、例えばチオ硫酸塩、チオシ
アン酸塩、チオウレア類、亜硫酸塩類、メルカプト化合
物、およびローダミン類、の存在下で熟成を行うことに
より実施することができる。硫黄を含有する該化合物
は、少なくとも部分的に、セレンおよび/またはテルル
を含有する化合物により置換されていてもよい。乳剤は
また金−硫黄、金−硫黄−セレン、金−セレン熟成剤に
よりまたは例えば英国特許789,823に記載された
錫化合物、アミン類、ヒドラジン誘導体、ホルムアミジ
ン−スルフィン酸類、およびシラン化合物の如き還元剤
により増感してもよい。セレン化合物による板状粒子の
化学増感に関する有用な情報は、EP−A0 404 1
42、0443 453、0 488 029、0 585
787および0 638 840並びにUS−A5,02
8,522、5,112,733、5,158,892、5,
397,692、5,348,850、5,466,57
1、5,573,901および5,888,717に見出す
ことができ、テルル化合物による板状粒子の化学増感に
関する情報は、EP−A0 619 515、0 809
137および1999年7月23日に出願されたEP−
出願番号99202439、並びにUS−A5,459,
027、5,395,745、5,561,033、5,3
58,850、5,654,134、5,759,760、
5,888,717に見出すことができる。
【0039】板状のハロゲン化銀乳剤は、F.M. Hamer
により "The Cyanine Dyes and Related Compounds", 1
964, John Wiley & Sons 及び Research Disclosure No
38957 (1994), Chapter V に記載されたもののような
メチン染料で分光増感してもよい。分光増感の目的のた
めに使用できる染料はシアニン染料、メロシアニン染
料、複合シアニン染料、複合メロシアニン染料、ヘミシ
アニン染料、スチリル染料およびヘミオキソノル染料を
包含する。特に価値ある染料はシアニン染料、メロシア
ニン染料および複合メロシアニン染料に属するものであ
る。有用な種類の分光増感染料および板状粒子と関連し
た具体的な有用な例の概観は前記で引用された Researc
h Disclosure Item 22534 に示されている。オキサカル
ボシアニン類は例えばUS−P5,434,042に記載
された。本発明に関して特に好ましい緑色増感剤はアン
ヒドロ−5,5′−ジクロロ−3,3′−ビス(n.スル
ホブチル)−9−エチルオキサカルボ−シアニンヒドロ
キシドおよびアンヒドロ−5,5′−ジクロロ−3,3′
−ビス(n.スルホプロピル)−9−エチル−オキサカ
ルボ−シアニンヒドロキシドである。例えば Research
Disclosure No 37312 (1995) に記載されたもののよう
なイミダカルボシアニン類並びにEP−A0 590 5
93中のようなオキサカルボシアニン類およびイミダカ
ルボシアニン類の組み合わせが本発明におけるような臭
化銀に富む分光増感された板状粒子を含有する材料の処
理において感度の観点から並びに変色性質および汚点除
去の観点から有用である。
【0040】本発明の方法に従い製造される薄い板状粒
子に適用可能な分光増感に関する有用な情報は、EP−
A0 487 010、0 506 584、0 509 5
19、0 514 105、0 590 715、0 55
6 413、0 608 312、0 614 542、0
547 568、0 634 688、0 562 47
6、0 608 955、0 712 033、0 712
034、0 651 283、0 699 945、0 6
66 497、0 794 232、0 844 516、
0 833 195、0 953 867、0 809 13
9および0 897 131、US−A5,118,60
0、6,141,846、5,348,849、5,259,
016、5,308,748、5,391,475、5,3
64,755、5,348,850、5,536,634、
5,851,752、5,612,176、5,614,35
9、5,641,618、5,700,608、5,851,
243、5,928,854、5,972,590並びに1
999年11月26日に出願されたEP−出願番号99
204008、99204009、および992040
11に見出すことができる。薄い板状粒子を有する乳剤
でコーテイングされそして大量の分光増感剤を必要とす
る材料の処理後の所望される低い残留色の観点では、E
P−A0 953 867並びに両方とも1999年4月
16日に出願されたEP−出願番号99201189お
よび99201190に記載されたような該粒子を分光
増感させることに関する方法が特に推奨される。
【0041】古典的な乳剤製造では、分光増感は伝統的
には化学増感の完了後に行われる。しかしながら、板状
粒子に関しては、分光増感を化学増感段階と同時に行っ
てもよくまたはその段階の完了後に行ってもよいと特別
に考えられており、分光増感後の化学増感は板状粒子の
1つもしくはそれ以上の指定された別々の部位で起きる
と信じられる。これも、まさしく例えばEP−A0 5
56 413および0953 867中のように、本発明
に従い製造される乳剤を用いて行うことができ、そこで
は化学増感は1種もしくはそれ以上のフェニドンおよび
誘導体、ヒドロキノンのようなジヒドロキシベンゼン、
レソルシノール、カテコールおよび/またはそれからの
1種もしくは複数の誘導体、1種もしくはそれ以上の安
定剤またはかぶり防止剤、1種もしくはそれ以上の分光
増感剤或いは該成分の組み合わせの存在下で進行する。
特に、1−p−カルボキシフェニル、4,4′−ジメチ
ル−ピラゾリジン−3−オンを好ましい助剤として加え
ることができる。
【0042】以上で示されたような特定のゼラチン組成
により特徴づけられる本発明に従い製造される臭化銀に
富むゼラチン質ハロゲン化銀乳剤は、まさしく本発明に
従う写真材料の非−感光層のようにかぶりの発生を防止
するかまたは写真要素の製造もしくは貯蔵中またはその
写真処理中に処理特性を安定化させる化合物を含んでな
ってもよい1つもしくは複数の親水性層の中にさらにコ
ーテイングされる。多くの既知の化合物をかぶり−抑制
剤または安定剤としてハロゲン化銀乳剤層にまたはそれ
と水−透過性関係にある他のコーテイング層、例えばア
ンダーコートまたは保護層、に加えることができる。適
する例は例えば複素環式窒素−含有化合物、例えば、E
P−A0 488 030および0 490 297に記載
されているようなベンゾチアゾリウムまたはベンズセレ
ナゾリウム塩類、ニトロイミダゾール類、ニトロベンズ
イミダゾール類、クロロベンズイミダゾール類、ブロモ
ベンズイミダゾール類、メルカプトチアゾール類、メル
カプトベンゾチアゾール類、メルカプトベンズイミダゾ
ール類、メルカプトチアジアゾール類、アミノトリアゾ
ール類、ベンゾトリアゾール類(好ましくは5−メチル
−ベンゾトリアゾール)、ニトロベンゾトリアゾール
類、メルカプトテトラゾール類、特に1−フェニル−5
−メルカプトテトラゾール、メルカプトピリミジン類、
メルカプトトリアジン類、ベンゾチアゾリン−2−チオ
ン、オオキサゾリン−チオン、トリアザインデン類、テ
トラアザインデン類(アザインデン類またはテトラ−ア
ザインデン類が乳剤粒子生成および乳剤洗浄の間に加え
られるEP−A0 843 209における、およびEP
−A0 845 703におけるようなもの)並びにペン
タアザインデン類、特に Birr により Z. Wiss. Phot.
47 (1952), pages 2-58 に記載されたもの、トリアゾロ
ピリミジン類、例えばGB1,203,757、GB1,
209,146、JP−A75/39537、およびG
B−A1,500,278に記載されたもの、並びにUS
−A4,727,017に記載されたような7−ヒドロキ
シ−s−トリアゾロ−[1,5−a]−ピリミジン類、並
びに他の化合物、例えばベンゼンチオスルホン酸、ベン
ゼンチオスルフィン酸およびベンゼンチオスルホン酸ア
ミドまたは一般的にEP−A0 547 568および0
452811に記載されたようなN−含有複素環類で
ある。かぶり−抑制化合物として使用できる他の化合物
はEP−A0 590 620(マスキングされた複素環
式かぶり防止剤)、EP−A0 658 803(アルキ
ン置換された複素環式化合物)、EP−A0 961 1
64(アミノ−置換されたシクロペンタジオン類)並び
に Research Disclosure No 17643 (1978), Chapter VI
および RD No 38957 (1996), Chapter VII に記載され
ている。これらのかぶり−抑制化合物の多くは臭化銀に
富む板状ハロゲン化銀結晶の化学的熟成前または中にす
でに加えられていてもよい。
【0043】最適なコーテイング条件を制定するためお
よび/またはコーテイングされた乳剤層の要求される厚
さを制定するために、乳剤製造の後半段階において、例
えば洗浄後に、追加のゼラチンを加えることは明白であ
る。好ましくは0.3〜1.0の範囲内のゼラチン対ハロ
ゲン化銀比が得られ、そこでは加えられる追加のゼラチ
ンは本発明の方法に従う粒子の製造段階中のように特別
な組成を有すること必要ない。ゼラチンまたはゼラチン
誘導体、例えばフタル酸エステル化された(phthalated)
ゼラチンの代わりにまたはそれに加えて、他の結合剤を
加えることもできる。有用な賦形剤、賦形剤延展剤、賦
形剤類似追加成分および賦形剤関連追加成分は例えば R
esearch Disclosure No 36544 (1994) および 38957 (1
996), Chapter II に記載された。
【0044】少なくとも一つの本発明に従うゼラチン質
乳剤を有する写真材料のゼラチン結合剤は適当な硬膜
剤、例えばエポキシドタイプのもの、エチレンイミンタ
イプのもの、ビニルスルホンタイプのもの、例えば1,
3−ビニルスルホニル−2−プロパノール、クロム塩
類、例えば酢酸クロムおよびクロム明礬、アルデヒド
類、例えばホルムアルデヒド、グリオキサル、およびグ
ルタルアルデヒド、N−メチロール化合物、例えばジメ
チロール−ウレアおよびメチロールジメチルヒダントイ
ン、ジオキサン誘導体、例えば2,3−ジヒドロキシ−
ジオキサン、活性ビニル化合物、例えば1,3,5−トリ
アクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、活性ハ
ロゲン化合物、例えば2,4−ジクロロ−6−ヒドロキ
シ−s−トリアジン、並びにムコハロゲン酸類、例えば
ムコ塩素酸およびムコフェノキシ塩素酸、で予備硬膜さ
せることができる。これらの硬膜剤は単独でまたは組み
合わせて使用することができる。結合剤は迅速反応性硬
膜剤、例えばUS−A4,063,952に開示されたよ
うなカルバモイルピリジニウム塩類でそしてEP−A0
408 143に開示されているようなオニウム化合物
で硬膜させることもできる。
【0045】好ましい態様では、1つもしくはそれ以上
の感光層の中に1種もしくはそれ以上の本発明の方法に
従い製造される臭化銀に富む{111}板状乳剤を含ん
でなるハロゲン化銀写真材料の親水性の層パッケージは
200%より大きくない膨潤度を有する。該膨潤度は下
記の工程により測定される:コーテイングされた材料の
サンプルを57℃および34%相対湿度で3日間にわた
りインキュベーションし、その後に層組み立て品の厚さ
(a)を測定する。その後、サンプルを21℃の蒸留水
の中に3分間にわたり浸漬させそして膨潤した層の厚さ
(b)を測定する。膨潤比を次に(b−a)/a×10
0(%)として計算する。
【0046】本発明の臭化銀に富んだ薄い板状粒子を含
んでなるゼラチン質乳剤は種々のタイプの写真要素、例
えばX線診断目的のために使用される材料のような黒白
ハロゲン化銀写真材料、または感色性材料の中で使用す
ることができる。
【0047】本発明によると、支持体および該支持体の
少なくとも一面上にある少なくとも1つの感光性ハロゲ
ン化銀乳剤層を含んでなる写真材料であって、1つもし
くは複数の該乳剤層が以上で開示された本発明の方法に
従い製造される{111}板状の臭化またはブロモヨウ
化銀(場合によりクロロ臭化またはクロロブロモヨウ化
銀)を含有する1つもしくはそれ以上の乳剤を含んでな
る写真材料がこのようにして提供される(臭化銀はその
中に、銀を基準として、少なくとも90モル%の量で存
在する)。
【0048】本発明によると、該写真材料は一面または
二面がコーテイングされたX線材料である。本発明に従
う一つの態様では、それ故、該写真要素または材料は支
持体およびその一面または各面上にある1つもしくはそ
れ以上の本発明に従うゼラチン質乳剤からコーテイング
された1つもしくはそれ以上のハロゲン化銀乳剤層を含
んでなる。より特に、該写真材料はそれ故一面または二
面がコーテイングされたX線材料である。
【0049】一面がコーテイングされたX線材料は、多
くの用途の場合のように1つの単独乳剤層を含有するこ
とができ、またはそれは2つまでもしくはそれ以上の乳
剤層を重ねることができる。X線写真では、支持体の一
面または二面でコーテイングされた単独のまたは重複し
た乳剤層を有する材料はそれ故少なくとも1種の本発明
に従うゼラチン質ハロゲン化銀乳剤を含有する。写真速
度で少なくとも0.15logEだけ異なる重複した乳
剤を使用することにより、二面でコーテイングされた材
料中でのクロスオーバー露光における利点を得ることが
できる。カラー写真の場合には、材料は各々が単独コー
テイングできる青感性、緑感性および赤感性層を含有す
るが、単に二重または三重層よりなる。1つもしくは複
数の感光乳剤層の他に、写真材料は数個の非感光層、例
えば保護層、1つもしくはそれ以上の裏打ち層、1つも
しくはそれ以上の下塗り層、1つもしくはそれ以上の中
間層、例えばフィルター層、並びに例えば1種もしくは
複数の硬膜剤、1種もしくは複数の帯電防止剤、安全光
目的のためのフィルター染料などを含有する後方層(aft
erlayer)を含有することができる。
【0050】本発明の写真要素はさらに、コーテイング
助剤、可塑剤および潤滑剤、帯電防止剤並びに艶消し剤
が記載されている RD's Nos 36544 (1994) および 3895
7 (1996), Chapter IX に記載されたような種々のコー
テイングの物理的性質を変える追加成分を含んでなって
いてもよい。乳剤層または隣接層の中に種々の化合物、
好ましくは例えばUS−A3,038,805、4,03
8,075および4,292,400並びにEP−A0 6
34 688および0 674 215に記載されたもの
のような少なくとも400の分子量を有するポリアルキ
レン誘導体、を導入することにより、現像促進を行うこ
とができる。
【0051】本発明の写真要素はさらに種々の他の添加
剤、例えば写真要素の寸法安定性を改良する化合物、紫
外線吸収剤、スペーシング剤(spacing agents)および可
塑剤、を含んでなることができる。
【0052】適する紫外線吸収剤は例えばUS−A3,
533,794に記載されたようなアリール−置換され
たベンゾトリアゾール化合物、US−A3,314,79
4および3,352,681に記載されたような4−チア
ゾリドン化合物、JP−A2784/71に記載された
ようなベンゾフェノン化合物、US−A3,705,80
5および3,707,375に記載されたような桂皮酸エ
ステル化合物、US−A4,045,229に記載された
ようなブタジエン化合物、並びにUS−A3,700,4
55に記載されたようなベンゾキサゾール化合物並びに
RD's Nos 36544(1994) および 38957 (1996), Chapter
VI に記載されたものであり、ここには適する光学明色
剤も挙げられている。処理後に形成されるカラー像の光
による退色を防止する紫外線吸収剤がカラー材料では特
に有用である。
【0053】一般的には平均粒子寸法が0.2〜10μ
mの間であるスペーシング剤が存在しうる。スペーシン
グ剤はアルカリ中に可溶性または不溶性でありうる。ア
ルカリ−不溶性スペーシング剤は普通は写真要素中に永
久的に残存するが、アルカリ−可溶性スペーシング剤は
普通はアルカリ性処理浴中でそこから除去される。適す
るスペーシング剤は例えばポリメタクリル酸メチル、ア
クリル酸とメタクリル酸メチルの共重合体、並びにヒド
ロキシプロピルメチルセルロースヘキサヒドロフタレー
トから製造することができる。他の適するスペーシング
剤はUS−A4,614,708に記載された。
【0054】写真要素の寸法安定性を改良するための適
する添加剤は例えば水溶性または難溶性合成重合体、例
えばアルキル(メタ)アクリレート類、アルコキシ(メ
タ)アクリレート類、グリシジル(メタ)アクリレート
類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエステル類、ア
クリロニトリル類、オレフィン類、およびスチレン類の
重合体、または上記のものとアクリル酸類、メタクリル
酸類、α,β−不飽和ジカルボン酸類、ヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレート類、スルホアルキル(メタ)
アクリレート類、およびスチレンスルホン酸類との共重
合体、の分散液である。
【0055】写真材料は数個の非−感光層、例えば抗応
力トップコート層、1つもしくはそれ以上の裏打ち層、
および散乱光を吸収しそしてその結果として像の鮮鋭度
を高めるフィルター染料または抗ハレーション染料を実
際に含有する1つもしくはそれ以上の中間層を含有する
ことができる。これらの中間層中で使用される適する光
−吸収染料は例えばUS−A4,092,168および
4,311,787、DE−A2,453,217、並びに
GB−A7,907,440に記載されている。そのよう
な中間層が乳剤層と支持体の間に置かれると、感度の損
失は無視できるほど少ないが、迅速処理条件ではフィル
ター染料層の変色が問題を生ずるかもしれない。そのた
め、全部のコーテイングされた層パケットの厚さを減じ
て処理サイクル中の洗浄後の乾燥時間を短縮することを
推奨すべきである。或いは、1つもしくは複数の乳剤層
と支持体の間に置かれた中間層の使用は、スクリーンに
より発生する蛍光を反射して、溶液を生ずるかもしれな
い。中に導入された燐によりスクリーンから発生する光
が非常に重要な光−散乱源であるため、スクリーンに対
する適切なフィルター染料の添加が推奨される。スクリ
ーン中の例えば緑色発光燐の存在下では、バイエル(BAY
ER)AGの市販製品であるマクロレックス・オレンジ(MA
KROLEX ORANGE)GまたはGGのような特殊な染料を使用
することができる。
【0056】支持体の一面だけに1つの乳剤層がコーテ
イングされた材料の支持体の非−感光性の面に1つもし
くはそれ以上の裏打ち層を備えることができる。抗−カ
ール層として機能しうるこれらの層は例えばシリカ粒子
のような艶消し剤、潤滑剤、帯電防止剤、光吸収染料、
不透明化剤、例えば酸化チタン、並びに硬膜剤および湿
潤財のような一般的な成分を含有することができる。
【0057】写真材料の支持体は不透明または透明であ
ることができ、例えば紙支持体または樹脂支持体である
ことができる。紙支持体が使用される場合には、一面ま
たは二面がα−オレフィン重合体、例えば場合により抗
−ハレーション染料または顔料を含有するポリエチレン
層、でコーテイングされたものが好ましい。有機樹脂支
持体、例えば硝酸セルロースフィルム、酢酸セルロース
フィルム、ポリ(ビニルアセタール)フィルム、ポリス
チレンフィルム、ポリ(エチレンテレフタレート)もし
くはポリ(エチレンナフタレート)フィルム、ポリカー
ボネートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルムまたはポリ
−α−オレフィンフィルム、例えばポリエチレンもしく
はポリプロピレンフィルム、を使用することも可能であ
る。そのような有機樹脂フィルムの厚さは好ましくは
0.07〜0.35mmの間である。これらの有機樹脂支
持体は好ましくは、例えばシリカまたは二酸化チタンの
如き水不溶性粒子を含有できる下塗り層でコーテイング
される。
【0058】本発明に従い製造される板状粒子を含有す
る写真材料はいずれかの簡便な放射線源によりその具体
的な用途に従い像通りに露光することができる。
【0059】もちろん、処理条件および処理溶液の組成
は本発明に従い製造される板状粒子が適用される写真材
料の具体的なタイプに依存する。例えば、X線診断目的
のための材料の好ましい態様では、該材料は迅速処理条
件に適応させることができる。好ましくは、処理溶液の
自動的再生(補充)用のシステムが備えられた自動操作
処理装置が使用される。
【0060】上記の材料は、該処理サイクルで要求され
る硬膜度を決める処理用途により、ワンパートパッケー
ジ化学物質またはスリーパートパッケージ化学物質を用
いて処理することができる。通例として知られる30秒
間から90秒間までの合計処理時間内の適用が可能であ
る。生態系の観点から、硬膜剤を含まない現像剤および
定着溶液を使用することも例えば可能であり、そこで
は、現像剤であるアスコルビン酸中ではその同族体およ
び誘導体を一般的に使用されるヒドロキノンの代わりに
使用することができそしてここでは定着剤中でチオ硫酸
アンモニウムの代わりにチオ硫酸ナトリウムを使用する
ことができる。
【0061】本発明の方法により、臭化銀に富んだ実質
的に薄い六方晶系{111}板状粒子がゼラチン質乳剤
形態でコーテイングされ、六方晶系粒子の数で少なくと
も75%、そしてより好ましくは少なくとも80%を占
め、さらに0.50より小さい平均等価表面積(average
equivalent surface area)に対する変動係数を有するよ
うな異なる硬膜水準に関する層材料の高い被覆力を与え
ることがそれ故可能である。
【0062】
【実施例】ここの実施例では、本発明をその好ましい態
様に関連して記載するが、本発明をその態様に限定しよ
うとするものでないことは理解されよう。それどころ
か、特許請求の範囲により定義された本発明の精神およ
び範囲に含まれるような全ての変更、改変および同等物
を包括することを意図する。乳剤製造2SO4を加えることにより1.8のpHにそして臭化
カリウムの希溶液を加えることにより2.39のpBr
に調節され、700r.p.m.までの速度で撹拌されて
いる7.5gのCa−イオンを含まない酸化されたゼラ
チンの3lの脱塩水中溶液にx℃(表に核生成温度に対
応して指定されている)において、二重ジェット方法に
より1.96M AgNO3(以下でA1と称する)およ
び1.96MKBr(以下でB1と称する)の水溶液を
加え、ここで27秒間の時間間隔で7.2mlのA1お
よび7.2mlのB1を加えた。温度をy℃(以下の表
にxと全く同じように指定されている)まで32分間の
期間にわたり高め、その後50gのゼラチン(以下の表
にゼラチンA、B、CまたはDに対応してさらに指定さ
れている)の500mlのy℃の脱塩水中溶液を加え
た。2分後に、UAgを調節しそして45℃において3
8±5mVの範囲内の、70℃において2.39のpB
r値に相当する(Ag/AgCl(飽和)基準電極に対
して測定された)55mVにすべきであり、そしてpH
を5.0±0.3の値に設定した。
【0063】撹拌速度を500r.p.m.に減じそして
7分後にB1を7.5ml/分の速度で、温度が45℃
である場合には、436秒間にわたり加え、その後にA
1を3.8ml/分の速度で60秒間内で加えながら1.
47のpBr値(70℃においてはpBr=1.28)
に相当する45℃の温度における−20mVのUAgを
得る速度でB1を加えた。
【0064】二重ジェット添加中に、7969秒間かか
る成長段階中にA1およびB1を3.8から18.75m
l/分に線状に増加する速度で加えながら、反応容器中
で1.47のpBrに相当する−20mVの一定のUA
gを保つようなB1を加えた。その二重−ジェット添加
期間が終了してから3分後に、沈澱の終了後に沈澱した
銀に対して0.1モル%の全AgI含有量を得るような
量の超微細(約0.040μm)な100%AgI結晶
を有する乳剤を反応容器に加えた。
【0065】このようにして製造されたブロモヨウ化銀
板状{111}乳剤粒子の平均粒子寸法は、 −以下の表でdMの項にある、μmによる、電気化学的
還元後の各々別々の粒子の量を表示するムラー(Moelle
r)計測装置により測定された平均等価容量直径(average
equivalent volume diameter)として、 −以下の表でd4/3の項にある、μmによる、電子顕
微鏡写真から測定された平均等価表面積(average equiv
alent surface area)として、 −電子顕微鏡により得られた影付き複写から測定された
平均厚さとしてまとめられた。
【0066】その他に、六方晶系のプロセンチュアル(p
rocentual)量、並びに分布の均質性(幅)として定義さ
れる「変動」を、平均粒子寸法とは独立して表にした。
【0067】核生成後に、下記のタイプのゼラチンを加
えた: A:「天然水準」までのCa−イオンおよびメチオニン
を有する B:減じられた水準までのCa−イオンおよびメチオニ
ンを有する酸化されたゼラチンを有する C:Ca−イオンを有しておらずそして「天然水準」ま
でのメチオニンを有する D:Ca−イオンを有しておらずそして減じられた水準
までのメチオニンを有する酸化されたゼラチンを有する
【0068】
【表1】
【0069】以上の表1中のデータから明らかに結論づ
けられるように、カルシウムイオンを含まず且つ1グラ
ムのゼラチノ−解膠剤当たり30マイクロモルより少な
いメチオニン含有量を有するゼラチン解膠剤が該分散媒
体中に存在するため、0.08μmより小さい減じられ
た粒子厚さはゼラチンD(Ca−イオンを有しておらず
そして減じられた水準までのメチオニンを有する酸化さ
れたゼラチンを有する)の核生成および成長中に存在が
確認される。
【0070】或いは、1つもしくは複数の該沈澱段階中
に該反応容器中に存在する該ゼラチン結合剤は実質的に
カルシウムイオンを含まず且つ多くとも400ppmの
メチオニン該量を有するような程度まで酸化されている
と結論づけることができる。
【0071】成長中の温度範囲が40から50℃までの
範囲内にある場合には、同じゼラチンの存在下で0.0
6μmより小さい厚ささえ得ることができる。
【0072】本発明の好ましい態様を詳細に記載してき
たが、特許請求の範囲で規定された本発明の範囲から逸
脱せずに多くの変更を行えることが現在当業者には明ら
かになるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 1/035 G03C 1/035 L M 1/047 1/047 (72)発明者 イルセ・マンス ベルギー・ビー2640モルトセル・セプテス トラート27・アグフア−ゲヴエルト・ナー ムローゼ・フエンノートシヤツプ内 Fターム(参考) 2H023 BA01 BA02 BA03 BA04 BA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度が調節された反応容器中に水性分散
    媒体および銀、臭化物、並びに、場合により、ヨウ化物
    および/または塩化物を導入し、そして該反応容器内で
    粒子の核生成および成長中板状粒子の生成および成長に
    有利なpBrを保つことを含んでなる、0.08μmよ
    り小さい厚さを有する板状粒子が5:1より大きい平均
    アスペクト比を示し且つ六方晶系粒子の数で少なくとも
    75%の割合を占めるような{111}主面(major fac
    es)と0.50より小さい平均等価表面積(average equiv
    alent surface area)に対する変動係数とを有する臭化
    銀に富む極めて薄い板状粒子乳剤の、反応容器内での、
    製造方法であって、該板状粒子が形成される時に、
    (a)該反応容器中のpHを0.8〜10.0の範囲内の
    値に保ち、(b)ゼラチノ−解膠剤が反応容器中に該分
    散媒体1リットル当たり0〜50gの濃度で存在し、そ
    して(c)少なくとも1.8の値を有する該反応容器内
    のpBrを粒子の核生成中保ち、ここで核生成を反応容
    器中で10−60℃の範囲内の温度において行いそして
    該反応容器内のpBr値を成長中2.4より小さい値に
    保ち、ここで成長を反応容器中で40−80℃の範囲内
    の温度で行い、但しカルシウムイオンを含まず且つゼラ
    チノ−解膠剤1グラム当たり30マイクロモルより少な
    いメチオニン含有量を有するゼラチン解膠剤が粒子の核
    生成および成長中該分散媒体中に存在することを特徴と
    する方法。
  2. 【請求項2】 成長を反応容器中で40−50℃の範囲
    内の温度で行う請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 核生成を反応容器中で10−50℃の範
    囲内の温度で行う請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 存在する場合には、ヨウ化物イオンを成
    長の終了後にヨウ化物供給化合物により加え、ここでヨ
    ウ化物供給化合物がヨウ化カリウム、ヨウ素酸塩、有機
    ヨウ化物放出化合物、I3 -または0.050μmより小
    さい平均直径を有する超微細AgI微小結晶である請求
    項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 支持体および該支持体の少なくとも一面
    上の少なくとも1つの感光性ハロゲン化銀乳剤層を含ん
    でなる写真材料であって、1つもしくは複数の該乳剤層
    が請求項1〜4のいずれか一項の方法に従い製造される
    {111}板状臭化またはブロモヨウ化銀乳剤粒子を含
    有する1種もしくはそれ以上の乳剤を含んでなる写真材
    料。
JP2001231814A 2000-08-01 2001-07-31 臭化銀に富む極めて薄い感光性板状粒子乳剤の製造方法 Pending JP2002107857A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007510965A (ja) * 2003-11-12 2007-04-26 イーストマン コダック カンパニー 高スピードラジオグラフィ用フィルム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007510965A (ja) * 2003-11-12 2007-04-26 イーストマン コダック カンパニー 高スピードラジオグラフィ用フィルム

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