JP2002106458A - 三枚翼式垂直型風車装置 - Google Patents

三枚翼式垂直型風車装置

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JP2002106458A
JP2002106458A JP2000297637A JP2000297637A JP2002106458A JP 2002106458 A JP2002106458 A JP 2002106458A JP 2000297637 A JP2000297637 A JP 2000297637A JP 2000297637 A JP2000297637 A JP 2000297637A JP 2002106458 A JP2002106458 A JP 2002106458A
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center
wind
blades
wind turbine
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Fumio Kaneda
文郎 金田
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CHIVARS KOGYO KK
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風向きによらず効率よく回転エネルギを得る
ことができ、もって安定して回転エネルギを他のエネル
ギに変換可能な風車装置を得る。 【解決手段】 三枚翼式垂直型風車装置は、横断面形状
が湾曲してなる板状の3枚のブレードを備える。これら
のブレードは、一側端が底板の中心から遠く、他側端が
上記中心から近い状態で配置されている。且つ、ブレー
ドの一側端から上記中心までの距離及びブレードの他側
端から上記中心までの距離を、いずれのブレードにおい
ても互いに等しくする。また、3枚のブレードが互いに
等間隔に位置するように配置する。互いに隣り合うブレ
ードの一方のブレードの他側端部と、その一側端部が上
記一方のブレードの他側端部の外方に位置する他方のブ
レードの上記一側端部と、をそれぞれ吸風口とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、風力によって回
転し、その回転エネルギを電気エネルギ等の他のエネル
ギに変換する風車装置に関し、特に、風向に左右される
ことなく効率よく回転エネルギを得ることのできる風車
装置に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】例えば小電力を得るための発電
装置として風力発電が、環境汚染がない等の利点から注
目されている。従来の風力発電装置の場合、一般的に水
平軸にプロペラを設けたものが使用されている。このよ
うな風力発電装置においては、風の向きに上記プロペラ
を向けてやる必要があり、風向を検知する面倒やプロペ
ラを風向に合わせるための制御装置にコストがかかる
等、不具合があるものであった。
【0003】また、従来知られている風車装置には、図
11に示すような、サボニウス式のものも知られてい
る。このようなサボニウス式の風車装置は、円板状の上
下一対の底板1に、横断面が半円弧形の板状のブレード
2を一対、図示のように設けてなるもので、やはり風向
との位置関係で回転しない位置(死点)が存在する。す
なわち、図11(A)に示す状態(両ブレード2の重な
り合った位置に向けて風が吹き込む状態)の場合には、
風Aによる時計方向の回転力(以下、反回転力と称す)
と風Cによる反時計方向の回転力(以下、順回転力と称
す)とが相殺され、この風車は回転しない。また、図1
1(B)に示す状態(一のブレード2の背面2aに向け
て風が吹き込む状態)の場合には、風Aによる反回転力
が強く、所望方向の回転力(順方向回転力)を得ること
ができない。したがって、サボニウス式の風車装置の場
合においても、上述したプロペラ式の風車装置と同様、
風向きを検知してその風向きに適合する状態に、当該風
車装置を制御しなければならない。
【0004】この発明に係る三枚翼式垂直型風車装置
は、上述のような不都合を解消すべく創案されたもの
で、風向きに左右されることなく効率よく回転エネルギ
を得ることができ、その回転エネルギを電気エネルギ等
の他のエネルギに変換する風車装置を提供することを目
的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係る三枚翼式
垂直型風車装置のうち、請求項1に記載した三枚翼式垂
直型風車装置は、風力によって回転し、その回転エネル
ギを他のエネルギに変換する風車装置であって、その中
心から突出する垂直軸を設けてなる底板と、この底板に
その下端若しくは上端を固定された、横断面形状が湾曲
してなる板状の3枚のブレードと、上記中心軸に連続し
て設けられたエネルギ変換手段と、を備えている。そし
て、上記3枚のブレードは、一側端が上記中心から遠
く、他側端が上記中心から近い状態で配置されており、
且つ、ブレードの一側端から上記中心までの距離及びブ
レードの他側端から上記中心までの距離は、いずれのブ
レードにおいても互いに等しくするとともに、3枚のブ
レードが互いに等間隔に位置するように配置されてい
る。また、互いに隣り合うブレードのうちの他側端部
と、その一側端部が上記一方のブレードの他側端部の外
方に位置する他方のブレードの上記一側端部と、によっ
て吸風口を形成してなる。
【0006】上述のように構成される請求項1に記載の
風車装置にあっては、前述したような従来の各風車装置
のように風向きを考慮する必要がなく、しかも簡易な構
成で安価に製造できる。すなわち、図6に示すように、
風C、Dはブレード3Aの背面3aに当り、このブレー
ド3Aの背面3aによってブレード3Bの内面3bに達
し、順回転力を生じせしめる。また、風Eは直接ブレー
ド3Bの内面3bに当り、やはり順回転力を生じさせ
る。風C、D、Eはさらにブレード3Bの内面3bに沿
って進み、ブレード3Cの内面3bに当り、順回転力を
生じせしめる。一方、風A、Bは、ブレード3Cの背面
3aに当り、反回転力を生じせしめるが、この反回転力
は上記風C、D、Eによる順回転力よりも十分に小さい
ため、該風車装置は、効率よく順回転する。このこと
は、風がいずれの方向から流れていても言えることであ
り、よってこの請求項1に記載の風車装置においては、
風向きに影響されず、効率の良く回転力を得ることが可
能になる。
【0007】次に、この発明に係る風車装置のうち、請
求項2に記載したものは、風力によって回転し、その回
転エネルギを他のエネルギに変換する風車装置であっ
て、互いに間隔をあけて配置された上下一対の底板と、
一方の底板の中心から突出する垂直軸と、上記上下一対
の底板のうちの少なくとも一の底板に、この底板の中心
から等距離で互いに等間隔に設けられた3本の支持軸
と、この支持軸に回動自在に支持された、横断面形状が
1/3円弧状の板状のブレードと、風力に応じ、上記支
持軸を中心としたブレードの回動量を調節自在な回動量
調節手段と、上記中心軸に連続して設けられたエネルギ
変換手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0008】このような請求項2に記載した風車装置
は、弱風時に有効な回転力を得られるようにしたもので
ある。すなわち、回動量調節手段により、風の強さに応
じてブレードを上記支持軸を中心として回動させ、最も
効率良い回転力を得られるようにする。強風により風車
装置に破損等の被害のでる虞のある場合には、上記回動
量調節手段を介して3枚のブレードを、全体で平面形状
が円となる状態にすることで、風車装置が回転しないよ
うにする。その他の構成並びに作用は、上述した請求項
1に記載の風車装置と同様である。
【0009】なお、請求項3に記載したように、上記ブ
レードを、上記一対の底板に設けたガイドに沿って回動
させるようにすれば、ブレードの回動を円滑に行える。
【0010】また、上記回動量調節手段として具体的に
は、請求項4に記載したように、上記ブレードの一側端
の上下両端部に設けた錘と、その一端を上記錘に、その
他端を上記一対の底板の中心部に形成した係止軸に、そ
れぞれ結合した引っ張りばねと、から構成することがで
きる。このような構成を採用した場合、風力が弱い際に
は、上記引っ張りばねの弾性力により、各ブレードの一
端部は中心側の限界点まで引っ張られ、各錘が中心側の
限界位置に達して、各ブレードが最も効率よく回転する
状態となる。この状態から、風が強くなると、風車の回
転速度が増大し、各ブレードは各錘の遠心力により各支
持軸を中心として回動し、上記引っ張りばねの弾性力と
上記遠心力とが釣り合った状態となるよう、各ブレード
はその位置を変える。さらに風の強さが増大すると、上
述のようにしてブレードの位置関係が変化し、回転効率
が低下してある回転数以上とはならない。さらに風車装
置を破損させるほどの強風の場合、各錘は反対側の限度
位置まで達し、各ブレードが閉じて円筒形状態となる。
この結果、風車は回転しなくなる。風力が弱まると、上
記各錘の位置が変化し、ブレードが適宜の位置を取って
風車の回転を促すようになる。このため、強風で風車が
破損するようなことがなくなるとともに、効率の良い回
転力を得ることが可能となる。
【0011】なお、上述の例とは逆に、強風時に効率よ
く回転力を得られるように構成することもできる。すな
わち、請求項5に記載したように、上記ブレードの形状
を1/3円弧状とするのに代えて、その横断面形状を、
湾曲部と湾曲部の一端から延出する長辺部と該湾曲部の
他端から延出する短辺部とからなる略J字状とした構成
を採用する。このような構成を採用することにより、高
速回転時におけるブレード自体の空気抵抗を低減でき、
高速回転を可能にする。
【0012】更には、請求項6に記載したように、上記
ブレードの長辺部を、上記湾曲部上の一点を中心として
開閉自在とすることにより、上記短辺部と上記長辺部と
の開度を調節自在とし、風力が小さい場合には上記開度
を大きくし、風力が大きい場合には上記開度を小さくす
るように構成することもできる。このように構成すれ
ば、弱風時にも強風時にも風車装置を効率よく回転させ
ることができる。このような開度の調整は、請求項7に
記載したように、上記長辺部に連結した線状部材を電動
機の駆動により押す若しくは引くことにより、開度の調
整を行う開度調整手段を設けることで可能である。ま
た、請求項8に記載したように、風力を直接若しくは間
接的に検出する検出手段を設け、この検出手段による検
出結果に基づいて前記開度調整手段を作動させるように
構成することもできる。この場合、開度調整は自動的に
行われるため、面倒な作業を省略できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の各形
態例に基づき、この発明を詳細に説明する。
【0014】図1乃至図6は、この発明の実施の第一形
態例に係る三枚翼式垂直型風車装置を示している。この
三枚翼式垂直型風車装置は、風力によって回転し、その
回転エネルギを図示しない発電手段によって電気エネル
ギに変換する風車装置である。上記発電手段が、特許請
求の範囲に記載したエネルギ変換手段に相当する。
【0015】本形態例に係る三枚翼式垂直型風車装置
は、基台4と上部材5とを複数本(図示の例の場合3
本)の支柱6によって固定し、これら基台4と上部材5
と支柱6との間に、この発明の特徴部分である三枚翼
(ブレード3A、3B、3C)を設けている。上記基台
4の内部には上述した発電手段が設けられている。ま
た、上記上部材5の内部には、図示しない風力検出装置
等の各種検出手段や制御手段(図示せず)が設けられて
いる。これら検出手段や制御手段に連続する各種コード
類は、上部材5に形成した取り出し口7から外部に延出
されている。
【0016】上記基台4と上部材5と支柱6との間に
は、上下一対の底板8と、この一対の底板8にその上下
両端をそれぞれ固定された、横断面形状が湾曲してなる
板状の3枚のブレード3A、3B、3Cと、が配置され
ている。上記一対の底板8の中心には1本の垂直軸9が
各底板8と一体に設けられており、且つ、この垂直軸9
は、下方の底板8を貫通して上記発電手段に結合されて
いる。この垂直軸9は、上記ブレード3A、3B、3C
の回転力を上記発電手段に伝達する。
【0017】上記3枚のブレード3A、3B、3Cは、
図4乃至図6に示すように、一側端3cが上記底板8の
中心Oから遠く、他側端3dが上記中心Oから近い状態
で配置されている。且つ、ブレード3A、3B、3Cの
一側端3cから上記中心Oまでの距離L1と、ブレード
3A、3B、3Cの他側端3dから上記中心Oまでの距
離L2とは、いずれのブレード3A、3B、3Cにおい
ても等しくするとともに、3枚のブレード3A、3B、
3Cが互いに等間隔に位置するように配置されている。
そして、互いに隣り合うブレード(例えば、ブレード3
A、3B)のうちの一方のブレード(例えば、ブレード
3A)の他側端部と、その一側端部が上記一方のブレー
ド(例えば、ブレード3A)の他側端部の外方に位置す
る他方のブレード(例えば、ブレード3B)の上記一側
端部と、により吸風口10を構成している。
【0018】上述のように構成される第一形態例に係る
風車装置にあっては、前述したような従来の各風車装置
のように風向きを考慮する必要がなく、しかも簡易な構
成で安価に製造できる。すなわち、図6(A)に示すよ
うに、風C、Dはブレード3Aの背面3aに当り、この
ブレード3Aの背面3aによってブレード3Bの内面3
aに達し、順回転力を生じせしめる。また、風Eは直接
ブレード3Bの内面3bに当り、やはり順回転力を生じ
させる。風C、D、Eはさらにブレード3Bの内面3b
に沿って進み、ブレード3Cの内面3bに当り、順回転
力を生じせしめる。一方、風A、Bは、ブレード3Cに
当り、反回転力を生じせしめるが、この反回転力は上記
風C、D、Eによる順回転力よりも十分に小さいため、
該風車装置は、効率よく順回転する。このことは、風が
いずれの方向から流れていても言えることである。すな
わち、この発明に係る風車装置の場合、何れの方向から
よって、この実施形態例に係る風車装置においては、風
向きに影響されず、効率の良く回転力を得ることが可能
になる。
【0019】従って、この実施形態に係る風車装置を適
宜の場所に固定しておけば、風が如何なる方向から吹い
ていても上記ブレード3A、3B、3Cは確実に所望方
向(順方向)に回転し、もって確実に発電することが可
能になる。尚、この形態例に係る風車装置の寸法等は、
発電量に応じて設定する。小電力の発電でよい場合は、
例えば、全体としての高さを50cm程度にする。これ
ら寸法に関しては、設計的事項に過ぎない。
【0020】次に、図7乃至図9は、この発明の実施の
第二形態例を示している。本形態例は、さほど強くない
風に対して効率よく発電することのできる装置に関す
る。尚、上述した第一形態例と同等部分には同一符号を
付して重複する説明を省略し、以下、この発明の特徴部
分を中心に説明する。
【0021】この形態例に係る風車装置は、上下一対の
底板8に、この底板8の中心から等距離で互いに等間隔
に設けられた3本の支持軸11を設けている。そして、
3枚の各ブレード3A、3B、3Cをこの支持軸11を
介して回動自在に取り付けている。尚、本形態例に係る
ブレード3A、3B、3Cの横断面形状は、図8、図9
に示すように、1/3円弧形状としている。更に、上記
一対の底板8には、図7に示すように、円弧状の通孔か
らなる3個のガイド12を形成し、各ブレード3A、3
B、3Cの一側端に設けた突部13をこのガイド12に
挿通している。更に、この突部13の上記底板8から突
出した端部には錘14を固定している。また、上記突部
13にその一端を係止した引っ張りコイルばね15の他
端を、上記垂直軸9に係止させている。これらガイド1
2、突部13、錘14、引っ張りコイルばね15、垂直
軸9の一部により、上記ブレード3A、3B、3Cが風
力に応じて適宜の量だけ回動する回動量調節手段を構成
している。尚、上記引っ張りコイルばね15の他端が係
止される垂直軸9の一部が、特許請求の範囲に記載した
係止軸に相当する。
【0022】上述のような第二形態例に係る風車装置に
おいては、弱風時に有効な回転力を得られる。すなわ
ち、このような構成を採用した場合、各ブレード3A、
3B、3Cに当たる風が弱い際には、上記引っ張りコイ
ルばね15の弾性力により、図8に破線で、図9に実線
でそれぞれ示すように、各ブレード3A、3B、3Cの
一端部が、底板8の中心側の限界点まで引っ張られてお
り、各錘14はそれぞれW1、W2、W3の各位置に達
し、各ブレード3A、3B、3Cは、図8に破線で、図
9に実線で、それぞれ示す状態に位置し、最も効率よく
回転する状態となる。この状態から、風が強くなると、
ブレード3A、3B、3Cの回転速度が増大し、各ブレ
ード3A、3B、3Cは各錘14の遠心力により各支持
軸11を中心として回動し、上記引っ張りコイルばね1
5の弾性力と上記遠心力とが釣り合った状態となるよ
う、その位置を変える。上記ブレード3A、3B、3C
は、上記一対の底板8に設けたガイド12に沿って回動
するため、この回動は円滑に行える。
【0023】さらに風の強さが増大すると、上述のよう
にしてブレード3A、3B、3Cの位置関係が変化し、
回転効率が低下してある回転数以上とはならない。さら
に強風の場合、各錘14は、図8に二点鎖線で示すよう
に、それぞれ反対側の限度位置まで達し、各ブレード3
A、3B、3Cは、図8、図9にそれぞれ二点鎖線で示
すように、閉じて円筒形状態となる。この結果、ブレー
ド3A、3B、3Cは回転しなくなる。風の強さが弱ま
ると、上記各錘の位置が変化し、ブレード3A、3B、
3Cが適宜の位置を取って回転力増大を促すようにな
る。このため、強風で風車装置が破損するようなことが
なくなるとともに、効率の良い回転力を得ることが可能
となる。その他の構成並びに作用は、上述した第一形態
例と同様である。
【0024】次に、図10は、この発明の実施の第三形
態例を示している。本形態例は、上述した第二形態例と
は逆に、風車装置を、強風時に効率よく回転力を得られ
るように構成したものである。すなわち、ブレード3
A、3B、3Cの横断面形状を、湾曲部16と該湾曲部
16の一端から延出する長辺部17と該湾曲部16の他
端から延出する短辺部18とからなる略J字状としてい
る。更に、本形態例の場合、上記ブレード3A、3B、
3Cの長辺部17を、上記湾曲部16上の一点Mを中心
として、図10に実線で示す状態と同図に二点差線で示
す状態との間で開閉自在としている。この開閉動作は、
例えば、上記長辺部17に連結した図示しない線状部材
(例えば、ピアノ線)を巻き取り或いは巻き戻すことに
より可能である。そして、このように上記長辺部17
を、上記湾曲部16上の一点Mを中心として開閉自在す
ることにより、上記短辺部18と上記長辺部17との開
度を調節自在とし、風力が小さい場合には上記開度を大
きくし、風力が大きい場合には上記開度を小さくするよ
うにしている。
【0025】上述したような構成を採用することによ
り、この第三形態例においては、高速回転時におけるブ
レード3A、3B、3C自体の空気抵抗を低減でき、ブ
レード3A、3B、3Cの高速回転が可能になる。すな
わち、上記長辺部17に連結した線状部材を、例えば電
動機の駆動により巻き戻す(上記長辺部17を押す)こ
とにより、若しくは巻き取る(上記長辺部17を引く)
ことにより、開度の調整を行う。この場合、風力を直接
若しくは間接的に検出する風力計等の検出手段を設け、
この検出手段による検出結果に基づいて前記開度調整手
段を作動させるように構成することもできる。この場
合、開度調整は自動的に行われるため、面倒な作業を省
略できる。
【0026】尚、上述の各形態例においては、この発明
に係る風車装置を発電に利用する構成について説明した
が、これに限定されるものではなく、例えば揚水に利用
することもできる。
【0027】
【発明の効果】この発明に係る三枚翼式垂直型風車装置
は、上述のように構成され作用するため、風向に左右さ
れることなく効率よく回転エネルギを得ることができ
る。この結果、上記回転エネルギを電気エネルギ等の他
のエネルギに安定して変換することが可能になり、その
効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の第一形態例に係る三枚翼式垂
直型風車装置の斜視図である。
【図2】同じく正面図である。
【図3】同じく一部を省略して示す縦断側面図である。
【図4】同じく横断図である。
【図5】ブレード設置部分を取り出して示す斜視図であ
る。
【図6】ブレードの位置関係による回転力を説明するた
めのそれぞれ平面図である。
【図7】この発明の実施の第二形態例に係る三枚翼式垂
直型風車装置のブレード設置部分を取り出して示す斜視
図である。
【図8】同じく開度調整手段の作動を説明するための平
面図である。
【図9】開度調整手段の作動によるブレードの回動を説
明するための平面図である。
【図10】この発明の実施の第二形態例に係る三枚翼式
垂直型風車装置のブレード形状を示す平面図である。
【図11】従来から知られているサボニウス式の風車装
置を示しており、風向きに対するブレードの位置とその
回転について説明するための平面図である。
【符号の説明】
3A、3B、3C ブレード 8 底板 9 垂直軸 10 吸風口 11 支持軸 12 ガイド 13 突部 14 錘 15 引っ張りコイルばね 16 湾曲部 17 長辺部 18 短辺部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 風力によって回転し、その回転エネルギ
    を他のエネルギに変換する風車装置であって、 その中心から突出する垂直軸を設けてなる底板と、この
    底板にその下端若しくは上端を固定された、横断面形状
    が湾曲してなる板状の3枚のブレードと、上記中心軸に
    連続して設けられたエネルギ変換手段と、を備え、 上記3枚のブレードは、一側端が上記中心から遠く、他
    側端が上記中心から近い状態で配置されており、且つ、
    ブレードの一側端から上記中心までの距離及びブレード
    の他側端から上記中心までの距離は、いずれのブレード
    においても互いに等しくするとともに、3枚のブレード
    が互いに等間隔に位置するように配置されており、互い
    に隣り合うブレードのうちの一方のブレードの他側端部
    と、その一側端部が上記一方のブレードの他側端部の外
    方に位置する他方のブレードの上記一側端部と、によっ
    て吸風口を形成してなることを特徴とする三枚翼式垂直
    型風車装置。
  2. 【請求項2】 風力によって回転し、その回転エネルギ
    を他のエネルギに変換する風車装置であって、 互いに間隔をあけて配置された上下一対の底板と、一方
    の底板の中心から突出する垂直軸と、上記上下一対の底
    板のうちの少なくとも一の底板に、この底板の中心から
    等距離で互いに等間隔に設けられた3本の支持軸と、こ
    の支持軸に回動自在に支持された、横断面形状が1/3
    円弧状の板状のブレードと、風力に応じ、上記支持軸を
    中心としたブレードの回動量を調節自在な回動量調節手
    段と、上記中心軸に連続して設けられたエネルギ変換手
    段と、を備えたことを特徴とする三枚翼式垂直型風車装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ブレードを、前記一対の底板に設け
    たガイドに沿って回動させるようにしたことを特徴とす
    る請求項2に記載の三枚翼式垂直型風車装置。
  4. 【請求項4】 前記回動量調節手段が、前記ブレードの
    一側端の上下両端部に設けた錘と、その一端を上記錘
    に、その他端を前記一対の底板の中心部に形成した係止
    軸に、それぞれ結合した引っ張りばねと、から構成され
    てなるものであることを特徴とする請求項3に記載の三
    枚翼式垂直型風車装置。
  5. 【請求項5】 前記ブレードの形状を1/3円弧状とす
    るのに代えて、その横断面形状を、湾曲部と湾曲部の一
    端から延出する長辺部と該湾曲部の他端から延出する短
    辺部とからなる略J字状としたことを特徴とする請求項
    2乃至請求項4のいずれかに記載の三枚翼式垂直型風車
    装置。
  6. 【請求項6】 前記ブレードの前記長辺部を、前記湾曲
    部上の一点を中心として開閉自在とすることにより、前
    記短辺部と上記長辺部との開度を調節自在とし、風力が
    小さい場合には上記開度を大きくし、風力が大きい場合
    には上記開度を小さくするようにしたことを特徴とする
    請求項5に記載の三枚翼式垂直型風車装置。
  7. 【請求項7】 前記長辺部に連結した線状部材を電動機
    の駆動により押す若しくは引くことにより、前記開度の
    調整を行う開度調整手段を設けたことを特徴とする請求
    項6に記載の三枚翼式垂直型風車装置。
  8. 【請求項8】 風力を直接若しくは間接的に検出する検
    出手段を設け、この検出手段による検出結果に基づいて
    前記開度調整手段を作動させることを特徴とする請求項
    7に記載の三枚翼式垂直型風車装置。
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