JP2002106346A - 蓄熱装置 - Google Patents

蓄熱装置

Info

Publication number
JP2002106346A
JP2002106346A JP2000302631A JP2000302631A JP2002106346A JP 2002106346 A JP2002106346 A JP 2002106346A JP 2000302631 A JP2000302631 A JP 2000302631A JP 2000302631 A JP2000302631 A JP 2000302631A JP 2002106346 A JP2002106346 A JP 2002106346A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
internal combustion
combustion engine
engine
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000302631A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Arisawa
克彦 蟻沢
Makoto Suzuki
鈴木  誠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2000302631A priority Critical patent/JP2002106346A/ja
Publication of JP2002106346A publication Critical patent/JP2002106346A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Landscapes

  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Other Air-Conditioning Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】機関冷却水だけでなく作動油についても、すな
わち異種類の熱媒体についてそれらに十分な蓄熱ができ
るばかりかヒートマネージが簡単な蓄熱装置を提供する
こと。 【解決手段】内燃機関1の運転中に加熱され高温となっ
た機関冷却水を貯留し当該機関冷却水の高温状態を維持
して熱を蓄え、必要時に前記高温機関冷却水をウォータ
ジャケット3に流す冷却水用保温容器40と、AT12
が作動することで高温となったATFを貯留し当該AT
Fの高温状態を維持して熱を蓄え、必要時に前記高温の
ATFをAT12の運動部分に流す作動油用保温容器4
4と、前記両保温容器40,44を収納するとともに併
せて機関作動油26が充填され、必要時に機関作動油2
6を内燃機関1の運動部分に流すケース体48とを備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄熱装置に関し、
詳しくは、保温容器による蓄熱技術を利用して例えば内
燃機関の早期暖機を図る蓄熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関は、特に寒冷時において、暖機
促進を図りその始動性を高めることが望まれる。これは
機関が冷えた状態では、燃料が霧化されにくかったり、
燃焼室の壁面で消炎等が生じたりしてエミッション性能
の悪化や燃費性能の悪化を招来する虞があるからであ
る。
【0003】そこで、機関運転中に加熱されて高温とな
った機関冷却水を蓄熱装置の保温容器に貯留しておき、
次回の機関始動に先だってまたは直後に前記保温容器に
貯留しておいた機関冷却水が持つ高熱を利用して機関暖
機の効率を高める、いわゆる早期暖機技術が知られてい
る。
【0004】一方、内燃機関には回転部や摺動部が多い
ため、これら運動部分が作動することによって起こる摩
耗を減らして各運動部分の円滑を保つことで寿命を長く
できるよう、内燃機関の細部にまで潤滑油その他の作動
油の循環供給を行っている。また、作動油の供給は、動
力装置である機関本体への供給に限らず、内燃機関の動
力を車輪に伝達する自動変速機その他の駆動装置にもな
される。
【0005】作動油は機関効率を高めるために適正な粘
度を必要とする。しかし寒冷時にはその粘度が高くな
る。このためそのままでは機関の低温始動性,燃料消費
量,作動油自体の消費量に悪影響を及ぼす虞がある。よ
って、寒冷時には、機関冷却水だけでなく作動油につい
てもその温度を早期に高めることが望まれる。
【0006】そこで、例えば特開平10−77834号
公報記載の技術では、機関運転中に高温となった機関冷
却水を蓄熱装置の保温容器内に貯留しておき、寒冷時そ
の他の暖機必要時には当該貯留しておいた高温機関冷却
水を、吸入空気との間や機関本体または自動変速機の作
動油との間で熱交換させることで、これら吸入空気や作
動油を加熱する技術を開示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記公報記載
の技術では、内燃機関や自動変速機等で用いられる作動
油についての保温蓄熱がされておらず、当該作動油の昇
温は、前記高温機関冷却水との間の熱交換だけで行って
いる。よって作動油の温度がかなり低い場合には、前記
熱交換を行っても作動油が効果的に働くに十分な温度に
まで作動油の温度が高まらない場合が考えられる。
【0008】そこで、作動油についても保温できるよう
に機関冷却水の蓄熱装置とは別に、作動油専用の蓄熱装
置を設けることが考えられる。しかしそうなると各蓄熱
装置ごとにヒートマネージを行う必要が生じる。
【0009】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その解決しようとする課題は、機関冷却水だ
けでなく作動油についても、すなわち異種類の媒体に十
分な蓄熱ができるばかりか、これら異種類の媒体につい
てそのヒートマネージが簡単に行える蓄熱装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明蓄熱装置は次のようにした。 (1)内燃機関の作動油と、前記内燃機関の動力を車輪
に伝達する駆動装置の作動油と、内燃機関の冷却液との
三媒体のうち、少なくとも二つの媒体を貯留する保温容
器を備えた。
【0011】ここで「内燃機関の作動油」は、例えば内
燃機関における動力損失や金属摩耗を防止する潤滑油,
可変バルブタイミング装置用の油等である。
【0012】「駆動装置」は、内燃機関の動力を車輪に
伝達する装置であって、例えば変速機や、または四輪駆
動に用いられ変速機からの動力を前後輪へ分配するトラ
ンスファ等が挙げられる。
【0013】「駆動装置の作動油」は、内燃機関の作動
油と同様、駆動装置における動力損失や金属摩耗を防止
する潤滑油の他、自動変速機のトルク・コンバータに用
いられる制御油等が挙げられる。
【0014】「冷却液」は、水冷式冷却装置が適用され
た内燃機関において当該冷却装置に用いられる機関冷却
水をいう。また、これらの媒体は混合されない。
【0015】本発明蓄熱装置は、これら三媒体のうち、
少なくとも二つの媒体を貯留したものであるが、当該貯
留は、上述の理由から各媒体を専用に貯留する部屋割り
が保温容器内でなされた状態での貯留である。
【0016】本発明蓄熱装置では、少なくとも二つの媒
体を一つの蓄熱装置で保温できるので各媒体ごとに蓄熱
装置を設けた状態で各媒体を保温する場合と比べ、一括
してヒートマネージできる。 (2)前記(1)項で、三媒体のうち最もまたは二番目
に熱伝導率の低い媒体を前記保温容器に入れ、当該保温
容器内に入れられた媒体内で他の媒体を貯留したことを
特徴としてもよい。
【0017】この場合、前記三媒体のうち熱伝導率が最
も低い媒体(以下「最低熱伝導率媒体」という。)を保
温容器に入れた状態において当該最低熱伝導率媒体内に
貯留される他の媒体は、二番目に熱伝導率が低い媒体ま
たは/および最も熱伝導率が高い媒体とし、二番目に熱
伝導率が低い媒体(以下特に断らない限り「二番媒体」
という。)を保温容器に入れた状態において当該二番媒
体内に貯留される他の媒体は、最も熱伝導率が高い媒体
とする。
【0018】「熱伝導」とは、熱が物質中の高温の部分
から低温の部分へ移動する現象であるから、熱伝導率の
低い媒体内でそれよりも熱伝導率が高い媒体を貯留すれ
ば、実質上、熱伝導率の低い媒体でそれよりも熱伝導率
が高い媒体を保温するようになる。しかもこれらの媒体
はもともと保温容器に入れられているので、熱伝導率が
高い媒体は当該媒体が保温容器に入れられていることと
相俟って二重に保温されるようになる。この結果、媒体
の高温状態をそれだけ長く維持できる。したがって、早
期暖機を一層向上できる。 (3)保温容器内に内燃機関の作動油を貯留するととも
に、この作動油内に、前記内燃機関の動力を車輪に伝達
する駆動装置の作動油および前記内燃機関の冷却液のう
ちの少なくとも一方の媒体を貯留した蓄熱装置としても
よい。
【0019】この場合、内燃機関の作動油は、駆動装置
の作動油および前記内燃機関の冷却液に比べて熱伝導率
が低いので、内燃機関の作動油の中に入れられる駆動装
置の作動油または/および前記内燃機関の冷却液の保温
性を効率よく高められる。 (4)内燃機関の運転中に加熱され高温となった機関冷
却水を貯留し当該機関冷却水の高温状態を維持して熱を
蓄え、必要時に前記高温機関冷却水を内燃機関の本体そ
の他の昇温必要箇所に流す冷却水用保温容器と、前記内
燃機関の動力を車輪に伝達する駆動装置が作動すること
で高温となった作動油を貯留し当該作動油の高温状態を
維持して熱を蓄え、必要時に前記高温作動油を前記駆動
装置の運動部分に流す作動油用保温容器と、前記両保温
容器を収納するとともに併せて内燃機関の作動油が充填
され、必要時に前記機関作動油を前記内燃機関の運動部
分に流すケース体とを備えた蓄熱装置としてもよい。
【0020】この場合、冷却水用保温容器と作動油用保
温容器が、両保温容器を収納するとともに内燃機関の作
動油が充填されるようになっているケース体に収納され
る。よって、冷却水用保温容器と作動油用保温容器との
両方が内燃機関の作動油によりその周囲が包み込まれる
ようになる。この結果、冷却水用保温容器と作動油用保
温容器の保温性が高まり、それぞれの容器内に入ってい
る冷却水および作動油の高温状態を長く維持できる。 (5)前記(4)項で、ケース体は、内燃機関の運転中
に加熱され高温となった前記機関作動油の高温状態を維
持して熱を蓄える保温容器であることを特徴としてもよ
い。
【0021】この場合、ケース体自体が保温容器である
からケース体に入れられている機関作動油の保温もでき
る。よって、機関作動油が冷えにくいので当該ケース体
に収納してある冷却水用保温容器と作動油用保温容器の
保温性はさらに高まる。
【0022】加えて、複数の媒体を一つの蓄熱装置で保
温できるようになるので各媒体ごとに蓄熱装置を設けた
状態で各媒体を保温する場合と比べ、一括してヒートマ
ネージできる。また、一層の早期暖機を期待できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る蓄熱装置を図
面に基づいて説明する。
【0024】図1は、本発明に係る蓄熱装置Aを、内燃
機関およびこの内燃機関の動力を車輪に伝達する駆動装
置である自動変速機:オートマチック・トランスミッシ
ョン(以下「AT」という。)に適用した場合の概略構
成断面図である。
【0025】内燃機関1は、気筒2内に燃料を直接噴射
するタイプのガソリン・エンジンである。
【0026】内燃機関1は、気筒2およびウォータ・ジ
ャケット3を内部に有するシリンダ・ブロック4(機関
本体)と、このシリンダ・ブロック4の上部に固定され
たシリンダ・ヘッド6と、シリンダ・ブロック4の下部
に固定された図示しないオイル・パンとを備えている。
【0027】シリンダ・ブロック4には、機関出力軸で
あるクランク・シャフト10が回転自在に支持され、こ
のクランク・シャフト10は、気筒2内に摺動自在に装
填されたピストン9にコンロッド11を介して連結して
ある。
【0028】また、符合12で示すものはATであり、
そのトルク・コンバータ(図示せず)にクランク・シャ
フト10の一端が接続され、内燃機関1の動力(クラン
ク・シャフト10の回転力)がAT12に伝わるように
なっている。ただし、この図1では、AT12は一部省
略してあり、図示してある部分は、AT12にその作動
油であるAT用オイル(以下「ATF」という。)を搬
送する供給元(後述)との接続部分のみを示してある。
当該接続部分を符合13で示す。
【0029】前記ピストン9の上方には、ピストン9が
上死点にある時に、気筒2の上部と、ピストン・ヘッド
9bに設けた凹部9aと、ピストン・ヘッド9bとによ
って形成される空間部である燃焼室が形成される(図面
では、上死点前にピストン9がある故、未だ燃焼室とな
っていない空間部を符号14で示す。)。
【0030】ピストン9が上死点近傍に位置するように
なり前記燃焼室を形成するようになると当該燃焼室内で
は吸入空気と機関燃料との混合気の圧縮・点火が行われ
て爆発する。この爆発によりピストン・ヘッド9やシリ
ンダ・ブロック4やシリンダ・ヘッド6等が高温高圧と
なるまた、シリンダ・ヘッド6には、燃焼室に臨むよう
に点火プラグ15を取り付けてあり、点火プラグ15に
は、該点火プラグ15に駆動電流を印加する図示しない
イグナイタを接続してある。
【0031】前記シリンダ・ヘッド6には、吸入空気ポ
ート17の開口端と排気ポート19の開口端とが燃焼室
に臨むよう形成されてあるとともに、インジェクタ21
が燃焼室に臨むように取り付けてある。
【0032】前記吸入空気ポート17の開口端は、シリ
ンダ・ヘッド6に進退自在に支持された吸入弁であるイ
ンレット・バルブ23によって開閉される。また、前記
排気ポート19の各開口は、シリンダ・ヘッド6に進退
自在に支持された排気弁であるエキゾースト・バルブ2
5により開閉される。そして、これらのインレット・バ
ルブ23およびエキゾースト・バルブ25は、動弁機構
24によって開閉される。
【0033】また、ピストン9は前記の如くピストン・
ヘッド9が高温高圧となるので劣化し易い。そこで、こ
の劣化防止用にピストン・ヘッド9の内部には、機関作
動油である潤滑油26を流通させるクーリング・チャネ
ル27をピストン9の外縁に沿って環状に形成し、この
クーリング・チャネル27に潤滑油26を流すことでピ
ストン9を冷却する。
【0034】クーリング・チャネル27を潤滑油26が
流れる間にクーリング・チャネル27の内壁から潤滑油
26に熱が伝わり、伝熱によって高熱となった潤滑油2
6はクーリング・チャネル27から排出される。
【0035】またクーリング・チャネル27には吸熱前
のすなわち新規な潤滑油26が導入される開口と排出さ
れる開口を有し、それぞれ流体導入口28と流体排出口
30という。
【0036】クーリング・チャネル27への潤滑油26
の供給は、オイル・ジェット・ノズル29で行う。そし
て、オイル・ジェット・ノズル29の内燃機関への取付
け位置は、ピストン9が下限に達したときのピストン9
の下端よりも下方かつ近傍である。そして、ピストン9
が下限に達したときにクーリング・チャネル27の流体
導入口28にオイル・ジェット・ノズル29の吐出口3
1が対向するようにしてある。したがって、当該吐出口
31から出た潤滑油26は、クーリング・チャネル27
の流体導入口28からクーリング・チャネル27内に供
給され、その後、前記のように流体排出口30から排出
され、前記オイル・パンに自然落下する。
【0037】自然落下した潤滑油26は再びオイル・ジ
ェット・ノズル29からクーリング・チャネル27に供
給されるが、それ以外にもオイル・パン内の潤滑油26
は図示しない、クランク・シャフト10のメーン・ベア
リング,コンロッド・ベアリング,カム・シャフト・ベ
アリング,バルブ機構,タイミング・ギヤ,エンジン補
機類の回転部,摺動部,点または線および面接触部分に
オイル・ポンプによって自動的に潤滑されるようになっ
ている。
【0038】これらの潤滑経路は各エンジンによってそ
れぞれ異なるが、図1を参照して一例を挙げると、オイ
ル・パン内に蓄えられた潤滑油は、オイル・ストレーナ
34によって大きなゴミが除去され、オイル・ポンプ3
2で吸い上げられ、調整バルブ33を経由した後、オイ
ル・フィルタ36に送られ、再び小さなゴミが除去さ
れ、前記オイル・ジェット・ノズル29や油の通路であ
るオイル・ギャラリに圧送されて前記のごとくエンジン
各部を潤滑し、再びオイル・パン内に戻ってくる。
【0039】このオイル・パンの中に本発明に係る蓄熱
装置Aが収納されており、この蓄熱装置A内にオイル・
パンに溜まった前記潤滑油の一部が自動的に入り込み、
蓄熱装置A内を充填するようになっている。
【0040】また、蓄熱装置Aには、前記ウォータ・ジ
ャケット3に高温の機関冷却水(冷却液)を保温供給す
る冷却水用保温容器40と、AT12に高温のATFを
供給する作動油用保温容器44(ATFの供給元)とを
収納するケース体48を有する。
【0041】なお、機関作動油とATFと機関冷却水と
のうち、最も熱伝導率の低い媒体が機関作動油であり、
次に熱伝導率が低い媒体がATFであり、最も熱伝導率
の高い媒体が機関冷却水である。
【0042】以下蓄熱装置Aについて詳述する。
【0043】冷却水用保温容器40は、内燃機関1の運
転中に加熱され高温となった機関冷却水を貯留し当該機
関冷却水の高温状態を維持して熱を蓄え、必要時に前記
高温機関冷却水をウォータジャケットその他の昇温必要
箇所に流す容器である。その他の昇温必要箇所として
は、ウォータジャケット以外に例えば車輌室内に設けた
室内用暖房装置のヒータコア(図示せず)等を挙げられ
る。
【0044】冷却水用保温容器40は、前記ウォータ・
ジャケット3との間で機関冷却水を流通させる冷却水流
通路41を有している。冷却水流通路41には機関冷却
水用ポンプ42と制御弁43を有する。
【0045】作動油用保温容器44は、AT12が作動
することで高温となった作動油を貯留し当該作動油の高
温状態を維持して熱を蓄え、必要時に前記高温作動油を
前記駆動装置の運動部分(図示せず)に流す容器であ
る。
【0046】作動油用保温容器44は、AT12との間
で作動油を流通させる油流通路45を有している。この
油流通路45は油ポンプ46とATFウォーマ47を有
する。なお油流通路45を流れる油はAT12に用いら
れる制御油として機能させてもよい。ATFウォーマ4
7は、機関冷却水温が高い時にATFと機関冷却水との
間で熱交換を行う熱交換器であり、そのためATFウォ
ーマ47には、機関冷却水路47aを介してウォータ・
ジャケット3内の機関冷却水が循環供給されるようにな
っている。
【0047】またケース体48は、前記のごとく保温容
器40および44を収納するとともに併せてケース体4
8内には内燃機関の作動油が充填され、必要時に前記機
関作動油を前記内燃機関の運動部分に流すための容器で
ある。またケース体48は、内燃機関1の運転中に加熱
され高温となった機関作動油の高温状態を維持して熱を
蓄える保温容器として機能する。
【0048】よって、内燃機関1の作動油と、AT12
の作動油と、内燃機関1の冷却液との三媒体のうち、少
なくとも二つの媒体を貯留する保温容器を備えたものが
本発明に係る蓄熱装置Aということができる。
【0049】加えてケース体48は、オイルパンの一部
としてオイルパン内に形成してもよくまたオイルパンの
外部に形成してもどちらでもよいが、いずれにしろオイ
ルパンに自然落下した前記機関作動油がケース体48に
供給されるようになっている。
【0050】また、ケース体48に機関作動油を充填さ
せたのは、前記三媒体のうち最も熱伝導率の低い媒体だ
からである。
【0051】よって、蓄熱装置Aは、前記三媒体のうち
最も熱伝導率の低い媒体を前記保温容器であるケース体
48に入れ、当該ケース体48内に入れられた機関作動
油内で他の媒体であるATFと機関冷却水とを貯留した
容器ということもできる。
【0052】次にこのような構成の蓄熱装置Aの作用効
果を述べる。
【0053】蓄熱装置Aでは、ケース体48自体が保温
容器として機能するのでケース体48に入れられている
機関作動油を保温する。よって、機関作動油が冷えにく
いのでケース体48に収納してある冷却水用保温容器4
0と作動油用保温容器44の保温性は一層高まる。
【0054】加えて、蓄熱装置Aは、そのケース体48
で機関作動油の保温を行うだけでなく、当該機関作動油
内でATFと機関冷却水の二つの媒体をも保温する装置
であるので、各媒体ごとに蓄熱装置を設けた状態で当該
各媒体を保温管理する場合と比べ、一括してヒートマネ
ージすることもできる。
【0055】しかして熱伝導とは、熱が物質中の高温の
部分から低温の部分へ移動する現象であるから、最低熱
伝導率媒体である機関作動油内でそれよりも熱伝導率が
高い媒体である二番媒体のATFおよび最も熱伝導率の
高い機関冷却水を貯留すれば、実質上、熱伝導率の低い
媒体でそれよりも熱伝導率が高い媒体を保温することに
なる。
【0056】しかもこれら三媒体はもともと保温容器に
入れられた状態にある。よって、機関作動油に比べ熱伝
導率が高いATFや機関冷却水はそれら自体を保温する
保温容器による保温と相俟って二重に保温される、すな
わちATFや機関冷却水はそれら自体を保温する保温容
器が機関作動油によって包み込まれるようになるので相
乗効果が高まり一段と保温性が向上する。
【0057】この結果、ATFや機関冷却水の高温状態
をそれだけ長く維持できる。したがって、早期暖機を一
層向上できる。
【0058】なお、この実施形態では、三媒体のうち最
も熱伝導率の低い媒体である機関作動油を保温容器であ
るケース体48に入れ、ケース体48内に入れられた機
関作動油内でAT12の作動油であるATFと機関冷却
水とを貯留したものを例示したが、機関作動油で貯留す
る媒体をAT12の作動油か機関冷却水のどちらか一方
だけにしてもよいのは勿論である。
【0059】要するに、保温容器であるケース体48内
に内燃機関の作動油を貯留するとともに、この作動油内
に、ATFおよび機関冷却液のうちの少なくとも一方の
媒体を貯留した蓄熱装置が本実施形態に係る蓄熱装置A
である。また、好適には、熱伝導率の最も低い媒体内に
それよりも熱伝導率の低い媒体を貯留する形態が保温性
からいって好ましいが、前記三媒体のうち二番目に熱伝
導率の低い二番媒体であるATFで機関冷却水を貯留す
る場合も考えられる。
【0060】さらにこの実施形態では蓄熱装置AをAT
に適用した場合を述べたが、手動変速機MTや、または
四輪駆動に用いられ変速機からの動力を前後輪へ分配す
るトランスファ等への適用もできる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明蓄熱装置によ
れば、機関冷却水だけでなく作動油についても、すなわ
ち異種類の媒体に十分な蓄熱ができるばかりか、これら
異種類の媒体についてそのヒートマネージが簡単に行え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明蓄熱装置を内燃機関とその駆動装置に適
用した場合を一部を省略して示す概略構成断面図
【符号の説明】
A 蓄熱装置 1 内燃機関 2 気筒 3 ウォータ・ジャケット 4 シリンダ・ブロック(機関本体) 6 シリンダ・ヘッド 9 ピストン 9a ピストン・ヘッドに設けた凹部 9b ピストン・ヘッド 10 クランク・シャフト 11 コンロッド 12 オートマチック・トランスミッション(駆動装
置) 13 作動油用保温容器(ATF供給元)との接続部
分 14 未だ燃焼室となっていない空間部 15 点火プラグ 17 吸入空気ポート 19 排気ポート 21 インジェクタ 23 インレット・バルブ 24 動弁機構 25 エキゾースト・バルブ 26 潤滑油(内燃機関の作動油) 27 クーリング・チャネル 28 流体導入口 29 オイル・ジェット・ノズル 30 流体排出口 31 オイル・ジェット・ノズルの吐出口 32 オイル・ポンプ 33 調整バルブ 34 オイル・ストレーナ 36 オイル・フィルタ 40 冷却水用保温容器 41 冷却水流通路 42 機関冷却水用ポンプ 43 制御弁 44 作動油用保温容器 45 油流通路 46 油ポンプ 47 ATFウォーマ 48 ケース体(保温容器)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の作動油と、 前記内燃機関の動力を車輪伝達する駆動装置の作動油
    と、 内燃機関の冷却液との三媒体のうち、少なくとも二つの
    媒体を貯留する保温容器を備えた蓄熱装置。
  2. 【請求項2】 前記三媒体のうち最もまたは二番目に熱
    伝導率の低い媒体を前記保温容器に入れ、当該保温容器
    内に入れられた媒体内で他の媒体を貯留したことを特徴
    とする請求項1記載の蓄熱装置。
  3. 【請求項3】 保温容器内に内燃機関の作動油を貯留す
    るとともに、この作動油内に、前記内燃機関の動力を車
    輪に伝達する駆動装置の作動油および前記内燃機関の冷
    却液のうちの少なくとも一方の媒体を貯留した蓄熱装
    置。
  4. 【請求項4】 内燃機関の運転中に加熱され高温となっ
    た機関冷却水を貯留し当該機関冷却水の高温状態を維持
    して熱を蓄え、必要時に前記高温機関冷却水を内燃機関
    の本体その他の昇温必要箇所に流す冷却水用保温容器
    と、 前記内燃機関の動力を車輪に伝達する駆動装置が作動す
    ることで高温となった作動油を貯留し当該作動油の高温
    状態を維持して熱を蓄え、必要時に前記高温作動油を前
    記駆動装置の運動部分に流す作動油用保温容器と、 前記両保温容器を収納するとともに併せて内燃機関の作
    動油が充填され、必要時に前記機関作動油を前記内燃機
    関の運動部分に流すケース体とを備えた蓄熱装置。
  5. 【請求項5】 前記ケース体は、内燃機関の運転中に加
    熱され高温となった前記機関作動油の高温状態を維持し
    て熱を蓄える保温容器であることを特徴とする請求項4
    記載の蓄熱装置。
JP2000302631A 2000-10-02 2000-10-02 蓄熱装置 Pending JP2002106346A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000302631A JP2002106346A (ja) 2000-10-02 2000-10-02 蓄熱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000302631A JP2002106346A (ja) 2000-10-02 2000-10-02 蓄熱装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002106346A true JP2002106346A (ja) 2002-04-10

Family

ID=18783951

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000302631A Pending JP2002106346A (ja) 2000-10-02 2000-10-02 蓄熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002106346A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002242637A (ja) * 2001-02-15 2002-08-28 Toyota Motor Corp 蓄熱装置を備えた内燃機関
KR20170107792A (ko) * 2016-03-16 2017-09-26 주식회사 엘지화학 배터리 모듈

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002242637A (ja) * 2001-02-15 2002-08-28 Toyota Motor Corp 蓄熱装置を備えた内燃機関
KR20170107792A (ko) * 2016-03-16 2017-09-26 주식회사 엘지화학 배터리 모듈
JP2019502232A (ja) * 2016-03-16 2019-01-24 エルジー・ケム・リミテッド バッテリーモジュール
US10601089B2 (en) 2016-03-16 2020-03-24 Lg Chem, Ltd. Battery module
KR102172515B1 (ko) 2016-03-16 2020-10-30 주식회사 엘지화학 배터리 모듈

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10001038B2 (en) Heat-insulated system for lubricating rotating and oscillating components of a motor vehicle
KR101601234B1 (ko) 냉각수 제어밸브를 갖는 엔진시스템
US20180347419A1 (en) Oil circulation system of internal combustion engine
US20200131977A1 (en) Integrated flow control valve and engine system including the same
JP2010096062A (ja) 二槽式オイルパン
JP2002106346A (ja) 蓄熱装置
KR101619405B1 (ko) 냉각수 제어밸브를 갖는 엔진시스템
JP3536632B2 (ja) 内燃機関の潤滑装置
KR100892525B1 (ko) 요소탱크를 이용한 자동변속기 오일 냉각 장치
KR101684553B1 (ko) 냉각수 제어밸브를 갖는 엔진시스템
JP2006207540A (ja) 機関油供給装置
JP4167102B2 (ja) 内燃機関の潤滑装置
KR100346480B1 (ko) 엔진의 웜업 시간 단축을 위한 수냉식 엔진 냉각 시스템
US2285248A (en) Cooling system for internal combustion engines
JP2004232483A (ja) 蓄熱装置
FR2762360A1 (fr) Moteur de vehicule automobile comportant un carter isolant
CN107664075A (zh) 发动机组件及具有其的车辆
US11125185B2 (en) Engine assembly with heat management system
JPS595827A (ja) 内燃機関の冷却装置
KR100405345B1 (ko) 디젤차량의 크랭크 저널 윤활장치
RU97114069A (ru) Система поддержания оптимального теплового режима двигателя внутреннего сгорания
KR19990030121U (ko) 자동차용 냉각수 순환장치
JP2002188422A (ja) 内燃機関の潤滑装置
JPS5910726A (ja) 内燃機関の冷却装置
JP2004052734A (ja) 蓄熱装置を備えた内燃機関