JP2002104622A - 市場在庫管理システムおよび市場在庫管理方法 - Google Patents

市場在庫管理システムおよび市場在庫管理方法

Info

Publication number
JP2002104622A
JP2002104622A JP2000298872A JP2000298872A JP2002104622A JP 2002104622 A JP2002104622 A JP 2002104622A JP 2000298872 A JP2000298872 A JP 2000298872A JP 2000298872 A JP2000298872 A JP 2000298872A JP 2002104622 A JP2002104622 A JP 2002104622A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
product
sales
agent
market
agency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000298872A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisaaki Kono
寿明 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2000298872A priority Critical patent/JP2002104622A/ja
Publication of JP2002104622A publication Critical patent/JP2002104622A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cash Registers Or Receiving Machines (AREA)
  • Warehouses Or Storage Devices (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各代理店の在庫管理を、製造元で一括管理す
ることにより、市場在庫の有効活用を図る。 【解決手段】 製造元であるメーカ側サーバ装置は、代
理店から小売店への製品出荷情報、および代理店の製品
在庫情報を、各代理店から取得し(ステップS1,S
2)、その取得した各代理店の製品出荷情報および製品
在庫情報に基づいて、次月販売予測数量を計算し(ステ
ップS3)、その計算した次月販売予測数量を元に生産
をするか、生産中止にするかなどの判断を行う(ステッ
プS4,S5)。その結果、生産中止とする場合には、
市場での売れ行きが落ちてきた製品については、売れ行
きが落ちている代理店から、まだ売れている代理店への
在庫製品の転売、または同一代理店の場合には倉庫間移
動を指示して、市場での在庫調整を行う(ステップS
7)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製造元であるメー
カから複数の代理店を経由して全国の小売店に製品を販
売する商品流通システムに適用される市場在庫管理シス
テムおよび市場在庫管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】製造元であるメーカから複数の代理店を
経由して全国の小売店に製品を販売する商品流通システ
ムにあっては、従来、製造元であるメーカはメーカ単独
で製品在庫を管理し、各代理店は各代理店単独で製品在
庫を管理している。そのため、製造元で製造し、各代理
店に販売した製品Aが、ある代理店では在庫切れを起こ
す寸前であるのに対し、他の代理店では在庫過剰になっ
ているといったケースが発生している。同様に、小売店
においても、製品在庫は小売店単独で管理しているた
め、ある小売店では在庫切れを起こす寸前であるのに対
し、他の小売店では在庫過剰になっているといったケー
スが発生している。
【0003】そこで、このような小売店での不要な製品
在庫を解消する1つの方法が、特開平2000−995
93号公報に開示されている。
【0004】この特開2000−99593号公報に開
示された商品在庫管理方法は、複数店舗(小売店)間で
商品在庫を管理するに際して、各店舗では在庫を解消し
たい商品(製品)に関する商品在庫情報を、インターネ
ット上にあらかじめ設けた商品在庫情報の掲示板領域に
登録し、登録を行った以外の店舗は商品在庫情報の掲示
板領域を閲覧して、他店舗の商品在庫情報を知ることが
できるようになっている。これにより、複数の店舗間で
デッドストックになりそうな商品について、店舗間で公
売をかけることが可能となり、各店舗におけるデッドス
トックの解消が促進されることになる(これを従来技術
1という)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術1の商品在庫管理方法では、インターネット上にわざ
わざ自分の店を登録し、その後に処分したい在庫情報を
掲載するという手間が必要となるといった問題があっ
た。
【0006】また、インターネットの掲載板情報である
ために、誰もが閲覧できるようになっており、競合他社
に情報を流すことにもなるので、機密性に欠けるといっ
た問題もあった。この問題を解決するためには、閲覧で
きる小売店を限定することも考えられるが、それでは流
通経路が限定されてしまい、インターネット上の掲示板
に登録する意義が薄れてしまうといった問題もあった。
【0007】また、従来技術1の商品在庫管理方式は、
製造元から各代理店、各代理店から各小売店(店舗)と
いった商品流通の流れの中にあって、小売店の流通在庫
管理だけを目的としており、代理店での在庫管理が考慮
されていないため、市場の在庫(代理店の在庫および小
売店の在庫)の有効活用という意味では、不十分な管理
方式となっている。また、現況では、小売店においては
在庫を極力持たない傾向にあり、在庫はむしろ代理店側
で持つ傾向にあるので、小売店での在庫管理よりも代理
店での在庫管理に重点をおいた方が、市場の在庫管理と
いう意味ではより大きな効果が得られる。
【0008】本発明は係る問題点を解決すべく創案され
たもので、その目的は、各代理店の在庫管理を、製造元
で一括管理することにより、市場在庫の有効活用を図っ
た市場在庫管理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の市場在庫管理システムは、各代理店に設置
された代理店端末と、製造元に設置された製造元サーバ
装置とが通信ネットワークを介して接続され、各代理店
の製品在庫情報を製造元サーバ装置で管理する市場在庫
管理システムにおいて、前記製造元サーバ装置は、代理
店から小売店への製品出荷情報、および代理店の製品在
庫情報を、各代理店端末から取得する取得手段と、該当
製品の市場全体での販売数量を推定し、各代理店での売
れ行き分析を行う分析手段と、この売れ行き分析の結
果、市場での売れ行きが落ちてきた製品については、売
れ行きが落ちている代理店から、まだ売れている代理店
への在庫製品の移動、または同一代理店の場合には倉庫
間移動を指示する移動指示手段とを備えたことを特徴と
する。また、上記構成において、前記取得手段より取得
した各代理店の製品出荷情報および製品在庫情報をそれ
ぞれ蓄積する代理店出荷情報データベースおよび代理店
在庫情報データベースと、製品ごとの販売指数データを
蓄積する販売指数データベースとを備えており、前記分
析手段は、これら代理店出荷情報データベースおよび販
売指数データベースに蓄積されている各代理店の製品出
荷情報および販売指数に基づいて、該当製品の市場全体
での販売数量を推定し、各代理店での売れ行き分析を行
う。
【0010】このような特徴を有する本発明によれば、
製造元サーバ装置と、各代理店の端末とを直接ネットワ
ークを結ぶことにより、製造元サーバ装置は、代理店か
ら小売店への製品出荷情報、および代理店の製品在庫情
報を、各代理店の代理店端末からリアルタイム取得する
ことができる。製造元サーバ装置は、取得した各代理店
の製品出荷情報およびその製品の月別販売指数データに
基づいて、該当製品の市場全体での販売数量を推定し、
各代理店での売れ行き分析を行う。また、その製品の市
場全体の需要予測や、地域別販売動向などを分析する。
その結果、売れ行きが落ちている代理店から、まだ売れ
ている代理店への在庫製品の移動(転売等)、または同
一代理店の場合には倉庫間移動を指示する。
【0011】これにより、在庫を多く抱えている代理店
から在庫切れを起こしそうな代理店への製品移動が発生
するので、市場(特に代理店)での不要在庫を減らすこ
とができる。
【0012】このように、本発明の市場在庫管理システ
ムによれば、製造元であるメーカ側において、代理店か
ら小売店への物流がわかり、なおかつ代理店での在庫も
わかる。また、メーカ側で各代理店の製品出荷情報や製
品在庫情報を管理するので、市場での機密性も確保され
ることになる。さらに、メーカ側で各代理店の製品出荷
情報や製品在庫情報を管理するので、これらの情報を元
に、過剰生産とならないように生産調整を行うこともで
きる。
【0013】また、本発明の市場在庫管理方法は、コン
ピュータシステムにより、各代理店の製品在庫情報を製
造元で管理する方法であって、前記製造元は、代理店か
ら小売店への製品出荷情報、および代理店の製品在庫情
報を、各代理店から取得する第1の段階と、該当製品の
市場全体での販売数量を推定し、各代理店での売れ行き
分析を行う第2の段階と、この売れ行き分析の結果、市
場での売れ行きが落ちてきた製品については、売れ行き
が落ちている代理店から、まだ売れている代理店への在
庫製品の移動、または同一代理店の場合には倉庫間移動
を指示する第3の段階とを備えたことを特徴とする。
【0014】このような特徴を有する本発明によれば、
製造元であるメーカが、各代理店と直接ネットワークを
結ぶことで、代理店から小売店への製品出荷情報、およ
び代理店の製品在庫情報を、各代理店からリアルタイム
取得することができる。メーカでは、取得した各代理店
の製品出荷情報およびその製品の販売指数に基づいて、
該当製品の市場全体での販売数量を推定し、各代理店で
の売れ行き分析を行う。また、その製品の市場全体の需
要予測や、地域別販売動向などを分析する。その結果、
売れ行きが落ちている代理店から、まだ売れている代理
店への在庫製品の転売、または同一代理店の場合には倉
庫間移動を指示する。
【0015】これにより、在庫を多く抱えている代理店
から在庫切れを起こしそうな代理店への製品移動が発生
するので、市場(特に代理店)での不要在庫を減らすこ
とができる。
【0016】このように、本発明の市場在庫管理方法に
よれば、製造元であるメーカ側において、代理店から小
売店への物流がわかり、なおかつ代理店での在庫もわか
る。また、メーカ側で各代理店の製品出荷情報や製品在
庫情報を管理するので、市場での機密性も確保されるこ
とになる。さらに、メーカ側で各代理店の製品出荷情報
や製品在庫情報を管理するので、これらの情報を元に、
過剰生産とならないように生産調整を行うこともでき
る。
【0017】つまり、本発明の市場在庫管理方法によれ
ば、メーカ側での生産調整、各代理店間での在庫製品の
転売などの柔軟な対応により、市場での不要在庫を有効
かつ効果的に減らすことが可能となる。
【0018】また、本発明の市場在庫管理方法によれ
ば、前記第2の段階では、当該製品が属する製品カテゴ
リ単位で販売数量の推定および売れ行き分析を行うこと
を特徴とする。
【0019】このような特徴を有する本発明によれば、
例えば、月別販売指数を計算するのに単品ごとに計算を
行うと、新製品や廃番品になった製品が考慮されなくな
る(特に、新製品については全く計算できない)が、製
品カテゴリ単位で行うことで、このような新製品や廃番
品についても考慮されることになる。
【0020】また、本発明の市場在庫管理方法によれ
ば、前記第3の段階では、代理店間の在庫製品の移動に
際して、売れ行きが落ちている代理店から、まだ売れて
いる代理店への在庫製品の転売で対応し、転売に要する
物流費のみを製造元で負担することを特徴とする。
【0021】このような特徴を有する本発明によれば、
メーカ側では、返品を受けることがなく、物流費として
支払う返品手数料だけでよいので費用が安くすみ、無駄
な生産を行わなくてよい。また、過剰在庫を持つ代理店
では、不良在庫が精算でき、在庫不足の代理店では、必
要量を確保でき、継続して売上も確保できる、といった
具合に、市場の在庫をコントロールでき、有効活用する
ことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0023】図1は、本発明の市場在庫管理方法が適用
される市場在庫管理システムの全体構成図である。
【0024】このシステムは、取引のある各代理店に設
置された代理店端末1a,1b,1c・・・と、製造元
(メーカ側)のサーバ装置2とが、ネットワーク(公衆
回線)Nを介して接続された構成となっている。ただ
し、代理店端末1a,1b,1c・・・と製造元サーバ
装置(以下、メーカ側サーバ装置という)2とは、イン
ターネット等の通信ネットワークで接続されていてもよ
い。
【0025】また、メーカ側サーバ装置2は、代理店通
信管理コンピュータ21を経由してネットワークNに接
続されており、装置2内には、この代理店通信管理コン
ピュータ21と、市場在庫管理用コンピュータ22と、
データベースサーバ23とがLAN24等によって接続
された構成となっている。また、市場在庫管理用コンピ
ュータ22は、代理店から小売店への製品出荷情報、お
よび代理店の製品在庫情報を、各代理店端末1a,1
b,1c・・・から取得する取得手段と、該当製品の市
場全体での販売数量を推定し、各代理店での売れ行き分
析を行う分析手段と、この売れ行き分析の結果、市場で
の売れ行きが落ちてきた製品については、売れ行きが落
ちている代理店から、まだ売れている代理店への在庫製
品の移動、または同一代理店の場合には倉庫間移動を指
示する移動指示手段とを備えている。
【0026】図2は、データベースサーバ23で管理さ
れている各種データベースの例を示している。データベ
ースサーバ23で管理されているデータベースの種類と
しては、代理店在庫情報データベース23a、代理店販
売(出荷)情報データベース23b、販売指数データベ
ース23cの3種類が用意されている。代理店在庫情報
データベース23aには、代理店コード、製品品番、在
庫数の各データが格納されている。また、代理店販売情
報データベース23bには、代理店コード、注文元小売
店コード、製品品番、受注数、受注日、出荷日の各デー
タが格納されている。また、販売指数データベース23
cには、前年度および今年度の月別の販売指数が格納さ
れている。データベースサーバ23では、これらのデー
タを蓄積し、分析できるように、日々データを更新して
いる。また、これらのデータは、本実施形態では、汎用
の表計算ソフトにて分析できるようになっている。
【0027】また、市場全体での販売数量の推定につい
ては、各代理店より収集した情報(製品出荷情報および
製品在庫情報)を元に、直近(ここでは、3ケ月とす
る)の販売傾向と、月別販売指数とから、次月の当該製
品の販売数量を推定する。
【0028】ここで、販売数量を推定する処理の具体例
について説明する。
【0029】ある製品が、2000年7月に800個、
2000年8月に500個、全代理店から全小売店へ出
荷(販売)されたとする。
【0030】また、月別販売指数は、次のようにして計
算する。すなわち、前年度の当該製品が属するカテゴリ
(例えば、浴用品、台所用品、バケツ、清掃用品、・・
・といったカテゴリ)に含まれる全製品の販売重量、例
えば、当該製品が清掃用品のカテゴリに属している場合
には、清掃用品に属する全製品の前年度の代理店から小
売店への販売重量が、下表1に示す通りであったとする
と、月平均販売重量は1633kgとなり、月ごとの実
績をこの月平均販売重量(平均値)で割った値が月別販
売指数となる。
【0031】
【表1】
【0032】つまり、清掃用品のカテゴリの月別販売指
数は、下表2に示す通りとなる。
【0033】
【表2】
【0034】この月別販売指数は、単品ごとに設定する
と、新製品や廃番品になった製品が考慮されなくなると
いった不具合を生じるため、カテゴリ単位で計算を行う
ようになっている。例えば、台所用ペダル付きゴミ入れ
(商品名「ペダルぺール」)には、その容量、色、ある
いは寸法(形状)などの違いによって種々の製品がある
が、これらを1つのカテゴリ単位(ペダルぺール)とし
て、計算を行うような場合である。仮に、単品ごとに月
別販売指数を計算しようとすると、製品自体の種類が膨
大(何千種類等)であるため、計算量も膨大なものとな
ってしまう。また、新製品については、前の月の販売実
績がないため、ある程度販売実績が上がるまで在庫管理
が行えないといった不具合が生じるが、製品カテゴリ単
位で計算することで、計算量も削減でき、新製品や廃番
品の管理も行えることになる。
【0035】この月別販売指数と、上記で説明した販売
数量とに基づいて、2000年9月に当該製品がどのく
らい販売されるかを、下式(1)によって計算する。
【0036】 {([00年8 月販売数量]×[9 月販売指数]) ÷[00年7 月販売数量]×[8 月販売指数])}×[00年8 月販売数量] ・・・(1) すなわち、この例では、 (500×1.53)÷(800×0.8)×500≒
598 となり、2000年9月の当該製品の販売予測数量は、
598個となる。
【0037】この例では増えているが、この販売予測数
量が減少傾向にあり、かつ、生産コストに見合わないよ
うな販売数量であれば、生産中止にして、廃番という判
断をメーカ側で行うことになる。このような処理の流れ
を図3に示す。
【0038】図3に示すフローチャートに従って、再度
説明する。
【0039】メーカ側サーバ装置2では、代理店から小
売店への前日の製品出荷(販売)情報、および代理店の
前日の製品在庫情報を、各代理店端末1a,1b,1c
・・・から日々取得する(ステップS1)。取得した製
品販売情報は、データベースサーバ23の代理店販売情
報データベース23bに蓄積され、製品在庫情報は、デ
ータベースサーバ23の代理店在庫情報データベース2
3aに蓄積される(ステップS2)。このようにして日
々の情報を蓄積して行き、月末になると、メーカ側サー
バ装置2では、次月の販売予測数量の計算を行う(ステ
ップS3)。この計算は、すでに上記で説明した通りで
ある。この後、計算した次月の販売予測数量を元に、そ
の製品の生産を行うか中止するかの判断を行う(ステッ
プS4,S5)。このときの判断基準は、販売予測数量
が減少傾向にあり、かつ、生産コストに見合わないよう
な販売数量であるか否かで判断する。その結果、これら
の条件の1つでも解消されていれば(ステップS5でN
oと判断されれば)、ステップS6へと動作を進め、従
来通り通常の生産活動を行う。
【0040】一方、これらの条件を全て満たしていれば
(ステップS5でYesと判断されれば)、ステップS
7へと動作を進め、その製品の生産を中止して、市場の
在庫調整を行うことになる。以下、このステップS7の
在庫調整について説明する。
【0041】図4は、代理店の在庫分析を行うための帳
票例を示している。
【0042】先程のステップS4、ステップS5で、例
えば製品品番「AAAAAAA」の製品が、生産中止に
なったとする。図4に示す帳票には、この製品品番「A
AAAAAA」を取り扱っている代理店「ああああ〜ち
ちちち」での現在の在庫数、受注残、直近1ケ月の出荷
数が示されている。
【0043】メーカ側サーバ装置2では、この帳票の内
容を参照して、各代理店の売れ行きをチェックする。図
4に示す例では、代理店「かかかか」では、ここ1ケ月
の出荷数量は250個で、受注残も250個であるのに
対して、在庫は2500個と十分すぎる在庫が残ってい
る。製品「AAAAAAA」は生産中止となっており、
代替品の新製品がすでに市場に投入される予定になって
いるため、製品「AAAAAAA」は今後売れる予定は
ない。この場合、従来であれば、代理店で不要になった
製品は、日用品の商慣習から返品となり、メーカとして
は、返品に対する代金を代理店に支払わなければならな
い。一方で、代理店「いいいい」では、在庫数336個
に対して受注残が2390個とまだまだ製品の動きが活
発で、現状でも品切れ状態である。
【0044】このような現象は、広域のチェーン店等で
は、新旧製品の棚の入れ替え時期が違うために少なから
ず起きるものである。また、代理店からメーカに新たに
発注しようとしても、すでに生産中止になっているの
で、今後入手できる予定はない。無理やりメーカに製品
を作らせることもできるが、メーカ側ではすでに生産中
止にしている製品なので、再度生産に取りかかるには、
準備も必要になり、それによる工数、手間がかかって、
コストもかかることになる。
【0045】そこで、メーカ側サーバ装置2では、代理
店「かかかか」から代理店「いいいい」への製品の転売
を双方に指示(提案)する。また、同一代理店での製品
の移動に関しては、図4に示すような詳細な帳票(ただ
し、この場合は代理店営業所単位の帳票)を代理店側に
提示して、製品の移動を促す。
【0046】これらは、メーカ側サーバ装置2から代理
店側端末1a,1b,1c・・・に対して製品移動の指
示を送出するようにしてもよいし、メーカの営業担当者
が帳票を直接提示して、製品の移動を促すようにしても
よい。この場合、代理店側にとっては、単に自社内での
倉庫間移動となるために、通常のルーティン作業範囲内
で製品の移動が行われる。異なった会社間での転売につ
いては、日々収集しているその代理店の在庫情報と、図
4に示すような各代理店での在庫情報とを提示して、転
売の要否を決定する。
【0047】物流については、代理店「いいいい」が代
理店「かかかか」に注文をし、代理店「かかかか」が、
通常の小売店からの注文と同じように配車の手配をし
て、製品「AAAAAAA」を代理店「いいいい」に届
ける。
【0048】製品そのものの売買は、このようにして代
理店「かかかか」と代理店「いいいい」との間で行われ
るが、この場合、代理店「かかかか」では、物流費が余
分にかかってしまうことになる。そのため、この分につ
いては、例えば返品手数料として、メーカ側から代理店
「かかかか」に、要した物流費が支払われることにな
る。
【0049】従来は、代理店で不要になった製品につい
ては、メーカ側で返品を受け付け、返品された製品につ
いては、元々メーカから代理店に卸したときの卸値で引
き取っていた。しかしながら、本発明の市場在庫管理方
法をとることにより、メーカ側および代理店側では、次
のようなメリットが生じる。
【0050】すなわち、メーカ側では、返品を受けるこ
とがなく、返品手数料だけでよいので費用が安くすみ、
無駄な生産を行わなくてよい。また、代理店「かかか
か」側では、不良在庫が精算できる。代理店「いいい
い」では、必要量を確保でき、継続して売上も確保でき
る、といった具合に、市場の在庫をコントロールでき、
有効活用することができる。また、このような情報は定
期的に(日々)更新されるので、市場全体の在庫を常に
把握することができ、このような状況(代理店側の余剰
在庫や在庫不足)に対して迅速に対応することができ
る。
【0051】
【発明の効果】本発明の市場在庫管理システムおよび市
場在庫管理方法によれば、代理店での売れ行き分析の結
果、生産中止になった製品に対し、その製品の代理店間
での売買や同一代理店内での倉庫間移動等により、市場
での需要と供給のバラスンをとることができる。これに
より、製造元は無駄な生産をしなくてすむ。また、市場
で偏在している在庫を返品というかたちで精算しなくて
もむ。さらに、無駄な生産をせずにすむので、次の新製
品、既存製品の生産に生産ラインを有効に活用すること
ができる。また、代理店は、必要な製品を確保できるこ
とで、小売店に確実に製品を供給できる。また、不良在
庫を抱えた代理店にとっては、不良在庫を有効に精算で
きる。
【0052】また、本発明の市場在庫管理方法によれ
ば、当該製品が属する製品カテゴリ単位で販売数量の推
定および売れ行き分析を行うので、例えば、月別販売指
数を計算するのに単品ごとに計算を行うと、新製品や廃
番品になった製品が考慮されなくなる(特に、新製品に
ついては全く計算できない)が、製品カテゴリ単位で行
うことで、このような新製品や廃番品も考慮した分析が
可能となる。また、単品ごとに月別販売指数を計算しよ
うとすると、製品自体の種類が膨大(何千種類等)であ
るため、計算量も膨大なものとなってしまうが、製品カ
テゴリ単位で計算することで、計算量自体を少なくする
ことができる。さらに、新製品については、前の月の販
売実績がないため、ある程度販売実績が上がるまで在庫
管理が行えないといった不具合が生じるが、製品カテゴ
リ単位で計算することで、このような不具合も解消する
ことができる。
【0053】また、本発明の市場在庫管理方法によれ
ば、代理店間の在庫製品の移動に際して、売れ行きが落
ちている代理店から、まだ売れている代理店への在庫製
品の転売で対応し、転売に要する物流費のみを製造元で
負担するので、製造元では、返品を受けることがなく、
物流費として支払う返品手数料だけでよいので費用が安
くすみ、無駄な生産を行わなくてよい。また、過剰在庫
を持つ代理店では、不良在庫が精算でき、在庫不足の代
理店では、必要量を確保でき、継続して売上も確保でき
る、といった具合に、市場の在庫をコントロールでき、
有効活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の市場在庫管理方法を実現するための市
場在庫管理システムの全体構成図である。
【図2】データベースサーバ23で管理されている各種
データベースの例を示す説明図である。
【図3】本発明の市場在庫管理方法を説明するためのフ
ローチャートである。
【図4】代理店の在庫分析を行うための帳票例を示す説
明図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c 代理店端末 2 サーバ装置(メーカ側サーバ装置) 21 代理店通信管理コンピュータ 22 市場在庫管理用コンピュータ 23 データベースサーバ 23a 代理店在庫情報データベース 23b 代理店販売(出荷)情報データベース 23c 販売指数データベース 24 LAN N ネットワーク(公衆回線)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各代理店に設置された代理店端末と、製
    造元に設置された製造元サーバ装置とが通信ネットワー
    クを介して接続され、各代理店の製品在庫情報を製造元
    サーバ装置で管理する市場在庫管理システムにおいて、 前記製造元サーバ装置は、 代理店から小売店への製品出荷情報、および代理店の製
    品在庫情報を、各代理店端末から取得する取得手段と、 該当製品の市場全体での販売数量を推定し、各代理店で
    の売れ行き分析を行う分析手段と、 この売れ行き分析の結果、市場での売れ行きが落ちてき
    た製品については、売れ行きが落ちている代理店から、
    まだ売れている代理店への在庫製品の移動、または同一
    代理店の場合には倉庫間移動を指示する移動指示手段と
    を備えたことを特徴とする市場在庫管理システム。
  2. 【請求項2】 前記取得手段より取得した各代理店の製
    品出荷情報および製品在庫情報をそれぞれ蓄積する代理
    店出荷情報データベースおよび代理店在庫情報データベ
    ースと、製品ごとの販売指数データを蓄積する販売指数
    データベースとを備えており、前記分析手段は、これら
    代理店出荷情報データベースおよび販売指数データベー
    スに蓄積されている各代理店の製品出荷情報および販売
    指数に基づいて、該当製品の市場全体での販売数量を推
    定し、各代理店での売れ行き分析を行うことを特徴とす
    る請求項1に記載の市場在庫管理システム。
  3. 【請求項3】 コンピュータシステムにより、各代理店
    の製品在庫情報を製造元で管理する方法において、 前記製造元は、 代理店から小売店への製品出荷情報、および代理店の製
    品在庫情報を、各代理店から取得する第1の段階と、 取得した各代理店の製品出荷情報、およびその製品の販
    売指数に基づいて、該当製品の市場全体での販売数量を
    推定し、各代理店での売れ行き分析を行う第2の段階
    と、 この売れ行き分析の結果、市場での売れ行きが落ちてき
    た製品については、売れ行きが落ちている代理店から、
    まだ売れている代理店への在庫製品の移動、または同一
    代理店の場合には倉庫間移動を指示する第3の段階とを
    備えたことを特徴とする市場在庫管理方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の段階では、当該製品が属する
    製品カテゴリ単位で販売数量の推定および売れ行き分析
    を行うことを特徴とする請求項3に記載の市場在庫管理
    方法。
  5. 【請求項5】 前記第3の段階では、代理店間の在庫製
    品の移動に際して、売れ行きが落ちている代理店から、
    まだ売れている代理店への在庫製品の転売で対応し、転
    売に要する物流費のみを製造元で負担することを特徴と
    する請求項3または4に記載の市場在庫管理方法。
JP2000298872A 2000-09-29 2000-09-29 市場在庫管理システムおよび市場在庫管理方法 Pending JP2002104622A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000298872A JP2002104622A (ja) 2000-09-29 2000-09-29 市場在庫管理システムおよび市場在庫管理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000298872A JP2002104622A (ja) 2000-09-29 2000-09-29 市場在庫管理システムおよび市場在庫管理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002104622A true JP2002104622A (ja) 2002-04-10

Family

ID=18780769

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000298872A Pending JP2002104622A (ja) 2000-09-29 2000-09-29 市場在庫管理システムおよび市場在庫管理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002104622A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004034298A1 (en) * 2002-10-08 2004-04-22 The Retail Experience Limited Stock movement control
JP2008052597A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Allied Engineering Corp 製品仕様設定支援システム
JP2023074443A (ja) * 2021-11-17 2023-05-29 ロジスティード株式会社 倉庫内商品取引システム、倉庫内商品取引方法、およびプログラム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004034298A1 (en) * 2002-10-08 2004-04-22 The Retail Experience Limited Stock movement control
JP2008052597A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Allied Engineering Corp 製品仕様設定支援システム
JP2023074443A (ja) * 2021-11-17 2023-05-29 ロジスティード株式会社 倉庫内商品取引システム、倉庫内商品取引方法、およびプログラム
JP7394819B2 (ja) 2021-11-17 2023-12-08 ロジスティード株式会社 倉庫内商品取引システム、倉庫内商品取引方法、およびプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7881986B1 (en) Method and system for event-driven inventory disposition
US6151582A (en) Decision support system for the management of an agile supply chain
US8447664B1 (en) Method and system for managing inventory by expected profitability
Lee et al. Information sharing in a supply chain
Salam et al. Retail supply chain service levels: the role of inventory storage
US6298333B1 (en) Use tax optimization process and system
US5765143A (en) Method and system for inventory management
US8352300B2 (en) System, computer program and method for implementing and managing a value chain network
US20020147622A1 (en) System and method for enabling a configurable electronic business exchange platform
US20050288989A1 (en) Methods and systems for synchronizing distribution center and warehouse demand forecasts with retail store demand forecasts
CN111340421A (zh) 一种采购方法
US20090083123A1 (en) Systems and methods for inventory level improvement by data simulation
WO2003046696A2 (en) Supply chain network
WO2006004621A2 (en) System for effecting customized pricing for goods or services
Aouam et al. On the effect of overtime and subcontracting on supply chain safety stocks
JP2008225789A (ja) 経営情報管理システム、経営情報管理方法、経営情報管理プログラム
Chiou Transshipment problems in supply chain systems: review and extensions
US7711612B1 (en) Replenishment management system and method
US20090037299A1 (en) Systems and methods for inventory level improvement
Timotius et al. Supply chain disruption in time of crisis: a case of the Indonesian retail sector
JP2011145960A (ja) 商品按分管理装置,商品按分管理プログラム
JP2002104622A (ja) 市場在庫管理システムおよび市場在庫管理方法
JP2003099507A (ja) 在庫引当管理方法と在庫引当管理システム
Singha et al. Computational experiment of methods to determine periodic (R, Q) inventory policy parameters: a case study of information decentralised distribution network
US20020143605A1 (en) Method and apparatus for managing supply and demand in a structured environment