JP2002104094A - モールクリップ及びモール並びにモールの取付け構造 - Google Patents

モールクリップ及びモール並びにモールの取付け構造

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JP2002104094A
JP2002104094A JP2000296990A JP2000296990A JP2002104094A JP 2002104094 A JP2002104094 A JP 2002104094A JP 2000296990 A JP2000296990 A JP 2000296990A JP 2000296990 A JP2000296990 A JP 2000296990A JP 2002104094 A JP2002104094 A JP 2002104094A
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molding
roof
clip
pair
retainer
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JP2000296990A
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Shigeo Oi
茂雄 大井
Masahiro Kuwabara
正寛 桑原
Fumiaki Uchimura
史章 内村
Keiichi Fukushima
啓市 福島
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Togo Seisakusho Corp
Tokai Kogyo Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Togo Seisakusho Corp
Tokai Kogyo Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】モールクリップにモールを確実に装着する。 【解決手段】 モールクリップ30は、モール60に対
し取付け可能に形成された取付け部31と、モール60
の長手方向に関し傾斜状に形成された一対の脚部35と
を備える。各脚部35は、傾倒する方向に関して弾性変
形可能に形成されかつ係合手段37を有する。リテーナ
20は、被モール取付け部材10に対し取付け可能に形
成された取付け部20aと、モール60の長手方向に関
して離隔状に形成された一対の被係合手段21とを備え
る。モールクリップ30の一対の脚部35の弾性変形を
利用して、各係合手段37がリテーナ20の一対の被係
合手段21と係合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モールクリップ及
びモール並びにモールの取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来例を説明する。ここでは、被モール
取付け部材としての自動車のルーフに対し、モールとし
てのルーフモールをモールクリップを介して取付ける場
合を例示する。図10において、自動車のルーフ110
には、ルーフパネル111の側縁部111aとルーフサ
イドパネル115の側縁部115aとの接合によって溝
部118が形成されている。一方、図11に示されるモ
ールクリップ120は、基板部122と左右の両側壁部
123と係合爪133とを有する樹脂製の一体成形品か
らなる。基板部122は、前記ルーフパネル111の側
縁部111a上に対し熱硬化性の接着テープ172によ
り接着されている(図10参照)。また、長尺状のルー
フモール160は、装飾部161と嵌合部163と左右
の係合凸部164とを備えている(図10参照)。そし
て、ルーフモール160がルーフ110の溝部118に
上方から押し込まれることにより、ルーフモール160
の係合凸部164に対しモールクリップ120の係合爪
133が両側壁部123の弾性変形を利用して係合する
(図10参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ルーフ
110の製造上、溝部118の溝幅にばらつきが生じ
る。このため、例えば図12に示すように、溝部118
の溝幅が狭い場合には、ルーフモール160(図10参
照)の取付けに際し、両側壁部123が溝部118の側
壁に当接するため充分に弾性変形することができない。
また、図13に示すように、モールクリップ120が片
寄った場合も、上記と同様、一側(図では左側)の側壁
部123が充分に弾性変形することができない。このこ
とは、溝部118の溝幅が正規の寸法の場合(図10参
照)に限らず、広い場合(図13参照)も生じる。上記
したように、モールクリップ120の側壁部123が充
分に弾性変形しないときには、モールクリップ120と
ルーフモール160との係合が不充分あるいは不能とな
り、ルーフモール160を確実に取付けることができな
い。
【0004】本発明は上記した問題点を解決するために
なされたものであって、本発明が解決しようとする課題
は、被モール取付け部材にモールを確実に取付けること
のできるモールクリップ及びモール並びにモールの取付
け構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する請求
項1記載の発明は、長尺状のモールを被モール取付け部
材に取付けるために用いられるモールクリップであっ
て、前記モールと前記被モール取付け部材のうちの何れ
か一方の部材に対し取付け可能に形成された取付け部
と、前記モールの長手方向に関し傾斜状にかつ傾倒する
方向に関して弾性変形可能に形成された一対の脚部とを
備え、前記脚部は、前記モールと前記被モール取付け部
材のうちの何れか残りの部材に設けられた被係合手段に
対し前記弾性変形を利用して係合可能な係合手段を有し
ていることを特徴とするモールクリップである。
【0006】このように構成されたモールクリップにお
いて、取付け部は、モールと被モール取付け部材のうち
の何れか一方の部材に取付けられる。また、モールと被
モール取付け部材のうちの何れか残りの部材には被係合
手段が設けられる。モールクリップにおける一対の脚部
が有する係合手段が、各脚部の傾倒する方向の弾性変形
を利用して、前記被係合手段に係合することによって、
被モール取付け部材にモールが取付けられる。したがっ
て、上記したモールクリップによると、被モール取付け
部材にモールを取付けるに際し、モールの長手方向に関
し傾斜状に形成された一対の脚部が傾倒する方向に弾性
変形する。したがって、例えば、被モール取付け部材に
形成された溝部にモールを取付けるような場合において
も、一対の脚部が前記溝部の側壁に当接することなく充
分に弾性変形することができるので、モールを確実に取
付けることができる。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載のモ
ールクリップを係合するために用いられるリテーナであ
って、前記モールと前記被モール取付け部材のうちのモ
ールクリップを取付けない部材に対し取付け可能に形成
された取付け部と、前記モールクリップにおける一対の
脚部の係合手段に対し係合可能に形成された一対の被係
合手段とを備え、前記一対の被係合手段は、前記モール
の長手方向に関して離隔状に形成されていることを特徴
とするリテーナである。
【0008】このように構成されたリテーナにおいて、
取付け部は、モールと被モール取付け部材のうちのモー
ルクリップを取付けない部材に取付けられる。また、モ
ールの長手方向に関して離隔状に形成された一対の被係
合手段には、モールクリップにおける一対の脚部の係合
手段が係合することによって、被モール取付け部材にモ
ールが取付けられる。したがって、上記したリテーナに
よると、モールと被モール取付け部材のうちのモールク
リップを取付けない部材に対し、モールクリップにおけ
る一対の脚部の係合手段が係合する一対の被係合手段を
容易に形成することができる。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1記載のモ
ールクリップと請求項2記載のリテーナとを備えている
ことを特徴とするモールクリップのセットである。この
ように構成すると、モールクリップとリテーナとを備え
たモールクリップのセットを提供することができる。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1記載のモ
ールクリップ、又は、請求項2記載のリテーナが取付け
られていることを特徴とするモールである。このように
構成すると、モールクリップを備えたモール、又は、リ
テーナを備えたモールを提供することができる。
【0011】請求項5記載の発明は、長尺状のモールを
自動車のパネルに取付けるためのモールの取付け構造で
あって、前記モールと前記パネルのうちの何れか一方の
部材には、請求項1記載のモールクリップが取付けら
れ、前記モールと前記パネルのうちの何れか残りの部材
には、前記モールの長手方向に関し離隔状に形成された
一対の被係合手段が設けられ、前記モールクリップにお
ける一対の脚部の係合手段と、前記一対の被係合手段と
が係合していることを特徴とするモールの取付け構造で
ある。
【0012】このように構成されたモールの取付け構造
において、モールと自動車のパネルのうちの何れか一方
の部材には、請求項1記載のモールクリップが取付けら
れる。また、モールとパネルのうちの何れか残りの部材
には、モールの長手方向に関し離隔状に形成された一対
の被係合手段が設けられる。モールクリップにおける一
対の脚部の係合手段と一対の被係合手段とが係合するこ
とにより、自動車のパネルにモールが取付けられる。し
たがって、上記したモールの取付け構造によると、自動
車のパネルにモールをモールクリップを介して確実に取
付けることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態1,2を順に
説明する。 [実施の形態1]実施の形態1について図面を参照して
説明する。図1にモールクリップとリテーナとルーフモ
ールとルーフの一部破断した分解斜視図、図2にルーフ
モールの取付け直前の状態の側断面図、図3にルーフモ
ールの取付け状態の側断面図、図4に図3のIV−IV
線断面図が示されている。
【0014】図1に示すように、本実施の形態では、従
来例と同様、自動車のルーフ10に対しルーフモール6
0を取付ける場合を例示する。ルーフモール60の取付
けには、モールクリップ30とリテーナ20とを備える
モールクリップ30のセットが用いられる。以下、説明
の都合上、ルーフ10、リテーナ20、モールクリップ
30、ルーフモール60の順に説明する。
【0015】まず、ルーフ10から説明する。図1及び
図4に示すように、自動車のルーフ10は、その主体を
なすルーフパネル11と、ルーフ10の側部を形成する
ルーフサイドパネル15とを備えている。ルーフパネル
11の側縁部11aの下側には、ルーフサイドパネル1
5の側縁部15aが溶接等により重合状に接合されてい
る。ルーフパネル11とルーフサイドパネル15との接
合部分には、自動車の前後方向に延びる断面ほぼU字状
の溝部18が形成されている。ルーフパネル11及びル
ーフサイドパネル15は金属板材からなる。ルーフパネ
ル11とルーフサイドパネル15との接合部分には、ペ
ースト状のシーラ(図示省略)が塗布されており、その
両者間の隙間が塞がれている。なお、ルーフパネル11
及びルーフサイドパネル15で構成されるルーフ10
は、本明細書でいう被モール取付け部材、及び、自動車
のパネルに相当する。
【0016】また、図1に示すように、ルーフパネル1
1及びルーフサイドパネル15には、溝部18の開口端
部において開口側の溝幅を広くする段付部11b,15
bが形成されている。また図2に示すように、ルーフパ
ネル11の側縁部11aの前端部(図3の左端部)に
は、溝部18の深さを浅くするほぼ山形状の隆起部13
が形成されている。
【0017】次に、リテーナ20を説明する。図1に示
されるリテーナ20は、樹脂成形品からなり、取付け部
20aと一対の係合突起21とを有している。取付け部
20aは、ルーフモール60の長手方向に延びるほぼ長
細板状に形成されている。一対の係合突起21は、取付
け部20aの上面に対し、長手方向(図2において左右
方向)に関して離隔状に形成されている。
【0018】前記一対の係合突起21は、図2において
左右対称状に形成されている。左右一対の係合突起21
は、それぞれ歯状に形成されおり、それぞれ複数個(図
は6個を示す)ずつラチェット状に形成されている。す
なわち、図2において左半部に位置する各係合突起21
は、その刃先が長手方向外方(図2において左方)に向
けられおり、その左側面がアンダーカット状態に形成さ
れている。また同じく、その右半部に位置する各係合突
起21は、その刃先が長手方向外方(図2において右
方)に向けられており、その右側面がアンダーカット状
態に形成されている。また、各係合突起21は、前記取
付け部20aの幅方向(図2において紙面表裏方向)の
全域に延びている。なお、係合突起21は本明細書でい
う被係合手段に相当する。
【0019】次に、モールクリップ30を説明する。図
1に示されるモールクリップ30は、金属製の板ばね材
からなり、取付け部31と一対の脚部35とを有してい
る。取付け部31は、平板状の取付け板部32と、その
取付け板部32の左右両側縁部からほぼ垂直状に立ち上
がる左右の両側板部33と、両側板部33の上縁部の対
向面に対称状に突出された左右のフランジ部34とを有
している。
【0020】また、前記一対の脚部35は、取付け板部
32の前後両端縁部(図2において左右両端縁部)から
相反する方向へかつ斜め下方に向けて傾斜状をなす突片
状にに突出されている。一対の脚部35は、傾倒する方
向に関し弾性変形可能に形成されている。さらに、各脚
部35の先端部は、それぞれ斜め上方へ向けて折曲され
ている(図3参照)。その各脚部35の先端部の折曲に
先立って、折曲部分の近くには切込み溝36(図1参
照)が形成されており、その先端部の折曲によって、そ
れぞれ対向する方向へかつ斜め下方に向けて傾斜状に突
出する係合爪37が形成されている(図2参照)。係合
爪37は、脚部35の幅方向(図2において紙面表裏方
向)に延びている。係合爪37の係合幅は、前記リテー
ナ20の係合突起21の係合幅よりも狭く形成されてい
る。なお、係合爪37は本明細書でいう係合手段に相当
する。
【0021】次に、ルーフモール60を説明する。図1
に示されるルーフモール60は、樹脂成形された一体成
形品からなる。ルーフモール60は、長尺状をなしてお
り、装飾部61と嵌合部63と左右の係合凸部64とを
備えている。装飾部61は、前記ルーフ10の溝部18
を被覆可能なほぼ長細板状に形成されている。装飾部6
1は、その表面(図1において上面)に意匠面を形成す
る意匠部材62を備えている。図5には、ルーフモール
60の裏側の部分斜視図が示されている。なお、ルーフ
モール60は本明細書でいうモールに相当する。
【0022】また、図5に示すように、前記嵌合部63
は、装飾部61の下面(図5において上面)の中央部に
沿って支柱状に突出されている。また、前記左右の係合
凸部64は、嵌合部63の下端部(図5において上端
部)の外側に対し左右対称状に突出されている。両係合
凸部64は、前後方向(ルーフモール60の長手方向)
に延びている。なお、ルーフモール60の端末部(図2
における左端部)には、嵌合部63が形成されていない
(図2参照)。
【0023】また図2に示すように、装飾部61の端末
には、カバー片68が一体形成されている。カバー片6
8は、装飾部61から前下方(図2において左下方)へ
傾斜状に突出されている。カバー片68は、弾性変形可
能に形成されている。
【0024】次に、上記ルーフモール60の組付け手順
を説明する(図2〜図4参照)。まず、リテーナ20の
取付け部20aがルーフ10のルーフパネル11の側縁
部11a上に対し、熱硬化性の接着テープ70により接
着される(図2参照)。また、モールクリップ30の取
付け部31が、カバー片68と嵌合部63との間を通じ
てルーフモール60の下側における嵌合部63に嵌合さ
れることにより、前記取付け部31のフランジ部34の
下側に前記嵌合部63の係合凸部64が係合される(図
4参照)。そして、前記ルーフ10のリテーナ20と対
応する位置にモールクリップ30を位置させた状態で、
前記取付け部31を前記ルーフモール60の嵌合部63
にかしめることによって固定する。
【0025】次に、前記ルーフ10の溝部18に対し
て、前記ルーフモール60とともに前記モールクリップ
30が上方から押し込まれる。すると、前記リテーナ2
0の取付け部20aの上面に対し、前記モールクリップ
30の一対の脚部35の係合爪37が当接する(図2参
照)。その後、ルーフモール60の押し込みにともなっ
て、前記一対の脚部35が広がる方向すなわち傾倒する
方向に弾性変形していく。これにより、前記一対の脚部
35の係合爪37が、前記リテーナ20の一対の係合突
起21を1個ずつ乗り越えながら摺動する。そして、前
記ルーフ10の溝部18に対して、前記ルーフモール6
0をほぼ所定の高さまで押し込めたならば、その押し込
みを解除する。すると、前記一対の脚部35が弾性復元
することによって、図3に示すように、各脚部35の係
合爪37が最寄りの係合突起21にそれぞれ係合する。
【0026】上記のようにして、ルーフ10にルーフモ
ール60が取付けられる。なお、この状態において、ル
ーフモール60の装飾部61の両側縁は、図4に示すよ
うに、ルーフ10の左右の段付部11b,15b上に当
接する。また、ルーフモール60のカバー片68は、図
3に示すように、ルーフ10の隆起部13の前側面(図
3において左側面)に弾性変形を利用して当接する。
【0027】上記したモールクリップ30(図1参照)
によると、ルーフ10にルーフモール60を取付けるに
際し、ルーフモール60の長手方向に関し傾斜状に形成
された一対の脚部35が傾倒する方向に弾性変形する。
したがって、ルーフ10に形成された溝部18にルーフ
モール60を取付ける場合に、一対の脚部35が前記溝
部18の側壁に当接することなく充分に弾性変形するこ
とができるので、ルーフモール60を確実に取付けるこ
とができる。
【0028】また、上記したリテーナ20(図1参照)
によると、モールクリップ30を取付けないルーフ10
に対し、一対の係合突起21を容易に形成することがで
きる。
【0029】また、前記モールクリップ30と前記リテ
ーナ20とを備えたことにより、モールクリップ30の
セットを提供することができる。
【0030】また、前記ルーフモール60に前記モール
クリップ30を取付けたことにより、モールクリップ3
0を備えたルーフモール60(図2参照)を提供するこ
とができる。
【0031】また、上記したルーフモール60の取付け
構造によると、ルーフ10にルーフモール60をモール
クリップ30を介して確実に取付けることができる(図
3及び図4参照)。
【0032】また、リテーナ20の一対の係合突起21
がモールクリップ30における一対の脚部35の係合爪
37の係合方向(図3において左右方向)に関し複数個
(本実施の形態では6個)ずつ並んで設けられている。
これにより、複数個のうちのいずれかの一対の係合突起
21に対し、一対の脚部35の係合爪37が選択的に係
合することができる。したがって、ルーフモール60の
取付け高さを調整することができる。
【0033】この点について詳述する。従来例(図11
参照)によると、例えば図14に正断面図で示すよう
に、ルーフ110の溝部118の深さが深い場合や、図
15に正断面図で示すように、ルーフ110のルーフパ
ネル111やルーフサイドパネル115における段付部
(符号、111b,115bを付す)がプレス成形時等
でだれて、その表面の曲率半径Rが狙いのRより大きく
なった場合等には、ルーフ110の溝部118に対しル
ーフモール160を所定の高さまで押し込むことができ
ないため、ルーフモール160の取付け不良が生じる。
しかしながら、本実施の形態によると、前に述べたよう
に、ルーフモール60の取付け高さを調整できることに
より、ルーフモール60を確実に取付けることができ
る。
【0034】また、リテーナ20の一対の係合突起21
が、モールクリップ30における一対の脚部35の係合
爪37の係合幅よりも広い係合幅に形成されている(図
1参照)。これにより、モールクリップ30が係合幅方
向(図4において左右方向)に関し多少位置ずれして
も、そのモールクリップ30の一対の脚部35の係合爪
37をリテーナ20の一対の係合突起21に係合するこ
とができる(図3参照)。したがって、ルーフモール6
0の短手方向(溝幅方向)の取付け位置を調整すること
ができる。
【0035】この点について詳述する。従来例(図11
参照)によると、例えば図13に示すように、ルーフ1
10の溝部118にモールクリップ120が片寄って配
置された場合には、モールクリップ120に対しルーフ
モール160が短手方向(図10において左右方向)に
相対的にずれるため、ルーフモール160の取付け不良
が生じる。しかしながら、本実施の形態によると、前に
述べたように、ルーフモール60の短手方向の取付け位
置を調整できることにより、ルーフモール60を確実に
取付けることができる。
【0036】[実施の形態2]実施の形態2について説
明する。本実施の形態は、実施の形態1におけるリテー
ナ20(図1参照)を変更したものであるから、変更部
位について詳述し、重複する説明は省略する。図6にリ
テーナとモールクリップとルーフモールとルーフの一部
破断した分解斜視図、図7にルーフモールの取付け直前
の状態の側断面図、図8にルーフモールの取付け状態の
側断面図、図9にリテーナの取付け状態の側断面図が示
されている。
【0037】図6に示されるリテーナ40は、樹脂成形
品からなり、基板部43と一対のスタッド部41とを備
えている。基板部43は、ルーフモール60の長手方向
に延びるほぼ長細板状に形成されている。一対のスタッ
ド部41は、基板部43の上面に対し、長手方向(図7
において左右方向)に関して離隔状に形成されている。
なお、基板部43は本明細書でいう取付け部に相当す
る。
【0038】前記一対のスタッド部41は、図7におい
て左右対称状に形成されている。一対のスタッド部41
は、それぞれ丸軸状の軸部41aと円板状の頭部41b
とをほぼ同一軸線上に有するほぼT頭型のスタッド状に
形成されている。なお、スタッド部41は本明細書でい
う被係合手段に相当する。
【0039】前記リテーナ40の基板部43が、図9に
示すように、ルーフ10のルーフパネル11の側縁部1
1a上に対し熱硬化性の接着テープ72により接着され
る。また、リテーナ40には、ルーフモール60に取付
けられたモールクリップ30が、実施の形態1のリテー
ナ20と同様に係合される(図8参照)。すなわち、ル
ーフ10の溝部18に対して、前記ルーフモール60と
ともにモールクリップ30が上方から押し込まれる。す
ると、前記リテーナ40のスタッド部41の頭部41b
の上面に対し、前記モールクリップ30の一対の脚部3
5の係合爪37が当接する(図7参照)。その後、ルー
フモール60の押し込みにともなって、前記一対の脚部
35が広がる方向すなわち傾倒する方向に弾性変形して
いく。これにより、前記一対の脚部35の係合爪37
が、前記リテーナ40の一対のスタッド部41の頭部4
1b上を摺動する。そして、前記一対の脚部35の係合
爪37が前記スタッド部41の頭部41bを乗り越えた
ならば、その押し込みを解除する。すると、前記一対の
脚部35が弾性復元することによって、各脚部35の係
合爪37がリテーナ40における一対のスタッド部41
(詳しくは、頭部41b)にそれぞれ係合する(図8参
照)。このようにして、ルーフ10にルーフモール60
が取付けられる。
【0040】したがって、上記したモールクリップ30
によっても、実施の形態1とほぼ同等の作用効果が得ら
れる。また、リテーナ40のスタッド部41を支持した
基板部43がルーフ10のルーフパネル11に対し接着
されることにより(図7参照)、例えばスタッド部をル
ーフ10にねじ止めや溶接等で取付けた場合に生じるル
ーフ10の錆の発生を防止することができる。
【0041】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明には請求の範囲に記載した技術的事項以外
に次のような技術的事項を有するものであることを付記
しておく。 (a) 請求項1記載のモールクリップ30(実施の形
態1における該当符号を付す)であって、前記係合手段
(係合爪37)は、爪状に形成されたことを特徴とする
(実施の形態1参照)。 (b) 請求項1記載のモールクリップ30であって、
前記係合手段(係合爪37)は、複数形成されたことを
特徴とする。なお、実施の形態1における係合爪37は
1個であったが、係合爪37を複数形成することができ
る。
【0042】(c) 請求項2記載のリテーナ20であ
って、前記被係合手段(係合突起21)は、歯状に形成
されることを特徴とする(実施の形態1参照)。 (d) 請求項2記載のリテーナ20であって、前記被
係合手段(係合突起21)は、複数形成されたことを特
徴とする(実施の形態1参照)。 (e) 請求項2記載のリテーナ20であって、前記被
係合手段(係合突起21)は、取付け部20aの幅方向
全域に延びて形成されたことを特徴とする(実施の形態
1参照)。 (f) 請求項2記載のリテーナ20であって、前記取
付け部20aは、前記モールクリップ30を取付けない
部材(ルーフ10)に接着により取付けられることを特
徴とする(実施の形態1参照)。
【0043】(g) 長尺状のモール(ルーフモール6
0)を被モール取付け部材(ルーフ10)に取付けるた
めに用いられるリテーナ40であって、前記モール(ル
ーフモール60)と前記被モール取付け部材(ルーフ1
0)のうちのモールクリップ30を取付けない部材(ル
ーフ10)に対し取付け可能に形成された取付け部(基
板部43)と、前記モールクリップ30の一対の脚部3
5の係合手段(係合爪37)に対し係合可能に形成され
た被係合手段(スタッド部41)とを備え、前記取付け
部(基板部43)は、前記モールクリップ30を取付け
ない部材(ルーフ10)に接着により取付けられること
を特徴とする(実施の形態2参照)。 (h) 前記(g)項記載のリテーナ40であって、前
記被係合手段(スタッド部41)は、Tスタッド状に形
成されたことを特徴とする(実施の形態2参照)。
【0044】(i) 請求項5記載のモール(ルーフモ
ール60)の取付け構造であって、前記被係合手段は、
請求項2に記載されたリテーナ20に形成された被係合
手段(係合突起21)であることを特徴とする。 (j) 請求項5記載のモール(ルーフモール60)の
取付け構造であって、前記被係合手段は、前記(g)項
に記載されたリテーナ40に形成された被係合手段(ス
タッド部41)であることを特徴とする。
【0045】本発明は実施の形態1,2に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変
更が可能である。例えば、本発明は、ルーフモール60
の他、ウインドモール等のモール類、カーペット、トリ
ム等をモールとするモールクリップとして使用すること
も可能である。したがって、被モール取付け部材は自動
車のルーフ10に限定されるものではない。これととも
に、ルーフ10の溝部18及び/又はルーフモール60
の断面形状も限定されるものではない。また、ルーフ1
0の溝部18を排除することもできる。また、リテーナ
20,40、モールクリップ30、ルーフモール60の
各材質及び形状等は限定されるものではない。
【0046】また、ルーフ10に対するリテーナ20,
40の取付け手段は、接着テープ70,72に限定され
るものではない。また、実施の形態1,2ではリテーナ
20,40をルーフ10に設け、モールクリップ30を
ルーフモール60に設けたが、リテーナ20,40をル
ーフモール60に設け、モールクリップ30をルーフ1
0に設けることもできる。また、実施の形態1,2では
モールクリップ30における一対の脚部35の係合爪3
7が1個に対しリテーナ20の係合突起21を複数個設
けたが、反対に、リテーナ20の係合突起21が1個に
対し前記脚部35の係合爪37を複数個としてもよい。
また、係合突起21の係合幅を、脚部35の係合爪37
の係合幅とほぼ等しく形成したり、狭く形成したりする
こともできる。また、係合突起21を、ルーフ10又は
ルーフモール60に一体形成することもできる。また、
実施の形態2では、リテーナ40における基板部43に
スタッド部41を2個設けたが、基板部43のスタッド
部41を1個又は3個以上設けても良い。
【0047】
【発明の効果】本発明のモールクリップ及びモール並び
にモールの取付け構造によれば、被モール取付け部材に
モールを確実に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係るモールクリップとリテーナ
とルーフモールとルーフを一部破断して示す分解斜視図
である。
【図2】ルーフモールの取付け直前の状態を示す側断面
図である。
【図3】ルーフモールの取付け状態を示す側断面図であ
る。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】ルーフモールの裏側の部分斜視図である。
【図6】実施の形態2に係るモールクリップとリテーナ
とルーフモールとルーフを一部破断して示す分解斜視図
である。
【図7】ルーフモールの取付け直前の状態を示す側断面
図である。
【図8】ルーフモールの取付け状態を示す側断面図であ
る。
【図9】リテーナの取付け状態を示す側断面図である。
【図10】従来例に係るルーフモールの取付け状態を示
す正断面図である。
【図11】モールクリップの斜視図である。
【図12】ルーフの溝部の溝幅が狭い状態を示す正断面
図である。
【図13】モールクリップが片寄った状態を示す正断面
図である。
【図14】ルーフの溝部の深さが深い状態を示す正断面
図である。
【図15】ルーフの段付部がだれた状態を示す正断面図
である。
【符号の説明】
10 ルーフ(被モール取付け部材、自動車のパネル) 20 リテーナ 20a 取付け部 21 係合突起(被係合手段) 30 モールクリップ 31 取付け部 35 脚部 37 係合爪(係合手段) 40 リテーナ 41 スタッド部(被係合手段) 43 基板部(取付け部) 60 ルーフモール(モール)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大井 茂雄 愛知県愛知郡東郷町大字春木字蛭池1番地 株式会社東郷製作所内 (72)発明者 桑原 正寛 愛知県大府市長根町四丁目1番地 東海興 業株式会社内 (72)発明者 内村 史章 愛知県大府市長根町四丁目1番地 東海興 業株式会社内 (72)発明者 福島 啓市 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D023 AA01 AB01 AC08 AD30 3J001 FA18 GB01 GC07 HA08 JC02 JC06 JC12 JD07 JD12 KA14 KA15 KA19 KB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺状のモールを被モール取付け部材に
    取付けるために用いられるモールクリップであって、 前記モールと前記被モール取付け部材のうちの何れか一
    方の部材に対し取付け可能に形成された取付け部と、 前記モールの長手方向に関し傾斜状にかつ傾倒する方向
    に関して弾性変形可能に形成された一対の脚部とを備
    え、 前記脚部は、前記モールと前記被モール取付け部材のう
    ちの何れか残りの部材に設けられた被係合手段に対し前
    記弾性変形を利用して係合可能な係合手段を有している
    ことを特徴とするモールクリップ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のモールクリップを係合す
    るために用いられるリテーナであって、 前記モールと前記被モール取付け部材のうちのモールク
    リップを取付けない部材に対し取付け可能に形成された
    取付け部と、 前記モールクリップにおける一対の脚部の係合手段に対
    し係合可能に形成された一対の被係合手段とを備え、 前記一対の被係合手段は、前記モールの長手方向に関し
    て離隔状に形成されていることを特徴とするリテーナ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のモールクリップと請求項
    2記載のリテーナとを備えていることを特徴とするモー
    ルクリップのセット。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のモールクリップ、又は、
    請求項2記載のリテーナが取付けられていることを特徴
    とするモール。
  5. 【請求項5】 長尺状のモールを自動車のパネルに取付
    けるためのモールの取付け構造であって、 前記モールと前記パネルのうちの何れか一方の部材に
    は、請求項1記載のモールクリップが取付けられ、 前記モールと前記パネルのうちの何れか残りの部材に
    は、前記モールの長手方向に関し離隔状に形成された一
    対の被係合手段が設けられ、 前記モールクリップにおける一対の脚部の係合手段と、
    前記一対の被係合手段とが係合していることを特徴とす
    るモールの取付け構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009119966A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Fuji Heavy Ind Ltd 車両用ドアサッシュ構造

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JP2009119966A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Fuji Heavy Ind Ltd 車両用ドアサッシュ構造

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