JP2002103611A - インク噴射装置及びその駆動電圧設定方法 - Google Patents

インク噴射装置及びその駆動電圧設定方法

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JP2002103611A JP2000299306A JP2000299306A JP2002103611A JP 2002103611 A JP2002103611 A JP 2002103611A JP 2000299306 A JP2000299306 A JP 2000299306A JP 2000299306 A JP2000299306 A JP 2000299306A JP 2002103611 A JP2002103611 A JP 2002103611A
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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
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    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14209Structure of print heads with piezoelectric elements of finger type, chamber walls consisting integrally of piezoelectric material
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャビティープレートに設けられたインク室
と圧電アクチュエータに設けられた駆動電極との位置ず
れ量を、テストパターンを印刷しなくても容易にかつ正
確に検出することのできるインク噴射装置の提供。 【解決手段】 本インクジェットプリンタヘッドでは、
圧電アクチュエータの側面からマーク電圧24m,25
m,26mを露出させ、キャビティープレートのそのマ
ーク電極24m,25m,26mと対向すべき部分に角
孔43を形成している。このため、圧電アクチュエータ
をキャビティープレートに積層固定した後、マーク電極
24m,25m,26mと角孔43との位置関係を調べ
れば、テストパターンを印刷しなくても、上記位置ずれ
量を容易にかつ直接正確に検出することができる。この
ように検出された位置ずれ量に基づいて駆動電極に印加
すべき駆動電圧を設定すれば、印刷品質を良好に向上さ
せることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電アクチュエー
タを駆動してインクを噴射するインク噴射装置、及び、
そのインク噴射装置の駆動電圧設定方法に関し、詳しく
は、インク室を備えたキャビティープレートに、そのイ
ンク室毎に駆動電極を備えた圧電シートを積層して構成
されるインク噴射装置及びその駆動電圧設定方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、複数のノズルと、該各ノズル
の背後にてインクが充填されるインク室と、を備えたキ
ャビティープレートと、上記各インク室毎に駆動電極を
備えた圧電シートによって構成され、上記各駆動電極が
設けられた部分で上記各インク室を個々に塞ぐように上
記キャビティープレートに積層される圧電アクチュエー
タと、を備えたインク噴射装置が考えられている。
【0003】例えば、図8(A)に示すインク噴射装置
では、キャビティープレート50には断面コの字状のイ
ンク室56が形成され、その表面には各インク室56を
塞ぐように圧電アクチュエータ60が積層されている。
この圧電アクチュエータ60は、各インク室56との対
向位置に駆動電極64をそれぞれ備えた圧電シートによ
って構成されている。このため、所望のインク室56に
対向配置された駆動電極64に駆動電圧を印加すれば、
図8(B)に示すように、圧電シートからなる圧電アク
チュエータ60にはその部分で歪みが発生する。する
と、対応するインク室56内のインクに圧力変動が生
じ、これによってそのインク室56内のインクが図示し
ないノズルから噴射される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、圧電アクチ
ュエータ60をキャビティープレート50に積層固定す
る工程では、その圧電アクチュエータ60とキャビティ
ープレート50との位置関係にずれが生じる可能性があ
る。例えば、図8(C)は、インク室56の中心と駆動
電極64の中心との間に位置ずれ量dが生じた場合を表
している。
【0005】このようなずれが生じると、駆動電極64
に駆動電圧を印加した場合にインク室56内のインクに
生じる圧力変動が抑制され、インクの噴射特性も悪化す
る。例えば、上記位置ずれ量とインクの噴射速度との関
係は図9のようになり、位置ずれ量が大きくなるにした
がって噴射速度は低下する。このようなずれを有するイ
ンク噴射装置をインクジェットプリンタヘッドとして使
用した場合、インクの着弾点にずれが生じて印刷品質が
悪化する。
【0006】そこで、インクジェットプリンタヘッド等
のインク噴射装置では、テストパターンを印刷すること
によって上記位置ずれ量を推定し、その位置ずれ量に応
じて上記駆動電圧を設定変更することが考えられる。例
えば、図9の例では、位置ずれ量が−30μmである場
合に駆動電圧として19.5Vを印加すれば、位置ずれ
量が0μmである場合に駆動電圧として18Vを印加し
た場合とほぼ同様の噴射速度が得られる。このように駆
動電圧を設定することにより、上記インクの噴射速度を
均一にして印刷品質を確保することができる。
【0007】しかしながら、このようにテストパターン
を印刷して位置ずれ量を推定する作業には手間がかか
り、また、直接位置ずれ量を検出できないので正確に位
置ずれ量を推定するためには熟練を要していた。そこ
で、請求項1〜5記載の発明は、テストパターンを印刷
しなくても上記位置ずれ量を容易にかつ正確に検出する
ことのできるインク噴射装置の提供を、請求項6記載の
発明は、そのインク噴射装置に対する駆動電圧の設定方
法の提供を、それぞれ目的としてなされた。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達するためになされた請求項1記載の発明は、複数の
ノズルと、該各ノズルの背後にてインクが充填されるイ
ンク室と、を備えたキャビティープレートと、上記各イ
ンク室毎に駆動電極を備えた圧電シートによって構成さ
れ、上記各駆動電極が設けられた部分で上記各インク室
を個々に塞ぐように上記キャビティープレートに積層さ
れる圧電アクチュエータと、を備えたインク噴射装置で
あって、上記キャビティープレートに、上記インク室の
位置と関連づけて形成されたキャビティー側位置決めマ
ークと、上記圧電アクチュエータに、上記駆動電極の位
置と関連づけて形成されたアクチュエータ側位置決めマ
ークと、を備えたことを特徴としている。
【0009】本発明では、キャビティープレートにはイ
ンク室の位置と関連づけてキャビティー側位置決めマー
クが形成され、圧電アクチュエータには駆動電極の位置
と関連づけてアクチュエータ側位置決めマークが形成さ
れている。このため、圧電アクチュエータをキャビティ
ープレートに積層固定した後、キャビティー側位置決め
マークとアクチュエータ側位置決めマークとの位置関係
を調べれば、テストパターンを印刷しなくても、インク
室と駆動電極との位置ずれ量を容易にかつ直接正確に検
出することができる。よって、このように検出された位
置ずれ量に基づいて上記駆動電極に印加すべき駆動電圧
を設定すれば、本発明をインクジェットプリンタヘッド
等の印刷手段として用いた場合の印刷品質を良好に向上
させることができる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の構
成に加え、上記キャビティー側位置決めマークが上記イ
ンク室と同じ方法で同時に形成され、上記アクチュエー
タ側位置決めマークが上記駆動電極と同じ方法で同時に
形成されたものであることを特徴としている。
【0011】本発明では、各位置決めマークはインク室
または駆動電極と同じ方法で同時に形成されるため、そ
の位置決めマークを形成するための特別な加工や処理が
不要になる。また、キャビティー側位置決めマークはイ
ンク室と同じ方法で同時に形成されるため、そのキャビ
ティー側位置決めマークとインク室との位置関係は良好
に対応する。同様に、アクチュエータ側位置決めマーク
は駆動電極と同じ方法で同時に形成されるため、そのア
クチュエータ側位置決めマークと駆動電極との位置関係
も良好に対応する。このため、キャビティー側位置決め
マークとアクチュエータ側位置決めマークとの位置関係
に基づいて検出された位置ずれ量は、インク室と駆動電
極との実際の位置ずれ量にきわめて良好に対応する。
【0012】従って、本発明では、請求項1記載の発明
の効果に加えて、製造を容易にしてインク噴射装置の製
造コストを一層良好に低減すると共に、上記位置ずれ量
を一層正確に検出することができるといった効果が生じ
る。よって、このように検出された位置ずれ量に基づい
て上記駆動電極に印加すべき駆動電圧を設定すれば、本
発明をインクジェットプリンタヘッド等の印刷手段とし
て用いた場合の印刷品質を一層良好に向上させることが
できる。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項2記載の構
成に加え、上記キャビティー側位置決めマーク及び上記
インク室が、同じマスクを使用したエッチング加工によ
って形成されたことを特徴としている。本発明では、キ
ャビティー側位置決めマークとインク室とが同じマスク
を使用したエッチング加工によって形成されるので、両
者の位置関係はきわめて良好に対応する。このため、キ
ャビティー側位置決めマークとアクチュエータ側位置決
めマークとの位置関係に基づいて検出された上記位置ず
れ量は、インク室と駆動電極との実際の位置ずれ量に一
層良好に対応する。
【0014】従って、本発明では、請求項2記載の発明
の効果に加えて、上記位置ずれ量を一層正確に検出する
ことができるといった効果が生じる。よって、このよう
に検出された位置ずれ量に基づいて上記駆動電極に印加
すべき駆動電圧を設定すれば、本発明をインクジェット
プリンタヘッド等の印刷手段として用いた場合の印刷品
質を一層良好に向上させることができる。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項2または3
記載の構成に加え、上記アクチュエータ側位置決めマー
ク及び上記駆動電極が、同じマスクを使用したスクリー
ン印刷によって形成されたことを特徴としている。本発
明では、アクチュエータ側位置決めマークと駆動電極と
が同じマスクを使用したスクリーン印刷によって形成さ
れるので、両者の位置関係はきわめて良好に対応する。
このため、キャビティー側位置決めマークとアクチュエ
ータ側位置決めマークとの位置関係に基づいて検出され
た上記位置ずれ量は、インク室と駆動電極との実際の位
置ずれ量に一層良好に対応する。
【0016】従って、本発明では、請求項2または3記
載の発明の効果に加えて、上記位置ずれ量を一層正確に
検出することができるといった効果が生じる。よって、
このように検出された位置ずれ量に基づいて上記駆動電
極に印加すべき駆動電圧を設定すれば、本発明をインク
ジェットプリンタヘッド等の印刷手段として用いた場合
の印刷品質を一層良好に向上させることができる。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれかに記載の構成に加え、上記アクチュエータ側位置
決めマーク及び上記キャビティー側位置決めマークが上
記駆動電極及び上記インク室の配列方向の中央に設けら
れたことを特徴としている。キャビティーにおけるイン
ク室の配列間隔と圧電アクチュエータにおける駆動電極
の配列間隔とは、製造誤差等により必ずしも一致しない
場合がある。そこで、本発明では、アクチュエータ側位
置決めマーク及びキャビティー側位置決めマークを、駆
動電極及びインク室の配列方向の中央に設けている。こ
のため、上記各配列間隔が不一致の場合にも、キャビテ
ィー側位置決めマーク及びアクチュエータ側位置決めマ
ークの位置関係に基づいて検出された位置ずれ量と、イ
ンク室及び駆動電極の実際の位置ずれ量との間の誤差を
極力小さくすることができる。
【0018】従って、本発明では、請求項1〜4のいず
れかに記載の発明の効果に加えて、上記位置ずれ量を一
層正確に検出することができるといった効果が生じる。
よって、このように検出された位置ずれ量に基づいて上
記駆動電極に印加すべき駆動電圧を設定すれば、本発明
をインクジェットプリンタヘッド等の印刷手段として用
いた場合の印刷品質を一層良好に向上させることができ
る。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれかに記載のインク噴射装置に対して、上記各駆動電
極に印加すべき駆動電圧を設定するインク噴射装置の駆
動電圧設定方法であって、上記キャビティー側位置決め
マークと上記アクチュエータ側位置決めマークとのずれ
を検出し、そのずれに基づいて上記駆動電圧を設定する
ことを特徴としている。
【0020】前述のように、請求項1〜5のいずれに記
載のインク噴射装置でも、キャビティー側位置決めマー
クとアクチュエータ側位置決めマークとの位置関係(ず
れ)に基づいてインク室と駆動電極との位置ずれ量を容
易にかつ正確に検出することができる。本発明では、キ
ャビティー側位置決めマークとアクチュエータ側位置決
めマークとのずれを検出し、そのずれに基づいて上記駆
動電圧を設定しているので、インク室と駆動電極との位
置ずれ量に応じて上記駆動電圧を設定変更することが極
めて容易にかつ正確に行える。
【0021】従って、本発明では、請求項1〜5の何れ
かに記載のインク噴射装置をインクジェットプリンタヘ
ッド等の印刷手段として用いた場合の印刷品質を、極め
て容易にかつ良好に向上させることができるといった効
果が生じる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、図
面と共に説明する。図1は、本発明のインク噴射装置の
一例としての、インクジェットプリンタヘッドの構成を
表す分解斜視図である。図1に示すように、このインク
ジェットプリンタヘッドは、金属板製のキャビティープ
レート10に、プレート型の圧電アクチュエータ20、
及び、外部機器接続用のフレキシブルフラットケーブル
30を順次積層固定して構成される。
【0023】キャビティープレート10は、図2の分解
斜視図に示すように、ノズルプレート11,2枚のマニ
ホールドプレート12,スペーサプレート13,及びベ
ースプレート14からなる略長方形の5枚の薄い金属板
を積層して構成される。ノズルプレート11には、微小
径のインク噴射用のノズル15が、そのノズルプレート
11における長手方向の中心線11aに沿って微小ピッ
チPの間隔で多数個穿設されている。上記2枚のマニホ
ールドプレート12には、インク通路12aが上記ノズ
ル15の列の両側に沿って延びるように穿設され、この
インク通路12aは、この両マニホールドプレート12
に前述のノズルプレート11及びスペーサプレート13
が積層されることによって密閉される構造となってい
る。
【0024】また、ベースプレート14には、その長手
方向の中心線14aに対して直交する方向に延びる細幅
のインク室16が多数個穿設されている。このインク室
16は、図3の拡大斜視図及び図4の断面図(図3のA
BCD階段断面図)に示すように、先端16aが上記中
心線14a上に位置し、その先端16aから一つ置きに
互いに逆方向に延びるように交互に設けられている。こ
のインク室16の先端16aは、前述のノズルプレート
11のノズル15に、スペーサプレート13及び各マニ
ホールドプレート12に穿設された微小の貫通孔17を
介して連通している。一方、インク室16の他端16b
は、スペーサプレート13に穿設された貫通孔18を介
して前述のインク通路12aに連通している。
【0025】この構成よって、スペーサプレート13,
ベースプレート14の一端に穿設された供給孔19a,
19bからインク通路12a内に流入したインクは、こ
のインク通路12aから貫通孔18を通って各インク室
16内に分配された後、この各インク室16から貫通孔
17を通って当該インク室16に対応するノズル15に
到る。なお、各インク室16には、その他端16bに隣
接する部分に板厚さを部分的に薄くした流量規制用の絞
り部16cが設けられ、略中央の部分には補強のために
板厚さを部分的に薄くした繋ぎ片16dが一体的に設け
られている。
【0026】一方、圧電アクチュエータ20は、図5に
示すように、3枚の圧電シート21,22,23を積層
した構造で、その内最下段(最もキャビティープレート
10寄り)の圧電シート21の上面には、キャビティー
プレート10の各インク室16の箇所毎に細幅の駆動電
極24が形成されている。また、この駆動電極24は、
一端部24aが、圧電アクチュエータ20の長手方向に
沿った左右両側面20c(図3参照)に露出するように
形成されている。
【0027】次段の圧電シート22の上面には、各イン
ク室16に対して共通のコモン電極25が、そのコモン
電極25の一部25aが前述の左右両側面20cに露出
するように形成されている。更に、最上段の圧電シート
23の上面には、上記各駆動電極24と個々に対向する
表面電極26と、コモン電極25の上記一部25aと対
向する表面電極27とが、前述の左右両側面20cに沿
って並ぶように設けられている。
【0028】なお、符号24′,25′は捨てパターン
の電極である。また、各圧電シート21,22,23の
上面の長手方向中央には、アクチュエータ側位置決めマ
ークとしてのマーク電極24m,25m,26mが、一
方の側面20cに露出して設けられている。
【0029】図3,図4に戻って、前述の左右両側面2
0cには、各駆動電極24とそれに対向する表面電極2
6とを電気的に接続する側面電極28、及び、コモン電
極25の一部25aと表面電極27とを電気的に接続す
る側面電極29が、それぞれ形成されている。なお、上
記説明では、駆動電極24を形成した圧電シート21と
コモン電極25を形成した圧電シート22とを一組だけ
積層する場合を説明したが、このような圧電シート2
1,22は複数組積層してもよい。
【0030】上記圧電アクチュエータ20の製造は、以
下のようにして行われる。各圧電シート21,22,2
3になるグリーンシートにそれぞれ電極24,25,2
6,24′,25′,24m,25m,26mをスクリ
ーン印刷によって形成し、そしてグリーンシートを積層
して焼成し、その後側面電極28,29を付ける。
【0031】このように構成された圧電アクチュエータ
20は、前述のキャビティープレート10に積層固定さ
れる。また、この積層は、圧電シート21の、各駆動電
極24が上面に設けられた部分の下面で各インク室16
を個々に塞ぐようになされる。更に、この圧電アクチュ
エータ20の上面には、フレキシブルフラットケーブル
30が、その下面に露出した配線パターン(図示せず)
が表面電極26,27に電気的に接続されるように積層
固定される。
【0032】このように構成されたインクジェットプリ
ンタヘッドでは、圧電アクチュエータ20における各駆
動電極24の内、任意の駆動電極24と、コモン電極2
5との間に所定の駆動電圧を印加することにより、圧電
シート21,22の内、上記駆動電圧を印加した駆動電
極24の部分に圧電による積層方向の歪みを発生させる
ことができる。すると、この歪みによってその駆動電極
24に対応するインク室16の内容積が縮小され、その
インク室16内に収容されていたインクがノズル15か
ら液滴状に噴射される。
【0033】なお、本実施の形態のインクジェットプリ
ンタヘッドでは、ベースプレート14の側面電極28,
29と対向する部分に打ち抜き孔41,42を形成して
いる。このため、図6に示すように、キャビティープレ
ート10に圧電アクチュエータ20を積層したときに側
面電極28または29がベースプレート14に接触して
ショートするのを良好に防止することができる。
【0034】また、本実施の形態のインクジェットプリ
ンタヘッドでは、図7に示すように、ベースプレート1
4の、上記側面20cから露出したマーク電極24m,
25m,26mと対向すべき部分に、キャビティー側位
置決めマークとしての角孔43を形成している。このた
め、次のような効果が発生する。
【0035】圧電アクチュエータ20をキャビティープ
レート10に積層固定する工程では、その圧電アクチュ
エータ20とキャビティープレート10との位置関係に
ずれが生じる可能性がある。この場合、インク室16の
中心と駆動電極24の中心とがずれて、同じ駆動電圧に
対するインクの噴射速度が変化する可能性がある(図9
参照)。ところが、本実施の形態では、上記積層固定を
行った後、マーク電極24m,25m,26mと角孔4
3との位置関係を調べれば、テストパターンを印刷しな
くても、インク室16と駆動電極24との位置ずれ量を
容易にかつ直接正確に検出することができる。具体的に
はカメラ等で撮像してマーク電極24m,25m,26
mと角孔43とのずれ量を測定し、例えば、それが−3
0μmで、必要とする噴射速度が7m/sであれば、図
9のように予め求めた噴射速度−位置ずれ量−駆動電圧
の三者の関係から、駆動電極24に印加すべき駆動電圧
を設定することにより、本インクジェットプリンタヘッ
ドの印刷品質を良好に向上させることができる。
【0036】また、角孔43は、インク室16と同じマ
スクを使用したエッチング加工によって形成することが
できる。この場合、角孔43はインク室16と同じ方法
で同時に形成されるので、角孔43を形成するための特
別な加工や処理が不要となり、しかも、角孔43とイン
ク室16との位置関係はきわめて良好に対応する。従っ
て、この場合、インクジェットプリンタヘッドの製造を
容易にしてその製造コストを低減すると共に、インク室
16と駆動電極24との位置ずれ量を一層正確に検出す
ることができる。
【0037】更に、マーク電極24m,25m,26m
は、駆動電極24,コモン電極25,表面電極26と同
じマスクを使用したスクリーン印刷によって形成するこ
とができる。この場合、マーク電極24m,25m,2
6mは駆動電極24,コモン電極25,表面電極26と
同じ方法で同時に形成されるので、マーク電極24m,
25m,26mを形成するための特別な加工や処理も不
要となる。また、マーク電極24mと駆動電極24との
位置関係もきわめて良好に対応する。従って、これによ
っても、インクジェットプリンタヘッドの製造を更に容
易にしてその製造コストを一層低減すると共に、インク
室16と駆動電極24との位置ずれ量を更に一層正確に
検出することができる。
【0038】また更に、本実施の形態では、マーク電極
24m,25m,26m及び角孔43を、駆動電極24
及びインク室16の配列方向の中央に設けている。この
ため、駆動電極24の配列間隔とインク室16の配列間
隔とが製造誤差等によって一致しなかった場合でも、マ
ーク電極24m,25m,26mと角孔43との位置関
係から検出した上記位置ずれ量と実際の位置ずれ量との
間の誤差を極力小さくすることができる。従って、前述
のように駆動電圧を設定することによって、上記実施の
形態では、印刷品質をきわめて良好に向上させることが
できる。
【0039】特に、このように1枚のキャビティープレ
ート10と1枚の圧電アクチュエータ20とで単色のヘ
ッドユニットを形成し、その単色ヘッドユニットを複数
個並べて一つのインクジェットプリンタヘッドを構成す
る場合、前述のように各ヘッドユニットの駆動電圧を個
々の位置ずれ量にあわせて設定することで良好なカラー
画像を印刷することができる。また、この種のインクジ
ェットプリンタヘッドを組み立てる際に、上記設定後の
駆動電圧が等しい単色ヘッドユニット同士を組み合わせ
るようにすれば、各単色ヘッドユニットで共通の駆動電
圧を使用することができる。
【0040】なお、本発明は上記実施の形態に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々の形態で実施することができる。例えば、前述のよ
うに圧電シート21,22は複数組積層してもよいが、
この場合、全てのマーク電極24m,25mが一列に揃
わないこともある。このような場合、下方の2〜3層の
マーク電極24m,25mを基準にするとよい。また、
この場合、予め下方の2〜3層にのみマーク電極24
m,25mを形成し、上層部の圧電シート21,22に
おけるマーク電極24m,25mやマーク電極26mは
省略してもよい。
【0041】更に、キャビティープレート10及び圧電
アクチュエータ20はマーク電極24m,25m,26
mを設けることなく従来と同様に作成し、作成後にキャ
ビティー側位置決めマーク及びアクチュエータ側位置決
めマークを形成してもよい。例えば、キャビティープレ
ート10の作成後、インク室16をカメラでとらえてそ
の位置から一定距離の位置にキャビティー側位置決めマ
ークとしての穴または切欠をプレス抜き等によって形成
し、圧電アクチュエータ20の作成後、駆動電極24を
カメラでとらえてその位置から一定距離の位置にアクチ
ュエータ側位置決めマークとしての穴または切欠をプレ
ス抜き等によって形成してもよい。
【0042】また更に、キャビティー側位置決めマーク
及びアクチュエータ側位置決めマークは、それぞれ複数
設けてもよい。また、上記実施の形態は、マーク電極2
4m,25m,26mと角孔43との位置ずれ量を作業
員が測定することを前提としているが、角孔43にコイ
ルを立ててそのインダクタンス(マーク電極24m,2
5m,26mまでの距離に応じて変化)に基づいて位置
ずれ量を検出してもよい。この場合、位置ずれ量の検出
から駆動電圧の設定までの処理を自動化することができ
る。更に、このような自動化は、マーク電極24m,2
5m,26mと角孔43とをカメラで撮像して画像処理
により位置ずれ量を検出しても達成できる。この場合、
コイルまたはカメラがずれ量検出手段に相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインク噴射装置の一例としての、イ
ンクジェットプリンタヘッドの構成を表す分解斜視図で
ある。
【図2】 そのヘッドのキャビティープレートの構成を
表す分解斜視図である。
【図3】 そのキャビティープレートの要部構成を表す
拡大斜視図である。
【図4】 そのキャビティープレートの構成を表すAB
CD階段断面図である。
【図5】 上記プリンタの圧電アクチュエータの構成を
表す分解斜視図である。
【図6】 圧電アクチュエータ積層時における上記AB
CD階段断面図である。
【図7】 上記ヘッドの位置決めマークの構成を表す斜
視図である。
【図8】 従来のインク噴射装置の構成及び課題を表す
説明図である。
【図9】 駆動電圧及び位置ずれ量とインクの噴射速度
との関係を表すグラフである。
【符号の説明】
10,50…キャビティープレート 11…ノズル
プレート 12…マニホールドプレート 13…スペー
サプレート 14…ベースプレート 15…ノズル 1
6,56…インク室 20,60…圧電アクチュエータ 21,22,
23…圧電シート 24,64…駆動電極 24m,25
m,26m…マーク電極 25…コモン電極 26,27…表面電極
28,29…側面電極 30…フレキシブルフラットケーブル 43…角孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノズルと、該各ノズルの背後にて
    インクが充填されるインク室と、を備えたキャビティー
    プレートと、 上記各インク室毎に駆動電極を備えた圧電シートによっ
    て構成され、上記各駆動電極が設けられた部分で上記各
    インク室を個々に塞ぐように上記キャビティープレート
    に積層される圧電アクチュエータと、 を備えたインク噴射装置であって、 上記キャビティープレートに、上記インク室の位置と関
    連づけて形成されたキャビティー側位置決めマークと、 上記圧電アクチュエータに、上記駆動電極の位置と関連
    づけて形成されたアクチュエータ側位置決めマークと、 を備えたことを特徴とするインク噴射装置。
  2. 【請求項2】 上記キャビティー側位置決めマークが上
    記インク室と同じ方法で同時に形成され、上記アクチュ
    エータ側位置決めマークが上記駆動電極と同じ方法で同
    時に形成されたものであることを特徴とする請求項1記
    載のインク噴射装置。
  3. 【請求項3】 上記キャビティー側位置決めマーク及び
    上記インク室が、同じマスクを使用したエッチング加工
    によって形成されたことを特徴とする請求項2記載のイ
    ンク噴射装置。
  4. 【請求項4】 上記アクチュエータ側位置決めマーク及
    び上記駆動電極が、同じマスクを使用したスクリーン印
    刷によって形成されたことを特徴とする請求項2または
    3記載のインク噴射装置。
  5. 【請求項5】 上記アクチュエータ側位置決めマーク及
    び上記キャビティー側位置決めマークが上記駆動電極及
    び上記インク室の配列方向の中央に設けられたことを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインク噴射装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のインク
    噴射装置に対して、上記各駆動電極に印加すべき駆動電
    圧を設定するインク噴射装置の駆動電圧設定方法であっ
    て、 上記キャビティー側位置決めマークと上記アクチュエー
    タ側位置決めマークとのずれを検出し、そのずれに基づ
    いて上記駆動電圧を設定することを特徴とするインク噴
    射装置の駆動電圧設定方法。
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