JP2002102614A - 弁体、弁装置、及び槽、並びにこれらの利用方法 - Google Patents

弁体、弁装置、及び槽、並びにこれらの利用方法

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JP2002102614A
JP2002102614A JP2000294922A JP2000294922A JP2002102614A JP 2002102614 A JP2002102614 A JP 2002102614A JP 2000294922 A JP2000294922 A JP 2000294922A JP 2000294922 A JP2000294922 A JP 2000294922A JP 2002102614 A JP2002102614 A JP 2002102614A
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valve
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liquid
solid
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JP2000294922A
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English (en)
Inventor
Yoshiro Hanayama
義朗 花山
Seiji Okura
政治 大倉
Tomoo Tanaka
知雄 田中
Yoshiaki Hirano
喜章 平野
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の洗浄固液分離槽では、液体成分のみを
排出する場合か、スラリーを排出する場合のいずれかに
おいて、槽内に残存を生じてしまう。そこで本発明は、
槽内に液体成分や固体成分を残存させることなく、液体
成分のみの排出と固体成分(或いはスラリー)の排出の
両方を行うことのできる弁体等を提供することを目的と
する。 【解決手段】 固体成分と液体成分の混合物を収納する
槽60に設けられた排出口52aを開閉する弁体50で
ある。弁体50は、液体成分を通過させ、固体成分を通
過させない濾過部(メッシュユニット51)を備える。
下流側には、固体成分と前記液体成分の両方を通す場合
と通さない場合の切り換え可能な補助弁53が設けられ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体成分と液体成
分の混合物を収納する槽に設けられる弁体、弁装置、及
び槽、並びにこれらの利用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばイオン交換樹脂ビーズ等の固体成
分(固形分)を洗浄する場合には、該樹脂ビーズを入れ
た洗浄槽に洗浄液を投入して攪拌する洗浄工程と、汚染
された洗浄液と前記樹脂ビーズの分離を行う固液分離工
程とを繰り返すことになるが、この操作として具体的に
は、前記樹脂ビーズをスラリーの状態で洗浄槽から一旦
抜き出し、次いで濾過(固液分離)を行い、その後樹脂
ビーズを再度洗浄槽に投入し、そして新たな洗浄液を加
えて再び攪拌洗浄を行うという操作を繰り返す。しかし
この洗浄槽からの樹脂ビーズの抜き出し、再投入の操作
は煩雑であり、しかも樹脂ビーズ等の固体成分は一般に
流動性が悪いから、抜出/投入の操作にあたっては、特
殊な機械で移送するか、人力により移送するか、或いは
別の槽で上記固体成分をスラリー化した後上記洗浄槽に
ポンプアップするといった手法を取らざるを得ず、いず
れも高コストとなる。
【0003】そこで1つの槽で洗浄工程と固液分離工程
の両方を行うことのできる洗浄固液分離槽が提案されて
いる(例えば特開平9−203798号公報,特開平2
−31839号公報)。
【0004】図9は該洗浄固液分離槽の一例を示す模式
断面図である(従来例)。洗浄槽10内において、樹
脂ビーズ12は洗浄液19と共に攪拌されて洗浄を受け
る。尚新たな洗浄液19は洗浄液供給配管11から投入
される。洗浄槽10の下方側壁には液体出口管14が設
けられており、フィルター13を通して液体成分のみが
排出される様になっている。また樹脂ビーズ(固体成
分)12、或いは樹脂ビーズ12と洗浄液19のスラリ
ー(混合物)18を取り出すときには、洗浄槽10の底
に設けられた固体出口管16のバルブ17を開け、排出
する。
【0005】図10は上記洗浄固液分離槽の他の例を示
す模式断面図である(従来例)。洗浄槽10内の底に
はフィルター23を介して液体出口管24が設けられて
おり、液体成分のみが排出される様になっている。また
樹脂ビーズ12やスラリー18を取り出す場合には、洗
浄槽10の下方側壁に設けられた固体出口管26からバ
ルブ27を開けて排出する。
【0006】図11は上記洗浄固液分離槽の更に他の例
を示す模式断面図である(従来例)。洗浄槽10の下
方には漏斗型のフィルター33が設けられており、洗浄
槽10の斜め下部分に設けられた液体出口管34から液
体成分のみが排出される。洗浄槽10の底には固体出口
管36が設けられ、これに上記漏斗型フィルター33の
排出路33aが接続され、バルブ37を開けることによ
って樹脂ビーズ12やスラリー18が排出される。
【0007】これら従来例〜の洗浄固液分離槽内に
おいて、樹脂ビーズ12を洗浄した後、該樹脂ビーズ1
2を残して液体成分(汚染された洗浄液)のみを排出
し、次いで新たな洗浄液を投入して再び洗浄を行うとい
う操作を繰り返す。洗浄が完了したら、洗浄済みの樹脂
ビーズ12を固体出口管16,26,36から排出す
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上の様に1つの槽で
洗浄と固液分離の両方が行われ、該槽は液体成分のみの
排出と固体成分(或いはスラリー)の排出という2つの
異なった種類の排出を行っているが、上記従来例のも
のでは底部にバルブ17が設けられる一方で、それより
も上側の側壁に液体出口管14が設けられているから、
バルブ17を閉じた状態では該出口管14より下側に必
ず液残存部15を生じ、汚れた洗浄液の排出が不十分と
なる。また上記従来例のものではフィルター23より
も上側の側壁部分に固体出口管26が設けられているか
ら、該固体出口管26より下側(特にフィルター23
上)の固体成分(樹脂ビーズ)やスラリーを取り出すこ
とができない。また上記従来例のものにおいても、槽
最下部に固体出口管36が設けられている為、液体出口
管34はそれ以外の部位、即ち固体出口管36よりも上
側の位置に設けざるを得ず、その落差分(液体出口管3
4より下側の底部分)だけ液体成分が残る。加えて従来
例〜の槽は構造が複雑であり、製作費がかさむ。
【0009】そこで本発明は、槽内に液体成分や固体成
分を残存させることなく、液体成分のみの排出と固体成
分(或いはスラリー)の排出を行うことのできる弁体、
また弁装置を提供することを目的とする。更に該弁体や
弁装置を備えた槽、並びに該槽の収納物の排出方法や、
該槽を用いた粒子の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】槽の収納物を底から抜き
出すためには、その最底部に排出口を設けることが必要
となるが、上記従来例〜においては液体成分と固体
成分(或いはスラリー)とで槽における排出口の位置が
異なり、いずれかが高い位置の排出口となるから、最底
部との高低差のために残存が生じてしまうのである。
【0011】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、固体成分と液体成分の混合物を収納する槽に設
けられ、その排出口を開く開位置と閉じる閉位置に切換
えられる弁体であって、該弁体が、前記閉位置において
前記液体成分を通過させ、前記固体成分を通過させない
濾過部を備えたものであることを要旨とする。また換言
すれば、本発明の弁体は排出口を開閉することのできる
濾過部材を備えることを要旨とする。尚前記排出口は、
前記槽に繋がる排出用管路の管端を指すだけでなく、管
路の途中を指す場合もある。
【0012】本発明の弁体は上述の様に濾過部を有する
から、上記弁体が閉位置のときには上記濾過部によって
固体成分を通過させずに液体成分を通過させることがで
き、また上記弁体が開位置のときには固体成分と液体成
分のいずれも通過させることができる。即ち液体成分の
排出と固体成分(或いはスラリー)の排出を同じ排出口
から行うことができる。従って液体成分,固体成分をい
ずれも最底部から排出することが可能となり、残存を生
じない。つまり液体成分のみを排出する為には濾過が必
要となるが、本発明によれば収納物排出口の弁体の開閉
位置と濾過位置が同じであるから、液体成分のみの排
出、固体成分の排出のいずれも残存させることなく排出
できる。
【0013】加えて本発明の弁体を槽に用いれば、上記
従来例の様に槽構造を複雑にする必要がないから、槽の
製作費が低廉となる。
【0014】更に本発明の弁体において、前記濾過部が
前記固体成分の通過を阻止するメッシュを有するもので
あることが好ましく、該メッシュにより濾過が円滑に行
われる。
【0015】加えて本発明に係る弁体において、前記閉
位置とは別に、前記固体成分と前記液体成分の両方を通
さない完全閉位置を有し、該完全閉位置,前記開位置,
及び前記閉位置のぞれぞれに切り換え可能であることが
好ましい。
【0016】スラリーや固体成分を排出するときには弁
体を前記開位置とし、液体成分のみを排出するときには
前記閉位置とし、排出を行わないときには前記完全閉位
置とすることにより、それぞれ異なる種類の排出を行う
ことができる。
【0017】また本発明に係る弁装置は、前記弁体(濾
過部を備えた弁体:以下、この弁体を濾過弁体と称する
ことがある)より下流側に、前記固体成分と前記液体成
分の両方を通す状態と両方を通さない状態とに切換え可
能な補助弁体を備えたものであることを要旨とする。
【0018】スラリーや固体成分を排出するときには上
記濾過弁体及び上記補助弁体を開放し、液体成分を排出
するときには上記濾過弁体を閉鎖(閉位置)して上記補
助弁体を開放し、排出を行わないときには上記補助弁体
を閉鎖する。尚排出を行わないときは、濾過弁体も閉鎖
する方が、濾過弁体と補助弁体の間に固体成分が溜まる
のを防げぐことができるから好ましい。この様にしてそ
れぞれ異なる種類の排出を1つの排出口から行うことが
できる。
【0019】また本発明に係る槽は、前記濾過弁体或い
は前記弁装置をその底部の排出口に備えたことを要旨と
する。つまり該槽は、固体成分と液体成分の混合物を収
納し、その底部に排出口を有する槽であって、該排出口
に、該排出口を開く開位置と閉じる閉位置とに切換可能
な弁体を有する弁を備え、該弁が前記閉位置において前
記液体成分を通過させ、前記固体成分を通過させないも
のであることが良く、該槽において、前記弁の前記弁体
が、前記濾過弁体や前記弁装置であることが好ましい。
尚前記弁の弁体が閉位置のときに該弁体と弁座の間に隙
間を有する構成とし、該隙間から前記液体成分のみを通
過させる様にしたものであっても良い。
【0020】前記濾過弁体や前記弁装置を用いた槽にお
いては、前述の如く前記濾過弁体は1つの排出口から、
様々な種類の物質をその液体成分と固体成分とに分けて
排出することができるので、この様な弁体を底部に備え
た上記槽は、固体成分の洗浄や固液分離を当該槽のみで
行うことができる。また固体成分の生成(重合,晶析
等)及びその後の固液分離を当該1つの槽で行うことが
でき、この様に様々な使用が可能である。
【0021】本発明に係る槽収納物の排出方法は、前記
弁体或いは前記弁装置をその底部の排出口に備えた前記
槽を用い、該槽に収納される固体成分と液体成分を排出
する方法であって、前記弁体を閉位置にしてその前記濾
過部を通して前記液体成分のみを排出し、その後前記弁
体を開位置にして前記排出口から前記固体成分を排出す
ることを要旨とする。
【0022】この様に液体成分のみの排出と、固体成分
の排出の両方を1つの槽でそれぞれ行う場合は、例えば
洗浄等の操作において別の槽への入れ替えといった作業
が省略され、手間が省けるから低コストとなる。加えて
該槽自体を複雑な構造とする必要がないから、例えば既
存の一般に用いられる槽を利用し、その底部の弁体のみ
を交換するだけで良く、低コストとなる。
【0023】本発明に係る粒子の製造方法は、前記弁体
或いは前記弁装置をその底部の排出口に備えた前記槽を
用いた粒子製造方法であって、粒子が装入された前記槽
内に洗浄液を投入する工程と、該槽内に前記粒子を残存
させつつ排出口から液体成分のみを排出する工程と、該
槽の排出口から前記粒子を排出する工程とを有すること
を要旨とする。
【0024】
【発明の実施の形態】<実施形態1>図1は本発明の実
施形態1に係る弁体(濾過弁体)を備えた槽を示す断面
図であり、(a)は該濾過弁体50を閉位置とした状態
を表す槽全体の断面図で、(b)は濾過弁体50を開位
置とした状態を表す弁体付近の断面図である。また図2
の(a)は該濾過弁体50を表す拡大断面図(閉位
置)、図3は濾過弁体50の上面図であり、また図2の
(c)は濾過弁体50に嵌め込むメッシュユニットの斜
視図、(b)はその分解斜視図、(d)は止め輪の斜視
図である。尚図9と同じ構成部分については同一の符号
を付して重複説明を避ける。
【0025】図示例では槽60の底部分は楕円形に窪ん
でおり、その最底部に開口60aが形成され、この開口
60aに管路部材52の一端が挿入、固定されている。
即ちこの管路部材52の一端が槽の排出口52aを形成
している。この排出口(弁座)52aは濾過弁体50に
より開閉され、該濾過弁体50よりも下流側に補助弁
(補助弁体及び弁座)53が設けられている。該補助弁
53は固体成分と液体成分の両方を通す状態と両方を通
さない状態とに切換え可能な例えばボールバルブであ
る。
【0026】上記濾過弁体50はこれを軸方向に貫通す
る12個の貫通孔50bを有し、各貫通孔50bには図
2に示す様に段部50cが形成されている。そしてこの
段部50cに環状の金属製メッシュユニット51が嵌め
込まれ、その上に止め輪56が装着されることにより上
記メッシュユニット51が抜け止めされている。(図
2,3)。メッシュユニット51は図2(b),(c)
に示す様にメッシュ51bを2枚の支持板51aによっ
て挟んで点溶接したものであり、この支持体51aには
上記貫通孔50bに適合した孔が12個設けられてい
る。該メッシュユニット51は取り替え可能であり、固
体成分の粒径に応じた孔径、即ち固体成分を通さない孔
径のメッシュ51bを有するメッシュユニット51を選
択すると良い。
【0027】上記濾過弁体50は垂直方向のバルブ軸5
4を介して開閉駆動部55に繋がっており、該開閉駆動
部55が濾過弁体50及びバルブ軸54を昇降させるこ
とによって、濾過弁体50の外周面50aが排出口(弁
座)52aに対して全周にわたり当接した状態(閉位
置:図1(a))と、外周面50aが排出口52aから
軸方向に離間した状態(開位置:図1(b))に切り換
えられる(矢印A)。尚開閉駆動部55としては例えば
ソレノイドを利用した電磁方式、油圧や空気圧を利用し
た流体圧方式等、種々のものが適用可能である。また手
動操作で弁体を昇降させる方式にしても良い。
【0028】次に上記槽60の使用方法の一例について
述べる。
【0029】まず濾過弁体50及び補助弁53を閉じた
状態で、槽60内に各種原料を投入して架橋反応を行う
ことによりイオン交換樹脂のビーズ12を生成する。こ
のとき液体成分は補助弁53により止められ、固体成分
は濾過弁体50により止められる。次に上記濾過弁体5
0を閉位置としたままで補助弁53を開けて、反応液を
槽60から抜き出す(図1(a),図2)。このとき濾
過弁体50のメッシュユニット51(メッシュ51b)
により固液分離されて液体成分のみが排出され、イオン
交換樹脂のビーズ12はメッシュユニット51を通過で
きずに槽60内に留まる。また排出口52aは槽60の
最底部に設けられているから、槽60内の反応液を完全
に排出することが可能である。
【0030】次いで濾過弁体50及び補助弁53を閉
じ、洗浄液19を洗浄液供給配管11から投入して樹脂
ビーズ12を洗浄する。その後上記と同様に濾過弁体5
0を閉じた状態で補助弁53を開け、洗浄液19を排出
する(図1(a),図2)。
【0031】この洗浄と洗浄液排出を数回繰り返した後
は、新しい洗浄液(或いはスラリー用の液)19を加え
て樹脂ビーズ12をスラリー18とし、濾過弁体50及
び補助弁53を開ける。これにより樹脂ビーズ12はス
ラリー状態で排出口52aさらに補助弁53を通じて槽
外に排出される(図1(b))。
【0032】この様に1つの槽60でイオン交換樹脂の
架橋反応と洗浄を行うことができ、しかも液体成分(反
応液,洗浄液19)や固体成分(樹脂ビーズ12)を槽
60内に残存させることなく、それぞれ排出することが
できる。
【0033】更に本実施形態1では、既存の槽(底部に
弁体を有するもの)を利用し、弁体のみを上記濾過部付
きの弁体に取り替える様にすれば、低コストで上記の如
くの重合反応と洗浄,固液分離を行うことのできる槽を
得ることができる。
【0034】またその他、粒子状のものを触媒として使
う場合において、槽内で触媒反応を実施し、触媒の活性
が低下したら当該槽に触媒を入れたまま、再活性化処理
を行うという作業も可能である。更に晶析したときの濾
過に本発明の槽を用いることもできる。
【0035】<実施形態2〜4>図4〜6はそれぞれ本
発明の実施形態2〜4に係る弁体を説明するための模式
断面図であり、それぞれ図4〜6の(a)は弁体が閉位
置の場合、即ち固体成分を通過させずに液体成分を通過
させる場合の弁体付近を表し、それぞれ図4〜6の
(b)は弁体が開位置の場合、即ち固体成分(或いはス
ラリー)を通過させる場合の弁体付近を表す。尚図1と
同じ構成部分については同一の符号を付して重複説明を
避ける。
【0036】図4に示す様に実施形態2の濾過弁体70
は十字に交叉した2つの通路70a,70bを有し、一
方の通路70aにはメッシュ71が設けられ、液体成分
のみを通過可能とする濾過部となっている。他方の通路
70bは固体成分も通過可能となっている。尚通路70
aが排出路となる位置が濾過弁体70の閉位置で、通路
70bが排出路となる位置が濾過弁体70の開位置であ
り、これらの切換を行うことにより排出口52aの開閉
を行っている。液体成分のみを排出する場合とスラリー
(固体成分)を排出する場合とにより、矢印Bの如く上
記濾過弁体70を回転させていずれかの通路に切り換え
る。
【0037】実施形態3の濾過弁体72は、図5に示す
様なバタフライ弁を構成して排出口52aの開閉を行っ
ており、その弁体72全部(或いは一部でも良い)がメ
ッシュで構成されている。そして濾過弁体72を閉鎖す
る(閉位置にする)ことにより固液分離を行うことがで
き(図5(a))、濾過弁体72を開放する(開位置に
する)ことによりスラリーを排出することができる(図
5(b))。
【0038】実施形態4の濾過弁体73は図6に示す様
に差込式の弁を構成し、排出口52aの開閉を行ってい
る。そしてこの金属メッシュからなる濾過弁体73を差
し込んで(閉位置)固液分離を行い(図6(a))、引
き抜いて(開位置)スラリーを排出する(図6
(b))。
【0039】<実施形態5>図7の(a)は本発明の実
施形態5に係る弁体75を備えた槽の底部分を表す模式
断面図であり、(b)は該弁体75の上面図である。
【0040】該弁体75は、一方向に並ぶ通過部75
a,メッシュ部(濾過部)75b,及び遮断部75cを
備えており、該弁体75を前記各部の並び方向に差し込
む或いは引き出すことによって、排出口52aに通過部
75a(開位置),メッシュ部75b(閉位置),遮断
部75c(完全閉位置)のいずれかを合わせ、スラリー
の排出、液体成分のみの排出、或いは完全閉鎖状態に切
り換えることができる。
【0041】<実施形態6>図8は本発明の実施形態6
に係る弁体76を備えた槽の底部分を表す模式断面図で
あり、(a)は液体成分のみを排出する場合(閉位
置)、(b)はスラリー(或いは固体成分)を排出する
場合(開位置)、(c)は完全に閉鎖する場合(完全閉
位置)を示している。
【0042】該弁体76はこれを直径方向に貫通する通
路76b,76cと、該通路76b,76cの間からこ
れと直交する方向に分岐する通路76aとを有してい
る。即ち弁体76はT字状に通路76a,76b,76
cを有している。該通路76aの開口端にはメッシュ7
8が取り付けられ、通路76b,76cは固体成分も通
過可能な開放通路となっている。またこの弁体76には
槽60の槽排出管60cの他、2つの排出管77,79
が繋がっている。
【0043】図8(a)に示す様に弁体76を閉位置に
すると、メッシュ78が排出口52aに合わせられ、該
メッシュ78により液体成分のみが通路76a,76b
を通り排出管77に向かって排出される。また図8
(b)に示す様に弁体76を開位置にすると、メッシュ
のない通路76b,76cを経て、スラリーが排出管7
9から排出される。図8(c)に示す様に弁体76を完
全閉位置にすると、弁体76の通路のない部分がを槽排
出管60c(排出口52a)に合わせられ、全ての排出
が止められる。
【0044】以上の様に本発明に係る弁体や槽に関し
て、図面を参照しつつ具体的に説明したが、本発明はも
とより図示例に限定される訳ではなく、前記の趣旨に適
合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能
であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含さ
れる。
【0045】例えば上記濾過部として上記実施形態1で
は金属製のメッシュ51bを挙げたが、これに限らず、
濾布,ガラスフィルター,樹脂製網等であっても良い。
また実施形態1では12個の丸い貫通孔50bを有する
濾過弁体50、及びメッシュ51b露出部分が丸く12
個あるメッシュユニット51を示したが、これに限るも
のではなく、数や形状,大きさを任意に設定しても良
い。
【0046】また前記補助弁としては上記ボールバルブ
に限るものではなく、固体成分と液体成分の両方を通す
状態と両方を通さない状態とに切換え可能な弁であれ
ば、いずれのものであっても良い。
【0047】
【実施例】次に上記実施形態1の槽の具体的な使用例に
ついて説明する。
【0048】まず別の槽(温度計及び撹拌翼を備えた容
量200リットルのSUS製反応槽)に、ジアリルジメチ
ルアンモニウムクロライドとジアリルアミン塩酸塩との
含有率が約70:30であって分子量約24万の線状の
高分子共重合体(高分子化合物)を固体成分とする水溶
液121.85kg(該固体成分を41%含む)を投入
し、これに48%NaOH水溶液8.15kg、及び純水
36.5kgを加え、攪拌・混合して、pH約12.7、
粘度約600cpsの高分子化合物水溶液を調製した(前
駆体中和工程)。
【0049】続いて図1に示す容量1m3のSUS製反応
槽60を用い、補助弁53を閉鎖し、また濾過弁体50
を閉位置にして、この槽60に、分散媒(不活性有機溶
媒)としてトルエン433.5kg、及び懸濁剤としてソ
ルビタンモノパルミテート0.525kgとエチルセルロ
ース1.26kgを仕込んだ。そして撹拌翼を32rpmで
回転させながら、40℃で30分間保持した(分散媒調
整工程)。尚上記槽60は温度計,マックスブレンド型
攪拌翼,凝縮器,油水分離層を備えており、また上記濾
過弁体50はSUS製である。
【0050】その後、撹拌翼を32rpmで回転させたま
ま、上記高分子化合物水溶液を上記分散媒中に穏やかに
混合・懸濁(分散)し、40℃で30分間保持した(懸
濁工程)。尚このとき槽60底部の備えた濾過弁体50
の排出側から窒素を10分毎に導入してメッシュ51b
の導通を確保した。
【0051】次に、槽内温度を約88℃まで上げてトル
エンと共沸させることにより、約1時間かけて懸濁液よ
り41kgの水を脱水した。尚油水分離したトルエンは槽
内に戻した。続いて懸濁液を68℃まで冷却し、架橋剤
としてエピクロロヒドリン15.1kgを10分間かけて
摘下した。このとき濾過弁体50の排出側から窒素を3
0分毎に導入してメッシュ51bの導通を確保した。更
に75℃に昇温して6時間保持した後、容器中の懸濁液
を冷却した(濃縮工程)。
【0052】その後、10分間静置し、エアードポンプ
にて上澄み液を抜き出した。引き続き補助弁53(ボー
ルバルブ)のみを開け、窒素によって槽60内を加圧す
ることにより、槽内の液を濾過弁体50のメッシュ51
bを介して排出した。この様なバルブ操作により、ポリ
マービーズは槽60内に保持され、液のみを抜くことが
できた(架橋後濾過工程)。
【0053】次に補助弁53を閉鎖して、トルエン43
3.5kgを槽60内に投入し、64rpmで30分間攪拌
した。その後、上記懸濁液を排出した方法と同様に、濾
過弁体50を閉位置のままで補助弁53のみを開け、窒
素によって槽60内を加圧して、メッシュ51bを介し
て槽内のトルエンを排出した(トルエン洗浄工程)。
【0054】同様に水600kgによる洗浄と、洗浄済水
の排出の操作を3回行った(水洗浄工程)。
【0055】槽60内の水を抜き出した後、補助弁53
を閉鎖してトルエン433.5kgを投入した。続いて撹
拌翼を63rpmで回転させつつ、槽内温度を上げてトル
エンとの共沸を行うことにより懸濁液を脱水した(共沸
脱水工程)。尚油水分離したトルエンは槽内に戻した。
このときの留出開始温度は約80℃であり、約6時間か
けて95度まで内温を上げ、約140kgの水を脱水し
た。その後95℃で3時間保持した後、容器中の懸濁液
を冷却した(共沸脱水工程)。
【0056】撹拌翼を回転させつつ、濾過弁体(メッシ
ュ付きバルブ)50及び補助弁(ボールバルブ)53の
両方を開け、槽60内の樹脂スラリーを移動式加圧濾過
器に抜き出した。このとき、ポリマービーズを槽60内
に残すことなく抜き出すことができた。次いで加圧濾過
器でトルエンを分離し、ポリマービーズ約64kgを得た
(製品濾過工程)。
【0057】この様に架橋反応後、洗浄するという操作
を1つの槽(釜)60で行うことができる。
【0058】
【発明の効果】以上の様に本発明に係る弁体や弁装置を
用いた槽によれば、例えば槽内のスラリーから液体成分
だけ抜くときと固体成分も抜くときの両方が要求される
場合においても、槽内に液体成分や固体成分を残存させ
ることなく排出することができる。加えて槽自身を複雑
な構造にする必要がなく、また既存の一般的な槽を用い
て該槽の底部の弁体を交換するのみで良いから、設備コ
ストがあまりかからない。また上記槽を用いた本発明に
係る排出方法によれば、例えば別の槽への入れ替えとい
った作業が省略されるので、手間がかからず低コストと
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る弁体(濾過弁体)を
備えた槽を示す断面図。
【図2】図1に示す濾過弁体を表す図。
【図3】図1に示す濾過弁体の上面図。
【図4】本発明の実施形態2に係る弁体を説明するため
の模式断面図。
【図5】本発明の実施形態3に係る弁体を説明するため
の模式断面図。
【図6】本発明の実施形態4に係る弁体を説明するため
の模式断面図。
【図7】(a)は本発明の実施形態5に係る弁体を備え
た槽の底部分を表す模式断面図、(b)は該弁体の上面
図。
【図8】本発明の実施形態6に係る弁体を備えた槽の底
部分を表す模式断面図。
【図9】従来例の洗浄固液分離槽の例を示す模式断面
図。
【図10】従来例の洗浄固液分離槽の例を示す模式断
面図。
【図11】従来例の洗浄固液分離槽の例を示す模式断
面図。
【符号の説明】
11 洗浄液供給配管 12 樹脂ビーズ 18 スラリー 19 洗浄液 50,70,72,73 濾過弁体 50a 外周面 50b 貫通孔 50c 段部 51 メッシュユニット 51a 支持板 51b,71,78 メッシュ 52 管路部材 52a 排出口 53 補助弁 54 バルブ軸 55 開閉駆動部 56 止め輪 60 槽 60a 開口 60c 槽排出管 70a,70b,76a,76b,76c 通路 75,76 弁体 75a 通過部 75b メッシュ部 75c 遮断部 77,79 排出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16K 3/02 F16K 5/06 E 4D064 5/06 51/00 Z 51/00 G21F 9/06 521E G21F 9/06 521 B01D 35/02 Z (72)発明者 田中 知雄 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 (72)発明者 平野 喜章 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 Fターム(参考) 3B201 AA48 AB01 BB01 BB82 BB87 BB92 BB95 CB12 CC01 3H052 AA01 BA03 BA21 BA35 CA04 CA11 CC03 CD09 DA06 EA07 EA16 3H053 AA03 AA21 AA35 BA03 BA11 BD10 CA06 DA07 DA12 3H054 AA03 BB03 BB11 BB30 CA03 CA11 CD14 DD10 GG06 GG14 3H066 AA01 BA17 BA38 4D064 AA19 AA40 BK01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体成分と液体成分の混合物を収納する
    槽に設けられ、その排出口を開く開位置と閉じる閉位置
    に切換えられる弁体であって、 該弁体は、前記閉位置において、前記液体成分を通過さ
    せ、前記固体成分を通過させない濾過部を備えたもので
    あることを特徴とする弁体。
  2. 【請求項2】 前記弁体は、前記閉位置とは別に、前記
    固体成分と前記液体成分の両方を通さない完全閉位置を
    有し、該完全閉位置,前記開位置,及び前記閉位置のぞ
    れぞれに切り換え可能である請求項1に記載の弁体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の弁体より下流側に、前
    記固体成分と前記液体成分の両方を通す状態と両方を通
    さない状態とに切換え可能な補助弁体を備えたものであ
    ることを特徴とする弁装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2の記載の弁体或いは請
    求項3に記載の弁装置をその底部の排出口に備えたこと
    を特徴とする槽。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の槽に収納される固体成
    分と液体成分を排出する方法であって、 前記弁体を閉位置にして前記排出口から前記液体成分の
    みを排出し、その後前記弁体を開位置にして前記排出口
    から前記固体成分を排出することを特徴とする槽収納物
    の排出方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の槽を用いた粒子製造方
    法であって、 粒子が装入された前記槽内に洗浄液を投入する工程と、 該槽内に前記粒子を残存させつつ排出口から液体成分の
    みを排出する工程と、 該槽の排出口から前記粒子を排出する工程とを有するこ
    とを特徴とする粒子の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2006046685A1 (ja) * 2004-10-29 2008-05-22 株式会社カネカ 予備発泡粒子の洗浄方法
CN109027410A (zh) * 2018-09-05 2018-12-18 赵旭锋 一种带除灰功能的pe球阀
KR102172838B1 (ko) * 2019-08-09 2020-11-02 한국수력원자력 주식회사 원자로 가압가스 주입 방지를 위한 볼밸브가 포함된 안전주입탱크

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CN109027410B (zh) * 2018-09-05 2019-09-10 远大阀门集团有限公司 一种带除灰功能的pe球阀
KR102172838B1 (ko) * 2019-08-09 2020-11-02 한국수력원자력 주식회사 원자로 가압가스 주입 방지를 위한 볼밸브가 포함된 안전주입탱크

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