JP2002102601A - 棚段塔の多段トレー及び該トレーを用いた異相系接触方法 - Google Patents

棚段塔の多段トレー及び該トレーを用いた異相系接触方法

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JP2002102601A
JP2002102601A JP2000300156A JP2000300156A JP2002102601A JP 2002102601 A JP2002102601 A JP 2002102601A JP 2000300156 A JP2000300156 A JP 2000300156A JP 2000300156 A JP2000300156 A JP 2000300156A JP 2002102601 A JP2002102601 A JP 2002102601A
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tray
liquid
column
shelf
gas
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JP2000300156A
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English (en)
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Shuzo Matsumura
修三 松村
Atsushi Funakoshi
淳 舩越
Rokuro Denda
六郎 伝田
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Japan Steel Works Ltd
Kubota Corp
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Kubota Corp
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 気液、液液、固液気の効率的な異相系接触を
可能とした棚段塔の多段トレー及び該トレーを用いた異
相系接触方法を提供する。 【解決手段】 棚段塔内の棚板1に孔径が0.1〜10
00μmの細孔を有する多孔膜3を用いる。この多孔膜
3で各種ガス、原料液体等を微細化にすることにより、
気液、液液、固液気の効率的な異相系接触が可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石油精製及び石油
化学並びに一般化学工業における蒸留、吸収、抽出、反
応等に使用される棚段塔の多段トレーおよび該トレーを
用いた異相系接触方法に関し、特に、気液及び非溶解性
液々の2相系、あるいは固体を含む3相系の異相系接触
を効率よく行わせる棚段塔の多段トレーおよび該トレー
を用いた異相系接触方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図3の(a)と(b)に示すように、蒸
留、吸収、抽出、反応などに用いられる棚段塔の中は、
多層トレーを構成する棚板1と、それと対になるダウン
カマー部2により構成されている。
【0003】従来、用いられている多層トレーの形式に
は、図3の(c)に示すように、棚板1に比較的大きな
穴を開けて泡鐘トレイやバルブトレイとしたもの、穴だ
けの多孔板トレイとしたものなどがある。この内、泡鐘
トレイが多用されているが、バルブトレイ等も目的に応
じて用いられている。これらは、処理能力、操作安定性
等に長所を有するが、保守保全、価格等に短所も併せ持
っている。これらの短所を補うものとして考案された多
孔板トレーは、構造を極度に簡略化して、棚板1に直径
が1〜5mm程度の孔を開けただけのものである。
【0004】上記各トレイは、下方からくる蒸気等をト
レイに開けられた穴からトレー上に滞留している液中に
吹き出させて、気液、液液、固液気の接触を行ってい
る。
【0005】蒸留操作に例をとると、原料液体中の低沸
点成分の蒸発は滞留する液体表面からも生ずるが、その
殆どが液体中を浮上する蒸気と滞留する液体の界面で生
ずる。同様に上昇する気泡中の高沸点成分の凝縮は、そ
の両者の界面で生ずる。気泡中の蒸発成分の分圧と当該
成分の液体中の濃度の比が理論的気液平衡に近づく割合
は、図4に示すように、多孔板5上の原料液体の高さ
(液高)を気泡6が上昇する時間と、気泡6と液体との
界面積により決まり、この時間×界面積が蒸留操作の蒸
留効率を決める重要な要素の一つである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記蒸留操作の場合、
何れのトレーでも理論的気液平衡に達するほど(時間×
界面積)をとられていないこと及びエントレメント等の
理由により、蒸留効率は、40〜80%、多くの場合5
0%であった。
【0007】従って、理論計算から求められる平衡理論
段数の約2倍の段数のトレーが必要てあり、棚段塔高さ
も概ね2倍になっている。しかも還流比を上げなければ
ならので、所定の分離をするのに多量のエネルギーを必
要としている。
【0008】以上蒸留操作について述べたが、他の吸
収、抽出、反応の各操作のいずれにおいても、従来の泡
鐘トレイ、バルブトレイ、多孔板トレイを使用した場
合、開けられている穴径が大きいため、トレイで発生す
るガスの粒子や液滴の径がどうしても大きくなり、効率
的な異相系接触がなされない。この接触効率を上げるた
めに、トレー上の液高を上げて接触時間を増やすが、結
局、塔全体の圧力損失を上げることになってしまう。
【0009】本発明は、このような従来の棚段塔の問題
点を解決するためになされたものであって、気液、液
液、固液気の効率的な異相系接触を可能とした棚段塔の
多段トレー及び該トレーを用いた異相系接触方法を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による棚段塔の多
段トレーは、棚段塔内の棚板に孔径が0.1〜1000
μmの細孔を有する多孔膜を用いることを特徴とする。
【0011】また、本発明による多段トレーを用いた異
相系接触方法は、上記多段トレーを用い、該多段トレー
の棚板の多孔膜の下方より流体を通過させて流体を微細
化し、棚板上に滞留している他の流体と異相系接触を行
わせることを特徴とする。
【0012】このように多孔膜で各種ガス、原料液体等
を微細化にすることにより、気液、液液、固液気の効率
的な異相系接触が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。
【0014】図1は、化学工業で用いられている各種棚
段塔の概略説明図である。
【0015】図1(a)に示す蒸留塔11の場合、塔中
段より原料液体(原液)が流下し、塔頂近傍よりコンデ
ンサーで凝縮された還流液が流下し、塔底近傍からリボ
イラーで蒸発された蒸気が上昇する。
【0016】前記流下液は、それぞれの棚板1の上をあ
る高さをもって流れ、ダウンカマー部2を経由して下の
棚板1に落ちる。前記上昇蒸気は、棚板1に開けられた
空隙を通して上の棚板1に上がり、この時、上の棚板1
に滞留している液と接触して相互に物質移動、熱移動を
起こして高沸点物が液に残り、低沸点物が蒸気としてさ
らに上の棚板1に昇る。
【0017】図1(b)に示す吸収塔12の場合、塔底
近傍より原料ガスが上昇し、塔頂近傍より吸収液が流下
して、蒸留塔11の場合と同じ様に各棚板1の上で物質
移動、熱移動を起こして吸収操作がなされる。
【0018】図1(c)に示す抽出塔13の場合、塔底
近傍より原液(軽液)が上昇し、塔頂近傍より抽剤(重
液)が流下する。軽液は、上昇中に棚板1の下に滞留し
て棚板1にて細かい液滴に分散されて、さらに上の棚板
1より流下する重液と接触する。この接触中に第3成分
が相手相に物質移動して抽出操作がなされる。このよう
に抽出塔は、相互には溶け合わない密度の低い軽液と密
度の高い重液を相互に接触させて一方の液に溶けている
第3成分を、他方の液に抽出する場合に使用される。
【0019】図1(d)に示す反応塔14の場合、塔頂
近傍より反応原液と、例えば固体触媒(粉体)が一緒に
流下し、塔底より反応ガスが上昇して、棚板上で反応原
液、固体触媒、反応ガスが接触して反応を起こす。
【0020】本発明では、棚段塔内の多段トレーの棚板
1に0.1〜1000μmの細孔、好ましくはMF(Mi
cro Filtration)、UF(Ultra Filtration)に相当す
る細孔を有する多孔膜を用いる。なお、MFは精密櫨過
で0.1〜10μ程度、UFは限外櫨過で0.01μm
〜1μm程度の細孔サイズを意味する。多孔膜には、金
属、セラミック、有機物などがあり、棚段塔内の雰囲気
に応じて材質を選ぶことが可能である。
【0021】蒸留塔11の場合、図2に示すように、加
熱蒸気は、細孔を有する多孔膜3を通過することで直径
が数μmの微細気泡4となる。この微細気泡4が棚板上
の原料液体中に吹き込まれて浮上しつつ、気泡表面で原
料液体中の低沸点物質を蒸発させて取り込み混合ガスと
なり、同時に気泡中の高沸点成分を液体中に凝縮させ
る。この気泡表面での蒸発及び凝縮は、気泡内で気液平
衡に達するまで生ずる。このように、多孔膜3により加
熱蒸気の気泡を超微細化して界面積を飛躍的に増加する
ので、微細気泡中で気液平衡に達する時間を短縮でき、
また、加熱蒸気の通過抵抗を減ずることができる。な
お、加熱蒸気の通過抵抗は、多孔膜3の厚さ、あるいは
孔形状を調整することで広範囲に変化させることがで
き、棚板上を流れる原料液体の種類、量に応じて最低な
抵抗値に設定することができる。
【0022】上記実施例では、蒸留塔11の多層トレー
の棚板1について説明したが、他の吸収、抽出、反応塔
12,13,14等においても、棚板1に上述した多孔
膜3を用いて、原料ガス、原料液体、反応ガス等を微細
化にすることにより、気液、液液、固液気の効率的な異
相系接触が可能となる。
【0023】
【発明の効果】本発明では、多層トレーの棚板に多孔膜
を用いたので、気液、液液、固液気の効率的な異相系接
触が可能となり、収率が向上し、棚板の段数を減ずるこ
とができる。しかも棚板上の原料液体の高さを減ずるば
かりでなく、エントレメントの可能性が少なくなる事に
より棚板の間隔も小さくできることから、棚段塔をコン
パクトにすることができる。これにより、設備コスト、
運転コストも低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多段トレーが用いられる棚段塔の概略
構成図であり、(a)は蒸留塔、(b)は吸収塔、
(c)は抽出塔、(d)は反応塔を示す。
【図2】多段トレーに多孔膜を用いた状態を示す図であ
る。
【図3】従来の多段トレーの説明図であり、(a)は縦
断面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は各
種のトレーを示す図である。
【図4】多段トレーに多孔板を用いた状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 棚板 2 ダウンカマー部 3 多孔膜 4 微細気泡 5 多孔板 6 気泡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 修三 イギリス国 ダブリュ8、4エイチワイ、 ロンドン グロースターウォーク、38エ イ (72)発明者 舩越 淳 大阪府大阪市浪速区敷津東1丁目2番47号 株式会社クボタ内 (72)発明者 伝田 六郎 東京都府中市日鋼町1番1 株式会社日本 製鋼所内 Fターム(参考) 4D006 GA23 GA25 GA27 GA28 GA35 KA16 KA51 KB12 KB18 KB30 MA03 MA22 MC02 MC03 MC09 PC80 4D076 BB05 CA14 CA15 CC06 CC10 FA03 FA12 FA15 FA16 JA03 4G075 AA02 BA06 BB03 BB04 BB10 BD13 BD15 BD17 DA02 EB04 FA14 FB02 FB04 FB11 FC02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棚段塔内の多段トレーの棚板(1)に孔
    径が0.1〜1000μmの細孔を有する多孔膜(3)
    を用いることを特徴とする棚段塔の多段トレー。
  2. 【請求項2】 棚段塔内の多段トレーの棚板(1)に孔
    径が0.1〜1000μmの細孔を有する多孔膜(3)
    を用い、該多孔膜(3)の下方より流体を通過させて流
    体を微細化し、棚板(1)上に滞留している他の流体と
    異相系接触を行わせることを特徴とする多段トレーを用
    いた異相系接触方法。
  3. 【請求項3】 前記棚段塔が蒸留塔であることを特徴と
    する請求項2記載の多段トレーを用いた異相系接触方
    法。
  4. 【請求項4】 前記棚段塔が吸収塔であることを特徴と
    する請求項2記載の多段トレーを用いた異相系接触方
    法。
  5. 【請求項5】 前記棚段塔が抽出塔であることを特徴と
    する請求項2記載の多段トレーを用いた異相系接触方
    法。
  6. 【請求項6】 前記棚段塔が反応塔であることを特徴と
    する請求項2記載の多段トレーを用いた異相系接触方
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010074180A1 (ja) * 2008-12-26 2010-07-01 Ogasawara Tadashi 多結晶シリコンの製造方法及びこれに用いる反応炉
US8323587B2 (en) 2005-10-24 2012-12-04 Mitsui Chemicals, Inc. Microchip device
CN110354523A (zh) * 2019-07-14 2019-10-22 河北龙亿环境工程有限公司 一种具有多微孔气泡罩的新型塔板
CN114160088A (zh) * 2021-12-23 2022-03-11 中国石油化工股份有限公司 传质塔盘和蒸馏塔

Cited By (5)

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CN110354523B (zh) * 2019-07-14 2024-02-06 河北龙亿环境工程有限公司 一种具有多微孔气泡罩的新型塔板
CN114160088A (zh) * 2021-12-23 2022-03-11 中国石油化工股份有限公司 传质塔盘和蒸馏塔

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