JP2002101446A - 無線端末位置測定方法およびそれを用いた端末装置、端末位置管理局装置 - Google Patents

無線端末位置測定方法およびそれを用いた端末装置、端末位置管理局装置

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JP2002101446A
JP2002101446A JP2001225302A JP2001225302A JP2002101446A JP 2002101446 A JP2002101446 A JP 2002101446A JP 2001225302 A JP2001225302 A JP 2001225302A JP 2001225302 A JP2001225302 A JP 2001225302A JP 2002101446 A JP2002101446 A JP 2002101446A
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Mikio Kuwabara
幹夫 桑原
Nobukazu Doi
信数 土居
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目的の基地局以外の基地局の近くに端末があ
る場合に、目的の基地局に対するS/Iが低下する。 【解決手段】 近くの基地局からの信号レプリカを作成
し、受信信号から該レプリカを差し引く。差し引かれた
受信信号から、目的の基地局の信号を検出する。 【効果】近くの基地局からの信号がS/Iの分母から削除
されて、S/Iが高まる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルラ通信を使っ
て端末位置を測定するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平7-181242は、セルラ方式で各基地
局がGPS同期したCDMA方式を用いているシステムにお
いて、各基地局から届くパイロット信号の受信タイミン
グを観測することで端末位置を測定することを開示して
いる。
【0003】図2、3は特開平7-181242に記載された技
術を示す。図2にGPS衛星20に同期した基地局2
1、22、23から送信されている基準信号25、2
6、27を受信する端末24が示されている。図3に相
関演算結果の例が示されている。
【0004】端末24は、受信信号に対し特定符号パタ
ンの相関演算を行うことで、各基地局から送信される基
準信号の受信タイミングを検出することができる。CDMA
方式では、各基地局が出す共通パイロット信号が特定パ
タンの信号であり、端末はこの信号に相関演算を行うこ
とで受信タイミングを検出することが可能である。各基
地局は、GPS同期により基準時間を合わせ、合わせたシ
ステム時間の特定の送信タイミングにおいてパイロット
信号を送信している。また上記の特定の送信タイミング
は、オフセット時間と呼ばれ、シンクチャネルを通じて
情報が送信されており、端末は自由に入手することがで
きる。端末は、測定した受信タイミングから既知である
送信タイミングの差を計算することで、電波伝搬にかか
った遅延時間を知ることができる。
【0005】図3は相関演算結果の例を示している。図
は遅延プロファイルと呼ばれるもので、どのような遅延
パスが観測されるかを示している。横軸は遅延時間、す
なわち送信タイミングによる補正済みの受信タイミング
である。単位は拡散符号のチップに対応している。縦軸
は相関演算出力で、相関値が大きい部分は信号の受信が
あったこと、すなわちパスの存在を示している。この結
果を使えば、電波が基地局から端末に到来するまでにか
かった相対遅延時間を求めることができる。ここで遅延
時間が相対値であるのは、端末では絶対時間がわからな
いからである。得られた相対遅延時間に光速をかけるこ
とで、相対伝搬距離差を求めることができる。少なくと
も3局以上の基地局について相対伝搬距離差が求まれ
ば、3点測位により端末位置を推定することが可能であ
る。
【0006】図4、5を用いてセルラ通信を測位に使う
場合のもう1つの課題である遠近問題について説明す
る。セルラ通信では基地局−端末位置に依存して受信電
力が変化し、必要とされるダイナミックレンジは100
dBを越える。このため通常端末には自動利得調整(AG
C)機能が持たされていて、受信信号の強さに応じて自
動的にAD変換前の信号強度が調整される。図4は、端
末において近傍の3つ基地局から到来する信号を受信し
ている場合の受信信号を周波数領域で示したものであ
る。帯域内の総受信電力64は雑音電力60に3つの基
地局からの信号61、62、63を加えたものである。
最も近くにある基地局からの信号61は、伝搬距離が短
いため電力が強く、全受信信号の支配項となっている。
図5は、2つの基地局A,B間の受信状態を示している。
雑音電力71は熱雑音が原因として発生するもので、端
末位置に依存せず一定である。AGCは総受信信号レベ
ル70に適応するように設定されている。したがって例
えば端末が基地局A付近にあるときには、基地局Aからの
信号が支配項となってAGCが働く。量子化雑音電力74はA
GCに応じて変動するため、基地局A付近では値が高くな
っている。しかもこの時、基地局Bからの信号電力は伝
搬距離が長くなるため低下しており、基地局Bからの信
号は等価的にS/I(信号対干渉電力比)=(Bからの信
号)/(Aからの信号+雑音)が非常に小さな値になって
しまい、信号受信が困難になる。しかし、無線測位を行
うには、端末が基地局A付近であっても基地局Bからの
信号を判別する必要がある。
【0007】また他の課題について説明する。移動体通
信の端末では、低価格化のために周波数精度があまり高
くない局部発信機を用いられていて、最寄りの基地局に
同期することでキャリア周波数偏差を削減している(AF
C機能)。しかしAFC機能の限界から端末−基地局間には
数Hzの周波数差が残り、例えフェージングがない場合で
も完全に同期することができない。このため、受信した
信号の位相は数Hzのゆっくりした回転運動をしている。
このため、たとえ端末のユーザが静止あるいは歩行速度
程度のゆっくりとした動きしかしていない場合にも、受
信信号はどんどん回転していてしまい、長期間の同相加
算を行うことが困難である。遠方の基地局からの信号は
等価的にS/Iが低下しているため、同相加算回数を増
加させたいが、上記現象のため加算回数はある程度以上
は長くすることができない。例えばキャリヤ周波数800
MHz、AFC後の周波数安定度が0.01ppmの端末があ
った場合、位相回転の周波数は8Hzになる。同相加算
に必要な位相回転許容値を36度以内とすると、1/8×36/
360=0.0125[秒]以内であれば同相加算可能なことがわ
かる。同相加算回数をこれよりも長い時間行った場合、
信号ベクトルが回転しまい、かえってS/Iが劣化する
現象が発生する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、セルラ通信
システムの少なくとも第1及び第2の基地局から到来する
信号を使って端末の位置を推定する無線端末位置測定方
法において、該第2の基地局からの受信信号よりも受信
強度の強い上記第1の基地局からの受信信号をキャンセ
ルする第1のステップと、該第1のステップの後に上記第
2の基地局からの受信信号を上記端末にて処理する第2の
ステップとを有することを特徴とする無線端末位置測定
方法により解決される。
【0009】少なくとも2つの基地局から到来する電波
が、同一の端末に受信される場合、伝搬距離差やフェー
ジングの状況により、両者の信号強度には、大きな差が
発生している。したがって信号強度の弱い基地局からの
信号を受信する際に、信号強度の強い基地局の信号は干
渉波として働いている。この干渉波をキャンセルして信
号受信することにより、受信信号強度の大きな基地局か
らの干渉の影響を殆どなくすことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、移動端末の構成例を示
す。
【0011】移動通信端末は通常の通信動作を可能とす
るため、受信機と送信機が備わっている。本実施例はC
DMAセルラを採用している。アンテナ1が受信した信
号は、RFユニット2にてベースバンドの信号に変換さ
れる。変換された信号はA/D変換器4においてディジ
タル信号に変換される。変換された信号から、逆拡散ユ
ニット6,7によってパイロット信号と、通話チャネル信
号が取り出される。パイロット信号を逆拡散するブロッ
ク7の出力により、伝搬路による位相回転と基地局−端
末間のキャリヤ周波数差による位相回転が検出される。
これをもとにAFC9の機能が動作する。パイロット信
号の逆拡散出力である伝搬路推定結果に対して共役をと
り、これに通話チャネルを逆拡散するブロック6の出力
をかけることで復調8が行われる。復調回路では伝搬路
符号化も復調される。復調された信号は音声コーデック
13において音声信号に変換され、スピーカー14から
出力される。他方、マイク15から取り込まれた音声信号
は音声コーデック13においてディジタル信号に変換さ
れる。変換された信号は変調器10で伝送路符号化と変
調が行われ、拡散部11において拡散後、D/A変換器
12によりアナログ信号に変換される。アナログ信号は
RF部2でキャリヤ周波数にアップコンバートされてか
ら、アンテナ1より送信される。
【0012】第1の実施例を、図6を用いて説明する。
図6は干渉除去を行うための干渉除去装置の構成を示し
ている。
【0013】端末アンテナ1で受信された信号には、希
望信号(再生したい信号)と干渉信号(他の信号)の両
方が含まれる。CDMA方式では、両信号は同一タイミ
ングで、同一周波数帯に含まれる。A/D変換器4にお
いてディジタル信号に変換された信号を信号処理装置1
7はそのままメモリー5に蓄積する。
【0014】図6に示す干渉除去装置は信号処理装置1
7内に構築されている。本装置は、ハードウェアあるい
はソフトウェアで実現される。この干渉除去装置は、メ
モリー5の内容を読み出して、干渉信号のレプリカ122
を作成する。そして、作成したレプリカを信号処理装置
17内の引き算回路126にてメモリーの内容から差し引
く。これにより、強い干渉波となる近傍基地局の影響を
大幅に削減する。干渉除去によりS/Iを高めてから計
算される遅延プロファイルを使って、端末位置が推定さ
れる。
【0015】メモリー5内のデータには、パイロット信
号、ページング信号、通話信号の3種類が含まれる。そ
れぞれは全て別の拡散コードにより拡散されている。ブ
ロック101〜106は個別の拡散コードにより逆拡散するブ
ロックである。ブロック107はパイロット信号の逆拡散
結果から伝搬路推定を行う。得られた推定結果を用い、
ブロック109〜113は復調を行う。復調の結果、BPSK
通信であれば、Iチャネルの符号の正負によって送信符
号を判定することができる。ここでは伝搬路符号化も復
調することで復調後の信号の符号誤り率を改善が考えら
れるが、一部の情報は秘匿のためにスクランブルもかか
っているため、一般にはデスクランブル情報を持たない
端末では伝搬路符号化を復調することはできない。しか
し、信号自体のS/Iがよいため、伝搬路符号化を復調
しなくても送信されている符号自体はほぼ正確に推定す
ることが可能である。得られた仮判定結果はブロック11
4〜119にて再び同じ拡散符号で再拡散され、ブロック1
20にて加算されて特定基地局から送信された信号が再現
される。ブロック123は伝搬路推定から遅延プロファイ
ルを作成するブロックである。遅延プロファイルは、逆
拡散で使用する拡散符号の系列の位相をずらしながらパ
イロット信号を逆拡散することで得られる。ここで遅延
プロファイルは複素量である。ブロック120で加算され
た送信信号に、ブロック123で得られた遅延プロファイ
ルをかけることで、受信信号のレプリカ122が完成す
る。このとき、レプリカを作成した基地局に関する遅延
プロファイルは、ブロック123で既に作成されている。
ブロック126は、メモリー5に蓄積された信号からレプリ
カ122を引き算する干渉除去機能である。干渉波が除去
された信号は再びメモリー5に上書きされる。他の基地
局からの信号についても同様に順次強いものから除去し
ながら遅延プロファイルを作成することでS/Iを高め
てプロファイル作成が可能となる。強い信号が全て除去
された後には、ブロック101、107、123を使って遅延プ
ロファイルの作成のみを行い、受信電力が弱い基地局に
関する遅延プロファイルを作成することができる。この
ようにして複数の基地局に関する遅延プロファイルが作
成されれば、CPU16は各遅延プロファイルからパスを
特定し、相対遅延差を計算する。またCPU16は計算し
た相対遅延差と予め知っている基地局の位置情報から端
末の位置を計算する。
【0016】以上の処理から遠近問題が発生している場
合でも、複数の基地局からの信号を高いS/Iで受信す
ることが可能となり、各基地局までの相対距離差が測定
できる。よって端末の位置検出が可能となり、課題は解
決される。
【0017】上記の方法は、S/Iを向上させるため
に、干渉電力(I)を抑圧する方法であるが、他方、信
号電力(S)を向上させる方法がある。通常の通信と異
なり、端末位置を測定する場合には即時性が要求されな
い。そこで、メモリー5に蓄積した全てのデータを使っ
てパス検出に必要な遅延プロファイルを作成することを
考える。
【0018】信号電力(S)の向上に関し、原因と対策
についてより詳細に説明する。
【0019】端末では、図1のAGC3が、受信した信号
のレベルに応じてRF部の利得を調整し、ダイナミックレ
ンジを広く確保している。AGCは、例えば受信電力を累
積平均して受信レベルを求め、その値が一定になるよう
にフィードバックしてRF部の利得を調整している。AG
Cにより、A/D変換器はビット幅を低減することができ
る。
【0020】ところで測位の場合には、最低3局以上の
基地局が必要である。第1の基地局よりも遠い第2の基地
局からの希望信号のS/Iを向上させるには、同相加算
回数を大きくする方法が有効である。同相加算回数が大
きいほど、遠くの基地局が観測できるようになり、観測
基地局数の増加から、端末位置を推定する際の推定精度
が向上する。
【0021】同相加算を行うには、2つの補償が必要で
ある。1つは端末と基地局間で局部発信器の周波数偏差
による受信信号の位相回転の補償である。もう1つは端
末の位置や周囲環境が変化するために発生するフェージ
ングによる位相回転の補償である。
【0022】端末−基地局間の同期ずれによる位相回転
は、主に端末の周波数合わせ性能が十分でないことが原
因で発生する。基地局間では、それぞれの基地局がGPS
同期しているために十分な精度が確保されており、周波
数偏差は非常に小さい。このため、複数ある基地局のう
ち、1つの基地局に同期ができれば、他の基地局の位相
回転も同期することができる。同期する候補としては、
最も信号品質の良い、すなわち相関演算で最大ピークと
なった基地局信号の位相回転を基準にすることが有効で
ある。
【0023】特定基地局のパイロット信号を逆拡散する
と図7の様になる。雑音成分が残留するが、その位相回
転を1次式で近似することで位相の平均回転数を推定す
ることができる。推定された回転数で逆回転をする回転
演算により、受信データに含まれる端末−基地局間キャ
リヤ周波数差はほぼ取り除かれる。補償後のデータは位
相が揃っているため、ただ単純に加算するだけで同相加
算演算が完了する。これによって受信信号のS/Iを向
上させることができる。
【0024】1次近似を精度よく求めるためには、同相
加算を行う全データを使って近似式を求めることであ
る。このため端末は測位ジョブが開始されると、一定期
間について受信データをメモリー5に蓄える。(メモリ
ーの容量は、例えばチップレート1.2288MHzのCDMAセル
ラ方式で、4倍のオーバーサンプルを考え、1サンプル
あたりI,Q合わせて8ビットの情報がある場合には、1秒
間のデータの収集に約5MBの容量が必要である。) 端
末は最も信号レベルの高い信号の受信タイミングを既に
知っている。何故なら端末は通信を行うために周囲の基
地局を常にサーチし、信号レベルが最も高い基地局を追
い続けているからである。したがって端末はメモリー5
に蓄えられた情報に対して、既知である最も信号レベル
が高い基地局からの信号タイミングに合わせてパイロッ
ト信号を抽出する逆拡散演算を行い、伝搬路の推定を行
う。ここでの逆拡散は0.1〜10ms程度の比較的拡散率
の低いものを実施し、複数の値を得る。図7は、実測で
0.8秒間の逆拡散結果の位相を示した図である。図か
らわかるように得られた伝搬路推定結果は干渉電力や雑
音電力の影響が大きく残る。しかしながら干渉+雑音成
分は、統計処理により取り除くことができる。これは、
干渉+雑音成分が広周波数帯域の信号であるのに対し、
信号成分の回転ベクトルは周波数の低い信号であるた
め、平均操作により低周波数の成分を抽出すれば、その
回転量が推定できることを利用している。図7から、回
転量の1次式を推定することで、基地局と端末の周波数
偏差は大幅に抑えられることが分かる。基地局と端末間
の周波数偏差が抑えられたら、各基地局からの信号の受
信タイミング付近において逆拡散演算を行うことで、各
基地局からの信号の遅延プロファイルを算出することが
できる。
【0025】上記実施例では全ての測定データを一旦メ
モリーに蓄積する方法に関して説明したが、以下に示す
別の方法も本発明に含まれる。
【0026】位相回転の推定結果が1次式で近似してい
るため、端末と基地局の周波数偏差が時間的にあまり変
化しない場合には、過去の値を使って、端末に対する基
地局信号の位相回転偏差を推定することが可能である。
ただし基地局と端末の位相差は時間によって変わるた
め、最近の値を使う必要がある。受信品質が良好な特定
の基地局のみを観測すればよいため、位相回転推定に必
要となる逆拡散結果を蓄積するためのメモリーは大容量
を必要としない。基地局からの報知情報から近傍に存在
する基地局の送信タイミングは既知であるから、拡散符
号系列をその近傍の基地局タイミング付近に合わせて逆
拡散することで、遅延プロファイルを作成することがで
きる。メモリーには逆拡散後の信号を蓄積することでメ
モリーの容量は大幅に削減できる。逆拡散結果は、先に
予測されている位相回転量の補正を行って同相加算する
ことで、上記と同等の同相加算の効果を得ることができ
る。よって大幅にメモリー量を削減することができる。
【0027】位相の回転がフェージングに起因するもの
である場合、複数の基地局の位相回転は独立に変動す
る。2つの基地局に関して位相回転推定を行い、その回
転量の相関をとる。相関が例えば0.7以上であれば、互
い基地局の位相回転量がほぼ同じであることを示してお
り、フェージングは発生していないと考えられる。逆に
相関が例えば0.7以下になるようであれば、その長さの
位相補正ができないことを示しており、より短い時間で
の同相加算しかできないことを示唆している。したがっ
て同相加算回数が相関を閾値として定めることができ
る。
【0028】以上説明した手順で得られた遅延プロファ
イルより、従来例で説明した方法により端末の位置が計
算される。
【0029】本実施例では端末だけで位置測定が可能で
あり、GPS等の付加装置も不要であることから、端末
が測位操作を行う際に必要となる消費電力を削減するこ
とが可能である。基地局の位置に関する情報は、ネット
ワークに繋がるサーバから得る方法や、基地局から送信
される報知チャネルで周囲の基地局の位置を送信するこ
とで端末は知ることができる。一旦蓄積した基地局位置
情報は、保持することで、サーバへのアクセスや報知情
報の受信回数を減らすことができるため、端末の低消費
電力化に有効である。
【0030】本実施例の説明ではCDMA方式を例に挙
げて説明したが、これに限るものではない。送信されて
いる情報が既知であればTDMAやFDMA方式におい
ても本方法を適用することが可能である。TDMAやF
DMAの場合、各基地局からの信号が到来するタイミン
グや周波数が異なるため、端末では信号の含まれるタイ
ミングや周波数を全て走査して得られた情報を端末位置
管理局に伝送する必要がある。
【0031】以上に挙げた実施例では、位置測定用の端
末に関して送信タイミングを測定し、端末位置を推定す
る方法について記載した。他方、本発明は位置測定用の
端末だけでなく、基地局送信タイミング測定装置に対し
ても有効である。基地局送信タイミング測定装置は、各
基地局の送信タイミングを測定し、測位をする際に含ま
れる各基地局の送信タイミング誤差を補正する場合に用
いられる。基地局送信タイミング測定装置はセルラ回
線、あるいはネットワークにつながっている。従って測
位用の端末は、セルラ回線及びネットワークを介して基
地局送信タイミング測定装置に送信タイミングの誤差を
問い合わせ、正確な位置測定が可能となる。しかしなが
ら基地局送信タイミング測定装置の設置可能な場所は、
設置コストから限定されるため、1局の設置でできるだ
け遠くの基地局まで測定したい。このような時には、端
末の場合と同様に、遠近問題が発生するため、干渉除去
や同相加算回数を長くするための工夫が必要である。本
発明は、基地局送信タイミング測定装置に適用すれば遠
近問題を回避し、遠くの基地局の送信タイミングまで測
定することが可能である。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、セルラ通信システムを
用いて端末の測位を行う場合に、メモリーに受信情報を
貯めて推定精度を上げるために必要となる様々な処理を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明からなる第1の実施例の端末構成を示す
図。
【図2】従来例を説明する図。
【図3】端末で受信した信号を相関演算した結果を示す
図。
【図4】特定の基地局付近に端末がある場合の受信信号
スペクトラムを示す図。
【図5】2つの基地局を例に挙げて基地局付近ではS/
Iが低くなることを説明する図。
【図6】本発明からなる第3の実施例でレプリカ作成の
ための機能ブロック図。
【図7】特定基地局の逆拡散結果の位相回転量を示す
図。
【符号の説明】
1...アンテナ、2...無線部(RF部)、3...AGC、
4...AD変換器、5...メモリー、6、7...逆拡散器、
8...復調器、9...AFC、10...変調器、11...拡散器、
12...DA変換器、13...音声コーデック、14...スピー
カ、15...マイク、16...CPU、17...DSP、20...G
PS衛星、21、22、23...基地局、24...端末、25、26、
27...基地局から送信される信号、40、41、42、43...相
関演算結果のピーク、44...最短伝搬距離信号の差(相
対遅延差)、60...雑音電力、61...最も近い基地局から
の信号電力、62、63...他の基地局からの信号電力、6
4...トータルの受信電力、70...トータルの受信電力、7
1...雑音電力、72...基地局Aからの信号電力、73...基
地局Bからの信号電力、74...電子化雑音電力、100...
受信信号、101、102、103、104、105、106...逆拡散
部、107...伝送路推定部、108、109、110、111、112、1
13...復調部、114、115、116、117、118、119...再拡散
部、120...加算器、121...位相回転部、122...レプリカ
信号、123...遅延プロファイル作成部、124...遅延プロ
ファイル、126...引き算回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K022 EE02 EE32 EE35 5K067 BB03 CC10 DD20 DD43 DD44 EE02 EE10 EE24 FF03 GG01 GG11 HH22 HH23 LL11

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルラ通信システムの少なくとも第1及び
    第2の基地局から到来する信号を使って端末の位置を推
    定する無線端末位置測定方法において、該第2の基地局
    からの受信信号よりも受信強度の強い上記第1の基地局
    からの受信信号をキャンセルする第1のステップと、該
    第1のステップの後に上記第2の基地局からの受信信号を
    上記端末にて処理する第2のステップとを有することを
    特徴とする無線端末位置測定方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記端末の記憶回路に
    上記第1及び第2の基地局からの受信信号を蓄積する第3
    のステップと、蓄積した信号から上記第1の基地局の受
    信信号のレプリカを作成する第4のステップと、上記蓄
    積した信号から該レプリカを差し引く第5のステップと
    を有することを特徴とする無線端末位置測定方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、符号分割多元接続(C
    DMA)方式を用いて、上記第1の基地局からの受信信
    号成分を逆拡散−復調−再拡散の手順で処理することに
    より上記レプリカを作成する第6のステップを有するこ
    とを特徴とする無線端末位置測定方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、上記第6のステップ
    は、逆拡散−復調−再拡散の後に受信信号を増幅する第
    7のステップを有することを特徴とする無線端末位置測
    定方法。
  5. 【請求項5】請求項4において、上記第7のステップ
    は、上記第1の基地局からの信号伝搬路による振幅変動
    及び位相回転の少なくとも一方を補正する第8のステッ
    プを含むことを特徴とする無線端末位置測定方法。
  6. 【請求項6】セルラ通信システムの少なくとも第1及び
    第2の基地局から到来する信号を使って端末の位置を推
    定する無線端末位置測定方法において、上記第1の基地
    局と上記端末との間のキャリヤ周波数差に伴う平均位相
    回転量を上記第1の基地局の受信信号から1次式で推定
    する第9のステップと、該1次式によって上記第2の基地
    局からの受信信号を位相回転補正する第10のステップを
    含むことを特徴とする無線端末位置測定方法。
  7. 【請求項7】請求項6において、上記第1及び第2の基地
    局に関する位相回転量の推定を行う第11のステップと、
    上記第1及び第2の基地局に関する位相回転量の間の相関
    を計算する第12のステップと、該相関が閾値以上となる
    長さの時間以上同相加算することを特徴とする無線端末
    位置測定方法。
  8. 【請求項8】セルラ通信システムの第2の基地局からの
    受信信号よりも受信強度の強い上記第1の基地局からの
    受信信号をキャンセルする信号処理回路と、該信号処理
    回路の出力信号を処理するCPUとを有することを特徴と
    する無線端末装置。
  9. 【請求項9】請求項8において、上記第1及び第2の基地
    局からの受信信号を蓄積する記憶回路を具備し、上記信
    号処理回路は、該記憶回路に蓄積した信号から上記第1
    の基地局の受信信号のレプリカを作成するレプリカ信号
    発生回路と、上記蓄積した信号から該レプリカを差し引
    く引き算回路とを有することを特徴とする無線端末装
    置。
  10. 【請求項10】請求項9において、上記レプリカ信号発
    生回路は、符号分割多元接続(CDMA)方式を用い
    て、上記第1の基地局からの受信信号成分を逆拡散する
    逆拡散回路と、該逆拡散回路の出力信号から復調する復
    調回路と、該復調回路の出力信号を再度拡散する再拡散
    回路とを有することを特徴とする無線端末装置。
  11. 【請求項11】請求項10において、上記再拡散回路の
    出力信号を増幅する増幅回路を有することを特徴とする
    無線端末装置。
  12. 【請求項12】請求項11において、上記第1の基地局
    からの信号伝搬路による振幅変動及び位相回転の少なく
    とも一方を補正する補正回路を含むことを特徴とする無
    線端末装置。
  13. 【請求項13】セルラ通信システムの少なくとも第1及
    び第2の基地局から到来する信号を使って端末の位置を
    推定する無線端末位置測定方法において、上記第1の基
    地局と上記端末との間のキャリヤ周波数差に伴う平均位
    相回転量を上記第1の基地局の受信信号から1次式で推
    定する第9のステップと、該1次式によって上記第2の基
    地局からの受信信号を位相回転補正する第10のステップ
    を含むことを特徴とする無線端末位置測定方法。
  14. 【請求項14】請求項13において、上記第1及び第2の
    基地局に関する位相回転量の推定を行う第11のステップ
    と、上記第1及び第2の基地局に関する位相回転量の間の
    相関を計算する第12のステップと、該相関が閾値以上と
    なる長さの時間以上同相加算することを特徴とする無線
    端末位置測定方法。
  15. 【請求項15】第1及び第2の基地局からの受信信号のタ
    イミングから該第1及び第2の基地局の信号送信タイミン
    グを測定する基地局送信タイミング測定局装置であっ
    て、上記第2の基地局からの受信信号よりも受信強度の
    大きい上記第1の基地局の受信信号をキャンセルする干
    渉除去手段を有することを特徴とする基地局送信タイミ
    ング測定局装置。
  16. 【請求項16】請求項15において、上記干渉除去手段
    の出力信号が入力される自動利得調整回路を有すること
    を特徴とする基地局送信タイミング測定局装置。
  17. 【請求項17】第1及び第2の基地局からの受信信号のタ
    イミングから該第1及び第2の基地局の信号送信タイミン
    グを測定する基地局送信タイミング測定局装置であっ
    て、上記第1の基地局と上記端末との間のキャリヤ周波
    数差を1次式で近似する周波数差推定手段と、該1次式
    によって上記第2の基地局からの受信信号の周波数差を
    補正する補正手段とを具備することを特徴とする基地局
    送信タイミング測定局装置。
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