JP2002098529A - 測量機のガイド光装置 - Google Patents
測量機のガイド光装置Info
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Abstract
機のガイド光装置において、ガイド光の損失を減少させ
るとともに、ガイド光装置を備えても測量機が大型化し
ないようにする。 【解決手段】 赤と緑のように異なる色の可視光を発光
する2つ発光ダイオード11、12から発光された光を
分離するガイド光分離プリズム3は、台形プリズム1、
2の互いに平行な面のうち小さいほうの面6を、磨り面
状態にして当接させ、全体として、平面形が「く」字形
の谷5のある形状とするとともに、表面に反射防止膜を
施す。2つの発光ダイオード11、12を対物レンズ1
4の中心軸yに対して対称位置で近接して配置するとと
もに、対物レンズ14と両発光ダイオード11、12と
の間で中心軸y上にガイド光分離プリズム3を配置す
る。対物レンズ14とガイド光分離プリズム3間には、
ガイド光通過孔22を有する遮光板21を設ける。
Description
業者を測量機の視準軸上へ誘導するためのガイド光を送
光する測量機のガイド光装置に関する。
ト(反射鏡)を正確に目標点に設置するためには、ま
ず、目標点付近にターゲットを仮設置し、測量機(測距
測角儀等)によりターゲットと目標点と位置の差を求
め、この差だけターゲットを移動させてターゲットを目
標点に設置していた。ところで、測量機においては、タ
ーゲットまでの距離測定に用いられる測距光は、赤外線
であって非可視光線であるから、ターゲット側作業者が
測距光の光束から外れて、距離測定が中断され、再度距
離測定を初めからやり直す必要が起きるということもあ
った。
に示したように、測量機の視準軸Xと鉛直方向で平行と
なる位置に設置され、視準軸Xと平行にガイド光を送光
してターゲット側作業者を測距光の光束から外れないよ
うに誘導する測量機のガイド光装置が、本出願人により
提案され、実用新案登録第2587810号公報に記載
されている。このガイド光装置は、互いに異なる色の可
視光を発光する2つの発光ダイオード11、12と、測
量機の視準軸Xと平行な中心軸yを有する対物レンズ1
4と、両発光ダイオード11、12から発光された光を
対物レンズ14の中心軸yを境に左右分離して混じり合
わないように対物レンズ14側へガイド光として反射す
る反射プリズム13と、各発光ダイオードを夫々点灯状
態または点滅状態にする駆動回路15、16と、両駆動
回路15、16を制御するマイクロコンピュータ17
と、ターゲット20までの距離を測定して距離データを
マイクロコンピュータ17へ送る受光部18を備えてい
る。
ガイド光は、図6に示したように、中心軸yを境に、一
方側Bでは緑、他方側Cでは赤というように、左右で異
なる色のガイド光が送光される。
公報に記載のガイド光装置によって、ターゲット側作業
者が中心軸y上まで誘導されることを図6を用いて説明
する。まず、ガイド光装置を取り付けた測量機10を、
予め目標点Pの設定方向に向けておく。そして、ガイド
光装置の発光ダイオード11、12を発光し、共に点滅
の状態にする。ここで、タ−ゲット側作業者が、ガイド
光の送光範囲外であるA領域またはD領域にいるときに
は、両方の色(赤と緑)のガイド光とも見ることができ
ないので、明らかな方角のずれを知ることができる。こ
の場合には、ターゲット側作業者は、目測で中心軸y上
へ移動して、ガイド光を確認する。そして、ターゲット
側作業者が、B領域にいるときは、一方の色(緑)のガ
イド光のみを見ることができ、C領域にいるときは、他
方の色(赤)のガイド光のみを見ることができる。この
ように、ターゲット側作業者は、一方の色のガイド光の
みが見える場合には、他方の色のガイド光が見える方向
へ移動し、両方の色のガイド光が見えたときに、中心軸
y上にいることを知ることができる。この状態では、両
方の色のガイド光とも点滅している。
れた目標点Pまで誘導する方法について説明する。中心
軸y上にいるターゲット側作業者がターゲット20を配
置すると、測量機側作業者は、測量機10の望遠鏡を上
下のみに振り、ターゲット20を視準して距離測定を開
始する。マイクロコンピュータ17は、予め設定された
目標点Pの位置を記憶しており、目標点Pの位置と受光
部18で得られたターゲット20までの距離データとを
比較して、両駆動回路15、16へ制御信号を送る。こ
の場合、ターゲット20の位置が目標点Pより近い場合
は、一方の色(緑)のガイド光を点灯状態とし、他方の
色(赤)のガイド光を点滅状態にし、逆にターゲットの
位置が目標点Pより遠い場合には、一方の色(緑)のガ
イド光を点滅状態とし、他方の色(赤)のガイド光を点
灯状態とする。こうして、ターゲット20が目標点Pよ
り遠いか近いかを、ターゲット側作業者に知らせること
ができるようになっているので、ターゲット側作業者
は、左右両方の色が同時に見えるように注意しながら、
目標点に向かって前後に移動する。そして、ターゲット
20が目標点Pに到達したとき、両方の色のガイド光が
ともに点灯状態になり、ターゲット側作業者にターゲッ
ト20が予め設定された目標点Pにあることを知らせる
ようになっている。
送光するため、白色光源からの光を左右で異なる色を透
過させるフィルタを用いて左右分離することや、互いに
色が異なる光源を備えた左右独立した一対の光学系を用
いることもあった。
案登録第2587810号公報に記載されたようなもの
では、発光ダイオード11、12からの光が反射プリズ
ム13の表面で反射されるときに、銀メッキした反射プ
リズム13でも波長によっては10%程度の光が吸収さ
れて失われ、電池で動作する測量機では、光エネルギー
の損失を無視できないという問題があった。反射プリズ
ム13の表面での光の吸収を防ぐためには、反射プリズ
ム13表面に多層膜を設けることも考えられるが、高価
になってしまうという問題があった。また、2つの発光
ダイオード11、12を中心軸yと直角方向に配置して
いるため、ガイド光装置が大型化してしまうという問題
もあった。
色を透過させるフィルタを用いるものでは、使用する2
色以外の色の光がすべて無駄になってしまうため、非常
に多くのエネルギーを浪費するという問題があった。2
つの光学系を用いるものでは、部品数が2倍になり、大
型化しかつ高価になるという問題があった。
め、請求項1に係る発明では、対物レンズの中心軸の両
側で異なる色のガイド光を送光する測量機のガイド光装
置において、前記中心軸に対して対称で近接して配置さ
れ、異なる色の光を発光する2つの光源と、一面側に
「く」字形の谷が設けられ、前記対物レンズと前記2つ
の光源との間で前記谷の最深部が前記中心軸上に位置す
るように配置されたガイド光分離プリズムと、前記対物
レンズとガイド光分離プリズムとの間にガイド光通過孔
を有する遮光板を備え、前記2つの光源からの光を分離
した。請求項2に係る発明では、請求項1に係る発明に
おいて、前記ガイド光分離プリズムは、2つの台形プリ
ズムの夫々の平行面のうち小さいほうの平行面を磨り面
状態として互いに当接させることによって構成した。請
求項3に係る発明では、請求項1に係る発明において、
前記ガイド光分離プリズムは、「く」字形の谷の最深部
にトンネル効果を生じない程度の幅を有する小さな溝を
設けた。請求項4に係る発明では、請求項1、2または
3に係る発明において、前記ガイド光分離プリズムの表
面に反射防止膜を施した。
ついて、図面により詳細に説明する。本実施例のガイド
光装置の光学系を図1に示す。図1は、該光学系の平面
図であり、中心軸yの上側を、発光ダイオード11、1
2側から見たときの右側として表わしている。本実施例
では、ガイド光を左右分離するために、平面形が「く」
字形の谷5のある形状をしたガイド光分離プリズム3を
用いる。ガイド光分離プリズム3は、図2に示したよう
な台形プリズム1、2を一対用い、夫々の平行な面のう
ち小さいほうの面6を、磨り面状態にして、図1に示し
たように単に当接させ、図示しないバネ等の押圧手段に
より両台形プリズム1、2の当接状態を維持するように
している。このガイド光分離プリズム3は、表面にAR
コート(反射防止膜)を施して、表面での反射を防止し
て、ほとんどの光が透過できるようにする。
なる単色の可視光を発光する2つの光源、例えば発光ダ
イオード11、12を中心軸yに対して対称位置で近接
して配置するとともに、対物レンズ14と両発光ダイオ
ード11、12との間で中心軸y上にガイド光分離プリ
ズム3を配置している。ここで、ガイド光分離プリズム
3は、「く」字形の谷5の最深部が中心軸y上にあり、
平らな面4を対物レンズ14側にし、かつ、対物レンズ
14の焦点が平らな面4上に位置するように配置されて
いる。
ズム3の間には、各発光ダイオード11、12からの光
が図示しない鏡筒内部に当たって乱反射することを防ぐ
ために、中心軸yに略平行なガイド光のみを通過させる
円形のガイド光通過孔22を設けたリング状の遮光板2
1が配置されている。
ガイド光を左右に分離できることを説明する。各発光ダ
イオード11、12から発光された光は、中心軸yを境
にガイド光分離プリズム3への入射角が大きく変化す
る。このため、図1に示したように、左側の発光ダイオ
ード12から発光された光は、左側の台形プリズム2の
中心軸y付近を透過すると、中心軸yと略平行な方向へ
屈折して、対物レンズ14へ達し、外部へ出射する。一
方、右側の台形プリズム1を透過すると、中心軸yから
大きく外れた方向へ屈折し、対物レンズ14に達しな
い。そして、大きく屈折した光は、ガイド光分離プリズ
ム3と対物レンズ14の間に設けられた遮光板21に当
たって遮蔽されるので、鏡筒内で乱反射を起こすことが
ない。
された光は、右側の台形プリズム1の中心軸y付近を透
過すると、中心軸yと略平行な方向へ屈折して、対物レ
ンズ14に達し、外部へ出射する。一方、左側の台形プ
リズム2を透過すると、中心軸yから大きく外れた方向
へ屈折し、対物レンズ14に達しない。そして、大きく
屈折した光は、ガイド光分離プリズム3と対物レンズ1
4の間に設けられた遮光板21に当たって遮蔽されるの
で、鏡筒内で乱反射を起こすことがない。
に沿って送光されたガイド光は、従来例と同じく図6に
示したように、中心軸yの右側領域Bでは、一方の色
(緑)のガイド光となり、中心軸yの左側領域Cでは他
方の色(赤)のガイド光となり、ターゲット側作業者
は、中心軸y上でのみ両方の色(赤と緑)のガイド光を
見ることができる。
し、さらに、2つの発光ダイオード11、12を点滅状
態と点灯状態を切り替え制御して、ターゲット側作業者
を目標点まで誘導する方法は、従来例と同じであるので
説明を省略する。
1、12とガイド光分離プリズム3と対物レンズ14
が、略中心軸y上に配置されているため、ガイド光装置
を設けても測量機を大型化することがない。しかも、発
光ダイオード11、12から発光された光は、ARコー
トされたガイド光分離プリズム3を透過するときの損失
がほとんどないため、発光ダイオード11、12の出力
を小さくできるので、より小型の電池を使用して測量機
の小型化を図るか、または電池寿命を長くすることがで
きる。さらに、光の吸収を防止するために、従来例の反
射プリズム13の表面に多層膜を施すことに比べて、光
の反射を防止するために、本実施例のガイド光分離プリ
ズム3の表面にARコートを施すことは安価である。 そして、両台形プリズム1、2は、磨り面状態で当接し
ているから、両者の間にトンネル効果が生じない程度の
幅を有する非常に薄い空気層が存在し、このため、両台
形プリズム1、2の境界に入射した光は全反射または散
乱されてしまうため、両側のガイド光が混じり合うこと
が防止される。ところで、両台形プリズム1、2の境界
付近に入射した光によっては、両側のガイド光がいくら
か混じり合ってしまうが、両台形プリズム1、2の当接
する部分の長さdを極力短くすることにより、両ガイド
光が混じり合う範囲を容易に問題ない程度に小さくでき
る。また、ガイド光分離プリズム3の平らな面4上に対
物レンズ14の焦点を置いているから、中心軸yを境に
左右ガイド光が鮮明に分離するため、ターゲット側作業
者は中心軸y上にいることを判断し易くなっている。な
お、両台形プリズム1、2を接着剤等で接着してしまう
と、接着剤と両台形プリズム1、2との屈折率の差が小
さいため、両台形プリズム1、2の境界に入射した光が
全反射または散乱されにくくなり、左右のガイド光が混
じり易くなるので、両台形プリズム1、2を接着するこ
とはあまり推奨できない。
記実施例のように2つの台形プリズム1、2を用いるこ
となく、図3に示したように、一面側に「く」字形の谷
5を設けた一体のプラスチックのプリズムを用いてもよ
い。プラスチックのガイド光分離プリズム3の場合、谷
5の最深部7は丸くなりやすく、この最深部7付近では
ガイド光分離プリズム3からのガイド光の出射角が徐々
に変化するので、この最深部7付近を透過したガイド光
は、夫々反対側のガイド光と混じり合ってしまうことも
ある。
極力減らすためには、図4に示したように、谷5の最深
部にトンネル効果が生じない程度の幅を有する小さな溝
8を設ける。こうすると、小さな溝8に入射したガイド
光は、全反射されるか、または、さらに中心軸yから大
きく外れる方向へ屈折することになり、左右のガイド光
が混じることを防止できる。
光ダイオードとガイド光分離プリズムが、対物レンズの
略中心軸上に配置されているため、ガイド光装置を設け
ても測量機を大型化することがない。請求項2に係る発
明によれば、請求項1に係る発明と同じ効果を奏するう
え、さらに、ガイド光分離プリズムを構成する両台形プ
リズムの間の薄い空気層が、両台形プリズムの境界に入
射した光を全反射又は散乱するため、両側のガイド光が
混じり合うことが防止され、ターゲット側作業者が前記
中心軸上にいることを判断し易くしている。請求項3に
係る発明によれば、請求項1に係る発明と同じ効果を奏
するうえ、さらに、ガイド光分離プリズムの谷の最深部
に設けた溝が、この溝付近に入射した光を全反射させる
か、または、さらに前記中心軸から外れる方向へ屈折さ
せるため、両側のガイド光が混じり合うことが防止さ
れ、ターゲット側作業者が前記中心軸上にいることを判
断し易くしている。請求項4に係る発明によれば、請求
項1、2または3に係る発明と同じ効果を奏するうえ、
さらに、発光ダイオードから発光された光は、ARコー
トを施したガイド光分離プリズムをほとんど損失なく透
過するため、発光ダイオードの出力を小さくできるの
で、より小型の電池を使用して測量機の小型化を図る
か、または電池寿命を長くすることができる。
ける光学系を示す図である。
ズムを構成する台形プリズムの斜視図である。
ズムの別の実施例を示す図である。
ズムのさらに別の実施例を示す図である。
示す図である。
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 対物レンズの中心軸の両側で異なる色
のガイド光を送光する測量機のガイド光装置において、 前記中心軸に対して対称で近接して配置され、異なる色
の光を発光する2つの光源と、 一面側に「く」字形の谷が設けられ、前記対物レンズと
前記2つの光源との間で前記谷の最深部が前記中心軸上
に位置するように配置されたガイド光分離プリズムと、 前記対物レンズと前記ガイド光分離プリズムとの間にガ
イド光通過孔を有する遮光板を備え、 前記2つの光源からの光を分離したことを特徴とする測
量機のガイド光装置。 - 【請求項2】 前記ガイド光分離プリズムは、2つの
台形プリズムの夫々の平行面のうち小さいほうの平行面
を磨り面状態として互いに当接させたことを特徴とする
請求項1に記載の測量機のガイド光装置。 - 【請求項3】 前記ガイド光分離プリズムは、「く」
字形の谷の最深部にトンネル効果を生じない程度の幅を
有する小さな溝を設けたことを特徴とする請求項1に記
載の測量機のガイド光装置。 - 【請求項4】 前記ガイド光分離プリズムは、反射防
止膜が施されたことを特徴とする請求項1、2または3
に記載の測量機のガイド光装置。
Priority Applications (1)
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Publication Number | Publication Date |
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---|---|---|---|---|
WO2009109202A1 (en) * | 2008-03-06 | 2009-09-11 | Trimble Jena Gmbh | Geodetic apparatus and method for controlling it |
CN101424531B (zh) * | 2007-11-01 | 2014-05-07 | 施塔比拉测量工具古斯塔夫乌尔里希公司 | 用于成像出线形标记的装置 |
JP2020165839A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 株式会社トプコン | ガイド光照射装置 |
JP2020165838A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 株式会社トプコン | ガイド光照射装置 |
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CN101965498B (zh) * | 2008-03-06 | 2012-12-12 | 特里伯耶拿有限公司 | 大地测量仪器和用于控制其的方法 |
US8581978B2 (en) | 2008-03-06 | 2013-11-12 | Trimble Jena Gmbh | Geodetic apparatus and method for controlling the same |
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