JP2002098481A - 炉壁冷却板 - Google Patents

炉壁冷却板

Info

Publication number
JP2002098481A
JP2002098481A JP2000288920A JP2000288920A JP2002098481A JP 2002098481 A JP2002098481 A JP 2002098481A JP 2000288920 A JP2000288920 A JP 2000288920A JP 2000288920 A JP2000288920 A JP 2000288920A JP 2002098481 A JP2002098481 A JP 2002098481A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling plate
plug
refrigerant passage
furnace wall
refrigerant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000288920A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroo Takeda
碩生 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOBATA SEISAKUSHO KK
Tobata Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
TOBATA SEISAKUSHO KK
Tobata Seisakusho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOBATA SEISAKUSHO KK, Tobata Seisakusho Co Ltd filed Critical TOBATA SEISAKUSHO KK
Priority to JP2000288920A priority Critical patent/JP2002098481A/ja
Publication of JP2002098481A publication Critical patent/JP2002098481A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Blast Furnaces (AREA)
  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒用通路の屈曲部の圧力損失を低下させ、
冷媒用通路に淀みの発生を防いで冷却効率を高めること
ができる炉壁冷却板を提供する。 【解決手段】 銅又は銅合金製の圧延板もしくは鍛造板
又は鋳物材からなる冷却板本体11の内部に、冷却板本
体11の側面20、24にそれぞれ開口部23、27を
有し内部では交叉して屈曲部28を形成しそれぞれ直線
状に延びる第1、第2の袋孔12、13と、第1、第2
の袋孔12、13の開口部23、27にそれぞれ嵌入さ
れた第1、第2のプラグ32、33と、第1、第2の袋
孔12、13によって形成される冷媒用通路14の両端
部に設けられ冷却板本体11の裏側に開口する接続口3
0、31を有する炉壁冷却板10であって、第1のプラ
グ32が冷媒用通路14の屈曲部28で冷媒用通路14
内に露出する端面には、屈曲部28の内壁面に連続する
滑らかな曲面36が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉等の高温で稼
働する炉壁を冷却して保護するための炉壁冷却板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、高炉等の炉壁は鉄皮の内側に冷却
水等の冷媒を通す冷媒通路を備えた炉壁冷却板(ステー
ブともいう)を設け、更に炉壁冷却板の内側に炉内耐火
物を設けて、炉内の熱負荷に耐えるようにしている。こ
の炉壁冷却板としては、例えば特公昭63−56283
号公報に開示されているように、銅又は銅合金製の圧延
板もしくは鍛造板のブロック体からなる冷却板本体に機
械的な深孔加工によって冷却板本体の側面から垂直に内
部に延びる複数の袋孔を設け、冷媒通路の両端部には袋
孔の長手方向に対して垂直方向に機械加工で開けられた
冷媒を導入する接続口を設け、袋孔の開口部にはプラグ
を嵌入させて、冷媒通路を形成しているものがある。こ
れにより、冷媒通路の一方の接続口から冷媒を供給し、
他方の接続口から冷媒を排出して、その途中の冷媒通路
を通る冷媒により炉壁冷却板を冷却して、炉内耐火物を
所望の温度に維持するようにしている。更に詳しく説明
すると、例えば図5(A)に示すように、炉壁冷却板1
00の冷却効率を高めるために、冷却板本体110の直
交する側面からそれぞれ垂直に内部に延びる2本の袋孔
111、112を互いにT字状に交叉させて屈曲部11
3を形成させたL字状の冷媒通路114を備え、袋孔1
11、112の開口部115、116にはプラグ11
7、118を嵌入させ、冷媒通路114の両端部には冷
却板本体110の裏側に開口する接続口119、120
を設けて、長さを長くした冷媒通路114の中に冷媒を
通すようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では、図5(B)〜(D)に示すように、ブロ
ック体からなる冷却板本体110に設けた袋孔111、
112が互いに交叉して形成された冷媒通路114の屈
曲部113や、袋孔112と接続口120の交叉する接
続部121や、接続口119と袋孔111が交叉する底
部123には、冷媒の流れの角部122がL字状に形成
される。また、プラグ117の先端面と屈曲部113と
の間、プラグ118の先端面と接続部121との間、袋
孔111の底部123には凹部124が形成される。そ
のため、接続口119、120から冷媒が冷媒通路11
4に流入すると、冷媒が屈曲部113で直角に折れて流
れるため、流路抵抗が大きくなる。また、屈曲部11
3、接続部121、底部123に凹部124が形成され
ると、その中に冷媒の淀みが生じ、冷却効率が低下する
という問題があった。このように、冷却板本体110の
中で各冷媒通路の袋孔の交叉部分に形成される屈曲部、
接続口と袋孔の底部、接続口の近くに設けられたプラグ
の先端面等に、それぞれL字状の角部や凹部が形成さ
れ、角部では流路抵抗が大きくなり、冷媒を供給する圧
力損失が大きくなって冷媒の供給動力を増やし、凹部で
は冷媒の淀みが発生して冷却効率を低下させるという問
題があった。本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、冷媒通路の屈曲部の圧力損失を低下させ、冷媒
通路に淀みが発生するのを防いで冷却効率を高めること
ができる炉壁冷却板を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係る炉壁冷却板は、銅又は銅合金製の圧延板もしくは鍛
造板又は鋳物材からなる冷却板本体の内部に、冷却板本
体の側面にそれぞれ開口部を有し内部では交叉又は接続
して屈曲部を形成しそれぞれ直線状に延びる第1、第2
の袋孔と、第1、第2の袋孔の開口部にそれぞれ嵌入さ
れた第1、第2のプラグと、第1、第2の袋孔によって
形成される冷媒用通路の両端部に設けられ冷却板本体の
裏側に開口する接続口を有する炉壁冷却板であって、第
1のプラグ及び/又は第2のプラグが冷媒用通路の屈曲
部で冷媒用通路内に露出する端面には、屈曲部の内壁面
に連続する滑らかな曲面が形成され、屈曲部を冷媒が円
滑に流れるようにしている。
【0005】これにより、第1と第2の袋孔のT字状又
は十字状に交叉した屈曲部では、第1のプラグ及び/又
は第2のプラグの端面が屈曲部の内壁面に連続する滑ら
かな曲面に形成されているので、第1の袋孔から第2の
袋孔へ、又は第2の袋孔から第1の袋孔へ冷媒が流れる
ときに、第1のプラグ及び/又は第2のプラグの滑らか
な曲面に沿って流れ、流路抵抗は小さくなり、圧力損失
が低減される。また、第1のプラグ及び/又は第2のプ
ラグの端面に形成された滑らかな曲面が屈曲部の内壁面
に連続しているので、屈曲部に冷媒の淀みが生じるよう
な凹部が形成されず、冷媒が円滑に流れて冷却効率を低
下させることがない。
【0006】本発明に係る炉壁冷却板において、第1、
第2の袋孔の開口部には、それぞれ冷却板本体の側面か
ら所定深さまで冷媒用通路より大きい径の拡径孔部が設
けられ、第1、第2のプラグにはそれぞれ拡径孔部に嵌
入し得る拡径基部が設けられていてもよい。この場合、
第1、第2のプラグを第1、第2の袋孔の開口部に嵌入
するとき、第1、第2のプラグの拡径基部がそれぞれ第
1、第2の袋孔の開口部の拡径孔部と冷媒用通路との段
差部に押し付けられて位置決めされるので、予め第1、
第2のプラグの端面に形成された曲面を正確に屈曲部の
内壁面に連続するように取付けることができる。
【0007】本発明に係る炉壁冷却板において、第1の
プラグ又は第2のプラグが、接続口に連通する冷媒用通
路の接続部で冷媒用通路内に露出する端面には、接続部
の内壁面に連続する滑らかな曲面が形成されていてもよ
い。この場合、第1、第2の袋孔から接続口へ、又は接
続口から第1、第2の袋孔へ冷媒が流れるときに、第1
のプラグ又は第2のプラグの端面の滑らかな曲面に沿っ
て流れ、流路抵抗は小さくなり、圧力損失が低減され
る。また、第1のプラグ又は第2のプラグの端面に形成
された滑らかな曲面が接続部の内壁面に連続しているの
で、接続部に冷媒の淀みが生じるような凹部が形成され
ず、冷媒が円滑に流れて冷却効率を低下させることがな
い。本発明に係る炉壁冷却板において、第1、第2の袋
孔の底部の壁面は、底部に連通する接続口内の壁面に連
続する滑らかな曲面で形成されていてもよい。この場
合、冷媒が接続口から第1、第2の袋孔へ、又は第1、
第2の袋孔から接続口へ流れるときに、接続口内の壁面
に連続する滑らかな曲面に沿って流れるので、第1、第
2の袋孔とそれぞれの接続口との交叉部分の流路抵抗が
小さくなり、圧力損失を低減することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係る炉壁冷却板の平断面図、図2(A)、(B)、
(C)はそれぞれ図1のa部拡大平断面図、b−b矢視
断面図、c−c矢視断面図、図3(A)、(B)はそれ
ぞれ図1のd部拡大平断面図、e−e(f−f)矢視断
面図、図4(A)、(B)、(C)はそれぞれ同炉壁冷
却板の加工状態を示す説明図である。
【0009】図1に示すように、本発明の一実施の形態
に係る炉壁冷却板10は、例えば縦が1.5〜2m、横
が1〜1.5m、厚さが100〜200mmの銅又は銅
合金製の圧延板もしくは鍛造板又は鋳物材からなる冷却
板本体11を備えている。冷却板本体11の内部には、
冷却板本体11の長手方向(図1では縦方向)に沿って
設けられた直線状で、例えば直径が30〜55mm程度
の第1の袋孔12と第1の袋孔12の基端部にT字状に
交叉させた第2の袋孔13とによって形成される第1の
冷媒用通路14と、第1の袋孔12と平行して設けた第
1の袋孔15と第1の袋孔15の基端部に十字状に交叉
させた第2の袋孔16とによって形成される第2の冷媒
用通路17とをそれぞれ冷却板本体11の一方側(図1
では左側半分)に備えている。冷却板本体11の他方側
(図1では右側半分)には第1、第2の冷媒用通路1
4、17を180度回転して配置した形状の第3、第4
の冷媒用通路18、19を備えている。なお、冷却板本
体11は複数個所に設けた取付け孔11A、11Bによ
って炉壁に取付けられるようにしている。
【0010】ここで、図1、図2(A)、(B)、
(C)を参照して炉壁冷却板10の一方側に設けた第1
の冷媒用通路14について詳しく説明する。第1の冷媒
用通路14を形成する直線状に延びる第1の袋孔12
は、冷却板本体11の第1の側面20に部分円錐面状の
溶接用開先21が形成され、冷却板本体11の第1の側
面20から所定深さまで冷媒用通路14より大きい内径
の拡径孔部22を設けた第1の開口部23を有してい
る。更に、第1の冷媒用通路14を形成する直線状に延
びる第2の袋孔13は、第1の側面20に直交する第2
の側面24に部分円錐面状の溶接用開先25が形成さ
れ、冷却板本体11の第2の側面24から所定深さまで
冷媒用通路14より大きい内径の拡径孔部26が設けら
れた第2の開口部27を有している。そして、第1の袋
孔12と第2の袋孔13とは、冷却板本体11の内部で
T字状に交叉し、第2の袋孔13が第1の袋孔12の途
中に連通してL字状の屈曲部28を形成している。ま
た、第1の冷媒用通路14の両端部に相当する第1の袋
孔12の底部29と、第2の袋孔13の第2の開口部2
7から所定深さの位置には、冷却板本体11の裏側に開
口する第1、第2の接続口30、31がそれぞれ設けら
れている。
【0011】第1、第2の開口部23、27にはそれぞ
れ第1、第2のプラグ32、33が嵌入され、第1、第
2のプラグ32、33の基部にはそれぞれ拡径孔部2
2、26に嵌入し得る拡径基部34、35が設けられて
段付き部34A、35Aが形成され、拡径基部34、3
5を、拡径孔部22、26と第1の冷媒用通路14の内
径との差で形成された段差部22A、26Aに突き当て
て、第1、第2のプラグ32、33の端面の位置決めが
容易にできるようにしている。なお、第1、第2のプラ
グ32、33は、第1、第2の開口部23、27に嵌入
された後、溶接用開先21、25に銅又は銅合金の溶接
を施して固定し、第1、第2の開口部23、27を密閉
している。第1のプラグ32の先端部は屈曲部28まで
延ばされ、第1のプラグ32が屈曲部28で第1の冷媒
用通路14内に露出する端面には、屈曲部28の内壁面
に連続する滑らかな曲面36が形成されている。第2の
プラグ33の先端部は第2の接続口31が連通する第1
の冷媒用通路14の接続部38まで延ばされている。第
2のプラグ33が接続部38で第1の冷媒用通路14内
に露出する端面には、接続部38の内壁面に連続する滑
らかな曲面39が形成されている。第1の袋孔12の底
部29の壁面は第1の接続口30内の壁面に連続する滑
らかな曲面40で形成されている。
【0012】次に、図1、図3(A)、(B)を参照し
て第2の冷媒用通路17について詳しく説明する。第2
の冷媒用通路17を形成する直線状に延びる第1の袋孔
15は、冷却板本体11の第1の側面20の反対側の第
3の側面41に部分円錐面状の溶接用開先42が形成さ
れ、冷却板本体11の第3の側面41から所定深さまで
第2の冷媒用通路17より大きい内径の拡径孔部43が
設けられた第1の開口部44を有している。更に、第2
の冷媒用通路17を形成する直線状に延びる第2の袋孔
16は、第3の側面41に直交する第2の側面24に部
分円錐面状の溶接用開先45が形成され、冷却板本体1
1の第2の側面24から所定深さまで第2の冷媒用通路
17より大きい内径の拡径孔部46が設けられた第2の
開口部47を有している。そして、第1の袋孔15と第
2の袋孔16とは、冷却板本体11の内部で十字状に交
叉して、第2の袋孔16が第1の袋孔15を突き抜けて
連通して第2の冷媒用通路17の屈曲部48を形成して
いる。また、第2の冷媒用通路17の両端部に相当する
第1、第2の袋孔15、16の底部49、50には、そ
れぞれ冷却板本体11の裏側に開口する第1、第2の接
続口51、52が設けられている。
【0013】第1、第2の開口部44、47にはそれぞ
れ第1、第2のプラグ53、54が嵌入され、第1、第
2のプラグ53、54にはそれぞれ拡径孔部43、46
に嵌入し得る拡径基部55、56が設けられて段付き部
55A、56Aが形成され、拡径基部55、56を、拡
径孔部43、46と第2の冷媒用通路17の内径との差
で形成された段差部43A、46Aに突き当てて、第
1、第2のプラグ53、54の端面の位置決めが容易に
できるようにしている。なお、第1、第2のプラグ5
3、54は、第1、第2の開口部44、47に嵌入され
た後、溶接用開先42、45に銅又は銅合金の溶接を施
して固定し、第1、第2の開口部44、47を密閉して
いる。第1、第2のプラグ53、54の端部は屈曲部4
8まで延ばされ、第1、第2のプラグ53、54が屈曲
部48で第2の冷媒用通路17内に露出するそれぞれの
端面には、屈曲部48の内壁面に連続する滑らかな曲面
57、58が形成されている。第1、第2の袋孔15、
16の底部49、50の壁面は第1、第2の接続口5
1、52内の壁面に連続する滑らかな曲面59、60で
形成されている。
【0014】ここで、第1、第2の冷媒用通路14、1
7の加工方法について説明する。前記第1、第2の袋孔
12、15、13、16の機械加工は、例えばガンドリ
ルのような長軸ドリルを用いて深孔を加工する。また、
図4(A)に示すように、第1の袋孔12、15及び第
2の袋孔16の底部29、49、50に壁面の加工は、
例えば第1、第2の冷媒用通路14、17の半径より僅
かに小さい半径を有する球形面状に成形されたエンドミ
ル61をそれぞれ第1の接続口30、51及び第2の接
続口52から送って切削加工し、曲面40、59、60
を形成する。
【0015】図4(B)に示すように、第1、第2のプ
ラグ32、33の端面の機械加工は、第1、第2の開口
部23、27に嵌入する前に、予め所定の半径、すなわ
ち第1の冷媒用通路14の半径より僅かに小さい半径を
有する球形面状に成形されたエンドミル61、62を用
い、エンドミル61を第1、第2のプラグ32、33の
端面に向かって軸方向に送って切削加工し、更に第1、
第2のプラグ32、33の端部を端面から半円状に切削
するように軸方向に対して直交する方向からエンドミル
61、62を送って切削加工することによって、曲面3
6、39を形成する。なお、第1のプラグ32の拡径基
部34の段付き部34Aから曲面36の底面36Aまで
の長さL1が、拡径孔部22の段差部22Aから第2の
袋孔13の壁面までの長さM1に等しくなるようにして
おく(図2(A)参照)。また、第2のプラグ33の拡
径基部35の段付き部35Aから曲面39の底面39A
までの長L2さが、拡径孔部26の段差部26Aから接
続部38の壁面までの長さM2に等しくなるようにして
おく(図2(B)参照)。
【0016】また、図4(C)に示すように、第1、第
2のプラグ53、54の端面の機械加工は、第1、第2
の開口部44、47に嵌入する前に、予め第1、第2の
プラグ53、54の先端を軸方向に対して45度の角度
で斜めに切断し、その切断面63、64を互いに接触さ
せて直交させた状態に固定する。そして、所定の直径、
第2の冷媒用通路17の直径より僅かに小さい直径を有
する球形面状に成形されたエンドミル61、62を用
い、エンドミル61、62を第1、第2のプラグ53、
54のそれぞれの端面に向かって軸方向に送って切削加
工し、曲面57、58を形成する。なお、第1、第2の
プラグ53、54の拡径基部55、56の段付き部55
A、56Aからそれぞれ曲面57、58の底面59A、
60Aまでの長さL3、L4が、それぞれ拡径孔部4
3、46の段差部43A、46Aから屈曲部48の壁面
までの長さM3、M4に等しくなるようにしておく(図
3(A)参照)。
【0017】更に、第1、第2の冷媒用通路14、17
に形成された屈曲部28、48の内側の角部65は(図
2(A)、図3(A)参照)、第1のプラグ32、第
1、第2のプラグ53、54を嵌入する前に、予め先端
が球面状に形成され、第1、第2の冷媒用通路14、1
7より小さい直径を備えたエンドミルを第1の開口部2
3、第1、第2の開口部44、47からそれぞれ挿入し
て切削加工を行い、曲面に加工することにより、屈曲部
28、48の流路抵抗を小さくすることができる。同様
に、第1、第2の冷媒用通路14、17と第1、第2の
接続口30、31、51、52とが交叉する部分の内側
の角部66についても(図2(C)、図3(B)参
照)、第1、第2の接続口30、31、51、52から
球面状に形成されたエンドミルを挿入して加工し、曲面
に形成することができる。
【0018】このように、第1の冷媒用通路14の第1
の袋孔12と第2の袋孔13のL字状の屈曲部28で
は、第1のプラグ32の端面が屈曲部28の内壁面に連
続する滑らかな曲面36に形成されているので、第1の
袋孔12から第2の袋孔13へ、又は第2の袋孔13か
ら第1の袋孔12へ冷媒が流れるときに、第1のプラグ
32の滑らかな曲面36に沿って流れ、冷媒の流路抵抗
は小さくなり、圧力損失が低減される。また、第1のプ
ラグ32の端面に形成された滑らかな曲面36が屈曲部
28の内壁面に連続しているので、屈曲部28に冷媒の
淀みが生じるような凹部が形成されず、冷媒が円滑に流
れて冷却効率を低下させることがない。更に、第2の冷
媒用通路17の第1の袋孔15と第2の袋孔16のL字
状の屈曲部48では、第1のプラグ53及び第2のプラ
グ54の端面が屈曲部48の内壁面に連続するそれぞれ
滑らかな曲面57、58に形成されているので、第1の
袋孔15から第2の袋孔16へ、又は第2の袋孔16か
ら第1の袋孔15へ冷媒が流れるときに、第1、第2の
プラグ53、54の滑らかな曲面57、58に沿って流
れ、冷媒の流路抵抗は小さくなり、圧力損失が低減され
る。
【0019】第2のプラグ33が第1の冷媒用通路14
の第2の接続口31に連通する接続部38で第1の冷媒
用通路14内に露出する端面には、接続部38の内壁面
に連続する滑らかな曲面39が形成され、接続部38を
冷媒が円滑に流れ、冷媒の流路抵抗は小さくなり、圧力
損失が低減される。第1の冷媒用通路14の第1の袋孔
12の底部29の壁面は第1の接続口30内の壁面に連
続する滑らかな曲面40で形成され、冷媒が第1の接続
口30から第1の袋孔12へ、又は第1の袋孔12から
第1の接続口30へ流れるときに、第1の接続口30内
の壁面に連続する滑らかな曲面40に沿って流れるの
で、第1の袋孔12と第1の接続口30との接続部分の
流路抵抗が小さくなり、圧力損失を低減することができ
る。同様に、第2の冷媒用通路17の第1、第2の袋孔
15、16の底部49、50の壁面は第1、第2の接続
口51、52内の壁面に連続する滑らかな曲面59、6
0で形成され、冷媒が第1、第2の接続口51、52か
らそれぞれ第1、第2の袋孔15、16へ、又は第1、
第2の袋孔15、16から第1、第2の接続口51、5
2へ流れるときに、第1、第2の接続口51、52内の
壁面に連続する滑らかな曲面59、60に沿って流れる
ので、第1、第2の袋孔15、16と第1、第2の接続
口51、52との接続部分の流路抵抗が小さくなり、圧
力損失を低減することができる。なお、冷却板本体11
の他方側(図1では右側半分)に設けた第3、第4の冷
媒用通路18、19についても同様の効果が得られる。
【0020】以上、本発明を一実施の形態の炉壁冷却板
について説明してきたが、本発明は、何ら前記の実施の
形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求
の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその
他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、上
記実施の形態に係る炉壁冷却板では、第1、第2の冷媒
用通路にそれぞれ第1、第2の袋孔を設けた例について
説明したが、例えば、第1の冷媒用通路の第1の袋孔を
延長し、第1の冷媒用通路の第1の袋孔の底部と第2の
冷媒用通路の第2の袋孔の底部とを結合して、第1の冷
媒用通路の第1の袋孔に第3の側面に開口部を設け、そ
の開口部にプラグを挿入して、第1、第2の冷媒用通路
を合体した形状の冷媒用通路を形成してもよい。また、
プラグの端面に曲面を形成する方法は、球形面状に成形
されたエンドミルを用いる方法に限るものではなく、N
C工作機械によって屈曲部や接続部の壁面に連続する曲
面を形成する方法も適用できる。
【0021】
【発明の効果】請求項1〜4記載の炉壁冷却板において
は、冷却板本体の内部に、冷却板本体の側面にそれぞれ
開口部を有し内部では交叉又は接続して屈曲部を形成し
それぞれ直線状に延びる第1、第2の袋孔と、第1、第
2の袋孔の開口部にそれぞれ嵌入された第1、第2のプ
ラグと、第1、第2の袋孔によって形成される冷媒用通
路の両端部に設けられ冷却板本体の裏側に開口する接続
口を有し、第1のプラグ及び/又は第2のプラグが冷媒
用通路の屈曲部で冷媒用通路内に露出する端面には、屈
曲部の内壁面に連続する滑らかな曲面が形成されている
ので、第1の袋孔と第2の袋孔がT字状又は十字状に交
叉又は接続して形成されたL字状の屈曲部では、第1の
袋孔から第2の袋孔へ、又は第2の袋孔から第1の袋孔
へ冷媒が流れるときに、第1のプラグ及び/又は第2の
プラグの滑らかな曲面に沿って屈曲部を冷媒が円滑に流
れ、流路抵抗は小さくなり、圧力損失が低減される。ま
た、第1のプラグ及び/又は第2のプラグの端面に形成
された滑らかな曲面が屈曲部の内壁面に連続しているの
で、屈曲部に冷媒の淀みが生じるような凹部が形成され
ず、冷媒が円滑に流れて冷却効率を高めることができ
る。
【0022】特に、請求項2記載の炉壁冷却板において
は、第1、第2の袋孔の開口部には、それぞれ冷却板本
体の側面から所定深さまで冷媒用通路より大きい径の拡
径孔部が設けられ、第1、第2のプラグにはそれぞれ拡
径孔部に嵌入し得る拡径基部が設けられているので、第
1、第2のプラグを第1、第2の袋孔の開口部に嵌入す
るとき、第1、第2のプラグの拡径基部がそれぞれ第
1、第2の袋孔の開口部の拡径孔部と冷媒用通路との境
界に形成される段差部に押し付けて位置決めすることが
でき、予め第1、第2のプラグの端面に形成された曲面
を正確に屈曲部の内壁面に取付けて、連続した滑らかな
曲面を形成することができる。
【0023】請求項3記載の炉壁冷却板においては、第
1のプラグ及び/又は第2のプラグが、接続口に連通す
る冷媒用通路の接続部で冷媒用通路内に露出する端面に
は、接続部の内壁面に連続する滑らかな曲面が形成され
ているので、第1、第2の袋孔から接続口へ、又は接続
口から第1、第2の袋孔へ冷媒が流れるときに、第1の
プラグ又は第2のプラグの端面の滑らかな曲面に沿っ
て、接続部を冷媒が円滑に流れ、流路抵抗は小さくな
り、圧力損失を低減することができる。また、第1のプ
ラグ又は第2のプラグの端面に形成された滑らかな曲面
が接続部の内壁面に連続しているので、接続部に冷媒の
淀みが生じるような凹部が形成されず、冷媒が円滑に流
れて冷却効率を高めることができる。請求項4記載の炉
壁冷却板においては、第1、第2の袋孔の底部の壁面
は、底部に連通する接続口内の壁面に連続する滑らかな
曲面で形成されているので、冷媒が接続口から第1、第
2の袋孔へ、又は第1、第2の袋孔から接続口へ流れる
ときに、接続口内の壁面に連続する滑らかな曲面に沿っ
て流れ、第1、第2の袋孔と接続口との交叉部分の流路
抵抗が小さくなり、圧力損失を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る炉壁冷却板の平断
面図である。
【図2】(A)、(B)、(C)はそれぞれ図1のa部
拡大平断面図、b−b矢視断面図、c−c矢視断面図で
ある。
【図3】(A)、(B)はそれぞれ図1のd部拡大平断
面図、e−e(f−f)矢視断面図である。
【図4】(A)、(B)、(C)はそれぞれ同炉壁冷却
板の加工状態を示す説明図である。
【図5】(A)、(B)、(C)、(D)はそれぞれ従
来例に係る炉壁冷却板を示す平面図、g−g矢視断面
図、h部拡大平断面図、i−i矢視断面図である。
【符号の説明】
10:炉壁冷却板、11:冷却板本体、11A、11
B:取付け孔、12:第1の袋孔、13:第2の袋孔、
14:第1の冷媒用通路、15:第1の袋孔、16:第
2の袋孔、17:第1の冷媒用通路、18:第3の冷媒
用通路、19:第4の冷媒用通路、20:第1の側面、
21:溶接用開先、22:拡径孔部、22A:段差部、
23:第1の開口部、24:第2の側面、25:溶接用
開先、26:拡径孔部、26A:段差部、27:第2の
開口部、28:屈曲部、29:底部、30:第1の接続
口、31:第2の接続口、32:第1のプラグ、33:
第2のプラグ、34:拡径基部、34A:段付き部、3
5:拡径基部、35A:段付き部、36:曲面、36
A:底面、38:接続部、39:曲面、39A:底面、
40:曲面、41:第3の側面、42:溶接用開先、4
3:拡径孔部、43A:段差部、44:第1の開口部、
45:溶接用開先、46:拡径孔部、46A:段差部、
47:第2の開口部、48:屈曲部、49、50:底
部、51:第1の接続口、52:第2の接続口、53:
第1のプラグ、54:第2のプラグ、55:拡径基部、
55A:段付き部、56:拡径基部、56A:段付き
部、57、58、59:曲面、59A:底面、60:曲
面、60A:底面、61、62:エンドミル、63、6
4:切断面、65、66:角部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅又は銅合金製の圧延板もしくは鍛造板
    又は鋳物材からなる冷却板本体の内部に、該冷却板本体
    の側面にそれぞれ開口部を有し内部では交叉又は接続し
    て屈曲部を形成しそれぞれ直線状に延びる第1、第2の
    袋孔と、該第1、第2の袋孔の開口部にそれぞれ嵌入さ
    れた第1、第2のプラグと、前記第1、第2の袋孔によ
    って形成される冷媒用通路の両端部に設けられ前記冷却
    板本体の裏側に開口する接続口を有する炉壁冷却板であ
    って、前記第1のプラグ及び/又は第2のプラグが前記
    冷媒用通路の前記屈曲部で前記冷媒用通路内に露出する
    端面には、前記屈曲部の内壁面に連続する滑らかな曲面
    が形成され、前記屈曲部を冷媒が円滑に流れることを特
    徴とする炉壁冷却板。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の炉壁冷却板において、前
    記第1、第2の袋孔の開口部には、それぞれ前記冷却板
    本体の側面から所定深さまで前記冷媒用通路より大きい
    径の拡径孔部が設けられ、前記第1、第2のプラグには
    それぞれ前記拡径孔部に嵌入し得る拡径基部が設けられ
    ていることを特徴とする炉壁冷却板。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の炉壁冷却板におい
    て、前記第1のプラグ又は第2のプラグが、前記接続口
    に連通する前記冷媒用通路の接続部で前記冷媒用通路内
    に露出する端面には、前記接続部の内壁面に連続する滑
    らかな曲面が形成されていることを特徴とする炉壁冷却
    板。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の炉壁冷却板におい
    て、前記第1、第2の袋孔の底部の壁面は、該底部に連
    通する前記接続口内の壁面に連続する滑らかな曲面で形
    成されていることを特徴とする炉壁冷却板。
JP2000288920A 2000-09-22 2000-09-22 炉壁冷却板 Pending JP2002098481A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000288920A JP2002098481A (ja) 2000-09-22 2000-09-22 炉壁冷却板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000288920A JP2002098481A (ja) 2000-09-22 2000-09-22 炉壁冷却板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002098481A true JP2002098481A (ja) 2002-04-05

Family

ID=18772416

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000288920A Pending JP2002098481A (ja) 2000-09-22 2000-09-22 炉壁冷却板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002098481A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006071212A (ja) * 2004-09-03 2006-03-16 Nippon Mining & Metals Co Ltd 炉体水冷ジャケット
LU91453B1 (en) * 2008-06-06 2009-12-07 Wurth Paul Sa Method for manufacturing a cooling plate for a metallurgical furnace
CN113721302A (zh) * 2021-08-12 2021-11-30 芜湖福记恒机械有限公司 一种铜水套通钢球检测装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006071212A (ja) * 2004-09-03 2006-03-16 Nippon Mining & Metals Co Ltd 炉体水冷ジャケット
LU91453B1 (en) * 2008-06-06 2009-12-07 Wurth Paul Sa Method for manufacturing a cooling plate for a metallurgical furnace
WO2009146980A1 (en) * 2008-06-06 2009-12-10 Paul Wurth S.A. Method for manufacturing a cooling plate for a metallurgical furnace
CN102047060A (zh) * 2008-06-06 2011-05-04 保尔伍斯股份有限公司 制造用于冶金炉的冷却板的方法
RU2480696C2 (ru) * 2008-06-06 2013-04-27 Поль Вурт С.А. Способ изготовления охлаждающей плиты металлургической печи
CN113721302A (zh) * 2021-08-12 2021-11-30 芜湖福记恒机械有限公司 一种铜水套通钢球检测装置
CN113721302B (zh) * 2021-08-12 2024-02-23 芜湖福记恒机械有限公司 一种铜水套通钢球检测装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6416283B1 (en) Electrochemical machining process, electrode therefor and turbine bucket with turbulated cooling passage
US5957657A (en) Method of forming a cooling air passage in a gas turbine stationary blade shroud
JP4801653B2 (ja) 交差通路を持つハウジング
US20090205543A1 (en) Cooling plate for an iron- or steelmaking furnace
CN101522364B (zh) 钻头的制造方法
US20090120261A1 (en) Die and die device
US20120087803A1 (en) Curved film cooling holes for turbine airfoil and related method
US8052355B2 (en) Cutting tool and processing method by the same
JP2002346810A (ja) バイト
JP2002098481A (ja) 炉壁冷却板
KR102481925B1 (ko) 플라즈마 절단 토치 어셈블리 및 플라즈마 절단 토치 어셈블리를 위한 마모부들의 사용
JP4164337B2 (ja) 深穴切削具
US6644394B1 (en) Braze alloy flow-barrier
EP2281165B1 (en) Method for manufacturing a cooling plate for a metallurgical furnace
JP2008232566A (ja) 熱交換器コネクタ部の形成方法
JP4141297B2 (ja) 深孔切削具
JP2004283969A (ja) 深孔切削具
JP2003136193A (ja) シリンダブロック鋳造用ボアピン
US11224926B2 (en) Method for producing a cavity in a blade platform; corresponding blade
CN217529333U (zh) 一种带有内冷结构的合金钻头
KR100297126B1 (ko) 방청유스프레이기의오일홀및에어홀가공방법
JP3702866B2 (ja) ステーブクーラおよびこれを用いた金属精錬方法
JP4201627B2 (ja) 深孔切削具
JP3094805U (ja) シリンダブロック鋳造用ボアーピン
JP2010082639A (ja) 中空押出材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070613

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090512

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090929