JP2002094386A - 符号化装置、復号装置、符号化方法および復号方法 - Google Patents

符号化装置、復号装置、符号化方法および復号方法

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JP2002094386A
JP2002094386A JP2000275842A JP2000275842A JP2002094386A JP 2002094386 A JP2002094386 A JP 2002094386A JP 2000275842 A JP2000275842 A JP 2000275842A JP 2000275842 A JP2000275842 A JP 2000275842A JP 2002094386 A JP2002094386 A JP 2002094386A
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JP2000275842A
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Tomohiro Kimura
智広 木村
Ikuro Ueno
幾朗 上野
Masayuki Yoshida
雅之 吉田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M7/00Conversion of a code where information is represented by a given sequence or number of digits to a code where the same, similar or subset of information is represented by a different sequence or number of digits
    • H03M7/30Compression; Expansion; Suppression of unnecessary data, e.g. redundancy reduction
    • H03M7/40Conversion to or from variable length codes, e.g. Shannon-Fano code, Huffman code, Morse code
    • H03M7/4006Conversion to or from arithmetic code

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1/2のべき乗の確率値のシンボルでは、有
効区間占有率が確率値となるように補正して部分区間を
割り当てることによって符号化効率を向上させる符号化
装置および復号装置、ならびに、符号化方法及び復号方
法を得る。 【解決手段】 学習しながら情報源シンボルの出現確率
を推定し、上記推定出現確率の近似値を適用する第1の
部分区間と残りの第2の部分区間に数直線上の有効区間
を分割し、出現したシンボルに対応した部分区間を新た
な有効区間とする算術符号を適用した符号化及び復号で
あって、推定出現確率が特定値であることを記憶し、当
該特定値を参照して推定出現確率が特定値であることを
判定して、推定出現確率が特定値であることが判定され
たときに、第1及び第2の部分区間の割当てを補正す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、データを圧縮・
解凍する符号化装置および復号装置ならびに符号化方法
および復号方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の符号化方式の一例として、高い圧
縮率が得られる算術符号化について説明する。具体的に
動作を説明する前に、図16で2値算術符号化の概念を
説明する。算術符号化は、0.0以上1.0未満の数直
線上の2進小数座標値が符号Cとなる。処理過程におい
て、上記数直線上の範囲を有効区間幅Aとして2値シン
ボルの出現確率に比例して分割し、実際に出現したシン
ボルに対応する部分区間を新たな有効区間として分割を
繰り返す。MPS(More Probable Symbol)は出現確率
がより高いデータ値が出たことを示す優勢シンボル、L
PS(Less Probable Symbol)は出現確率がより低いデ
ータ値が出たことを示す劣勢シンボルである。最終シン
ボルで更新された有効区間内の1つの座標を符号として
出力する。処理中は、符号Cを有効区間の下界値として
計算し、同図において上界値と下界値の差である有効区
間幅とともに更新される。最終的な符号は、座標末尾に
続く0を切り捨てた有効区間内で有効桁数が最小の座標
値を選択することもできる。
【0003】算術符号化の実用化に当たっては、符号演
算時の有効桁数増加に対処した減算型算術符号化が一般
に用いられる。以下、算術符号は減算型算術符号を指す
ものとする。図17は、減算型算術符号化と正規化処理
の概念を示す図である。LSZはLPSに割当てられる
部分区間であり、シンボルの出現確率に基づいて予め用
意されたテーブルから近似値が選択される。ここで、有
効区間が1/2を下回ると2のべき乗倍して1/2以上
に拡大する正規化処理を行う。これにより、計算時の小
数部の桁数は一定に保たれる。このとき、整数部におい
て小数点から続く1とその上位の0となった桁について
は後の座標計算で桁上がりの伝播によって変更されるこ
とあるため値が確定していないが、それより上位桁は桁
上がりの伝播がないため符号器外へ送出してしまうこと
ができる。
【0004】最も代表的な減算型算術符号化の符号器
(Encoder)・復号器(Decoder)は、ITU−Tの国際
標準勧告T.82に記載されるテーブルおよび処理フロ
ーによって実現できる。以下、この算術符号化をQMコ
ーダー(QM−Coder)と呼び、符号化対象データ
を2値画像として上記先行技術文献で規定される符号化
および復号の演算処理について説明する。ここで、QM
コーダー(QM−Coder)の符号および復号の演算
処理には、日本国特許第2128115号に示されるシ
ンボルに対応する部分区間の補正技術が採用されてい
る。これを図18で説明するが、ここでは数値を10進
で表現する。同図(a)では有効区間が0.6に対し
て、LPZとして0.2が選択され、全体の1/3を占
める。これは、1/2に満たないのでLPS、残りの区
間をMPSへ割り当てる。しかし、同図(b)のよう
に、ここではLSZが2/3を占め、1/2を超えると
き、出現確率比と実際の占有率のシンボル対応が逆転す
るため、単純にMPSとLPSで区間を交換することに
より補正し、符号化性能の低下を抑えている。これは
「条件付きMPS/LPS交換」と呼ばれている。
【0005】符号化および復号の演算処理の動作を説明
するために必要となるQMコーダー(QM−Code
r)の符号器1Aおよび復号器1Bのブロック構成図
を、それぞれ、図19及び図20に示す。本従来例で
は、画像メモリ5Aおよび5Bを符号器1A、復号器1
Bの内部に配置されるものとして説明する。
【0006】これらの図19及び図20において、2は
コンテクスト(Context)、3は符号化の対象となる画
素(Pixel)、4は符号、5A,5Bは画像メモリ、7
は予測値テーブルMPS、8はステートテーブルST、
9はLPS区間幅テーブルLSZ、10はMPS状態遷
移先テーブルNMPS、11はLPS状態遷移先テーブ
ルNLPS、12は予測値反転判定テーブルSWTC
H、13A,13Bは算術符号器、14はシンボル、1
5A,15Bは画素シンボル変換器である。
【0007】動作について説明する。QM符号器1Aに
おける画像メモリ5Aは、入力される画像6を蓄積し、
符号化の対象となる画素(Pixel)3に対してモデルテ
ンプレート(Model Template)で所定の符号化済み画素
を参照し、その生成されたパターンであるコンテクスト
(Context)2と、同時に、符号化対象画素3を出力す
る。
【0008】一方、QM復号器1Bにおける画像メモリ
5Bは、すでに復号された復号画素3を蓄積し、これか
ら復号の対象とする画素に対するコンテクスト2を生成
して出力し、そのコンテクストを使用して復号された復
号対象画素を得て蓄え、画像6を出力する。
【0009】QMコーダー(QM−Coder)では、
符号化/復号対象画素に対する各コンテクストごとに画
素値の予測一致確率を推定し、その変動に伴って学習し
ながら符号化/復号を進める。学習は、コンテクスト2
をインデクスとする2つの変数テーブル7,8を書き換
えることによって行われる。1つは、出現する確率の高
い画素値MPSを予測値として記憶する各1ビットの予
測値テーブルMPS7(以下、MPSテーブル7とす
る)である。もう1つは、予測値の予測一致確率の程度
を総計113個の状態(State)に分類した状態番号
(0〜112)を記憶する各7ビットのステートテーブ
ルST8(以下、STテーブル8とする)である。
【0010】変数テーブル7,8の他に、符号化/復号
の際に状態番号(ステート)をインデクスとして参照す
る定数テーブル(確率推定テーブル)9〜12が存在す
る。すなわち、LPS区間幅を16ビットで表すLPS
区間幅テーブルLSZ9(以下、LSZテーブル9とす
る)、MPS遷移先を7ビットで表すMPS状態遷移先
テーブルNMPS10(以下、NMPSテーブル10と
する)、LPS遷移先を7ビットで表すLPS状態遷移
先テーブルNLPS11(以下、NLPSテーブル1
1)、及び、予測値反転判定を1ビットで表す予測値反
転判定テーブルSWTCH12(以下、SWTCHテー
ブル12とする)である(ここで示した英字の変数・定
数テーブル名は、後述の処理フローで用いる配列名とす
る。)。
【0011】LSZテーブル9は、算術符号器13A/
算術復号器13B内の演算部で参照され、適応予測の学
習には直接的には関係しない。算術符号器13A/算術
復号器13Bの内部ではLSZ値を用いて演算が行わ
れ、演算精度が低下した際には正規化処理(Renormaliz
e)を行う。この正規化処理が行われるとき、同時に学
習を行う。
【0012】正規化処理を発生したときの符号化/復号
シンボル14が優勢シンボルであればNMPS値を、劣
勢シンボルであればNLPS値をSTテーブル8に書き
込み、状態を更新する。優勢シンボルとは、符号化/復
号対象画素3が予測値MPS7と等しいことを示し、劣
勢シンボルとはそれらが等しくないことを示している。
符号化のときは、画素シンボル変換器15Aがシンボル
14を算術符号器13Aへ出力し、復号のときは、復号
器13Bがシンボル14をシンボル画素変換器15Bへ
出力する。
【0013】また、正規化処理が劣勢シンボルによるも
のであるとき、その予測一致確率が1/2相当であれば
MPS値7を反転(演算「1−MPS」)させてMPS
テーブル7に書き込む。一致確率が1/2であるかどう
かは、SWTCH値12をフラグとして判定することが
できる。
【0014】このように、2つの変数テーブルST8お
よびMPS7に対して、それぞれ更新処理を行い、個別
に管理しなければならない。
【0015】図21に定数テーブルの例を示す。実際の
QMコーダー(QM−Coder)の定数テーブルは1
13個の状態から構成されるが、簡単なモデルで説明す
る。ここでは、10個の状態から構成され、状態0から
状態9までLPSの出現確率を0.5から0.05刻み
で小さくなるものとする。状態iでMPS処理時に正規
化が発生したときNMPS値を参照し、コンテクストで
記憶される状態番号を(i+1)へ更新する。i=9で
あればそれ以上確率の低い状態へは遷移できないため留
まる。また、状態iでLPS処理されたときNLPS値
を参照し、(i−1)へ更新する。i=0であればそれ
以上確率の高い状態へは遷移できないため留まるが、こ
のときSWTCH=1であるため、コンテクストで記憶
される予測値MPSを反転値(1−MPS)へ更新す
る。ここで、LSZは確率値とするのが理想であるが、
実際には有効区間幅が0.5から1.0の間に存在する
ため、それらに起因する誤差をできるだけ小さくするよ
うに決定され、実際の確率をテーブルに持つとは限らな
い。同図では、単純に状態iと状態(i+1)の確率の
平均値を記載した。
【0016】また、符号化および復号の演算処理で使用
される符号化レジスタC30A、復号レジスタC30B
および区間幅レジスタA31のビット配置を図22に示
す。符号化レジスタC30Aにおいて、bit15とbit16の
間に小数点を設定し、小数部"x"(16ビット)はLS
Z9に基づく演算部Cx32であり、キャリがある場合
はより上位の整数部へ伝搬する。整数部において"b"
(8ビット)はバイト出力部Cb33、"c"(1ビッ
ト)は桁上がり判定部Cc34である。桁上がりは、直
前に出力された符号バイトに伝播され、必要ならばさら
にそれ以前の出力バイトまで波及する。符号化の過程に
おいて、Cレジスタ値は符号4として符号化したシンボ
ルに対応させた区間の下界値となるように更新される。
【0017】復号レジスタC30Bにおいて、下位レジ
スタCLOW36と上位レジスタCHIGH37は、bi
t23とbit24の間に小数点を設定し、"b"(8ビット)は
バイト入力部(CLOWレジスタ35)と同じCb3
6、"x"(17ビット)はLSZ9に基づく演算部Cx
(CHIGHレジスタ37)38である。復号の過程に
おいて、Cレジスタ値は復号したシンボルに対応させた
区間の下界値からその区間内の座標である符号4へのオ
フセット値となるように更新される。
【0018】Cbにおける符号バイト入出力は、レジス
タ以外の補助変数であるCT50で正規化処理によるC
レジスタ30A、30BおよびAレジスタ31のシフト
数を計数し、値が0となったとき行われる。CT50の
初期値、再設定値は8である。先行技術文献(勧告T.8
2)に規定される符号化レジスタは、CxとCbの間に
Csがあるが、説明を簡単にするため省略しているが、
Csを設けるならばその桁数を変数CTの初期値に加え
る必要がある。また、復号レジスタの整数部bit24は規
定されてはおらず、本従来例においては不要である。C
LOWレジスタ36は16ビットで規定されるがCbよ
り下位8ビットは使用されないため省略している。これ
らの記載変更はいずれも符号化性能に影響するものでは
ない。
【0019】符号化および復号で共通に使用される区間
幅レジスタA31は、符号化/復号レジスタ30A,3
0Bの小数点に対応して、"x"レジスタ部に合わせて"a"
(16ビット)が小数部として配置され、初期状態の値
でのみ整数部(bit16)が"1"となる。区間幅(区間サイ
ズともいう)は、A−LSZ(下方区間幅)またはLS
Z(上方区間幅)に更新され、初期値(整数部="1")
を除いて1/2の重みを示すbit15が"1"となるように正
規化され、1/2以上に保つことによって上方区間幅と
していかなるLSZ9を選択しても下方区間の確保を保
証している。正規化処理では、Aレジスタ31、Cレジ
スタ30Aまたは30Bを同時に拡大する。
【0020】QMコーダー(QM−Coder)では、
状態に対して固定サイズとなる上方区間LSZ9は通常
LPSに割り当てられるが、下方区間が上方区間より小
さくなるときにはMPSに割り当てる「条件付きMPS
/LPS交換」を行っている。LPSを符号化/復号し
たとき、および「条件付きMPS/LPS交換」を適用
してMPSを符号化/復号したときには正規化処理が必
ず行われる。
【0021】まず、符号化の演算処理を具体的な処理フ
ローに沿って説明する。
【0022】符号化演算処理の開始時において、Cレジ
スタ30A(図22)の初期値は0、Aレジスタ31の
初期値は0x10000、補助変数CT50の初期値は上記C
レジスタの仕様に基づき8となる。また、すべてのコン
テクスト(参照パターン)CX2(図19)に対する予
測値MPS[CX]7および状態ST[CX]8の初期
値は0とする。そして、符号化終了時は符号化レジスタ
30Aの内容を最終符号4として掃き出す規定の処理を
行う。
【0023】図23は、符号化対象画素値3と予測値7
の一致・不一致から呼び出す処理を切り替える符号化処
理(ENCODE)フローである。ステップS111で
は画素値PIX3と予測値MPS[CX]7の一致・不
一致を判定し、一致ならばMPS、不一致ならばLPS
を符号化する。ステップS112ではCODELPS
(LPS符号化)を呼び出してLPSを、ステップS1
13ではCODEMPS(MPS符号化)を呼び出して
MPSを符号化する。
【0024】図24は、符号化対象画素値3と予測値7
が不一致のとき、すなわちLPSを符号化する際に呼び
出されるCODELPS処理フローである。まず、ステ
ップS120でLSZをLSZ[ST[CX]]とす
る。ステップS121ではAレジスタ31値を一時的に
下方区間幅に更新する。ステップS122の判定でLS
Z値(上方区間幅)がA値(下方区間幅)より大きけれ
ば(Yes)、条件付きMPS/LPS交換が適用さ
れ、Aレジスタ31値、Cレジスタ30A値ともそのま
まで有効区間をより小さい下方区間に更新する。LSZ
(上方区間幅)がA(下方区間幅)以下ならば(N
o)、ステップS123でCレジスタ30Aに下方区間
幅(現Aレジスタ31)を加えた後、ステップS124
でAレジスタ31をLSZとして有効区間をより小さい
上方区間に更新する。ステップS125の判定で定数S
WTCH値12が1ならば、ステップS126で予測値
7(MPSテーブル)の反転・更新を行う。LPS符号
化では、ステップS127でNLPSテーブル11参照
による状態遷移を行い、ステップS128でRENOR
MEを呼び出して正規化処理を行う。
【0025】図25は、符号化対象画素値3と予測値7
が一致のとき、すなわちMPSを符号化する際に呼び出
されるCODEMPS処理フローである。まず、ステッ
プS130でLSZをLSZ[ST[CX]]とする。
ステップS131ではAレジスタ31値を一時的に下方
区間幅に更新する。ステップS132の判定でAレジス
タ31値が0x8000以上ならば(No)、本処理フ
ローを終了する。Aレジスタ31値が0x8000未満
ならば(Yes)、ステップS133の判定でLSZ値
(上方区間幅)がA値(下方区間幅)より小さければ
(Yes)、条件付きMPS/LPS交換が適用され、
ステップS134でCレジスタ30Aに下方区間幅(現
Aレジスタ31)を加えた後、ステップS135でAレ
ジスタ31をLSZとして有効区間をより大きい上方区
間に更新する。一方、ステップS133の判定で、LS
Z(上方区間幅)がA(下方区間幅)以上ならば(N
o)、Aレジスタ31値、Cレジスタ30A値ともその
ままで有効区間をより大きい下方区間に更新する。MP
S符号化では、ステップS136でNMPSテーブル1
0参照による状態遷移を行い、ステップS137でRE
NORMEを呼び出して正規化処理を行う。
【0026】図26は、正規化処理を行うRENORM
E処理フローである。ステップS141ではAレジスタ
31、ステップS142ではCレジスタ30Aを1ビッ
ト上位へシフトすることによって2倍の乗算と等価な演
算を行う。ステップS143で変数CT50から1を減
じ、ステップS144で変数CT50が0か否か判定
し、判定がYesならば、ステップS145でCレジス
タ30A(Cb)から1バイト符号4を出力し、変数C
T50に8を再設定する。ステップS146の判定は、
正規化処理の終了判定を行っており、Aレジスタ31が
0x8000未満ならばステップS141からステップ
S145を繰り返し、0x8000以上となれば区間が
1/2以上となり終了する。
【0027】ステップS145において、Cbレジスタ
33から符号4を1バイト出力するとき、Ccレジスタ
34によりキャリを判定し、既に出力済みの符号バイト
への伝播を行うことになる。そして、キャリ伝播、符号
バイト出力の後、Cbレジスタ33およびCcレジスタ
34をクリアする。
【0028】次に、復号の演算処理を具体的な処理フロ
ーに沿って説明する。
【0029】復号演算処理の開始時において、Cレジス
タ30Bは小数部bit0からbit23に符号を3バイト入
力して初期値とし、Aレジスタ31の初期値は0x10000
である。また、補助変数CT50の初期値は8とし、す
べてのコンテクスト(参照パターン)CX2に対する予
測値MPS[CX]7および状態ST[CX]8の初期
値は0とする。
【0030】図27は、復号対象画素を復号するDEC
ODE処理(復号処理)フローである。まず、ステップ
S220でLSZをLSZ[ST[CX]]とする。ス
テップS221ではAレジスタ31値を一時的に下方区
間幅に更新する。ステップS222の判定で符号CHI
GHレジスタ37値がAレジスタ31値未満ならば(Y
es)、下方区間を復号する。次に、ステップS223
の判定でAレジスタ31値が0x8000未満ならば
(Yes)、ステップS224でMPS_EXCHAN
GEを呼び出し、ステップS225でRENORMDを
呼び出して正規化処理を行う。一方、ステップS223
の判定で、Aレジスタ31値が0x8000以上ならば
(No)、正規化処理することなくMPSを復号し、ス
テップS226で画素値3を予測値7とすることで、A
レジスタ31値、Cレジスタ30B値ともそのままで有
効区間をより大きい下方区間に更新する。また、ステッ
プS222の判定で符号CHIGHレジスタ37値がA
レジスタ31値以上ならば(No)、上方区間を復号す
る。ステップS227でLPS_EXCHANGEを呼
び出し、ステップS228でRENORMDを呼び出し
て正規化処理を行う。MPS_EXCHANGE,LP
S_EXCHANGEを呼び出す処理経路では、それぞ
れ復号すべき区間は決まっていても区間の大小を比較し
ないと復号対象がMPSかLPSか判断できない。呼び
出した処理フローでそれぞれ復号される画素値3を決定
する。
【0031】図28は、上方区間を復号するLPS_E
XCHANGE処理フローである。ステップS231の
判定でLSZ値(上方区間幅)がA値(下方区間幅)よ
り小さければ(Yes)、条件付きMPS/LPS交換
が適用され、ステップS232でCHIGHレジスタ3
7に下方区間幅(現Aレジスタ31)を減じた後、ステ
ップS233でAレジスタ31をLSZとする。このと
き上方区間は下方区間より大きいためMPSを復号し、
ステップS234で画素値3を予測値7とし、ステップ
S235でNMPSテーブル10参照による状態遷移を
行う。LSZ(上方区間幅)がA(下方区間幅)以上な
らば(No)、ステップS236でCHIGHレジスタ
37に下方区間幅(現Aレジスタ31)を減じた後、ス
テップS237でAレジスタ31をLSZとする。この
とき上方区間は下方区間より小さいためLPSを復号
し、ステップS238で画素値3を非予測値(1−予測
値7)とする。ステップS239の判定で定数SWTC
H値12が1ならば、ステップS240で予測値7(M
PSテーブル)の反転・更新を行う。ステップS241
でNLPSテーブル11参照による状態遷移を行う。
【0032】図29は、下方区間を復号するMPS_E
XCHANGE処理フローである。ステップS251の
判定でLSZ値(上方区間幅)がA値(下方区間幅)よ
り小さければ(Yes)、条件付きMPS/LPS交換
が適用され、LPSを復号し、ステップS252で画素
値3を非予測値(1−予測値7)とすることで、Aレジ
スタ31値、Cレジスタ30B値ともそのままで有効区
間をより小さい下方区間に更新する。次に、ステップS
253の判定で定数SWTCH値12が1ならば、ステ
ップS254で予測値7(MPSテーブル)の反転・更
新を行い、ステップS255でNLPSテーブル11参
照による状態遷移を行う。一方、ステップS251の判
定で、LSZ(上方区間幅)がA(下方区間幅)以上な
らば(No)、MPSを復号し、ステップS256で画
素値3を予測値7とし、ステップS257でNMPSテ
ーブル10参照による状態遷移を行う。
【0033】図30は、正規化処理を行うRENORM
D処理フローである。ステップS261で変数CT50
が0か否か判定し、判定がYesならばステップS26
2でCレジスタ30B(Cb)へ1バイト符号4を入力
し、変数CT50に8を再設定する。ステップS263
ではAレジスタ31、ステップS264ではCレジスタ
30Bを1ビット上位へシフトすることによって2倍の
乗算と等価な演算を行う。ステップS265で変数CT
50から1を減じる。ステップS266の判定は、正規
化処理の終了判定を行っており、Aレジスタ31が0x80
00未満ならばステップS261からステップS265を
繰り返す。ステップS267で変数CT50が0か否か
判定し、判定がYesならばステップS268でCレジ
スタ30B(Cb)に1バイト符号4を入力し、変数C
T50に8を再設定する。
【0034】なお、上記符号化および復号の演算処理フ
ローにおいて、従来例として引用した上述の先行技術文
献(勧告T.82)では、上記ステップS120、S1
30、S220は記載されておらず、LSZテーブル9
の参照形式で各演算式に直接記載されているが、ここで
は、後述の本発明の説明上、処理フローの中でインデク
スST[CX]を表記しない(テーブル参照形式でな
い)変数LSZとして参照できることを明示的に表し
た。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】従来の符号化装置およ
び復号装置ならびに符号化方法および復号方法では、算
術符号化および復号の過程で有効区間を分割するとき、
有効区間幅に関わらず固定近似値を部分区間に割当てる
ので、その占有率とシンボルの推定出現確率の誤差が大
きくなって符号化効率が低下するという問題点があっ
た。
【0036】この発明は、かかる問題点を解決するため
になされたものであり、1/2のべき乗の確率値のシン
ボルでは、有効区間占有率が確率値となるように補正し
て部分区間を割り当てることによって符号化効率を向上
させることが可能な符号化装置及び復号化装置、ならび
に、符号化方法及び復号化方法を得ることを目的とす
る。
【0037】
【課題を解決するための手段】この発明は、学習しなが
ら情報源シンボルの出現確率を推定し、上記推定出現確
率の近似値を適用する第1の部分区間と残りの第2の部
分区間に数直線上の有効区間を分割し、出現したシンボ
ルに対応した部分区間を新たな有効区間とする算術符号
を適用した符号化装置であって、推定出現確率が特定値
であることを記憶する記憶手段と、記憶手段の特定値を
参照して推定出現確率が特定値であることを判定する判
定手段と、推定出現確率が上記特定値であることが判定
されたときに、第1及び第2の部分区間の割当てを補正
する補正手段とを備えた符号化装置である。
【0038】また、記憶手段が記憶する特定値の一つを
1/2とし、該当シンボルに対して推定出現確率の推定
対象シンボル値の更新を伴う一連の演算処理操作を非該
当シンボルの演算処理操作から独立させて構成する。
【0039】また、該当シンボルに適用される符号化に
おいて、補正手段は上記第1および第2の部分区間を上
記有効区間と等値とみなして補正し、有効区間は変更せ
ず、符号のみ1桁のシフト処理あるいは2倍の乗算で拡
大した後、符号値を演算する手順によって有効区間の表
現精度を最大に保つ正規化手段と、正規化手段による符
号更新後、出力可能な符号を出力する符号出力手段とを
備えている。
【0040】また、記憶手段が記憶する上記特定値は1
/2のべき乗で表現できる確率値である。
【0041】また、記憶手段は上記特定値を上記1/2
のべき乗で表現した場合の2進小数指数部の正の整数値
で記憶し、判定手段は上記正整数値に基づいて判定を行
う。
【0042】また、記憶手段が記憶した正整数値に対し
て、補正手段は上記有効区間を正整数桁だけシフト処理
で縮小した値を第1の部分区間の補正値にする。
【0043】また、この発明は、学習しながら情報源シ
ンボルの出現確率を推定し、推定出現確率の近似値を適
用する第1の部分区間と残りの第2の部分区間に数直線
上の有効区間を分割し、出現したシンボルに対応した部
分区間を新たな有効区間とする算術符号を適用した復号
装置であって、推定出現確率が特定値であることを記憶
する記憶手段と、記憶手段の特定値を参照して推定出現
確率が特定値であることを判定する判定手段と、推定出
現確率が特定値であることが判定されたときに、第1及
び第2の部分区間の割当てを補正する補正手段とを備え
た復号装置である。
【0044】また、記憶手段が記憶する特定値の一つを
1/2とし、該当シンボルに対して推定出現確率の推定
対象シンボル値の更新を伴う一連の演算処理操作を非該
当シンボルの演算処理操作から独立させて構成する。
【0045】また、該当シンボルに適用される復号にお
いて、補正手段は第1および第2の部分区間を有効区間
と等値とみなして補正し、有効区間は変更せず、符号の
み1桁のシフト処理あるいは2倍の乗算で拡大した後、
符号値を演算する手順によって有効区間の表現精度を最
大に保つ正規化手段と、正規化手段による符号拡大後
に、以後新たに演算部に取り込まれる符号の入力が必要
であれば予め準備して入力する符号入力手段とを備えて
いる。
【0046】また、該当シンボルに適用される復号にお
いて、補正手段は上記第1および第2の部分区間を上記
有効区間と等値とみなして補正し、有効区間は変更せ
ず、符号のみ1桁のシフト処理あるいは2倍の乗算で拡
大した後、符号値を演算する手順によって有効区間の表
現精度を最大に保つ正規化手段と、正規化手段による符
号の拡大前に、演算部に取り込まれる符号の入力が必要
であれば入力する符号入力手段とを備えている。
【0047】また、記憶手段が記憶する特定値は1/2
のべき乗で表現できる確率値である。
【0048】また、記憶手段は特定値を1/2のべき乗
で表現した場合の2進小数指数部の正の整数値で記憶
し、判定手段は正整数値に基づいて判定を行う。
【0049】また、記憶手段が記憶した正整数値に対し
て、補正手段は有効区間を正整数桁だけシフト処理で縮
小した値を上記第1の部分区間の補正値にする。
【0050】また、この発明は、学習しながら情報源シ
ンボルの出現確率を推定し、推定出現確率の近似値を適
用する第1の部分区間と残りの第2の部分区間に数直線
上の有効区間を分割し、出現したシンボルに対応した部
分区間を新たな上記有効区間とする算術符号を適用した
符号化方法であって、推定出現確率が特定値であること
を記憶する記憶ステップと、記憶ステップにおいて記憶
された特定値を参照して推定出現確率が特定値であるこ
とを判定する判定ステップと、推定出現確率が特定値で
あることが判定されたときに、第1及び第2の部分区間
の割当てを補正する補正ステップとを備えた符号化方法
である。
【0051】また、記憶ステップにおいて記憶された特
定値の一つを1/2とし、該当シンボルに対して推定出
現確率の推定対象シンボル値の更新を伴う一連の演算処
理操作を非該当シンボルの演算処理操作から独立させて
構成する。
【0052】また、該当シンボルに適用される符号化に
おいて、補正ステップは第1および第2の部分区間を有
効区間と等値とみなして補正し、有効区間は変更せず、
符号のみ1桁のシフト処理あるいは2倍の乗算で拡大し
た後、符号値を演算する手順によって有効区間の表現精
度を最大に保つ正規化ステップと、正規化ステップによ
る符号更新後、出力可能な符号を出力する符号出力ステ
ップとを備えている。
【0053】また、記憶ステップにおいて記憶される上
記特定値は1/2のべき乗で表現できる確率値である。
【0054】また、記憶ステップは特定値を1/2のべ
き乗で表現した場合の2進小数指数部の正の整数値で記
憶し、判定ステップは正整数値に基づいて判定を行う。
【0055】また、記憶ステップにおいて記憶された正
整数値に対して、補正ステップは有効区間を正整数桁だ
けシフト処理で縮小した値を第1の部分区間の補正値に
する。
【0056】また、この発明は、学習しながら情報源シ
ンボルの出現確率を推定し、推定出現確率の近似値を適
用する第1の部分区間と残りの第2の部分区間に数直線
上の有効区間を分割し、出現したシンボルに対応した部
分区間を新たな有効区間とする算術符号を適用した復号
方法であって、推定出現確率が特定値であることを記憶
する記憶ステップと、記憶ステップにおいて記憶された
特定値を参照して推定出現確率が特定値であることを判
定する判定ステップと、推定出現確率が特定値であるこ
とが判定されたときに、第1及び第2の部分区間の割当
てを補正する補正ステップとを備えた復号方法である。
【0057】また、記憶ステップにおいて記憶される特
定値の一つを1/2とし、該当シンボルに対して推定出
現確率の推定対象シンボル値の更新を伴う一連の演算処
理操作を非該当シンボルの演算処理操作から独立させて
構成する。
【0058】また、該当シンボルに適用される復号にお
いて、補正ステップは第1および第2の部分区間を有効
区間と等値とみなして補正し、有効区間は変更せず、符
号のみ1桁のシフト処理あるいは2倍の乗算で拡大した
後、符号値を演算する手順によって有効区間の表現精度
を最大に保つ正規化ステップと、正規化ステップによる
符号拡大後に、以後新たに演算部に取り込まれる符号の
入力が必要であれば予め準備して入力する符号入力ステ
ップとを備えている。
【0059】また、該当シンボルに適用される復号にお
いて、補正ステップは第1および第2の部分区間を上記
有効区間と等値とみなして補正し、有効区間は変更せ
ず、符号のみ1桁のシフト処理あるいは2倍の乗算で拡
大した後、符号値を演算する手順によって有効区間の表
現精度を最大に保つ正規化ステップと、正規化ステップ
による符号の拡大前に、演算部に取り込まれる符号の入
力が必要であれば入力する符号入力ステップとを備えて
いる。
【0060】また、記憶ステップにおいて記憶される特
定値は1/2のべき乗で表現できる確率値である。
【0061】また、記憶ステップは特定値を1/2のべ
き乗で表現した場合の2進小数指数部の正の整数値で記
憶し、判定ステップは上記正整数値に基づいて判定を行
う。
【0062】また、記憶ステップにおいて記憶された正
整数値に対して、補正ステップは有効区間を正整数桁だ
けシフト処理で縮小した値を第1の部分区間の補正値に
する。
【0063】
【発明の実施の形態】本実施の形態では、減算型算術符
号のシンボルに対応させる部分区間の補正を従来例の簡
易な構成をほぼ保ったまま圧縮性能を向上させる技術に
ついて説明する。
【0064】実施の形態1.上述の従来例のような減算
型算術符号において、出現推定確率が0.5に近い状態
ではLSZ区間の有効区間に対する占有率は非常に高い
ものとなり、その誤差の大きさが符号化性能の低下の原
因となる。本実施の形態では、従来の定数テーブルのS
WTCHテーブル12を予測値反転実行判定にのみ用い
るのではなく、LSZテーブル9参照以外に部分区間幅
を得るために兼用する。SWTCHテーブル12は、状
態の推定確率値が0.5であることを示すので、このと
きはAレジスタ31値の大小に関わらず、LSZテーブ
ル9から状態に対する固定値を割り当てるのではなく、
Aレジスタ31値の1/2を割り当てるようにし、推定
確率と有効区間に対する占有率の誤差を縮小し、符号化
性能の向上を図る。
【0065】図1、図2は、本実施の形態における符号
器および復号器の概略構成図を示している。図19、図
20に示された従来の概略構成図に対して、算術符号器
13A、算術復号器13Bが上記SWTCHテーブル値
12を参照する構成をとっている点が異なり、他の構成
については従来例と同様であるため、ここでは説明を省
略する。
【0066】符号化および復号の演算処理について、具
体的な処理フローを用いて説明する。本実施の形態にお
いて、図23のENCODE処理フロー、図26のRE
NORME処理フロー、図28のLPS_EXCHAN
GE処理フロー、図29のMPS_EXCHANGE処
理フロー、図30のRENORMD処理フローは従来の
まま変更せず適用するものとする。
【0067】図3は、LPSを符号化するCODELP
S処理(LPS符号化)フローであり、図24のステッ
プS120をステップS120’へ変更したものであ
る。ステップS120’では、現状態ST[CX]に対
する定数SWTCH12値が0ならば(ステップS12
0’−1)、従来通りLSZ[ST[CX]]を与え
(ステップS120’−2)、一方、0でなければAレ
ジスタ31値の1/2を与える(ステップS120’−
3)。ここでは、Aレジスタ31値をSWTCH12値
(=1)桁だけ右シフトすることにより算出している。
このように変数LSZを設定し、ステップS121以下
の処理は図24の処理フローと同一である。
【0068】図4は、MPSを符号化するCODEMP
S処理(MPS符号化)フローであり、図25のステッ
プS130をステップS130’へ変更したものであ
る。ステップS130’は、上記図3のS120’と同
一の処理であり、またS131以下の処理は図25の処
理フローと同一である。
【0069】図5は、復号対象画素を復号するDECO
DE処理(復号処理)フローであり、図27のステップ
S220をステップS220’へ変更したものである。
ステップS220’は、上記図3のステップS120’
と同一の処理であり、またステップS221以下の処理
は図27の処理フローと同一である。
【0070】以上のように、本実施の形態における符号
器及び複合器は、学習しながら情報源シンボルの出現確
率を推定し、上記推定出現確率の近似値を適用する第1
の部分区間と残りの第2の部分区間との2つの部分区間
に数直線上の有効区間を分割し、出現したシンボルに対
応した部分区間を新たな上記有効区間とする算術符号を
適用した符号化装置および復号装置であって、推定出現
確率が特定値(ここでは0)であることを記憶する記憶
手段(SWTCHテーブル12)と、記憶手段を参照し
て推定出現確率が当該特定値であることを判定する判定
手段(ステップS120’−1)と、推定出現確率が当
該特定値であることが判定されたときに上記第1、第2
の部分区間の割当てを補正する補正手段(ステップS1
20’−3)とを備えて、推定出現確率として特定値を
とるシンボルに対して部分区間の割当てを補正するよう
にしたので、符号化性能が向上するという効果が得られ
る。
【0071】なお、本実施の形態では、SWTCH12
値が1のとき、Aレジスタ31値をSWTCH12値桁
だけ右シフトさせてLSZを算出しているが、直接の整
数値1と記述しても構わない。また、復号処理フローに
おいて、ステップS267およびステップS268でC
T50値が0になった時点で次の符号4をCLOWレジ
スタ35に1バイト読み込んでいるが、次のシフト操作
で実際に符号4が必要になるまで待ってステップS26
1およびステップS262で読み込んでも構わない。そ
の読込みまでCLOWレジスタ35は空のままの状態で
復号の演算処理がCHIGHレジスタ37上で進められ
ても問題ない。
【0072】また、本実施の形態は、出現推定確率がほ
ぼ0.5である状態の符号化および復号について符号化
性能を向上させる効果がある。例えば、2値画像データ
において、特にディザ手法あるいは誤差拡散手法で表現
された疑似中間調画像では学習が進んでも推定確率がほ
とんど偏ることなく0.5に近い状態に留まることが知
られており、文字画像への適用に比較してこの効果がよ
り期待できる。
【0073】本実施の形態では、分割されたより大きい
区間にMPSを割り当てる条件付きMPS/LPS交換
を行う上記先行技術文献の符号化および復号の演算処理
フローについて説明したが、上記部分区間を交換しない
算術符号化および算術復号においては、さらにLSZ区
間の有効区間に対する占有率は推定確率と大小関係が逆
転することさえあるため、本手法の適用効果がより大き
く得られることはいうまでもない。この効果は、本実施
の形態以降の他の実施の形態についても同様である。
【0074】実施の形態2.上述の実施の形態1では、
LSZ値の決定に際してSWTCH12値の参照を行
い、さらに、図3のCODELPS処理フロー、従来の
まま適用する図28のLPS_EXCHANGE処理フ
ロー、図29のMPS_EXCHANGE処理フローに
おいて再度参照を行っており、またAレジスタ31値を
1/2とすれば正規化処理により直ちに2倍されること
になり、1ビットのシフトで終了することは明白であっ
ても図26のRENORME処理フロー、図30のRE
NORMD処理フローでは正規化終了判定を形式上行う
点で処理フローに冗長度が大きい。また、Aレジスタ3
1値が奇数であれば1/2とした時点で桁落ちによる誤
差が発生して厳密な1/2とはならない。つまり、Aレ
ジスタ31値(奇数)を1桁シフトして縮小して部分区
間とし、その後その部分区間を正規化処理により1桁シ
フトして拡大しても元のAレジスタ31値には戻らない
ということである。ただし、LPS区間幅とすべきLS
ZがA−LSZより1小さくなる点ではシンボルの定義
上では理に適っているといえる。本実施の形態では、S
WTCH値により処理経路を分離することにより上記冗
長度を改善し、正規化手順の変更により上記桁落ち誤差
を解消する処理フローを提供する。すなわち、本実施の
形態においては、記憶手段が記憶する特定値の一つを1
/2とし、該当シンボルに対して上記推定出現確率の推
定対象シンボル値の更新を伴う一連の演算処理操作を非
該当シンボルの演算処理操作から独立させて構成する。
【0075】ここで説明する処理フローにおいて、新し
く加えた処理は破線枠で囲み、破線枠内の処理番号は、
対応する従来の処理番号にダッシュを付けて示してい
る。本実施例において、図23のENCODE処理フロ
ー、図26のRENORME処理フロー、図30のRE
NORMD処理フローは従来のまま変更せず適用するも
のとする。
【0076】図6は、LPSを符号化する本実施の形態
におけるCODELPS処理(LPS符号化)フローで
あり、図24からステップS125及びS126を抜
き、ステップS120の前に破線で囲まれた処理を加え
たものである。ステップS125’の判定ではSWTC
H12値が1のとき破線枠内の処理経路へ切り替える。
ステップS126’で予測値7(MPSテーブル)の反
転・更新を行い、ステップS127’でNLPSテーブ
ル11参照による状態遷移を行う。ステップS142’
は正規化のシフト処理であり、この後、ステップS12
3’でCレジスタ30AにAレジスタ31を加える手順
により桁落ちを防止している。正規化処理のステップS
143’で変数CT50から1を減じ、ステップS14
4’で変数CT50が0か否か判定し、判定がYesな
らばステップS145’でCレジスタ30A(Cb)か
ら1バイト符号4を出力し、変数CT50に8を再設定
する。SWTCH12値が1でなければステップS12
0からステップS128までステップS125、ステッ
プS126を除いて図24の処理フローと同一である。
【0077】図7は、MPSを符号化するCODEMPS
処理(MPS符号化)フローであり、図25のステップ
S130の前に破線で囲まれた処理を加えたものであ
る。ステップS138の判定によりSWTCH12値が
1のとき破線枠内の処理経路を切り替える。ステップS
136’でNMPSテーブル10参照による状態遷移を
行う。ステップS142’は正規化のシフト処理であ
る。ステップS143’で変数CT50から1を減じ、
ステップS144’で変数CT50が0か否か判定し、
判定がYesならばステップS145’でCレジスタ3
0A(Cb)から1バイト符号4を出力し、変数CT5
0に8を再設定する。SWTCH12値が1でなければ
ステップS130からステップS137まで図25の処
理フローと同一である。
【0078】図8は、復号対象画素を復号するDECO
DE処理フローであり、図27のステップS220の前
に破線で囲まれた処理を加えたものである。ステップS
239’(ステップS253’にも相当)の判定により
SWTCH12値が1のとき破線枠内の処理経路を切り
替え、A点から後述の図9の処理フローを実行し、B点
へ戻る。SWTCH12値が1でなければステップS2
20からステップS228まで図27の処理フローと同
一である。
【0079】図9は、図8に示しきれなかった部分、す
なわち、図8の(A)から(B)までのDECODE処
理フローである。ステップS264’は正規化のシフト
処理であり、ステップS265’で変数CT50から1
を減じる。ステップS222’の判定で符号CHIGH
レジスタ37値がAレジスタ31値未満ならば(Ye
s)、下方区間を復号する。本処理フロー部では、下方
区間幅と上方区間幅は等しいため、下方区間はMPSに
対応する。よって、ステップS256’で画素値3を予
測値7とし、ステップS257’でNMPSテーブル1
0参照による状態遷移を行う。ステップS222’の判
定で符号CHIGHレジスタ37値がAレジスタ31値
以上ならば(No)、LPSに対応する上方区間を復号
する。ステップS236’でCHIGHレジスタ37に
下方区間幅を減じ、ステップS238’で画素値3を非
予測値(1−予測値7)とする。本処理フロー部ではS
WTCH12値は必ず1であるため、図28の判定ステ
ップS239は不要となり、ステップS240’で予測
値7(MPSテーブル)の反転・更新を行う。ステップ
S241’でNLPSテーブル11参照による状態遷移
を行う。状態遷移後、ステップS267’で変数CT5
0が0か否か判定し、判定がYesならばステップS2
68’でCレジスタ30B(Cb)に1バイト符号4を
入力し、変数CT50に8を再設定する。
【0080】図10は、上方区間を復号するLPS_E
XCHANGE処理(上方区間の復号)フローである。
図8の判定ステップS239’によって、本処理フロー
はSWTCH12値が1のシンボルの処理経路ではない
ため、ステップS239およびS240は不要となるた
め削除し、それ以外の処理は図28の処理フローと同一
である。
【0081】図11は、下方区間を復号するMPS_E
XCHANGE処理(下方区間の復号)フローである。
図8の判定ステップS239’によって、本処理フロー
はSWTCH12値が1のシンボルの処理経路ではない
ため、ステップS253およびS254は不要となるた
め削除し、それ以外の処理は図29の処理フローと同一
である。
【0082】本実施の形態は、有効区間の演算後、正規
化処理による拡大を行う従来例に対して、演算と正規化
処理を処理フロー上分けずに拡大後に演算する手順とし
て記述したため、SWTCH12値が1のとき、Aレジ
スタ31のMPSおよびLPSの部分区間を等分割する
際の表現精度上の制約による桁落ち誤差を防止できる。
ただし、先に正規化のシフト処理を実行してCHIGH
レジスタ37を演算するため、図24のCレジスタ30
Bに整数部1桁(bit24)が必要となる。
【0083】また、符号化および復号の際にAレジスタ
30A、30Bの初期値は従来同様に0x10000とする
が、従来では第2シンボル以降Aレジスタ値が該初期値
となることはありえないが、本実施例では第1シンボル
から以降のシンボルの処理時もSWTCH12値が1と
なる限り該初期値のままとり続けることになるが、符号
化および復号で再現性のある処理であるため復号可能性
を保証できる。ただし、符号化および復号の際にAレジ
スタ30A、30Bの初期値を併せて変更すれば、第1
シンボルも含めて0x10000となることはなくなる。この
とき、変更値を0xFFFFとすることにより初期値変更によ
る符号化性能の低下(符号長ロス)を最も小さく抑える
ことができる。第1シンボルで分割される2つの部分領
域とも0x7FFF.8(16進小数1桁)となっていずれも0x800
0未満となるため正規化が必要となるが、上記処理フロ
ーに従えば正規化処理に相当する拡大を先に行うため有
効区間の値は0xFFFFのままで処理されることになる。
【0084】以上のように、本実施の形態においては、
上述の実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、
さらに、テーブルで記憶する特定値の一つを1/2と
し、該当シンボルに対して上記出現確率の推定対象シン
ボル値の更新を伴う一連の演算処理操作を非該当シンボ
ルの演算処理操作から独立させて構成するようにしたの
で、冗長性のない演算処理が可能となる。
【0085】また、本実施の形態においては、該当シン
ボルに適用される符号化において、上記補正器は上記第
1および第2の部分区間を上記有効区間と等値とみなし
て補正し、上記有効区間は変更せず、符号のみ1桁のシ
フト処理あるいは2倍の乗算で拡大した後、符号値を演
算する手順によって有効区間の表現精度を最大に保つ正
規化処理と、上記正規化手段による符号更新後、出力可
能な符号を出力する符号出力処理とを行うので、符号演
算を正規化に相当する拡大処理後に行うことにより、有
効区間の表現精度を最大に保つことができる。
【0086】なお、本実施の形態においては、該当シン
ボルに適用される復号において、上記補正器は上記第1
および第2の部分区間を上記有効区間と等値とみなして
補正し、上記有効区間は変更せず、符号のみ1桁のシフ
ト処理あるいは2倍の乗算で拡大した後、符号値を演算
する手順によって有効区間の表現精度を最大に保つ正規
化処理と、正規化手段による符号拡大後または拡大前
に、以後新たに演算部に取り込まれる符号の入力が必要
であれば予め準備して入力する符号入力手段を備えて、
符号演算を正規化に相当する拡大処理後に行うことによ
り、有効区間の表現精度を最大に保つことができる。
【0087】実施の形態3.本実施の形態では、SWT
CHテーブル12の用途を拡張し、状態の確率が1/2
のべき乗であることを示すフラグとして、その指数nを
設定するものとする。一例を図12に示す。ここでは、
確率1/2以外に1/4の状態のSWTCH値に2を設
定している。このように設定したテーブルを実施例1に
示した符号化および復号の処理フローに適用することに
より、ステップS120’、S130’、S220’に
おいてSWTCH12値が1のときLSZはAレジスタ
31値をn桁だけ右シフトした値が設定され、より誤差
の少ない部分区間の割当てが可能となり、符号化性能が
向上する。
【0088】上記指数nは任意であり、定数テーブルを
再設定して状態数を増減し、それに伴って対応する確率
に1/2のべき乗の状態数が増減しても、同じ確率の状
態が複数存在しても構わない。また、確率が1/2のべ
き乗の状態の一部に確率推定誤差を許容する場合には上
記SWITCH12値の設定を行わなくても構わない。
【0089】以上のように、本実施の形態においては、
テーブルが記憶する特定値は1/2のべき乗で表現でき
る確率値であるようにしたので、出現確率が1/2のべ
き乗となるシンボルを他のシンボルと区別できるため、
近似値を適用せずに、より誤差を少なく補正することが
できる。
【0090】なお、上記特定値を1/2のべき乗で表現
した場合の2進小数指数部の正の整数値で記憶するよう
にしてもよく、これにより、記憶容量の節約が可能にな
るとともに、有効区間を上記正整数桁だけシフト処理で
縮小した値を上記第1の部分区間の補正値にするため、
補正値をシフト処理で容易に算出することが可能とな
る。
【0091】また、区間幅の更新の際に有効区間を正の
整数値の桁だけシフト処理で縮小した値を上記第1の部
分区間の補正値にするようにしてもよく、この場合に
は、補正値を有効区間幅からシフト処理で容易に算出す
ることが可能になり、処理の簡易化及び高速化を図るこ
とができる。
【0092】実施の形態4.本実施の形態は、上記実施
の形態2に対して、実施の形態3と同様に1/2のべき
乗の確率に対してその指数部nを設定したSWTCHテ
ーブル12を適用する場合について説明する。本実施の
形態において、図23のENCODE処理フロー、図2
6のRENORME処理フロー、図9のDECODE処
理フロー、図10のLPS_EXCHANGE処理フロ
ー、図11のMPS_EXCHANGE処理フロー、図
30のRENORMD処理フローは変更を加えず適用す
るものとする。
【0093】図13は、LPSを符号化するCODEL
PS処理フローであり、図6のステップS120を図3
のステップS120’に変更したものである。
【0094】図14は、MPSを符号化するCODEM
PS処理フローであり、図7のステップS130を図4
のステップS130’に変更したものである。
【0095】図15は、復号対象画素を復号するDEC
ODE処理フローであり、図8のステップS220を図
5のステップS220’に変更したものである。
【0096】
【発明の効果】この発明は、学習しながら情報源シンボ
ルの出現確率を推定し、上記推定出現確率の近似値を適
用する第1の部分区間と残りの第2の部分区間に数直線
上の有効区間を分割し、出現したシンボルに対応した部
分区間を新たな有効区間とする算術符号を適用した符号
化装置であって、推定出現確率が特定値であることを記
憶する記憶手段と、記憶手段の特定値を参照して推定出
現確率が特定値であることを判定する判定手段と、推定
出現確率が上記特定値であることが判定されたときに、
第1及び第2の部分区間の割当てを補正する補正手段と
を備えた符号化装置であるため、推定出現確率として特
定値をとるシンボルに対して部分区間の割当てを補正す
るので符号化性能が向上するという効果がある。
【0097】また、記憶手段が記憶する特定値の一つを
1/2とし、該当シンボルに対して推定出現確率の推定
対象シンボル値の更新を伴う一連の演算処理操作を非該
当シンボルの演算処理操作から独立させて構成するた
め、出現確率の推定対象シンボル値の更新を伴う確率1
/2をとるシンボルの符号化および復号の演算処理を通
常の演算処理から独立させるので、冗長性のない演算処
理が可能となる。
【0098】また、該当シンボルに適用される符号化に
おいて、補正手段は上記第1および第2の部分区間を上
記有効区間と等値とみなして補正し、有効区間は変更せ
ず、符号のみ1桁のシフト処理あるいは2倍の乗算で拡
大した後、符号値を演算する手順によって有効区間の表
現精度を最大に保つ正規化手段と、正規化手段による符
号更新後、出力可能な符号を出力する符号出力手段とを
備えているので、符号演算を正規化に相当する拡大処理
後に行うため、有効区間の表現精度を最大に保つことが
可能となる。
【0099】また、記憶手段が記憶する上記特定値は1
/2のべき乗で表現できる確率値であるので、出現確率
が1/2のべき乗となるシンボルを他のシンボルと区別
できるため、近似値を適用せずにより誤差を少なく補正
することが可能となる。
【0100】また、記憶手段は上記特定値を上記1/2
のべき乗で表現した場合の2進小数指数部の正の整数値
で記憶し、判定手段は上記正整数値に基づいて判定を行
うので、出現確率が1/2のべき乗となるシンボルを2
進小数指数部の正の整数値で記憶するため、記憶容量を
節約することが可能となる。
【0101】また、記憶手段が記憶した正整数値に対し
て、補正手段は上記有効区間を正整数桁だけシフト処理
で縮小した値を第1の部分区間の補正値にするので、出
現確率が1/2のべき乗となるシンボルを2進小数指数
部の正の整数値で記憶するため、補正値を有効区間幅か
らシフト処理で容易に算出することが可能となる。
【0102】また、この発明は、学習しながら情報源シ
ンボルの出現確率を推定し、推定出現確率の近似値を適
用する第1の部分区間と残りの第2の部分区間に数直線
上の有効区間を分割し、出現したシンボルに対応した部
分区間を新たな有効区間とする算術符号を適用した復号
装置であって、推定出現確率が特定値であることを記憶
する記憶手段と、記憶手段の特定値を参照して推定出現
確率が特定値であることを判定する判定手段と、推定出
現確率が特定値であることが判定されたときに、第1及
び第2の部分区間の割当てを補正する補正手段とを備え
た復号装置であるため、推定出現確率として特定値をと
るシンボルに対して部分区間の割当てを補正するので符
号化性能が向上するという効果がある。
【0103】また、記憶手段が記憶する特定値の一つを
1/2とし、該当シンボルに対して推定出現確率の推定
対象シンボル値の更新を伴う一連の演算処理操作を非該
当シンボルの演算処理操作から独立させて構成するた
め、出現確率の推定対象シンボル値の更新を伴う確率1
/2をとるシンボルの符号化および復号の演算処理を通
常の演算処理から独立させるので、冗長性のない演算処
理が可能となる。
【0104】また、該当シンボルに適用される復号にお
いて、補正手段は第1および第2の部分区間を有効区間
と等値とみなして補正し、有効区間は変更せず、符号の
み1桁のシフト処理あるいは2倍の乗算で拡大した後、
符号値を演算する手順によって有効区間の表現精度を最
大に保つ正規化手段と、正規化手段による符号拡大後
に、以後新たに演算部に取り込まれる符号の入力が必要
であれば予め準備して入力する符号入力手段とを備えて
いるので、符号演算を正規化に相当する拡大処理後に行
うため、有効区間の表現精度を最大に保つことが可能と
なる。
【0105】また、該当シンボルに適用される復号にお
いて、補正手段は上記第1および第2の部分区間を上記
有効区間と等値とみなして補正し、有効区間は変更せ
ず、符号のみ1桁のシフト処理あるいは2倍の乗算で拡
大した後、符号値を演算する手順によって有効区間の表
現精度を最大に保つ正規化手段と、正規化手段による符
号の拡大前に、演算部に取り込まれる符号の入力が必要
であれば入力する符号入力手段とを備えているので、符
号演算を正規化に相当する拡大処理後に行うため、有効
区間の表現精度を最大に保つことが可能となる。
【0106】また、記憶手段が記憶する特定値は1/2
のべき乗で表現できる確率値であるので、出現確率が1
/2のべき乗となるシンボルを他のシンボルと区別でき
るため、近似値を適用せずにより誤差を少なく補正する
ことが可能となる。
【0107】また、記憶手段は特定値を1/2のべき乗
で表現した場合の2進小数指数部の正の整数値で記憶
し、判定手段は正整数値に基づいて判定を行うので、出
現確率が1/2のべき乗となるシンボルを2進小数指数
部の正の整数値で記憶するため、記憶容量を節約するこ
とが可能となる。
【0108】また、記憶手段が記憶した正整数値に対し
て、補正手段は有効区間を正整数桁だけシフト処理で縮
小した値を上記第1の部分区間の補正値にするので、出
現確率が1/2のべき乗となるシンボルを2進小数指数
部の正の整数値で記憶するため、補正値を有効区間幅か
らシフト処理で容易に算出することが可能となる。
【0109】また、この発明は、学習しながら情報源シ
ンボルの出現確率を推定し、推定出現確率の近似値を適
用する第1の部分区間と残りの第2の部分区間に数直線
上の有効区間を分割し、出現したシンボルに対応した部
分区間を新たな上記有効区間とする算術符号を適用した
符号化方法であって、推定出現確率が特定値であること
を記憶する記憶ステップと、記憶ステップにおいて記憶
された特定値を参照して推定出現確率が特定値であるこ
とを判定する判定ステップと、推定出現確率が特定値で
あることが判定されたときに、第1及び第2の部分区間
の割当てを補正する補正ステップとを備えた符号化方法
であるため、推定出現確率として特定値をとるシンボル
に対して部分区間の割当てを補正するので符号化性能が
向上するという効果がある。
【0110】また、記憶ステップにおいて記憶された特
定値の一つを1/2とし、該当シンボルに対して推定出
現確率の推定対象シンボル値の更新を伴う一連の演算処
理操作を非該当シンボルの演算処理操作から独立させて
構成するため、出現確率の推定対象シンボル値の更新を
伴う確率1/2をとるシンボルの符号化および復号の演
算処理を通常の演算処理から独立させるので、冗長性の
ない演算処理が可能となる。
【0111】また、該当シンボルに適用される符号化に
おいて、補正ステップは第1および第2の部分区間を有
効区間と等値とみなして補正し、有効区間は変更せず、
符号のみ1桁のシフト処理あるいは2倍の乗算で拡大し
た後、符号値を演算する手順によって有効区間の表現精
度を最大に保つ正規化ステップと、正規化ステップによ
る符号更新後、出力可能な符号を出力する符号出力ステ
ップとを備えているので、符号演算を正規化に相当する
拡大処理後に行うため、有効区間の表現精度を最大に保
つことが可能となる。
【0112】また、記憶ステップにおいて記憶される上
記特定値は1/2のべき乗で表現できる確率値であるの
で、出現確率が1/2のべき乗となるシンボルを他のシ
ンボルと区別できるため、近似値を適用せずにより誤差
を少なく補正することが可能となる。
【0113】また、記憶ステップは特定値を1/2のべ
き乗で表現した場合の2進小数指数部の正の整数値で記
憶し、判定ステップは正整数値に基づいて判定を行うの
で、出現確率が1/2のべき乗となるシンボルを2進小
数指数部の正の整数値で記憶するため、記憶容量を節約
することが可能となる。
【0114】また、記憶ステップにおいて記憶された正
整数値に対して、補正ステップは有効区間を正整数桁だ
けシフト処理で縮小した値を第1の部分区間の補正値に
するので、出現確率が1/2のべき乗となるシンボルを
2進小数指数部の正の整数値で記憶するため、補正値を
有効区間幅からシフト処理で容易に算出することが可能
となる。
【0115】また、この発明は、学習しながら情報源シ
ンボルの出現確率を推定し、推定出現確率の近似値を適
用する第1の部分区間と残りの第2の部分区間に数直線
上の有効区間を分割し、出現したシンボルに対応した部
分区間を新たな有効区間とする算術符号を適用した復号
方法であって、推定出現確率が特定値であることを記憶
する記憶ステップと、記憶ステップにおいて記憶された
特定値を参照して推定出現確率が特定値であることを判
定する判定ステップと、推定出現確率が特定値であるこ
とが判定されたときに、第1及び第2の部分区間の割当
てを補正する補正ステップとを備えた復号方法であるた
め、推定出現確率として特定値をとるシンボルに対して
部分区間の割当てを補正するので符号化性能が向上する
という効果がある。
【0116】また、記憶ステップにおいて記憶される特
定値の一つを1/2とし、該当シンボルに対して推定出
現確率の推定対象シンボル値の更新を伴う一連の演算処
理操作を非該当シンボルの演算処理操作から独立させて
構成するため、出現確率の推定対象シンボル値の更新を
伴う確率1/2をとるシンボルの符号化および復号の演
算処理を通常の演算処理から独立させるので、冗長性の
ない演算処理が可能となる。
【0117】また、該当シンボルに適用される復号にお
いて、補正ステップは第1および第2の部分区間を有効
区間と等値とみなして補正し、有効区間は変更せず、符
号のみ1桁のシフト処理あるいは2倍の乗算で拡大した
後、符号値を演算する手順によって有効区間の表現精度
を最大に保つ正規化ステップと、正規化ステップによる
符号拡大後に、以後新たに演算部に取り込まれる符号の
入力が必要であれば予め準備して入力する符号入力ステ
ップとを備えているので、符号演算を正規化に相当する
拡大処理後に行うため、有効区間の表現精度を最大に保
つことが可能となる。
【0118】また、該当シンボルに適用される復号にお
いて、補正ステップは第1および第2の部分区間を上記
有効区間と等値とみなして補正し、有効区間は変更せ
ず、符号のみ1桁のシフト処理あるいは2倍の乗算で拡
大した後、符号値を演算する手順によって有効区間の表
現精度を最大に保つ正規化ステップと、正規化ステップ
による符号の拡大前に、演算部に取り込まれる符号の入
力が必要であれば入力する符号入力ステップとを備えて
いるので、符号演算を正規化に相当する拡大処理後に行
うため、有効区間の表現精度を最大に保つことが可能と
なる。
【0119】また、記憶ステップにおいて記憶される特
定値は1/2のべき乗で表現できる確率値であるので、
出現確率が1/2のべき乗となるシンボルを他のシンボ
ルと区別できるため、近似値を適用せずにより誤差を少
なく補正することが可能となる。
【0120】また、記憶ステップは特定値を1/2のべ
き乗で表現した場合の2進小数指数部の正の整数値で記
憶し、判定ステップは上記正整数値に基づいて判定を行
うので、出現確率が1/2のべき乗となるシンボルを2
進小数指数部の正の整数値で記憶するため、記憶容量を
節約することが可能となる。
【0121】また、記憶ステップにおいて記憶された正
整数値に対して、補正ステップは有効区間を正整数桁だ
けシフト処理で縮小した値を第1の部分区間の補正値に
するので、出現確率が1/2のべき乗となるシンボルを
2進小数指数部の正の整数値で記憶するため、補正値を
有効区間幅からシフト処理で容易に算出することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の符号器(符号化装置)の構成を示
したブロック図である。
【図2】 この発明の復号器(復号装置)の構成を示し
たブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態1のCODELPS処
理フローを示す流れ図である。
【図4】 この発明の実施の形態1のCODEMPS処
理フローを示す流れ図である。
【図5】 この発明の実施の形態1のDECODE処理
フローを示す流れ図である。
【図6】 この発明の実施の形態2のCODELPS処
理フローを示す流れ図である。
【図7】 この発明の実施の形態2のCODEMPS処
理フローを示す流れ図である。
【図8】 この発明の実施の形態2のDECODE処理
フローを示す流れ図である。
【図9】 この発明の実施の形態2のDECODE処理
フローにおいて図8に続く部分を示す流れ図である。
【図10】 この発明の実施の形態2のLPS_EXC
HANGE処理フローを示す流れ図である。
【図11】 この発明の実施の形態2のMPS_EXC
HANGE処理フローを示す流れ図である。
【図12】 この発明の実施の形態3の定数テーブル値
を示す説明図である。
【図13】 この発明の実施の形態4のCODELPS
処理フローを示す流れ図である。
【図14】 この発明の実施の形態4のCODEMPS
処理フローを示す流れ図である。
【図15】 この発明の実施の形態4のDECODE処
理フローを示す流れ図である。
【図16】 2値算術符号化の概念を示す説明図であ
る。
【図17】 減算型算術符号化と正規化処理の概念を示
す説明図である。
【図18】 部分区間の分割補正を示す説明図である。
【図19】 従来の符号器の概略構成を示すブロック図
である。
【図20】 従来の復号器の概略構成を示すブロック図
である。
【図21】 従来の定数テーブル値を示す説明図であ
る。
【図22】 従来の演算用レジスタ構成を示す説明図で
ある。
【図23】 従来のENCODE処理フローを示す流れ
図である。
【図24】 従来のCODELPS処理フローを示す流
れ図である。
【図25】 従来のCODEMPS処理フローを示す流
れ図である。
【図26】 従来のRENORME処理フローを示す流
れ図である。
【図27】 従来のDECODE処理フローを示す流れ
図である。
【図28】 従来のLPS_EXCHANGE処理フロ
ーを示す流れ図である。
【図29】 従来のMPS_EXCHANGE処理フロ
ーを示す流れ図である。
【図30】 従来のRENORMD処理フローを示す流
れ図である。
【符号の説明】
1A QM符号器、1B QM復号器、2 コンテクス
ト、3 画素、4 符号、5A、5B 画像メモリ、6
画像、7 予測値テーブルMPSおよび変数MPS、
8 ステートテーブルSTおよび変数ST、9 LPS
区間幅テーブルLSZ、10 MPS状態遷移先テーブ
ルNMPS、11 LPS状態遷移先テーブルNLP
S、12 予測値反転判定テーブルSWTCH、13A
算術符号器、13B 算術復号器、14 シンボル、
15A 画素シンボル変換器、15B シンボル画素変
換器、16 反転器、17 セレクタ、30A 符号化
レジスタC、30B 復号レジスタC、31 区間幅レ
ジスタA、32 Cxレジスタ、33 Cbレジスタ、
34 Ccレジスタ、35 CLOWレジスタ、36C
bレジスタ、37 CHIGHレジスタ、38 Cxレ
ジスタ、50 CTカウンタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 雅之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5C059 KK00 MA00 TA16 TC01 TD10 TD14 UA33 5C078 BA21 CA00 DA00 DA01 DA02 DA11 DA12 DB00 5J064 AA01 AA02 BA09 BB03 BB13 BC01 BC09 BC25 BD01

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 学習しながら情報源シンボルの出現確率
    を推定し、上記推定出現確率の近似値を適用する第1の
    部分区間と残りの第2の部分区間に数直線上の有効区間
    を分割し、出現したシンボルに対応した部分区間を新た
    な上記有効区間とする算術符号を適用した符号化装置で
    あって、 上記推定出現確率が特定値であることを記憶する記憶手
    段と、 上記記憶手段の上記特定値を参照して上記推定出現確率
    が上記特定値であることを判定する判定手段と、 上記推定出現確率が上記特定値であることが判定された
    ときに、上記第1及び第2の部分区間の割当てを補正す
    る補正手段とを備えたことを特徴とする符号化装置。
  2. 【請求項2】 上記記憶手段が記憶する上記特定値の一
    つを1/2とし、該当シンボルに対して上記推定出現確
    率の推定対象シンボル値の更新を伴う一連の演算処理操
    作を非該当シンボルの演算処理操作から独立させて構成
    することを特徴とする請求項1記載の符号化装置。
  3. 【請求項3】 上記該当シンボルに適用される符号化に
    おいて、 上記補正手段は上記第1および第2の部分区間を上記有
    効区間と等値とみなして補正し、 上記有効区間は変更せず、符号のみ1桁のシフト処理あ
    るいは2倍の乗算で拡大した後、符号値を演算する手順
    によって有効区間の表現精度を最大に保つ正規化手段
    と、 上記正規化手段による符号更新後、出力可能な符号を出
    力する符号出力手段とを備えたことを特徴とする請求項
    2記載の符号化装置。
  4. 【請求項4】 上記記憶手段が記憶する上記特定値は1
    /2のべき乗で表現できる確率値であることを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれかに記載の符号化装置。
  5. 【請求項5】 上記記憶手段は上記特定値を上記1/2
    のべき乗で表現した場合の2進小数指数部の正の整数値
    で記憶し、 上記判定手段は上記正整数値に基づいて判定を行うこと
    を特徴とする請求項4記載の符号化装置。
  6. 【請求項6】 上記記憶手段が記憶した上記正整数値に
    対して、上記補正手段は上記有効区間を上記正整数桁だ
    けシフト処理で縮小した値を上記第1の部分区間の補正
    値にすることを特徴とする請求項5記載の符号化装置。
  7. 【請求項7】 学習しながら情報源シンボルの出現確率
    を推定し、上記推定出現確率の近似値を適用する第1の
    部分区間と残りの第2の部分区間に数直線上の有効区間
    を分割し、出現したシンボルに対応した部分区間を新た
    な上記有効区間とする算術符号を適用した復号装置であ
    って、 上記推定出現確率が特定値であることを記憶する記憶手
    段と、 上記記憶手段の上記特定値を参照して上記推定出現確率
    が上記特定値であることを判定する判定手段と、 上記推定出現確率が上記特定値であることが判定された
    ときに、上記第1及び第2の部分区間の割当てを補正す
    る補正手段とを備えたことを特徴とする復号装置。
  8. 【請求項8】 上記記憶手段が記憶する上記特定値の一
    つを1/2とし、該当シンボルに対して上記推定出現確
    率の推定対象シンボル値の更新を伴う一連の演算処理操
    作を非該当シンボルの演算処理操作から独立させて構成
    することを特徴とする請求項7記載の復号装置。
  9. 【請求項9】 上記該当シンボルに適用される復号にお
    いて、 上記補正手段は上記第1および第2の部分区間を上記有
    効区間と等値とみなして補正し、 上記有効区間は変更せず、符号のみ1桁のシフト処理あ
    るいは2倍の乗算で拡大した後、符号値を演算する手順
    によって有効区間の表現精度を最大に保つ正規化手段
    と、 上記正規化手段による符号拡大後に、以後新たに演算部
    に取り込まれる符号の入力が必要であれば予め準備して
    入力する符号入力手段とを備えたことを特徴とする請求
    項8記載の復号装置。
  10. 【請求項10】 上記該当シンボルに適用される復号に
    おいて、 上記補正手段は上記第1および第2の部分区間を上記有
    効区間と等値とみなして補正し、 上記有効区間は変更せず、符号のみ1桁のシフト処理あ
    るいは2倍の乗算で拡大した後、符号値を演算する手順
    によって有効区間の表現精度を最大に保つ正規化手段
    と、 上記正規化手段による符号の拡大前に、演算部に取り込
    まれる符号の入力が必要であれば入力する符号入力手段
    とを備えたことを特徴とする請求項8記載の復号装置。
  11. 【請求項11】 上記記憶手段が記憶する上記特定値は
    1/2のべき乗で表現できる確率値であることを特徴と
    する請求項7ないし10のいずれかに記載の復号装置。
  12. 【請求項12】 上記記憶手段は上記特定値を上記1/
    2のべき乗で表現した場合の2進小数指数部の正の整数
    値で記憶し、 上記判定手段は上記正整数値に基づいて判定を行うこと
    を特徴とする請求項11記載の復号装置。
  13. 【請求項13】 上記記憶手段が記憶した上記正整数値
    に対して、上記補正手段は上記有効区間を上記正整数桁
    だけシフト処理で縮小した値を上記第1の部分区間の補
    正値にすることを特徴とする請求項12記載の復号装
    置。
  14. 【請求項14】 学習しながら情報源シンボルの出現確
    率を推定し、上記推定出現確率の近似値を適用する第1
    の部分区間と残りの第2の部分区間に数直線上の有効区
    間を分割し、出現したシンボルに対応した部分区間を新
    たな上記有効区間とする算術符号を適用した符号化方法
    であって、 上記推定出現確率が特定値であることを記憶する記憶ス
    テップと、 上記記憶ステップにおいて記憶された上記特定値を参照
    して上記推定出現確率が上記特定値であることを判定す
    る判定ステップと、 上記推定出現確率が上記特定値であることが判定された
    ときに、上記第1及び第2の部分区間の割当てを補正す
    る補正ステップとを備えたことを特徴とする符号化方
    法。
  15. 【請求項15】 上記記憶ステップにおいて記憶された
    上記特定値の一つを1/2とし、該当シンボルに対して
    上記推定出現確率の推定対象シンボル値の更新を伴う一
    連の演算処理操作を非該当シンボルの演算処理操作から
    独立させて構成することを特徴とする請求項14記載の
    符号化方法。
  16. 【請求項16】 上記該当シンボルに適用される符号化
    において、 上記補正ステップは上記第1および第2の部分区間を上
    記有効区間と等値とみなして補正し、 上記有効区間は変更せず、符号のみ1桁のシフト処理あ
    るいは2倍の乗算で拡大した後、符号値を演算する手順
    によって有効区間の表現精度を最大に保つ正規化ステッ
    プと、 上記正規化ステップによる符号更新後、出力可能な符号
    を出力する符号出力ステップとを備えたことを特徴とす
    る請求項15記載の符号化方法。
  17. 【請求項17】 上記記憶ステップにおいて記憶される
    上記特定値は1/2のべき乗で表現できる確率値である
    ことを特徴とする請求項14ないし16のいずれかに記
    載の符号化方法。
  18. 【請求項18】 上記記憶ステップは上記特定値を1/
    2のべき乗で表現した場合の2進小数指数部の正の整数
    値で記憶し、 上記判定ステップは上記正整数値に基づいて判定を行う
    ことを特徴とする請求項17記載の符号化方法。
  19. 【請求項19】 上記記憶ステップにおいて記憶された
    上記正整数値に対して、上記補正ステップは上記有効区
    間を上記正整数桁だけシフト処理で縮小した値を上記第
    1の部分区間の補正値にすることを特徴とする請求項1
    8記載の符号化方法。
  20. 【請求項20】 学習しながら情報源シンボルの出現確
    率を推定し、上記推定出現確率の近似値を適用する第1
    の部分区間と残りの第2の部分区間に数直線上の有効区
    間を分割し、出現したシンボルに対応した部分区間を新
    たな上記有効区間とする算術符号を適用した復号方法で
    あって、 上記推定出現確率が特定値であることを記憶する記憶ス
    テップと、 上記記憶ステップにおいて記憶された上記特定値を参照
    して上記推定出現確率が上記特定値であることを判定す
    る判定ステップと、 上記推定出現確率が上記特定値であることが判定された
    ときに、上記第1及び第2の部分区間の割当てを補正す
    る補正ステップとを備えたことを特徴とする復号方法。
  21. 【請求項21】 上記記憶ステップにおいて記憶される
    上記特定値の一つを1/2とし、該当シンボルに対して
    上記推定出現確率の推定対象シンボル値の更新を伴う一
    連の演算処理操作を非該当シンボルの演算処理操作から
    独立させて構成することを特徴とする請求項20記載の
    復号方法。
  22. 【請求項22】 上記該当シンボルに適用される復号に
    おいて、 上記補正ステップは上記第1および第2の部分区間を上
    記有効区間と等値とみなして補正し、 上記有効区間は変更せず、符号のみ1桁のシフト処理あ
    るいは2倍の乗算で拡大した後、符号値を演算する手順
    によって有効区間の表現精度を最大に保つ正規化ステッ
    プと、 上記正規化ステップによる符号拡大後に、以後新たに演
    算部に取り込まれる符号の入力が必要であれば予め準備
    して入力する符号入力ステップとを備えたことを特徴と
    する請求項21記載の復号方法。
  23. 【請求項23】 上記該当シンボルに適用される復号に
    おいて、 上記補正ステップは上記第1および第2の部分区間を上
    記有効区間と等値とみなして補正し、 上記有効区間は変更せず、符号のみ1桁のシフト処理あ
    るいは2倍の乗算で拡大した後、符号値を演算する手順
    によって有効区間の表現精度を最大に保つ正規化ステッ
    プと、 上記正規化ステップによる符号の拡大前に、演算部に取
    り込まれる符号の入力が必要であれば入力する符号入力
    ステップとを備えたことを特徴とする請求項21記載の
    復号方法。
  24. 【請求項24】 上記記憶ステップにおいて記憶される
    上記特定値は1/2のべき乗で表現できる確率値である
    ことを特徴とする請求項20ないし23のいずれかに記
    載の復号方法。
  25. 【請求項25】 上記記憶ステップは上記特定値を1/
    2のべき乗で表現した場合の2進小数指数部の正の整数
    値で記憶し、 上記判定ステップは上記正整数値に基づいて判定を行う
    ことを特徴とする請求項24記載の復号方法。
  26. 【請求項26】 上記記憶ステップにおいて記憶された
    上記正整数値に対して、上記補正ステップは上記有効区
    間を上記正整数桁だけシフト処理で縮小した値を上記第
    1の部分区間の補正値にすることを特徴とする請求項2
    5記載の復号方法。
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