JP2002090517A - 回折格子パターン - Google Patents
回折格子パターンInfo
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- JP2002090517A JP2002090517A JP2000279440A JP2000279440A JP2002090517A JP 2002090517 A JP2002090517 A JP 2002090517A JP 2000279440 A JP2000279440 A JP 2000279440A JP 2000279440 A JP2000279440 A JP 2000279440A JP 2002090517 A JP2002090517 A JP 2002090517A
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- Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
Abstract
おいて、セル形状に依存する回折光によるノイズが、表
示光である立体的な画像(回折光)と重ならないように
する。 【解決手段】曲線の格子縞により構成される回折格子か
らなる微小なセルが基板表面に複数配置されて構成され
る回折格子パターンにおいて、前記セルの外形を規定す
る輪郭線として、水平な輪郭線を含まないことを特徴と
する。
Description
格子(グレーティング)からなる微細なセル(ドット)
毎を配置し、それらの集まりによって表現されるパター
ン(以下、回折格子パターンと称する)に関し、特に、
曲線の回折格子により構成される回折格子パターンに関
する。
である「セル」および「ドット」は同義語として扱われ
るが、形状(輪郭)や大きさに制約を受けないニュアン
スのある用語「セル」により以下の説明を統一すると共
に、製造/表示される画像は「回折格子パターン」とし
て表現する。
することにより構成される回折格子パターンが公知であ
る。上記パターンの作製方法として、レーザーなどのコ
ヒーレント光による2光束干渉法が公知であり、多くの
提案がなされている。一方、レーザーではなく電子ビー
ム露光装置を用い、かつコンピュータ制御により、平面
状の基板が載置されたX―Yステージを移動させて、基
板の表面に、回折格子からなる複数の微小なセルを配置
することにより、回折格子パターンを作製する方法が提
案されている。上記方法は、特開平2―72320号公
報や米国特許5,058,992号に開示されている。
電子ビームを用いる方法によれば、回折格子(格子縞)
を直接描画するため、格子間隔を任意に変えたり、直線
に限らず曲線の回折格子を描画することができるなど、
作製するパターンの自由度が飛躍的に向上する。
立体的にパターンを表示できるようにしたものが挙げら
れる。立体的な表示にあたっては、観察方向に応じて、
視覚されるパターンを変化させる必要がある。例えば、
同一の被写体を異なる方向(左/正面/右)から見た場
合は、それぞれ異なる被写体の画像を視覚することにな
り、観察者は立体的に感じることになる。
案として、以下が公知である。 (1)特開平3−206401号公報 被写体を複数方向から観察して得られる複数の2次元画
像について、それぞれをセル単位に分解し、観察方向に
応じた方向を持つ回折格子セルにより、2次元画像を回
折格子パターンとして描画し、同一基板上に2次元画像
の枚数分だけ回折格子パターンの形成を行なう。
格子により構成されており、観察する複数の方向毎にそ
れらの格子の方向が順次変化するような場合、観察者の
視点移動に伴ってスムーズに表示パターンが変化するわ
けではない。この現象を、「像の飛び」と称する。
録/表示する場合、曲線の格子縞を平行移動させた集ま
りで構成した回折格子セルとして、前記曲線の勾配に応
じて回折光の出射する角度を変えることによって、観察
する方向に応じて視覚される画像が異なる(すなわち、
視差を持つ立体的な)パターンを表現することが可能と
なる。
に、回折格子を曲線(詳しくは、同一の曲線を平行移動
した複数の線の集まり)で構成し、曲線の傾きの変化・
曲線の移動するピッチを観察条件に応じて変化させてい
る。
格子からの回折光が、ある広がった範囲(曲線の勾配に
応じた範囲)に出射するため、直線の格子に比べて回折
光の出射する範囲を広くすることができる。曲線の回折
格子からなるセルを配置した状態を図2に示す。同図で
は、4×4で16セルがマトリクス状に配置されてい
る。
の状態を、図1に示す。観察者3がパターン4に対して
正面から視覚し、照明光1はパターン4で反射回折され
て、表示光(回折光)2として出射する。回折格子パタ
ーン4は、図2に示すようなセル5の配置により構成さ
れるものとする。
照明光1の正反射方向を中心として図3に示す。同図
は、回折格子セル内の格子縞に起因する回折光のみの光
量分布を示す説明図であり、曲線の格子縞であるため、
左右に広がりを持って回折光が帯状に分布している。帯
状の白い部分が上下にあるのは、正負の2種類の回折光
によるためである。
立体的な表示を目的とする回折格子パターンにおいて
は、セルの配置される基板面積の有効利用のためや、視
差毎にセルを分割して対応させる場合、通常、元となる
画像のデータはマトリクス状の構造をしているため、元
となる画像のデータと同様にマトリクス状に画素を配置
する上で容易である、などの理由により、正方形のセル
が用いられている。
あるが、それ以外に、回折格子セルの形状に依存する回
折光に係る要因も存在する。回折光の出射方向は、格子
縞の方向と照明光の入射方向との関係で定まる。セル形
状に依存する回折光も、照明光の正反射方向および表示
光(回折光)を中心として、回折格子セルから射出す
る。
る場合には、セルの形状に依存する回折光は、上記の輪
郭線と垂直な方向に射出する。そのため、正方形のセル
形状に依存する回折光は、図4に示すように水平方向お
よび垂直方向に広がる。同図は、回折格子セルの形状に
依存する回折光のみの光量分布を示す。中心の白い部分
7は、照明光1が(回折せずに)正反射する光による。
の回折光(表示光)と図4の光(セル形状に依存する回
折光,照明光の正反射する光)とが合わさって、図5に
示す光量分布の光を視覚することになる。表示光にとっ
ては、図4の光はノイズ成分にあたる。
な点状の光源を用いることにより、像のボケを抑制する
ことができ、はっきりとした画像を見ることができるた
め、光源として比較的小さな点状の光源を用いることが
多い。このとき、回折格子セルの形状に依存する回折光
は、表示像上の白い縦線状の輝線(ノイズ)として観察
され、表示像の品質を著しく損う原因となる。
示を目的とする回折格子パターンにおいて、セル形状に
依存する回折光によるノイズが、表示光である立体的な
画像と重ならないようにすることを目的とする。
回折格子パターンは、曲線の格子縞により構成される回
折格子からなる微小なセルが基板表面に複数配置されて
構成される回折格子パターンにおいて、前記セルの外形
を規定する輪郭線として、水平な輪郭線を含まないこと
を特徴とする。
格子が、同一の曲線が平行移動して構成されることを特
徴とする請求項1記載の回折格子パターンである。
形状が平行四辺形であることを特徴とする請求項1また
は2に記載の回折格子パターンである。
の大きさが300μm以下であることを特徴とする請求
項1〜3の何れかに記載の回折格子パターンである。
施形態を説明する。 <元となる3次元的なパターン(の作製)>図6は、3
次元的なパターンを構成する元となる「視差を持つ複数
枚の2次元的なパターン」を得る工程を示す説明図であ
る。
を、テレビカメラ81を用いて撮影する。すなわち、テ
レビカメラ81を、間隔pで規定される複数の位置に配
置し、それぞれの位置に対応した物体85の複数枚の平
面画像80を撮影する。撮影にあたっては、複数台のテ
レビカメラで同時に撮影しても良いし、1台のテレビカ
メラを移動させながら撮影しても良い。
を、デジタイザー83を用いてコンピュータ82に入力
し、イメージデータとして記憶させる。ところで、これ
らの平面画像80の形態は、ビデオテープに録画したデ
ータや写真データであっても良い。また、立体表示した
い物体85は、実存する物体に限らず、コンピュータ・
グラフィックスによる仮想物体であっても良い。
ーンに変換するにあたり、回折格子の方向Ωと回折格子
のピッチdを決定する方法について説明する。
するパターン15を、観察者が観察すると仮定する。照
明光91の入射角度をθ,回折格子で反射回折された1
次回折光92の方向をα,1次回折光92の波長をλと
すると、図8に示すように、回折格子18の方向Ωと回
折格子18のピッチd(空間周波数の逆数)は、以下の
ような式で求めることができる。尚、照明光91はY−
Z平面上を通るとし、回折光はX−Z平面上を通るとす
る。
折するための、前記回折格子18の方向Ωおよびピッチ
dを求めることが可能になる。すなわち、照明光91の
入射角度θ,1次回折光92の方向α,1次回折光92
の波長λを与えれば、回折格子18の方向Ωおよびピッ
チdを得ることができる。(図8参照)
な回折格子のピッチd’を求める。 d’=λ/sin(θ) よって、 d=d’sin(θ)/{sin2 (α)/sin2
(θ)}1/2 =d’cos(Ω)
平行移動した構成では、常に上式を満たしているため、
回折光が水平方向に移動する視点に、常に同じ色の波長
を観察できるような回折格子の構成になっている。図9
のセルでは、セルを構成する曲線が傾きΩ1からΩ2ま
で変化しており、その曲線が、ピッチd’で並んでい
る。すなわち、回折光の水平方向での回折される範囲
が、回折格子の存在する面の法線に対しての角度α1か
らα2である回折格子のセルを得るためには、 tan(Ω1)=sin(α1)/sin(θ) tan(Ω2)=sin(α2)/sin(θ) d=λ/sin(θ) となる。よって、傾きΩ1からΩ2まで変化する曲線
を、ピッチd’で平行移動した回折格子を用いれば良
い。
方向に3つに分割する。そして、この3つに分割した領
域を、左からr1,r2,r3とする。r1の部分に入
射した照明光1は左方向に回折し、r2の部分に入射し
た照明光1は正面方向に回折し、r3の部分に入射した
照明光1は右方向に回折することになり、それぞれの方
向の目(e1〜e3)で視覚される。
ように3つに限らず、視差を持つ2次元画像の枚数分だ
け分割することになる。
1,r2,r3の領域それぞれの領域の面積を等しくす
ることができるので、それぞれの視差について条件(明
るさ)を同じにすることができる。このとき、セル形状
を規定する上下の輪郭線は、直線である必要はなく、複
数の線分からなる場合や、曲線からなる輪郭線であって
も良い。
向にのみ光って観察できるようにしたい場合には、r1
の部分のみに回折格子を描画し、r2,r3の部分には
何も描画しなければ良い。そうすると、観察者は、視点
がe1の範囲にある時にのみ、このセルが光って見える
ことになる。
な物体について、視差を持つ3枚の2次元画像を撮影す
る。例えば、この物体は、左から見ると「T」,正面か
ら見ると「O」,右から見ると「P」のように見えると
する。(現実には、このような物体は存在しない)
で、回折格子パターンを構成するセルは縦方向に3つに
分割する。図11に示すように、「T」はセルの左部
分,「O」はセルの中央部分,「P」はセルの右部分の
回折格子を描画することによって、立体的な回折格子パ
ターンが得られる。
ようにして再生する。この時、左方向では「T」,正面
方向では「O」,右方向では「P」を観察できることに
なる。
元画像は3枚であるが、もっと多くの視差画像を用いる
ことによって、観察者の左右の目に入る画像を異なった
ものとすることができる。すなわち、観察者は、左右の
目に別々に視差を持つ画像を視覚することになり、立体
的(3次元的)に感じることになる。観察者の観察位置
を水平方向に移動した場合でも、他の方向から見た視差
を持つ画像のペアを視覚することになり、自然な立体感
が得られることになる。
場合の、回折光の強度分布について説明する。一般に、
回折格子から十分に離れたところでの回折光の分布(フ
ラウンホーファー回折)は、以下のような式で表される
ことが知られている。
合、原点の取り方を適切にとることによって、下記のよ
うに表すことができる。(ただし、Aは定数)
に変形できる。
(1)式は下記のようになる。
である場合に限られるが、深さなどが一定に近い場合で
あれば、同様の議論が成り立つ。
の場合、g(u,v)は、図13に示すような回折格子
パターン上での回折光の分布であり、そのときの回折光
は、図14のようになる。このような形状の回折格子セ
ルを用いることによって、回折格子セルの形状に起因す
る回折光と、本来の回折格子による回折光が図15に示
すように、重なり合わないようにすることができる。
能以下の大きさであれば、観察者は個々の回折格子セル
を認識できず、回折格子パターンとして高品位な像が観
察できる。具体的には、視力1.0の観察者が、パター
ンから1.0mほど離れて観察する場合、回折格子セル
の大きさは300μm程度、同じ観察者が0.3mほど
離れて観察する場合、回折格子セルの大きさは100μ
m程度で観察者には個々の回折格子セルが分離できず、
十分な解像度が得られる。
従来の矩形のセルでは0次回折光の広がり成分が強くな
り、ノイズ成分(0次回折光の広がり)は大きな光強度
を持って視域と重なってしまっていたが、本発明による
パターンにおいてはこれらのノイズ成分は視域と重なら
ないため、観察される像におけるノイズ減少の効果が一
層顕著になる。
しては、0次回折光の広がり成分を主として述べたが、
パターン(画像)を表示するために用いる回折光(主
に、1次回折光)の次数以外の全ての回折次数につい
て、同様の効果がある。
サイズが一定の場合についてのみの説明であったが、セ
ルの大きさの変更などにより、濃淡を持ったパターン
(画像)を表示させることも可能である。
レリーフ型に代表される位相型回折格子、濃度表現によ
る振幅型回折格子など、どのような種類の回折格子でも
適用される。
するセルの外形を改良することによって、主に表示パタ
ーン(画像)を形成する1次回折光に、セルの外形に起
因する0次回折光が広がって重なり、ノイズとなること
が防止される。特に、小サイズのセル(画素)による高
解像度なパターン(画像)を表示する上でのノイズを解
消する上で、本発明は有効である。
る立体的な画像表示を念頭に置いたが、このような回折
格子パターンを観察する場合には、できるだけ小さい光
源が用いる方が、像が鮮明に見えるため、点光源に近い
照明が良く用いられる。このような観察条件の下では、
回折格子セルの外形を規定する輪郭に起因する回折光
は、強い輝線となって像を横切ってしまい、像が見づら
くなってしまう。本発明による回折格子パターンは、点
光源を用いての観察条件に非常に適している。
態を示す説明図。
(セル)を示す説明図。
光1の正反射方向を中心として示す説明図。
を示す説明図。
存する回折光(図4)とが合わさった観察者が視覚する
光の光量分布を示す説明図。
を持つ複数枚の2次元的なパターン」を得る工程を示す
説明図。
態を示す説明図。
説明図。
格子セルを示す説明図。
を示す説明図。
を、回折格子セルを分割した領域毎に描画してなる回折
格子セルを示す説明図。
示す説明図。
図。
する回折光の光量分布を示す説明図。
形状に依存する回折光(図14)とが合わさった観察者
が視覚する光の光量分布を示す説明図。
Claims (4)
- 【請求項1】曲線の格子縞により構成される回折格子か
らなる微小なセルが基板表面に複数配置されて構成され
る回折格子パターンにおいて、 前記セルの外形を規定する輪郭線として、水平な輪郭線
を含まないことを特徴とする回折格子パターン。 - 【請求項2】回折格子が、同一の曲線が平行移動して構
成されることを特徴とする請求項1記載の回折格子パタ
ーン。 - 【請求項3】セル形状が平行四辺形であることを特徴と
する請求項1または2に記載の回折格子パターン。 - 【請求項4】セルの大きさが300μm以下であること
を特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の回折格子パ
ターン。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000279440A JP3951576B2 (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | 回折格子パターン |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JP2002090517A true JP2002090517A (ja) | 2002-03-27 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013101302A (ja) * | 2011-10-12 | 2013-05-23 | Dainippon Printing Co Ltd | 回折格子記録媒体 |
-
2000
- 2000-09-14 JP JP2000279440A patent/JP3951576B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013101302A (ja) * | 2011-10-12 | 2013-05-23 | Dainippon Printing Co Ltd | 回折格子記録媒体 |
JP2017083861A (ja) * | 2011-10-12 | 2017-05-18 | 大日本印刷株式会社 | 回折格子記録媒体 |
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