JP2002090358A - ホルムアルデヒド気中濃度の簡易推定方法 - Google Patents

ホルムアルデヒド気中濃度の簡易推定方法

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JP2002090358A
JP2002090358A JP2000283639A JP2000283639A JP2002090358A JP 2002090358 A JP2002090358 A JP 2002090358A JP 2000283639 A JP2000283639 A JP 2000283639A JP 2000283639 A JP2000283639 A JP 2000283639A JP 2002090358 A JP2002090358 A JP 2002090358A
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Makoto Tsukamoto
誠 塚本
Akira Matsuoka
章 松岡
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 住宅の室内におけるホルムアルデヒド気中濃
度を簡易に推定できる方法を提供することにある。 【解決手段】 住宅内部の構成部材を、部屋の広さによ
ってホルムアルデヒド気中濃度値が定まる内装部材と、
個数によってホルムアルデヒド気中濃度値が定まる住宅
部品とに区分する。そして、前記内装部材を一定条件下
でホルムアルデヒド気中濃度を実測して得た実測基準値
に、部屋の広さに応じた所定の気積率換算係数を乗じて
換算基準値を得る。一方、前記住宅部品を一定条件下で
ホルムアルデヒド気中濃度を実測して得た各住宅部品単
体の実測加算値に、部屋の広さに応じた所定の気積率換
算係数を乗じて換算加算値を得る。ついで、前記換算基
準値に、各住宅部品単体の前記換算加算値に個数をそれ
ぞれ乗じて合計して得た総和換算加算値を、加算して室
内のホルムアルデヒド推定気中濃度を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホルムアルデヒド
放散源である各内装部材,住宅部品のホルムアルデヒド
放散量に基づき、住宅の室内におけるホルムアルデヒド
気中濃度を簡易に推定できる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅内部を構成する内装部材や住
宅部品の中には、それらの原材料あるいはそれらの製造
時や施工時に使用される接着剤、塗料にホルムアルデヒ
ドが含有されている。このようなホルムアルデヒドは施
工後に室内に放散され、いわゆるシックハウス症候群を
起こす原因の一つとして考えられ、その低減が求められ
ている。
【0003】一方、上記内装部材や住宅部品から放散さ
れるホルムアルデヒド量は、デシケーター法、逆デシケ
ーター法、シールデシケーター法、アクリルデシケータ
ー法等の種々の方法で測定されている。これらの方法
は、前記内装部材や住宅部品から得た試験体の放散量を
測定することにより知ることができる。しかし、実際の
住宅では、多種多様な内装部材や住宅部品から構成され
ている。このため、実際の室内に発生するホルムアルデ
ヒド放散量を、施工前に簡易に推定する適切な方法がな
かった。この結果、住宅の竣工後に、室内のホルムアル
デヒド濃度を実際に測定する以外に有用な測定方法はな
かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
方法では、個々のケースに応じて竣工後の室内のホルム
アルデヒド放散量を測定するので、測定に非常な手間が
かかった。また、事前にどの程度のホルムアルデヒドの
放散量になるのかを知ることは設計上、重要である。特
に、竣工後の室内におけるホルムアルデヒド室内気中濃
度が許容基準である0.08ppmを超えるか否かを予
測することは、住宅の内装部材や住宅部品を選択するう
えで重要である。
【0005】本発明は、前記課題に鑑み、住宅の室内に
おけるホルムアルデヒド気中濃度を簡易に推定できる方
法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるホルムア
ルデヒド気中濃度の簡易推定方法は、前記目的を達成す
べく、住宅内部の構成部材を、部屋の広さによってホル
ムアルデヒド気中濃度値が定まる内装部材と、個数によ
ってホルムアルデヒド気中濃度値が定まる住宅部品とに
区分し、前記内装部材を一定条件下でホルムアルデヒド
気中濃度を実測して得た実測基準値に、部屋の広さに応
じた所定の気積率換算係数を乗じて換算基準値を得る一
方、前記住宅部品を一定条件下でホルムアルデヒド気中
濃度を実測して得た各住宅部品単体の実測加算値に、部
屋の広さに応じた所定の気積率換算係数を乗じて換算加
算値を得、前記換算基準値に、各住宅部品単体の前記換
算加算値に個数をそれぞれ乗じて合計して得た総和換算
加算値を、加算して室内のホルムアルデヒド推定気中濃
度を求める工程からなるものである。
【0007】本発明によれば、実物の内装部材や住宅部
品から一定条件下で発生するホルマリン気中濃度を測定
して得た実測基準値や実測加算値に基づき、推定したい
部屋の広さに応じたホルムアルデヒド気中濃度を簡便に
推定できる。このため、設計段階において室内のホルム
アルデヒド放散量を容易に予測できる。特に、本発明に
よれば、室内におけるホルムアルデヒド気中濃度を推定
するのに、煩雑な実測や専門的知識を必要とせず、熟練
者でなくとも簡単、かつ、迅速に行える。また、部屋の
広さと内装仕様とを設定するだけで、室内におけるホル
ムアルデヒド気中濃度の推定シュミレーションを容易に
行える。このため、内装部材や住宅部品の室内空気環境
を考慮した選択や設計を効率的に行うことができるとい
う効果がある。
【0008】また、本発明は、住宅内部の構成部材を、
部屋の広さによってホルムアルデヒド気中濃度値が定ま
る内装部材と、個数によってホルムアルデヒド気中濃度
値が定まる住宅部品とに区分し、前記内装部材を一定条
件下でホルムアルデヒド水中濃度を実測して得た実測水
中基準値を、所定の推定式によってホルムアルデヒド気
中濃度に換算して推定基準値を得る一方、前記住宅部品
を一定条件下でホルムアルデヒド水中濃度を実測して得
た各住宅部品単体の実測水中加算値を、所定の推定式に
よって推定ホルムアルデヒド気中濃度に換算して各住宅
部品単体毎の推定加算値を得、前記推定基準値に部屋の
広さに応じた所定の気積率換算係数を乗じて換算基準値
を得る一方、前記推定加算値に部屋の広さに応じた所定
の気積率換算係数を乗じて換算加算値を得、前記換算基
準値に、各住宅部品単体の前記換算加算値に個数をそれ
ぞれ乗じて合計して得た総和換算加算値を、加算して室
内のホルムアルデヒド推定気中濃度を求める工程からな
るものである。
【0009】したがって、本発明によれば、一定条件下
で内装部材や住宅部品から捕捉されたホルムアルデヒド
水中濃度の実測値に基づき、ホルムアルデヒド気中濃度
の推定基準値や推定加算値を換算することにより、前述
と同様な効果が得られる。また、本発明によれば、内装
部材や住宅部品の部分片を試験体として使用できるの
で、より一層簡便に推定できる。
【0010】さらに、他の実施形態としては、前記ホル
ムアルデヒド推定気中濃度に、その変動要因である温
度、湿度、換気回数に基づく所定の換算係数の少なくと
もいずれか1つを乗じ、温度、湿度、換気回数が異なる
場合の室内のホルムアルデヒド気中濃度を推定してもよ
い。したがって、本実施形態によれば、温度、湿度、換
気回数のうち、少なくとも一つが変動した場合でも、こ
のような様々な室内環境の変化に対応するホルムアルデ
ヒド気中濃度を簡易に推定できる。
【0011】そして、別の実施形態としては、前記ホル
ムアルデヒド推定気中濃度に、その変動要因である部屋
の気積率に基づく所定の換算係数を乗じ、多様な形状を
有する室内のホルムアルデヒド気中濃度を推定する工程
からなるものである。本実施形態では、基準となる前記
ホルムアルデヒド推定気中濃度に、気中濃度の変動要因
である部屋の気積率に基づく所定の換算係数を乗じるだ
けで、異なる形状の室内におけるホルムアルデヒド推定
気中濃度が得られる。このため、多様な広さの室におい
ても、ホルムアルデヒド気中濃度を簡易、かつ、より木
目(きめ)の細かに推定できるという効果がある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明にかかるホルムアルデヒド
気中濃度の簡易推定方法の第1実施形態は、まず、住宅
内部の構成部材を、部屋の広さによってホルムアルデヒ
ド気中濃度値が定まる内装部材と、個数によってホルム
アルデヒド気中濃度値が定まる住宅部品とに区分する。
そして、ラージチャンバー内に内装部材,住宅部品をそ
れぞれ施工,設置して実測基準値,実測加算値を求め
る。ついで、前記実測基準値に、部屋の広さに応じた所
定の気積率換算係数を乗じて換算基準値を得る。一方、
前記実測加算値に、部屋の広さに応じた所定の気積率換
算係数を乗じて換算加算値を得る。さらに、前記換算基
準値に、各住宅部品単体の前記換算加算値に個数をそれ
ぞれ乗じて合計して得た総和換算加算値を、加算して室
内のホルムアルデヒド推定気中濃度(ppm)を求め
る。
【0013】内装部材としては、例えば、床,天井,
壁,廻縁,巾木等が挙げられ、これらから放散されるホ
ルムアルデヒド量は、部屋の広さによって変動する。内
装部材の実測基準値は、例えば、ASTM E 133
3に規定の「ラージチャンバーによる木製品からのホル
ムアルデヒド気中濃度および放散速度の測定方法」に準
拠して行う。この測定方法は、内装部材の実物をラージ
チャンバー内に施工して測定する方法である。部屋の広
さに応じた所定の気積率換算係数は、以下の実験式から
求められる。 気積率換算係数=(換算前の気積率/換算後の気積率)0.526 なお、前記気積率とは、施工した内装部材の露出表面積
を、チャンバーあるいは部屋の空間容積で徐した値であ
り、単位容積当たりの内装部材の露出表面積を意味す
る。
【0014】住宅部品としては、例えば、窓枠,片開き
ドア,クローク収納扉の他、流し台,見切り材,家具類
が挙げられる。そして、これらから放散されるホルムア
ルデヒド量は、部屋の広さによって変動せず、その個数
によって変動する。各住宅部品単体の実測加算値は、前
述の内装部材と同様、ASTM E 1333に規定の
「ラージチャンバーによる木製品からのホルムアルデヒ
ド気中濃度および放散速度の測定方法」に準拠して行
う。部屋の広さに応じた所定の気積率換算係数は、前述
の内装部材とほぼ同様である。ただし、住宅部品の気積
率は、設置した住宅部品の露出表面積を、チャンバー等
の空間容積で徐した値である。したがって、単位容積当
たりの住宅部品の露出表面積を意味する。
【0015】第2実施形態は、デシケーター,アクリル
ケーターのような小型の装置を用いて得た実測データに
基づき、ホルムアルデヒド推定気中濃度(ppm)を求
める方法である。すなわち、第2実施形態は、図2に示
すように、内装部材や住宅部品から試験体1を作り、試
験体1の室内に露出する面に水2を入れた容器3を載置
するとともに、デシケーター本体4を逆さまに載置した
後、試験体1とデシケーター本体4との接触部分をシー
ルする。所定の時間放置した後、水3に吸収されたホル
ムアルデヒド水中濃度を測定する。ついで、以下の推定
式を利用してホルムアルデヒド水中濃度から部屋の大き
さに応じたホルムアルデヒド気中濃度を個別に計算す
る。そして、前述の第1実施形態と同様、内装部材の換
算基準値と住宅部品の換算加算値とを得、これに基づい
て室内のホルマリン気中濃度を推定する。
【0016】気中濃度(ppm)を求める推定式は、 気中濃度=0.087×寄与逆デシケーター値の総和(m
g/l)×α1×α2×α3 で設定される。寄与逆デシケーター値は、 寄与逆デシケーター値=逆デシケーター値×(気積率/
0.47)0.526 で設定される。前記気積率は、各試験体毎に、 気積率=(各製品の室内側露出表面積/室内容積) で設定される。α1、α2、α3、は、気積率補正項、温
度補正項、換気回数補正項をそれぞれ示す。より具体的
には、以下の通りである。すなわち、 気積率補正項は、 α1=1.489×(室内全露出表面積の気積率)0.526 温度補正項は、 α2=1.064(m-n) mは推定時温度、nは逆デシケーター測定時温度 換気回数補正項は、α3=1.628/{1+1.255×k} kは換気回数(回/h) で設定される。
【0017】なお、温度,湿度,換気回数,部屋の形状
の変化によって室内のホルムアルデヒド気中濃度が変動
しても、ホルムアルデヒド推定気中濃度に以下の換算係
数を乗じることにより、室内のホルムアルデヒド気中濃
度を推定できる。 温度が変わる場合 温度換算係数β1=1.064(m-n) m:換算後の温度 n:換算前の温度
【0018】湿度が変わる場合 湿度換算係数β2=1.007(r−s) r:換算後の相対湿度 s:換算前の相対湿度
【0019】換気回数が変わる場合 換気回数換算係数β3={1+1.255×(換算前の換気回数)}
/{1+1.255×(換算後の換気回数)
【0020】気積率が変化する場合 前述の気積率換算係数β4=(換算後の気積率/換算前
の気積率)0.526
【0021】
【実施例】(実施例1)内装部材としては、床材に「F
1合板基材に厚さ12mmの化粧突板貼りした床材」、
壁材に「ロックウール化粧壁板」、天井材に「ロックウ
ール吸音板」、廻縁に「F1合板の表面にMDFを貼着
して得た複合基材の表面に化粧シートを貼着した厚さ9
mmの廻縁」、巾木に「F1合板の表面にMDFを貼着
して得た複合基材の表面に化粧シートを貼着した厚さ9
mm、高さ57mmの巾木」を選択した。
【0022】住宅部品としては、窓枠に「F1合板基材
に化粧シートを貼着した巾159mmの窓枠」、片開き
ドアに「MDF基材に化粧シート貼りした巾780m
m、高さ2000mmの片開きドア」、クローク収納扉
に「MDF基材に化粧シート貼りした巾802mm、高
さ2330mmのクローク収納扉」を選択した。
【0023】前記内装部材および住宅部品のホルムアル
デヒド気中濃度の測定は、前記ASTM E 1333
に準拠した。そして、チャンバー内のホルムアルデヒド
気中濃度を実測することにより、前記内装部材の実測基
準値および各住宅部品の実測加算値をそれぞれ求めた。
測定結果を図1A,1Bに示す。なお、ドアが両開き戸
の場合は、片開きドアの実測加算値を2倍すればよい。
【0024】ついで、前記内装部材の実測基準値および
各住宅部品の実測加算値に、部屋の大きさに応じた気積
率換算係数をそれぞれ乗じることにより、内装部材の換
算基準値および各住宅部品の換算加算値をそれぞれ求め
た。前述の計算結果を図1A,1Bに示す。なお、部屋
の大きさに応じた気積率換算係数は、以下の式で表され
る。 気積率換算係数=(換算前の気積率/換算後の気積率)0.526
【0025】図1A,1Bに基づき、具体的な室内のホ
ルムアルデヒド気中濃度を推定する。図1A,1Bに基
づき、内装部材として床、壁、天井、廻縁、巾木が施工
された広さ6畳の室に、住宅部品として前述の窓枠1
組、ドア1枚、クローク収納扉2枚を設置した場合の室
内のホルムアルデヒド気中濃度を計算し、0.081p
pmを得た。すなわち、 0.058(6畳の基準値)+0.002(窓一つの加
算値)+0.009(ドア1枚の加算値)+(0.00
6×2)(クローク扉2枚の加算値)=0.081pp
【0026】一方、ASTMに規定されたチャンバー
に、6畳の仮想プランと気積率が等しくなるように、上
記内装部材を施工し、かつ、上記住宅部品を設置した。
そして、(株)島津製作所のシルセットで前記チャンバ
ー内のホルムアルデヒド気中濃度を測定し、実測値0.
08ppmを得た。したがって、この実測値と前記推定
値とが一致することから、種々の広さの室内におけるホ
ルムアルデヒド気中濃度を極めて簡便に推定できること
がわかった。特に、図1A,1Bのような基準値や加算
値の換算一覧表を予め作成しておけば、この換算一覧表
を用いることにより、計算機などの簡易な手段で部屋の
広さに応じた室内のホルムアルデヒド気中濃度を容易、
かつ、迅速に推定でき、便利であるという利点がある。
【0027】(実施例2)デシケータを利用した小型の
装置で求めた内装部材、住宅部品の実測値に基づいてホ
ルムアルデヒド気中濃度を推定する場合である。なお、
内装部材および住宅部品の仕様は実施例1と同様である
ので、説明を省略する。そして、図2で示すような小型
装置で水中に吸収されたホルムアルデヒド量を測定し、
得られた逆デシケーター値から寄与逆デシケーター値を
計算で求めた。測定結果および計算結果を図3に示す。
なお、図3は、内装部材および住宅部品で6畳の居間
(空間容積17.59m3)を構成する場合を想定して
いる(実測時の温度25℃)。
【0028】得られた図3のデータに基づき、温度2
7.3℃、換気回数0.598回/hにおける6畳の居
間の推定気中濃度を以下の式で計算することにより、ホ
ルムアルデヒド推定気中濃度0.07ppmを得た。 0.087×0.35×1.489×(2.03)0.526×1.064(27.3-25)×
{1.628/(1+1.255×0.598)}=0.07 一方、ASTMに規定されたチャンバーに、6畳の仮想
プランと気積率が等しくなるように、上記内装部材を施
工し、かつ、上記住宅部品を設置した。そして、(株)
島津製作所のシルセットでホルムアルデヒド気中濃度を
測定したところ0.07ppmであった。したがって、
実測値と前記推定気中濃度値とが一致したことから、簡
易な逆デシケーター法によって得た実測値からも、色々
なタイプの室のホルムアルデヒド気中濃度を推定できる
ことがわかった。
【0029】(実施例3)実施例2の6畳間の居間にお
いて、温度32.4℃、相対湿度42.2%RH、換気
回数0.5回/hに条件設定を変更した場合である。そ
して、逆デシケーター法で測定して得たデータに基づく
室内ホルムアルデヒド推定気中濃度を計算し、0.10
ppmを得た。すなわち、 0.07×1.064(32.4-27.3)×1.007(40.8-42.2)×(1+1.255
×0.598)/(1+1.255×0.5)=0.10 一方、ASTMのチャンバーにおける実測値は、0.1
1ppmであった。したがって、温度,湿度,換気回数
の設定条件が異なっても、選択,設計に使用できる推定
方法であることが判明した。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、推定したい部屋の広さ
に応じたホルムアルデヒド気中濃度を簡便に推定でき
る。このため、設計段階において室内のホルムアルデヒ
ド放散量を容易に予測できる。この結果、内装部材や住
宅部品の室内空気環境を考慮した選択や設計を効率的に
行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる実施例1の測定結果および計
算結果を示す図表である。
【図2】 デシケーターを利用した小型の測定装置を示
す断面図である。
【図3】 本発明にかかる実施例2の測定結果および計
算結果を示す図表である。
【符号の説明】
1…試験体、2…水、3…容器、4…デシケーター本
体。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 住宅内部の構成部材を、部屋の広さによ
    ってホルムアルデヒド気中濃度値が定まる内装部材と、
    個数によってホルムアルデヒド気中濃度値が定まる住宅
    部品とに区分し、 前記内装部材を一定条件下でホルムアルデヒド気中濃度
    を実測して得た実測基準値に、部屋の広さに応じた所定
    の気積率換算係数を乗じて換算基準値を得る一方、前記
    住宅部品を一定条件下でホルムアルデヒド気中濃度を実
    測して得た各住宅部品単体の実測加算値に、部屋の広さ
    に応じた所定の気積率換算係数を乗じて換算加算値を
    得、 前記換算基準値に、各住宅部品単体の前記換算加算値に
    個数をそれぞれ乗じて合計して得た総和換算加算値を、
    加算して室内のホルムアルデヒド推定気中濃度を求める
    ことを特徴とするホルムアルデヒド気中濃度の簡易推定
    方法。
  2. 【請求項2】 住宅内部の構成部材を、部屋の広さによ
    ってホルムアルデヒド気中濃度値が定まる内装部材と、
    個数によってホルムアルデヒド気中濃度値が定まる住宅
    部品とに区分し、 前記内装部材を一定条件下でホルムアルデヒド水中濃度
    を実測して得た実測水中基準値を、所定の推定式によっ
    てホルムアルデヒド気中濃度に換算して推定基準値を得
    る一方、前記住宅部品を一定条件下でホルムアルデヒド
    水中濃度を実測して得た各住宅部品単体の実測水中加算
    値を、所定の推定式によって推定ホルムアルデヒド気中
    濃度に換算して各住宅部品単体毎の推定加算値を得、 前記推定基準値に部屋の広さに応じた所定の気積率換算
    係数を乗じて換算基準値を得る一方、前記推定加算値に
    部屋の広さに応じた所定の気積率換算係数を乗じて換算
    加算値を得、 前記換算基準値に、各住宅部品単体の前記換算加算値に
    個数をそれぞれ乗じて合計して得た総和換算加算値を、
    加算して室内のホルムアルデヒド推定気中濃度を求める
    ことを特徴とするホルムアルデヒド気中濃度の簡易推定
    方法。
  3. 【請求項3】 前記ホルムアルデヒド推定気中濃度に、
    その変動要因である温度、湿度、換気回数に基づく所定
    の換算係数の少なくともいずれか1つを乗じ、温度、湿
    度、換気回数が異なる場合の室内のホルムアルデヒド気
    中濃度を推定することを特徴とする請求項1または2に
    記載のホルムアルデヒド気中濃度の簡易推定方法。
  4. 【請求項4】 前記ホルムアルデヒド推定気中濃度に、
    その変動要因である部屋の気積率に基づく所定の換算係
    数を乗じ、多様な形状を有する室内のホルムアルデヒド
    気中濃度を推定することを特徴とするホルムアルデヒド
    気中濃度の簡易推定方法。
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