JP2002087890A - Alcの製造方法 - Google Patents
Alcの製造方法Info
- Publication number
- JP2002087890A JP2002087890A JP2000353760A JP2000353760A JP2002087890A JP 2002087890 A JP2002087890 A JP 2002087890A JP 2000353760 A JP2000353760 A JP 2000353760A JP 2000353760 A JP2000353760 A JP 2000353760A JP 2002087890 A JP2002087890 A JP 2002087890A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alc
- raw material
- powder
- slag
- pulverized powder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
Landscapes
- Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 有効な利用方法が無かったコンクリート廃材
やゴミ溶融スラグなどの産業廃棄物を、ALC原料の一
部として有効に再利用できるALCの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 ALC製造に際して、その珪酸質原料と
石灰質原料の一部を、コンクリート廃材の粉砕粉又はゴ
ミ溶融スラグの粉砕粉、若しくはその両方で置換する。
ゴミ溶融スラグの粉砕粉としては、都市ゴミだけでな
く、ALC廃材をガス化溶融炉で溶融処理して得られる
スラグを粉砕したものでもよい。主原料中のCaO/S
iO2のモル比が0.3〜0.9となるように、コンクリ
ート廃材及び/又はゴミ溶融スラグの粉砕粉を含めて主
原料の配合組成を調整する。
やゴミ溶融スラグなどの産業廃棄物を、ALC原料の一
部として有効に再利用できるALCの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 ALC製造に際して、その珪酸質原料と
石灰質原料の一部を、コンクリート廃材の粉砕粉又はゴ
ミ溶融スラグの粉砕粉、若しくはその両方で置換する。
ゴミ溶融スラグの粉砕粉としては、都市ゴミだけでな
く、ALC廃材をガス化溶融炉で溶融処理して得られる
スラグを粉砕したものでもよい。主原料中のCaO/S
iO2のモル比が0.3〜0.9となるように、コンクリ
ート廃材及び/又はゴミ溶融スラグの粉砕粉を含めて主
原料の配合組成を調整する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にパネルやブロ
ックなどの建材として利用される軽量気泡コンクリート
(ALC)の製造方法、特に産業廃棄物であるコンクリ
ート廃材やゴミ溶融スラグを原料の一部として再利用す
ることができるALCの製造方法に関するものである。
ックなどの建材として利用される軽量気泡コンクリート
(ALC)の製造方法、特に産業廃棄物であるコンクリ
ート廃材やゴミ溶融スラグを原料の一部として再利用す
ることができるALCの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ALCの主原料としては、珪
石や珪砂などの珪酸質原料と、生石灰及びセメントなど
の石灰質原料と、石膏とが使用されている。これらの主
原料を用いてALCを製造するには、まず、主原料に発
泡剤であるアルミニウム粉末、水を加え、更に通常は工
程繰り返し原料や各種添加剤などを添加混練して原料ス
ラリーとする。
石や珪砂などの珪酸質原料と、生石灰及びセメントなど
の石灰質原料と、石膏とが使用されている。これらの主
原料を用いてALCを製造するには、まず、主原料に発
泡剤であるアルミニウム粉末、水を加え、更に通常は工
程繰り返し原料や各種添加剤などを添加混練して原料ス
ラリーとする。
【0003】この原料スラリーは、必要に応じて補強用
鉄筋を配置した型枠に注入され、発泡と同時に硬化させ
る。所定時間硬化させた後、得られた半硬化体をピアノ
線で所定の形状に切断し、オートクレーブに移して高温
高圧で水蒸気養生を行うことにより、パネルやブロック
などの所定形状を有するALCが得られる。
鉄筋を配置した型枠に注入され、発泡と同時に硬化させ
る。所定時間硬化させた後、得られた半硬化体をピアノ
線で所定の形状に切断し、オートクレーブに移して高温
高圧で水蒸気養生を行うことにより、パネルやブロック
などの所定形状を有するALCが得られる。
【0004】このように、ALCの主原料は珪酸質原
料、石灰質原料、及び石膏であるが、鉄などの金属製錬
の際に副産物として生成されるスラグや、火力発電所な
どで発生する産業廃棄物であるフライアッシュなども、
従来から原料の一部として利用されている。
料、石灰質原料、及び石膏であるが、鉄などの金属製錬
の際に副産物として生成されるスラグや、火力発電所な
どで発生する産業廃棄物であるフライアッシュなども、
従来から原料の一部として利用されている。
【0005】一方、近年においては省資源化が望まれて
いることを背景に、ALCの原料についても天然原料や
工業製品である原料を使用するだけではなく、従来再利
用されてこなかった産業廃棄物などを有効利用すること
も重要となってきた。
いることを背景に、ALCの原料についても天然原料や
工業製品である原料を使用するだけではなく、従来再利
用されてこなかった産業廃棄物などを有効利用すること
も重要となってきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】再利用の難しい産業廃
棄物などの一つとして、コンクリート構造物を解体した
際に発生するコンクリート廃材がある。コンクリート廃
材の一部は、粉砕した後に主に粗骨材や細骨材を分離
し、再びコンクリート用の骨材として使用したり、路盤
材や埋立用として使用されているが、大部分のコンクリ
ート廃材はそのまま廃棄処理されている現状である。ま
た、粗骨材と細骨材を分離した後には微粉末が残るが、
この微粉末に関しては有効な利用方法がないため、これ
を有効利用することが望まれていた。
棄物などの一つとして、コンクリート構造物を解体した
際に発生するコンクリート廃材がある。コンクリート廃
材の一部は、粉砕した後に主に粗骨材や細骨材を分離
し、再びコンクリート用の骨材として使用したり、路盤
材や埋立用として使用されているが、大部分のコンクリ
ート廃材はそのまま廃棄処理されている現状である。ま
た、粗骨材と細骨材を分離した後には微粉末が残るが、
この微粉末に関しては有効な利用方法がないため、これ
を有効利用することが望まれていた。
【0007】また、回収された可燃ゴミや不燃ゴミなど
の都市ゴミは、ゴミ処理施設で焼却処理されるが、その
焼却残滓も再利用し難い廃棄物の一つである。特に、ダ
イオキシン類の発生をなくすために、最近では1000
℃以上の高温で都市ゴミを処理するガス化溶融炉が使用
されているが、溶融処理したのちに残滓として排出され
るゴミ溶融スラグも殆ど有効利用されていない。わずか
に、ゴミ溶融スラグをコンクリート用の骨材としたり、
路盤材や埋立用としての利用が検討されているに過ぎな
い。
の都市ゴミは、ゴミ処理施設で焼却処理されるが、その
焼却残滓も再利用し難い廃棄物の一つである。特に、ダ
イオキシン類の発生をなくすために、最近では1000
℃以上の高温で都市ゴミを処理するガス化溶融炉が使用
されているが、溶融処理したのちに残滓として排出され
るゴミ溶融スラグも殆ど有効利用されていない。わずか
に、ゴミ溶融スラグをコンクリート用の骨材としたり、
路盤材や埋立用としての利用が検討されているに過ぎな
い。
【0008】本発明は、このような従来の事情に鑑み、
有効な利用方法が無かったコンクリート廃材やゴミ溶融
スラグなどの産業廃棄物を、ALC原料の一部として有
効に再利用できるALCの製造方法を提供するものであ
る。
有効な利用方法が無かったコンクリート廃材やゴミ溶融
スラグなどの産業廃棄物を、ALC原料の一部として有
効に再利用できるALCの製造方法を提供するものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、コンクリート廃材の粗骨材及び細骨材が
ALCの主原料である珪酸質に富み、またセメント質は
珪酸カルシウム水和物からなること、及びガス化溶融炉
から発生するゴミ溶融スラグが主にALCの構成鉱物で
ある珪酸質及び石灰質の成分からなることに着目し、こ
れらをALCの主原料の一部と置換して再利用するAL
Cの製造方法を提供するものである。
め、本発明は、コンクリート廃材の粗骨材及び細骨材が
ALCの主原料である珪酸質に富み、またセメント質は
珪酸カルシウム水和物からなること、及びガス化溶融炉
から発生するゴミ溶融スラグが主にALCの構成鉱物で
ある珪酸質及び石灰質の成分からなることに着目し、こ
れらをALCの主原料の一部と置換して再利用するAL
Cの製造方法を提供するものである。
【0010】即ち、本発明のALCの製造方法は、珪酸
質原料、石灰質原料及び石膏を主原料とし、これら主原
料に発泡剤であるアルミニウム粉末及び水を加えて混練
したスラリーを、型枠に注入して発泡硬化させた後、オ
ートクレーブにて高温高圧で水蒸気養生するALCの製
造方法において、前記珪酸質原料及び石灰質原料の一部
をコンクリート廃材の粉砕粉又はゴミ溶融スラグの粉砕
粉で置換するか、若しくはその両方で置換することを特
徴とする。
質原料、石灰質原料及び石膏を主原料とし、これら主原
料に発泡剤であるアルミニウム粉末及び水を加えて混練
したスラリーを、型枠に注入して発泡硬化させた後、オ
ートクレーブにて高温高圧で水蒸気養生するALCの製
造方法において、前記珪酸質原料及び石灰質原料の一部
をコンクリート廃材の粉砕粉又はゴミ溶融スラグの粉砕
粉で置換するか、若しくはその両方で置換することを特
徴とする。
【0011】上記した本発明のALCの製造方法におい
て、前記コンクリート廃材の粉砕粉は、コンクリート廃
材を粉砕したもの、若しくは得られた粉砕物から粗骨材
と細骨材の一部を分離したものである。また、前記ゴミ
溶融スラグの粉砕粉は、回収された都市ゴミ及び/又は
ALC廃材をガス化溶融炉で溶融処理して得られるスラ
グを粉砕したものである。
て、前記コンクリート廃材の粉砕粉は、コンクリート廃
材を粉砕したもの、若しくは得られた粉砕物から粗骨材
と細骨材の一部を分離したものである。また、前記ゴミ
溶融スラグの粉砕粉は、回収された都市ゴミ及び/又は
ALC廃材をガス化溶融炉で溶融処理して得られるスラ
グを粉砕したものである。
【0012】また、本発明のALCの製造方法において
は、主原料中のCaO/SiO2のモル比が0.3〜0.
9の範囲となるように、前記コンクリート廃材の粉砕粉
及び/又は前記ゴミ溶融スラグの粉砕粉を含めた主原料
の配合組成を調整する。
は、主原料中のCaO/SiO2のモル比が0.3〜0.
9の範囲となるように、前記コンクリート廃材の粉砕粉
及び/又は前記ゴミ溶融スラグの粉砕粉を含めた主原料
の配合組成を調整する。
【0013】
【発明の実施の形態】コンクリート廃材の組成は、初期
の配合並びに粗骨材や細骨材の種類によって全体として
は変動する。しかし、コクリート廃材に含まれる珪酸カ
ルシウム水和物は、ALCの製造工程におけるオートク
レーブ養生より前の工程で、セメントの反応により生成
するものと化学成分的にほぼ同じものである。また、コ
ンクリート廃材中の粗骨材や細骨材は主成分がα石英で
あり、これはALCでは主原料の珪酸質原料(珪石や珪
砂)として使用されている。
の配合並びに粗骨材や細骨材の種類によって全体として
は変動する。しかし、コクリート廃材に含まれる珪酸カ
ルシウム水和物は、ALCの製造工程におけるオートク
レーブ養生より前の工程で、セメントの反応により生成
するものと化学成分的にほぼ同じものである。また、コ
ンクリート廃材中の粗骨材や細骨材は主成分がα石英で
あり、これはALCでは主原料の珪酸質原料(珪石や珪
砂)として使用されている。
【0014】一方、都市ゴミをガス化溶融炉で処理した
場合のゴミ溶融スラグは、ゴミの種類や処理装置によっ
て組成が変動するが、その成分は主に非晶質のSi
O2、CaO及びAl2O3からなる。これらの成分
は、ALCの主要構成鉱物であるアルミナ置換トバモラ
イトの構成成分であるから、オートクレーブ養生により
トバモライトの生成に寄与し得ることが分った。
場合のゴミ溶融スラグは、ゴミの種類や処理装置によっ
て組成が変動するが、その成分は主に非晶質のSi
O2、CaO及びAl2O3からなる。これらの成分
は、ALCの主要構成鉱物であるアルミナ置換トバモラ
イトの構成成分であるから、オートクレーブ養生により
トバモライトの生成に寄与し得ることが分った。
【0015】このように、コンクリート廃材及び都市ゴ
ミのゴミ溶融スラグを粉砕して得た粉砕粉は、ALCの
主原料である珪酸質原料や石灰質原料の各成分と実質的
に同じものであることから、ALCの製造における珪酸
質原料や石灰質原料の一部として再利用できることが分
った。尚、コンクリート廃材の場合、粗骨材や細骨材を
含めた全体の粉砕粉をALCの製造に再利用できるほ
か、粗骨材及び細骨材の一部を分離して他の用途に利用
する場合などには、残った微粉末をALC原料として再
利用することもできる。
ミのゴミ溶融スラグを粉砕して得た粉砕粉は、ALCの
主原料である珪酸質原料や石灰質原料の各成分と実質的
に同じものであることから、ALCの製造における珪酸
質原料や石灰質原料の一部として再利用できることが分
った。尚、コンクリート廃材の場合、粗骨材や細骨材を
含めた全体の粉砕粉をALCの製造に再利用できるほ
か、粗骨材及び細骨材の一部を分離して他の用途に利用
する場合などには、残った微粉末をALC原料として再
利用することもできる。
【0016】更に、ALC廃材をガス化溶融炉で処理す
ることも検討されているが、この場合に発生するゴミ溶
融スラグは、ALC廃材ではトバモライトが一部炭酸化
していることから、未反応の珪石と共に、トバモライト
の一部が分解した化学的に不安定な珪酸カルシウム系鉱
物を含んでいる。この珪石はALC原料の珪酸質原料で
あり、また珪酸カルシウム系鉱物は水和して硬化する性
質を有する。従って、ALC廃材のゴミ溶融スラグを粉
砕した粉砕粉もまた、ALC製造における珪酸質原料や
石灰質原料の一部として使用できることが判明した。
ることも検討されているが、この場合に発生するゴミ溶
融スラグは、ALC廃材ではトバモライトが一部炭酸化
していることから、未反応の珪石と共に、トバモライト
の一部が分解した化学的に不安定な珪酸カルシウム系鉱
物を含んでいる。この珪石はALC原料の珪酸質原料で
あり、また珪酸カルシウム系鉱物は水和して硬化する性
質を有する。従って、ALC廃材のゴミ溶融スラグを粉
砕した粉砕粉もまた、ALC製造における珪酸質原料や
石灰質原料の一部として使用できることが判明した。
【0017】ALCを製造する場合、オートクレーブ養
生後の製品物性を確保するために、原料の反応性などを
考慮して、CaO/SiO2のモル比(C/S比)を一
般的に0.3〜0.9の範囲、好ましくは0.4〜0.7の
範囲に調整している。本発明方法においても、使用する
コンクリート廃材及び/又はゴミ溶融スラグの粉砕粉の
成分を予め分析しておき、その結果をもとに、C/S比
が上記0.3〜0.9の範囲となるように各AlC主原料
の配合組成を調整する。上記C/S比が0.3〜0.9の
範囲を外れると、トバモライトの生成が阻害され、得ら
れるALCの強度が不足するためである。
生後の製品物性を確保するために、原料の反応性などを
考慮して、CaO/SiO2のモル比(C/S比)を一
般的に0.3〜0.9の範囲、好ましくは0.4〜0.7の
範囲に調整している。本発明方法においても、使用する
コンクリート廃材及び/又はゴミ溶融スラグの粉砕粉の
成分を予め分析しておき、その結果をもとに、C/S比
が上記0.3〜0.9の範囲となるように各AlC主原料
の配合組成を調整する。上記C/S比が0.3〜0.9の
範囲を外れると、トバモライトの生成が阻害され、得ら
れるALCの強度が不足するためである。
【0018】尚、コンクリート廃材及びゴミ溶融スラグ
の粉砕粉の粉末度については、廃材などの種類により一
概に規定できないが、粉砕の程度及び篩い分けにより望
ましい範囲に調整することが可能である。一般的には、
平均粒径が50μm程度及び最大粒径が200μm程度
であって、150〜200μmの範囲の割合が10%以
下であるものが好ましい。また、ALCの製造工程その
ものは、通常のALCの製造方法と何ら変わりなく実施
することができる。
の粉砕粉の粉末度については、廃材などの種類により一
概に規定できないが、粉砕の程度及び篩い分けにより望
ましい範囲に調整することが可能である。一般的には、
平均粒径が50μm程度及び最大粒径が200μm程度
であって、150〜200μmの範囲の割合が10%以
下であるものが好ましい。また、ALCの製造工程その
ものは、通常のALCの製造方法と何ら変わりなく実施
することができる。
【0019】
【実施例】コンクリート廃材を粉砕した粉砕粉A、及び
その粉砕粉から粗骨材と細骨材の一部を分離した残りの
微粉末からなる粉砕粉Bについて、その成分分析値を下
記表1に示した。また、回収された都市ゴミ及びALC
廃材をガス化溶融炉で溶融処理し、発生したゴミ溶融ス
ラグを粉砕して得た粉砕粉Cの成分分析値を表1に併せ
て示した。
その粉砕粉から粗骨材と細骨材の一部を分離した残りの
微粉末からなる粉砕粉Bについて、その成分分析値を下
記表1に示した。また、回収された都市ゴミ及びALC
廃材をガス化溶融炉で溶融処理し、発生したゴミ溶融ス
ラグを粉砕して得た粉砕粉Cの成分分析値を表1に併せ
て示した。
【0020】
【表1】 成 分 コンクリート廃材 ゴミ溶融スラグ (重量%) 粉砕粉A 粉砕粉B 粉砕粉C CaO 10 28 34 SiO2 57 30 40 Al2O3 16 3 15 Fe2O3 5 2 7 強熱減量 12 7 0
【0021】これらのコンクリート廃材の粉砕粉A及び
粉砕粉Bとゴミ溶融スラグの粉砕粉Cを使用して、AL
Cの主原料を下記表2に示すように配合した。また、従
来例として、コンクリート廃材の粉砕粉A及び粉砕粉B
とゴミ溶融スラグの粉砕粉Cを使用せず、通常のごとく
配合した組成の主原料も用意した。尚、上記表1から分
るように、粉砕粉AのCaO/SiO2のモル比(C/
S比)は約0.2であり、粉砕粉B及び粉砕粉CのC/
S比は約1であるから、主原料の一部を上記粉砕粉A〜
Cで置換するに際しては、生石灰(CaO分)、珪石
(SiO2分)、セメント(CaO分及びSiO2分)
を含めた全原料のC/S比が0.4〜0.7の範囲内とな
るように調整した。
粉砕粉Bとゴミ溶融スラグの粉砕粉Cを使用して、AL
Cの主原料を下記表2に示すように配合した。また、従
来例として、コンクリート廃材の粉砕粉A及び粉砕粉B
とゴミ溶融スラグの粉砕粉Cを使用せず、通常のごとく
配合した組成の主原料も用意した。尚、上記表1から分
るように、粉砕粉AのCaO/SiO2のモル比(C/
S比)は約0.2であり、粉砕粉B及び粉砕粉CのC/
S比は約1であるから、主原料の一部を上記粉砕粉A〜
Cで置換するに際しては、生石灰(CaO分)、珪石
(SiO2分)、セメント(CaO分及びSiO2分)
を含めた全原料のC/S比が0.4〜0.7の範囲内とな
るように調整した。
【0022】
【表2】 主 原 料 配 合 組 成 (重量%) 試料 粉砕粉A 粉砕粉B 粉砕粉C 生石灰 石膏 珪石 セメント C/S比 1 10 − 10 5 3 40 32 0.59 2 − 10 10 3 5 40 32 0.62 3 20 − 20 3 3 30 24 0.55 4 − 10 − 3 5 47 35 0.59 5 40 − − 3 3 27 27 0.49 6 − − 40 3 3 30 24 0.70 7 − 50 − 3 5 25 17 0.59 従来例 − − − 5 5 50 40 0.59
【0023】尚、上記表2中のC/S比は、(生石灰中
のCaO重量%+セメント中のCaO重量%+各粉砕粉
中のCaO重量%)÷(珪石中のSiO2重量%+セメ
ント珪石中のSiO2重量%+各粉砕粉珪石中のSiO
2重量%)×60/65の計算式により求めた。
のCaO重量%+セメント中のCaO重量%+各粉砕粉
中のCaO重量%)÷(珪石中のSiO2重量%+セメ
ント珪石中のSiO2重量%+各粉砕粉珪石中のSiO
2重量%)×60/65の計算式により求めた。
【0024】上記した各配合組成の主原料に、オートク
レーブ養生後の絶乾比重が0.5となるように発泡剤の
アルミニウム粉末及び水を添加し、混練して原料スラリ
ーとした。各原料スラリーを45℃に調整し、内部に補
強用鉄筋を配置した150×600×60cmの大きさ
の鉄製型枠内に注入した。注入後の原料スラリーを発泡
硬化させ、ピアノ線により切断した後、180℃で1
0.5気圧の飽和水蒸気圧下でオートクレーブ養生し
た。得られた各ALCについて、鉄筋を含まない部分の
圧縮強度を測定し、その結果を下記表3に示した。
レーブ養生後の絶乾比重が0.5となるように発泡剤の
アルミニウム粉末及び水を添加し、混練して原料スラリ
ーとした。各原料スラリーを45℃に調整し、内部に補
強用鉄筋を配置した150×600×60cmの大きさ
の鉄製型枠内に注入した。注入後の原料スラリーを発泡
硬化させ、ピアノ線により切断した後、180℃で1
0.5気圧の飽和水蒸気圧下でオートクレーブ養生し
た。得られた各ALCについて、鉄筋を含まない部分の
圧縮強度を測定し、その結果を下記表3に示した。
【0025】
【表3】試料 圧縮強度(N/mm2) 1 4.2 2 4.3 3 4.0 4 5.1 5 3.5 6 3.4 7 3.9 従来例 5.5
【0026】上記の結果から分るように、主原料の一部
として添加するコンクリート廃材の粉砕粉及びゴミ溶融
スラグの粉砕粉の添加量が増加するに伴い、これら粉砕
粉を添加していない従来例と比較して、得られるALC
の圧縮強度が若干低下する傾向が認められるが、本発明
の各試料はいずれもJIS A 5416に規定された
ALCの圧縮強度値3.0N/mm2を上回っており、
実用上全く問題ないことが分る。
として添加するコンクリート廃材の粉砕粉及びゴミ溶融
スラグの粉砕粉の添加量が増加するに伴い、これら粉砕
粉を添加していない従来例と比較して、得られるALC
の圧縮強度が若干低下する傾向が認められるが、本発明
の各試料はいずれもJIS A 5416に規定された
ALCの圧縮強度値3.0N/mm2を上回っており、
実用上全く問題ないことが分る。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、従来は有効な利用方法
が無かったコンクリート廃材やゴミ溶融スラグなどの産
業廃棄物を、ALC原料の一部として有効に再利用する
ことが可能となり、産業廃棄物の処理対策は勿論のこ
と、ALC製造における省資源化の点からも極めて有用
である。
が無かったコンクリート廃材やゴミ溶融スラグなどの産
業廃棄物を、ALC原料の一部として有効に再利用する
ことが可能となり、産業廃棄物の処理対策は勿論のこ
と、ALC製造における省資源化の点からも極めて有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 18:16 C04B 18:16 18:04 18:04 22:04) 22:04) 111:40 111:40 111:72 111:72
Claims (4)
- 【請求項1】 珪酸質原料、石灰質原料及び石膏を主原
料とし、これら主原料に発泡剤であるアルミニウム粉末
及び水を加えて混練したスラリーを、型枠に注入して発
泡硬化させた後、オートクレーブにて高温高圧で水蒸気
養生するALCの製造方法において、前記珪酸質原料及
び石灰質原料の一部として、コンクリート廃材の粉砕粉
又はゴミ溶融スラグの粉砕粉若しくはその両方を用いる
ことを特徴とするALCの製造方法。 - 【請求項2】 前記コンクリート廃材の粉砕粉は、コン
クリート廃材を粉砕したもの、若しくは得られた粉砕物
から粗骨材と細骨材の一部を分離したものであることを
特徴とする、請求項1に記載のALCの製造方法。 - 【請求項3】 前記ゴミ溶融スラグの粉砕粉は、回収さ
れた都市ゴミ及び/又はALC廃材をガス化溶融炉で溶
融処理して得られるスラグを粉砕したものであることを
特徴とする、請求項1に記載のALCの製造方法。 - 【請求項4】 前記主原料中のCaO/SiO2のモル
比が0.3〜0.9の範囲となるように、前記コンクリー
ト廃材の粉砕粉及び/又は前記ゴミ溶融スラグの粉砕粉
を含めた主原料の配合組成を調整することを特徴とす
る、請求項1〜3のいずれかに記載のALCの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000353760A JP2002087890A (ja) | 2000-07-10 | 2000-11-21 | Alcの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-207664 | 2000-07-10 | ||
JP2000207664 | 2000-07-10 | ||
JP2000353760A JP2002087890A (ja) | 2000-07-10 | 2000-11-21 | Alcの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002087890A true JP2002087890A (ja) | 2002-03-27 |
Family
ID=26595653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000353760A Pending JP2002087890A (ja) | 2000-07-10 | 2000-11-21 | Alcの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002087890A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014133667A (ja) * | 2013-01-08 | 2014-07-24 | Sumitomo Kinzoku Kozan Siporex Kk | 軽量気泡コンクリートの製造方法 |
JP2015086107A (ja) * | 2013-10-31 | 2015-05-07 | 学校法人日本大学 | ケイ酸カルシウム水和物の製造方法 |
CN105330229A (zh) * | 2015-10-23 | 2016-02-17 | 潍坊德霖建材科技有限公司 | 一种低密度、高钙废渣生产的自保温砌块 |
-
2000
- 2000-11-21 JP JP2000353760A patent/JP2002087890A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014133667A (ja) * | 2013-01-08 | 2014-07-24 | Sumitomo Kinzoku Kozan Siporex Kk | 軽量気泡コンクリートの製造方法 |
JP2015086107A (ja) * | 2013-10-31 | 2015-05-07 | 学校法人日本大学 | ケイ酸カルシウム水和物の製造方法 |
CN105330229A (zh) * | 2015-10-23 | 2016-02-17 | 潍坊德霖建材科技有限公司 | 一种低密度、高钙废渣生产的自保温砌块 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8709150B2 (en) | Composition for building material and a process for the preparation thereof | |
CN103387411B (zh) | 用垃圾焚烧炉渣生产加气混凝土的方法 | |
US8287783B2 (en) | Manufactured item for the building industry | |
KR100693950B1 (ko) | 폐콘크리트 슬러지를 이용한 건설용의 콘크리트 혼화제의 제조방법 | |
EP1414768A1 (en) | Fly ash composition for use in concrete mix | |
Tavakoli et al. | Properties of Concrete made with Waste Clay Brick as Sand Incorporating Nano SiO^ sub 2^ | |
JP3188200B2 (ja) | 人工軽量骨材の製造方法 | |
KR20130005706A (ko) | 폐기물을 이용한 경량 건축자재의 제조 방법 및 이로부터 제조된 경량 건축자재 | |
CN1332905C (zh) | 一种利用废混凝土生产蒸压硅酸盐制品的方法 | |
KR100878665B1 (ko) | 폐콘크리트를 이용한 유해 폐기물 고화용 시멘트 제조방법및 이로부터 제조된 시멘트 | |
JP2002087890A (ja) | Alcの製造方法 | |
JP2003094006A (ja) | 石綿の処理方法およびその生成物 | |
EP4095111A1 (en) | Calcium-silicate bricks | |
JP3665770B2 (ja) | セメント硬化体用強度向上材及びこれを配合してなるセメント硬化体 | |
JP2004082061A (ja) | 珪酸カルシウム系廃棄物の処理及び再利用方法 | |
Saccani et al. | Influence of the pozzolanic fraction obtained from vitrified bottom-ashes from MSWI on the properties of cementitious composites | |
WO2003040052A1 (fr) | Variante de ciment portland, procede de production, panneau de fibragglo-ciment aux copeaux de bois dur contenant cette variante et procede de production de ce panneau | |
JP2022135892A (ja) | クリンカ粉末及びその製造方法 | |
JP2004137139A (ja) | 石綿スレートの非石綿化処理方法 | |
JPH0826794A (ja) | セメントの製造方法 | |
JP5519307B2 (ja) | 廃タイヤ灰を含む焼却灰からの再生骨材の製造方法およびその再生骨材 | |
Ahmed et al. | Blended metakaolin and waste clay brick powder as source material in sustainable geopolymer concrete | |
Yu et al. | The Potential use of SSA and ISSA in construction field. A Review | |
KR101600842B1 (ko) | 황토 포장 조성물 및 이를 이용한 황토길 포장공법 | |
EP4324806A1 (en) | Method of producing concrete-like material from waste materials |