JP2002084886A

JP2002084886A - 園芸用刈り込み機

Info

Publication number: JP2002084886A
Application number: JP2000274343A
Authority: JP
Inventors: Mamoru Ninomiya; 護二宮
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2000-09-11
Filing date: 2000-09-11
Publication date: 2002-03-26

Abstract

(57)【要約】【目的】この発明は、植木や生垣等の枝葉を刈り取る
ヘッジトリマ等の園芸用刈り込み機において、この刈り
込み機に電力を供給する電源コードが、刈り込み作業中
に切り刃によって誤って切断することのないように工夫
した刈り込み機を提供することを目的とする。【構成】ハンドルを備えた本体と、切り刃が櫛歯状に
形成されたブレード部材と、前記本体内に装着して前記
ブレード部材に往復運動を与える電動駆動手段と、前記
本体から導出され、前記電動駆動手段に電力を供給する
電源コードとから構成され、前記電源コードの適所に蛇
腹状パイプ等からなる可撓性保護部材を設ける。また、
前記保護部材の外径寸法を切り刃のピッチの約０．７倍
から約２倍の範囲にした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、植木（樹木）や
生垣等の小枝や葉を刈り取るバリカンやヘッジトリマ等
の園芸用刈り込み機に関する。

【０００２】

【従来の技術】ヘッジトリマ等の園芸用刈り込み機を使
用して生垣等を剪定のために刈り込んでいるとき、電源
コードが生垣の中に入り込んだり、小枝に絡まったりす
る。そのため刈り込み作業がし難く、作業能率が悪かっ
た。また、はなはだしい場合は、小枝と一緒に電源コー
ドを切断することがあった。従って、従来は電源コード
を頻繁に作業領域から遠ざけたり肩に掛けたりして作業
をしていた。一方特開２０００―２０９７５９号公報に
示すようにヘッジトリマ本体から１ｍ位のところの電源
コードを作業者の腰にコードストラップにて固定してい
た。前者においては作業性が悪く、後者においては腰に
固定した先のコードが、やはり切り刃に回り込んで切断
されることがあり、また作業者がヘッジトリマから離れ
る度に、コードを腰から離す手間が生じており、充分な
解決策にはなっていない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、市販されて
いる園芸用刈り込み機の上記した諸問題点を解消し、刈
り込み作業性を向上させると共に電源コードの切断をな
くし、切断によって生じる感電事故をも未然に防ぐこと
のできる園芸用刈り込み機を提供することを目的とす
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明にかかる園芸用刈
り込み機の要旨とするところは、ハンドルを備えた本体
と、切り刃が形成されたブレード部材と、前記本体内に
装着して前記ブレード部材に往復運動を与える電動駆動
手段と、前記本体から導出され前記電動駆動手段に電力
を供給する電源コードとから構成されるものであって、
前記電源コードの適所に所定長の可撓性の保護部材を設
けたことにある。

【０００５】また、本発明の要旨とするところは、前記
保護部材を可撓性パイプまたは蛇腹状パイプに構成し、
或いは保護部材の外径寸法を前記切り刃のピッチの約
０．７倍から約２倍の範囲に構成したことにある。さら
に、前記保護部材が、前記電源コードを構成する絶縁層
と一体的に設けられた肉厚部であることにある。

【０００６】従って、本発明園芸用刈り込み機は、使用
中に電源コードが切り刃内に入り込もうとしても、刃の
往復運動によって刃外に弾かれ、切断されない。切り刃
のピッチに対し、約０．７倍以下の場合は、電源コード
は刃のピッチ間の奥の方に入り込み、刃の往復運動で刃
外に押出されずに切断される。またピッチの２倍を超え
るとコードの切断はないが、コード外径が太くなりすぎ
て扱いにくくなって作業効率が低下する。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明園芸用刈り込み機の１実施
例を図１〜図４に基づいて説明すると、ヘッジトリマ
（刈り込み機）１０は、本体１２と、該本体１２から延
出されたブレード部材１４と、前記本体１２内に装着し
て前記ブレード部材１４に往復運動を与える電動駆動手
段１６と、前記本体１２から導出され、前記電動駆動手
段１６に電力を供給する電源コード１８と、該電源コー
ド１８の適所を被覆した所定長の可撓性の保護部材２０
とから構成されている。

【０００８】ブレード部材１４は上下一対のブレード
１、２と、それらを上下に挟み込んで長手方向に案内す
るブレードガイド３、４とを有している。ブレードガイ
ド３、４は基端側（図１及び図２の左端側）において、
本体１２の底部にネジ等を用いて取り付けられている。
ブレード１、２の上下の側縁にはそれぞれ櫛歯状に切り
刃１ａ、２ａ（図１及び図３参照）が形成されている。
切り刃１ａ、２ａのピッチＰ１、Ｐ２は互いに等しくし
てあり（図３参照）、２ｃｍから３ｃｍの範囲に定めて
ある。

【０００９】前記ブレード部材１４に往復運動を与える
電動駆動手段１６は、モータ５と、そのモータ５の出力
軸の回転運動をブレード１、２の往復運動に変換するた
めの変換機構６とが設けられている。変換機構６はすで
に市販されているヘッジトリマに採用されているギヤ
群、偏心カム、及びピニオン等を組み合わせて構成して
ある。そしてモータ５の回転運動が変換機構６を介し
て、ブレード１、２がそれらの長手方向に互い違いに往
復運動する。この往復運動によって切り刃１ａ、２ａ同
士が長手方向に相対的に運動し、それらの間に導かれた
小枝や枝葉等が切断される。なお、ブレード１、２のい
ずれか一方のみを往復運動してもよい。

【００１０】本体１２は合成樹脂製ケーシング７から構
成されている。ケーシング７にはハンドル７ａ、補助ハ
ンドル７ｂ、及び危険防止カバー７ｃが設けられる。ハ
ンドル７ａにはスイッチレバー８が取り付けられる。ヘ
ッジトリマ１０の使用時、このスイッチレバー８を押し
込むとマイクロスイッチ８ａが導通し、モータ５に対し
電源が投入されてその回転が起動される。

【００１１】電源コード１８は、本体１２の後部から導
出し約３ｍから約１０ｍの長さを有し、先端に商用電源
に接続するコンセント１８ａを備えている。このコード
１８の適所には可撓性の保護部材２０を被せてある。図
４に示すように、保護部材２０は塩化ビニール等の合成
樹脂で蛇腹状パイプ２１に作成されている。蛇腹状パイ
プ２１の両端部２１ａに設けた締め付けバンド２２を用
いて電源コード１８に締め付けて取り付ける。

【００１２】保護部材２０を設ける位置は、電源コード
が本体後部から導出した位置より約２０ｃｍ離れた箇所
からその先約２ｍの範囲である。すなわち、電源コード
は一般的に本体後部から導出されているのでブレード
１、２に達するのに約２ｃｍ必要である（現在市場に出
ているヘッジトリマを参照した）。発明者等が実際の刈
り込み作業で種々実験した結果、切り刃１ａ、２ａによ
って切断される電源コードは本体より約２０ｃｍ離れた
箇所からその先約２ｍの範囲であった。約２ｍの範囲を
超える部分の電源コードは、仮に枝葉に入り込んでいて
も作業者の作業領域外なのでコードの切断はなかった。
本発明はこの部分の電源コードに１８保護部材２０を設
けたのである。

【００１３】蛇腹状パイプ２１の外径Ｌ（図４参照）
を、ブレード１（２）の切り刃１ａ又は２ａのピッチＰ
１又はＰ２の約０．７倍から約２倍の範囲にしてある。
蛇腹状パイプ２１の外径Ｌを、この範囲の寸法にするこ
とにより、切り刃が往復運動してもコードが切断され
ず、また使い勝手も損なわれない。

【００１４】すなわち、電源コード１８が切り刃１ａ、
２ａ内に入り込もうとしても、切り刃の往復運動によっ
て刃外に弾かれ切断されない。切り刃のピッチに対し、
約０．７倍以下の場合は、電源コード（保護部材）は切
り刃のピッチ間の奥の方に入り込み、刃の往復運動で刃
外に押出されずに切断される。またピッチの約２倍を超
えるとコードの切断はないが、コード外径が太くなりす
ぎて扱いにくくなって作業効率が低下する。

【００１５】以上の構成のヘッジトリマ１０は以下のよ
うにして使用する。すなわち、ハンドル７ａ、補助ハン
ドル７ｂを持ち、スイッチレバー８を押し込んでマイク
ロスイッチ８ａを導通させる。モータ５の回転が変換機
構6によって直線運動に変換されブレード１、２を往復
運動させて枝葉を刈り込んで行く。

【００１６】電源コード１８が枝葉に埋もれたり絡まっ
たりしていることを作業者が認識していなかったとき等
に枝葉と一緒に切断してしまうことがある。本発明では
電源コードの適所に保護部材を設けたので、この部分が
切り刃と切り刃の間に入り込もうとしても切り刃の往復
運動によって刃外に押出されてしまう。そのため電源コ
ード１８を切断することがない。すなわち、前述したよ
うに切り刃によって切断される電源コードは本体より約
２０ｃｍ離れた箇所からその先約２ｍの範囲である。本
発明は、この部分に保護部材を設けたので、切断される
ことはない。

【００１７】さらに、保護部材２０の外径寸法が切り刃
のピッチの約０．７倍から約２倍の範囲が最適であるこ
とを発明者等の実験によって検証した。この範囲である
と電源コードが切り刃内に、入り込もうとしても、刃の
往復運動によって刃外に弾かれ、切断されない。０．７
倍以下の場合は、電源コードは刃のピッチ間の奥の方に
入り込み、刃の往復運動で刃外に押出されずに切断され
てしまった。またピッチの２倍を超えるとコードの切断
はないが、コード外径が太くなりすぎて扱いにくくなっ
て作業効率が低下した。

【００１８】蛇腹状パイプ２１は、図４に示す以外に螺
旋状の蛇腹でもよい。また、蛇腹状パイプ２１の両端部
を電源コードに溶着或いは接着剤により固着でもよい。
さらに、図５に示すように可撓性の合成樹脂製帯状板２
３を電源コード１８の所定位置に巻きつけて保護部材２
０にしてもよい。図５では巻きつけた帯状板２３の間に
隙間があるが、できるだけこの隙間をなくし密接に巻回
することにより保護機能を高めることができる。

【００１９】図６は、電源コード１８自身の外径を太く
したものである。すなわち一対の導線２４を被覆する絶
縁層２５を部分的に厚くして肉厚部２６を構成してあ
る。この肉厚部２６を形成する位置は蛇腹状パイプ２１
の形成位置と同じである。また、肉厚部２６の外径寸法
も切り刃のピッチの約０．７倍から約２倍の範囲に形成
する。

【００２０】以上、本発明について詳述したが、本発明
は上記に限定されず、ヘッジトリマの機構、ブレードの
形状、保護部材の材質や外径形状などにつき、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲で種々なる改良、修正、変化を加
えた態様で実施し得るものである。たとえば電源コード
の導出部についても、本体後方の側部又は後方の上部
（ハンドル７ａの後方上部）から導出してもよい。

【００２１】

【発明の効果】本発明にかかる刈り込み機は、電源コー
ドの適所に所定長の可撓性の保護部材を設けたので、電
源コードが切り刃内に入り込もうとしても、切り刃の往
復運動によって刃外に押出され切断されない。また、保
護部材を蛇腹状パイプで構成したので電源コードの柔軟
性が損なわれることがなく、枝葉の切込み作業性も悪く
ならない。

【００２２】さらに、本発明は保護部材の外径寸法を切
り刃のピッチの約０．７倍から約２倍の範囲にしたの
で、電源コードは切り刃内に入り込もうとしても確実に
刃外に押出され切断されることはない。また、その結果
電源コードを作業領域外に頻繁に移動させるような手間
もいらないので、作業効率も向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明園芸用刈り込み機の実施例１を示す上面
図である。

【図２】図１の側面図である。

【図３】図１のブレード部分の要部拡大図である。

【図４】図１の実施例に使用する蛇腹状パイプの要部拡
大図である。

【図５】本発明に使用する保護部材の他の実施例を示す
要部拡大斜視図である。

【図６】本発明に使用する保護部材の他の実施例を示す
要部拡大斜視図である。

【符号の説明】

１、２；ブレード１ａ、２ａ；切り刃３、４；ブレードカバー５；モータ６；変換機構７；ケーシング７ａ；ハンドル７ｂ；補助ハンドル７ｃ；危険防止カバー８；スイッチレバー８ａ；マイクロスイッチ１０；園芸用刈り込み機１２；本体１４；ブレード部材１６；電動駆動手段１８；電源コード２０；保護部材２１；蛇腹状パイプ２２；締め付け具２３；帯状板２６；肉厚部Ｐ１、Ｐ２；切り刃のピッチＬ；保護部材（蛇腹状パイプ）の外径

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ハンドルを備えた本体と、切り刃が形成
されたブレード部材と、前記本体内に装着して前記ブレ
ード部材に往復運動を与える電動駆動手段と、前記本体
から導出され、前記電動駆動手段に電力を供給する電源
コードとから構成されるものであって、前記電源コード
の適所に所定長の可撓性の保護部材を設けたことを特徴
とする園芸用刈り込み機。
【請求項２】前記保護部材が、前記電源コードに被せ
た可撓性パイプであることを特徴とする請求項１に記載
の園芸用刈り込み機。
【請求項３】前記可撓性パイプが、蛇腹状パイプであ
ることを特徴とする請求項２に記載の園芸用刈り込み
機。
【請求項４】前記保護部材が、前記電源コードを構成
する絶縁層と一体的に設けられた肉厚部であることを特
徴とする請求項１に記載の園芸用刈り込み機。
【請求項５】前記保護部材の外径寸法が、前記切り刃
のピッチの約０．７倍から約２倍の範囲であることを特
徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の園芸用刈り
込み機。