JP2002081626A - 廃棄物処理方法 - Google Patents

廃棄物処理方法

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JP2002081626A
JP2002081626A JP2000268664A JP2000268664A JP2002081626A JP 2002081626 A JP2002081626 A JP 2002081626A JP 2000268664 A JP2000268664 A JP 2000268664A JP 2000268664 A JP2000268664 A JP 2000268664A JP 2002081626 A JP2002081626 A JP 2002081626A
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JP
Japan
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waste
incinerator
incineration
site
ash
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JP2000268664A
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English (en)
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Yuji Uchida
裕士 内田
Kimitoshi Kowata
仁敏 小綿
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TONE GEO TECH CO Ltd
TONE KOSAN MAN KK
TONE KOSAN MANAGEMENT KK
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TONE GEO TECH CO Ltd
TONE KOSAN MAN KK
TONE KOSAN MANAGEMENT KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 産業廃棄物の焼却処理を、高温で燃焼させる
形式の燃焼炉を使用し、焼却残灰の発生量を極力少なく
し、既設の廃棄物処理場の敷地に構築する縦孔を利用し
て貯留し、多量に溜まった時に利用目的に対して供給で
きるようにする。 【解決手段】 焼却処理装置10を既設の小型焼却処理
場に構築するもので、高温焼却炉11を、従来の高炉と
同様な高温で燃焼処理する炉を用い、処理する産廃の原
料13として任意の建築廃材、ゴム・プラスチック廃棄
物、一般の可燃ごみ等を用いる。前記高温焼却炉11か
ら排出される焼却残灰は、無害化されたスラグ状のもの
として排出されるので、前記排出物は敷地内に構築する
縦孔を貯留場1に貯留し、少量ずつ排出される残灰が貯
留場1に所定の量が溜まった時に、任意の目的に向けて
供給するので、埋め立て処分する必要がなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物を高温で焼
却した焼却残灰の処理方法に関し、特に、地下に深く掘
削して縦孔状の貯留状を構築し、無害化して所定の大き
さの塊状の焼却残灰を一時貯留して、後で有効利用可能
にすることにより、埋め立て処分を行う焼却残灰をなく
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】産業廃棄物を処理するために、小型の焼
却炉を用いて焼却処理することが一般に行われており、
前記小型の焼却処理場においては、家屋を壊した廃材の
ようなものから、プラスチックごみの混じったものま
で、多様な可燃ごみをまとめて焼却処理している。前記
小型の焼却処分場では、1日の処理能力が5〜数十トン
程度のものが多く設けられており、比較的低温で焼却す
ることが多いために、ダイオキシンやその他の有害ガス
の発生が問題となっている。また、前記小型の焼却炉に
おいては、比較的低温で焼却するために焼却残灰の発生
量が多く、一般に10〜20%の焼却残灰が発生すると
いわれている。前記焼却残灰のような廃棄物を埋め立て
処分するための処分場は、山間部を掘削して整地し、地
表面にゴムやビニールのシートを敷き詰めて遮水処理を
施し、前記廃棄物を所定の厚さで埋め立てた上を土で覆
い、廃棄物に雨水等が浸透した場合には、その滲出水を
別途処理して無害化するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、焼却
残灰は埋め立て処分場に運搬して埋め立て処理を行う
が、前記焼却残灰の発生量が多いことと、未燃焼成分を
多く含む等、有害物を多く含んだままの状態にあるとい
う問題があるといわれる。また、家庭から排出される一
般の生ごみや、可燃ごみと呼ばれる一般廃棄物を焼却処
理する一般廃棄物焼却場においても、燃焼残灰の発生量
が多く、それを埋め立て処分した時に、前記産業廃棄物
の場合と同様な環境に対する問題を持っている。ところ
が、前記埋め立て処分場の遮水処理に用いるシート類で
は、容易に破れたりすることが懸念されており、前記シ
ート類を複数層重ねて施工したとしても、その信頼性が
非常に低いものといわれる。したがって、埋め立て処分
場に長年貯蔵している間に、雨水が浸透したり、低温で
焼却した焼却残灰の化学変化等により変質し、有害成分
を多量に含む汚染された水が遮水処理層の破損部分を通
って地下水に沁み出したり、漏れ出すことがあって、周
囲の環境を汚染する等の問題もある。しかしながら、従
来の埋め立て処分場では、焼却処分場から排出される焼
却残灰の量が多いことと、埋め立てられた焼却残灰を密
封するための十分な対策が取りにくいという問題が解決
されてなく、焼却残灰の量を少なくすること、または再
利用に向けて処理すること等が課題となっている。
【0004】本発明は、既設の産業廃棄物焼却処分場の
敷地をそのまま用い、高温で焼却して大幅に減量し、無
害化した状態のスラグ状の焼却残灰を、施設内に設けた
縦孔に一次保管しておき、従来の産業廃棄物埋立場に捨
てることを必要とせず、前記焼却残灰が所定の量溜まっ
た状態で再利用に向けて供給できるようにする処理方法
を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、高温で焼却処
理した産業廃棄物処理方法に関する。本発明の請求項1
の発明は、既設の産業廃棄物もしくは一般廃棄物焼却炉
に代えて、廃棄物を高温で焼却処理する小型の高温焼却
炉を構築し、前記処分場の敷地内に地上から垂直に所定
の深さまで掘削して、孔壁に止水処理を施した大径の縦
孔として廃棄物貯留場を構築し、前記廃棄物貯留場に前
記小型の高温焼却炉から発生する焼却残灰を保管するこ
とを特徴とする。したがって、既設の産業廃棄物処分場
に設置している小型の焼却炉に代えて、小型の高温焼却
炉を設けるのみで新たな敷地等を求める必要がなく、容
易に高性能な焼却処理設備を構築できる。
【0006】請求項2の発明は、既設の産業廃棄物もし
くは一般廃棄物焼却炉を設置した焼却処分場の敷地内
で、既設の焼却炉に近接させて、廃棄物を高温で焼却処
理する小型の高温焼却炉を構築し、前記処分場の敷地内
に地上から垂直に所定の深さまで掘削して、孔壁に止水
処理を施した大径の縦孔として廃棄物貯留場を構築し、
前記廃棄物貯留場に前記小型の高温焼却炉から発生する
焼却残灰を保管することを特徴とする。そして、燃焼効
率の良くない既設の焼却炉から発生する焼却残灰を、さ
らに高温焼却炉で減量できるので、最終処分を行う焼却
残灰の量を少なくすることができる。また、低温焼却炉
から発生する焼却残灰を、高温で燃焼させて処理するこ
とにより、有害物が容易に分離しない状態の残灰として
排出されるので、焼却残灰を任意の目的に向けて供給す
ることが可能となる。
【0007】本発明において、既設の産業廃棄物もしく
は一般廃棄物焼却炉を設置した焼却処分場の敷地内で、
所定の深さで掘削して孔壁を止水処理した縦孔として廃
棄物貯留場を構築し、前記廃棄物貯留場に前記小型の高
温焼却炉から発生する焼却残灰を保管することが可能で
ある。また、前記廃棄物貯留場に保管する廃棄物の焼却
残灰が一定の量となった状態で、前記焼却残灰を任意の
目的に利用することが可能である。さらに、小型の高温
焼却炉から発生するスラグ状の焼却残灰を、金属成分と
非金属成分とに分離して、各々の成分を縦孔として構築
した廃棄物貯留場に別個に保管することができる。
【0008】前述したように、縦孔として構築した廃棄
物貯留場に、無害化処理を行ったスラグ状の焼却残灰を
貯留することにより、雨水や地下水の影響を受けない状
態で保存することができる。そして、一日当たりの焼却
残灰の排出量が少ない場合でも、一定の量が溜まった時
に、次の利用目的に向けて搬出して供給することができ
るので、少量ずつ処分する手間を省き、資源としての利
用に供することが可能となる。また、高温焼却炉からス
ラグの状態で排出される焼却残灰を、金属成分と非金属
成分とに分離して保管することにより、将来の金属成分
の利用に向けて供給することも可能となる。したがっ
て、焼却残灰の量を少なくできるとともに、それを後の
利用に供することができるので、従来の埋立処分場に埋
め立てる等の処理を行う必要がなくなる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の廃棄物処理方法
を説明する。本発明において、可燃性の産業廃棄物また
は、家庭ごみ等の一般廃棄物の焼却処理のために使用す
る高温焼却炉としては、例えば、特開2000−130
947号公報等に開示されているような、製鉄用の高炉
を小型化した形式の、小型の高炉を高温焼却炉として用
いる場合を例にして説明する。前記高炉形式の高温焼却
炉においては、廃棄物を1600〜2000℃の高温で
焼却することにより、ダイオキシン等の発生を防止し、
焼却残灰の発生量を非常に少なくできるような装置とし
て構成している。前記高温で焼却処分できる高炉形式の
高温焼却炉においては、焼却処理した焼却残灰は、金属
成分と無機質成分とがスラグ状に混合したものとして排
出される。また、例えば、鉄分等の金属成分を多く含む
廃棄物等を処理した場合には、一般の高炉の場合と同様
に、炉内で金属成分が無機質成分と層状に分離されて、
スラグ成分と分離された状態で各々排出される。前記ス
ラグ状の成分として排出される焼却残灰または、金属成
分が混合した状態で溶融塊は、従来の高炉から排出され
るスラグと同様に、排出された直後の温度が高いものに
水を散布する等して破砕することで、小さな塊状やペレ
ット状のものとし、取扱いが容易な状態にして排出する
ことができる。
【0010】前記高温焼却炉から排出される焼却残灰
を、貯留保管する等の処分を行うために、例えば、既設
の焼却処分場の敷地に縦孔を掘削し、その縦孔の孔壁に
コンクリートを打設して止水処理を施し、地下水と遮断
した貯留場を構築することができる。図1に示すよう
に、前記縦孔として構築する貯留場1は、例えば、直径
Dが10mで、深さHを50m程度に構築できるもの
で、前記縦孔として掘削する貯留場1の内壁2および孔
底3には、コンクリートを所定の厚さに打設して、鉄筋
コンクリートによる止水壁5を構築する。
【0011】なお、前記孔壁に施工する止水壁5として
は、貯留場1の内部に投入した焼却残灰を長期間保管で
き、縦孔の壁に止水性を保持させた状態で維持できるも
のであれば、コンクリートと鉄板を重ねて施工した止水
壁として構築することもできる。また、前記縦孔のコン
クリート壁や鉄板壁の内面にさらに樹脂による巻き立て
を行って、止水壁5のライニングによる縦孔の内外の遮
水性を良好に保持し、地下水が貯留場に侵入したりする
ことにより、内部に保管する焼却残灰が自然環境に触れ
ることを防止して、長期間保管できるような手段を構築
した貯留場を構築できる。さらに、前記貯留場1の上に
は任意の蓋6を設けることにより、貯留場1の内部に保
管する焼却残灰に雨水や、地下水等が侵入しないように
して保管できるようにする。
【0012】なお、前記縦孔としての貯留場1を掘削す
る際に発生する掘削土の量は、前述したように、直径が
10mで、深さが50mの場合には、約4000立方メ
ートルとなるが、前記地山の土の量に対して、掘削して
量が増大する土のボリュームは、約8000立方メート
ルとなる。前記掘削した土は、地下の深いところから掘
り出したものであり、既設の焼却処分場の周囲の表面の
土のように、汚染されていないものである。そこで、前
記縦孔を掘削する際に排出された土は、既設の処分場の
表土の上に厚く敷き込んで、それまでの小型の焼却炉で
の焼却処理によって排出された粉塵や燃焼ガスにより汚
染された処分場の表土を、新たに掘削した新鮮な土によ
り覆って、封じ込めるために用いることができる。
【0013】前述したようにして、縦孔を掘削した土
で、既設の処分場の地表面を覆う場合には、その覆い土
をローラ等を用いて圧密することができるのであるか
ら、5000平方メートルの敷地を全部覆ったとして
も、約1mかさ上げすれば良いものとなる。そして、そ
のような新鮮な土で既設の産業廃棄物焼却処分場の表土
を覆うことで、従来の焼却場から排出された排煙により
汚染された表土が、風雨に晒されないようにカバーする
ことができる。また、前記縦孔を掘削するためには、従
来より大口径の縦孔を掘削するために用いている装置
や、連続壁を構築するために用いられている、公知の掘
削装置を使用することが可能であり、特に、大口径の縦
孔の掘削に対応させた新しい掘削機を製作して使用する
必要はない。
【0014】前述したように、既設の産業廃棄物焼却処
分場や一般廃棄物焼却処理場の地表面下部を掘削して貯
留場1を構築し、前記貯留場1に焼却残灰を保管させる
ために、図2に示すような、焼却処理装置10を構築す
る。前記焼却処理装置10は、既設の焼却炉を壊した跡
地に構築することができるもので、低い温度で焼却処分
していた小型の焼却炉に代えて、高温焼却炉11を構築
することにより、焼却能力を大幅に向上させることがで
き、排出される焼却残灰の量を少なくすることができ
る。その他に、既設の焼却炉に隣接させて焼却処理装置
10を構築し、低温で焼却する焼却炉から発生する焼却
残灰を、新たな廃棄物と混合して高温焼却炉で再び焼却
することにより、焼却残灰の減量化を図るとともに有効
利用可能な資源として再生し、既設の焼却設備の焼却能
力を大幅に向上させることができる。
【0015】前記焼却処理装置10においては、小型の
高炉と類似する構成を有し、1日の処理量が5〜数10
トンの処理能力を有する高温焼却炉11を用いる。前記
高温焼却炉11に投入して燃焼処理するための原料とし
ては、任意の可燃ごみや不燃焼物を含んだ可燃性のご
み、従来の焼却炉では燃焼処理することが困難とされた
プラスチック類、タイヤ等の任意の廃棄物を原料とし
て、燃焼処理することができる。前記高温焼却炉11
は、1600〜2000℃で燃焼処理することができる
装置として、構成している装置であるから、例えば、1
000℃以下の温度で処理する一般の燃焼炉を用いた時
に、有害ガスが多量に発生するとされるごみ類のうち、
プラスチック類や廃タイやのような原料も、高温処理す
ることによって、有害ガスの発生しない処理を行うこと
ができる。
【0016】なお、前記高温焼却炉11により焼却処分
可能な原料としては、従来より産業廃棄物焼却場で燃焼
処理していたような、家屋を破壊した際に発生する木材
や、プラスチック類を含むごみ類のような建築廃材、ま
たは金属加工工場等の、一般の工場から排出される金属
に多量の油の混じった廃材を処理できる。また、前記産
業廃棄物の他に、一般の家庭から排出される可燃ごみ
や、粗大ごみのような可燃物と不燃物とが混合された状
態のごみ類、ペットボトルやビニールを含むプラスチッ
ク類等も処理できる。さらに、前記廃棄物を高温で加熱
するために、燃える成分としてゴムタイヤやプラスチッ
ク類を適宜混合して高温焼却炉11に投入することがで
きる。なお、前記産業廃棄物を焼却する場合には、土や
コンクリート等をできるだけ除去する前処理を行えば、
前記一般の産業廃棄物と家庭から発生する生ごみ、プラ
スチック製品等を混合し、一定の燃焼温度となるように
調合した焼却原料として用いることができ、金属成分が
含まれていた場合でも、分別せずにそのまま焼却処理す
ることができる。
【0017】前記燃焼処理可能な可燃物の他に、高温で
焼却処理可能な原料としては、一般の焼却処理装置から
排出される燃焼灰や、下水処理場からの汚泥等も、可燃
物と一緒にして混合処理することも可能である。なお、
前記下水処理場から排出される汚泥や、一般の低温燃焼
処理する焼却処理装置から排出される燃焼灰等は、一般
家庭やスーパーマーケット、食品加工工場等から排出さ
れる生ごみと混合する等の処理を行い、水分含有率の高
い生ごみ等と混合する等の処理を行うことができる。そ
して、高温焼却炉11に投入する時に、燃焼灰等の粉塵
が周囲に飛散しないようにするために、燃焼灰を水分含
有率の大きい生ごみに混合することや、所定の大きさの
塊として固形化する等の処理を行えば、高温焼却炉に供
給する際の取扱いを容易に行うことができる。
【0018】前記高温焼却炉11には一般の高炉の場合
と同様に、炉内に空気を供給するための送風装置12
と、燃料としてのガスや重油を供給する燃料供給装置1
2a等を設けて、必要に応じて燃料と空気とを炉内に供
給する。また、炉内に可燃性物質が多量に投入されてい
る状態では、送風装置12により空気の供給量を調整し
ながら燃焼させて、炉内の温度の制御と、排出ガスの無
害化を行うことができる。なお、前述したように、高温
焼却炉11を既設の低温焼却設備に付随させて構築する
場合には、既設の焼却炉から排出される排煙や燃焼ガス
を、高温焼却炉に供給する設備を設けることにより、高
温焼却炉での燃料消費量を少なくすることができる。ま
た、前記既設の焼却炉から排出される焼却残灰を、新た
な廃棄物と混合して高温焼却炉に供給することで、低温
焼却した残灰を溶融させて無害化し、減量化する処理を
容易に行うことができる。
【0019】前記高温焼却炉11により高温で焼却処理
する場合には、燃焼した残りの成分として金属成分と無
機質の成分が分離した状態で、従来の高炉の場合と同様
に排出されるので、前記燃焼残りの成分を排出させるた
めに、排出口14、14aを任意の位置に設けることが
できる。前記排出口14、14aから排出される焼却残
灰は、高温で処理されたものであるから、高炉から排出
されるスラグ等と同様に、流動性の大きいものとして流
出させて排出できる。そこで、前記高温焼却炉から排出
される焼却残灰を冷却処理部15、15aにより処理
し、例えば水を散布して破砕処理を行うか、あるいは自
然に冷却させて形成する塊状のものとして、廃棄物貯留
場1に投入して保管する。なお、前記焼却残灰は有害成
分をほとんど含まないのであるから自然に放置してもよ
く、細かく破砕する処理を行ったものでは、そのまま砂
利のようにコンクリートやアスファルトに混合して、再
利用することは当然可能である。
【0020】前記高温焼却炉11から排出される燃焼ガ
スは、炭酸ガスや水蒸気、その他の無害ガスであるか
ら、そのまま排出しても良いが、排熱を有効に利用して
から大気に放出しても良い。また、前記燃焼ガスに有害
成分が含まれている場合には、排気処理装置16を通し
て無害化する処理を行ってから大気に排出することがで
きる。前記燃焼ガスとともに微粒子成分が含まれている
ことが多いのであるから、前記排気処理装置16には、
例えばフィルター等を設けて微粒子成分を分離除去する
こと等の、任意の処理を行うことが可能である。
【0021】前述したように構成した焼却処理装置10
において、例えば、1600〜2000℃で燃焼処理す
ることにより、1〜0.5%の焼却残灰が発生するとい
われる。これは、従来方式の焼却炉による場合の20%
程度の焼却残灰が発生していたことに比較して、非常に
少ない量の焼却残灰の処理を行えば良いのであるから、
前記廃棄物貯留場に貯留する場合でも、焼却残灰の処理
を容易に行うことができる。そこで、10トン処理可能
な高温焼却炉を用いた場合に、処理量の1%が焼却残灰
として排出されたと仮定すれば、1日あたり100kgの
焼却残灰の処理を行えば良いのであり、その焼却残灰の
比重を2として考えると容積は1/2となり、50リッ
トル程度の容積となる。したがって、前記廃棄物貯留場
1の内容積を4000立方メートルとして構築した時に
は、約20年の間に発生する焼却残灰を貯留することが
可能になるが、この計算は、再利用を考えないで単純に
貯留する場合である。
【0022】前記焼却残灰は、将来の利用を考えて、ま
たは、多量に溜まった時点で利用目的を考えることがで
きるものであるから、例えば、一定の量が溜まった時
に、建築・土木の材料として利用する等の、他の利用目
的に向けて供給することが可能である。また、前記焼却
残灰は、現時点では特別の利用目的が考えられないもの
であるとしても、例えば、将来、金属成分から、特定の
金属を分離することができれば、利用可能な金属資源と
なることも考えられる。そこで、焼却残灰を産業廃棄物
埋め立て処分場に埋め立てて処分することは、公害が実
際に発生しなくても、従来の廃棄物のような不都合が懸
念される状況では、世間の抵抗が非常に大きいのである
から、既設の焼却処理施設に構築した貯留設備に一時的
に保管することができ、将来の有効利用に供給すること
が可能になる。
【0023】
【発明の効果】本発明の廃棄物処理方法は、前述したよ
うな方式を用いるのであるから、産業廃棄物または一般
廃棄物を焼却処理するための燃焼炉を、高温で焼却可能
な燃焼炉を用いることにより、任意の可燃性の廃棄物を
処理することができ、有害な燃焼ガスを排出することが
ない。そして、既設の焼却処分場に設置している焼却能
率の良くない焼却炉に代えて、小型の高温焼却炉を設け
るのみで新たな敷地等を求めることがなく、容易に高性
能な焼却処理設備を構築できる。また、燃焼効率の良く
ない既設の焼却炉から発生する焼却残灰を、さらに高温
焼却炉で減量できるので、最終処分を行う焼却残灰の量
を少なくすることができる。したがって、低温焼却炉か
ら発生する焼却残灰を、高温で燃焼させて処理すること
により無害化し、有害物が容易に分離しない状態の残灰
として排出されるので、焼却残灰を任意の目的に向けて
供給することが可能となる。
【0024】さらに、縦孔として構築した廃棄物貯留場
に、スラグ状の焼却残灰を貯留することにより、雨水や
地下水の影響を受けない状態で保存することができる。
そして、一日当たりの焼却残灰の排出量が少ない場合で
も、一定の量が溜まった時に、次の利用目的に向けて搬
出して供給することができるので、少量ずつ処分する手
間を省き、資源としての利用に供することが可能とな
る。また、高温焼却炉からスラグの状態で排出され、必
要に応じて破砕処理した焼却残灰を、金属成分と非金属
成分とに分離して保管することにより、将来の金属成分
の利用に向けて供給することも可能となる。したがっ
て、焼却残灰の量を少なくできるとともに、それを後の
利用に供することができるので、従来の埋立処分場に埋
め立てる等の処分を行う必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 廃棄物貯留場の構成を示す説明図である。
【図2】 焼却処理装置の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 廃棄物貯留場、 2 孔壁、 3 孔底、
5 ライニング、6 蓋部材、 10 焼却処理
装置、 11 高温焼却炉、12 送風装置、 1
3 原料、 14 排出口、15 冷却処理部、
16 排気処理装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小綿 仁敏 東京都新宿区高田馬場4−17−15 玉山国 際貿易株式会社内 Fターム(参考) 3K061 ND03 3K065 AA24 AB01 AC01 BA05 HA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設の産業廃棄物もしくは一般廃棄物焼
    却炉に代えて、廃棄物を高温で焼却処理する小型の高温
    焼却炉を構築し、 前記処分場の敷地内に地上から垂直に所定の深さまで掘
    削して、孔壁に止水処理を施した大径の縦孔として廃棄
    物貯留場を構築し、 前記廃棄物貯留場に前記小型の高温焼却炉から発生する
    焼却残灰を保管することを特徴とする廃棄物処理方法。
  2. 【請求項2】 既設の産業廃棄物もしくは一般廃棄物焼
    却炉を設置した焼却処分場の敷地内で、既設の焼却炉に
    近接させて、廃棄物を高温で焼却処理する小型の高温焼
    却炉を構築し、 前記処分場の敷地内に地上から垂直に所定の深さまで掘
    削して、孔壁に止水処理を施した大径の縦孔として廃棄
    物貯留場を構築し、 前記廃棄物貯留場に前記小型の高温焼却炉から発生する
    焼却残灰を保管することを特徴とする廃棄物処理方法。
  3. 【請求項3】 既設の産業廃棄物もしくは一般廃棄物焼
    却炉を設置した焼却処分場の敷地内で、所定の深さで掘
    削して孔壁を止水処理した縦孔として廃棄物貯留場を構
    築し、 前記廃棄物貯留場に前記小型の高温焼却炉から発生する
    焼却残灰を保管することを特徴とする請求項1または2
    に記載の廃棄物処理方法。
  4. 【請求項4】 既設の産業廃棄物もしくは一般廃棄物焼
    却炉を設置した焼却処分場の敷地内で、地上から垂直に
    所定の深さまで掘削して、孔壁に止水処理を施した大径
    の縦孔として廃棄物貯留場を構築し、 前記廃棄物貯留場に前記小型の高温焼却炉から発生する
    焼却残灰を保管することを特徴とする請求項3に記載の
    廃棄物処理方法。
  5. 【請求項5】 前記廃棄物貯留場に保管する廃棄物の焼
    却残灰が一定の量となった状態で、前記焼却残灰を任意
    の目的に利用することを特徴とする請求項4に記載の廃
    棄物処理方法。
  6. 【請求項6】 前記小型の高温焼却炉から発生するスラ
    グ状の焼却残灰を、金属成分と非金属成分とに分離し
    て、各々の成分を縦孔として構築した廃棄物貯留場に別
    個に保管することを特徴とする請求項1ないし5に記載
    の廃棄物処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018184809A (ja) * 2017-04-27 2018-11-22 旭有機材株式会社 人工芝に含まれる砂の再生方法

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