JP2002079507A - 生分解性繊維質成形体の製造方法。 - Google Patents

生分解性繊維質成形体の製造方法。

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JP2002079507A JP2000269577A JP2000269577A JP2002079507A JP 2002079507 A JP2002079507 A JP 2002079507A JP 2000269577 A JP2000269577 A JP 2000269577A JP 2000269577 A JP2000269577 A JP 2000269577A JP 2002079507 A JP2002079507 A JP 2002079507A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生分解性繊維質成形体の量産を可能とする生
分解性繊維質成形体の製造方法を提供する。 【解決手段】 60〜140メッシュで含水率が5〜8
重量%の植物性繊維質粉体80〜85重量部と、含水率
が5〜8重量%の植物性結合剤粉体20〜15重量部と
を混合し、混合粉体をキャビティーの周囲にキャビティ
ーに接して環状溝が形成された金型内で加熱圧縮成形す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生分解性繊維質成形
体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、食品容器、食器等に、合成樹脂成
形体が多用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】合成樹脂成形体は、自
然環境下で分解し難いので、戸外に廃棄放置されると環
境破壊を招く。容器リサイクル法の施行を控えて、一般
廃棄物として処理可能な、自然環境下で生分解されて土
壌と一体化する生分解性繊維質成形体の量産が望まれて
いる。従って本発明は、生分解性繊維質成形体の量産を
可能とする生分解性繊維質成形体の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、60〜140メッシュで含水率が
5〜8重量%の植物性繊維質粉体80〜85重量部と、
含水率が5〜8重量%の植物性結合剤粉体20〜15重
量部とを混合し、混合粉体をキャビティーの周囲にキャ
ビティーに接して環状溝が形成された金型内で加熱圧縮
成形することを特徴とする生分解性繊維質成形体の製造
方法を提供する。本発明に係る方法で製造された植物性
繊維成形体は、合成樹脂を全く含まず、自然環境下で生
分解されて土壌と一体化するので、容器リサイクル法下
でも、一般廃棄物として処理可能である。植物性繊維質
粉体を60メッシュ以下の粒度とすることにより、加熱
圧縮成形工程での型開き時の植物性繊維の膨張爆発を防
止することができる。混合粉体の含水率を8重量%以下
とすることにより、加熱圧縮成形工程での型開き時の水
蒸気爆発を防止することができる。植物性繊維の膨張爆
発と水蒸気爆発とを防止することにより、成形体の脱型
が容易になり成形体の量産が促進される。他方、植物性
繊維を140メッシュ未満の粒度まで粉砕し、或いは植
物性繊維を含水率5重量%未満まで乾燥させには、多大
な設備と手間とが必要となり、成形体の量産を阻害す
る。80〜85重量部の植物性繊維質粉体と20〜15
重量部の植物性結合剤粉体の混合粉体を金型内で加熱圧
縮成形することにより、合成樹脂成形体と同等の強度を
有する成形体が得られる。混合粉体をキャビティーの周
囲にキャビティーに接して環状溝が形成された金型に入
れることにより、型締め工程でキャビティーから溢れた
混合粉体を環状溝内に収容することができる。環状溝が
無いと、型締め工程でキャビティーから溢れた混合粉体
がキャビテー周辺で雌型と雄型との当接部に介在し、型
締め後の雄型のコアと雌型のキャビティーとの間の成形
隙間が設計値から変化して、所期の強度を有する成形体
が得られない。キャビティーの周囲にキャビティーに接
して環状溝が存在すれば、キャビティーから溢れた混合
粉体は環状溝に収容され、キャビテー周辺で雌型と雄型
との当接部に介在しない。この結果、型締め後の雄型の
コアと雌型のキャビティーとの間の成形隙間は設計値通
りとなり、所期の強度を有する成形体が得られる。植物
性繊維質素材として、木、草、籾殻、果実皮等毒性の無
いあらゆる植物素材を使用して良い。植物性結合剤粉体
として、小麦粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、タピオ
カ澱粉等、毒性の無いあらゆる種類の澱粉粉体を使用し
て良い。
【0005】本発明の好ましい態様においては、植物性
結合剤粉体は、澱粉粉体に寒天粉体が添加された混合粉
体である。澱粉粉体に寒天粉体を添加すると、結合剤の
流動性が増加し、高さの大きな成形体の製造が可能とな
る。
【0006】本発明の好ましい態様においては、含水率
40〜50重量%の植物性繊維質素材を150〜180
℃のスチームで洗浄殺菌し、加圧脱水し、加熱乾燥し、
衝撃粉砕して、含水率が5〜8重量%の植物性繊維質粉
体を得る。150〜180℃のスチームで洗浄殺菌する
ことにより、植物性繊維質素材が殺菌されると共に、植
物性繊維質素材内の酵素の作用が停止され、植物性繊維
質素材の自然色が維持される。この結果、衛生的で且つ
植物性繊維質素材の自然色が残存する成形体の製造が可
能となる。自然乾燥させた植物性繊維質素材の含水率は
40〜50重量%である。乾燥時間の短縮と省エネの観
点から含水率40〜50重量%の植物性繊維質素材を加
圧脱水した後に加熱乾燥するのが望ましい。含水率40
〜50重量%の植物性繊維質素材を直接加圧して脱水す
るには多大のエネルギーと時間とを要するが、スチーム
で洗浄殺菌して含水率を60〜75重量%まで増加させ
た後に加圧すると、少ないエネルギーで且つ短時間で含
水率約35重量%まで脱水することができる。含水率が
40重量%以上の植物性繊維質素材を加熱乾燥するには
長時間を要するが、含水率約35重量%まで脱水した植
物性繊維質素材は、加熱乾燥により、含水率約10重量
%まで短時間で脱水することが可能である。含水率約1
0重量%の乾燥した植物性繊維質素材を、加熱乾燥によ
り更に脱水するには長時間を要するが、衝撃粉砕して植
物性繊維質素材を微粒子化し且つ衝撃により発熱させる
ことにより、短時間で含水率5〜8重量%まで脱水する
ことが可能である。
【0007】本発明の好ましい態様においては、衝撃粉
砕して得た含水率が5〜8重量%の植物性繊維質粉体
を、外気から遮断した環境内で、上昇空気流に混入して
分級し、次いでサイクロン集塵機に導いて分級して、粒
度が60〜140メッシュで含水率が5〜8重量%の植
物性繊維質粉体を得る。衝撃粉砕して得た含水率が5〜
8重量%の植物性繊維質粉体を、上昇空気流に混入して
分級し、次いでサイクロン集塵機に導いて分級して、2
段階の分級を行い、且つ上昇気流の流速、上昇距離、サ
イクロン集塵機の仕様等を適正値に設定することによ
り、粒度が60〜140メッシュの植物性繊維質粉体を
得ることができる。含水率が5〜8重量%の植物繊維質
粉体を、外気から遮断した環境内で分級することによ
り、分級工程での植物繊維質粉体の加湿を防止すること
ができる。
【0008】本発明においては、キャビティーの周囲に
キャビティーに接して環状溝が形成され、キャビティー
の外周縁と環状溝の内周縁とにより山形断面の環状刃が
形成された雌型と、コアの周囲に雌型の環状刃に対峙し
て山形断面の第1環状突起が形成され、雌型の環状溝よ
りも径方向外方の部位に対峙して第1環状突起と同一高
さの矩形断面の第2環状突起が形成された雄型とを備え
ることを特徴とする粉体の加熱圧縮成形用金型を提供す
る。雌型のキャビティーの周囲にキャビティーに接して
環状溝が存在すれば、型締め工程でキャビティーから溢
れた混合粉体は環状溝に収容され、キャビテー周辺で雌
型と雄型との当接部に介在しない。この結果、型締め後
の雄型のコアと雌型のキャビティーとの間の成形隙間は
設計値通りとなり、所期の強度を有する成形体が得られ
る。型締め時に雌型の環状刃と雄型の第1環状突起とが
互いに当接することより、バリの形成が阻止される。こ
の結果、成形体の脱型後のバリ除去作業が無くなり、成
形体の量産が促進される。型締め時に雄型の矩形断面の
第2環状突起が雌型の上面に当接することにより、雄型
の第1環状突起と雌型の環状刃との当接部に過大な面圧
が発生するのが防止され、雄型の第1環状突起の頂部と
雌型の環状刃の頂部の損耗が抑制される。
【0009】本発明においては、60〜140メッシュ
の植物性繊維質粒子と、植物性結合剤と水分とから成
り、植物性繊維質粒子と植物性結合剤の重量比が80〜
85:20〜15であり、含水率が8重量%以下である
ことを特徴とする生分解性繊維質加熱圧縮成形体を提供
する。上記成形体は、合成樹脂を全く含まず、自然環境
下で生分解されて土壌と一体化するので、容器リサイク
ル法下でも、一般廃棄物として処理可能である。上記成
形体は、加熱圧縮成形体なので、合成樹脂成形体と同等
の強度を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施例に係る生分解
性繊維質成形体の製造方法を説明する。図1に示すよう
に、自然乾燥により含水率が40〜50重量%に低下し
た木、草、籾殻、果実皮等毒性の無い植物性繊維質素材
をホッパー1に投入する。図2に示すように、ホッパー
1は本体11と、本体11内で水平に延在する軸部材1
2とを備えている。軸部材12には多数の攪拌腕13が
取り付けられている。軸部材12はモータ14により回
転駆動される。軸部材12の回転に伴って回転する攪拌
腕13によりほぐされた植物性繊維質素材がホッパー1
から落下し、図示しないベルトコンベアにより、スチー
ム洗浄機2へ搬送される。
【0011】図3に示すように、スチーム洗浄機2は、
水平に延在する円筒状外殻21を備えている。円筒状外
殻21はメッシュ製の下部21aを備えている。円筒状
外殻21の両端には、開閉扉22a、22bが配設され
ている。円筒状外殻21内にメッシュ製の円筒状内殻2
3が配設されている。円筒状内殻23の内面には、螺旋
状突起23aが取り付けられている。円筒状外殻21と
円筒状内殻23との間に、複数の内殻支持ローラー24
が配設されている。複数の内殻支持ローラー24中の特
定のものは図示しないモーターにより回転駆動される駆
動ローラーであり、他のものは従動ローラーである。ス
チーム洗浄機2の開閉扉22aが開き、図示しないベル
トコンベアにより搬送された植物性繊維質素材が、円筒
状内殻23内に搬入される。開閉扉22aが閉じ、複数
の内殻支持ローラー24中の特定の駆動ローラーが回転
して、円筒状内殻23が回転する。螺旋状突起23aが
回転し、植物性繊維質素材は開閉扉22bへ向けて搬送
される。150〜180℃のスチームが、円筒状外殻2
1の開閉扉22a近傍部に形成された開口を介して円筒
状外殻21に供給され、円筒状外殻21の開閉扉22b
近傍部に形成された開口を介して円筒状外殻21から排
出される。スチームはメッシュ製の円筒状内殻23内に
流入し、搬送中の植物性繊維質素材を洗浄殺菌すると共
に、植物性繊維質素材の含水率を60〜75重量%まで
増加させる。スチームによって高温加熱されることによ
り、植物性繊維質素材中の酵素の働きが停止し、植物性
繊維質素材の自然色が維持される。植物性繊維質素材か
ら除去された石、砂、ゴミ、植物性繊維質素材から滴下
した水は、円筒状内殻23のメッシュと、円筒状外殻の
下部21aのメッシュとを介してスチーム洗浄機2から
排出される。植物性繊維質素材が開閉扉22bの近傍ま
で搬送されると、開閉扉22bが開き、洗浄殺菌され加
湿された植物性繊維質素材は、スチーム洗浄機2から排
出される。スチーム洗浄機2から排出された植物性繊維
質素材は、図示しないベルトコンベアにより、絞り機3
へ搬送される。
【0012】図4に示すように、絞り機3は、ホッパー
31と、ホッパー31の下端に接続されたエルボ32
と、エルボ32の吐出口に接して配設された上ローラー
33a、下ローラー33bとを備えている。下ローラー
33bは図示しないモーターにより回転駆動される駆動
ローラーであり、上ローラー33aは従動ローラーであ
る。上ローラー33aは図示しない駆動装置により上下
に駆動される。図示しないベルトコンベアにより搬送さ
れた植物性繊維質素材は、絞り機3のホッパー31に投
入される。植物性繊維質素材は、エルボ32を通って、
高速回転する上ローラー33aと下ローラー33bとの
間に引き込まれ、加圧脱水される。含水率を60〜75
重量%まで増加させた植物性繊維質素材を一対のローラ
ーに通して加圧脱水することにより、植物性繊維質素材
は瞬時に含水率約35重量%まで脱水される。脱水され
た植物性繊維質素材は、絞り機3から排出される。絞り
機3から排出された板状の植物性繊維質素材は、図示し
ないベルトコンベアにより、乾燥機4へ搬送される。
【0013】図5に示すように、乾燥機4は、水平に延
在する円筒状外殻41を備えている。円筒状外殻41の
両端には入口41aと出口41bとが形成されている。
円筒状外殻41内にメッシュ製の円筒状内殻42が配設
されている。円筒状内殻42の両端には、円筒状外殻4
1の入口41aと出口41bとに対峙して、入口42a
と出口42bとが形成されている。円筒状内殻42の内
面には、螺旋状突起42cが取り付けられている。円筒
状内殻42内に、入口42aに対峙して複数の攪拌腕が
取り付けられた軸部材43が配設されている。軸部材4
3は円筒状内殻42と同軸に延在している。軸部材43
は図示しない支持部材を介して円筒状内殻42に固定さ
れている。円筒状外殻41と円筒状内殻42との間に、
複数の内殻支持ローラー44が配設されている。複数の
内殻支持ローラー44中の特定のものは図示しないモー
ターにより回転駆動される駆動ローラーであり、他のも
のは従動ローラーである。図示しないベルトコンベアに
より搬送された板状の植物性繊維質素材が、円筒状外殻
の入口41aと円筒状内殻の入口42aとを通って、円
筒状内殻42内に搬入される。複数の内殻支持ローラー
44中の特定の駆動ローラーが回転して、円筒状内殻4
2が回転する。軸部材43が円筒状内殻42と共に回転
し、軸部材43に取り付けられた攪拌腕が回転し、板状
の植物性繊維質素材は、円筒状内殻42に搬入される際
にほぐされる。ほぐされた植物性繊維質素材は、回転す
る螺旋状突起42cにより、出口42bへ向けて搬送さ
れる。250℃に加熱された空気が、円筒状外殻41の
入口41a近傍部に形成された開口を介して円筒状外殻
41に供給され、円筒状外殻41の出口41b近傍部に
形成された開口を介して、150℃の排気となって円筒
状外殻41から排出される。高温の空気がメッシュ製の
円筒状内殻42内へ流入し、含水率約35重量%の植物
性繊維質素材は、高温空気により短時間で、含水率約1
0重量%まで乾燥される。含水率約10重量%まで乾燥
された植物性繊維質素材は、円筒状内殻の出口42bと
円筒状外殻41の出口41bとを通って、乾燥機4から
排出される。乾燥機4から排出された植物性繊維質素材
は、円筒状外殻41の出口41bに対峙して配設され
た、搬送パイプ5により粉砕機6へ搬送される。
【0014】図5に示すように、搬送パイプ5は、パイ
プ本体51と、パイプ本体51の内面に形成された螺旋
状突起52と、パイプ本体51を回転駆動する図示しな
い駆動装置とを備えている。パイプ本体51が回転し、
パイプ本体51と共に螺旋状突起52が回転することに
より、パイプ本体51内の植物性繊維質素材が外気から
遮断された状態で搬送される。植物性繊維質素材が外気
から遮断されることにより、含水率約10重量%まで乾
燥された植物性繊維質素材が搬送中に加湿される事態の
発生が防止される。
【0015】図6に示すように、粉砕機6は、ホッパー
61aと粉砕室61bと粉体吐出室61cとを有するケ
ース61を備えている。粉砕室61b内に回転板62が
収容されている。複数の衝撃ピン63が、回転板62の
両面外縁部に周列放射状に取り付けられている。複数の
衝撃ピン64が、複数の衝撃ピン63に噛み合うよう
に、周列放射状に粉砕室61bの囲壁に取り付けられて
いる。回転板62の径方向外方に、環状メッシュ65が
配設されている。回転板は図示しないモーターを介して
回転駆動される。搬送パイプ5により搬送された植物性
繊維質素材は、ホッパー61aに投入され、粉砕室61
bの中央部に搬入される。回転板62が回転し、回転板
62から摩擦力を受けて植物性繊維質素材も回転する。
回転に伴う遠心力により植物性繊維質素材は径方向外方
へ移動する。回転板62の外縁部に到達した植物性繊維
質素材は、衝撃ピン63、64から衝撃力を受けて粉砕
され、植物性繊維質粉体となる。植物性繊維質素材に衝
撃力が加わることにより、熱が発生する。(表面積/体
積)の大きな植物性繊維質粉体は、衝撃で発生した熱に
より、短時間で含水率5〜8重量%まで脱水される。含
水率5〜8重量%の植物性繊維質粉体は、環状メッシュ
65を通過して粉体吐出室61cに流入する。粉体吐出
室61cに流入した植物性繊維質粉体は、搬送パイプ5
により、分級機7へ搬送される。
【0016】図7に示すように、分級機7はホッパー7
1を備えている。直立した送風パイプ72aの上端部が
ホッパー71の傾斜した底壁を貫通してホッパー71内
まで延びている。ホッパー71に隣接してサイクロン集
塵機73が配設されている。ホッパー71の頂部から延
びる送風パイプ72bがサイクロン集塵機73の上部に
接線状に接続している。サイクロン集塵機73の頂部か
ら延びる送風パイプ72cがフィルター74に接続して
いる。フィルター74から延びる送風パイプ72dが遠
心送風機75の吸入口に接続している。遠心送風機75
の吐出口から延びる送風パイプ72eが送風パイプ72
aの下端に接続している。ホッパー71の下端から延び
るパイプ76aが送風パイプ72aの下部に接続してい
る。サイクロン集塵機73の下端から延びるパイプ76
bが送風パイプ72aの下部に接続している。遠心送風
機75から吹き出した空気は、図7で実線矢印で示すよ
うに、送風パイプ72eを通って送風パイプ72aの下
端に流入し、送風パイプ72aを上昇してホッパー71
へ流入する。ホッパー71内を上昇した空気は、ホッパ
ー71の頂部から送風パイプ72bを通って、サイクロ
ン集塵機73の上部に接線状に流入する。サイクロン集
塵機73へ流入した空気は、サイクロン集塵機73内を
旋回した後、サイクロン集塵機73の頂部から送風パイ
プ72cを通って、フィルター74へ流入する。フィル
ター74へ流入した空気は、送風パイプ72dを通って
遠心送風機75へ還流する。搬送パイプ5により搬送さ
れた植物性繊維質粉体は、白抜き矢印で示すように、送
風パイプ72aの下部に搬入される。送風パイプ72a
を流れる上昇空気流に連行されて、植物性繊維質粉体は
送風パイプ72a内を上昇し、ホッパー71に流入す
る。ホッパー71内で空気流速が低下することにより、
植物性繊維質粉体が空気流から受ける浮力が低下する。
植物性繊維質粉体中の粗大粒子が、一点鎖線の矢印で示
すように、ホッパー71の下端へ向けて落下し、パイプ
76aを通って送風パイプ72aの下部に還流する。植
物性繊維質粉体中の微粒子は、白抜き矢印で示すよう
に、ホッパー71の頂部から送風パイプ72bを通って
サイクロン集塵機73に流入する。サイクロン集塵機7
3に流入した植物性繊維質粉体中の微粒子は、空気流と
共に旋回する。旋回により発生する遠心力により、植物
性繊維質粉体中の中程度の粗大粒子が、サイクロン集塵
機73の側壁に衝突し、一点鎖線の矢印で示すように、
側壁に沿って落下する。中程度の粗大粒子は、サイクロ
ン集塵機73の下端からパイプ76bを通って送風パイ
プ72aの下部に還流する。植物性繊維質粉体中の微粒
子は、白抜き矢印で示すように、サイクロン集塵機73
の頂部から送風パイプ72cを通ってフィルター74に
流入する。フィルター74により植物性繊維質粉体が捕
獲され、空気のみが送風パイプ72dを通って遠心送風
機75に還流する。ホッパー71とサイクロン集塵機7
3とによって、2段階に亘って分級され、且つホッパー
71内での上昇空気流の流速、ホッパー71の頂部まで
の上昇距離、サイクロン集塵機73の仕様等が適正値に
設定されることにより、粒度が60〜140メッシュの
植物性繊維質粉体のみが、フィルター74に捕獲され
る。含水率が5〜8重量%の植物繊維質粉体を、外気か
ら遮断した環境内で分級することにより、分級工程での
植物繊維質粉体の加湿が防止される。フィルター74に
捕獲された粒度が60〜140メッシュで含水率が5〜
8重量%の植物繊維質粉体は、搬送パイプ5により混合
機8へ搬送される。
【0017】混合機8において、含水率5〜8重量%の
植物性繊維質粉体80〜85重量部に、含水率が5〜8
重量%の植物性結合剤粉体20〜15重量部が混合され
る。植物性繊維質粉体と澱粉粉体の混合粉体は、搬送パ
イプ5によりプレス機9へ搬送される。
【0018】プレス機9は図8に示す金型91を備えて
いる。金型91は、雌型92と雄型93とにより構成さ
れている。雌型92のキャビティー92aの周囲に、キ
ャビティー92aに接して環状溝92bが形成されてい
る。キャビティー92aの外周縁と環状溝92bの内周
縁とにより山形断面の環状刃92cが形成されている。
雄型93のコア93aの周囲に、雌型92の環状刃92
cに対峙して山形断面の第1環状突起93bが形成さ
れ、雌型92の環状溝92bよりも径方向外方の部位に
対峙して第1環状突起93bと同一高さの矩形断面の第
2環状突起93cが形成されている。搬送パイプ5によ
り搬送された植物性繊維質粉体と澱粉粉体の混合粉体
は、雌型のキャビティー92aに投入される。雄型93
が押し下げられ、雄型93の第1環状突起93bが雌型
92の環状刃92cに当接し、雄型93の第2環状突起
93cが雌型92の上面に当接して、金型91が型締め
される。型締めされた金型91内で、植物性繊維質粉体
と澱粉粉体の混合粉体は、200〜1000tプレス機
を用い、170〜200℃、5〜7秒の温度、加圧時間
下で加熱圧縮成形される。雄型93が引き上げられて金
型91が型開きされ、植物性繊維質成形体が雌型92か
ら脱型される。脱型された植物性繊維質成形体は合成樹
脂成形体と同等の強度を有する。成形時間が極く短いの
で、高温でも成形体は焦げない。
【0019】植物性繊維質粉体は60〜140メッシュ
の粒度であり、混合粉体の含水率は5〜8重量%なの
で、型開き時の植物性繊維の膨張爆発と水蒸気爆発とが
防止される。この結果、植物性繊維質成形体の脱型が容
易になり植物性繊維質成形体の量産が促進される。型締
め工程でキャビティー92aから溢れた混合粉体は環状
溝92bに収容され、キャビテー92a周辺で雌型92
と雄型93との当接部に介在しない。この結果、型締め
後の雄型93のコア93aと雌型92のキャビティー9
2aとの間の成形隙間は設計値通りとなり、所期の強度
を有する植物性繊維質成形体が得られる。型締め時に、
雄型93の矩形断面の第2環状突起93cが雌型92の
上面に当接することにより、雄型93の第1環状突起9
3bと雌型92の環状刃92cとの当接部に過大な面圧
が発生するのが防止され、雄型93の第1環状突起93
bの頂部と雌型92の環状刃92cの頂部の損耗が抑制
される。
【0020】上記の各装置の駆動電源は、ディーゼル発
電機による自家発電によって賄われる。400〜750
℃のディーゼル発電機の排ガスを熱交換機に通し、15
0℃程度まで低温化して外部環境へ排出する。この結果
外部環境の悪化が抑制される。排ガスとの熱交換によっ
て加熱された250℃の高温空気が、乾燥機4に供給さ
れる。乾燥機4から排出された150℃の空気が、追焚
されて180℃まで加熱された後、プレス機9に供給さ
れ、金型加熱用オイルヒーターのオイルを加熱する。発
電機のラジエターで発生したスチームが追焚されて15
0〜180℃まで加熱され、スチーム洗浄機2に供給さ
れる。上記構成により、徹底的な省エネが図られてい
る。
【0021】本実施例に係る方法で製造された植物性繊
維成形体は、合成樹脂を全く含まず、自然環境下で生分
解されて土壌と一体化するので、容器リサイクル法下で
も、一般廃棄物として処理可能である。本実施例に係る
方法によれば、植物性繊維質粉体の生成と、混合粉体の
加熱圧縮成形とが短時間で行われ、植物性繊維質成形体
の量産が促進される。
【0022】
【発明の効果】本発明により、生分解性繊維質成形体の
量産を可能とする生分解性繊維質成形体の製造方法が提
供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る生分解性繊維質成形体の
製造方法の工程図である。
【図2】本発明の実施例に係る生分解性繊維質成形体の
製造方法で使用されるホッパーの断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る生分解性繊維質成形体の
製造方法で使用されるスチーム洗浄機の断面図である。
(a)は側断面図であり、(b)は横断面図である。
【図4】本発明の実施例に係る生分解性繊維質成形体の
製造方法で使用される絞り機の断面図である。
【図5】本発明の実施例に係る生分解性繊維質成形体の
製造方法で使用される乾燥機の断面図である。(a)は
側断面図であり、(b)は横断面図である。
【図6】本発明の実施例に係る生分解性繊維質成形体の
製造方法で使用される粉砕機の断面図である。
【図7】本発明の実施例に係る生分解性繊維質成形体の
製造方法で使用される分級機の構成図である。
【図8】本発明の実施例に係る生分解性繊維質成形体の
製造方法で使用されるプレス機が備える金型の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ホッパー 2 スチーム洗浄機 3 絞り機 4 乾燥機 5 搬送パイプ 6 粉砕機 7 分級機 8 混合機 9 プレス機 91 金型
フロントページの続き (71)出願人 500417708 田中 和弘 滋賀県甲賀郡甲西町菩提寺1583−33 (71)出願人 500417719 鎌本 隆司 兵庫県佐用郡三日月町上本郷336 (72)発明者 田中 清一 兵庫県揖保郡新宮町鍛冶屋711 Fターム(参考) 2B260 AA20 BA01 BA07 BA08 BA18 BA27 CC03 CD30 DA11 DA13 DD03 EA05 EB02 EB05 EB06 EB19 EB21 EC08 EC18 4F204 AA01 AC04 AE10 FA02 FB01 FE06 FH06 FN11 FN15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 60〜140メッシュで含水率が5〜8
    重量%の植物性繊維質粉体80〜85重量部と、含水率
    が5〜8重量%の植物性結合剤粉体20〜15重量部と
    を混合し、混合粉体をキャビティーの周囲にキャビティ
    ーに接して環状溝が形成された金型内で加熱圧縮成形す
    ることを特徴とする生分解性繊維質成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 植物性結合剤粉体は、澱粉粉体に寒天粉
    体が添加された混合粉体であることを特徴とする請求項
    1に記載の生分解性繊維質成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 含水率が40〜50重量%の植物性繊維
    質素材を150〜180℃のスチームで洗浄殺菌し、加
    圧脱水し、加熱乾燥し、衝撃粉砕して、含水率が5〜8
    重量%の植物性繊維質粉体を得ることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の生分解性繊維質成形体の製造方法。
  4. 【請求項4】 衝撃粉砕して得た含水率が5〜8重量%
    の植物性繊維質粉体を、外気から遮断した環境内で、上
    昇空気流に混入して分級し、次いでサイクロン集塵機に
    導いて分級して、60〜140メッシュで含水率が5〜
    8重量%の植物性繊維質粉体を得ることを特徴とする請
    求項3に記載の生分解性繊維質成形体の製造方法。
  5. 【請求項5】 キャビティーの周囲にキャビティーに接
    して環状溝が形成され、キャビティーの外周縁と環状溝
    の内周縁とにより山形断面の環状刃が形成された雌型
    と、コアの周囲に雌型の環状刃に対峙して山形断面の第
    1環状突起が形成され、雌型の環状溝よりも径方向外方
    の部位に対峙して第1環状突起と同一高さの矩形断面の
    第2環状突起が形成された雄型とを備えることを特徴と
    する粉体の加熱圧縮成形用金型。
  6. 【請求項6】 60〜140メッシュの植物性繊維質粒
    子と、植物性結合剤と水分とから成り、植物性繊維質粒
    子と植物性結合剤の重量比が80〜85:20〜15で
    あり、含水率が8重量%以下であることを特徴とする生
    分解性繊維質加熱圧縮成形体。
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