JP2002072136A - 偽像を抑制した広視角3次元画像表示システム - Google Patents

偽像を抑制した広視角3次元画像表示システム

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JP2002072136A JP2000261223A JP2000261223A JP2002072136A JP 2002072136 A JP2002072136 A JP 2002072136A JP 2000261223 A JP2000261223 A JP 2000261223A JP 2000261223 A JP2000261223 A JP 2000261223A JP 2002072136 A JP2002072136 A JP 2002072136A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有害な偽像のもとになる寝た角度の光線に対
しては全反射させて外に出ないよう構成し、広い視角で
3次元像が観測可能で、かつ偽像を完全に抑制する偽像
を抑制した広視角3次元画像表示システムを提供する。 【解決手段】 偽像を抑制した広視角3次元画像表示シ
ステムにおいて、白色点光源アレイ2とカラーフィルタ
4の間に屈折率が1より大きい透明媒体3を挿入するこ
とにより、屈折により前記透明媒体3の外では光線がよ
り広がることを利用して、3次元画像の観測域を広げる
とともに、3次元画像表示のために当該点光源からの光
線を選択、色づけする働きをもつ当該カラーフィルタ4
に隣接の点光源から混入し、有害な偽像のもとになる寝
た角度の光線に対しては全反射させて外に出ないよう
し、偽像再生を抑制できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偽像を抑制した広
視角3次元画像表示システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の立体像記録再生技術としては光の
コヒーレンスを用いたホログラフィとコヒーレンスを用
いず複数の画像を用いる方法がある。後者には右眼用、
左眼用の平面像を記録し、再生時に、右眼用は右目に、
左眼用は左目で見えるように工夫した2眼式ステレオス
コープタイプと多視点からの画像を用いた多眼方式に大
別できる。
【0003】2眼式の代表例には偏光眼鏡を用いる立体
映画やレンチギュラーを用いた立体テレビなどがある
が、これらは立体的に見えるが3次元像を再現していな
いので、見る位置を変えても映像は変わらず、裏側が見
えてくると言うわけにはいかないので擬似的立体像再生
と言える。
【0004】多眼式のものは、ステレオスコープを単に
多眼化した多眼パララックス方式と多眼で撮影した多眼
像を撮影の逆過程で再投影して見るインテグラルホトグ
ラフィが従来のものの代表例である。さらに、最近、本
願発明者は、カラーフィルタに描かれた多視点像群を白
色点光源アレイで投影することにより物体からの散乱光
に相当する光線群を人為的に生成し、3次元像を創生す
る「光線再生法」を提案している(特開平10−239
785号参照)。この方法によって既に簡単な物体では
ほぼ満足できる3次元像生成に成功している。
【0005】また、本願発明者は、その方法の問題点で
ある表示システム近傍での像の生成が困難であるという
点を改良したものとして、この近傍の画像情報に対して
は3次元像の再生をあきらめ、さらに視差もなくして、
すべて点光源アレイの面に集めて背景(あるいは前景)
として再生する「背景付き立体像再生装置」を提案して
いる(特願2000−43742号)。さらに、表示部
近傍では光線再生ではなくパララックスを用いた立体画
像として表現できるようにした「光線再生と影絵型多眼
パララックスを兼用した3次元画像表示システム」を提
案している。上記3つの光線再生を基本とする3次元画
像表示システムは従来の多眼パララックス方式やインテ
グラルホトグラフィに比し、簡便でありかつ立体像再生
可能域の深さや観測可能域の広さなどに優れた優秀な方
式であるが、それでも、カラーフィルタの1セクション
には対応する1つの白色点光源からの光線以外に隣接白
色点光源からの光線の混入が生じやすく、これによる偽
像が生じると言う問題点をもっている。白色点光源と対
応するカラーフィルタの1セクション毎に、それぞれの
仕切をつければ、偽像の発生は防げるが、これはかなり
面倒で高価になり、また、3次元像の観測領域がこれで
広がるわけでもない。
【0006】広い視角にわたり偽像の出現無しに3次元
立体像を観測できる簡便で経済的な方法の開発が待たれ
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、従来の技術と
関連させて、発明が解決しようとする課題について以下
詳細に説明する。
【0008】光線再生を基本とする立体画像表示全般に
共通の問題であるので、ここでは、その代表として白色
点光源アレイとその前面(観測者側)に配置したカラー
フィルタにより、物体からの散乱光線に相当する光線を
再現し、あたかもそこに3次元物体が存在するかのよう
に、3次元像を再生する光線再生型3次元画像表示を代
表例にとって説明する。
【0009】図9に立体視の原理を示す。観測者101
立体像を見るとき、両眼に物体からの散乱光線が届く
ことが必要であるが、ホログラフィで用いている波面情
報などはとくに必要ではない。
【0010】図9では方位、距離の異なる2点P,Qを
観測物体としている。観測者101へ向かってくる光線
の方向で物体の方位がわかり、点物体を見通す両眼の視
差角で距離が察知される。ここでは有限の線で表してい
るが、実際には光線は無数ある。このような光線が再生
できれば、実際の2点P,Qがなくても、観測者101
には2点が立体的に見えることになる。
【0011】さて、このような光線を人為的に生成し、
立体像を観測できるようにしたのが、光線再生法であ
る。
【0012】図10に光線再生法の基本構成を示す。無
数の光線を再現することは不可能であるので、面状に分
布した白色点光源アレイ102を通る光線だけを再現す
る方法をとっている。白色点光源アレイ102とこれに
対向して置かれたカラー像フィルタ(以下、カラーフィ
ルタという)103上で点光源一つ一つに対応して空間
の1点のみ透過可能な点型カラーフィルタを配置すれ
ば、この2点(点光源と透過点)を結ぶ直線方向に進む
カラーのついた光線が再生できる。
【0013】これらの光線が1点P′で集まり、また広
がって進めば、あたかも点P′からの光線が来ているよ
うに観測者104には観測され、点P′が3次元的に見
えるのである。
【0014】図10に示したように、観測像は表示部
(白色点光源アレイと空間カラーフィルタ)の前部(観
測者側)にも後部(観測者と反対側)Q′にも形成でき
る。
【0015】3次元物体は点の集合であり、像フィルタ
に点ではなく適当な多視角からの透過像が記録されてお
れば、この構成で3次元物体が再現される。これが光線
再生方式の3次元画像表示の原理である。
【0016】図11は偽像発生を説明する図であり、こ
の図において、110は表示部、111は白色点光源ア
レイ、112は白色点光源、113はカラーフィルタ、
114はカラーフィルタの1セクション、115は観測
者、116は偽像が見えない3次元画像観測可能域を示
している。ここでは、光線再生方式で正しい点像Qを再
生している場合について考えている。ある白色点光源1
12からの光がその白色点光源112に対応するカラー
フィルタ113のセクション114でなく隣接する別の
点光源に対応するセクション114の透過点を通過して
光線を生成することもある。この図では、これにより、
偽像Q′,Q″等ができている状況を示している。この
結果、観測者115が正面から少し横に回れば、この偽
像が眼に入ってしまう。カラーフィルタ113の隣接セ
クション114に混入する光線が見えず、正しい3次元
像のみが観測できる領域はかなり限定されていることが
分かる。カラーフィルタ113と白色点光源アレイ11
1の間隔が離れている場合は同時に正しい像と偽像が同
時に見えることもある。
【0017】図12は各白色点光源ごとにそれに対応す
るカラーフィルタのセクション以外には光が行かないよ
うに遮蔽仕切りを用いた例である。この図において、1
20は表示部、121は白色点光源アレイ、122は白
色点光源、123はカラーフィルタ、124はカラーフ
ィルタの各セクション、125は仕切り、126は観測
者、127は3次元画像が観測可能な領域、Pは正しい
点像を示している。
【0018】図12によれば、観測可能域は広がらない
が偽像は発生しない。他にも指向性をもつ白色点光源を
用いる方法もあるが、いずれも白色点光源数が多いこと
などから面倒で経済性にも問題が生じる。
【0019】また、白色点光源部とカラーフィルタを接
近させる方法は簡便ではあるが、カラーフィルタの指向
性や工作上の問題など難点も多い。
【0020】本発明は、上記状況に鑑みて、広い視角で
3次元像が観測可能で、かつ偽像を完全に抑制する偽像
を抑制した広視角3次元画像表示システムを提供するこ
とを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 〔1〕偽像を抑制した広視角3次元画像表示システムに
おいて、白色点光源アレイとカラーフィルタの間の全部
あるいはその一部に屈折率が1より大きい透明媒体を挿
入することにより、屈折により透明媒体の外では光線が
より広がることを利用して、3次元画像の観測域を広げ
るとともに、この3次元画像表示のために当該白色点光
源からの光線を選択、色づけする働きをもつ前記カラー
フィルタの当該セクションに隣接の白色点光源から混入
し、有害な偽像のもとになる寝た角度の光線に対しては
全反射させて外に出ないようし、偽像再生を抑制できる
ようにした、広い視角で3次元像が観測可能でかつ偽像
を完全に抑制したことを特徴とする。
【0022】〔2〕上記〔1〕記載の偽像を抑制した広
視角3次元画像表示システムにおいて、前記カラーフィ
ルタと観測者の間、あるいは前記白色点光源アレイと前
記カラーフィルタの間の一方あるいは双方にレンズを挿
入し、見え方やフィルタ設計に自由度を持たせることを
特徴とする。
【0023】〔3〕上記〔1〕又は〔2〕記載の偽像を
抑制した広視角3次元画像表示システムにおいて、前記
白色点光源アレイとして白色光源と散乱板及びピンホー
ルアレイの組み合わせで代用することを特徴とする。
【0024】〔4〕上記〔1〕、〔2〕又は〔3〕記載
の偽像を抑制した広視角3次元画像表示システムにおい
て、前記カラーフィルタを液晶パネルなどの動的制御が
可能な空間変調パネルとして、再生3次元画像を動画化
することを特徴とする。
【0025】〔5〕偽像を抑制した広視角3次元画像表
示システムにおいて、屈折率が1より大きい透明媒体
を、画像パネルあるいは、カラーフィルタとパララック
スバリア、スリット、あるいはピンホールアレイまたは
マイクロレンズアレイの間に配置し、全反射を利用して
隣接画像の混入を防ぎ、偽像の発生を抑圧することを特
徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0027】図1は本発明の偽像を抑制した広視角3次
元画像表示システムの基本構成を示す図である。
【0028】この図において、1は表示部、2は白色点
光源アレイ、3は屈折率が1より大きい透明媒体、4は
カラーフィルタ(液晶でもよい)、5は観測者、6は再
生3次元像、7は白色点光源アレイより放射している白
色光、8は光線の屈接を示している。
【0029】この図1に示すように、白色点光源アレイ
2より出た光線7はカラーフィルタ4によりその一部は
適当な強度と色づけをされ、3次元像を形成する光線に
変換される。
【0030】「光線再生型3次元画像表示装置」、「背
景付き立体像再生装置」または「光線再生と影絵型多眼
パララックスを兼用した3次元画像表示システム」など
の方式により、表示部1近傍の像再生に関しては、カラ
ーフィルタの機能は若干異なるが、いずれも基本的には
光線再生法を使っていることに変わりはない。白色点光
源アレイ2とカラーフィルタ4の間には屈折率が1より
大きい透明媒体(透明板)3が挿入されている。カラー
フィルタ4は非常に薄いのでここでの光路変化は無視す
ると、白色光源とカラーフィルタ4で生成された光線は
カラーフィルタ4を通ると屈折され(正確には透明媒体
3を出ると屈折され)、より寝た角度、つまり広角で外
に出てくる。従って、当然、カラーフィルタ4のフィル
タの空間パターンはこの屈折効果を考慮して描いてい
る。光線が寝ることにより、後述するように3次元像の
観測可能域は広がる。
【0031】図2は本発明の偽像を抑制した広視角3次
元画像表示システムの透明体が白色光源アレイとカラー
フィルタの間隙の全部を埋めず一部を占める場合の構成
例を示す図である。この図において、11は白色点光源
アレイ、12は屈折率が1より大きい透明媒体、13は
カラーフィルタ、14は観測者、15は再生3次元像で
ある。
【0032】図3は本発明の偽像を抑制した広視角3次
元画像表示システムの白色点光源アレイを白色光源と散
乱板およびピンホールアレイを用いて代用した構成例を
示す図である。この図において、21は白色光源、22
は散乱体、23は白色光源と散乱体からなるバックライ
ト、24はピンホールアレイ、25は白色点光源アレイ
に相当する部分、26は屈折率が1より大きい透明媒
体、27はカラーフィルタ、28は観測者、29は再生
3次元像である。
【0033】また、図4はレンズを用いた構成例であ
り、この図において、31は白色点光源アレイ、32は
屈折率が1より大きい透明媒体、33はカラーフィル
タ、34はレンズ、35は観測者、36は再生3次元像
である。
【0034】これにより、再生3次元像36の奥行きや
大きさ、広がり角などを調整でき立体像の生成に多様性
を与えることができる。
【0035】さらに、図5は本発明を従来の多眼パララ
ックスに適用した構成例を示す図である。この図におい
て、40は多視角像表示部、41はバックライト、42
は屈折率が1より大きい透明媒体、43はマイクロレン
ズアレイあるいはピンホールアレイあるいはスリットア
レイ、44は観測者、45は再生3次元像である。
【0036】(実施例の具体的作用と実施例に基づく特
有の効果)屈折率n(>1)の透明媒体(板)が間隙を
全部埋めている場合を例に図6に従って説明する。この
図6において、51は白色点光源アレイ、52は白色点
光源、53は透明媒体(屈折率n,厚さd)、54はカ
ラーフィルタ、55はカラーフィルタの各セクション、
56は隣接のカラーフィルタセクション55に混入しな
い光線の範囲(n>1の透明媒体無しの場合)、57は
隣接のカラーフィルタセクションに混入しない光線の範
囲(n>1の透明媒体ありの場合)を示している。
【0037】そこで、白色点光源52のピッチをW、カ
ラーフィルタ54と白色点光源アレイ51の間隔をdと
する。ある白色点光源52から対応するカラーフィルタ
セクション55と隣接のカラーフィルタセクション55
の境界の方向に進む光線を考える。隣接のセクションを
通るときは偽像をつくるので、これが偽像を作らない限
界まで傾いた光線になっている。この光線の角度θi
図より、 θi =Tan-1(W/2d) …(1) この光線が空中に出てθ0 の角度に屈折して進むとする
と、スネルの法則から sinθ0 =nsinθi …(2) n>1であるのでθ0 >θi となって、光線は透明媒体
53を挿入したことにより、より傾いて寝ることにな
る。このことは隣接のカラーフィルタを通ることなくよ
り広角に光線を生成できることを意味する。さらに、 θi 〔=Tan-1(W/2d)〕≧Sin-1(1/n) …(3) に設定すれば、隣接のカラーフィルタセクションに進入
した光線は全反射して外に出られず、偽像は完全に抑制
できる。この場合、隣接のカラーフィルタを通ることな
く、θ0 ≒90°程度までの広角の光線の生成が可能と
なる。
【0038】図7は広角の光線再生が可能になれば、広
い範囲で立体像が観測できる、つまり広視角化できるこ
とを説明する図である。この図において、61は白色点
光源アレイ、62は白色点光源、63は透明媒体(屈折
率n,厚さd)、64はカラーフィルタ、65はカラー
フィルタの各セクション、66は観測者、67は透明媒
体の屈折率が1のときあるいは空気のときの立体視でき
る範囲、68は透明媒体の屈折率が1より大きいときの
広がった立体視できる範囲、Pは再生点像である。
【0039】再生像は簡単のため点像Pとしている。屈
折率が1より大きい透明媒体63を挿入しないときは、
Pが立体視できるのは2本の2点鎖線の内側だけ、つま
り立体視できる範囲67である。一方、屈折率が1より
大きい透明媒体を挿入したときは、より側面からでも立
体視できているのが分かる。カラーフィルタ64等がも
っと大きければ、図7よりさらに立体視可能域は広が
り、ほぼ水平線近くからも立体視が可能になると予想さ
れる。
【0040】次に、図8を用いて偽像抑制の仕組みを説
明する。図8において、71は白色点光源アレイ、72
は白色点光源、73は透明媒体、74はカラーフィル
タ、75はカラーフィルタの各セクション、76は観測
者A、77は観測者B、Pは再生点像、P′は透明媒体
がn=1(あるいは透明媒体なし)のときの偽像、実線
は透明媒体(n>1)有りの場合の光線、二点鎖線は透
明媒体(n>1)なしの場合の光線、光線78は境界面
で全反射し、外にでないので偽像は生じない(光線79
の生成は望ましくない)。
【0041】ここでは、点像Pを再生している場合を想
定している。n>1の透明媒体がない場合は再生用光線
(2点鎖線)はほぼ正面方向に向くものだけである。ま
た、白色点光源から隣接のカラーフィルタセクションに
混入し、P点を再生する部分を通過した光線により、偽
像P′が生成されている。さらに、右端の光源からPを
結ぶと、隣接のカラーフィルタセクションを通過するの
で、正常な使い方ではこのような光線は使えない。つま
り、偽像がなく、正常に立体像が観測できのは正面方向
付近(図では観測者Aの位置付近)のみで、正面から少
し外れた側面方向(図では例えば観測者Bの位置)から
観測すると、正しい再生像が見えずに偽像が見えてしま
うことになる。
【0042】一方、n>1の透明媒体を挿入した場合
は、この図では、P点は全ての白色光源から正常に生成
された光線(実線)によって再現されており、広い視角
がとれる。また、光線78あるいは光線79のように、
隣接のカラーフィルタセクションに混入した光は上記
(3)式を満足する場合は全て全反射し、光線としては
全く外に出ないため、偽像が再生されることはない。た
とえ上記(3)式が満足されていない場合でも、偽像が
現れるのは正面から90°近くに振ったほぼ側面から見
る場合に限られ、実用上問題がなくなる。
【0043】本発明は、映像技術、放送技術、芸術産
業、マルチメディア産業、広告、写真の分野に適用する
ことができる。
【0044】製品としては、3次元ディスプレイ、立体
看板、立体劇場システムなどが挙げられ、特に、広告媒
体や学童用ディスプレイに活用できる。
【0045】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0046】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、広い視角で3次元像が観測可能であり、かつ偽
像を完全に抑制することができる。
【0047】より具体的には、白色点光源アレイとカラ
ーフィルタの間に屈折率が1より大なる透明媒体を挿入
することにより、3次元画像標示のために点光源からの
光線を選択し色付けする働きをもつカラーフィルタに隣
接する他の点光源から混入し、有害な偽像を発生させる
光線に対しては、全反射を利用して光線が外に出ないよ
うにする。また、屈折により透明媒体から出る光線がよ
り広がることを利用して、フィルタ近傍でのパララック
スを利用した画像再生に利用光線を増大させる効果があ
る。広い視野角を持ち、かつ完全に偽像を抑制した光線
再生型3次元再生装置を得ることができた。
【0048】また、0.5mmから5mmの厚さの透明
媒体としてのガラスやプラスチック板を光源アレイとフ
ィルタの間に入れることにより、180度に近い視野角
を達成している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偽像を抑制した広視角3次元画像表示
システムの基本構成を示す図である。
【図2】本発明の構成例2を示す図である。
【図3】本発明の構成例3を示す図である。
【図4】本発明の構成例4を示す図である。
【図5】本発明を従来の多眼パララックスに適用した構
成例を示す図である。
【図6】本発明にかかる屈折率が1より大きい透明媒体
の挿入による生成光線の広角化の説明図である。
【図7】本発明にかかる観測域の広視角化の説明図であ
る。
【図8】本発明にかかる全反射による偽像の抑制を説明
した図である。
【図9】立体視の原理図である。
【図10】光線再生3次元画像表示の基本構成と動作原
理(点像再生の場合)を示す図である。
【図11】光線再生法における偽像発生と3次元画像観
測域を示す図である。
【図12】仕切りを用いて偽像発生を抑えた光線再生方
式3次元画像表示の説明図である。
【符号の説明】
1 表示部 2,11,31,51,61,71 白色点光源アレ
イ 3,12,26,32,42,73 屈折率が1より
大きい透明媒体 4,13,27,33,54,64,74 カラーフ
ィルタ 5,14,28,35,44,66 観測者 6,15,29,36,45 再生3次元像 7 白色点光源アレイより放射している白色光 8 光線の屈接 21 白色光源 22 散乱体 23 白色光源と散乱体からなるバックライト 24 ピンホールアレイ 25 白色点光源アレイに相当する部分 34 レンズ 40 多視角像表示部 41 バックライト 43 マイクロレンズアレイあるいはピンホールアレ
イあるいはスリットアレイ 52,62,72 白色点光源 53,63 透明媒体 55,65,75 カラーフィルタの各セクション 56 隣接のカラーフィルタセクションに混入しない
光線の範囲(n>1の透明媒体無しの場合) 57 隣接のカラーフィルタセクションに混入しない
光線の範囲(n>1の透明媒体ありの場合) 67 透明媒体の屈折率が1のときあるいは空気のと
きの立体視できる範囲 68 透明媒体の屈折率が1より大きいときの広がっ
た立体視できる範囲 76 観測者A 77 観測者B
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/33 G09F 9/33 Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偽像を抑制した広視角3次元画像表示シ
    ステムにおいて、 白色点光源アレイとカラーフィルタの間の全部あるいは
    その一部に屈折率が1より大きい透明媒体を挿入するこ
    とにより、屈折により前記透明媒体の外では光線がより
    広がることを利用して、3次元画像の観測域を広げると
    ともに、この3次元画像表示のために当該白色点光源か
    らの光線を選択、色づけする働きをもつ前記カラーフィ
    ルタの当該セクションに隣接の白色点光源から混入し、
    有害な偽像のもとになる寝た角度の光線に対しては全反
    射させて外に出ないよう構成し、広い視角で3次元像が
    観測可能で、かつ偽像を完全に抑制することを特徴とす
    る偽像を抑制した広視角3次元画像表示システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の偽像を抑制した広視角3
    次元画像表示システムにおいて、前記カラーフィルタと
    観測者の間、あるいは前記白色点光源アレイと前記カラ
    ーフィルタの間の一方あるいは双方にレンズを挿入し、
    見え方やフィルタ設計に自由度を持たせることを特徴と
    する偽像を抑制した広視角3次元画像表示システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の偽像を抑制した広
    視角3次元画像表示システムにおいて、前記白色点光源
    アレイとして白色光源と散乱板及びピンホールアレイの
    組み合わせで代用することを特徴とする偽像を抑制した
    広視角3次元画像表示システム。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の偽像を抑制し
    た広視角3次元画像表示システムにおいて、前記カラー
    フィルタを液晶パネルなどの動的制御が可能な空間変調
    パネルとして、再生3次元画像を動画化することを特徴
    とする偽像を抑制した広視角3次元画像表示システム。
  5. 【請求項5】 偽像を抑制した広視角3次元画像表示シ
    ステムにおいて、屈折率が1より大きい透明媒体を画像
    パネルあるいは、カラーフィルタとパララックスバリ
    ア、スリット、あるいはピンホールアレイまたはマイク
    ロレンズアレイの間に配置し、全反射を利用して隣接画
    像の混入を防ぎ、偽像の発生を抑圧することを特徴とす
    る偽像を抑制した広視角3次元画像表示システム。
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