JP2002066565A - 濃縮液の製造方法および同装置 - Google Patents
濃縮液の製造方法および同装置Info
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Abstract
ま使用できて、被濃縮液の風味や成分等を損なうことな
く濃縮液の製造を効率よく行なう方法と装置を提供す
る。 【解決手段】水分を含む被濃縮液13を逆浸透膜装置1
0に送る流入管2a内の一部に、被濃縮液の流れと直交
する磁束よりなる磁場発生装置11を形成し、この磁場
に被濃縮液を通過させて、被濃縮液中における水のクラ
スタを細かく分割せしめて逆浸透膜装置に送り、所要濃
度の濃縮液になるよう被濃縮液中から水分を除去する構
成とした。
Description
り、水分を含む液体から適量の水分を除去して所要濃度
の濃縮液を製造する方法および装置に関する。
の液状の飲食品あるいは液状の薬品等の水分を含む液体
から適量の水分を分離して濃縮液を製造する方法として
逆浸透法がある。この逆浸透法は逆浸透膜(半透膜)に
より濃厚溶液と希薄溶液間を仕切って浸透圧よりも大な
る圧力を濃厚溶液側に掛け、濃厚溶液中の溶媒を希薄溶
液側へ浸透させる方法であり、例えば果汁の濃縮におい
ては、被濃縮液たる果汁原液(濃厚溶液)中からその水
分(希薄溶液)のみを逆浸透法によって分離し、濃縮果
汁(濃縮液)を得ている。
量を大ならしめる場合には、逆浸透膜の面積を大にした
り、あるいは被濃縮液に掛ける圧力を大にしなければな
らず、いきおい装置コストやランニングコストが嵩むと
いう問題がある。
用すれば単位時間当たりの濃縮処理量は大とはなるが、
水分以外の果汁成分の一部も分離させられてしまい、果
汁の風味(味、香り)や栄養成分等が損なわれることが
ある。
の製造に用いられている逆浸透膜装置をそのまま使用す
ることができて、被濃縮液の風味や成分等を損なうこと
なく濃縮液の製造を効率よく行なえるようにすることに
ある。
子が単独の分子で存在するのではなく、12個程度の水
分子が水素結合によりクラスタ(会合粒子)として存在
していることに着目し、このクラスタを細かく分割して
その構成分子数を小、すなわちクラスタの大きさを小な
らしめて逆浸透膜に対する水分の透過率を向上させ、も
って濃縮液の製造を効率よく行なえるようにした。
液を逆浸透膜装置に送る流入管内の一部に、被濃縮液の
流れと直交する磁束よりなる磁場を形成し、この磁場に
被濃縮液を通過せしめることにより、被濃縮液中におけ
る水のクラスタを細かく分割せしめて逆浸透膜装置に送
り、所要濃度の濃縮液になるよう被濃縮液中から水分を
除去する構成としてある。
水分を含む被濃縮液を逆浸透膜装置に送る流入管の外側
に、同流入管内における被濃縮液の流れと直交する磁束
よりなる磁場を形成する磁場発生装置を設け、この磁場
発生装置による磁場に被濃縮液を通過せしめることによ
り、被濃縮液中における水のクラスタを細かく分割せし
めて逆浸透膜装置に送り、所要濃度の濃縮液になるよう
被濃縮液中から水分を除去する構成のものとしてある。
同装置の実施例を添付図面に示す具体例に基づいて詳細
に説明する。図1は被濃縮液たる果汁を濃縮する場合の
工程を示しており、浄化工程1によって不純物等を除去
した果汁を本発明に係る濃縮液製造装置2に送り、所要
濃度の濃縮果汁となるよう果汁から水分を除去して濃縮
する構成としてある。
ンク3、果汁に酵素を添加して懸濁成分を析出させる析
出槽4、析出槽で析出させた懸濁成分を遠心分離するデ
カンダ5、沈殿物を除去して果汁を清澄化するクラリフ
ァイア6、清澄化した果汁を貯める第二貯留タンク7、
珪藻土によって不純物や異臭を除去する濾過槽8および
浄化後の果汁を貯める第三貯留タンク9をこの順に接続
してある。
面図であり、同図において符号2aは果汁の流入管、2
bは濃縮果汁の送出管、10は逆浸透膜装置、11は磁
場発生装置を示している。
中に設けられたポンプ12と、同ポンプにより流入管2
aから果汁13が圧送される筒状シェル14を備え、同
シェルの入口14aと出口14bにはそれぞれ前記流入
管2aと送出管2bが接続されている。
膜)を備えるチューブラーモジュールタイプの多数の管
状のエレメント15、15が互いに平行となるように設
けられていて、各エレメントは一端(図2では左端)が
閉塞されているが、他端(図2では右端)が集水ヘッダ
16内に開口しており、この集水ヘッダの出口には排水
管17が接続されている。
は、前記ポンプ12によって圧送された果汁が入口14
aからシェル14内に流入し、果汁中における適量の水
分が各エレメント15、15の管壁を透過して集水ヘッ
ダ16に流入し、排水管17から外部に排出される。
濃縮果汁18は筒状シェル14の出口14bから送出管
2bに流入し、外部へ送られる。
2a内に果汁13の流れ方向と直交する磁束よりなる磁
場を形成するものとしてあり、例えば図3、4に示すよ
うに2個1対の磁石体19、20を流入管の同一直径上
に相異なる磁極が向かい合うように設けてある。
9a、20aの一磁極面(流入管2a側)に下方に向か
って断面積が小となる鉄等の磁性体材料製のテーパー状
のコンデンサ19b、20bを備えていて、これらコン
デンサによって永久磁石の磁束が収斂されてより強力な
磁場が形成されるようにしてある。
ウ素磁石を用い、磁場発生装置11全体として例えば2
〜2.5テスラ(20000〜25000ガウス)程度
の磁束密度の強磁場を流入管2a内に形成できるように
してある。
料製のものであれば、磁場発生装置11はその磁気吸着
力でそのまま流入管2aの外側に取り付けることができ
るが、流入管2aが合成樹脂材等の磁性体材料以外の材
質からなるものである場合には、クランプ等の適宜の固
定具で流入管に取り付ける。
装置においては、果汁13が流入管2a内においてその
流れの方向と直交する磁束21よりなる磁場を通過させ
られる。
法則によって電気エネルギが生じ、果汁中における水の
クラスタ(会合粒子)は水分子間の一部の水素結合が前
記電気エネルギによって切り離され、構成分子数が小、
すなわち大きさの小なるクラスタとなる。なお、前記磁
場中を果汁が通過しても果汁成分は何ら変化せず、果汁
の風味(味、香り)や栄養成分等が損なわれることはな
い。
った果汁は逆浸透膜装置10のエレメント15、15の
管壁における逆浸透膜と接し、果汁中の水分が逆浸透膜
を透過する。
ント15の管壁を透過する様子を示す図であり、図5
(a) は前述した磁場により細かく分割した水のクラスタ
22を透過させる本発明の場合を示し、図5(b) は従来
の装置において水のクラスタ23を透過させる場合を示
し、これら図5(a) および(b) から明らかなように、細
かく分割された水のクラスタは従来の装置における水の
クラスタよりも容易にエレメント15の管壁を透過し、
したがって果汁の濃縮が速やかに行なわれる。なお、同
図において符号24は果汁成分、15aは水を透過させ
るエレメントの孔(半透膜の孔)を概念的に示したもの
である。
状シェル14の出口14bから送出管2bに流入して外
部へ送り出され、またエレメント15の管壁を透過して
果汁から分離された水分は集水ヘッダ16に集められて
排水管17により外部へ排出される。
よって果汁の濃縮試験を行なった結果(本発明)を、磁
場発生装置11を設けない場合(比較例)とともに示す
ものである。
ともに逆浸透膜装置10に逆浸透膜面積が6m2のエレメ
ント15を24本並列に備えるものを使用し、被濃縮液
たる果汁に濃度が約7Brixのアセロラ果汁を使用して約
18Brixまで濃縮した。
度2.0テスラの磁場を形成する磁場発生装置を管径3
8.1mmの流入管2aに取り付けた。なお、表1におい
て濃縮後液量(kg)は濃縮後液量(L) に比重(蔗糖液換
算)を乗じて算出した。
によって水のクラスタが細かく分割された本発明の装置
では、磁場発生装置を備えない比較例に比して濃縮処理
能力が約20%向上したことがわかる。
10のエレメント15にチューブラーモジュールタイプ
のものを用いたが、例えばスパイラルに巻いた逆浸透膜
をシェル内に設けて膜面積を大としたスパイラルモジュ
ールタイプのもの等の他のエレメントを使用する場合も
ある。
19a、20aを備えるものとしてあるが、永久磁石に
代えて電磁石を使用する場合もある。
に被濃縮液の流れと直交する磁束を形成すればよいの
で、磁石体19、20を流入管の同一直径上ではなく、
磁石体を1個の馬蹄状(U字状)のものに構成してその
磁極が流入管の円周方向に並ぶように設ける場合もあ
る。
たが、嗜好飲料やスープ等の液状飲食品や液状の薬品等
の液体の濃縮を行なう場合もある。
よび装置は次ぎの作用効果を奏し得る。被濃縮液が磁場
発生装置により形成された磁場を通過すると、ファラデ
ーの電磁誘導の法則により被濃縮液中に電気エネルギが
生じ、水のクラスタ(会合粒子)内における水分子間の
水素結合が前記電気エネルギによって切り離され、構成
分子数が小、すなわち大きさの小なるクラスタとなる。
送られ、被濃縮液中の水分が逆浸透膜を透過して分離さ
れ、この際、磁場を通過したことによって細かく分割さ
れた水のクラスタが逆浸透膜を容易に透過する。
ば逆浸透膜の面積を大にしたり、あるいは被濃縮液に掛
ける圧力を大にすることなく、濃縮処理を効率よく行な
うことができる。
用する必要もなく、被濃縮液の成分や性質、例えば果汁
の場合には風味や栄養成分を何ら損なうことなく濃縮処
理を効率よく行なうことができる。
置の一例を示す工程図。
断面図。
子を示す模式図であり、(a) は本発明の方法・装置によ
る場合、(b) は従来の方法・装置よる場合を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】水分を含む被濃縮液を逆浸透膜装置に送る
流入管内の一部に、被濃縮液の流れと直交する磁束より
なる磁場を形成し、この磁場に被濃縮液を通過せしめる
ことにより、被濃縮液中における水のクラスタを細かく
分割せしめて逆浸透膜装置に送り、所要濃度の濃縮液に
なるよう被濃縮液中から水分を除去する濃縮液の製造方
法。 - 【請求項2】水分を含む被濃縮液を逆浸透膜装置に送る
流入管の外側に、同流入管内における被濃縮液の流れと
直交する磁束よりなる磁場を形成する磁場発生装置を設
け、この磁場発生装置による磁場に被濃縮液を通過せし
めることにより、被濃縮液中における水のクラスタを細
かく分割せしめて逆浸透膜装置に送り、所要濃度の濃縮
液になるよう被濃縮液中から水分を除去する濃縮液の製
造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000265416A JP4220662B2 (ja) | 2000-09-01 | 2000-09-01 | 果汁濃縮液の製造方法および同装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002066565A true JP2002066565A (ja) | 2002-03-05 |
JP4220662B2 JP4220662B2 (ja) | 2009-02-04 |
Family
ID=18752687
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2000265416A Expired - Lifetime JP4220662B2 (ja) | 2000-09-01 | 2000-09-01 | 果汁濃縮液の製造方法および同装置 |
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JP (1) | JP4220662B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1303003C (zh) * | 2004-10-28 | 2007-03-07 | 王建中 | 反渗透海水淡化脉冲电磁场预处理方法 |
CN110574823A (zh) * | 2019-09-27 | 2019-12-17 | 烟台双塔食品股份有限公司 | 一种水中提取豌豆清蛋白的工艺方法及其装置 |
CN111875010A (zh) * | 2020-08-03 | 2020-11-03 | 天津城建大学 | 一种电解质水溶液离子分离装置 |
-
2000
- 2000-09-01 JP JP2000265416A patent/JP4220662B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
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CN110574823A (zh) * | 2019-09-27 | 2019-12-17 | 烟台双塔食品股份有限公司 | 一种水中提取豌豆清蛋白的工艺方法及其装置 |
CN110574823B (zh) * | 2019-09-27 | 2022-04-22 | 烟台双塔食品股份有限公司 | 一种水中提取豌豆清蛋白的工艺方法及其装置 |
CN111875010A (zh) * | 2020-08-03 | 2020-11-03 | 天津城建大学 | 一种电解质水溶液离子分离装置 |
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JP4220662B2 (ja) | 2009-02-04 |
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