JP2002062787A - 教育システム - Google Patents

教育システム

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JP2002062787A
JP2002062787A JP2000249746A JP2000249746A JP2002062787A JP 2002062787 A JP2002062787 A JP 2002062787A JP 2000249746 A JP2000249746 A JP 2000249746A JP 2000249746 A JP2000249746 A JP 2000249746A JP 2002062787 A JP2002062787 A JP 2002062787A
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education
divided
board
person
board body
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Application number
JP2000249746A
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English (en)
Inventor
Koji Ishihara
浩司 石原
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Daimaru Itagami Kako KK
Original Assignee
Daimaru Itagami Kako KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 教育を担う者は、教育の対象となる者との間
で対話しつつ、互いに学び合う機会を得ることができる
とともに、教育の対象となる者は、各自が有する能力を
有効に発揮しつつ、自発的に学び、その楽しさを知る機
会を得ることができる教育システムを提供する。 【解決手段】 多目的板20及び蓋板19はそれぞれが
ボード本体11の分割体11a,11bと対応して長さ
方向の中央で一対の分割片に分割され、この分割部で接
離可能に構成され、多目的板20及び蓋板19の表面で
木工、粘土細工等の工作、絵を描いたり、飾ったりする
等の各種作業を目的及び場所を選ばず良好に行うことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば親兄弟、
教師等といった教育を担う者が教育用の道具を使用し
て、幼児、子供等といった教育の対象となる者に対し、
それぞれが有する個性、特技等といった能力をより有効
に発揮することができるように対話しながら教育を行う
教育システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の教育システムによれば、上記のよ
うな教育を担う者である大人は、文部省の監修、又はそ
れに準じて用意された教材、テキスト等を使用し、定め
られたカリキュラムに従って、教育の対象となる者であ
る子供を教育している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
教育システムにおいて、使用する教材、テキスト、定め
られたカリキュラム等は、教育期間、対象年齢等を大人
側の感覚に則して考慮し、用意されたものであり、子供
達一人一人に合わせられたものではない。そして、この
ような教育システムでは子供が大人から受け身の体制で
一方的に教育されるのみであり、子供達一人一人が有す
る個性、特技等を発揮したり、伸ばしたりする場がほと
んど設けられていない。その結果、子供達は、教育が進
むにつれて社会的影響の少ない幼い頃の感覚より生ずる
突然的又は勃発的な発想ができなくなり、大人達は、自
らが想定した常識の枠内に囚われたままで、子供達とと
もに学ぶことで様々なことに気付く機会が少なくなって
いるという問題があった。
【0004】上記の他に従来の教育システムでは定めら
れたカリキュラムに従って、次々と新たな教育内容を覚
えていかなければならず、例えば最初に算数が嫌いにな
った子供は受け身で教育されるまま、テストのために公
式を暗記する等というように、機械的に定められたカリ
キュラムのみをこなしていかなければならない。この場
合、子供達は苦手な教科を克服しようにも、そのような
教材も、時間も用意されておらず、自発的に学び、その
学ぶことの楽しさを知る機会がほとんど無いという問題
もあった。
【0005】この発明は、このような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、教育を担う者は、教育の対象となる者との
間で対話しつつ、互いに学び合う機会を得ることができ
るとともに、教育の対象となる者は、各自が有する能力
を有効に発揮しつつ、自発的に学び、その楽しさを知る
機会を得ることができる教育システムを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の教育システムの発明は、教育を
担う者がその教育の対象となる者に対し、いつどこでも
教育の場を設けることができる運搬可能な教育用の道具
を備え、その道具が教育対象となる各分野に対応すると
ともに、前記道具によって教育を担う者がその教育の対
象となる者のそれぞれ有する能力を発揮することができ
るように、対話により教育を行うことを特徴とするもの
である。
【0007】請求項2に記載の教育システムの発明は、
請求項1に記載の発明において、前記教育の対象となる
者は、幼児又は小学校低学年の児童であるものである。
請求項3に記載の教育システムの発明は、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記道具は、前面に覗
き窓を有する装置本体と、覗き窓から視認できるように
移動するスクリーンと、スクリーンの後方に設けられ、
スクリーンの前面からの押圧力を支持する支持板と、ス
クリーンの前面に設けられる透明な被覆膜を備えた移動
スクリーン装置であるものである。
【0008】請求項4に記載の教育システムの発明は、
請求項1又は請求項2のいずれかに記載の発明におい
て、前記道具は、ボード本体と、ボード本体内に設けら
れて上面に開口する収容部と、同収容部内に折り畳み可
能に収容される多目的板と、多目的板が収容部内に収容
された状態で収容部を閉塞するようにボード本体に開閉
可能に取着された蓋部とを備え、ボード本体を複数の分
割体に分割し、各分割体を回動可能に連結して収容部に
対して反対側へ折り畳み可能に構成し、ボード本体の各
分割体に対応して多目的板及び蓋部を分割片に分割し、
それらの分割片には互いに対応する形状をなす係合部を
それぞれ設け、折り畳まれた状態のボード本体を開いた
とき、各係合部の係合関係により多目的板及び蓋部の表
面が平坦面となるように構成したものであるものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。実施形態の教育システム
は、教育用の道具として多目的ボード、作業台50及び
移動スクリーン装置の3つを備えている。まず、多目的
ボードの構成について以下に説明する。
【0010】図1、図2及び図4に示すように、多目的
ボードを構成するボード本体11は上面に開口部12を
有する長四角箱状をなし、開口部12からその内部が収
容部13となっている。ボード本体11は長さ方向の中
央で一対の分割体11a,11bに分割され、両分割体
11a,11bが回動可能に連結されることで、収容部
13に対して反対側へ折り畳むことができる。各分割体
11a,11bの底面両側部には四角板状をなす脚部1
5がそれぞれ回動可能に連結されており、両脚部15は
分割体11a,11bの底面の図示しない凹部にそれぞ
れ収容可能に構成されている。そして、開いた状態の両
脚部15上に支持されたボード本体11はテーブルとし
て使用することができる。
【0011】ボード本体11の収容部13の開口部12
の周縁において、一方の長辺側には蓋部としての蓋板1
9が開閉可能に連結されており、開口部12を閉塞する
ことができるようになっている。収容部13内における
他方の長辺側には2つ折りして折り畳み可能な多目的板
20が回動可能に連結されており、この多目的板20
は、ボード本体11に対し所定角度だけ傾斜した斜面状
を保持した状態で蓋板19により裏面側から支持される
ようになっている。
【0012】図1及び図3(a),(b)に示すよう
に、多目的板20及び蓋板19はそれぞれがボード本体
11の分割体11a,11bと対応して長さ方向の中央
で一対の分割片19a,20aに分割され、この分割部
で接離可能に構成されている。ボード本体11を2つ折
りして折り畳む際、各分割体11a,11bの収容部1
3内には多目的板20の分割片20aがそれぞれ折り畳
まれた状態で収容され、各分割体11a,11bのそれ
ぞれの開口部12が蓋板19の分割片19aで閉塞され
る。多目的板20と蓋板19の各分割部において、一方
の分割片19a,20aの側面中央には係合突条23が
突設され、他方の分割片19a,20aの側面中央には
係合凹条24が凹設されている。これら係合突条23と
係合凹条24とは、ボード本体11及び多目的板20を
開いた状態で互いに係合され、この係合関係により多目
的板20及び蓋板19は分割部で位置ずれすることな
く、その表面が面一となるように構成されている。そし
て、その表面が面一となっている多目的板20及び蓋板
19の表面で木工、粘土細工等の工作、絵を描いたり、
飾ったりする等の各種作業を目的及び場所を選ばず良好
に行うことができる。
【0013】次に、作業台50の構成について説明す
る。図5及び図6に示すように、ボード本体11上には
作業台50を構成する長四角板状をなす作業板51が載
置できるようになっている。作業板51の上面におい
て、長辺側の一側縁には第1小物収納部53が、長辺側
の他側縁には第2小物収納部54及び万力部55がそれ
ぞれ回動可能に連結されている。第1小物収納部53及
び第2小物収納部54は長四角箱状に形成され、それぞ
れの内部には金槌、ネジ、釘、鋸、ドライバー、錐、鉛
筆、カッター等といった日用大工に必要な様々な工具を
収容することができる。また、万力部55はワークを挟
持可能に構成されており、この万力部55に挟持した状
態で前記の工具によりワークを加工することができる。
そして、第1小物収納部53、第2小物収納部54及び
万力部55を作業板51の内方へそれぞれ回動させ、作
業板51の上面に載せることにより、作業台50を折り
畳むことができる。
【0014】また、作業板51の上面には一対の収容凹
条64が互いに平行に延びるように凹設され、各収容凹
条64内には突条体65がそれぞれ収容されている。こ
れら突条体65は断面T字状をなしており、断面逆T字
状の状態で収容凹条64内に収容されれば、突条体65
の一部が作業板51の上面から突出され、ワークのスト
ッパーとして機能する。また、断面T字状の状態で収容
凹条64内に収容されれば突条体65の表面と作業板5
1の上面とが面一となる。そして、作業板51の上面で
粘土細工等の工作を行ったり、万力部55あるいは突条
体65等を使用して日用大工を行ったりする等、大人と
子供とが楽しく対話しながら各種作業を行うことができ
る。
【0015】次いで、移動スクリーン装置の構成につい
て説明する。図7及び図8に示すように、移動スクリー
ン装置を構成する装置本体71は後面に開口を有する長
四角箱状に形成され、その前壁には覗き窓72が透設さ
れている。装置本体71内の両側部には一対の収容部7
4が形成されている。装置本体71の前壁側から見て右
側の収容部74には略円筒状をなす送出ローラ81a及
び操作部91からなる回転支持部材が、左側の収容部7
4には略円筒状をなす巻取ローラ81b及び操作部91
からなる回転支持部材がそれぞれ収容されている。そし
て、装置本体71の外部から各操作部91の支持軸93
を送出ローラ81a及び巻取ローラ81b内にそれぞれ
挿通することにより、送出ローラ81a及び巻取ローラ
81bが回転可能に支持されている。
【0016】送出ローラ81a及び巻取ローラ81bの
間には帯状をなすスクリーン73が架設され、その前面
が覗き窓72から視認できるようになっている。このス
クリーン73は、例えばその前面に物語の一情景を描写
する絵が描かれたり、数式が記されたり、又は無地とさ
れたり等、教育内容に合わせて複数枚が用意されてい
る。この実施形態では無地のスクリーン73が使用され
ている。スクリーン73はその基端が送出ローラ81a
の外周面上に固着されるとともに、基端部から中間部に
渡る箇所は巻回されて一方の収容部74内に保持されて
いる。スクリーン73の先端には挿入片75が取着され
るとともに、この挿入片75が巻取ローラ81bに設け
られたスリット82a内に挿入されることにより、スク
リーン73の先端部と巻取ローラ81bとが連結されて
いる。そして、巻取ローラ81bを回転させることによ
り、スクリーン73は送出ローラ81aから引き出され
るとともに、巻取ローラ81bに巻き取られて長手方向
に移動するように構成されている。
【0017】スクリーン73は紙製の基材76の表面を
合成樹脂製の透明な被覆膜76aで被覆することにより
形成されており、この被覆膜76aの前面にシールを貼
り付けたり、文字、絵等をマーカーペンで書き入れたり
等することができるように構成されている。装置本体7
1内において、覗き窓72と対応する位置には透明なア
クリル製の支持板77が取着されており、シールを貼り
付けたり、文字、絵等をマーカーペンで書き入れたり等
するとき、スクリーン73を後面側から支持している。
装置本体71の前壁外面において、その両側部には一対
の開閉扉78が水平方向に回動可能に連結されている。
また、装置本体71の後面において、底壁端縁には四角
板状をなす蓋板79の一端縁が回動可能に連結されてい
る。そして、装置本体71を使用しない場合には一対の
開閉扉78及び蓋板79が覗き窓72及び装置本体71
の後面の開口を閉塞するようになっている。
【0018】上記の多目的ボード、作業台50及び移動
スクリーン装置から教育システムの教育用の道具が構成
されている。これら多目的ボード、作業台50及び移動
スクリーン装置はそれぞれの幅が全て同じ長さに設定さ
れており、不使用時にはそれぞれを折り畳み、積み重ね
ることにより一体的に保管しておくことができる。さら
に、多目的ボード、作業台50及び移動スクリーン装置
はそれぞれ折り畳むことによりサイズがコンパクトにな
るため、容易に運搬可能であり、いつどこでも教育の場
を設けることができる。
【0019】次いで、上記の道具を使用しての教育方法
を以下に示す。さて、多目的ボード、作業台50及び移
動スクリーン装置からなる教育用の道具は、主に教育を
担う者によって折り畳まれた状態で教育の場まで運搬さ
れる。運搬された後、教育を担う者は、教育の場に教育
の対象となる者を集めるとともに、例えば多目的ボード
上に移動スクリーン装置及び作業台50の少なくとも一
方を載せたり、あるいはそれぞれをそのまま机の上に載
せたり等して教育対象となる各分野に対応した道具がそ
の場で組み立てられる。
【0020】このとき、各道具の組み立ては、教育を担
う者のみが行ってもよいし、教育を担う者と教育の対象
となる者が一緒になって行ってもよい。そして、教育を
担う者は教育の対象となる者に対し、多目的ボード、作
業台50及び移動スクリーン装置の少なくとも1つを使
用して対話により教育を行う。ここで、教育を担う者と
は教師のほか父母、兄弟、学生及び年長者から選ばれる
少なくとも1人を、教育の対象となる者とは幼児又は小
学校低学年の児童を示すものである。
【0021】教育システムの一具体例として算数の教育
方法について以下に示す。なお、この算数の教育方法を
説明するにあたり、小学校のクラス内において、教師が
算数の苦手な子供を複数人集め、図7及び図8に示す移
動スクリーン装置を使用して補習授業を行うことを前提
にして説明するものとする。また、集める子供の人数は
良好なコミュニケーションを図りつつ、教師が子供達全
員の意見を把握することができるように5〜10人程度
が好ましい。これより人数が少なくて小さな規模のもの
では大人と子供、及び子供同士のコミュニケーションに
よる対話が成立しづらく、人数が多くて大きな規模のも
のでは大人が子供の精神的、感情的反応を確実に読み取
ることができなくなる。
【0022】さて、教師は教卓上に移動スクリーン装置
を載せ、無地のスクリーン73上にマーカーペンで木を
描き、その木の上にリンゴの形をしたシールを6枚貼り
着けた後、子供達に木にリンゴが6つ生っていることを
説明する。この後、教師はお猿さんの形をしたシールを
取り出し、お猿さんシールをスクリーン73の縁に貼
り、「お猿さんがリンゴを2つ食べてしまいました。」
と、説明しながら、お猿さんシールを2つのリンゴシー
ル上に貼り直し、「残りのリンゴはいくつでしょう」と
子供達に質問する。すると、子供達は頭の中で数字を使
うことなく、スクリーン73上で実際に見えるリンゴシ
ールの数を指折り数え、リンゴが4つ残っていることを
教師に教える。そして、教師は子供達の答えを確認す
る。
【0023】このとき、ある子供の答えが間違っていた
とき、教師は何故間違っているかを説明するのではな
く、何故そのように答えたかを質問する。その一例を挙
げる。ある子供はリンゴが6つ残っていると答えたと
き、教師は正解が4つであることを教えるのではなく、
何故6つと答えたかを質問する。その答えとして、子供
が「お猿さんに隠れていてもスクリーン73上のリンゴ
は6つだから」と答えたとき、教師は「確かにそれは正
しいが、でも2つのリンゴはお猿さんのお腹の中に入っ
ている。」等の説明をして、その答えを否定するのでは
なく、肯定した上でもう一度数え直させ、答えを間違え
た子供が正しい答えを導き出せるように誘導する。この
際、教師はこの子供がスクリーン73上のリンゴシール
の数を正確に数えることを学び、以後その経験を基にこ
の子供の感性を尊重しつつ、その能力を発揮することが
できる場を作る等することによって新たな教育方法を学
ぶ。
【0024】それから、リンゴシールの数を変えたり、
巻取ローラ81bを回して覗き窓72内に新たにスクリ
ーン73の無地の部分を表示させたり等しながら、上記
作業を繰り返し、教師は子供に社会生活を営む上で最低
限必要な基本として指折り数えて計算することを学ばせ
る。そして、この基本を子供が覚えた後、教師は次の基
本である数字を使って計算することを学ばせる。
【0025】数字を使って計算することを学ばせると
き、まず教師は送出ローラ81aを使ってスクリーン7
3を巻き戻し、先のリンゴシールが6つと、お猿さんシ
ールとが貼着された場面を覗き窓72内に表示させる。
次いでマーカーペンでリンゴシールの横に数字の6を書
き、再度説明を繰り返してお猿さんシールでリンゴシー
ルを2つ隠した後、お猿さんシールの上に数字の2を、
その横に数字の4を書く。すると、子供はスクリーン7
3上のリンゴシールと数字の両方を同時に見ることで数
字を理解する。その後、教師はリンゴが減少することを
示す記号として、マイナス(−)を6と2の間に書き、
計算式を教える。そして、スクリーン73を移動させた
り、巻き戻したりしながら実際に数字を書いて上記計算
を繰り返し、計算式を学ばせる。
【0026】また、子供が計算、数字、計算式をある程
度理解したならば、教師はシール、マーカーペンを子供
に渡し、問題を作らせ、子供達同士で解答させる。する
と、子供達は計算式を自ら考えるのみならず、教師がリ
ンゴとお猿さんを使用したように、その計算式に至るま
での背景、ストーリーをも創り出す。そして、教師がそ
の子供達の輪の中に入り、一緒に解答したり等すること
により、子供同士のコミュニケーションを含みつつ、教
師と子供との間のコミュニケーションに基づく教育がな
される。
【0027】従って、上記教育方法において、子供は教
師と機械的な会話を交わしながら教育を受けるのではな
く、シール等のような遊びの要素を取り入れ、暖かみの
ある対話を続けることにより、算数の基本である計算、
数字、計算式を楽しみながら学ぶことができる。さらに
は、子供達は子供同士又は教師とのコミュニケーション
で試行錯誤を繰り返すことにより、教師ばかりではな
く、相手の子供をも手本として、自らが持つ創造力を高
めつつ、道徳観、社会的繋がり等といった社会生活を営
む上で最低限必要なことを自発的に学ぶことができる。
【0028】また、教師は子供の精神的、感情的反応を
読み取ることにより、子供達がいやがることは無理にや
らせず、興味を持ったことを中心に教育することができ
るため、子供達一人一人の能力に合わせて学ばせること
ができる。加えて、子供達は子供同士又は教師とのコミ
ュニケーションを常に保つことで人間性が養われること
により、自然と協調性を学ぶことができる。
【0029】さらには、子供達は教師とともに移動スク
リーン装置のみならず、多目的ボード及び作業台50を
併用しながら学ぶとき、その社会的影響の少ない幼い頃
の感覚より生ずるひらめきにより、大人により作られた
常識に囚われず、常に新たな使用方法を生み出していく
ため、より豊かな創造性が養うことができる。そして、
多目的ボード、作業台50及び移動スクリーン装置は運
搬可能であるとともに、教室、子供部屋等といった屋内
のみならず、公園、野原等といった野外でも使用するこ
とができるため、教師は、子供達からの求めに応じて場
所を選ぶことなく、いつ、どこでも教育を行うことがで
きる。
【0030】上記には移動スクリーン装置を使用した算
数の教育方法が教育システムの一例として説明されてい
る。しかし、この教育システムは決まった形に納まるも
のではなく、多目的ボード、作業台50及び移動スクリ
ーン装置のうち少なくとも1つを用い、その都度教育を
担う者と、教育の対象となる者とがコミュニケーション
に基づく対話の中から新たな使用方法を生み出していく
ものである。そこで、上述した算数の教育方法以外で主
な例を以下に挙げる。
【0031】・ 多目的ボードを使用し、多目的板20
を展開して、スケッチブック等を支持させ、平仮名、片
仮名、漢字等といった文字を教える。 ・ 移動スクリーン装置を使用し、無地のスクリーン7
3上に色々なパターンの背景画を貼り付け、子供達の感
覚で背景画を基にしたストーリーを作らせて、それぞれ
に役を与え、演じさせることにより、創造性を高める。
【0032】・ まず、炉端を囲むように作業台50を
中心に教師及び子供が輪になってこれを囲む。その後、
この作業台50を使用し、教師がまず手本となって工具
の使い方を教え、子供がやりたがるようになったら、教
師の監督及び助言の基で簡単な工作を行い、子供達に扱
いづらい工具を使用しているという認識を体験を通じて
学ばせるとともに、工作の楽しさを教える。
【0033】・ 床の上でテーブル状に組み立てた多目
的ボード上に移動スクリーン装置を載せ、子供達の目線
の高さに合わせるとともに、無地のスクリーン73上に
ある児童に好きな絵を描かせたり、シールを貼らせる。
その後、その児童が皆にスクリーン73上に描いたもの
の内容を説明するとともに、他の児童に続きの絵を描か
せたり等することにより、子供達同士のコミュニケーシ
ョンを図りつつ、子供達の発想力を向上させ、その子供
達の発想力を教師達も学ぶ。
【0034】・ 例えば、学校以外で少人数の子供達を
集め、多目的ボード、作業台50及び移動スクリーン装
置のうち少なくともいずれか1つを使用し、参加者全員
が教師、あるいは生徒となって、教科、科目等に囚われ
ることなく、様々なことを自由に学ぶことが可能な小規
模の塾を開いてもよい。
【0035】さらに、前記実施形態より把握できる技術
的思想について以下に記載する。 ・ 前記教育は、教育対象となる各分野において、社会
生活を営む上で最低限必要な基本を学ぶものである請求
項1から請求項4のいずれかに記載の教育システム。こ
のように構成した場合、最低限必要な基本を教育の対象
となる者は自然に学ぶことができる。
【0036】・ 前記教育は、遊びの要素を取り入れな
がらも学ぶものである請求項1から請求項4のいずれか
に記載の教育システム。このように構成した場合、学ぶ
ことが嫌いな教育の対象となる者でも楽しく学ぶことが
できる。
【0037】・ 前記教育の対象となる者は、自ら考え
て教育対象となる各分野における作品を創り出す請求項
1から請求項4のいずれかに記載の教育システム。この
ように構成した場合、それぞれが有している創造力を高
めながら、教育の対象となる者が自発的に学ぶことがで
きる。
【0038】・ 前記教育は、学校教育を補うものであ
る請求項1から請求項4のいずれかに記載の教育システ
ム。このように構成した場合、学校教育から外れること
なく、教育の対象となる者それぞれが有している能力を
伸ばすことができる。
【0039】・ 前記教育は、教育の対象となる者同士
のコミュニケーションを含み、教育を担う者と、教育の
対象となる者との間のコミュニケーションに基づくもの
である請求項1から請求項4のいずれかに記載の教育シ
ステム。このように構成した場合、互いに意見を交換し
合いながら、考えを出し合うことにより、より発展的な
思想を生み出すことができる。
【0040】・ 前記教育を担う者は、教師のほか父
母、兄弟、学生及び年長者から選ばれる少なくとも1人
である請求項1から請求項4のいずれかに記載の教育シ
ステム。このように構成した場合、教師のほか父母、兄
弟、学生及び年長者の持つ多くの知識と経験をアドバイ
スとすることにより、より前進的な教育と学習を行うこ
とができる。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明に
よれば、教育を担う者は、教育の対象となる者との間で
対話を中心とした両方向での教育を場所を選ぶことなし
に行うことができるとともに、教育の対象となる者は、
各自が有する能力を発揮しつつ、自発的に学ぶことがで
きる。
【0042】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、幼少の頃の感性を犠牲に
することなく学ぶことができる。請求項3に記載の発明
によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に
加えて、スクリーン上に貼り付けられたシール、マーカ
ーペン等で描かれた数字、文字、絵等を残しておくこと
ができ、これらをもとに想像を膨らませたり、物語を創
作したり、見直しをしたり等することにより子供の創造
性を高めながら学習を行うことができる。
【0043】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明の効果に加えて、作業時に使
用される多目的板及び蓋部の表面を平坦面とすることが
でき、教育対象となる各分野に対応して様々な用途で使
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 多目的板を広げて使用する状態の多目的ボー
ドを示す斜視図。
【図2】 テーブルとして使用する状態の多目的ボード
を示す斜視図。
【図3】 (a)は折り畳まれた状態の多目的ボードを
示す斜視図、(b)は係合突条及び係合凹条が係合した
状態を示す断面図。
【図4】 折り畳まれた多目的板を広げる状態を示す斜
視図。
【図5】 多目的ボード上に載せた作業台を折り畳んだ
状態を示す斜視図。
【図6】 多目的ボード上に作業台を載せる状態を示す
分解斜視図。
【図7】 移動スクリーン装置を前面から見た状態を示
す部分破断斜視図。
【図8】 巻取ローラにスクリーンを連結する状態を示
す分解斜視図。
【符号の説明】
11…ボード本体、11a,11b…分割体、13,7
4…収容部、19a,20a…分割片、20…多目的
板、71…装置本体、72…窓、73…スクリーン、7
6a…被覆膜、77…支持板。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 教育を担う者がその教育の対象となる者
    に対し、いつどこでも教育の場を設けることができる運
    搬可能な教育用の道具を備え、その道具が教育対象とな
    る各分野に対応するとともに、前記道具によって教育を
    担う者がその教育の対象となる者のそれぞれ有する能力
    を発揮することができるように、対話により教育を行う
    ことを特徴とする教育システム。
  2. 【請求項2】 前記教育の対象となる者は、幼児又は小
    学校低学年の児童である請求項1に記載の教育システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記道具は、前面に覗き窓を有する装置
    本体と、覗き窓から視認できるように移動するスクリー
    ンと、スクリーンの後方に設けられ、スクリーンの前面
    からの押圧力を支持する支持板と、スクリーンの前面に
    設けられる透明な被覆膜を備えた移動スクリーン装置で
    ある請求項1又は請求項2に記載の教育システム。
  4. 【請求項4】 前記道具は、ボード本体と、ボード本体
    内に設けられて上面に開口する収容部と、同収容部内に
    折り畳み可能に収容される多目的板と、多目的板が収容
    部内に収容された状態で収容部を閉塞するようにボード
    本体に開閉可能に取着された蓋部とを備え、ボード本体
    を複数の分割体に分割し、各分割体を回動可能に連結し
    て収容部に対して反対側へ折り畳み可能に構成し、ボー
    ド本体の各分割体に対応して多目的板及び蓋部を分割片
    に分割し、それらの分割片には互いに対応する形状をな
    す係合部をそれぞれ設け、折り畳まれた状態のボード本
    体を開いたとき、各係合部の係合関係により多目的板及
    び蓋部の表面が平坦面となるように構成したものである
    請求項1又は請求項2に記載の教育システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108903413A (zh) * 2018-07-10 2018-11-30 江西应用技术职业学院 一种教学课程用知识竞赛装置
KR20200076130A (ko) * 2018-12-19 2020-06-29 김상경 접이식 교육용 보드

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CN108903413A (zh) * 2018-07-10 2018-11-30 江西应用技术职业学院 一种教学课程用知识竞赛装置
KR20200076130A (ko) * 2018-12-19 2020-06-29 김상경 접이식 교육용 보드
KR102197728B1 (ko) 2018-12-19 2021-01-04 김상경 접이식 교육용 보드

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