JP2002056386A - 画像処理方法、及び画像処理方法を実行するプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
画像処理方法、及び画像処理方法を実行するプログラムを記録した記録媒体Info
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Landscapes
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- Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
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Abstract
な画像比較、及び画像ずらしマッチングを得ることが可
能な、画像処理方法、及び画像処理方法を実行するプロ
グラムを記録した記録媒体を提供する。 【解決手段】 与えられる画像のシーンヘの照度と物体
表面反射率の積の関数を持つシーン情報11が入力され
ると、ディジタル画像生成処理部12においてディジタ
ル信号化され、入力画像13が画素値変換処理部14へ
入力される。画素値変換処理部14では、対数変換処理
により、ディジタル信号化された画像を、画像に記録さ
れた物体の表面反射率と照度の和で表される信号へ変換
する。画素値変換処理部14の出力は、平滑化処理部1
5と微分処理部16において、ガウス関数による平滑化
と、2方向の一次偏微分処理が実行される。また、画像
処理結果18はその結果として得られる。
Description
または画像比較を行うための前処理、または画像ずらし
マッチングを行うための前処理およびその設計方法に関
する。特に、照明変動耐久性、ノイズ耐久性をコントロ
ールし、画像から必要情報を取り出す方法に関する。
は数多く提案されている。その技術の最大の課題は、外
乱に対する耐久性を得ることであり、これに対して数多
くの方法が提案されている。
種パラメータの設定方法は実験的に定める方法のみが知
られており、定量的にパラメータを定めた上での処理方
法や比較方法は知られていなかった。このため、画像処
理の設計には多くのノウハウが必要とされるという問題
があった。特に、平滑化部分は、ほとんどの場合最小限
のノイズ除去のために行われており、従来、これらは処
理の中のノウハウとして埋めこまれて来たため、具体的
な処理手法と最適なパラメータの求め方が明らかでない
という問題があった。
ので、外乱に対する耐久性を持つ画像処理、効率的な画
像比較、及び画像ずらしマッチングを得ることが可能
な、画像処理方法を提供することを目的とする。より具
体的には、与えられた画像の中から物体固有の特徴を効
率的に取り出し、結果的に照明変動、ノイズなどの一般
的な外乱に対する耐久性を持つ前処理(画像処理)方法
を定量的な方法で得ると同時に、各種外乱に対する耐久
性を持つバンドパスフィルタの設計方法を定量化する画
像処理方法、及び画像処理方法を実行するプログラムを
記録した記録媒体を提供することを目的とする。
めに、本発明は、ディジタル信号化された画像を、ディ
ジタル処理する画像処理方法であって、ディジタル信号
化された画像を、画像に記録された物体の表面反射率と
照度の和で表される信号へ変換する画素値変換処理と、
与えられた信号に予め定められた平滑化を行う平滑化処
理と、与えられた信号の低域の信号を軽減する微分処理
と、平滑化処理における高域周波数の除去度合を、定量
的に制御するパラメータ決定処理とを含み、画素値変換
処理において変換された、物体の表面反射率と照度の和
で表される信号に対して、パラメータ決定処理で決定さ
れたパラメータに従い、平滑化処理を行った後、微分処
理を行うか、微分処理を行った後、平滑化処理を行う
か、平滑化処理と微分処理を一括して行うか、のいずれ
かによる処理を行うことを特徴とする。以上の構成によ
り、これまでのようなノウハウや実験により各種パラメ
ータを設定するのはなく、定量的な画像処理、画像比較
および画像ずらしマッチングを実現することを可能とす
る。
素値変換処理は、対数変換を用いて、ディジタル信号化
された画像を、画像に記録された物体の表面反射率と照
度の和で表される信号へ変換することを特徴とする。
乗算されディジタル信号化された画像を、ディジタル処
理する画像処理方法であって、与えられた信号に予め定
められた平滑化を行う平滑化処理と、与えられた信号の
低域の信号を軽減する微分処理と、平滑化処理における
高域周波数の除去度合を、定量的に制御するパラメータ
決定処理とを含み、ディジタル信号化された画像に対し
て、パラメータ決定処理で決定されたパラメータに従
い、平滑化処理を行った後、微分処理を行うか、微分処
理を行った後、平滑化処理を行うか、平滑化処理と微分
処理を一括して行うか、のいずれかによる処理を行うこ
とを特徴とする。
分処理は、独立した2方向の1次偏微分処理であること
を特徴とする。
滑化処理は、ガウス関数の畳み込み処理を用いて平滑化
を行うことを特徴とする。
ラメータ決定処理は、与えられるディジタル画像、もし
くは画素値変換処理後の画像信号のノルムを計算する処
理を含み、該ノルムが極大になるパラメータを、平滑化
処理の高域周波数の除去度合を決定するパラメータの最
適値とすることを特徴とする。以上の構成により、画像
の比較用パラメータを定量的に決定することで、各種外
乱(照明変動、ノイズなどの影響)を除去し、物体その
ものが持つ特徴を抽出することを可能とする。更に、物
体そのものが持つ特徴を抽出することにより、正確な
(物体そのものの特徴を利用した)画像比較を実現する
ことを可能とする。同時に、画像の比較用パラメータを
計算した結果、高周波成分が不要であるとの結論が出た
場合、画像を縮小し、高速な画像比較を実現することを
可能とする。
を比較した比較結果に基づき、その類似度を計算する画
像比較方法であって、2枚の画像に対し、上記画像処理
方法による画像処理と、画像処理後の2枚の画像を比較
して、比較結果を得る画像比較処理とを含むことを特徴
とする。以上の構成により、外乱による画像の位置ずれ
耐久性を予め予測できるため、どれだけ細かい位置ずれ
を考慮した画像比較を行う必要があるのかを予め決定で
き、従って画像を利用した物体抽出を定量的に設計する
ことを可能とする。また、画像比較に用いる辞書の作成
時にγ係数を考慮する必要がないため、異なるA/D変
換系を経た画像を用いて、別のA/D変換系を利用した
画像の画像比較も正確に実現することを可能とする。
像比較処理は、ディジタル化された2枚の画像の比較結
果を、2枚の画像の、画素値の相関値の大小として得る
ことを特徴とする。
像比較処理は、ディジタル化された2枚の画像の比較結
果を、2枚の画像の、画素値の差分の和の大小として得
ることを特徴とする。
像比較処理は、ディジタル化された2枚の画像の比較結
果を、2枚の画像の、画素値の差の絶対値の2乗値の大
小として得ることを特徴とする。
する領域を、辞書画像より大きな画像中からその位置を
ずらしながら探し出す画像マッチング方法であって、各
位置ごとに得られる画像と辞書画像の比較処理は、上記
画像比較方法を用いることを特徴とする。
ンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュ
ータ読み取り可能な記録媒体。
施の形態について説明する。 (第1の実施の形態)まず、図1を用いて、照明変動耐
久性、ノイズ耐久性をコントロールし、画像から必要情
報を取り出す画像処理方法を、第1の実施の形態として
説明する。図1は、第1の実施の形態による画像処理装
置の構成を説明するブロック図である。図1において、
符号11は、与えられる画像のシーン情報であって、カ
メラ等で撮影される時に得られるシーン情報は、シーン
ヘの照度と物体表面反射率の積の関数である。符号12
は、ディジタル画像を生成するディジタル画像生成処理
部であって、CCDなど光から電気信号への変換過程、
電気信号のA/D変換過程などを含む。 符号13は、
ディジタル画像生成処理部12でディジタル化されて得
られた入力画像である。符号14は、ディジタル信号化
された画像を、画像に記録された物体の表面反射率と照
度の和で表される信号へ変換する画素値変換処理部であ
って、ここでは、対数変換処理によりディジタル信号化
された画像に記録された物体の表面反射率と照度の積で
表される信号を、物体の表面反射率と照度の和で表され
る信号へ変換する。これは、画像が一般的な方法でディ
ジタル化されている場合には、画像の画素値はすでに物
体の表面反射率と照度の積の関数になっていることを意
味する。
値変換処理部14で変換された結果を平滑化する。本実
施の形態では、説明の簡易化のため、平滑化処理にガウ
ス関数の畳み込み処理を用いる場合を説明するが、これ
に限らず、高周波をカットするローパスフィルタを施す
操作であればどんな関数を用いても良い。但し、後述す
る画素値変換処理部14を省略する場合にあっては、平
滑化の度合いをパラメータ化できることが条件となる。
また、高周波カットの場合、指定した周波数以上を完全
にカットするとすれば、この指定する周波数もパラメー
タとなり得る。符号16は、微分処理部であって、本実
施の形態では直行する2方向の偏微分処理を行う場合を
説明するが、行う操作はこれに限らず単なる2方向の偏
微分処理、単なる微分処理、または、より高次の微分処
理であっても良い。符号17は、パラメータ決定処理部
であって、平滑化処理部15で利用するパラメータを決
定する処理である。パラメータは、予め決定しておいて
も良く、また、与えられるディジタル画像の画素値変換
処理後の画像信号のノルムを計算し、該ノルムが極大に
なるパラメータを、平滑化処理部15の処理精度を決定
するパラメータの最適値として定めても良い。符号18
は、以上の処理を行った画像処理結果である。
部15の順序は、この処理を逆にしても効果は同じであ
る。また、上記説明では、平滑化処理部15と微分処理
部16を分かれた一連の構成要素として説明したが、実
際、画像処理ではこれらの2つの処理の順序を変えるこ
とも、1回の処理として終らせることも可能である。こ
れは、平滑化および微分処理のどちらも数学的には畳み
込み処理であり、畳み込み処理は可逆処理が可能であ
り、よって順序を変えることができること、さらに、2
回の畳み込み処理を1回の畳み込みとして処理すること
も可能であることによる。
2と、画素値変換処理部14と、平滑化処理部15と、
微分処理部16と、パラメータ決定処理部17は、それ
ぞれ専用のハードウェアにより実現されるものであって
もよく、また、メモリおよびCPU(中央演算装置)に
より構成され、上記の各部の機能を実現するためのプロ
グラムをメモリにロードして実行することにより、その
機能を実現させるものであってもよい。
処理を用いる場合を例に、本実施の形態の動作を説明
し、平滑化パラメータの値を決定する方法を記述する。
まず、本実施の形態の画像処理装置に、与えられる画像
のシーンヘの照度と物体表面反射率の積の関数を持つシ
ーン情報11が入力されると、ディジタル画像生成処理
部12においてディジタル信号化され、入力画像13が
画素値変換処理部14へ入力される。画素値変換処理部
14では、対数変換処理により、ディジタル信号化され
た画像を、画像に記録された物体の表面反射率と照度の
和で表される信号へ変換する。画素値変換処理部14の
出力は、平滑化処理部15において平滑化される。平滑
化処理部15では、画像処理でガウス関数を利用する場
合、画像は2次元であるため、以下で示される2次元ガ
ウス関数
6の処理を1つのフィルタで処理するフィルタの形状
は、ガウス関数を微分した形で書き表すことができる。
例えば、x方向の偏微分は、
ここでは、2方向の偏微分処理をグラジエントとして、
以降の画像処理方法を述べる。以下、ガウス関数のグラ
ジエントは、
の出力値を一定にするためである。(定数倍を行わない
と、平滑化が進む、すなわちσが大きくなるにつれ、エ
ッジはつぶれていってしまう。) この場合、ガウス関数による平滑化処理部15と、2方
向の一次偏微分処理による微分処理部16の処理を組み
合わせた画像処理方法は以下の式で示され、平滑化処理
と微分処理とを同時に実行する。また、画像処理結果1
8は、次式の計算結果として得られる。
に反射率R、照度I、定数Cで表現されているとする。
また「*」は、畳み込み処理を意味する記号である。積
分領域は対象とする画像の領域である。ただし、以上の
数式による説明は、画像を連続関数で置き換えて考えた
ものである。実際のディジタル画像の処理においては、
画像はサンプリングされているため、信号は離散値であ
り、積分は総和Σの形で示される。
パラメータの値の具体的計算手順を示す。ここでは、処
理のはじめの手順を対数変換(画素値変換)とする。こ
の場合、与えられた画像(解析対象)をgとすると、各
σについてその結果のノルムを計算する。この例では、
例えば
方向に明るさが増す画像など、ある特殊な画像では、単
純減少、単純増加となるが、これは例外的であり、ごく
普通の物体が撮影されている場合は、必ず極大値をも
つ。この時、最も大きな値を示すσを平滑化処理部15
における最適なパラメータとして選ぶ。なお、以上の議
論は、ガウス関数以外であってもパラメータにより平滑
化を記述できる関数を用いれば、同じ議論が成り立つ。
また、対数変換を行わない場合や順序が異なる場合も、
同様に式を構成することができるので、同じ議論で必要
なパラメータ値を得ることができる。これにより、最適
な平滑化処理を定量的に得ることができる。ここで、以
上のような画像処理が、実際に何を行っていることにな
るのかを示しておく。これは、周波数帯域の特徴として
考えるのが妥当である。はじめの対数変換は、物体の表
面反射率と照度の積を和の形に変換するものである。次
の平滑化処理、微分処理は、それぞれ高周波制限、低周
波制限処理にあたる。よって2つの処理を行うことは、
中程度の周波数への帯域制限処理(バンドパスフィル
タ)である。この時、それぞれノイズ(主に高周波成
分)、照明変動(主に低周波成分)を除去する。そして
残る物体の表面の特徴をできるだけ残すことが可能とな
る。実際には、上述の方法で得られるパラメータの値
は、物体の表面反射率の特徴を最も良く抽出する値であ
り、最も強調して利用する周波数帯域を定めていること
になる。定量的にもこの値が、一般的な照明変動および
ホワイトノイズに対する耐久性を最も得やすい。
14を設け、対数変換処理によりディジタル信号化され
た画像を、画像に記録された物体の表面反射率と照度の
和で表される信号へ変換する場合を示したが、ガンマ補
正値γ<1なる係数を乗算されディジタル信号化された
画像を画像処理する場合には、対数変換処理を近似的に
は省略できることを述べる。ガンマ補正値γ係数は、入
力の輝度に対し、出力を非線型にする時の係数である。
ここで、出力画素値が輝度のγ乗(オフセットなど有
り)と設定される。通例、画像を生成する際のγは1よ
り小さいので、定性的にはあたかも対数変換と同様に輝
度が大きくなるにつれ、その増加分に対する画素値の増
加を減少させるという効果が得られる。従って、対数変
換よりも軽微な演算量で同様な効果が得られる。例えば
テレビ映像では、コントラストが不足する部分をγ係数
を用いて疑似的に広い帯域を表現しようとする方法を利
用する。つまり、良く使われるγ=1/2.2は、暗い
部分のコントラストはあまり変化させず、明るい部分の
コントラストを下げる効果を持つ。これは、近似的には
対数変換と同じであり、従ってこのような場合には対数
変換を省略しても、結果はほぼ同じものが得られる。具
体的には、図1の画像変換処理部14を省略することに
あたる。
て、第1の実施の形態による画像処理方法を用いた画像
比較方法を、第2の実施の形態として説明する。図2
は、第2の実施の形態による画像比較装置の構成を説明
するブロック図である。図2において、符号21は、画
像比較装置へ入力された画像Aである。符号22は画像
Bである。このうち、画像A21を辞書画像、画像B2
2を入力画像と考える。すなわち、与えられた画像A2
1に対し、どれだけ画像B22が類似しているかを計算
することが目的である。符号23は、第1の実施の形態
で説明した画素値変換処理部であって、画像A21に対
する画素値変換処理部である。符号24は、第1の実施
の形態で説明した画素値変換処理部であって、画像B2
2に対する画素値変換処理部である。同様に、符号25
は、第1の実施の形態で説明した平滑化処理部であっ
て、画素値変換処理部23の出力に対する平滑化処理部
である。符号26は、第1の実施の形態で説明した平滑
化処理部であって、画素値変換処理部24の出力に対す
る平滑化処理部である。同様に、符号27は、第1の実
施の形態で説明した微分処理部であって、平滑化処理部
25の出力に対する微分処理部である。符号28は、第
1の実施の形態で説明した微分処理部であって、平滑化
処理部26の出力に対する微分処理部である。また、符
号29と符号30は、それぞれ画像A21と画像B22
の画像処理結果であって、画像処理結果A29は微分処
理部27の、画像処理結果B30は微分処理部28の出
力結果である。符号31は、画像処理結果A29と画像
処理結果B30とを比較する、画像比較処理部である。
符号32は、画像比較処理部31における画像比較結果
である。
同様に、符号21から符号30における構成要素、ある
いは信号は、順序を変えたり簡略化することが可能であ
る。また、上述の画素値変換処理部23と24、平滑化
処理部25と26、微分処理部27と28、画像比較処
理部31も第1の実施の形態と同様に、それぞれ専用の
ハードウェアにより実現されるものであってもよく、ま
た、メモリおよびCPU(中央演算装置)により構成さ
れ、上記の各部の機能を実現するためのプログラムをメ
モリにロードして実行することにより、その機能を実現
させるものであってもよい。
実施の形態では、画像A21を基準としておき、画素値
変換処理部23と24、平滑化処理部25と26、微分
処理部27と28を用いて、第1の実施の形態で説明し
た画像処理方法により、画像A21の特徴を最も良く抽
出するパラメータで画像A21、画像B22の処理を行
っておく。画像比較処理部31では、すでに画像1の特
徴が最も良く得られているため、単純な方法で正確な比
較を実現できる。画像比較処理部31における画像比較
方法は、例えば、両画像の画素値の差分の和や、両画像
の画素値の差の絶対値の2乗値、両画像の画素値の相関
値等を計算し、その大小により、両画像の一致度を判断
する方法が有効である。また、画素値の相関値計算は、
たとえ2枚の比較する画像が異なるA/D変換系により
得られ、γ係数が異なっている場合でも、画素値変換処
理部23と24を、簡単な対数変換処理とすれば良いと
いう特徴を持つ。これは、相関の計算途中で、異なるγ
係数の値の影響は分数の分母と分子に1回づつ現われる
ため、完全に除去されることによる。このため、次の第
3の実施の形態で述べる画像マッチング方法の辞書画像
と、比較される入力画像との系の違いを意識する必要が
ないことになる。これは、1つの「辞書」という画像を
他の系を用いて撮影された画像へ適用できることを意味
する。
て、第2の実施の形態による画像比較方法を用いた画像
マッチング方法を、第3の実施の形態として説明する。
図3は、第3の実施の形態による画像マッチング方法を
説明する模式図である。図3において、符号41は、予
め与えられる辞書画像である。符号42は、入力画像で
あって、辞書画像41より大きな画像である。図3にお
ける細かい一マスは、それぞれの画像の1ドットの大き
さを示している。辞書画像41は、画像のずらしマッチ
ングを行うための元画像であり、入力画像42の一部と
辞書画像41との画像比較を行い、最も類似する結果が
得られる位置を見つけるものである。これをここでは画
像マッチングと呼ぶことにする。符号43はマッチング
位置A、符号44はマッチング位置Bを、それぞれ示
す。
実施の形態で説明する画像マッチング方法は、入力画像
42の中から辞書画像41と同じ大きさの画像領域を順
次選び(これを「ずらし」と表現する)、選ばれた領域
と辞書画像41とを用いて、第2の実施の形態で説明し
た画像比較方法により、画像比較を行う。この時、でき
るだけ細かいステップでマッチング位置を選ぶと、見落
としがないマッチングが実現できる。しかし、これは処
理量の増加を招くため、実際にはで見落としが無い程度
できるだけ荒いステップでマッチング位置を選ぶ必要が
生じる。このため、多くの場合、ステップを1ドットと
してマッチングが行なわれている。経験的に1ドットで
不足する場合は、1ドットより細かいステップ(すなわ
ちサブピクセル)を用いたマッチングが行われている。
微分処理および平滑化処理を経た結果の画像比較では、
位置ずれが比較結果に与える影響を平滑化処理の度合い
によって計算することができる。この結果は平滑化処理
の度合いのみに依存し、画像のパターンそのものには依
存しない。例えば平滑化処理をガウス関数で行い、かつ
相関値0.8程度を十分な類似と判断する場合、σと位
置ずれの許容度dにはおおよそd<0.446σの関係
が成り立つ。例えば、σが1.0以上であれば、サブピ
クセルを用いたずらしマッチングは不用で、1ドット単
位のずらしマッチングで良いということが言える。これ
は、1ドット単位でずらしマッチングを行う場合のずれ
量の最大値0.5ドットでも、相関値を概ね0.8以上
を得ることができるという意味である。また逆にσが
2.0以上の場合、すべてのドットを用いたずらしマッ
チングも不用である。これは見落としをなくすためとい
う意味であり、勿論、より正確な位置決めが必要な場合
には、細かなずらしマッチングを行うことを否定するも
のではない。以上の直接的な効果は、σが大きい場合に
は画像を縮小した上でずらしマッチングを精度を落とさ
ずに行うことができることである。たとえばσ=3.0
であれば、画像を1/3に縮小し、σ=1.0を用いて
1ドット単位のずらしマッチングを行えばよいことがわ
かる。これにより、無駄のない高速なマッチングが実現
できる。
うに、σは最も強調して利用する周波数帯域を定めてい
る。従って、利用しようとするσによって強調される周
波数以上の周波数帯域は除去しても、画像比較には大き
な影響を与えない。そのため、σが大きい場合、この値
に従って不要な高周波成分の除去、すなわち画像の縮小
を行っても十分な画像比較が実現できる。縮小率は、例
えばσ=3.0の場合、画像を1/3に縮小してσ=
1.0を利用することができる。縮小率は、常に、
1/3である)例えば、処理アルゴリズムの中に第1の
実施の形態で説明した方法で選ばれた最適なσを適用し
て、縮小後のσを1.0に近い値とするようにすること
ができる。この場合、画像を縮小により、画像ずらしマ
ッチングのサーチステップを常に1に保つことができる
という意味を持つ。例えばガウス関数では、画像をn倍
に拡大してσを同じn倍にすれば、結果的にはじめと同
じ平滑化の効果が得られる。これはガウス関数に限ら
ず、一般的な平滑化で成り立つ。従って、決めたσが大
きい場合、画像を縮小しても同じ効果が得られることに
なる。
説明した、画像から必要情報を取り出す画像処理、2つ
の画像の比較処理、画像のずらしマッチング処理は、そ
れぞれ、その機能を実現するためのプログラムを、コン
ピュータ読みとり可能な記録媒体に記録して、この記録
媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに
読み込ませ、実行することにより、上述の各画像処理に
おける機能を実現しても良い。
は、OSや周辺機器等のハードウェアを含み、さらにW
WW(World Wide Web)システムを利用
している場合であれば、ホームページ提供環境(あるい
は表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ
読みとり可能な記録媒体」とは、フロッピー(登録商
標)ディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM
等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハー
ドディスク等の記憶装置のことをいう。更に、「コンピ
ュータ読みとり可能な記録媒体」とは、インターネット
等のコンピュータネットワークや電話回線等の通信回線
を介してプログラムを送出する場合のように、短時間の
間、動的にプログラムを保持するもの(伝送媒体もしく
は伝送波)、その場合のサーバやクライアントとなるコ
ンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定
時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
一部を実現するためのものであっても良く、更に前述し
た機能をコンピュータシステムに既に記憶されているプ
ログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差
分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
信号化された画像の画像処理方法において、ディジタル
信号化された画像を、物体の表面反射率と照度の和で表
される信号へ変換する画素値変換処理と、画素値変換処
理結果に、予め定められた平滑化を行う平滑化処理、及
び低域の信号を軽減する微分処理と、平滑化処理におけ
る処理精度を、定量的に制御するパラメータ決定処理と
を含む構成とした。これにより、これまでのようなノウ
ハウや実験により各種パラメータを設定するのはなく、
定量的な画像処理、画像比較および画像ずらしマッチン
グを実現することが可能となる。
与えられるディジタル画像、もしくは画素値変換処理後
の画像信号のノルムを計算する処理を含み、該ノルムが
極大になるパラメータを、平滑化処理の処理精度を決定
するパラメータの最適値とする構成とした。これによ
り、画像の比較用パラメータを定量的に決定すること
で、各種外乱(照明変動、ノイズなどの影響)を除去
し、物体そのものが持つ特徴を抽出することが可能とな
る。更に、物体そのものが持つ特徴を抽出することによ
り、正確な(物体そのものの特徴を利用した)画像比較
を実現することが可能となる。同時に、画像の比較用パ
ラメータを計算した結果、高周波成分が不要であるとの
結論が出た場合、画像を縮小し、高速な画像比較を実現
することが可能となる。
の画像を比較して類似度を計算する画像比較方法におい
て、2枚の画像に対し、それぞれ上記画像処理方法によ
る画像処理と、画像処理後の結果を比較する画像比較処
理とを含む構成とした。これにより、外乱による画像の
位置ずれ耐久性を予め予測できるため、どれだけ細かい
位置ずれを考慮した画像比較を行う必要があるのかを予
め決定でき、従って画像を利用した物体抽出を定量的に
設計することが可能となる。また、画像比較に用いる辞
書の作成時にγ係数を考慮する必要がないため、異なる
A/D変換系を経た画像を用いて、別のA/D変換系を
利用した画像の画像比較も正確に実現することが可能と
なる。よって、画像マッチングを行う時場合、辞書画像
として登録する画像の撮影系を意識する必要がない。従
って、与えられた画像の中から物体固有の特徴を効率的
に取り出し、結果的に照明変動、ノイズなどの一般的な
外乱に対する耐久性を持つ前処理(画像処理)方法を定
量的な方法で得ると同時に、画像処理方法において、各
種外乱に対する耐久性を持つバンドパスフィルタの設計
方法を定量化することができるという効果が得られる。
を説明するブロック図である。
を説明するブロック図である。
を説明する模式図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 ディジタル信号化された画像を、ディジ
タル処理する画像処理方法であって、 前記ディジタル信号化された画像を、画像に記録された
物体の表面反射率と照度の和で表される信号へ変換する
画素値変換処理と、 与えられた信号に予め定められた平滑化を行う平滑化処
理と、 与えられた信号の低域の信号を軽減する微分処理と、 前記平滑化処理における高域周波数の除去度合を、定量
的に制御するパラメータ決定処理と、 を含み、 前記画素値変換処理において変換された、物体の表面反
射率と照度の和で表される信号に対して、前記パラメー
タ決定処理で決定されたパラメータに従い、 前記平滑化処理を行った後、前記微分処理を行うか、 前記微分処理を行った後、前記平滑化処理を行うか、 前記平滑化処理と前記微分処理を一括して行うか、 のいずれかによる処理を行うことを特徴とする画像処理
方法。 - 【請求項2】 前記画素値変換処理は、 対数変換を用いて、前記ディジタル信号化された画像
を、画像に記録された物体の表面反射率と照度の和で表
される信号へ変換することを特徴とする請求項1に記載
の画像処理方法。 - 【請求項3】 ガンマ補正値γ<1なる係数を乗算され
ディジタル信号化された画像を、ディジタル処理する画
像処理方法であって、 与えられた信号に予め定められた平滑化を行う平滑化処
理と、 与えられた信号の低域の信号を軽減する微分処理と、 前記平滑化処理における高域周波数の除去度合を、定量
的に制御するパラメータ決定処理と、 を含み、 前記ディジタル信号化された画像に対して、前記パラメ
ータ決定処理で決定されたパラメータに従い、 前記平滑化処理を行った後、前記微分処理を行うか、 前記微分処理を行った後、前記平滑化処理を行うか、 前記平滑化処理と前記微分処理を一括して行うか、 のいずれかによる処理を行うことを特徴とする画像処理
方法。 - 【請求項4】 前記微分処理は、 独立した2方向の1次偏微分処理であることを特徴とす
る請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像処理方
法。 - 【請求項5】 前記平滑化処理は、 ガウス関数の畳み込み処理を用いて平滑化を行うことを
特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の画
像処理方法。 - 【請求項6】 前記パラメータ決定処理は、 与えられるディジタル画像、もしくは画素値変換処理後
の画像信号のノルムを計算する処理を含み、 該ノルムが極大になるパラメータを、前記平滑化処理の
高域周波数の除去度合を決定するパラメータの最適値と
することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか
に記載の画像処理方法。 - 【請求項7】 ディジタル化された2枚の画像を比較し
た比較結果に基づき、その類似度を計算する画像比較方
法であって、 2枚の画像に対し、それぞれ請求項1から請求項6のい
ずれかに記載の画像処理方法による画像処理と、 前記画像処理後の2枚の画像を比較して、比較結果を得
る画像比較処理と、 を含むことを特徴とする画像比較方法。 - 【請求項8】 前記画像比較処理は、 前記ディジタル化された2枚の画像の比較結果を、前記
2枚の画像の、画素値の相関値の大小として得ることを
特徴とする請求項7に記載の画像比較方法。 - 【請求項9】 前記画像比較処理は、 前記ディジタル化された2枚の画像の比較結果を、前記
2枚の画像の、画素値の差分の和の大小として得ること
を特徴とする請求項7に記載の画像比較方法。 - 【請求項10】 前記画像比較処理は、 前記ディジタル化された2枚の画像の比較結果を、前記
2枚の画像の、画素値の差の絶対値の2乗値の大小とし
て得ることを特徴とする請求項7に記載の画像比較方
法。 - 【請求項11】 予め定められた辞書画像に類似する領
域を、前記辞書画像より大きな画像中からその位置をず
らしながら探し出す画像マッチング方法であって、 各位置ごとに得られる画像と前記辞書画像の比較処理
は、 請求項7から請求項10のいずれかに記載の画像比較方
法を用いることを特徴とする画像マッチング方法。 - 【請求項12】 請求項1から請求項11のいずれかに
記載の方法をコンピュータに実行させるプログラムを記
録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000239134A JP3594889B2 (ja) | 2000-08-07 | 2000-08-07 | 画像処理方法、画像処理装置、及び画像処理方法を実行するプログラムを記録した記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JP2002056386A true JP2002056386A (ja) | 2002-02-20 |
JP3594889B2 JP3594889B2 (ja) | 2004-12-02 |
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ID=18730724
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- 2000-08-07 JP JP2000239134A patent/JP3594889B2/ja not_active Expired - Lifetime
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