JP2002055586A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002055586A
JP2002055586A JP2001192071A JP2001192071A JP2002055586A JP 2002055586 A JP2002055586 A JP 2002055586A JP 2001192071 A JP2001192071 A JP 2001192071A JP 2001192071 A JP2001192071 A JP 2001192071A JP 2002055586 A JP2002055586 A JP 2002055586A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体ドラム上にトナー像を形成し、これを
中間転写体上に一次転写すると共に、中間転写体上のト
ナー像を、加圧ローラと中間転写体との間に給送された
転写紙に二次転写する画像形成装置において、トナー像
の一次転写後に感光体ドラム表面を清掃するクリーニン
グ装置の負担を軽減し、そのクリーニング機能を高く維
持し、その高寿命化を達成する。 【解決手段】 中間転写体102と感光体ドラム101
を互いに接離可能とし、中間転写体102と加圧ローラ
103を互いに接離可能とし、二次転写部Bへ供給され
る転写紙120が搬送トラブルを起こしたか否かの検知
を、中間転写体102と感光体ドラム101が離れ、か
つ中間転写体102と加圧ローラ103とが圧接する前
に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転駆動される像
担持体にトナー像を形成し、該トナー像を、回転駆動さ
れつつ像担持体に圧接した中間転写体に一次転写し、そ
のトナー像を、加圧回転体によって中間転写体に圧接さ
れた記録媒体に二次転写する画像形成装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】アナログ複写機、デジタル複写機、レー
ザプリンタ或いはファクシミリなどに採用される、電子
複写方式を用いた従来の画像形成装置は、一般に、像担
持体上に形成されたトナー像を直に記録媒体に転写し、
これを定着するように構成されている。これに対し、像
担持体上のトナー像を一旦中間転写体に一次転写し、そ
のトナー像を記録媒体に二次転写する冒頭に記載した形
式の画像形成装置が提案されている(例えば、特公昭4
6−41679号公報、特開昭59−17572号公報
などを参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】中間転写体を用いて一
次転写と二次転写を行う画像形成装置においても、像担
持体上のトナー像を中間転写体に一次転写した後、この
像担持体上に残留するトナーをクリーニング装置によっ
て除去し、像担持体表面を清掃するのであるが、その作
動回数は大変多くなり、クリーニング装置にかかる負担
は大きなものとならざるを得ない。特に複数色のトナー
像を順次、像担持体上に形成し、記録媒体上にカラー画
像を得る画像形成動作を行うと、単色の画像を得る場合
に比べてクリーニング装置の使用時間が増大し、クリー
ニング装置に大きな負担がかかる。
【0004】また、中間転写体上のトナー像を二次転写
すべく、記録媒体を二次転写部に供給する際、記録媒体
が搬送トラブルを起こし、記録媒体が二次転写部に搬送
されないことがある。このようなトラブルが発生した場
合、従来は即座に画像形成動作を停止し、トラブルを起
こした記録媒体を取り除いた後、既に像担持体表面に形
成されてしまったトナー像をクリーニング装置によって
清掃除去し、引き続き画像形成動作を続行するようにし
ている。すなわち、トラブルを起こした記録媒体に転写
すべきであった像担持体上のトナー像をクリーニング装
置によって除去し、画像形成装置の状態を初期状態に戻
してから画像形成動作を続行していたのである。
【0005】ところが、このように記録媒体に搬送トラ
ブルが生じる毎に出力画像として利用されない像担持体
上のトナー像をクリーニング装置によって清掃すると、
クリーニング装置の使用時間が増々増大する。このため
クリーニング装置にかかる負担が一層大きくなり、クリ
ーニング装置のクリーニング機能が早期に低下し、クリ
ーニング装置の寿命を縮めるおそれがある。
【0006】特に最近は、トナー像を形成するトナーと
して、その画質を高めるべく、粒径の小なるものが使用
される傾向にあるが、かかる微粒子トナーを用いると、
像担持体上に残留するトナーのクリーニング効率が低下
するので、上述した不具合が発生しやすくなる。
【0007】本発明の目的は、中間転写体を用いる画像
形成装置において、トナー像の一次転写後に像担持体表
面を清掃するクリーニング装置の負担を軽減し、長期に
亘ってそのクリーニング機能を高く維持でき、その高寿
命化を達成できる画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、回転駆動される像担持体にトナー像を形成
し、該トナー像を、回転駆動されつつ像担持体に圧接し
た中間転写体に一次転写し、そのトナー像を、加圧回転
体によって中間転写体に圧接された記録媒体に二次転写
する画像形成装置において、前記中間転写体と像担持体
を互いに接離可能に支持すると共に、中間転写体と加圧
回転体を互いに接離可能に支持し、少なくとも前記一次
転写時に、中間転写体と像担持体を互いに圧接させ、か
つ少なくとも前記二次転写時に、中間転写体と加圧回転
体とを記録媒体を介して互いに圧接させると共に、前記
二次転写が行われる二次転写部へ供給される記録媒体が
搬送トラブルを起こしたか否かの検知を、中間転写体と
像担持体が互いに離間した後であって、中間転写体と加
圧回転体とが圧接する前の間に行う画像形成装置を提案
する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って詳細に説明する。
【0010】図1は本発明に係る画像形成装置の一例を
示し、この装置は、像担持体の一構成例である感光体ド
ラム101と、ドラム状に形成された中間転写体102
と、加圧ローラ103として構成された加圧回転体とを
有している。この例では、感光体ドラム101が最下方
に位置し、その上方に中間転写体102が、さらにその
上方に加圧ローラ103が位置している。中間転写体1
02は実線で示した退避位置から、破線で示した位置又
は一点鎖線で示した位置へ作動し、感光体ドラム101
又は加圧ローラ103に対して圧接することができる。
その接離動作については後述する。
【0011】ここに例示した感光体ドラム101は、比
較的耐圧性や耐熱性に優れたドラム状の有機物感光体で
あり、また加圧ローラ103は、例えばアルミニウムな
どで形成された剛性ローラであり、その外部表面を耐圧
縮性の樹脂で覆うようにしてもよい。このようなドラム
状の加圧回転体や像担持体、或いは中間転写体の代り
に、ベルト状のものをそれぞれ用いることもできる。
【0012】後に詳しく説明するように、感光体ドラム
101上にトナー像が形成され、このトナー像は、破線
で示した位置を占めた中間転写体102上に符号Aで示
した部分で転写される。この転写が一次転写であり、以
降、この部分Aを一次転写部と称することにする。また
中間転写体102上に一次転写されたトナー像は、後述
するように、一点鎖線で示した位置を占めた中間転写体
102と加圧ローラ103との間に給送された転写媒体
の一例である転写紙120に符号Bで示す部分において
転写される。これが二次転写であり、以降、この部分B
を二次転写部と称することにする。
【0013】本発明は、専ら単色画像を形成する画像形
成装置にも適用できるものであるが、図1に示した画像
形成装置は、多色のカラー画像も形成できるように構成
されており、以下にその動作を説明しながら図1に示し
た構成の詳細を明らかにする。
【0014】図2は、その基本動作を示すタイムチャー
トであり、先ず図1には示していない操作部のプリント
キーがオペレータによって押下されると、装置のメイン
モータが回転を始める(図2の(1),(2))。メイ
ンモータが定常回転になったことをCPUが認識する
と、感光体ドラム101の周囲に設けられた帯電チャー
ジャ(スコロトロンチャージャ)104が作動し始める
(図2の(3))。また図2の(25)に示すように、
中間転写体102を昇降させるための昇降モータ(図示
せず)が作動し、これによって、それまで図1の実線で
示す退避位置にあった中間転写体102が図1に破線で
示した位置に下降し、中間転写体102が感光体ドラム
101に図3に示すように圧接する。
【0015】このときの圧接を図2の(27)に「一次
圧接」として示してあるが、この圧接時に、図2のタイ
ミングチャートにおいて傾きをもった直線で立上ってい
るのは、中間転写体102が感光体ドラム101に対し
て初めは離れていて、両者が圧接し終えるまでに或る時
間を必要とすることを示している。またこれらが離間す
るときも傾きをもった直線で立下っているのは、感光体
ドラム101と中間転写体102とが圧接した状態から
完全に離れ終るのに或る時間を必要とすることを意味し
ている。
【0016】感光体ドラム101と中間転写体102が
上述のように互いに圧接すると、感光体ドラム101と
前述のメインモータとの間に介設された感光体モータク
ラッチがオンし、メインモータの回転が感光体ドラム1
01に伝えられ、当該感光体ドラム101が図1に矢印
で示した時計方向に回転を開始する。このクラッチに関
し、図2ではその(4)に「感光体MC」として示して
ある。
【0017】同様に、中間転写体102とメインモータ
との間にも中間転写体モータクラッチ(中間MC)が介
設され、さらに加圧ローラ103とメインモータとの間
にも他の加圧ローラモータクラッチ(加圧MC)が介設
されていて、これらのクラッチは図2の(5),(6)
に示すように、感光体モータクラッチ(感光体MC)と
同時にオン状態となり、中間転写体102と加圧ローラ
103が、図1にそれぞれ矢印で示した方向に回転を開
始する。このとき、これらの周面の線速は同一速さであ
る。
【0018】なお、感光体ドラム101と中間転写体1
02の回転開始後に、両者の周面の線速を一致させるた
めに、感光体ドラム101と中間転写体102が圧接し
ているとき、中間転写体モータクラッチ(中間MC)を
切り、中間転写体102を感光体ドラム101の回転に
合せて連れ回わりさせるようにしてもよい。
【0019】上述のように感光体ドラム101が図1の
時計方向に回転するが、このとき帯電チャージャ104
は既に作動を開始しているので、感光体ドラム101
は、この帯電チャージャ104のコロナ放電によって、
均一に所定の極性に帯電される。
【0020】このように帯電された感光体ドラム101
の表面は、レーザ光学系105によって、画像信号に基
づいて変調されたレーザ光106によって露光走査さ
れ、感光体ドラム101の表面上に、1色目、この例で
はイエロー画像用の静電潜像(イエロー潜像)が形成さ
れる。これについて、図2にはその(13)に「Y潜像
形成」として示してある。
【0021】帯電後の感光体ドラム101の表面をレー
ザ光106で像露光するレーザ光学系105は、図示し
ていない半導体レーザ、ポリゴンミラー、fθレンズな
どから成り、レーザ変調回路が画像信号に応じて半導体
レーザの発光を制御する。
【0022】一方、感光体ドラム101の周囲には、図
1に示すように現像装置110が配設され、ここに例示
した現像装置110は、イエロー、マゼンタ、シアン及
びブラックのトナーがそれぞれ入ったイエロー現像器1
10Y、マゼンタ現像器110M、シアン現像器110
C及びブラック現像器110Bを有し、これらの現像器
が感光体ドラム101の移動方向に沿って配列されてい
る。これらの現像器は選択的に作動して使用される。図
1に示した現像装置110は乾式型の現像装置である
が、これに代えて現像液を用いる湿式型の現像装置を使
用することもできる。
【0023】各現像器にて使用されるトナーとして、ド
ット再現性を向上させるために5μm以下の粒径のもの
を使用することが好ましく、重合法で作製した粒径分布
の狭いものが望ましい。
【0024】前述のように回転駆動される感光体ドラム
101に形成されたイエロー潜像は、これがイエロー現
像器110Yを通るとき、そのイエロートナーによって
トナー像として可視像化される。このとき、他の現像器
110M,110C,110Bが現像動作を行うことは
ない。このときの動作を、図2の(14)に「Y現像」
として示してある。
【0025】感光体ドラム101と中間転写体102の
回転に伴って、上述のようにイエロートナー像が形成さ
れた感光体ドラム部分が中間転写体102と感光体ドラ
ム101とが互いに圧接した一次転写部Aに達し、この
とき感光体ドラム101上のイエロートナー像が中間転
写体102上に一次転写される。回転駆動されつつ感光
体ドラム101に圧接した中間転写体102上に、感光
体ドラム101上のトナー像が一次転写されるのであ
る。
【0026】一次転写部Aを通過した感光体ドラム10
1の表面に残留しているトナーは、感光体ドラム101
の周囲に配設されたクリーニング装置111によって除
去され、該表面が清掃されると共に、図示していない除
電装置によって除電作用を受ける。イエロートナー像の
一次転写については、図2の(21)に「一次転写」及
び「Y一次転写」として、またその後の感光体ドラム1
01の清掃については、図2の(22)に「感光体清
掃」として示してある。
【0027】このような動作時に中間転写体102は回
転しており、この表面に一次転写されたイエロートナー
像は、二次転写部Bと、中間転写体102を清掃するた
めのクリーニング装置112を通過するが、このとき図
2の(28)に中間転写体102と加圧ローラ103の
圧接を意味する「二次圧接」として示し、また同図(2
4)に中間転写体102のクリーニング動作を意味する
「中間清掃」として示したところから判るように、加圧
ローラ103は中間転写体102に当接しておらず、ま
たクリーニング装置112も作動せずに、そのクリーニ
ングローラ112aが中間転写体102から離間してい
るので、中間転写体102上のイエロートナー像が乱さ
れるおそれはない。
【0028】前述のようにクリーニング装置111によ
って清掃され、除電装置によって除電作用を受けた感光
体ドラム101の表面は、再び帯電チャージャ104に
よって一様に帯電され(図2の(3))、この表面にレ
ーザ光学系105からのレーザ106によってマゼンタ
画像用のマゼンタ潜像が形成される(図2(15)の
「M潜像形成」)。引き続きこのマゼンタ潜像は、イエ
ロー現像器110Yに代って選択されたマゼンタ現像器
110Mによって、マゼンタトナー像として可視像化さ
れる(図2(16)の「M現像」)。このマゼンタトナ
ー像も感光体ドラム101の回転に伴って一次転写部A
に至り、中間転写体102上にイエロートナー像の上か
ら重ね一次転写される(図2(21)の「M一次転
写」)。この一次転写後に感光体ドラム101に残留す
るトナーも、クリーニング装置111によって清掃され
(図2の(22))、該ドラム101の表面が除電作用
を受ける。
【0029】全く同様にして、感光体ドラム101上に
は、シアン画像用のシアン潜像とブラック画像用のブラ
ック潜像が順次形成され(図2(17)の「C潜像形
成」、同(19)の「B潜像形成」)、これらの潜像が
シアン現像器110Cとブラック現像器110Bによっ
てそれぞれ順次その各色のトナー像として可視像化され
(図2(18)の「C現像」,(20)の「B現
像」)、これらのトナー像が中間転写体102上に、先
に転写されたトナー像の上から順に一次転写される(図
2(21)の「C一次転写」及び「B一次転写」)。こ
のようにして中間転写体102上にフルカラーのトナー
像が形成されるのである。
【0030】感光体ドラム101、中間転写体102及
び加圧ローラ103などの各要素の配置状態を変えたと
きは、これに合せて、静電潜像の形成と現像動作の開始
タイミングを図2に示したものと変える必要のあること
は当然である。
【0031】一次転写を全て終了すると、昇降モータの
作動により(図2の(25))、中間転写体102は感
光体ドラム101から離れ(図2の(27))、図1に
一点鎖線で示したように加圧ローラ103の側に移動し
てこの加圧ローラ103に圧接する(図4参照)。この
圧接に関し、図2ではその(28)に「二次圧接」とし
て示してある。
【0032】中間転写体102を感光体ドラム101か
ら離す一次転写部圧接の解除を行うタイミングは、感光
体ドラム101上のトナー像を中間転写体102に一次
転写し終えた、中間転写体102上の非画像域で行い、
中間転写体102上のトナー像が乱されないようにする
ことが好ましい。
【0033】中間転写体102上に形成されたフルカラ
ーのトナー像の先端部は、中間転写体102の回転に伴
って、二次転写部Bに至るが、これより前に、前述のメ
インモータと給紙部113の給紙ローラ114との間に
介設された給紙モータクラッチ(給紙MC)がオン状態
となり(図2の(8))、給紙ローラ114が図1の時
計方向に回転する。これにより、給紙部113に収容さ
れた転写紙120が図1の左方に給送され、図1に示す
ように、回転を止めている一対のレジストローラ115
に搬送される。
【0034】このレジストローラ115も、レジストモ
ータクラッチ(レジストMC)を介してメインモータに
接続され、前述のようにメインモータが回転を開始した
直後に、図2の(7)に示す如く、レジストモータクラ
ッチ(レジストMC)がオン状態となって、レジストロ
ーラ115が回転し、次いでこのクラッチがオフされ、
転写紙120の先端がレジストローラ115に至ったと
き、レジストローラ115は停止している。
【0035】引き続き、中間転写体102上のフルカラ
ーのトナー像と転写紙120が整合できるタイミングで
レジストモータクラッチ(レジストMC)がオン状態と
なり、レジストローラ115が回転を始め(図2の
(7))、転写紙120が二次転写部Bに搬送される。
【0036】一方、転写紙120の先端が二次転写部B
に到達するのに合せて、中間転写体102が前述のよう
に加圧ローラ103に圧接され、転写紙120が、互い
に圧接した中間転写体102と加圧ローラ103との間
の二次転写部Bを通過し、図1における左方へ搬送され
る。転写紙120の先端が中間転写体102と加圧ロー
ラ103の間の二次転写部Bに達するタイミングと同期
して、中間転写体102と加圧ローラ103が互いに圧
接するので、中間転写体102上のトナー像が加圧ロー
ラ103に移行する不具合を阻止できる。
【0037】上述のように転写紙120が二次転写部B
を通過するとき、中間転写体102上のフルカラーのト
ナー像が転写紙120上に二次転写される(図2の(2
3))。このようにして、中間転写体102上のトナー
像が、加圧ローラ103によって中間転写体102に圧
接された転写紙120に二次転写されるのである。トナ
ー像を二次転写した後に中間転写体102上に残留する
トナーは、クリーニング装置112によって除去される
が(図2の(24))、このクリーニング装置112に
ついては後に詳しく説明する。
【0038】次いで転写紙120は、矢印方向に駆動さ
れた搬送ベルト122と、回転する一対の排紙ローラ1
17によって搬送され、排紙部119に排出される。こ
の搬送ベルト122及び排紙ローラ117と、メインモ
ータとの間にも排紙モータクラッチ(排紙MC)が介設
され、このクラッチがメインモータの回転開始直後にオ
ン状態となり、これによって搬送ベルト122と排紙ロ
ーラ117が回転駆動され、上述のように転写紙120
を排紙部119に搬送する(図2の(9))。
【0039】二次転写を終了すると、昇降モータが作動
し(図2の(25))、中間転写体102が下降して、
加圧ローラ103から離れ、二次転写部Bの圧接を解除
する(図2の(28))。このようにして、中間転写体
102は図1に実線で示した退避位置に移動する。
【0040】ここで、図2の(26)に示した「中間変
移」は、中間転写体102がその退避位置から感光体ド
ラム101に圧接する位置に移動し、また加圧ローラ1
03に圧接する位置に移動する前述のタイミングを示し
ているが、このとき、このタイミングチャートで、時間
軸に対してマイナス側(図2の下側)に変移しているの
は、中間転写体102が感光体ドラム101の側に動
き、感光体ドラム101に圧接することを示し、またプ
ラス側(図2の上側)に変移しているのは、中間転写体
102が加圧ローラ103の側に動き、該ローラ103
に圧接することを示している。
【0041】また本例では、中間転写体102が感光体
ドラム101又は加圧ローラ103に対して接離動作を
行うとき、中間転写体102用のクリーニング装置11
2と、後述するヒータ121及び温度センサ123が、
図1に破線及び一点鎖線で示すように、中間転写体10
2と一緒に作動する。
【0042】また排紙部119の出口には、図示してい
ない排紙部出口センサが設けられていて、転写紙120
の排紙を検知しており、転写紙120の排紙が確認さ
れ、中間転写体102に対するクリーニングが終了する
と、メインモータ、帯電チャージャ、レジストMC、排
紙MC、感光体MC、中間MCが切れる。
【0043】なお、レジストローラ115の転写紙搬送
方向手前側の位置には、レジスト検知センサ116が配
置され、前述のように給紙部113から搬送されてくる
転写紙120の先端が、このセンサ116によって検知
されてから、所定時間(t秒)後に給紙モータクラッチ
(給紙MC)をオフ状態にする(図2の(10)及び
(8))。このようにすると、先端をレジストローラ1
15に当接した転写紙120をわずかに湾曲させること
ができ、この状態でレジストローラ115を回転させて
転写紙120を二次転写部Bに給送し始めると、転写紙
にスキューを生ぜしめることなく、これを中間転写体1
02上のトナー像の先端に合せてタイミングよく搬送す
ることができる。給紙モータクラッチ(給紙MC)をオ
フさせるタイミング、すなわち時間tは、転写紙120
の搬送速度に応じて適宜設定すべきは当然である。
【0044】また給紙ローラ114の回転によって、給
紙部113の転写紙120の供給を行うのであるが、こ
の作動時の振動によって感光体ドラム101上に形成さ
れる静電潜像に悪影響を与えるおそれのあるときは、静
電潜像の形成時には転写紙120の給紙を行わないよう
な動作シーケンスにしておくとよい。
【0045】なお、図2の(28)に示した二次転写部
の圧接のタイミングチャートで、その圧接動作時に傾き
をもった直線で立ち上がっているのは、中間転写体10
2が初め加圧ローラ103から離れていて、これらが圧
接し終わるまでに或る時間を必要とし、またその圧接の
解除時にも傾きをもった直線で立ち下がっているのは、
中間転写体102と加圧ローラ103とが圧接状態から
完全に離れるのに或る時間を必要とすることを意味して
いる。
【0046】ここで注意すべきことは、中間転写体10
2から転写紙120へのトナー像の二次転写を開始する
タイミング時に、加圧ローラ103と中間転写体102
との圧接、すなわち二次転写部の圧接を完全に完了して
いなければならないことと、感光体ドラム101、中間
転写体102、及び加圧ローラ103とがそれぞれ等し
い周面線速で回転していなければならないということで
ある。このような観点から、この例では図2の(6)、
(23)及び(28)に示すように、二次転写の開始タ
イミングで、加圧MCを切り、加圧ローラ103を自由
に回転できる状態とし、当該加圧ローラ103を中間転
写体102の回転の連れ回わりによって従動回転させ、
両者の周面線速を合せるようにしている。
【0047】以上が、図1に示した画像形成装置によっ
て転写紙120上にフルカラーの最終画像を得る際の動
作の概略であるが、次に、感光体ドラム101上のトナ
ー像を中間転写体102に一次転写するときの方式と、
中間転写体102上のトナー像を転写紙120に二次転
写し、また二次転写されたトナー像を定着する方式につ
いて明らかにする。
【0048】先ず、二次転写の方式について説明する
と、図1に示した画像形成装置においては、中間転写体
102の表面が、溶融したトナーに対して離型性を示す
材料、例えばシリコーゴムから構成されており、また中
間転写体102の近傍には、中間転写体102の回転方
向に見て、感光体ドラム101よりも下流側で、かつ二
次転写部Bよりも上流側の領域に、赤外線・ハロゲンラ
ンプやニッケルクロム合金線又はリボンなどから成るヒ
ータ121が対向配置されている。
【0049】中間転写体102としては、図5に例示す
るように、アルミニウムなどの剛性材料のドラムベース
102a上に、厚さ500〜5000μmでゴム硬度3
0〜80度の弾性層102b、カーボンブラックを分散
させたポリイミドからなる厚さ30〜300μmの導電
層102c、厚さ10〜300μmの絶縁層102dか
らなるシートを弾性層102bを内側にして接着させた
ものを用いることが好ましい。また、中間転写体102
の表面が、トナー像を構成するトナーの大きさ以上の凹
凸を有するものである場合、転写抜けが発生する恐れが
ある。そのため、例えば、トナーの実質的な最小粒径が
5μmのとき、中間転写体表面の凹凸は5μm以下である
ことが望ましい。
【0050】上述のヒータ121は、図2の(29)に
示すタイミングでオンし、中間転写体102上に前述の
如く形成された4色のトナーから成るフルカラートナー
像が二次転写部Bに至る前に、このトナー像に対してヒ
ータ121から熱線を照射する。このとき、フルカラー
トナー像のうちのブラックトナーは熱線を直接吸収して
溶融し、熱線透過性の有彩色トナーは、ヒータ121に
より加熱された中間転写体102からの熱によって間接
的に加熱されて溶融し、フルカラートナー像の4色のト
ナーがほぼ同等の粘性を持つように溶融される。
【0051】このように溶融したフルカラートナー像
が、中間転写体102の回転に伴って、転写紙120の
存在する二次転写部Bに至ると、このとき、中間転写体
102の表面は前述のように溶融して流動化したトナー
に対して離型性を呈するので、中間転写体102上の溶
融トナー像は転写紙120の方に効果的に移行する。こ
のように転写紙120に移行した溶融トナーは、転写紙
に浸透するので、トナー像の二次転写と同時に、この転
写トナー像を転写紙120に定着させることができる。
従って、二次転写終了後の転写紙120を、定着装置を
通すことなくそのまま排紙すればよく、装置の構成を簡
素化することができる。
【0052】ヒータ121は、トナー像の二次転写に先
立って中間転写体102上のトナー像に対し、その二次
転写と、かく転写されたトナー像の定着に必要とされる
エネルギーを供給するものであり、このときのトナーの
温度が低すぎると、このトナーが転写紙120と接触し
たときに接触界面の温度が低下し、トナーが転写紙に浸
透せずに転写不良が発生する。逆にトナーが高温度にな
りすぎると、転写紙が各種の形確に変形し易くなる。例
えば、60℃のガラス転移温度を有するトナーに対して
は、転写紙120の温度を60乃至120℃程度にする
ことが望ましく、このようにすることによって、転写紙
120をほぼ変形させずにトナー像を転写紙上に転写す
ることができる。
【0053】上述のように、本例では中間転写体102
上のトナー像を溶融させて二次転写するように構成され
ており、その際ヒータ121は、中間転写体上のトナー
像のトナーを溶融する加熱手段の一例を構成する。この
ように溶融させたトナー像を、加圧ローラ103によっ
て中間転写体102に圧接された転写紙120に二次転
写するのである。
【0054】また加圧ローラ103の内部にもヒータを
設け、このローラ103を熱ローラとし、該ローラ10
3をトナーのガラス転移温度以上の温度に加熱して、ト
ナー像の二次転写時に転写紙120を加熱し、トナーに
必要とされる充分な熱量を付与するように構成したり、
中間転写体102の内部にヒータを設けるなどの構成も
採用できる。このように、中間転写体102上のトナー
像のトナーを溶融する加熱手段を各種の態様で構成する
ことができる。
【0055】上述のように、この例では中間転写体10
2上のフルカラートナー像をヒータ121によって加熱
し、これを溶融させて転写紙120上に二次転写すると
共に、これを定着させるように構成したが、その代り
に、中間転写体102上のトナーをヒータ121によっ
て溶融させるとき、その加熱温度を上記構成の場合より
も下げ、トナー像を転写紙120に二次転写したとき、
これが転写紙に定着されないようにしてもよい。この場
合には、二次転写部Bを通過した転写紙を図示していな
い定着装置に通し、これによってトナー像を転写紙上に
熱定着する。
【0056】或いは、中間転写体102上のトナーを全
く溶融させず、その代りに加圧ローラ103にバイアス
電圧を印加し、中間転写体102上のトナー像を静電的
に転写紙120の方に引き付けてトナー像を転写紙上に
二次転写するようにしてもよく、この場合も二次転写部
Bを通過した転写紙上のトナー像を定着装置によって熱
定着する必要がある。
【0057】また、上述のようなトナーの溶融と加圧ロ
ーラ103へのバイアス電圧の印加を併用して、中間転
写体102上のトナー像を転写紙120に二次転写する
ようにしてもよい。
【0058】なお、いずれの二次転写方式を採用したと
きも、その二次転写を終えた中間転写体102を前述の
ようにクリーニング装置112によって清掃するが、本
例では、このクリーニング装置112が表面エネルギー
の低い熱ローラ112aを有し、中間転写体102上の
残留トナーをクリーニングするときは、この熱ローラ1
12aを中間転写体102の周面に圧接させ、その残留
トナーを溶融させ、ローラ112a側にトナーを転移さ
せて中間転写体102を清掃するように構成されてい
る。
【0059】熱ローラ112aは、例えば、アルミニウ
ムより成るローラ体の表面にテフロン(登録商標)など
の離型性の高い物質をコートしたものより成り、かかる
熱ローラ112aに付着したトナーは、このローラ11
2aに圧接したゴムブレード112bによって掻き取ら
れ、掻き取られたトナーは、このクリーニング装置11
2のケーシング112cに貯留される。
【0060】中間転写体102上のトナー像を溶融させ
ずに転写紙120に二次転写するときは、中間転写体1
02用のクリーニング装置112として、この中間転写
体102に圧接する弾性ブレード、或いは磁気ブラシ、
又はバイアスローラなどのクリーニング部材を有する装
置を用いることもできる。
【0061】次に、感光体ドラム101上のトナー像を
中間転写体102に一次転写するには、中間転写体10
2の表面の粘着性を利用して中間転写体102上にトナ
ー像を一次転写する粘着方式と、中間転写体102にバ
イアス電圧を印加し、感光体ドラム101上のトナーを
中間転写体102の表面に静電的に引き付けて一次転写
する静電方式と、感光体ドラム101に形成された1色
目のトナー像を中間転写体102に上述のいずれかの方
式で一次転写した後、それ以降の色のトナー像を中間転
写体102に一次転写する際、既に中間転写体102上
に転写されているトナー像をヒータ121によって加熱
してこれを溶融させ、その粘着力によって感光体ドラム
101上のトナー像を中間転写体102上に一次転写す
る溶融粘着方式と、これらを併用する転写方式が考えら
れる。
【0062】上述のいずれの方式を採用して一次転写を
行ってもよいが、前述のように中間転写体102の表面
を、シリコーンゴムなどの粘弾性を有する材料によって
構成すると、その表面が常温のトナーに対して粘着性を
示すので、この性質を利用して、感光体ドラム101上
のトナー像を中間転写体102上に粘着転写させること
ができる。
【0063】また感光体ドラム101上のトナー像を静
電的に中間転写体102に一次転写させるときは、例え
ば、図5に示した中間転写体102の導電層102cを
ドラムベース102aとは絶縁状態とし、トナー像の一
次転写時に、この導電層102cにバイアス電圧を印加
するようにすればよい。
【0064】また中間転写体102の表面が上述のよう
に弾性を有していると、一次転写時に中間転写体102
と感光体ドラム101とが互いに密着し、感光体ドラム
101との間で充分な接触面積と均一な圧力が得られる
ので、両者間に不均一なギャップができることを防止で
き、トナーの飛散を防止しつつ、濃度むらがなく、解像
度とドット再現性に優れたトナー像を中間転写体102
上に、ひいては転写紙上に形成することが可能である。
【0065】ところで、前述の説明では、感光体ドラム
101上の各トナー像を中間転写体102に順次一次転
写して、中間転写体102上にトナー像を重ね合せたフ
ルカラートナー像を形成したが、転写紙120上にフル
カラートナー像を重ね転写することもできる。この場合
には、給紙部113から給送された転写紙120を加圧
ローラ103の周面に巻き付けてこれをクランパ(図示
せず)によって保持し、感光体ドラム101から1色目
のトナー像を中間転写体102に一次転写した後、この
トナー像を加圧ローラ103上に巻き付けられた転写紙
120にそのまま二次転写する。この二次転写も、中間
転写体102上のトナー像のトナーをヒータ121によ
って溶融させてこれを転写紙120に転写したり、静電
的に中間転写体102上のトナー像を転写紙120に転
写する。引き続き、2色目以降のトナー像についても、
これを中間転写体102上に一次転写する毎に、転写紙
120二次転写し、最終的に各色のトナー像を転写紙1
20上に重ね合せてフルカラートナー像を形成する。そ
の後、転写紙120を加圧ローラ103から剥離してこ
れを排紙部119に排出する。
【0066】中間転写体102上にトナー像を重ね合せ
一次転写し、これを転写紙120に一括して二次転写す
るときも、この転写紙120を加圧ローラ103にクラ
ンプし、その際、この転写紙120を予備加熱してお
き、該転写紙120上に中間転写体102上のトナー像
を二次転写するようにしてもよい。この場合には、転写
紙120の搬送系の作動タイミングは図2に示したもの
と相違する。
【0067】上述のように転写紙にトナー像を順次重ね
転写するか、又は転写紙上に中間転写体102上のフル
カラートナー像を一括転写するかを適宜選択し、また前
述の一次転写方式を適宜組合せて画像形成動作を行うこ
とができ、その組合せを例示すると次の通りである。
【0068】 1色目粘着、 2色目以降粘着、 中間転写体上色重ね 1色目静電、 2色目以降静電、 中間転写体上色重ね 1色目粘着、 2色目以降静電、 中間転写体上色重ね 1色目粘着/静電、 2色目以降粘着/静電、 中間転写体上色重ね 1色目粘着、 2色目以降溶融粘着、 中間転写体上色重ね 1色目粘着、 2色目以降粘着、 転写紙上色重ね 1色目静電、 2色目以降静電、 転写紙上色重ね
【0069】図1及び図2に関連して先に説明したよう
に、中間転写体102上のトナー像を転写紙120に二
次転写する際に、中間転写体102上のフルカラートナ
ー像の先端に合せてタイミングよく転写紙120を給紙
するのであるが、給紙ローラ114の劣化などによって
給紙不良が生じ、レジストローラ115に転写紙120
を搬送できないことがある。このような転写紙の搬送ト
ラブル、すなわちジャムに対処すべく、給紙モータクラ
ッチ(給紙MC)がオンして給紙ローラ114の回転を
開始してから、一定時間後に前述のレジスト検知センサ
116が転写紙の先端を検知しないときは、転写紙の供
給不良、すなわちジャムが発生したものとCPUが判断
する。図2の(10)には転写紙120がジャムを起こ
さずに搬送されたときのレジスト検知センサ116の作
動状態を示してあり、また転写紙のジャム検出タイミン
グを「ジャム1」として示してある。かかる「ジャム
1」が検知されたときの動作については後述する。
【0070】一方、転写紙120がレジストローラ11
5の近傍でジャムを起こすことなく正常に搬送される場
合、この転写紙120は最終的に排紙部119に排出さ
れるが、図1に示すように、この排紙部119の手前に
は排紙検知センサ118が配設され、このセンサ118
によっても転写紙120のジャムが検知されるように構
成されている。すなわち、前述のレジスト検知センサ1
16が転写紙120の先端を検知してオンしてから、一
定時間経過後、排紙検知センサ118がオンしなかった
場合、CPUはレジストローラ部から排紙部までの間で
転写紙120のジャムが発生したと判断する。図2の
(11)は、このようなジャムが発生しないときの排紙
検知状態を示しており、またジャムが発生したときの上
記判断タイミングを「ジャム2」として示してある。こ
の「ジャム2」が検知されたときの動作についても後に
詳しく説明する。
【0071】以上詳細したところから判るように、中間
転写体102と感光体ドラム101、及び中間転写体1
02と加圧ローラ103は、それぞれ互いに接離可能に
支持されており、このため、例えば画像形成動作時以外
の待機時に、中間転写体102を感光体ドラム101か
ら離し、かつ加圧ローラ103から中間転写体102を
離間させておくことができ、感光体ドラム101、中間
転写体102及び加圧ローラ103の表面に加わる負荷
を軽減してその長寿命化を達成でき、しかもこれらの各
要素の駆動軸にかかる負荷を軽減することができる。
【0072】さらに、本例のように感光体ドラム101
上に色の異なるトナー像を順次転写し、これを中間転写
体102上に順次一次転写すると共に、そのトナー像を
転写紙120に二次転写するときも、一次転写時には中
間転写体102と加圧ローラ103を離間させ、かつ二
次転写時には感光体ドラム101と中間転写体102と
を互いに離しておくことが可能であるため、中間転写体
102上のトナー像が加圧ローラ103や感光体ドラム
101に移行する不具合を阻止できる。
【0073】その際、先に詳しく説明したところから明
らかなように、感光体ドラム101と加圧ローラ103
は、それぞれ回転可能ではあるが位置不動に支持され、
中間転写体102は、回転可能であって、感光体ドラム
101と加圧ローラ103に対して接離するように移動
可能に支持され、少なくとも一次転写時に中間転写体1
02が感光体ドラム101に圧接し、少なくとも二次転
写時に中間転写体102が転写紙120を介して加圧ロ
ーラ103に圧接するように構成されているので、中間
転写体102と感光体ドラム101、及び中間転写体1
02と加圧ローラ103を極く簡単な機構によってそれ
ぞれ互いに接離させることが可能である。各要素10
1,102,103の接離のために、これら要素のうち
の中間転写体102だけを移動させるのである。
【0074】従来は、感光体ドラムと中間転写体と加圧
ローラの3つの要素のうち、少なくとも2つの要素を移
動可能に支持し、そのそれぞれを接離させるように構成
するとする考えが一般的であったため、その接離機構が
大変複雑なものとならざるを得ず、画像形成装置のコス
トが上昇する欠点を免れなかったが、上記構成による
と、このような不具合を簡単に解消することができるの
である。
【0075】また前述のように、中間転写体102が感
光体ドラム101と加圧ローラ103に対して接離すべ
く移動するとき、この中間転写体102上のトナー像を
転写紙120に二次転写した後の中間転写体102の表
面を清掃するクリーニング装置112が、中間転写体1
02と一緒に移動し、さらに本例では図1に示したヒー
タ121と温度センサ123も一緒に移動するので、そ
の全体構成を一層簡素化することができる。
【0076】例えば、図3及び図4に示すように、中間
転写体102の回転軸202と、クリーニング装置11
2と、温度センサ123とヒータ121の長手方向両端
部を、共通の一対の支持板1にそれぞれ支持し、各支持
板1の図における左右の端部を、上下に延びるガイドレ
ール2,3に摺動自在に嵌合し、その支持板1の一方の
端部にラック4を一体に設け、このラック4を、画像形
成装置本体に回転自在に支持されたピニオン5に噛み合
わせる。中間転写体102を感光体ドラム101と加圧
ローラ103に対して接離させるべく、該中間転写体1
02を上下に移動させるときは、図3及び図4には示し
ていない昇降モータ(図2の(25))を作動させてピ
ニオン5を回転駆動し、これによって両支持板1を上下
に作動させる。このようにして中間転写体102を、ク
リーニング装置112及び温度センサ123、並びにヒ
ータ121と共に上下動させることができ、図3及び図
4に示すように、中間転写体102を感光体ドラム10
1又は加圧ローラ103に圧接させたり、或いはこの中
間転写体102を図1に実線で示した退避位置に移動さ
せることができる。
【0077】このように、極く簡単な接離機構によっ
て、中間転写体102と感光体ドラム101、又は中間
転写体102と加圧ローラ103を互いに接離させるこ
とができるのである。
【0078】ところで、図1に示した画像形成装置にお
いては、中間転写体102上のトナー像を転写紙120
に二次転写させる目的で、ヒータ121によって中間転
写体102上のトナー像に熱エネルギーを付与するよう
に構成されているが、このような溶融二次転写方式を採
用しないときは、前述のように、転写紙120に二次転
写されたトナー像を定着装置の熱によって転写紙上に定
着する必要がある。このように、いずれの方式を採用し
ても画像形成装置本体内には熱源が存在するので、これ
を放置したとすれば、感光体ドラム10が過度に加熱さ
れ、その帯電特性が低下したり、感光体ドラム101上
にトナーが融着するおそれがある。
【0079】このような不具合を阻止すべく、本例にお
いては、図1に示し、かつ先に説明したように、感光体
ドラム101が中間転写体102と加圧ローラ103の
下方に位置し、感光体ドラム101の上方に位置する中
間転写体102に、感光体ドラム101上のトナー像を
一次転写するように構成されている。
【0080】この構成により、熱源となるヒータ121
や定着装置、及びヒータ121によって加熱される中間
転写体102の全てが、感光体ドラム101の上方に位
置することになり、これらから発散する熱は、上方に逃
げるので、感光体ドラム101が熱の影響を受ける不具
合を阻止することができる。このように、感光体ドラム
101の位置を設定するという極く簡単な構成によっ
て、感光体ドラム101を熱から保護し、その特性の低
下や、トナーの融着を防止することができるのである。
【0081】また、中間転写体102上のトナー像を、
例えばヒータ121より成る加熱手段によって溶融し、
その溶融トナー像を転写紙120に二次転写する画像形
成装置であって、図1に例示したように、中間転写体1
02と感光体ドラム101とを互いに接離可能に支持
し、少なくとも一次転写時に中間転写体102と感光体
ドラム101を互いに圧接させるように構成した場合、
図2の(27)に示す如く、中間転写体102と感光体
ドラム101が圧接しているとき、同図の(29)に示
すように、ヒータ121を作動させないように、当該ヒ
ータを制御すると、感光体ドラム101の温度上昇をよ
り効果的に抑えることができる。
【0082】すなわち、感光体ドラム101と中間転写
体102とが圧接しているとき、ヒータ121をオン状
態にして、中間転写体102を照射すると、中間転写体
102が加熱され、この熱が中間転写体102に圧接し
た感光体ドラム101に直に伝達されてしまうため、感
光体ドラム101が昇温し、前述の不具合が発生しやす
くなる。これに対し、上述のように、中間転写体102
と感光体ドラム101の圧接時に、ヒータ121をオフ
しておけば、中間転写体102の温度上昇を防げるの
で、感光体ドラム101が過度に高温度に昇温すること
はなく、その特性の低下や、感光体ドラム101へのト
ナーの融着を効果的に阻止することができるのである。
【0083】図2に示した例では、その(21)、(2
7)及び(29)に示すように、感光体ドラム101上
のトナー像を中間転写体102に一次転写し終え、中間
転写体102が感光体ドラム101から離間してから、
ヒータ121をオンさせて中間転写体102上のトナー
像に対して熱エネルギーを付与し始め、中間転写体10
2のトナー像を転写紙120に転写し終えてから、ヒー
タ121をオフするように当該ヒータ121を制御し、
感光体ドラム101の過熱を防止している。
【0084】さらに、中間転写体102上のトナー像
を、例えばヒータ121より成る加熱手段によって溶融
し、これを転写紙120に二次転写する前述の構成にお
いて、中間転写体102の表面温度を温度検出手段によ
って検知し、中間転写体102の表面温度が所定の値以
上となったことが温度検出手段によって検知されたと
き、画像形成動作を中断するように構成すると、感光体
ドラム101の過熱による特性低下や、この感光体ドラ
ム101へトナーが融着する不具合をより一層確実に阻
止し、感光体ドラム101を保護することができる。
【0085】前述の温度センサ123が、このような温
度検出手段の一例を構成するものである。かかる温度セ
ンサ123は、例えば熱電対、測温抵抗体、赤外線セン
サなどから構成され、図1に示したように、中間転写体
102上のトナー像を乱さないように、中間転写体10
2に対して非接触状態で対向配置されている。或いは、
この温度センサを、中間転写体102上にトナー像が形
成される領域外の中間転写体表面に接触させたり、中間
転写体102の内部に接触させるようにしてもよい。
【0086】また一般に、中間転写体102の軸線方向
中心部よりも、その両端部における方が、放熱する熱量
が多く、中間転写体102の表面温度がその軸線方向に
おいてばらつくので、中間転写体102の両端部への供
給熱エネルギーの量をその中央部よりも多くして、温度
センサ123によって中間転写体102の全体の温度を
正しく検知できるようにしたり、中間転写体102の全
体的な表面温度と、温度センサ123が温度を検出する
場所での温度との差を補正して、正しく中間転写体10
2の温度を検知できるようにすることが望ましい。
【0087】図6に示したように、中間転写体102の
表面温度を検出する温度センサ123の信号は、比較器
6などの比較手段に入力され、その比較器6の出力信号
をCPU7に入力する。この比較器6の基準値は、例え
ば、感光体ドラム101の特性が低下したり、この感光
体ドラム101にトナーが融着する不具合が発生しない
ような値に設定され、かかる基準値と、温度センサ12
3の出力が比較される。
【0088】比較器6の出力により、CPU7が、中間
転写体102の表面温度が所定の温度以上となったと判
断すると、当該CPU7からの指令により、画像形成動
作が中断される。すなわち、ヒータ121をオフし、感
光体ドラム101と中間転写体102とが圧接している
ときはこれらを離間させ、また中間転写体102と加圧
ローラ103が圧接しているときはその圧接も解除し
て、中間転写体102を退避位置にもたらす。またこの
とき二次転写部Bに転写紙120が存在しているとき
は、この転写紙120を排紙部119に排出させてか
ら、中間転写体102と加圧ローラ103を離間させる
ようにするとよく、その後、搬送ベルト122や排紙ロ
ーラ117なども停止させ、レジストローラ115や給
紙ローラ114の作動も中断させる。
【0089】但し、互いに離間した感光体ドラム10
1、中間転写体102及び加圧ローラ103の回転につ
いては、これを続行させ、これらをできるだけ早期に冷
却させることが好ましい。
【0090】このように、温度センサ123による中間
転写体102の温度検知を常時行い、中間転写体102
の表面温度、ひいては感光体ドラム101の温度が上昇
したことが温度センサ123によって検知されたとき、
画像形成動作を中断することによって、感光体ドラム1
01の過熱による、その特性の低下や、トナーの融着を
確実に阻止することができるのである。
【0091】中間転写体102の表面温度が下がり、感
光体ドラム101の過熱が回避できる状態となったこと
が温度センサ123によって検知されると、CPU7か
らの指令によって、画像形成動作が再開される。
【0092】ここで、画像形成装置本体内にファンを設
けたり、中間転写体102にヒートパイプを設けて、こ
れに冷媒を流通させるなどして、中間転写体102を冷
却できる装置を設け、上述のようにその表面温度が所定
値以上になったことが検知されたとき、この冷却装置に
よって、中間転写体102を積極的に冷却するようにす
ると、感光体ドラム101をより一層確実に熱から保護
できると共に、早期に画像形成動作を再開させることが
可能となる。
【0093】ところで、図1に示した画像形成装置にお
いては、前述のように転写紙が搬送ドラブル、すなわち
ジャムを起こしたとき、図2に「ジャム1」及び「ジャ
ム2」によって示したように、そのジャムを検知するよ
うに構成されている。このような転写紙のジャムが検出
されると、画像形成装置本体の表示部にその事実が表示
されるのであるが、従来はこのジャムの検知と同時に画
像形成装置の全体の作動を停止させ、その画像形成動作
を中止していた。オペレータによってジャム紙が取り除
かれ、その除去が確認され、画像形成するための諸条件
を満たすと、プリントスタートの信号を待つように構成
されていたのである。
【0094】ところが、このようにジャム発生と同時に
画像形成装置の運転を停止させ、感光体ドラム101と
中間転写体102の回転を止めてしまうと、感光体ドラ
ム101はその或る一部分が高温度に加熱された中間転
写体102に対向したまま停止するので、この部分に中
間転写体102から多量の熱が伝えられ、感光体ドラム
101が局部的にあぶられた状態で加熱される。このよ
うになれば、感光体ドラム101の帯電特性が低下する
だけでなく、感光体ドラム101の表面が破壊されるお
それもある。
【0095】そこで本例では、転写紙120のジャムが
検知されたとき、感光体ドラム101と中間転写体10
2と加圧ローラ103の圧接又は離間の状態がいかなる
状況にあるときも、中間転写体102を図1に示した退
避位置に移動させ、感光体ドラム101と中間転写体1
02、及び中間転写体102と加圧ローラ103をそれ
ぞれ離間させると共に、感光体ドラム101と中間転写
体102の回転を停止させず、ジャム検知後、所定時間
だけ感光体ドラム101と中間転写体102を回転させ
続けるように構成されている。そして、所定時間経過
後、感光体ドラム101と中間転写体102を停止さ
せ、この状態で表示部にジャムの表示をなし、ジャムの
事実をオペレータに報せる。このように感光体ドラム1
01と中間転写体102を所定時間回転させている間
に、これらを冷却させるのである。
【0096】感光体ドラム101を上記のように回転さ
せれば、その一部だけが高温度の中間転写体102に対
向したままとなることはなく、該感光体ドラム101の
過熱を阻止でき、しかも感光体ドラム101と中間転写
体102を回転させることにより、これらを効果的に冷
却させることができる。先に説明した冷却装置を作動さ
せて、中間転写体102と感光体ドラム101をより積
極的に冷却させることもできる。また中間転写体102
が回転しているので、ジャムを起こした転写紙120の
加熱も防止でき、この転写紙に過度の熱が加えられるこ
とによる不具合を阻止できる。
【0097】また感光体ドラム101と中間転写体10
2の上記回転時に、これらは互いに離間しているので、
中間転写体102上にトナー像が形成されていても、こ
れが感光体ドラム101へ逆移転するような不具合も発
生しない。ジャムが検知されたとき、ヒータ121など
をオフさせ、画像形成動作を停止させることは、従来と
変りはない。
【0098】本例では、先に説明したように図2に示し
た「ジャム1」と「ジャム2」のタイミングで、転写紙
120のジャムを検知しているので、これらのジャムが
検知されたときの動作をそれぞれ以下に説明する。
【0099】先ず、ジャム1の検知は、二次転写部Bへ
供給される転写紙120がジャムを起こしたか否かをチ
ェックするものであるが、かかるジャム1が検出される
と、ジャム検知フラグを立て(図2の(12)を参
照)、ジャムを認識し、画像形成に関する動作がストッ
プする。すなわち、給紙MCがオフして給紙ローラ11
4が停止し、ヒータ121がオフして中間転写体102
上のトナーの加熱動作が中断し、また加圧MCがオフ
し、加圧ローラ103の回転が止められる。また中間転
写体102用のクリーニング装置112が作動すること
はなく、中間転写体102へのクリーニング動作は行わ
れず、レジストMCもオンせず、レジストローラ115
が回転することはない。このジャム検知時に感光体ドラ
ム101と中間転写体102と加圧ローラ103はそれ
ぞれ互いに離間しているが、ジャム1の検知によって、
この離間状態が維持され、中間転写体102と加圧ロー
ラ103が圧接することはない。
【0100】正常な動作時に、はじめ中間転写体102
と接触していない加圧ローラ103は、転写紙120の
搬送に合せて中間転写体102に圧接するように制御さ
れるが(図2の(27))、万一、転写紙120の供給
不良(ジャム1)を生じたときには、中間転写体102
から加圧ローラ103の表面に直接トナーが転写される
ことのないように、両者の圧接が禁止されるのである。
このように、中間転写体102と加圧ローラ103の間
に転写紙120が存在しないときは、加圧ローラ103
が中間転写体102に圧接しないように制御される。
【0101】上述のように画像形成動作が停止される
が、感光体ドラム101と中間転写体102は、ジャム
1が検知されても、所定の時間だけ回転を続け、その停
止に伴ってジャム表示がなされ、オペレータの操作を待
つ。オペレータによってジャムした転写紙が取り除か
れ、その事実をCPUが判断すると、画像形成装置を立
ち上げ、オペレータによるプリントキーの押下により画
像形成動作を続行する。このようにして、感光体ドラム
101を過熱させることなく、動作を続けることができ
るのである。
【0102】一方、前述の「ジャム2」が検出される
と、二次転写に関連する動作、すなわちレジストMC、
ヒータ、二次転写部の圧接、加圧MCは全てストップな
いしは解除し、ジャム検知フラグを立て、ジャムを認識
する。但し、この場合も互いに離間した感光体ドラム1
01と中間転写体102の回転は続行し感光体ドラム1
01を冷却させる。
【0103】このとき二次転写を途中でストップさせた
ため、中間転写体102上にはトナー像の後端部分が残
っている。そこで上述のように中間転写体102の回転
を続けると共に、クリーニング装置112を作動させて
中間転写体102のクリーニングを行う。感光体ドラム
101と中間転写体102の回転を停止させてから、オ
ペレータにジャム発生の事実を報らせ、オペレータの操
作を待つ。
【0104】ジャムした転写紙が取り除かれたことをC
PUが判断すると、画像形成装置を立上げ、オペレータ
の次の操作を待つ。このとき画像形成装置本体の状態は
初期状態である。但し、最初の画像形成状態の設定値、
例えば複写枚数、倍率、複写サイズ等の入力データはメ
モリに残っており、従ってオペレータが続けてプリント
キーを押下すれば、ジャム発生前の、残りの複写枚数だ
けを出力することになる。
【0105】ところで、図1及び図2に示した画像形成
装置においては、二次転写が行われる二次転写部Bへ供
給される転写紙120が搬送トラブルを起こしたか否か
の検知、すなわちジャム1の検知が、一次転写を全て終
え、中間転写体102と感光体ドラム101が互いに離
間した後であって、中間転写体102と加圧ローラ10
3とが圧接する前、すなわち二次転写が行われる前に行
われるように構成されている。換言すれば、ジャム1の
検知が実行されるとき、中間転写体102上には既に出
力画像の全体、本例ではフルカラーのトナー像が形成さ
れ、感光体ドラム101上のトナー像は全て中間転写体
102に一次転写し終えている。
【0106】ジャム1の検知タイミングをこのような時
期に設定することによって、微粒子トナーを用いたとき
も、感光体ドラム101を清掃するクリーニング装置1
11の負担を効果的に軽減することができる。このとき
の動作を図7を参照しながら説明する。
【0107】図7の(a),(b),(c)にも示すよ
うに、感光体ドラム101上に全てのトナー像を形成し
終え、そのトナー像を中間転写体102上に全て一次転
写し終えた後、ジャム1が発生したか否かがチェックさ
れる。ここでジャム1が検出されないときは、先に説明
した通常のシーケンスが行われ(図7(d))、ジャム
1が検出されると、前述のように画像形成動作をストッ
プする(図7の(e))。但し、本例では感光体ドラム
101と中間転写体102については、これを所定時間
回転させた後、これらを停止させる。
【0108】次いで、オペレータによってジャムした転
写紙が取り除かれ、転写紙が除去されたことをCPUが
判断すると(図7の(f))、画像形成装置を立ち上
げ、オペレータの次の動作を待つが、このとき、中間転
写体102上にはフルカラーのトナー像が形成されてい
る。
【0109】ここで、例えば、オペレータが中間転写体
102上に形成されているトナー像を必要としない場
合、オペレータは操作部上の、中間転写体102上のト
ナー像を清掃するための中間転写体クリーニングスイッ
チ(図示せず)を入力操作する。これによって中間転写
体102が図1の反時計方向に回転を始めると共に、ヒ
ータ121がオンして中間転写体102上のトナー像を
溶融させ、かつクリーニング装置112を作動状態にし
て中間転写体102上のトナー像を除去し、その表面を
クリーニングする(図7の(g),(h))。このと
き、感光体ドラム101と加圧ローラ103は中間転写
体102から離間している。
【0110】このように、感光体ドラム101上のトナ
ー像を清掃することはないので、クリーニング装置11
1の負担を軽減でき、その寿命を延ばすことができる。
また中間転写体102上のトナー像を溶融状態とし、こ
れをクリーニング装置112によって除去するので、粉
体状のトナーを除去するよりも、クリーニング装置11
2の負担を軽減でき、クリーニング装置112の短寿命
化も防止できる。
【0111】従来は、ジャム発生時に、感光体ドラム上
にトナー像が形成された状態にあるので、ジャム紙を除
去した後、感光体ドラム上のトナー像をそのクリーニン
グ装置によって清掃除去し、画像形成動作を行うように
構成されていたため、感光体ドラム用のクリーニング装
置に大きな負担がががり、その寿命が縮められるおそれ
があったが、上述の構成によると、ジャム1の検知時に
は、既に感光体ドラム101上のトナー像は全て中間転
写体102に一次転写し終えているので、従来のような
不具合が発生することはない。
【0112】一方、中間転写体102上のトナー像を上
述のようにクリーニング装置112によって除去する代
りに、オフィスなどで発生する不必要なペーパ(ミスコ
ピー紙など)を二次転写部Bに給送し、このペーパを加
圧ローラ103によって中間転写体102に対して加圧
しつつ、ヒータ121によって溶融した中間転写体10
2上のトナー像をペーパに二次転写同時定着させること
もできる(図7の(i),(j))。このとき、中間転
写体102上のトナー像を静電的にペーパに二次転写し
てもよい。ペーパにトナー像を転写した後の中間転写体
102はクリーニング装置112によって清掃される。
【0113】このように中間転写体102上のトナー像
を不要ペーパに二次転写し、これを排紙部119に排出
するようにすると、中間転写体102のクリーニング装
置112の負担を一層軽減でき、その長寿命化を達成で
きる。しかも本来廃棄されるペーパにトナー像を転写す
るので、廃棄物の有効利用を図ることもできる。オフィ
スで発生する不必要なペーパ(ミスコピー紙)を入れて
おく給紙部を別に設け、上述の動作時にはこの給紙部か
ら不必要ペーパを給紙してこれにトナー像を二次転写す
るように構成することもできる。
【0114】また、図1に示した給紙部113から未使
用の新しい転写紙120を、上述したところと全く同様
にして二次転写部Bに給送し、これに中間転写体102
上のトナー像を転写し、この転写紙120を排紙部11
9に排出すれば、この転写紙を完成したコピー紙として
そのまま利用でき、トナーの無駄な消費を防止できる
(図7の(k),(l))。
【0115】このように、供給不良を起こした転写紙を
取り除いた後、中間転写体102に形成されたトナー像
を新たに供給された転写紙(不必要ペーパ又は新しい
紙)に二次転写することによって、クリーニング装置1
12にかかる負担を効果的に軽減できるのである。
【0116】ジャム紙の除去後に上述の如く中間転写体
102をクリーニングし、画像を形成するための諸条件
を満たすと、プリントスタートの信号を待つことにな
る。また、この中間転写体102のクリーニングと共
に、必要に応じて、感光体ドラム101もクリーニング
装置111によってクリーニングしてもよいが、このと
きも、感光体ドラム101上には、一次転写前のトナー
像は形成されていないので、クリーニング装置111の
負担が過大となることを阻止できる。
【0117】オペレータが、中間転写体102上に形成
されているトナー像を新たな転写紙(不必要ペーパ又は
新しい紙)に転写して出力したいときは、画像形成装置
本体の操作部上の、画像出力スイッチ(図示せず)を入
力操作することによって、給紙部より新たな転写紙を給
送し、この転写紙にトナー像を二次転写同時定着して出
力できるようにすればよい。このとき、中間転写体10
2上のトナー像に転写紙が合致するタイミングで新たな
転写紙を給紙する必要があるので、中間転写体102の
ホームポジションを検出する検出器(図示せず)を設
け、これによってそのホームポジションを検出し、中間
転写体102上のトナー像の先端と新たな転写紙の先端
とが合致するタイミングでこの転写紙を給送することが
望まい。
【0118】なお図7には示していないが、ジャム1の
発生時に画像形成動作の停止前に、又はジャム紙の除去
後などの適時に、前述の中間転写体クリーニングスイッ
チを操作することなく、自動的に中間転写体102上の
トナー像を溶融させ、これをクリーニング装置112に
よってクリーニングするように構成することもできる。
【0119】ところで、図1に示した構成では、中間転
写体102上に形成されたトナー像のトナーをヒータ1
23によって溶融させ、この溶融トナーを、加圧ローラ
103によって中間転写体102に圧接させた記録媒体
に二次転写するのであるが、かかる記録媒体として、普
通紙などの紙質のもののほか、樹脂製のものが用いられ
ることも少なくない。例えば、オーバヘッドプロジェク
タ用の樹脂シートを記録媒体として用い、これに最終画
像を形成することも広く行われている。このような樹脂
シートは一般にその熱容量が大きく、従って樹脂シート
上に中間転写体102上の溶融トナー像を二次転写する
には、普通紙より成る転写紙120にトナー像を溶融二
次転写するときよりも、中間転写体102上に形成され
たトナー像に対して多量の熱エネルギーを付与する必要
がある。
【0120】一方、図2に示したタイミングチャートに
おいては、中間転写体102上のトナー像を二次転写す
るとき、中間転写体102を1回転させる間に、そのト
ナー像に対してヒータ123から熱エネルギーを付与し
ているが、記録媒体として樹脂製のものを用いたとき
は、このような熱エネルギー付与では、中間転写体10
2上のトナー像を確実に記録媒体に転写し、またこれを
同時に定着させることが困難なことがある。
【0121】そこで、記録媒体が樹脂製のものであると
きは、ヒータ123を作動させたまま、中間転写体10
2を複数回回転させ、中間転写体102上のトナー像に
充分な熱エネルギーを与えてこれを溶融させてから、記
録媒体を給送し、中間転写体102上のトナー像を記録
媒体に二次転写するように構成すると有利である。この
ようにして、記録媒体の材質がいかなるときも、高品質
な最終画像を得ることができる。
【0122】また、記録媒体としては、その材質だけで
なく、各種の厚さのものが用いられるが、従来のこの種
の画像形成装置においては、中間転写体と加圧ローラと
の圧力が常に一定に保たれていたので、記録媒体の厚さ
が特に厚いとき、これを中間転写体と加圧ローラの間に
通し難くなり、またこの記録媒体に二次転写された画像
の画像が低下するおそれがあった。中間転写体と加圧ロ
ーラとの圧力を記録媒体の材質によっても変え、適正な
圧力に調整しないと、画像の画質が劣化するおそれもあ
る。
【0123】そこで本例では、記録媒体の厚さ及びその
材質に応じて、中間転写体102と加圧ローラ103と
が圧接する圧力を変化させ、各記録媒体に応じて適正な
圧力が得られるように構成されている。例えば、厚さの
厚い記録媒体を用いるときは、中間転写体102と加圧
ローラ103の圧接力を弱め、これらの間を厚い記録媒
体が確実に通り得るようにする。具体的には、中間転写
体102を加圧ローラ103に圧接させるとき、図3及
び図4に示したピニオン5の回転量を制御することによ
って、中間転写体102と加圧ローラ103との圧接力
を調整することができる。このようにして、いかなる材
質の、またいかなる厚さの記録媒体にも高品質な画像を
形成することができる。また、記録媒体の厚さに応じ
て、一対のレジストローラ115間のギャップ、或いは
一対の排紙ローラ用のギャップを調整するように構成す
ることもできる。
【0124】以上、カラー画像を形成できる画像形成装
置の例を説明したが、本発明は、専ら単色画像を得る画
像形成装置にも適用でき、この場合には、像担持体上に
一色のトナー像を形成し、これを中間転写体に一次転写
し、次いでこれを記録媒体に二次転写すればよい。
【0125】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、トナー像
転写後の像担持体の表面を清掃するクリーニング装置に
かかる負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略説
明図である。
【図2】その画像形成シーケンスの一例を示すタイミン
グチャートである。
【図3】中間転写体が感光体ドラムに圧接した状態を示
す説明図である。
【図4】中間転写体が加圧ローラに圧接した状態を示す
説明図である。
【図5】中間転写体の拡大断面図である。
【図6】画像形成装置のブロック図である。
【図7】フローチャートの一例を示す図である。
【符号の説明】
102 中間転写体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される像担持体にトナー像を形
    成し、該トナー像を、回転駆動されつつ像担持体に圧接
    した中間転写体に一次転写し、そのトナー像を、加圧回
    転体によって中間転写体に圧接された記録媒体に二次転
    写する画像形成装置において、 前記中間転写体と像担持体を互いに接離可能に支持する
    と共に、中間転写体と加圧回転体を互いに接離可能に支
    持し、少なくとも前記一次転写時に、中間転写体と像担
    持体を互いに圧接させ、かつ少なくとも前記二次転写時
    に、中間転写体と加圧回転体とを記録媒体を介して互い
    に圧接させると共に、前記二次転写が行われる二次転写
    部へ供給される記録媒体が搬送トラブルを起こしたか否
    かの検知を、中間転写体と像担持体が互いに離間した後
    であって、中間転写体と加圧回転体とが圧接する前の間
    に行うことを特徴とする画像形成装置。
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