JP2002052003A - 磁気共鳴イメージング装置および変動磁場の補正方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置および変動磁場の補正方法

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JP2002052003A
JP2002052003A JP2000240916A JP2000240916A JP2002052003A JP 2002052003 A JP2002052003 A JP 2002052003A JP 2000240916 A JP2000240916 A JP 2000240916A JP 2000240916 A JP2000240916 A JP 2000240916A JP 2002052003 A JP2002052003 A JP 2002052003A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズの中に埋もれていて、従来あまり問題
とならなかったようなアーチファクトの影響を排除し
て、画質の向上を図ること。 【解決手段】 傾斜磁場電流を印加した1の能動遮蔽型
傾斜磁場コイル(例えば13X)を除く他の少なくとも一
つのチャンネルの能動遮蔽型傾斜磁場コイル(例えば1
3Y、13Z)に、前記1の能動遮蔽型傾斜磁場コイル
によって発生する傾斜磁場と異なる空間分布をもつ変動
磁場を補正するための補正用電流を、補正制御器24を
介して供給する。これにより、発生する傾斜磁場とは異
なる空間分布をもつ変動磁場を補正することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体内部の原子
核スピンの磁気共鳴信号を検出して、被検体内部を画像
化する磁気共鳴イメージング装置に係り、特に、所望の
傾斜磁場を発生させるために傾斜磁場コイルに電流を印
加した場合に生ずる、渦電流磁場や他の変動磁場を補正
するようにした磁気共鳴イメージング装置および変動磁
場の補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用診断装置として活用されている磁
気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置という)
は、被検体内部の原子核スピンの磁気共鳴信号(以下、
MR信号という)を検出することにより、被検体内部を
画像化する装置である。そして、MRI装置は非侵襲に
しかも放射線被曝なしに、被検体内部を画像化すること
ができるので、臨床の場でその有用性を発揮している。
一般的なMRI装置のガントリの概略構成を、図3およ
び図4に示してあるので、先ずガントリの構成について
説明する。なお、図3は模式的な断面図であり、図4は
軸方向(Z軸方向)から見た断面図である。ガントリ1
は、全体が略円筒状に形成されており、中心部が診断用
空間(ボア)として機能するもので、ここに被検体Pが
図示しない寝台天板に載せられて送り込まれるようにな
っている。このガントリ1には、例えば超電導磁石など
の磁石装置11が設けられており、磁石装置11によっ
て形成される診断用空間(ボア)11aに数キロガウス
から10数キロガウス(10キロガウス=1テスラ)程
度の非常に強い静磁場を発生させる。この磁石装置11
が超伝導磁石で構成される場合は、真空容器の中に、複
数の熱輻射シールド容器および単独の液体ヘリウム容器
が収められ、液体ヘリウム容器の内部に超伝導コイルが
巻装されて設置されている。
【0003】また、この磁石装置11によって得られる
静磁場の均一性を補正するための、円筒状のシムコイル
ユニット12と、静磁場に線形の傾斜磁場を時間的に変
化するように重畳させて、空間的な位置情報を付与する
ための、傾斜磁場を発生させる円筒状の傾斜磁場コイル
ユニット13とが、それぞれ同軸状に配置されている。
さらに、高周波パルスを送信するとともに、被検体から
得られる高周波のMR信号を受信するためのRFコイル
14が着脱自在に配置されている。このRFコイル14
は、送受信兼用に構成されたものでも、または送信用或
いは受信用として各別に構成されたものでもよい。な
お、シムコイルユニット12は図5に示すように、円筒
状に形成された内側樹脂層120の外周面上に、順次5
チャンネルの2次シムが積層された構造となっている。
すなわち、内側樹脂層120の外周面上にZXチャンネ
ルのシムコイル121が巻装され、その外周面上にZY
チャンネルのシムコイル122が巻装され、さらにその
外周面上にXYチャンネルのシムコイル123が巻装さ
れ、さらにその外周面上にX2−Y2チャンネルのシムコ
イル124が巻装され、さらにその外周面上にZ2チャ
ンネルのシムコイル125が巻装され、この外周面上に
保護および絶縁用の樹脂テープ層126が巻装されて構
成されている。これら5チャンネルのシムコイル121
〜125は、図示しないシム用電源に接続されて、磁石
装置11によって発生した静磁場に対して、数10PP
M以下の空間的均一性を得るように定常電流を流してシ
ミングを行う。なお、この均一性を必要とする診断用空
間の撮影領域は、しばしば直径500mm程度の球状と
なる。
【0004】一方、シムコイルユニット12の内周面
に、傾斜磁場コイルユニット13が隙間無く接合するよ
うに設けられている。この傾斜磁場コイルユニット13
は、例えば米国特許第4733189号に記載されてい
るように、2つのコイルを有し、内側には所望強度の磁
場を発生するが、外側には磁場の相殺によって磁束を殆
ど漏らさない構造の、いわゆる能動(自己)遮蔽型傾斜
磁場コイル(Actively Shielded G
radient Coil:以下、ASGCと称する)
となっている。そして、能動遮蔽型傾斜磁場コイル(A
SGC)ユニット13は、X軸方向、Y軸方向、Z軸方
向の各方向に傾斜磁場を発生させるように、3チャンネ
ルのコイルアッセンブリから形成されている。すなわ
ち、このASGCユニット13は、図6に示すように、
X軸方向用のXチャンネルアセンブリ13X、Y軸方向
用のYチャンネルアセンブリ13Y、Z軸方向用のZチ
ャンネルアセンブリ13Zが、コイル層毎に絶縁されて
積層されて略円筒状を成している。そして、各アセンブ
リ13X、13Y、13Zは、各軸方向の傾斜磁場を発
生するメインコイルと、このメインコイルが発生する傾
斜磁場を外界に漏らさないように、磁気的にシールドす
るシールドコイルとを有している。また、各チャンネル
のコイルアセンブリ13X、13Y、13Zのメインコ
イルは、図示しないが、それぞれ専用のX軸傾斜磁場電
源、Y軸傾斜磁場電源、Z軸傾斜磁場電源に接続され、
各コイルアセンブリ13X、13Y、13Zのシールド
コイルも、それぞれ専用のX軸シールド傾斜磁場電源、
Y軸シールド傾斜磁場電源、Z軸シールド傾斜磁場電源
に接続されている。そして、図示しないシーケンサにプ
ログラムされているパルスシーケンスに従い、それぞれ
の電源から各チャンネルのコイルアセンブリ13X、1
3Y、13Zへ、パルス電流が供給されて、所定の傾斜
磁場を発生する。
【0005】さて、MRI装置によってMR画像を得る
撮影時には、上記の磁石装置11とシムコイルユニット
12によって均一に形成された静磁場中で、ASGCユ
ニット13およびRFコイル14を、所望のパルスシー
ケンスに従って駆動する。すなわち、静磁場中に置かれ
た被検体Pに、パルスシーケンスに従って、X軸方向、
Y軸方向、Z軸方向の各方向の線形の傾斜磁場が重畳さ
れ、被検体Pの原子核スピンがラーモア周波数の高周波
信号で、磁気的に励起される。よって、この励起に伴っ
てMR信号が発生するので、このMR信号がRFコイル
14で検出され、検出されたMR信号を図示しないコン
ピュータシステムなどによって再構成することにより、
被検体Pの例えば二次元断層像としてのMR画像が得ら
れる。
【0006】このようなMRI装置において、近年イメ
ージングに要する時間を短縮したいという高速化のニー
ズが非常に強くなり、高速EPI(echo plan
arimaging)法など、高強度の傾斜磁場を高速
にスイッチングさせる(すなわち、高速に極性を反転さ
せる)パルスシーケンスが開発されて実用に供されてい
る。ところで、前述のようにASGCユニット13は、
X軸方向、Y軸方向、Z軸方向に傾斜磁場を発生する3
チャンネルのコイルアセンブリ13X、13Y、13Z
を有しており、この3チャンネルのコイルアセンブリ1
3X、13Y、13Zが頻繁にかつ高速に切換えられて
駆動される。そして、各チャンネルのコイルアセンブリ
13X、13Y、13Zには通常非常に早い立ち上がり
のパルス電流が印加されるので、各チャンネルのコイル
アセンブリ13X、13Y、13Zの周辺に配置されて
いる導電体例えば磁石装置11のシールド材、フレー
ム、各種コイル等に渦電流を発生させ、その渦電流が所
望の傾斜磁場波形を歪ませる原因となっている。この渦
電流の影響は、ASGCにあっても同様である。それ
は、ASGCといえども有限のターンに分割された電流
によってシールドしているため、真に理想的な電流分布
を実現することができないためである。よって、渦電流
によって生ずる磁場(渦電流磁場)を補正するために、
ASGCに印加する電流を、予めその磁場波形が矩形に
なるように整形する補正電流を重畳したものとしてい
た。
【0007】しかし、ASGCユニット13とその周辺
に配置された導電体との配置関係が非対称になっている
場合には、ASGCユニット13に補正電流を重畳して
も傾斜磁場波形を期待どおりの矩形にすることができな
いという問題があり、その問題を解決するために、本出
願人は、特公平7−100057号公報に開示されてい
るように、ASGCユニット13に近接して渦電流補正
用コイルを配置して、各チャンネルのコイルアセンブリ
13X、13Y、13Zとこの渦電流補正用コイルに傾
斜磁場発生用電流を供給することを提案した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、渦電流によ
る影響を除去するための、ASGCユニット13に補正
電流を重畳したり、前記特公平7−100057号公報
に開示されている技法は、いずれもXチャンネルアセン
ブリ13X、Yチャンネルアセンブリ13Y、Zチャン
ネルアセンブリ13Zの内、どれか一つの方向のチャン
ネルの傾斜磁場コイルを駆動した場合の渦電流補正は、
その駆動したチャンネルに供給する電流波形を整形した
り、そのチャンネル用の渦電流補正用コイルに傾斜磁場
発生用電流を供給することによって行っていた。これ
は、傾斜磁場と同一空間分布をもつ渦電流磁場を補正し
ようとするものであり、渦電流の起源が、駆動したチャ
ンネルの傾斜磁場コイルにあるため、そのチャンネルの
電流を制御すれば補正が可能であると考えられていたた
めであって、これは間違いではなかった。しかしなが
ら、近年のイメージングの高速化の要望や、ハードウェ
アの進歩に伴い様々なパルスシーケンスが開発され、傾
斜磁場コイルに印加されるパルス波形の形状や印加の仕
方が非常に複雑化、高度化してきている。また、RFコ
イルの進歩に伴ってS/Nも向上し、従来、ノイズの中
に埋もれていたアーチファクトが描出されるようにもな
って、これが画質に大きな影響を与えるようになってき
ている。
【0009】すなわち、ASGCや磁石装置の製造誤差
や、それらを配置した位置の誤差、周囲金属の傾斜磁場
に対する非対象性などによって、もともと、印加した傾
斜磁場とは異なった空間分布をもつ渦電流磁場が撮影領
域内に存在していたが、これらは、従来技術ではあまり
問題にならない程度の画質劣化要因でしかなかった。し
かし、このような従来技術ではあまり問題にならなかっ
た画質劣化要因が、前述のように、パルスシーケンスの
複雑化、高度化やRFコイルの性能向上に伴って、放置
することのできない問題としてクローズアップされてき
ている。本発明は、このような問題を解決するために、
従来、駆動したチャンネルの傾斜磁場コイルと同じ空間
分布をもった渦電流磁場しか補正の対象としていなかっ
たものを、従来の補正に加えて、駆動した方向の傾斜磁
場とは異なった空間分布をもつ渦電流磁場や他の変動磁
場をも補正の対象とすることにより、より画質の向上を
図ることを目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めの好適な実施の形態は、診断用空間に静磁場を発生す
る磁石装置と、この磁石装置によって発生した静磁場
に、X、Y、Z方向の傾斜磁場を重畳する前記診断用空
間を囲むように配置された3チャンネルから成る能動遮
蔽型傾斜磁場コイルと、前記診断用空間に置かれた被検
体に高周波磁場を加えるとともに被検体からの磁気共鳴
信号を受信する送受信手段とを備え、前記被検体から得
られる磁気共鳴信号を画像化する磁気共鳴イメージング
装置において、前記能動遮蔽型傾斜磁場コイルに傾斜磁
場電流を印加することに伴ない発生する傾斜磁場と同一
空間分布をもつ渦電流磁場を補正するために、前記傾斜
磁場電流を印加する少なくとも一つのチャンネルの能動
遮蔽型傾斜磁場コイル(特定能動遮蔽型傾斜磁場コイ
ル)の傾斜磁場電流に補正用電流を重畳する第1の磁場
補正手段と、前記傾斜磁場電流を印加した特定能動遮蔽
型傾斜磁場コイルを除く他の少なくとも一つのチャンネ
ルの能動遮蔽型傾斜磁場コイルに、前記特定能動遮蔽型
傾斜磁場コイルによって発生する傾斜磁場と異なる空間
分布をもつ変動磁場を補正するための補正用電流を供給
する第2の磁場補正手段とを具備することを特徴とする
ものである。
【0011】また、他の実施の形態は、診断用空間に静
磁場を発生する磁石装置と、この磁石装置によって発生
した静磁場に、X、Y、Z方向の傾斜磁場を重畳する前
記診断用空間を囲むように配置された3チャンネルから
成る能動遮蔽型傾斜磁場コイルと、前記診断用空間に置
かれた被検体に高周波磁場を加えるとともに被検体から
の磁気共鳴信号を受信する送受信手段と、前記磁石装置
によって得られる静磁場の均一性を補正するために、前
記能動遮蔽型傾斜磁場コイルの近傍に配置された複数の
シムコイルとを備え、被検体から得られる磁気共鳴信号
を画像化する磁気共鳴イメージング装置において、前記
能動遮蔽型傾斜磁場コイルに傾斜磁場電流を印加するこ
とに伴ない発生する傾斜磁場と同一空間分布をもつ渦電
流磁場を補正するために、前記能動遮蔽型傾斜磁場コイ
ルに印加する傾斜磁場電流に補正用電流を重畳する第1
の磁場補正手段と、前記シムコイルの少なくとも一つ
に、前記傾斜磁場電流を印加した能動遮蔽型傾斜磁場コ
イルによって発生する傾斜磁場と異なる空間分布をもつ
変動磁場を補正するための補正用電流を供給する第3の
磁場補正手段とを具備することを特徴とするものであ
る。なおここで、前記シムコイルは、能動遮蔽型に形成
されていることが望ましい。
【0012】さらに他の実施の形態は、診断用空間に静
磁場を発生する磁石装置と、この磁石装置によって発生
した静磁場に、X、Y、Z方向の傾斜磁場を重畳する前
記診断用空間を囲むように配置された3チャンネルから
成る能動遮蔽型傾斜磁場コイルと、これら3チャンネル
の能動遮蔽型傾斜磁場コイルにそれぞれ近接して配置さ
れた渦電流磁場補正用コイルと、前記診断用空間に置か
れた被検体に高周波磁場を加えるとともに被検体からの
磁気共鳴信号を受信する送受信手段とを備え、前記被検
体から得られる磁気共鳴信号を画像化する磁気共鳴イメ
ージング装置において、前記能動遮蔽型傾斜磁場コイル
に傾斜磁場電流を印加することに伴ない発生する傾斜磁
場と同一空間分布をもつ渦電流磁場を補正するために、
傾斜磁場電流に重畳して前記能動遮蔽型傾斜磁場コイル
および前記渦電流磁場補正用コイルに補正用電流を供給
する第4の磁場補正手段と、前記傾斜磁場電流を印加す
る少なくとも一つのチャンネルの能動遮蔽型傾斜磁場コ
イル(特定能動遮蔽型傾斜磁場コイル)を除く他の少な
くとも一つのチャンネルの能動遮蔽型傾斜磁場コイルに
近接して配置された前記渦電流磁場補正用コイルに、前
記特定能動遮蔽型傾斜磁場コイルによって発生する傾斜
磁場と異なる空間分布をもつ変動磁場を補正するための
補正用電流を供給する第5の磁場補正手段とを具備する
ことを特徴とするものである。これらの実施の形態にお
いて、前記第2、第3、第5の磁場補正手段により供給
する補正用電流は、好ましくは、前記特定能動遮蔽型傾
斜磁場コイルの傾斜磁場強度に比例した電流である。
【0013】これにより、発生する傾斜磁場とは異なる
空間分布をもつ変動磁場を補正することができる。よっ
て、従来はノイズの中に埋もれていてあまり問題となら
なかったようなものではあったが、近年のイメージング
の高速化、パルスシーケンスの高度化・複雑化などに伴
ない顕在化してきたアーチファクトの影響を排除して、
画質の向上に大きく寄与することができる。
【0014】さらに、上記の課題を解決するために好適
な変動磁場の補正方法は、磁気共鳴イメージング装置に
おける傾斜磁場コイルによって発生する傾斜磁場と異な
る空間分布をもつ変動磁場を補正する方法であって、傾
斜磁場電流を印加した傾斜磁場コイル(特定傾斜磁場コ
イル)を除く他の少なくとも一つのチャンネルの傾斜磁
場コイルに、前記特定傾斜磁場コイルの傾斜磁場強度に
比例した補正用電流を供給することを特徴とする。ま
た、他の好適な変動磁場の補正方法は、磁気共鳴イメー
ジング装置における傾斜磁場コイルによって発生する傾
斜磁場と異なる空間分布をもつ変動磁場を補正する方法
であって、前記傾斜磁場コイルの近傍に配置された複数
のシムコイルの少なくとも一つに、前記傾斜磁場コイル
の傾斜磁場強度に比例した補正用電流を供給することを
特徴とする。これらによって、発生する傾斜磁場とは異
なる空間分布をもつ変動磁場を補正することができ、磁
気共鳴イメージング装置における画質の向上に大きく寄
与することができる
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気共鳴イメ
ージング装置の実施の形態について、図1ないし図3を
参照して詳細に説明するが、その前に、本発明の着眼点
について説明しておく。MRI装置は、撮影領域内にお
いて、磁場のベクトルが一定方向を向き、磁場強度も一
定である静磁場と、この静磁場に重畳する線形(1次関
数)の傾斜磁場を必要とする。円筒形の磁石で静磁場を
発生させる場合には、円筒軸の方向(これをZ軸方向と
する)を向いた均一な静磁場を形成し、この静磁場に対
してそれぞれX軸方向、Y軸方向、Z軸方向に線形の傾
斜磁場を重畳する。ここで、静磁場のベクトル方向をZ
軸方向、強度をB0とすると、X軸方向の傾斜磁場Bz
(X)、Y軸方向の傾斜磁場Bz(Y)、Z軸方向の傾
斜磁場Bz(Z)は、それぞれ次式のように表される。 Bz(X)=(δBz/δx)X+B0 … (1) Bz(Y)=(δBz/δy)Y+B0 … (2) Bz(Z)=(δBz/δz)Z+B0 … (3) ここで、XはX方向の位置、YはY方向の位置、ZはZ
方向の位置であり、また、(δBz/δx)はX方向傾
斜磁場強度、(δBz/δy)はY方向傾斜磁場強度、
(δBz/δz)はZ方向傾斜磁場強度である。
【0016】例えば、Xチャンネルの傾斜磁場コイルに
傾斜磁場電流を印加したとき、このXチャンネルの傾斜
磁場コイル周辺の金属に渦電流が誘起され、渦電流磁場
が発生する。ここで誘起された渦電流磁場は、撮影領域
内で時間変化に伴ない、空間的に様々な磁場成分を作り
出す。その主な成分は、Xチャンネルの傾斜磁場コイル
の作り出す傾斜磁場成分と同じであるが、周囲金属との
位置関係や金属の材質などによって、空間的、時間的に
それ以外の成分の磁場も作り出すことになる。また、こ
の渦電流磁場の発生原因は、傾斜磁場コイルによって発
生する傾斜磁場にあり、従って傾斜磁場コイルに供給さ
れる傾斜磁場電流に比例する。また、渦電流磁場の内主
要な部分は一次成分である。この一次成分とは、X方向
傾斜磁場強度(δBz/δx)、Y方向傾斜磁場強度
(δBz/δy)、Z方向傾斜磁場強度(δBz/δ
z)であり、またはその合成である。特に、Xチャンネ
ルとのクロスタームであるY方向傾斜磁場やZ方向傾斜
磁場の成分が発生すると、あたかもそれが、Yチャンネ
ルの傾斜磁場コイルの作り出すY軸方向傾斜磁場や、Z
チャンネルの傾斜磁場コイルの作り出すZ軸方向傾斜磁
場として振る舞い、画像の歪みや不本意な位相のみだれ
など、画質を劣化させる要因となる。なお、Xチャンネ
ルの傾斜磁場コイルに傾斜磁場電流を印加したときにつ
いて述べたが、YチャンネルやZチャンネルの傾斜磁場
コイルに傾斜磁場電流を印加したときについても同様で
ある。
【0017】そこで、従来は、傾斜磁場電流を印加した
チャンネル方向の渦電流磁場しか補正できていなかった
ものを、傾斜磁場電流を印加したチャンネル以外の方向
成分の渦電流磁場成分も補正できるようにしようとする
のが、本発明の狙いである。特に、一次補正として、傾
斜磁場コイルを用いた補正が有用である。そして、この
考えを実現するために、本発明では、従来の補正に加え
て、傾斜磁場電流を印加したチャンネル(これを、特定
チャンネルすなわち、特定傾斜磁場コイルと称するもの
とする。)以外の傾斜磁場コイルに、補正用電流を印加
するものである。また、本発明による補正は、傾斜磁場
コイルの他にシムコイルを使って行うこともでき、さら
に、補正用電流を流すために特別に設計された新たなコ
イルを設けるようにしてもよい。
【0018】次に、本発明に係る磁気共鳴イメージング
装置の種々の実施の形態について説明する。先ず、第1
の実施の形態について、図1を参照して説明する。図1
は、本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の第1の実
施の形態を示した要部の系統図であり、この実施の形態
は、傾斜磁場電流を印加したチャンネルの傾斜磁場コイ
ル(特定傾斜磁場コイル)により発生する傾斜磁場とは
異なる空間分布をもつ変動磁場を補正するために、傾斜
磁場電流を印加したチャンネル(特定傾斜磁場コイル)
を除く他のチャンネルの傾斜磁場コイルに、補正用電流
を供給するものである。
【0019】すなわち、傾斜磁場発生用電流を供給する
ための傾斜磁場発生用電流源21が、ASGCユニット
13のXチャンネルアセンブリ13X、Yチャンネルア
センブリ13Y、Zチャンネルアセンブリ13Zそれぞ
れ個別の駆動電流源としての、Xチャンネル駆動回路2
2X、Yチャンネル駆動回路22Y、Zチャンネル駆動
回路22Zに接続されている。そして、Xチャンネル駆
動回路22Xは、Xチャンネルアセンブリ13Xに接続
されている。同様に、Yチャンネル駆動回路22Yは、
Yチャンネルアセンブリ13Yに接続されており、Zチ
ャンネル駆動回路22Zは、Zチャンネルアセンブリ1
3Zに接続されている。なお、各チャンネル駆動回路2
2X、22Y、22Zからは、第1の傾斜磁場補正手段
として従来と同様に、ASGCユニット13に供給され
る傾斜磁場電流によって発生する傾斜磁場と同一空間分
布をもつ渦電流磁場の影響を補償するために、予め傾斜
磁場波形が矩形になるように、オーバーシュート電流の
ような補正用電流の重畳された傾斜磁場電流がASGC
ユニット13に供給されることは言うまでもない。
【0020】また、傾斜磁場発生用電流源21は、AS
GCユニット13によって発生する傾斜磁場と異なる空
間分布をもつ変動磁場を補正するための補正用電流を、
ASGCユニット13の各チャンネルアセンブリ13
X、13Y、13Zへ供給するための、Xチャンネル補
正電流供給回路23X、Yチャンネル補正電流供給回路
23Y、Zチャンネル補正電流供給回路23Zにも接続
されている。ただし、この補正用電流は、ASGCユニ
ット13の各チャンネルアセンブリ13X、13Y、1
3Zの内、傾斜磁場電流を印加した少なくとも1のチャ
ンネルアセンブリ(特定チャンネルアセンブリ)を除く
他のチャンネルアセンブリへ供給するものであり、その
ために、各チャンネル補正電流供給回路23X、23
Y、23Zは、補正制御器24に接続され、ここでどの
チャンネルにどれだけの補正用電流を供給するかを決め
て、それぞれのチャンネルアセンブリ13X、13Y、
13Zへ補正用電流を供給する。なお、この補正制御器
24の動作は、各チャンネル駆動回路22X、22Y、
22Zとともに、図示しないシーケンサによって制御さ
れるものであることは言うまでもない。
【0021】例えばXチャンネルアセンブリ13Xが駆
動されたことによって生じた、X方向の傾斜磁場とは異
なる空間分布をもつ変動磁場を補正するために、Yチャ
ンネル補正電流供給回路23YまたはZチャンネル補正
電流供給回路23Zから補正制御器24を介して、各対
応するYチャンネルアセンブリ13YまたはZチャンネ
ルアセンブリ13Zへ補正用電流を供給する。この場
合、Xチャンネルアセンブリ13Xが特定チャンネルア
センブリとなる。勿論、Yチャンネル補正電流供給回路
23YおよびZチャンネル補正電流供給回路23Zから
補正制御器24を介して、各対応するYチャンネルアセ
ンブリ13YおよびZチャンネルアセンブリ13Zの両
方へ補正用電流を供給するようにしてもよい。同様に、
Yチャンネルアセンブリ13Y(特定チャンネルアセン
ブリ)が駆動されたことによって生じた、Y方向の傾斜
磁場とは異なる空間分布をもつ変動磁場を補正するため
に、Zチャンネル補正電流供給回路23Zおよび/また
はXチャンネル補正電流供給回路23Xから補正制御器
24を介して、各対応するZチャンネルアセンブリ13
Zおよび/またはXチャンネルアセンブリ13Xへ補正
用電流を供給し、Zチャンネルアセンブリ13Z(特定
チャンネルアセンブリ)が駆動されたことによって生じ
た、Z方向の傾斜磁場とは異なる空間分布をもつ変動磁
場を補正するために、Xチャンネル補正電流供給回路2
3Xおよび/またはYチャンネル補正電流供給回路23
Yから補正制御器24を介して、各対応するXチャンネ
ルアセンブリ13Xおよび/またはYチャンネルアセン
ブリ13Yへ補正用電流を供給する。
【0022】このように本発明は、従来から実施されて
いた各チャンネルアセンブリ13X、13Y、13Zに
印加される傾斜磁場電流によって発生する傾斜磁場と同
一空間分布をもつ渦電流磁場の影響を補償するために、
予め傾斜磁場電流にオーバーシュート電流のような補正
用電流を重畳して、結果として傾斜磁場波形が矩形にな
るようにしていた第1の傾斜磁場補正手段に加えて、発
生する傾斜磁場とは異なる空間分布をもつ変動磁場をも
補正するために、傾斜磁場電流を印加したチャンネルア
センブリ(特定チャンネルアセンブリ)とは異なる他の
チャンネルアセンブリに補正用電流を供給するようにし
たものである。よって、従来はノイズの中に埋もれてい
てあまり問題とならなかったようなものではあったが、
近年のイメージングの高速化、パルスシーケンスの高度
化・複雑化、RFコイルの性能向上などに伴ない顕在化
してきたアーチファクトの影響を排除することができ、
画質の向上に大きく寄与することができる。また、特別
の補正用コイルを設けることなく、既存のチャンネルア
センブリ13X、13Y、13Zを利用することができ
るので、極めて経済的である。なお、ASGCユニット
13のチャンネルアセンブリ13X、13Y、13Zへ
供給した補正用電流によって、新たな変動磁場の発生が
問題となることが予想される。しかし、ASGCの場
合、傾斜磁場電流を印加したチャンネルアセンブリ(特
定チャンネルアセンブリ=傾斜磁場コイル)が発生する
変動磁場は、通常、波高値の1%以下であるため、補正
用電流を供給するチャンネルアセンブリ(すなわち、特
定チャンネルアセンブリとは異なる他のチャンネルアセ
ンブリ)が発生する変動磁場は、その補正用電流の1%
以下、すなわち、特定チャンネルアセンブリが発生する
変動磁場の0.01%以下の変動磁場しか発生しないの
で、その影響はほとんど無視することができる。
【0023】次に、本発明の第2の実施の形態につい
て、図2を参照して説明する。図2は、本発明に係る磁
気共鳴イメージング装置の第2の実施の形態を示した要
部の系統図であり、この実施の形態は、傾斜磁場電流を
印加したチャンネルの傾斜磁場コイル(特定傾斜磁場コ
イル)により発生する傾斜磁場とは異なる空間分布をも
つ変動磁場を補正するために、シムコイルに補正用電流
を供給するものである。なお、図2において、図1と同
一部分には同一符号を付してその説明は省略する。すな
わち、静磁場補正用のシム電源31が、ZXチャンネル
のシムコイル121へ静磁場補正用電流を供給するZX
シム補正電流供給回路32、ZYチャンネルのシムコイ
ル122へ静磁場補正用電流を供給するZYシム補正電
流供給回路33、XYチャンネルのシムコイル123へ
静磁場補正用電流を供給するXYシム補正電流供給回路
34、X2−Y2チャンネルのシムコイル124へ静磁場
補正用電流を供給するX2−Y2シム補正電流供給回路3
5、さらにZ2チャンネルのシムコイル125へ静磁場
補正用電流を供給するZ2シム補正電流供給回路36に
それぞれ接続されている。そして、各々のチャンネルの
シム補正電流供給回路32〜36は、各別に設けた電流
加算回路32a〜36aを介して、それぞれのシムコイ
ル121〜125に接続されている。
【0021】さらに、傾斜磁場発生用電流源21に接続
されているXチャンネル補正電流供給回路23X、Yチ
ャンネル補正電流供給回路23Y、Zチャンネル補正電
流供給回路23Zは、補正制御器24を介して各シムコ
イル121〜125用の電流加算回路32a〜36aに
接続されている。
【0024】このように構成された第2の実施の形態の
動作を説明する。先ず、各チャンネル駆動回路22X、
22Y、22Zからは、第1の傾斜磁場補正手段とし
て、第1の実施の形態と同様に、ASGCユニット13
に印加される傾斜磁場電流によって発生する傾斜磁場と
同一空間分布をもつ渦電流磁場の影響を補償するため
に、予め傾斜磁場波形が矩形になるように、オーバーシ
ュート電流のような補正用電流の重畳された傾斜磁場電
流がASGCユニット13に印加される。次に、傾斜磁
場電流の印加されたASGCユニット13により発生す
る傾斜磁場とは異なる空間分布をもつ変動磁場を補正す
るために、本来、静磁場の不均一性を補正するために設
けられているシムコイル121〜125に、その定常電
流に補正用の電流を重畳させる。これは、補正制御器2
4を介して、Xチャンネル補正電流供給回路23X、Y
チャンネル補正電流供給回路23Y、Zチャンネル補正
電流供給回路23Zからの補正用電流を、所望の値に調
整して各シムコイル121〜125用の電流加算回路3
2a〜36aに選択的に供給することにより行われる。
この場合、補正用電流は、傾斜磁場強度に比例した値と
する。そして、傾斜磁場電流を供給したチャンネルアセ
ンブリ13X、13Y、13Z毎に、発生する傾斜磁場
とは異なる空間分布をもつ変動磁場の様子も異なるの
で、駆動するチャンネルアセンブリ13X、13Y、1
3Z毎に、補正用電流を供給するシムコイル121〜1
25を選択し、定常電流に重畳する補正用電流の値も調
整することになる。なお、シムコイル121〜125の
全てに補正用電流を供給してもよいし、1または2以上
のシムコイルに選択的に補正用電流を供給するようにし
てもよい。
【0025】一般的に、シムコイル121〜125は、
0次成分と二次成分以降の静磁場の不均一性を補正する
目的で設けられている。そのため、渦電流の発生する一
次成分以外の成分を補正する場合に適応することがで
き、この場合にも、敢えて特別に補正用のコイルを設け
る必要がないので、経済的である。なお本発明は、上述
の実施の形態に限定されることなく、種々変形した形態
での実施が可能である。例えば、既に述べた特公平7−
100057号公報に示されているように、新たに渦電
流補正用コイルを傾斜磁場コイルの近傍に別構造体とし
て配置したものにおいても、この渦電流補正用コイル
に、傾斜磁場電流を印加したチャンネルの傾斜磁場コイ
ル(特定傾斜磁場コイル)により発生する傾斜磁場とは
異なる空間分布をもつ変動磁場を補正するための補正用
電流を供給するようにしてもよい。この場合は、傾斜磁
場コイルと渦電流補正用コイルに傾斜磁場電流が供給さ
れ、この傾斜磁場電流に、傾斜磁場電流を印加すること
に伴ない発生する傾斜磁場と同一空間分布をもつ渦電流
磁場を補正するため、予め傾斜磁場波形が矩形になるよ
うに、オーバーシュート電流のような補正用電流が重畳
されることは言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、発生する傾斜磁場とは異なる空間分布をもつ変動
磁場を補正することができる。よって、磁気共鳴イメー
ジング装置において、ノイズの中に埋もれていて、従来
はあまり問題とならなかったようなものではあったが、
近年のイメージングの高速化、パルスシーケンスの高度
化・複雑化、RFコイルの性能向上などに伴ない顕在化
してきたアーチファクトの影響を排除して、画質の向上
に大きく寄与することのできる磁気共鳴イメージング装
置および変動磁場の補正方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示した要部の系統
図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示した要部の系統
図である。
【図3】一般的な磁気共鳴イメージング装置のガントリ
の概略構成を示した模式的な断面図である。
【図4】図3の軸方向(Z軸方向)から見た断面図であ
る。
【図5】シムコイルユニットの各チャンネルの積層状態
を説明するために示した軸方向から見た断面図である。
【図6】能動遮蔽型傾斜磁場コイル(ASGC)ユニッ
トを説明するために示した軸方向から見た断面図であ
る。
【符号の説明】
13 能動遮蔽型傾斜磁場コイル(ASGC)ユニット 13X Xチャンネルアセンブリ 13Y Yチャンネルアセンブリ 13Z Zチャンネルアセンブリ 21 傾斜磁場発生用電流源 22X Xチャンネル駆動回路 22Y Yチャンネル駆動回路 22Z Zチャンネル駆動回路 23X Xチャンネル補正電流供給回路 23Y Yチャンネル補正電流供給回路 23Z Zチャンネル補正電流供給回路 24 補正制御器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 診断用空間に静磁場を発生する磁石装置
    と、この磁石装置によって発生した静磁場に、X、Y、
    Z方向の傾斜磁場を重畳する前記診断用空間を囲むよう
    に配置された3チャンネルから成る能動遮蔽型傾斜磁場
    コイルと、前記診断用空間に置かれた被検体に高周波磁
    場を加えるとともに被検体からの磁気共鳴信号を受信す
    る送受信手段とを備え、前記被検体から得られる磁気共
    鳴信号を画像化する磁気共鳴イメージング装置におい
    て、前記能動遮蔽型傾斜磁場コイルに傾斜磁場電流を印
    加することに伴ない発生する傾斜磁場と同一空間分布を
    もつ渦電流磁場を補正するために、前記傾斜磁場電流を
    印加する少なくとも一つのチャンネルの能動遮蔽型傾斜
    磁場コイル(特定能動遮蔽型傾斜磁場コイル)の傾斜磁
    場電流に補正用電流を重畳する第1の磁場補正手段と、
    前記傾斜磁場電流を印加した特定能動遮蔽型傾斜磁場コ
    イルを除く他の少なくとも一つのチャンネルの能動遮蔽
    型傾斜磁場コイルに、前記特定能動遮蔽型傾斜磁場コイ
    ルによって発生する傾斜磁場と異なる空間分布をもつ変
    動磁場を補正するための補正用電流を供給する第2の磁
    場補正手段とを具備することを特徴とする磁気共鳴イメ
    ージング装置。
  2. 【請求項2】 診断用空間に静磁場を発生する磁石装置
    と、この磁石装置によって発生した静磁場に、X、Y、
    Z方向の傾斜磁場を重畳する前記診断用空間を囲むよう
    に配置された3チャンネルから成る能動遮蔽型傾斜磁場
    コイルと、前記診断用空間に置かれた被検体に高周波磁
    場を加えるとともに被検体からの磁気共鳴信号を受信す
    る送受信手段と、前記磁石装置によって得られる静磁場
    の均一性を補正するために、前記能動遮蔽型傾斜磁場コ
    イルの近傍に配置された複数のシムコイルとを備え、被
    検体から得られる磁気共鳴信号を画像化する磁気共鳴イ
    メージング装置において、前記能動遮蔽型傾斜磁場コイ
    ルに傾斜磁場電流を印加することに伴ない発生する傾斜
    磁場と同一空間分布をもつ渦電流磁場を補正するため
    に、前記能動遮蔽型傾斜磁場コイルに印加する傾斜磁場
    電流に補正用電流を重畳する第1の磁場補正手段と、前
    記シムコイルの少なくとも一つに、前記傾斜磁場電流を
    印加した能動遮蔽型傾斜磁場コイルによって発生する傾
    斜磁場と異なる空間分布をもつ変動磁場を補正するため
    の補正用電流を供給する第3の磁場補正手段とを具備す
    ることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 【請求項3】 前記シムコイルは、能動遮蔽型に形成さ
    れていることを特徴とする請求項2に記載の磁気共鳴イ
    メージング装置。
  4. 【請求項4】 診断用空間に静磁場を発生する磁石装置
    と、この磁石装置によって発生した静磁場に、X、Y、
    Z方向の傾斜磁場を重畳する前記診断用空間を囲むよう
    に配置された3チャンネルから成る能動遮蔽型傾斜磁場
    コイルと、これら3チャンネルの能動遮蔽型傾斜磁場コ
    イルにそれぞれ近接して配置された渦電流磁場補正用コ
    イルと、前記診断用空間に置かれた被検体に高周波磁場
    を加えるとともに被検体からの磁気共鳴信号を受信する
    送受信手段とを備え、前記被検体から得られる磁気共鳴
    信号を画像化する磁気共鳴イメージング装置において、
    前記能動遮蔽型傾斜磁場コイルに傾斜磁場電流を印加す
    ることに伴ない発生する傾斜磁場と同一空間分布をもつ
    渦電流磁場を補正するために、傾斜磁場電流に重畳して
    前記能動遮蔽型傾斜磁場コイルおよび前記渦電流磁場補
    正用コイルに補正用電流を供給する第4の磁場補正手段
    と、前記傾斜磁場電流を印加する少なくとも一つのチャ
    ンネルの能動遮蔽型傾斜磁場コイル(特定能動遮蔽型傾
    斜磁場コイル)を除く他の少なくとも一つのチャンネル
    の能動遮蔽型傾斜磁場コイルに近接して配置された前記
    渦電流磁場補正用コイルに、前記特定能動遮蔽型傾斜磁
    場コイルによって発生する傾斜磁場と異なる空間分布を
    もつ変動磁場を補正するための補正用電流を供給する第
    5の磁場補正手段とを具備することを特徴とする磁気共
    鳴イメージング装置。
  5. 【請求項5】 前記第2、第3、第5の磁場補正手段に
    より供給する補正用電流は、前記特定能動遮蔽型傾斜磁
    場コイルの傾斜磁場強度に比例した電流であることを特
    徴とする請求項1、請求項2または請求項4のいずれか
    1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 【請求項6】 磁気共鳴イメージング装置における傾斜
    磁場コイルによって発生する傾斜磁場と異なる空間分布
    をもつ変動磁場を補正する方法であって、傾斜磁場電流
    を印加した傾斜磁場コイル(特定傾斜磁場コイル)を除
    く他の少なくとも一つのチャンネルの傾斜磁場コイル
    に、前記特定傾斜磁場コイルの傾斜磁場強度に比例した
    補正用電流を供給することを特徴とする磁気共鳴イメー
    ジング装置における変動磁場の補正方法。
  7. 【請求項7】 磁気共鳴イメージング装置における傾斜
    磁場コイルによって発生する傾斜磁場と異なる空間分布
    をもつ変動磁場を補正する方法であって、前記傾斜磁場
    コイルの近傍に配置された複数のシムコイルの少なくと
    も一つに、前記傾斜磁場コイルの傾斜磁場強度に比例し
    た補正用電流を供給することを特徴とする磁気共鳴イメ
    ージング装置における変動磁場の補正方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2010523191A (ja) * 2007-04-04 2010-07-15 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 分割勾配コイル及びこれを用いるpet/mriハイブリッドシステム
JP2015145853A (ja) * 2014-02-04 2015-08-13 株式会社エム・アール・テクノロジー 画像撮像ユニット及び画像撮像ユニットの駆動方法

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