JP2002051784A - 核酸の増幅方法及び標識核酸の調製方法 - Google Patents

核酸の増幅方法及び標識核酸の調製方法

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JP2002051784A JP2000241741A JP2000241741A JP2002051784A JP 2002051784 A JP2002051784 A JP 2002051784A JP 2000241741 A JP2000241741 A JP 2000241741A JP 2000241741 A JP2000241741 A JP 2000241741A JP 2002051784 A JP2002051784 A JP 2002051784A
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Yuujitsu Asai
友実 浅井
Migaku Arakawa
琢 荒川
Yoshiaki Nishiya
西矢  芳昭
Fumikiyo Kawakami
川上  文清
Yoshihisa Kawamura
川村  良久
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】微量の核酸から簡便に効率よく核酸を増幅する
方法及び標識核酸の調製方法、ならびにそのための試薬
を提供する。 【解決手段】核酸を直鎖状二本鎖DNAの形状にし、制
限酵素によって断片化し、該核酸断片に合成リンカー1
を付加し、該リンカー部分の塩基配列に相補的に結合可
能な塩基配列部分を有するプライマーを用いてポリメラ
ーゼ連鎖反応を行う、の工程を含むことを特徴とする核
酸の増幅方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核酸の増幅方法及
びそのための試薬に関する。さらに詳しくは、直鎖状二
本鎖DNAを制限酵素で切断後、リンカーを付加し、ポ
リメラーゼ連鎖反応(以下、PCRとも示す)を行うこ
とによって、簡便に微量核酸を増幅する方法、ならびに
そのための試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】数々のゲノムプロジェクトの進展によ
り、その構造、すなわちデオキシリボ核酸(DNA)の
塩基配列が解明され、ヒトにおいてもここ数年で完了す
るといわれ、およそ30億塩基の中に10万種程度の遺
伝子がコードされていると考えられている。しかしなが
ら、機能が判明している遺伝子はその10%程度であ
り、90%は依然としてその機能は未知である。続くポ
ストゲノムプロジェクトの一つとして、この膨大な数の
未知遺伝子の機能を個別に検索する従来の手法に代わっ
て遺伝子の動的状態(発現情報)を包括的に捉え、例え
ば、臓器の相違、刺激への応答の相違等、生体システム
としてこれら遺伝子の機能を記述する手法が採られつつ
ある。ここで着目される技術がDNAアレイである。
【0003】DNAアレイとは支持体上に高密度に多数
の核酸が配置、固定化されたもので、ナイロン膜を用い
たマクロアレイやガラスやシリコンなどの小型の基盤上
により高密度に核酸を配置したDNAチップなどがあ
る。従来のノザンブロット解析ではハイブリダイゼーシ
ョンを行う際のプローブ核酸の数に限りがあったため、
一度の実験から得られる情報は限られていた。一方、リ
バースノザンブロット解析法を用いたDNAアレイでは
多数のプローブを固定化しておくことによって、一度の
実験から固定化されたプローブの種類に相当するだけの
情報量が得られる。また、固定化するプローブについて
もゲノムプロジェクトの結果、膨大な数の遺伝子につい
て設計が可能となっているため、生命現象を解明する有
効な手段といえる。DNAアレイはまた癌の個性診断等
の疾患診断、薬効や副作用の予測等、医療の分野におい
ても重要な役割を果たすことが期待される。
【0004】DNAアレイを用いて遺伝子の発現量を調
べる方法として、一般的に生体試料からポリA+RNA
あるいはTotal RNAを単離し、標識ヌクレオチド存在
下で逆転写反応によって標識cDNAターゲットを調製
する。これをDNAアレイにハイブリダイズさせ、支持
体上のプローブと結合した標識ターゲット量を直接的あ
るいは間接的に検出することによってそれぞれの遺伝子
の発現量を相対値化する方法が用いられる。この方法は
簡便で、かつ相対的な遺伝子の発現量を良く反映する一
方、ポリA+RNAの場合は2〜5μg、Total RNA
の場合は50〜200μgと比較的多量のRNAを使用
する。そのためには10mg程度の組織もしくは細胞が
必要とされるという問題がある。手術などで摘出される
臨床材料の場合や大量の細胞が可能な場合は有効な手段
であるが、微小な生検試料や少量の培養細胞サンプルか
らμg単位でのポリA+RNAの抽出は困難である。
【0005】一方、微量RNAから標識サンプルを調製
する方法として、T7 RNAポリメラーゼ増幅法が用
いられる。この方法では、RNAより5'末端側にT7
プロモーター配列を付加されたオリゴdTプライマーを
用いて一本鎖cDNAを合成し、二本鎖化後、T7 R
NAポリメラーゼで転写反応を行うことによって、1分
子のcDNA(1分子のmRNAに相当)から100分
子程度のRNAが合成される。このRNAを鋳型とし
て、ランダムヘキサマー、標識ヌクレオチドを用いて再
び逆転写反応を行って調製された標識cDNAターゲッ
トをDNAアレイにハイブリダイズさせ解析を可能にす
るものである。
【0006】この方法で懸念されるのは、遺伝子毎の増
幅効率が同じでないため、増幅したものを利用した結果
はそうでない場合と必ずしも同一でない。しかしなが
ら、DNAアレイでは遺伝子間の発現量を比較するもの
ではなく、同一遺伝子の発現量を2種類以上のサンプル
の間で比較するものであるので、比較されるサンプル間
で同じ遺伝子が同じように増幅されるのであれば、増幅
効率の差が結果に及ぼす影響はさほど大きくないとされ
る。とはいえ、このT7 RNAポリメラーゼ増幅法で
は反応過程で不安定なRNAを扱うことになるため、R
NA分解酵素の混入等によるサンプルの分解の影響が懸
念される。また、逆転写酵素、RNAポリメラーゼ、逆
転写酵素という一連の反応において複数の酵素が用いら
れ、遺伝子間で増幅効率のバイアスが生じる可能性が高
くなる上、一連の反応での増幅効率が十分でないため、
特にサンプルが微量の場合、複数回このような反応過程
を繰り返さなければならない。そこで、これらの問題点
を克服した方法の開発が必要とされていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、微量
の核酸から簡便に効率よく核酸を増幅する方法及び標識
核酸の調製方法、ならびにそのための試薬を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、微量核酸の遺伝子集団構成を維持しつ
つ、かつ効率よく増幅する方法に着目し、種々検討を重
ねた結果、二本鎖DNAを合成後、制限酵素処理による
断片化を行い、合成リンカーの付加及びPCRを行うこ
とにより、簡便かつ効率よく微量核酸を増幅できること
を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】すなわち、本発明は以下のような構成から
なる。 (1)以下の工程を含むことを特徴とする核酸の増幅方
法。 核酸を直鎖状二本鎖DNAの形状にし、 制限酵素によって断片化し、 該核酸断片に合成リンカー1を付加し、 該リンカー部分の塩基配列に相補的に結合可能な塩基
配列部分を有するプライマーを用いてポリメラーゼ連鎖
反応を行う (2)ポリA+RNAよりオリゴdTプライマーを用い
て一本鎖cDNAを合成し、一本鎖cDNAを直鎖状二
本鎖cDNAの形状にする(1)に記載の核酸の増幅方
法。 (3)オリゴdTプライマーが、合成リンカー1の一方
の鎖と少なくとも部分的に同じ塩基配列で、かつポリメ
ラーゼ連鎖反応のプライマーと少なくとも部分的に同じ
塩基配列を5'末端に有する(1)または(2)に記載
の核酸の増幅方法。 (4)該直鎖状二本鎖DNAの、断片化前、断片化後、
もしくは合成リンカー1の付加と同時に、該直鎖状二本
鎖DNAの末端に合成リンカー2を付加する(1)〜
(3)のいずれかに記載の核酸の増幅方法。 (5)制限酵素が4〜8塩基認識の制限酵素である
(1)〜(4)のいずれかに記載の核酸の増幅方法。 (6)制限酵素が5塩基認識の制限酵素である(5)に
記載の核酸の増幅方法。 (7)制限酵素がBssKI、MaeIII、DdeI、
HinfI、Sau96I(AsuI,Cfr13
I)、ScrFI、Fnu4HI、EcoRII、Tfi
I、TseI、Eco47I(AvaII)、MvaI、
Tsp45I、NciI(BcnI、CauII)からな
る群より選択される(5)に記載の核酸の増幅方法。 (8)合成リンカー1が二本の一本鎖合成DNAがアニ
ーリングにより二本鎖DNAとなった際に、一方が平滑
末端であるが他方は突出末端であるような合成リンカー
である(1)〜(7)のいずれかに記載の核酸の増幅方
法。 (9)合成リンカー1の突出末端が5'末端の方が1塩
基以上突出した形状である(8)に記載の核酸の増幅方
法。 (10)合成リンカー1の突出末端が3'末端の方が1
塩基以上突出した形状である(8)に記載の核酸の増幅
方法。 (11)合成リンカー2が合成リンカー1と少なくとも
部分的に同じ塩基配列を有する(4)に記載の核酸の増
幅方法。 (12)合成リンカー2の少なくとも一方の末端が平滑
末端である(11)に記載の核酸の増幅方法。 (13)合成リンカー1および合成リンカー2がその塩
基配列中にパリンドローム構造を含まない塩基配列であ
る(4)に記載の核酸の増幅方法。 (14)以下の工程を含むことを特徴とする標識核酸の
調製方法。 核酸を直鎖状二本鎖DNAの形状にし、 制限酵素によって断片化し、 該核酸断片に合成リンカー1を付加し、 該リンカー部分の塩基配列の相補的に結合可能な塩基
配列部分を有するプライマーを用いて標識ヌクレオチド
存在下ポリメラーゼ連鎖反応を行う (15)以下の工程を含むことを特徴とする標識核酸の
調製方法。 核酸を直鎖状二本鎖DNAの形状にし、 制限酵素によって断片化し、 この核酸断片に合成リンカー1を付加し、 該リンカー部分の塩基配列に相補的に結合可能な塩基
配列部分を有する標識プライマーを用いてポリメラーゼ
連鎖反応を行う (16)ポリA+RNAよりオリゴdTプライマーを用
いて一本鎖cDNAを合成し、一本鎖cDNAを直鎖状
二本鎖cDNAの形状にする(14)または(15)に
記載の標識核酸の調製方法。 (17)オリゴdTプライマーが、合成リンカー1の一
方の鎖と少なくとも部分的に同じ塩基配列で、かつポリ
メラーゼ連鎖反応のプライマーに相補的に結合可能な塩
基配列を5'末端に有する(16)に記載の標識核酸の
調製方法。 (18)該直鎖状二本鎖DNAの、断片化前、断片化
後、もしくは合成リンカー1の付加と同時に、該直鎖状
二本鎖DNAの末端に合成リンカー2を付加する(1
4)〜(17)のいずれかに記載の標識核酸の調製方
法。 (19)制限酵素が4〜8塩基認識の制限酵素である
(14)〜(18)のいずれかに記載の標識核酸の調製
方法。 (20)制限酵素が5塩基認識の制限酵素である(1
9)に記載の標識核酸の調製方法。 (21)制限酵素がBssKI、MaeIII、Dde
I、HinfI、Sau96I(AsuI,Cfr13
I)、ScrFI、Fnu4HI、EcoRII、Tfi
I、TseI、Eco47I(AvaII)、MvaI、
Tsp45I、NciI(BcnI、CauII)からな
る群より選択される(19)に記載の標識核酸の調製方
法。 (22)合成リンカー1が、二本の一本鎖合成DNAが
アニーリングにより二本鎖DNAとなった際に、一方が
平滑末端であるが他方は突出末端であるような合成リン
カーである(14)〜(21)のいずれかに記載の標識
核酸の調製方法。 (23)合成リンカー1の突出末端が5'末端の方が1
塩基以上突出した形状である(21)に記載の標識核酸
の調製方法。 (24)合成リンカー1の突出末端が3'末端の方が1
塩基以上突出した形状である請求項21に記載の標識核
酸の調製方法。 (25)合成リンカー2が合成リンカー1と少なくとも
部分的に同じ塩基配列を有する(18)に記載の標識核
酸の調製方法。 (26)合成リンカー2の少なくとも一方の末端が平滑
末端である(25)に記載の標識核酸の調製方法。 (27)合成リンカー1および合成リンカー2がその塩
基配列中にパリンドローム構造を含まない塩基配列であ
る(18)に記載の標識核酸の調製方法。 (28)DNAポリメラーゼ、制限酵素、合成リンカー
1、DNAリガーゼ、該合成リンカー1に相補的に結合
可能な塩基配列部分を有するプライマー、PCR酵素を
含むことを特徴とする(1)に記載の方法により核酸の
増幅を行うための核酸増幅用キット。 (29)直鎖状二本鎖DNAの末端に合成リンカー2を
付加することを含む(28)に記載の核酸増幅用キッ
ト。 (30)DNAポリメラーゼ、制限酵素、合成リンカー
1、DNAリガーゼ、該合成リンカー1に相補的に結合
可能な塩基配列部分を有するプライマー、PCR酵素、
標識ヌクレオチドを含むことを特徴とする(14)に記
載の方法により標識核酸を調製するための標識核酸調製
用キット。 (31)DNAポリメラーゼ、制限酵素、合成リンカー
1、DNAリガーゼ、該合成リンカー1に相補的に結合
可能な塩基配列部分を有する標識プライマー、PCR酵
素を含むことを特徴とする(15)に記載の方法により
標識核酸を調製するための標識核酸調製用キット。 (32)直鎖状二本鎖DNAの末端に合成リンカー2を
付加することを含む(30)または(31)に記載の標
識核酸調製用キット。 (33)逆転写酵素、オリゴdTプライマー、DNAポ
リメラーゼ、リボヌクレアーゼH、制限酵素、合成リン
カー1、DNAリガーゼ、該合成リンカー1に相補的に
結合可能な塩基配列部分を有するプライマー、PCR酵
素を含むことを特徴とする(1)に記載の方法により核
酸の増幅を行うためのcDNA増幅用キット。 (34)逆転写酵素、オリゴdTプライマー、DNAポ
リメラーゼ、リボヌクレアーゼH、制限酵素、合成リン
カー1、DNAリガーゼ、該合成リンカー1に相補的に
結合可能な塩基配列部分を有するプライマー、PCR酵
素、標識ヌクレオチドを含むことを特徴とする(14)
に記載の方法により標識cDNAを調製するための標識
cDNA調製用キット。 (35)逆転写酵素、オリゴdTプライマー、DNAポ
リメラーゼ、リボヌクレアーゼH、制限酵素、合成リン
カー1、DNAリガーゼ、該合成リンカー1に相補的に
結合可能な塩基配列部分を有する標識プライマー、PC
R酵素、を含むことを特徴とする(15)に記載の方法
により標識cDNAを調製するための標識cDNA調製
用キット。 (36)直鎖状二本鎖DNAの末端に合成リンカー2を
付加することを含む(33)〜(35)のいずれかに記
載の標識cDNA調製用キット。 (37)オリゴdTプライマーが、合成リンカー1の一
方の鎖と少なくとも部分的に同じ塩基配列で、かつポリ
メラーゼ連鎖反応のプライマーに相補的に結合可能な塩
基配列を5’末端に有する(34)〜(36)のいずれ
かに記載の標識cDNA調製用キット。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明における核酸としては、DNA及びRNAのいず
れでも構わない。その中には、例えば、ゲノムDNA、
メッセンジャーRNA(mRNA;真核生物では特にポ
リA+RNA)、ウイルスDNA、ウイルスRNA等す
べてが含まれる。
【0011】本発明では、まず試料より分離された核酸
を直鎖状二本鎖DNAの形状にする。試料より核酸を分
離する方法は常法に従い行うことができ、SDS−プロ
テアーゼ法やグアニジンチオシアネート法がその代表的
な方法であるが、市販の試薬を用いても良い。核酸が一
本鎖DNAあるいはDNA/RNAハイブリッドの場
合、多くの制限酵素は次工程における配列特異的な切断
を行うことができない、あるいは切断効率が極めて低い
ことから、核酸の直鎖状二本鎖DNA化が重要なステッ
プとなる。本法を図1にまとめる。
【0012】核酸の二本鎖DNAの形状にする方法の一
つには、一本鎖DNAに相補的に結合可能なプライマー
あるいはランダムオリゴヌクレオチドをアニーリングさ
せ、DNAポリメラーゼによる伸長反応によって相補鎖
を合成する方法がある。特にランダムオリゴヌクレオチ
ドを用いて合成された場合、二本鎖DNAがニック(切
れ目)を含むため、DNAリガーゼによって連結させる
ことが望ましい。
【0013】さらに、試料中の核酸がポリA+RNAの
場合、直鎖状二本鎖DNAの合成は、例えば一般的なR
NaseH(リボヌクレアーゼH)法を用いて行っても
よい。すなわち、まずオリゴdTプライマーをRNAの
ポリA領域にアニーリングさせ、逆転写酵素で一本鎖c
DNAを合成することによって、DNA/RNAハイブ
リッドを生成する。オリゴdTプライマーは、PCRの
際におけるプライマーのアニーリングをせしめる点か
ら、合成リンカー1の一方の鎖と少なくとも部分的に、
好ましくは15塩基以上、より好ましくは20塩基以上
が同じ塩基配列で、かつポリメラーゼ連鎖反応のプライ
マーと少なくとも部分的に同じ塩基配列を5'末端に有
することが好ましい。続いて、RNaseH、DNAポ
リメラーゼを反応させて、RNAにニックを挿入しなが
ら、このRNA断片をプライマーとして二本鎖cDNA
を合成する。この伸長反応後、あるいは伸長反応と同時
にDNAリガーゼを反応させて、ニックを埋めて二本鎖
cDNAが合成される。ただし、ポリA+RNAの場
合、本法を用いる前にDNase処理などの適当な処理
を行ってゲノムDNAなどの不必要なDNAを除いた後
でcDNAの合成を行うことが望ましい。
【0014】本発明における上記工程では、直鎖状二本
鎖DNAの両端が平滑末端で、かつ核酸断片の両端も平
滑末端の場合、平滑末端を有する合成リンカーを用いれ
ばいずれの核酸断片の両端にも合成リンカーを付加さ
れ、ほぼ同等に効率よく増幅される。一方、該直鎖状二
本鎖DNAの断片化の際、好ましい平均鎖長を与える制
限酵素は突出末端を生ずるものが多く。さらに、合成リ
ンカーを付加する際には突出末端の方が効率が良い。し
かしながら、上記の制限酵素を用いる方法では直鎖状二
本鎖DNAの両端に相当する末端には合成リンカーが付
加されず、該両端にあたる核酸断片の増幅が十分に行わ
れないことが考えられる。そこで、核酸がポリA+RN
Aの場合、一本鎖cDNAを合成する工程において、オ
リゴdTプライマーの5'末端に合成リンカー1の一方
の鎖のポリメラーゼ連鎖反応に用いるプライマーと少な
くとも部分的に同じ塩基配列部分を付加することによっ
て、ポリA+RNAの3'末端に相当する二本鎖cDNA
断片に対しても両端にリンカー配列が付加され効率よく
増幅することが可能になる。上記工程を図2に示す。c
DNAアレイ固定化されるプローブとしては、ESTク
ローンをはじめポリA +RNAの3‘末端に近い領域の
ものが多く上記の方法は特に有効である。
【0015】さらに本発明者らは、直鎖状二本鎖cDN
Aの5'末端断片や制限酵素の認識配列を含まないDN
Aの増幅が必要な場合、及び核酸がポリA+RNAでな
い場合に上記問題を解消する方法を見出した。つまり、
エキソヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼを
用いて二本鎖DNAの両端を平滑末端化し、平滑末端を
有する合成リンカー2を付加するものであるが、上記付
加反応は突出末端を生じる制限酵素による断片化後でも
可能である。さらに、上記付加反応は制限酵素による切
断部位の突出末端への合成リンカー1の付加反応と同時
に行うことで操作はより簡略化できるが、この際大腸菌
由来のリガーゼは平滑末端を連結できないため、T4
DNAリガーゼなど平滑末端の連結可能なリガーゼを使
用することが好ましい。上記工程を図3に示す。
【0016】本発明においては、PCRによる増幅を行
うに際して、制限酵素を使用することにより該直鎖状二
本鎖DNAの断片化を行うことを特徴とする。本発明で
使用する制限酵素は好ましくは4〜8塩基のパリンドロ
ームを認識し、かつ突出末端を生じるものであれば特に
限定されないが、5塩基認識程度のものがより好まし
い。4塩基認識の制限酵素の場合、二本鎖DNAが細分
化し過ぎてしまうため、例えばDNAアレイの標識cD
NAターゲットとしては望ましくない。6塩基以上を認
識する制限酵素では断片化が十分行われないため、特に
長鎖の断片ではPCRの際に増幅効率が低く、さらに短
鎖のものが専ら増幅され、増幅効率に偏りも生じること
が考えられる。一方、5塩基認識の制限酵素では断片の
平均鎖長が500塩基程度と予想され、PCRによる増
幅効率も問題なく、ハイブリダイゼーションのプローブ
長としても最適である。5塩基のパリンドロームを認識
し、かつ突出末端を生じる制限酵素としては、例えば、
BssKI、MaeIII、DdeI、HinfI、Sa
u96I(AsuI,Cfr13I)、ScrFI、F
nu4HI、EcoRII、TfiI、TseI、Eco
47I(AvaII)、MvaI、Tsp45I、Nci
I(BcnI、CauII)等が挙げられるが、特に限定
されない。このようにして断片化処理を行った後、増幅
された産物は、DNAアレイ実験のような遺伝子プロフ
ァイリングを行うのに適している。
【0017】本発明で使用する合成リンカー1は特に制
限されるものではないが、一方は平滑末端であるが他方
は制限酵素により断片化された二本鎖DNAの突出末端
と相補的な突出末端を有する合成リンカーであることが
望ましい。二本の一本鎖合成DNAがアニーリングによ
り二本鎖DNAとなった際に、一方が核酸断片の突出末
端に相補的に結合可能な突出末端であれば、他方の末端
の態様は特に限定されない。しかしながら、もう一方と
同様な突出末端の場合、リンカーの重合やパリンドロー
ムの原因となるため、平滑末端であることが好ましい。
断片化で使用した制限酵素が5塩基認識の場合の3塩基
目として、または7塩基認識の場合4塩基目として複数
種類の塩基の認識が可能であり、生じる突出末端も複数
種類になる場合がある。この場合、合成リンカーも突出
末端を形成する一本鎖cDNAを複数種混ぜて相補鎖と
アニーリングさせるか、複数種の突出末端を持つ合成リ
ンカーを混ぜて付加することが望ましい。
【0018】本発明で使用する合成リンカー2は特に制
限されるものではないが、一種類のプライマーでPCR
反応が行えるように、合成リンカー1と少なくとも部分
的に同じ塩基配列を有するものが望ましい。異なる塩基
配列の合成リンカーで2種類のプライマーを使用するこ
とも可能であるが、アニーリングの効率の相違などによ
りPCRの際にバイアスを生じる原因となるため好まし
くない。
【0019】さらに、上記合成リンカー2は、少なくと
も一方の末端が二本鎖DNAの平滑末端と連結可能な平
滑末端を有することが望ましい。また、上記合成リンカ
ー2は、合成リンカー1と部分的に、好ましくは15塩
基以上、より好ましくは20塩基以上が同じ塩基配列を
有することが好ましい。
【0020】さらに、上記合成リンカー1および合成リ
ンカー2は、リンカー中の塩基配列の中にパリンドロー
ム構造を有しないものが好ましい。これは、PCRを行
う際にパリンドロームを有する合成リンカーに相補的な
プライマーを使用すると、セルフアニーリングによる反
応効率の低下が懸念されるためである。尚、合成リンカ
ー中の塩基配列にパリンドローム配列がある場合でも本
法を行うことは可能であるが、リンカー全体がパリンド
ローム配列からなるようなあまり長いパリンドローム配
列を有するものではない方が好ましい。
【0021】また、合成リンカー1及び合成リンカー2
の核酸断片へ連結する末端の5'末端は、二本鎖DNA
断片への付加反応の際リン酸化されていなければならな
い。そこで、T4ポリヌクレオチドキナーゼを用いて合
成リンカーの5'末端をリン酸化しておくことが必要だ
が、この方法では連結しない末端の5'末端もリン酸化
されセルフライゲーション等を招く。そのため、より好
ましくはアニーリング反応前に、連結する末端の5'末
端側となる一本鎖合成ヌクレオチドのみをT4ポリヌク
レオチドキナーゼで処理し、連結する末端側のみをリン
酸化しておくことが望ましい。
【0022】本発明においては、上記合成リンカーを常
法、例えばT4ファージあるいは大腸菌由来のDNAリ
ガーゼによる結合反応を用いて、断片化二本鎖DNAの
末端に結合させる。平滑末端同士を連結する場合は大腸
菌由来のDNAリガーゼを使用することはできない。合
成リンカーを結合させる場合の量的条件としては、二本
鎖DNA断片に対して合成リンカーを過剰量加えて結合
反応を行うと良い。可能であれば、二本鎖DNA断片量
を算出し、モル比で100倍以上添加することが好まし
い。しかしながら、本法で増幅した核酸を例えばDNA
アレイの標識試料として用いる場合、過剰量をハイブリ
ダイゼーションさせると非特異的吸着の原因となる。そ
こで、ハイブリダイゼーションを行う前に増幅核酸中に
取り込まれた標識ヌクレオチド量を調べ、ハイブリダイ
ゼーションへの核酸の添加量を調製することが望まし
い。しかし、二本鎖DNA断片の量にかかわらず、合成
リンカー1の添加量を1fmol〜1pmolに抑える
ことによって増幅効率を抑え、過剰量の増幅核酸のハイ
ブリダイゼーションへの添加を防止することも可能であ
る。さらに、大過剰の合成リンカーはPCRの際、プラ
イマーに対してターゲット(合成リンカーが付加された
二本鎖DNA断片)と競合するため、増幅効率を低下さ
せるので、精製によりプライマーを除去することが望ま
しい。
【0023】本発明では、上記の合成リンカーを付加し
た断片をリンカー部分の塩基配列に相補的に結合可能な
プライマーを用いて、PCRにより増幅する。該プライ
マーの長さは通常のPCRで使用する程度のもので良
く、好ましくは10〜35塩基程度のDNA断片であ
る。
【0024】本発明による核酸の増幅方法は、微量核酸
より効率よく核酸を増幅することが可能であり、特定の
核酸ではなく、核酸をポピュレーションとして増幅する
ことができるので、cDNAクローニング等の際におけ
る核酸ソースの増幅あるいはライブラリーの作成に有用
である。さらに、PCRの際に標識ヌクレオチドあるい
は標識プライマーを使用することで簡便にDNAアレイ
の標識核酸を調製することが可能である。標識に用いら
れる化合物としては、ビオチン、ジゴキシゲニン、フル
オレセイン、ローダミン、Cy3、Cy5、放射性ヌクレオチ
ド等が例示される。
【0025】本発明の一実施態様は、DNAポリメラー
ゼ、制限酵素、合成リンカー1、DNAリガーゼ、該合
成リンカー1に相補的に結合可能な塩基配列部分を有す
るプライマー、PCR酵素を含む、(1)核酸を直鎖状
二本鎖DNAの形状にし、(2)制限酵素によって断片
化し、(3)該核酸断片に合成リンカーを付加し、
(4)該リンカー部分の塩基配列に相補的に結合可能な
塩基配列部分を有するプライマーを用いてポリメラーゼ
連鎖反応を行うための核酸増幅用キットである。制限酵
素としては、上述したようなものを用いるのが好まし
い。ここで、PCR酵素とは、Taq DNAポリメラ
ーゼ、Tth DNAポリメラーゼ、KODDNAポリ
メラーゼ、Pfu DNAポリメラーゼ、KOD da
sh(東洋紡績)などの耐熱性DNAポリメラーゼをい
う。
【0026】また、本発明の別な実施態様として、DN
Aポリメラーゼ、制限酵素、合成リンカー1、DNAリ
ガーゼ、該合成リンカー1に相補的に結合可能な塩基配
列部分を有するプライマー、PCR酵素、標識ヌクレオ
チドを含む、(1)核酸を直鎖状二本鎖DNAの形状に
し、(2)制限酵素によって断片化し、(3)該核酸断
片に合成リンカーを付加し、(4)該リンカー部分の塩
基配列の相補的に結合可能な塩基配列部分を有するプラ
イマーを用いて標識ヌクレオチド存在下、ポリメラーゼ
連鎖反応を行うための標識核酸調製用キットである。
【0027】さらに、本発明の別な実施様態は、DNA
ポリメラーゼ、制限酵素、合成リンカー1、DNAリガ
ーゼ、該合成リンカー1に相補的に結合可能な塩基配列
部分を有する標識プライマー、PCR酵素を含む、
(1)核酸を直鎖状二本鎖DNAの形状にし、(2)制
限酵素によって断片化し、(3)該核酸配列に合成リン
カーを付加し、(4)該リンカー部分の塩基配列の相補
的に結合可能な塩基配列部分を有する標識プライマーを
用いてポリメラーゼ連鎖反応を行うための標識核酸調製
用キットである。
【0028】また、本発明の別な実施様態は、逆転写酵
素、オリゴdTプライマー、DNAポリメラーゼ、リボ
ヌクレアーゼH、制限酵素、合成リンカー1、DNAリ
ガーゼ、該合成リンカー1に相補的に結合可能な塩基配
列部分を有するプライマー、PCR酵素を含む、(1)
ポリA+RNAよりオリゴdTプライマーを用いて一本
鎖cDNAを合成し、(2)一本鎖cDNAを直鎖状二
本鎖cDNAの形状にし、(3)制限酵素によって断片
化し、(4)該断片化cDNAに合成リンカーを付加
し、(5)該リンカー部分の塩基配列の相補的に結合可
能な塩基配列部分を有するプライマーを用いてポリメラ
ーゼ連鎖反応を行うためのcDNA増幅用キットであ
る。上記オリゴdTプライマーは、合成リンカー1の一
方の鎖と少なくとも部分的に同じ塩基で、かつPCR反
応のプライマーと少なくとも部分的に同じ塩基配列を
5’末端に有することが好ましい。
【0029】また、本発明の別な実施様態は、逆転写酵
素、オリゴdTプライマー、DNAポリメラーゼ、リボ
ヌクレアーゼH、制限酵素、合成リンカー1、DNAリ
ガーゼ、該合成リンカー1に相補的に結合可能な塩基配
列部分を有するプライマー、PCR酵素、標識ヌクレオ
チドを含む、(1)ポリA+RNAよりオリゴdTプラ
イマーを用いて一本鎖cDNAを合成し、(2)一本鎖
cDNAを直鎖状二本鎖cDNAの形状にし、(3)制
限酵素によって断片化し、(4)該断片化cDNAに合
成リンカーを付加し、(5)該リンカー部分の塩基配列
の相補的に結合可能な塩基配列部分を有するプライマー
を用いて標識ヌクレオチド存在下でポリメラーゼ連鎖反
応を行うための標識cDNA調製キットである。
【0030】また、本発明の別な実施様態は、逆転写酵
素、オリゴdTプライマー、DNAポリメラーゼ、リボ
ヌクレアーゼH、制限酵素、合成リンカー1、DNAリ
ガーゼ、該合成リンカー1に相補的に結合可能な塩基配
列部分を有する標識プライマー、PCR酵素を含む、
(1)ポリA+RNAよりオリゴdTプライマーを用い
て一本鎖cDNAを合成し、(2)一本鎖cDNAを直
鎖状二本鎖cDNAの形状にし、(3)制限酵素によっ
て断片化し、(4)該断片化cDNAに合成リンカーを
付加し、(5)該リンカー部分の塩基配列の相補的に結
合可能な塩基配列を有する標識プライマーを用いてポリ
メラーゼ連鎖反応を行うための標識cDNA調製キット
である。
【0031】さらに、本発明の別な実施様態としては、
上記のようなキットにおいて、直鎖状二本鎖DNAの末
端に合成リンカー2を付加することが好ましい。
【0032】
【実施例】以下に、本発明の実施例を例示することによ
って、本発明の効果をより一層明確なものとする。
【0033】実施例1 ポリA+RNAの調製 培養細胞HeLaS3及びK562は、それぞれ10%
牛胎児血清(GIBCO BRL)を含むダルベッコ変
法イーグル培地(ニッスイ)、RPMI1640培地
(ニッスイ)でコンフルエントになるまで培養し、細胞
を回収した。各々5×106cellより、ポリA+RNAを
市販のキット(MagExtractor -mRNA-;東洋紡績)を用
い、添付のプロトコールに従って調製した。回収量は2
60nmの吸光度を元に算出され、それぞれ2.19μ
g、1.12μgであった。
【0034】実施例2 直鎖状二本鎖cDNAの調製 一本鎖cDNAの調製のため、オリゴヌクレオチド1
(アマシャムファルマシアバイオテク)を用いた(配列
番号1)。培養細胞HeLaS3及びK562より調製
された上記ポリA+RNAに、上記オリゴヌクレオチド
1(10pmol)、逆転写酵素100U(ReverTra A
ce;東洋紡績)、及び終濃度1mMのdNTP(dAT
P,dCTP,dGTP及びdTTP)を添加し、42
℃で60分間インキュベートし、一本鎖cDNAを調製
した。さらに、上記反応液に、DNAポリメラーゼI
(10U;東洋紡績)、エシェリヒア・コリ(Esherich
ia coli)RNaseH(1U;東洋紡績)、T4 D
NAリガーゼ(4U;東洋紡績)、50μM rATP
を添加し、16℃で2時間インキュベートし、二本鎖c
DNAを調製した。続いてエタノール沈澱を行い、1
7.5μlの滅菌水に再懸濁した。
【0035】実施例3 二本鎖cDNAの断片化 上記二本鎖cDNA溶液に5塩基認識制限酵素Eco4
7I(5U;東洋紡績)を添加し、37℃で1時間イン
キュベートした。続いてエタノール沈澱を行い、5μl
の滅菌水に溶解した。
【0036】実施例4 リンカーの調製 制限酵素Eco47Iの認識切断部位は5'−G↓GW
CC−3'(W=A,T)であるため、上記のように調
製された核酸断片の突出末端は2種類生じる。そこで、
これらに対応した混合リンカーを調製するために、配列
番号2,3及び4に記載されるようなオリゴヌクレオチ
ド(アマシャムファルマシアバイオテク)を用いた(以
下、それぞれオリゴヌクレオチド2,3及び4と示
す)。まず、リンカーの突出末端の5'末端となるオリ
ゴヌクレオチド2及び3の5'末端をリン酸化するた
め、オリゴヌクレオチド2及び3(1nmol)に各々
T4ポリヌクレオチドキナーゼ(10U;東洋紡績)、
0.43mM rATPを添加し(反応液量30μ
l)、37℃で45分間インキュベートし、続いて65
℃で10分間インキュベートし、T4ポリヌクレオチド
キナーゼを失活させた。上記反応液各3μl(5'−リ
ン酸化オリゴヌクレオチド2または3;100pmol
相当)にオリゴヌクレオチド4(100pmol)及び
2×SSC(300mM塩化ナトリウム、30mMクエ
ン酸ナトリウム;pH7.0)を添加し(反応液量5μ
l)、98℃で20秒間、55℃で1分間インキュベー
トし、図4に示すような下記2種類のリンカーを調製し
た。
【0037】実施例5 二本鎖cDNA断片へのリンカ
ーの付加 上記二本鎖cDNA断片溶液5μlに、上記リンカー1
及び2の溶液を2.5μl(50nmol相当)ずつ、
さらにT4 DNAリガーゼ(4U;東洋紡績)、1m
M rATPを添加し(反応液量20μl)、16℃で
30分間インキュベートし、二本鎖cDNA断片にリン
カーを付加した。
【0038】実施例6 二本鎖cDNA断片のPCRに
よる増幅(標識cDNAターゲットの調製) 上記リンカーを付加した二本鎖cDNA断片2μl(ポ
リA+RNA10ngに相当)を鋳型として、DNAポ
リメラーゼ(KOD dash(2.5U);東洋紡
績)、dNTP(終濃度0.2mM dATP,dCT
P,dGTP、及び0.15mM dTTP)、bio
tin−16−dUTP(終濃度0.05mM;ロシュ
・ダイアグノスティクス)、オリゴヌクレオチド4(5
0pmol)を添加し(反応液量50μl)、98℃・
20秒間、65℃・10秒間、74℃・5分間の反応サ
イクルを25サイクル行った。PCR反応後、エタノー
ル沈澱を行い、未反応のbiotin−16−dUTP
を除去後、滅菌水100μlに懸濁した。
【0039】実施例7 cDNAアレイフィルターへの
ハイブリダイゼーション及び検出 cDNAアレイフィルター(Gene Navigator cDNA Arra
y Filter -human cancer selected-;東洋紡績)をハイ
ブリダイゼーションボトルに入れ、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液(PerfectHyb Hybridization Solution;東洋
紡績)10mlを添加し、ハイブリダイゼーションオー
ブンで68℃、30分間インキュベートした(プレハイ
ブリダイゼーション)。標識cDNAターゲットを変性
するため、5分間煮沸処理し、氷上で急冷した。プレハ
イブリダイゼーション溶液を除去後、68℃に加温して
おいたハイブリダイゼーション溶液10mlに標識cD
NAターゲット溶液を加え、ハイブリブリダイゼーショ
ンボトルに入れ、68℃で一晩インキュベートした(ハ
イブリダイゼーション)。続いてハイブリダイゼーショ
ン溶液を除去し、68℃のまま、2×SSC,0.1%
SDS20mlの条件で10分間インキュベートし、こ
の操作を2回行った。さらに、0.1×SSC、0.1
% SDSで同様に繰り返した。続いて、市販のビオチ
ン標識核酸キット(Imaging high -Chemilumi- for Gen
e Navigator ver.;東洋紡績)を用いて添付のプロトコ
ールに従い、化学発光をX線フィルム(Scientific Ima
ging Film、X−OMAT AR;Kodak社)で検
出した。この結果を図5に示す。100ng以下の少な
いポリA+RNAから十分な強度のシグナルが検出さ
れ、2種類の細胞間で相対的シグナル強度が異なる遺伝
子も確認された。
【0040】実施例8 半定量RT−PCRによる裏付
上記cDNAアレイへのハイブリダイゼーションの結
果、HeLaS3細胞とK562細胞において異なる相
対的シグナル強度が認められた遺伝子の一部、HLA−
A、p16ink4a(MTS1)、Pim−1、TG
Fβ、及びコントロールとしてハウスキーピング遺伝子
G3PDH(Glyceraldehyde 3-phosphatedehydrogenas
e)についてRT−PCRを行った。テンプレートとし
て、それぞれの細胞よりAGPC法[Analytical Bioche
mistry Vol.162、pp156-159(1987)]により調製され
たTotal RNA 1、0.1、0.01μgを用い、上
記反応は市販のRT−PCRキット(ReverTra Dash;
東洋紡績)を用いて添付のプロトコールに従って行われ
た。ただし、プライマーとして、逆転写反応にはキット
添付のランダムプライマー、続くPCRにはそれぞれの
遺伝子に配列特異的なプライマーを用いた。RT−PC
R反応産物1/10量を1%アガロース電気泳動を行っ
た結果を図6に示す。図5においてシグナル強度が異な
った遺伝子においてRT−PCRにおいても発現量に差
が認められ、本発明を応用したDNAアレイの標識cD
NAターゲットの調製法が微量なサンプル間の遺伝子発
現の比較に有効な手段であることが確認された。
【0041】
【発明の効果】上述したように、本発明における方法
は、核酸を制限酵素により断片化したものをPCRによ
る増幅を行うことにより、cDNA等の核酸試料をポピ
ュレーションとして効率よく増幅することが可能になっ
た。この方法により得られた増幅核酸は、従来はPCR
増幅産物では、適用することが困難であったライブラリ
ーのソース、DNAアレイの標識ターゲットなどに利用
することが可能である。
【0042】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110>TOYO BOSEKI KABUSHIKI KAISHA <120>A METHOD OF AMPLIFYING NUCLEIC ACID AND A METHOD OF PREPARAING LABE LED NUCLEIC ACID <130>00-0518 <140> <141> <160>4 <170>PatentIn Ver.2.1 <210>1 <211>49 <212>DNA <220> <223>Description of Artificial Sequence <400>1 gaaatgtccg ttcggttggc agtttttttt tttttttttt tttttttvn 49
【0043】 <210>2 <211>25 <212>DNA <220> <223>Description of Artificial Sequence <400>2 gtcctgccaa ccgaacggac atttc 25
【0044】 <210>3 <211>25 <212>DNA <220> <223>Description of Artificial Sequence <400>3 gacctgccaa ccgaacggac atttc 25
【0045】 <210>4 <211>22 <212>DNA <220> <223>Description of Artificial Sequence <400>4 gaaatgtccg ttcggttggc ag 22
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における核酸増幅方法の概略を示す図で
ある。
【図2】核酸がポリA+RNAの場合に、合成リンカー
1の一方の鎖と少なくとも部分的に同じ塩基配列で、か
つポリメラーゼ連鎖反応のプライマーの少なくとも部分
的に同じ塩基配列を5'末端に有するオリゴdTプライ
マーを用いた本発明における核酸増幅方法の概略を示す
図である。
【図3】直鎖状二本鎖DNAの断片化前、または合成リ
ンカー1の付加と同時に、直鎖状二本鎖DNAの末端に
合成リンカー2を付加する本発明における核酸増幅方法
の概略を示す図である。
【図4】実施例4において調製したリンカーオリゴヌク
レオチドを示す図である。
【図5】本発明の方法により、HeLaS3細胞及びK
562細胞のポリA+RNAから調製した標識cDNA
ターゲットのcDNAアレイへのハイブリダイゼーショ
ン結果を示す図面に代わる写真である。
【図6】cDNAアレイへのハイブリダイゼーションの
結果、2つの細胞間で異なる相対的シグナル強度を示し
た遺伝子に関するRT−PCRの電気泳動解析結果を示
す図面に代わる写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川上 文清 福井県敦賀市東洋町10番24号 東洋紡績株 式会社敦賀バイオ研究所内 (72)発明者 川村 良久 福井県敦賀市東洋町10番24号 東洋紡績株 式会社敦賀バイオ研究所内 Fターム(参考) 4B024 AA11 AA19 AA20 CA04 FA10 HA14 HA19 4B063 QA01 QA18 QA19 QQ02 QQ05 QQ15 QQ16 QQ17 QQ18 QQ42 QR08 QR32 QR42 QR56 QR63 QS25 QS34 QS39 QX02

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程を含むことを特徴とする核酸
    の増幅方法。 (1)核酸を直鎖状二本鎖DNAの形状にし、(2)制
    限酵素によって断片化し、(3)該核酸断片に合成リン
    カー1を付加し、(4)該リンカー部分の塩基配列に相
    補的に結合可能な塩基配列部分を有するプライマーを用
    いてポリメラーゼ連鎖反応を行う
  2. 【請求項2】 ポリA+RNAよりオリゴdTプライマ
    ーを用いて一本鎖cDNAを合成し、一本鎖cDNAを
    直鎖状二本鎖cDNAの形状にする請求項1に記載の核
    酸の増幅方法。
  3. 【請求項3】 オリゴdTプライマーが、合成リンカー
    1の一方の鎖と少なくとも部分的に同じ塩基配列で、か
    つポリメラーゼ連鎖反応のプライマーと少なくとも部分
    的に同じ塩基配列を5'末端に有する請求項1または2
    に記載の核酸の増幅方法。
  4. 【請求項4】 該直鎖状二本鎖DNAの、断片化前、断
    片化後、もしくは合成リンカー1の付加と同時に、該直
    鎖状二本鎖DNAの末端に合成リンカー2を付加する請
    求項1〜3のいずれかに記載の核酸の増幅方法。
  5. 【請求項5】 制限酵素が4〜8塩基認識の制限酵素で
    ある請求項1〜4のいずれかに記載の核酸の増幅方法。
  6. 【請求項6】 制限酵素が5塩基認識の制限酵素である
    請求項5に記載の核酸の増幅方法。
  7. 【請求項7】 制限酵素がBssKI、MaeIII、D
    deI、HinfI、Sau96I(AsuI,Cfr
    13I)、ScrFI、Fnu4HI、EcoRII、T
    fiI、TseI、Eco47I(AvaII)、Mva
    I、Tsp45I、NciI(BcnI、CauII)か
    らなる群より選択される請求項5に記載の核酸の増幅方
    法。
  8. 【請求項8】 合成リンカー1が二本の一本鎖合成DN
    Aがアニーリングにより二本鎖DNAとなった際に、一
    方が平滑末端であるが他方は突出末端であるような合成
    リンカーである請求項1〜7のいずれかに記載の核酸の
    増幅方法。
  9. 【請求項9】 合成リンカー1の突出末端が5'末端の
    方が1塩基以上突出した形状である請求項8に記載の核
    酸の増幅方法。
  10. 【請求項10】 合成リンカー1の突出末端が3'末端
    の方が1塩基以上突出した形状である請求項8に記載の
    核酸の増幅方法。
  11. 【請求項11】 合成リンカー2が合成リンカー1と少
    なくとも部分的に同じ塩基配列を有する請求項4に記載
    の核酸の増幅方法。
  12. 【請求項12】 合成リンカー2の少なくとも一方の末
    端が平滑末端である請求項11に記載の核酸の増幅方
    法。
  13. 【請求項13】 合成リンカー1および合成リンカー2
    がその塩基配列中にパリンドローム構造を含まない塩基
    配列である請求項4に記載の核酸の増幅方法。
  14. 【請求項14】 以下の工程を含むことを特徴とする標
    識核酸の調製方法。 (1)核酸を直鎖状二本鎖DNAの形状にし、(2)制
    限酵素によって断片化し、(3)該核酸断片に合成リン
    カー1を付加し、(4)該リンカー部分の塩基配列の相
    補的に結合可能な塩基配列部分を有するプライマーを用
    いて標識ヌクレオチド存在下ポリメラーゼ連鎖反応を行
  15. 【請求項15】 以下の工程を含むことを特徴とする標
    識核酸の調製方法。 (1)核酸を直鎖状二本鎖DNAの形状にし、(2)制
    限酵素によって断片化し、(3)この核酸断片に合成リ
    ンカー1を付加し、(4)該リンカー部分の塩基配列に
    相補的に結合可能な塩基配列部分を有する標識プライマ
    ーを用いてポリメラーゼ連鎖反応を行う
  16. 【請求項16】 ポリA+RNAよりオリゴdTプライ
    マーを用いて一本鎖cDNAを合成し、一本鎖cDNA
    を直鎖状二本鎖cDNAの形状にする請求項14または
    15に記載の標識核酸の調製方法。
  17. 【請求項17】 オリゴdTプライマーが、合成リンカ
    ー1の一方の鎖と少なくとも部分的に同じ塩基配列で、
    かつポリメラーゼ連鎖反応のプライマーと少なくとも部
    分的に同じ塩基配列を5'末端に有する請求項16に記
    載の標識核酸の調製方法。
  18. 【請求項18】 該直鎖状二本鎖DNAの、断片化前、
    断片化後、もしくは合成リンカー1の付加と同時に、該
    直鎖状二本鎖DNAの末端に合成リンカー2を付加する
    請求項14〜17のいずれかに記載の標識核酸の調製方
    法。
  19. 【請求項19】 制限酵素が4〜8塩基認識の制限酵素
    である請求項14〜18のいずれかに記載の標識核酸の
    調製方法。
  20. 【請求項20】 制限酵素が5塩基認識の制限酵素であ
    る請求項19に記載の標識核酸の調製方法。
  21. 【請求項21】 制限酵素がBssKI、MaeIII、
    DdeI、HinfI、Sau96I(AsuI,Cf
    r13I)、ScrFI、Fnu4HI、EcoRII、
    TfiI、TseI、Eco47I(AvaII)、Mv
    aI、Tsp45I、NciI(BcnI、CauII)
    からなる群より選択される請求項19に記載の標識核酸
    の調製方法。
  22. 【請求項22】 合成リンカー1が、二本の一本鎖合成
    DNAがアニーリングにより二本鎖DNAとなった際
    に、一方が平滑末端であるが他方は突出末端であるよう
    な合成リンカーである請求項14〜21のいずれかに記
    載の標識核酸の調製方法。
  23. 【請求項23】 合成リンカー1の突出末端が5'末端
    の方が1塩基以上突出した形状である請求項21に記載
    の標識核酸の調製方法。
  24. 【請求項24】 合成リンカー1の突出末端が3'末端
    の方が1塩基以上突出した形状である請求項21に記載
    の標識核酸の調製方法。
  25. 【請求項25】 合成リンカー2が合成リンカー1と少
    なくとも部分的に同じ塩基配列を有する請求項18に記
    載の標識核酸の調製方法。
  26. 【請求項26】 合成リンカー2の少なくとも一方の末
    端が平滑末端である請求項25に記載の標識核酸の調製
    方法。
  27. 【請求項27】 合成リンカー1および合成リンカー2
    がその塩基配列中にパリンドローム構造を含まない塩基
    配列である請求項18に記載の標識核酸の調製方法。
  28. 【請求項28】 DNAポリメラーゼ、制限酵素、合成
    リンカー1、DNAリガーゼ、該合成リンカー1に相補
    的に結合可能な塩基配列部分を有するプライマー、PC
    R酵素を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法に
    より核酸の増幅を行うための核酸増幅用キット。
  29. 【請求項29】 直鎖状二本鎖DNAの末端に合成リン
    カー2を付加することを含む請求項28に記載の核酸増
    幅用キット。
  30. 【請求項30】 DNAポリメラーゼ、制限酵素、合成
    リンカー1、DNAリガーゼ、該合成リンカー1に相補
    的に結合可能な塩基配列部分を有するプライマー、PC
    R酵素、標識ヌクレオチドを含むことを特徴とする請求
    項14に記載の方法により標識核酸を調製するための標
    識核酸調製用キット。
  31. 【請求項31】 DNAポリメラーゼ、制限酵素、合成
    リンカー1、DNAリガーゼ、該合成リンカー1に相補
    的に結合可能な塩基配列部分を有する標識プライマー、
    PCR酵素を含むことを特徴とする請求項15に記載の
    方法により標識核酸を調製するための標識核酸調製用キ
    ット。
  32. 【請求項32】 直鎖状二本鎖DNAの末端に合成リン
    カー2を付加することを含む請求項30または31に記
    載の標識核酸調製用キット。
  33. 【請求項33】 逆転写酵素、オリゴdTプライマー、
    DNAポリメラーゼ、リボヌクレアーゼH、制限酵素、
    合成リンカー1、DNAリガーゼ、該合成リンカー1に
    相補的に結合可能な塩基配列部分を有するプライマー、
    PCR酵素を含むことを特徴とする請求項1に記載の方
    法により核酸の増幅を行うためのcDNA増幅用キッ
    ト。
  34. 【請求項34】 逆転写酵素、オリゴdTプライマー、
    DNAポリメラーゼ、リボヌクレアーゼH、制限酵素、
    合成リンカー1、DNAリガーゼ、該合成リンカー1に
    相補的に結合可能な塩基配列部分を有するプライマー、
    PCR酵素、標識ヌクレオチドを含むことを特徴とする
    請求項14に記載の方法により標識cDNAを調製する
    ための標識cDNA調製用キット。
  35. 【請求項35】 逆転写酵素、オリゴdTプライマー、
    DNAポリメラーゼ、リボヌクレアーゼH、制限酵素、
    合成リンカー1、DNAリガーゼ、該合成リンカー1に
    相補的に結合可能な塩基配列部分を有する標識プライマ
    ー、PCR酵素、を含むことを特徴とする請求項15に
    記載の方法により標識cDNAを調製するための標識c
    DNA調製用キット。
  36. 【請求項36】 直鎖状二本鎖DNAの末端に合成リン
    カー2を付加することを含む請求項33〜35のいずれ
    かに記載の標識cDNA調製用キット。
  37. 【請求項37】 オリゴdTプライマーが、合成リンカ
    ー1の一方の鎖と少なくとも部分的に同じ塩基配列で、
    かつポリメラーゼ連鎖反応のプライマーと少なくとも部
    分的に同じ塩基配列を5’末端に有する請求項34〜3
    6のいずれかに記載の標識cDNA調製用キット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106338539A (zh) * 2016-11-03 2017-01-18 上海市计量测试技术研究院 基于多腺嘌呤的dna捕获探针、生物传感器及其检测方法
JP2017035102A (ja) * 2010-08-04 2017-02-16 タッチライト ジェネティックス リミテッド パリンドローム配列を用いた閉鎖型直鎖状dnaの生成

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