JP2002048781A - 摩擦材の熱成形中に発生するアンモニアガスの計測方法 - Google Patents

摩擦材の熱成形中に発生するアンモニアガスの計測方法

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JP2002048781A JP2000231238A JP2000231238A JP2002048781A JP 2002048781 A JP2002048781 A JP 2002048781A JP 2000231238 A JP2000231238 A JP 2000231238A JP 2000231238 A JP2000231238 A JP 2000231238A JP 2002048781 A JP2002048781 A JP 2002048781A
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Sei Kurihara
生 栗原
Katsuo Arai
勝男 新井
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Akebono Research and Development Centre Ltd
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  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱硬化性樹脂を含む摩擦材の熱成形工程中に
発生する反応ガス量をリアルタイムに正確かつ安定的に
計測することによって、硬化反応の状態を迅速に正しく
把握し、品質の優れた摩擦材を得る。 【解決手段】 熱硬化性樹脂を含む摩擦材を熱成形する
際に、熱硬化性樹脂と硬化剤との反応により発生するガ
スを光学的測定手段により測定してアンモニア量を求め
るガスの計測方法において、金型内に発生ガスのガス抜
き時に金型外への急激な拡散を防止するためのフェンス
を設け、金型外の発光部から出力した赤外線が金型のフ
ェンス内の発生ガスを透過し金型外の受光部へ入力され
るように光路を設定すると共に、前記発光部と受光部を
パソコンを経由して接続し、アンモニアガス量の変化を
計測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、摩擦材の熱成形中
に発生するアンモニアガスの計測方法に関するものであ
り、特に自動車、鉄道車両、産業機械等のブレーキ用摩
擦材の製造の際における摩擦材の熱成形での熱硬化性樹
脂と硬化剤との反応の状態をリアルタイムに知るための
発生アンモニアガスの計測方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車、鉄道車両、産業機械等の
ブレーキ用摩擦材の製造においては、主としてブレーキ
などに用いられる摩擦材は、その配合成分としては、一
般に各種充填材、補強のための各種繊維、研削材、黒
鉛、金属粉等の摩擦調整材と共に、これらの材料を結合
するための結合材として各種樹脂が配合されている。従
来知られている摩擦材の製造方法の1例であるディスク
ブレーキ用ディスクパッドの製造工程においては、板金
プレスにより所定の形状に成形され、脱脂処理及びプラ
イマー処理が施され、そして接着剤が塗布されたプレッ
シャープレートと、耐熱性有機繊維や無機繊維、金属繊
維等の繊維基材と、無機・有機充填材、摩擦調整材及び
熱硬化性樹脂結合材(具体的にはフェノール樹脂等の熱
硬化性樹脂)等の粉末原料とを配合し、攪拌により十分
に均質化した原材料を常温にて所定の圧力で成形(予備
成形)して製作した予備成形体とを、熱成形工程におい
て所定の温度及び圧力で熱成形して両部材を一体に固着
し、アフタキュアを行い、最終的に仕上げ処理を施す工
程からなる。
【0003】摩擦材の製造は、上記したように摩擦材材
料の配合、攪拌、予備成形、熱成形、加熱、研磨・溝加
工の仕上げ等の各工程からなるが、その中でも熱成形の
工程は得られる摩擦材の品質や性能に大きな影響を及ぼ
す重要な工程である。しかして、従来の熱成形工程で
は、金型温度、加圧力、ガス抜き時間(除荷時間)、加
圧時間等を管理しているが、これらの設定した条件によ
り望ましい硬化反応が行われているかについては測定す
る手段が知られていなかった。つまり、熱成形工程中に
起こっている硬化反応の状況をリアルタイムに確認でき
る適切な方法がないため、熱成形が終了した後に、その
製品の硬さやアセトン抽出量を測定することによって、
生じた硬化反応の状態を推測している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この測定方法によって
は、そこで求められる製品の硬さはバラツキが大きく、
また必ずしも硬化反応の状況を正確に表してはいない。
また、アセトン抽出量を測定する方法は、時間と工数を
かなり要するという問題点があり、日常的に採用できる
管理手段として適するものではない。このため、従来で
は製造する摩擦材に樹脂の未反応部分が残ることや、発
生ガスの排出不良などに起因するキレツの発生、硬さが
低い製品となることが避けられないという問題があっ
た。これらの従来技術の欠点から、熱成形工程中に起こ
っている硬化反応の状況をリアルタイムに確認できる測
定手段が熱望されている。さらに、熱成形工程中に起こ
っている硬化反応の状況を直ちに、しかも熱成形工程の
条件を制御できるだけの時間的余裕がある速さで確認で
きる測定手段が熱望されていた。また、熱成形工程中に
起こっている硬化反応の状況を正確に測定できる測定手
段も熱望されていた。
【0005】本発明者等の1名は、先に、熱硬化性樹脂
を含む材料を熱成形する金型にキャリヤーガスを導入
し、熱成形時の発生ガスを取り出し、取り出した発生ガ
スを光学的測定手段により測定してアンモニア量を求め
ることを特徴とする樹脂成形物の硬化度測定方法を完成
した(特開2000−74905号公報)。この測定方
法の概要を説明すると、摩擦材はその熱成形中、熱硬化
性樹脂は硬化剤と反応しアンモニアガスを発生するた
め、このガスを型外に放出するために成形圧力を除荷
(ガス抜き)している。この時キャリヤーガスを注入す
ることにより発生ガスを排出させ、その排出されるガス
を成形用金型の外部に設けた検出部を経由させ、そこで
FT−IR等の光学的手法を用いてリアルタイムに測定
し、熱成形中における熱硬化性樹脂の硬化反応の状態を
把握する方法である。
【0006】FT−IR等の光学的手法においては、一
般的に、光線を飛ばす全距離(光路長)が長いと光の減
衰度が大きくなるので、短い方が良く、しかもその中で
光線が測定試料中を透過する距離の割合が大きいことが
望まれる。しかしながら、先の出願方法ではFT−IR
装置の発光部から出力された光線を、成形型の外に光学
測定用の反射鏡を設けて折り返し、FT−IR装置の受
光部に戻しているために光路長が長くなり、また光線が
検出部において発生ガス中を透過する距離が短くなると
いう問題点があった。これは、市販のFT−IR装置が
発光部と受光部が一体となっている構造のため、発光部
から出力された光線を光学測定用の反射鏡を設けて折り
返す必要があったことによるものである。
【0007】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、摩擦材の熱成形工程において、原
材料として配合されている熱硬化性樹脂と硬化剤の反応
にともなって金型内で発生するアンモニアガスを光学的
手段によって測定することにより、硬化反応の状態を知
る際に、光路長が短く、しかもその長さの光路において
光線が測定試料中を透過する距離の分の割合が高くて、
高い測定精度を得ることができるアンモニアガスの計測
手段を得ることを目的とする。また、本発明は、フーリ
エ変換赤外分光法(FT−IR)等の光学的測定装置を
用いてリアルタイムに安定的に計測することができる手
段を開発することによって、硬化反応の状態を迅速に正
しく把握し、品質の優れた摩擦材を得る方法を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の課題に鑑みてなされたものであり、摩擦材の熱成形
工程において、原材料として配合されている熱硬化性樹
脂と硬化剤の反応にともなって金型内で発生するアンモ
ニアガスが、金型外へ急激に拡散するのを金型内にフェ
ンスを設けることによって防止するとともにそのフェン
ス内を透過する赤外線の光路を設定し、そのフェンス内
のアンモニアガスを、対向配置した発光部と受光部間で
短い光路長と長い発生ガス中の透過距離を利用し、フー
リエ変換赤外分光法(FT−IR)等の光学的測定装置
とそのデータ処理のためのパソコンを用いてリアルタイ
ムに安定的に計測することによって、硬化反応の状態を
迅速に正しく把握し、品質の優れた摩擦材を得ることが
できた。
【0009】本発明者等は、下記の手段により上記の課
題を達成することができた。 (1)熱硬化性樹脂を含む摩擦材を熱成形する際に、熱
硬化性樹脂と硬化剤との反応により発生するガスを光学
的測定手段により測定してアンモニア量を求めるガスの
計測方法において、金型内に発生ガスのガス抜き時に金
型外への急激な拡散を防止するためのフェンスを設け、
金型外の発光部から出力した赤外線が成形型のフェンス
内の発生ガスを透過し金型外の受光部へ入力されるよう
に光路を設定すると共に、前記発光部と受光部をパソコ
ンを経由して接続し、アンモニアガス量の変化を計測す
ることを特徴とする摩擦材の熱成形中に発生するアンモ
ニアガスの計測方法。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明では、熱成形の工程中にそ
こで起きている熱硬化性樹脂の硬化反応の状況を正確に
測定するために、その工程の成形型内部にガス拡散防止
用フェンスを設け、フェンス内の熱硬化性樹脂と硬化剤
の反応で発生するアンモニアを含有する発生ガスを、フ
ェンスに設けた赤外線の透過部を、FT−IRの発光部
から出力した赤外線が透過し、前記発光部と対向的に配
置された受光部へ直進的に入力されるように光路を設定
し、光路長を短くするとともに、光線が発生ガス中を透
過する距離の割合を大きくして、そのガスを光学的に測
定するとともに、パソコンでデータ処理することによ
り、該ガス中のアンモニア量を測定するものである。実
際的な測定においては、アンモニア量の測定は時間的な
関連でアンモニア濃度として測定される。
【0011】熱硬化性樹脂を含む熱成形材料の熱成形に
おいては、前記材料の予備成形体を熱成形の金型に入れ
て加熱、加圧して、加圧とガス抜きのための除荷状態を
数回(5〜6回)繰返して、所望の熱硬化成形体を得て
いた。それゆえ、通常の場合反応域から発生ガスは外へ
出にくいものであり、このため発生ガスを加圧時に測定
することが困難であるので、先に出願した測定方法では
ガス抜き時にキャリヤーガスを注入して、発生ガスを取
り出すようにしていたのを、本発明では金型内において
発生ガスを直接測定するようにする。このため、熱成形
に用いる金型は、発生ガスを外部に放出するために除荷
するガス抜き時の金型外へのガスの急激な拡散を防止す
るフェンスを設けると共に、そのフェンスに赤外線の直
進可能な透過部を設け、フェンス内のガスを計測できる
ように構成する。その測定においては、発光部と受光部
が金型の傍にあり、かつ直線上に向かいあって設けられ
ているため、発光部と受光部までに短い光路が形成さ
れ、しかもその光路においては全光路長さの中、フェン
ス内の距離の部分の割合が高いので、ガスの無い部分で
の光の減衰が少なく、そのため測定精度も高く、かつ安
定な測定をすることができる。さらに、発光部と受光部
とが離れていても、パソコンで処理することにより、正
確な測定をすることができる。
【0012】本発明で反応を調べることができる熱硬化
性樹脂結合材しては、フェノール樹脂(ストレートフェ
ノール樹脂、ゴム等による各種変性フェノール樹脂を含
む)が特に適しているが、硬化反応によりガスを発生す
る他の樹脂、例えばメラミン樹脂、ポリイミド樹脂等を
用いる場合にも適用することができる。摩擦材の熱成形
工程においては、熱成形中に摩擦材材料の熱硬化性樹脂
と硬化剤とが反応することによって発生するガスの内容
及び量は、前記したようにその反応の段階により著しく
異なるので、その反応の状況を正確に知るには、その都
度迅速に発生ガスの量を計測することが必要である。す
なわち、熱成形工程の初期では金型の温度が十分に高く
ならず、摩擦材材料の温度もまだ高くならないため、硬
化反応もさほど進行しないので、必然的に発生するアン
モニアガス量も少ない。しかし、熱成形工程の中期に入
って摩擦材材料の温度が高くなり、硬化反応が進行して
くると、発生するアンモニアガス量が多くなってくる。
【0013】上記したように、摩擦材の熱成形工程にお
いては、熱成形中に摩擦材材料の熱硬化性樹脂と硬化剤
とが反応することによって発生するガスを外部に放出す
るために除荷操作を数回行うのが普通であり、加圧期間
には反応が進みガスが発生しても、加圧操作のために上
型が下がっているために発生ガスが金型の外に出にく
く、また除荷操作中では上型が上方に上がってガスが金
型の外へ出やすくなっている状態になっているので、金
型外へのガスの急激な拡散を防止するフェンスを設ける
と共に、フェンスに赤外線の直進可能な透過部を設け、
フェンス内で光路長を短くすると共に、光線が発生ガス
中を透過する距離を長くし、しかも発光部と受光部の間
を赤外線を直進させるようにして、フェンス内で発生ガ
スを計測することが肝要である。
【0014】金型内に設けたフェンス内の発生ガスは、
光学的測定手段により測定すると、迅速な測定を行うこ
とができる。そこで採用することができる測定手段とし
ては、迅速で正確な測定を行うことができる手段であれ
ばよいが、その中でも、フーリエ変換赤外分光法(FT
−IR)を用いると、リアルタイムに計測することが容
易に行うことができる。フーリエ変換赤外分光法(FT
−IR)は、すでに知られている方法を用いる。以下に
おいてはフーリエ変換赤外分光法による測定装置を「F
T−IR」として表す。
【0015】具体的には、図1のガス計測レイアウト図
に示すように、成形用金型1の中にガス拡散防止用のフ
ェンス7を設け、フェンス7の中で発生したアンモニア
を含有する反応ガス2を、フェンス7の中に充満せし
め、発光部6から出力されてその発生ガス中を透過した
赤外線4をフェンス7に設けた透過部5を通して直進さ
せて、FT−IR6の受光部8に入力するとともに発光
部6と受光部8をパソコン9を経由して接続し、データ
収集、処理、計測する。その受光量から演算してアンモ
ニア濃度を計測するが、先に説明したように、熱硬化性
樹脂と硬化剤との反応の程度は、当初大体加熱温度に比
例する。
【0016】摩擦材の熱成形において、正規成形条件が
保てず、金型温度が高いような条件となった場合には、
金型温度が高いため、熱硬化性樹脂の硬化反応が早くか
つ激しく進むため、早い時間にアンモニア濃度が高くな
り、かつ最高濃度もより高くなり、後半にアンモニア濃
度が低下する。このため、前半の加圧期間又は除荷期間
におけるアンモニアガス濃度と後半の加圧期間又は除荷
期間におけるアンモニアガス濃度とを対比することによ
り、熱成形工程において、金型温度が高過ぎることが直
ぐに判り、加熱板の温度を低下させるなどの対応をする
ことができる。その他、各加圧期間又は除荷期間におけ
るアンモニアガス濃度と熱硬化性樹脂の硬化反応との関
係を数値的に把握しておけば、熱成形工程に入って直ぐ
に熱成形温度が正常であるか否かを知ることができる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明はこの実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0018】実施例1 図1に示すように、熱成形中に熱硬化性樹脂と硬化剤の
反応にともなって発生するガス2が成形用金型1の外部
に急激に拡散しないように、上型の下部にガス拡散防止
用フェンス7を設けた摩擦材熱成形用金型1を作製し
た。フェンス7には、赤外線4を透過直進させる透過部
5が図1に示すように2個設けられている。また、成形
用金型の外部には、FT−IRの発光部6と受光部8が
それぞれ対向する位置に配置されている。前記成形用金
型1をプレス(図示せず)にセットし、金型温度を15
0℃まで昇温させた後、予め予備成形していた摩擦材の
予備成形体3を金型内にセットし、成形圧力の44.1
MPa(450kg/cm2 )まで加圧した。10秒加
圧後、ガス抜きのために除荷した状態で10秒間保持し
た。そして、発生したガスを図1のFT−IRと直結さ
れたパソコン9により、即座に計測した。
【0019】その後、加圧、除荷の操作を計5回繰り返
し、次に成形圧力44.1MPa(450kg/c
2 )で4分間保持することにより、熱成形体を得た。
なお、発生ガス中のアンモニアガスの測定は熱成形工程
の間中継続して行い、アンモニア濃度の変化によって反
応の状況をリアルタイムで把握した。フェンス7を設け
た本発明の場合、先に出願したフェンス7なしで計測し
た場合より計測ガス量は多く、また安定した値が得られ
た。このように、摩擦材3の熱成形中に発生するガス2
のアンモニアの量を金型1内にガス拡散防止用フェンス
7を設けるとともに、フェンス7に赤外線の透過部5を
設けるとともに赤外線の発光部6と受光部8を別々に対
向的に配設することによって、直線的に光路長を短く設
定することができ、しかも赤外線の発生ガス中の透過距
離を長く設定することができるので、リアルタイムでよ
り正確なかつ安定した計測データが得られた。このた
め、熱硬化性樹脂と硬化剤の反応状況がより正確に把握
できるようになったため、熱硬化性樹脂の未反応やガス
排出不良に起因する不具合の防止や、速やかでより適切
な対策が行えるようになった。
【0020】比較例1 上記の実施例1の、熱硬化性樹脂と硬化剤との反応によ
り発生するガス2のガス抜き時の成形用金型1外への急
激な拡散を防止するために設けたフェンス7中に、赤外
線透過部を設け、このフェンス7内の発生ガス2を透過
した赤外線4を成形用金型1の外部に光学測定用の反射
鏡を設けて折り返し、FT−IR6の受光部に戻して測
定した。リアルタイムで安定した計測データが得られ、
先に出願したキャリヤーガスを用いフェンス7なしで計
測した場合より計測ガス量が多く、また安定した値が得
られたが、光路長が長くなり、また赤外線4を反射鏡5
で2回も反射させているため、実施例1に較べると正確
度の点でやや見劣りする結果しか得られなかった。
【0021】
【発明の効果】本発明の摩擦材の熱成形中に発生するア
ンモニアガスの計測方法によれば、摩擦材の熱成形工程
において、従来なかなか確認できなかった熱硬化性樹脂
と硬化剤の反応状況を、反応によって発生したアンモニ
アガスをFT−IR等とパソコンを組み合わせた方法
で、リアルタイムに計測することによって把握できるよ
うになった。金型内にフェンスを設けることによって、
アンモニアガスが金型外に急激に拡散するのを防止し、
同時にフェンスに赤外線の直進を可能にする透過部を設
けたので、光路長の短縮と発生ガス中の透過距離の長大
化が可能となり、そしてミラーの表面での乱反射の恐れ
もなくなるので、高い信頼性のもとに安定的にガスの計
測ができるため、バラツキの小さい正確なガス計測値が
得られた。その結果、熱硬化性樹脂と硬化剤の反応状況
がより正確に把握できるようになったため、熱硬化性樹
脂の未反応や発生ガス排出不良に起因するキレツ、硬さ
低下などの不具合の防止や迅速な対策ができるようにな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるガス計測レイアウト図を示す。
【符号の説明】
1 成形用金型 2 発生ガス 3 摩擦材の予備成形体 4 赤外線 5 透過部 6 発光部 7 フェンス 8 受光部 9 パソコン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/14 530 C09K 3/14 530F G01N 21/35 G01N 21/35 Z // B29K 101:10 B29K 101:10 105:16 105:16 Fターム(参考) 2G059 AA01 BB01 CC20 DD12 DD13 DD15 DD16 EE10 EE12 HH01 JJ01 KK01 LL01 MM01 NN02 NN03 4F202 AA36 AB03 AM04 AP13 AP19 AQ01 CA17 CB01 CK90 CP01 CP06 CS07 4F208 AA36 AB03 AM04 AP13 AP19 AQ01 MB01 MH06 MK20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂を含む摩擦材を熱成形する
    際に、熱硬化性樹脂と硬化剤との反応により発生するガ
    スを光学的測定手段により測定してアンモニア量を求め
    るガスの計測方法において、金型内に発生ガスのガス抜
    き時に金型外への急激な拡散を防止するためのフェンス
    を設け、金型外の発光部から出力した赤外線が成形型の
    フェンス内の発生ガスを透過し金型外の受光部へ入力さ
    れるように光路を設定すると共に、前記発光部と受光部
    をパソコンを経由して接続し、アンモニアガス量の変化
    を計測することを特徴とする摩擦材の熱成形中に発生す
    るアンモニアガスの計測方法。
JP2000231238A 2000-07-31 2000-07-31 摩擦材の熱成形中に発生するアンモニアガスの計測方法 Pending JP2002048781A (ja)

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