JP2002048053A - 形状記憶合金アクチュエータ及びその製造方法 - Google Patents

形状記憶合金アクチュエータ及びその製造方法

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JP2002048053A JP2000326270A JP2000326270A JP2002048053A JP 2002048053 A JP2002048053 A JP 2002048053A JP 2000326270 A JP2000326270 A JP 2000326270A JP 2000326270 A JP2000326270 A JP 2000326270A JP 2002048053 A JP2002048053 A JP 2002048053A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メッシュ形状にして形状記憶合金の可撓性・
伸縮性・発生力の向上を図りながら、通電加熱をおこな
う際に、低電流で高速加熱を図る。 【解決手段】 形状記憶合金2の表面に絶縁層1が形成
される。形状記憶合金2がメッシュ状に形成される。形
状記憶合金2を加熱・冷却するための温度制御部3を備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、形状記憶合金アク
チュエータ及びその製造方法に関し、詳しくは、メッシ
ュ形状にして形状記憶合金の可撓性・伸縮性・発生力の
向上を図りながら、通電加熱をおこなう際に、低電流で
高速加熱を図ろうとする技術に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、形状記憶合金の線材に直接通電す
ることによって加熱して、形状記憶効果にもとづく変形
を利用して高出力を取り出す形状記憶合金アクチュエー
タにおいては、形状記憶合金をメッシュ状にすること
で、可撓性、伸縮性を高めるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、形状記憶合
金をメッシュ状にする例えば、特開平6−102933
号においては、形状記憶合金の交差部を結合させている
ものであり、つまり、メッシュ間が絶縁されていないも
のであり、通電加熱時の電流値が大きくなるものであ
る。このことは、他の加熱手段を用いる場合に、装置が
大型化するものである。又、応答性が低下するのであ
る。更に、交差部が絶縁されていないメッシュ構造のも
のは熱容量が大きくなることから、アクチュエータとし
ての応答性を確保するためには充分な強制冷却手段を必
要とするものである。
【0004】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、メッシュ形状にして形状記憶合金の可撓性
・伸縮性・発生力の向上を図りながら、通電加熱をおこ
なう際に、低電流で高速加熱を図ることができ、強制冷
却も迅速におこなうことができる形状記憶合金アクチュ
エータ及びその製造方法を提供することを課題とするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1においては、形
状記憶合金2の表面に絶縁層1が形成され、形状記憶合
金2がメッシュ状に形成され、形状記憶合金2を加熱・
冷却するための温度制御部3を備えていることを特徴と
するものである。このような構成によれば、形状記憶合
金2をメッシュ形状にして形状記憶合金アクチュエータ
として可撓性・伸縮性・発生力の向上を図ることができ
ながら、通電加熱をおこなう際に、形状記憶合金2の表
面には絶縁層1が形成されていることから、交差箇所は
電気的絶縁がなされて通電加熱時の電流値を低くでき、
低電流で高速加熱を図ることができ、アクチュエータと
しての応答性を高めることができ、更に、温度制御部3
の出力を小にして小型化を図ることができる。
【0006】請求項2においては、形状記憶合金2の表
面に絶縁層1が形成され、形状記憶合金2がメッシュ状
に形成され、形状記憶合金2を加熱・冷却するための温
度制御部3と、絶縁層1の外部に配されて形状記憶合金
2を冷却させるためのヒートシンク4とを備えているこ
とを特徴とするものである。このような構成によれば、
形状記憶合金2をメッシュ形状にして形状記憶合金アク
チュエータとして可撓性・伸縮性・発生力の向上を図る
ことができながら、通電加熱をおこなう際に、形状記憶
合金2の表面には絶縁層1が形成されていることから、
交差箇所は電気的絶縁がなされて通電加熱時の電流値を
低くでき、低電流で高速加熱を図ることができ、アクチ
ュエータとしての応答性を高めることができ、更に、温
度制御部3の出力を小にして小型化を図ることができ、
しかも、絶縁層1の外部に配されて形状記憶合金2を冷
却させるためのヒートシンク4を備えていることから、
ヒートシンク4によって高速冷却を図ることができ、ア
クチュエータとしての応答性を、一層、高めることがで
きる。
【0007】請求項3においては、ヒートシンク4が伸
縮・屈曲可能な柔軟材料によって構成されているから、
ヒートシンク4を設けながらアクチュエータ全体に可撓
性を持たせることができる。
【0008】請求項4においては、ヒートシンク4の内
部にヒートシンク層の熱伝導率を向上させるための金属
層5または金属粉を設けてあることを特徴とするもので
ある。このような構成によれば、ヒートシンク4におけ
る熱伝導率を高めることができ、一層、高速冷却を図る
ことができて応答性を高めることができる。
【0009】請求項5においては、ヒートシンク4の内
部に形状記憶合金2を封入していることを特徴とするも
のである。このような構成によれば、ヒートシンク4に
おける熱伝導率を高めることができ、一層、高速冷却を
図ることができ、しかも、ヒートシンク4に形状記憶合
金2を封入することから、形状記憶合金2にバイアス歪
みを付与することができる。
【0010】請求項6においては、ヒートシンク4の内
部または表層部にヒートシンク4に蓄熱された熱を外部
へ移送するための熱移送部6を設けてあることを特徴と
するものである。このような構成によれば、ヒートシン
ク4に蓄熱された熱を熱移送部6によって外部へ移送す
ることで、ヒートシンク4による冷却機能を高めること
ができ、アクチュエータの応答性を、一層、向上させる
ことができる。
【0011】請求項7においては、温度制御部3には、
形状記憶合金2に対して通電可能に接続され、形状記憶
合金2と直列回路を形成することを特徴とするものであ
る。このような構成によれば、直流通電によりアクチュ
エータを作動させることができるので、並列回路を構成
するものに比べて、通電加熱時の電流値を減少させるこ
とができる。そのことにより、配線の細線化、使用トラ
ンジスタ等の電子部品の選定範囲が拡大されるので、回
路コストを削減することができる。
【0012】請求項8においては、メッシュ形状はメリ
ヤス編み状となっていることを特徴とするものである。
このような構成によれば、直流通電が可能となり、撓み
初期から歪みやすくなり、アクチュエータ特性が線形
(リニア)になってよい。
【0013】請求項9においては、メッシュ形状は波状
ばね線7が編まれたものとなっていることを特徴とする
ものである。このような構成によれば、直流通電が可能
となり、撓み初期から歪みやすくなり、アクチュエータ
特性が線形(リニア)になってよい。
【0014】請求項10においては、メッシュ形状が円
筒網形に形成されていることを特徴とするものである。
このような構成によれば、円筒網状のアクチュエータの
円筒軸方向の伸縮に加えて円筒軸方向とは直交する径方
向に伸縮させることができ、このような径方向の伸縮を
アクチュエータの動きに利用することができる。
【0015】請求項11においては、マルテンサイト変
態点若しくはオーステナイト変態点(以下、変態点とい
う)の異なる複数の形状記憶合金2によってメッシュ状
に形成されていることを特徴とするものである。このよ
うな構成によれば、温度上昇に伴って形状記憶合金2を
変態点に応じて段階的にアクチュエータの動きを引き出
すことができ、このような段階的な動きをするアクチュ
エータを制御回路を必要としないで構成することができ
る。
【0016】請求項12においては、複数のメッシュ体
8を複合させてメッシュ状に形成していることを特徴と
するものである。このような構成によれば、メッシュ体
8の組み合わせによって倍力構成、変位拡大構成の構築
が容易になり、多様な動きのアクチュエータの構成が容
易となる。
【0017】請求項13においては、メッシュ状にした
形状記憶合金2を人体に巻き付け、形状記憶合金2の伸
縮力を、圧迫マッサージの圧迫力又はその一部に用いる
ことを特徴とするものである。このような構成によれ
ば、従来に比べ小型(薄型)・軽量で装着時に人が負担
を感じないマッサージ機器を提供することができる。
【0018】請求項14においては、メッシュ状にした
形状記憶合金2を人体に巻き付け、形状記憶合金2の伸
縮力を、血圧測定時の止血手段となる圧迫力又はその一
部に用いることを特徴とするものである。このような構
成によれば、従来に比べ小型(薄型)・軽量な血圧測定
手段を提供することができる。
【0019】請求項15においては、メッシュ状にした
形状記憶合金2を人体に巻き付け、形状記憶合金2の伸
縮力を、リハビリにおける人体矯正力又はその一部に用
いることを特徴とするものである。このような構成によ
れば、従来に比べ小型(薄型)・軽量で装着時に人が負
担を感じないリハビリ装置を提供することができる。
【0020】請求項16においては、メッシュ状にした
形状記憶合金2を人体に巻き付け、形状記憶合金2の伸
縮力を、人体の動作の発生力又はその一部の補助力に用
いることを特徴とするものである。このような構成によ
れば、従来に比べ小型(薄型)・軽量で装着時に人が負
担を感じない装着型のパワーアシスト(人体用動作補助
装置)装置を提供することができる。
【0021】請求項17においては、形状記憶合金2の
表面に絶縁層1が形成され、形状記憶合金2がメッシュ
状に形成され、形状記憶合金2を加熱・冷却するための
温度制御部3を備えた形状記憶合金アクチュエータの製
造方法であって、形状記憶熱処理前の合金細線2aの表
面に絶縁層1を形成し、その後、メッシュ状に編み、形
状記憶熱処理をおこなうことを特徴とするものである。
このような構成によれば、形状記憶熱処理前の合金線材
2aの表面に絶縁層1を形成することで、表面への絶縁
層1の被覆を均一にかつ容易におこなうことができる。
この場合、形状記憶熱処理温度が例えば、400℃以上
の高温になることから、熱に強い絶縁層1の形成が必要
となる。
【0022】請求項18においては、形状記憶合金2の
表面に絶縁層1が形成され、形状記憶合金2がメッシュ
状に形成され、形状記憶合金2を加熱・冷却するための
温度制御部3を備えた形状記憶合金アクチュエータの製
造方法であって、メッシュ状となった形状記憶合金2を
機械的に伸縮させながら絶縁層1を被覆することを特徴
とするものである。このような構成によれば、メッシュ
状にした形状記憶合金2の伸縮性を有効に利用して絶縁
層1を被覆することができる。
【0023】請求項19においては、形状記憶合金2の
表面に絶縁層1が形成され、形状記憶合金2がメッシュ
状に形成され、形状記憶合金2を加熱・冷却するための
温度制御部3を備えた形状記憶合金アクチュエータの製
造方法であって、メッシュ状となった形状記憶合金2を
機械的に振動又は揺動させながら絶縁層1を被覆するこ
とを特徴とするものである。このような構成によれば、
メッシュ形状のまま均一に絶縁層1を被覆することがで
きる。
【0024】請求項20においては、形状記憶合金2の
表面に絶縁層1が形成され、形状記憶合金2がメッシュ
状に形成され、形状記憶合金2を加熱・冷却するための
温度制御部3を備えた形状記憶合金アクチュエータの製
造方法であって、形状記憶合金2に柔軟なヒートシンク
用の材料を絶縁層1を兼ねて被覆することを特徴とする
ものである。このような構成によれば、形状記憶合金2
を冷却させるヒートシンクと電気的絶縁を図る絶縁層1
を兼ねることができる。
【0025】請求項21においては、形状記憶合金2の
線材間に狭間隙を形成してメッシュ形状もしくはコイル
形状等に形成し、該形状記憶合金2の表面に前処理層1
2を形成し、その後、該前処理層12上に、蒸着重合も
しくはスプレーコーティングにより絶縁層1を形成する
ことを特徴とするものである。このような構成によれ
ば、形状記憶合金2、2間には狭間隙が存在し、形状記
憶合金2の表面への前処理層12の形成及び前処理層1
2の上に蒸着重合もしくはスプレーコーティングにより
絶縁層1を確実にかつ強固に形成でき、形状記憶合金
2、2間の絶縁を確実におこなうことができ、線材の形
状記憶合金2を直列的に通電加熱を図ることができ、通
電電流値を大幅に下げることができる。ここで、「狭間
隙」とは、液体が、その表面張力により線材間より内部
に浸透しない程度の間隙である。そして、蒸着重合によ
れば、ポリマーが蒸気→固体反応なので、液体では通れ
ない狭間隙へのコーティングが可能となり、スプレーコ
ーティングによれば、エッジ形状にも均一にコートでき
る。
【0026】請求項22においては、形状記憶熱処理前
の合金細線2aの表面にアルミコーティング層14を形
成し、該アルミコーティング層14上に絶縁層1を形成
し、その後、合金細線2a、2a間に狭間隙を有するメ
ッシュ形状もしくはコイル形状等に形状記憶熱処理をお
こなうことを特徴とするものである。このような構成に
よれば、合金細線2aにアルミコーティング層14を介
して絶縁層1を確実にかつ強固に形成でき、形状記憶合
金2、2間の絶縁を確実におこなうことができ、線材の
形状記憶合金2を直列的に通電加熱を図ることができ、
通電電流値を大幅に下げることができる。
【0027】請求項23においては、形状記憶熱処理前
の合金細線2aの表面に亜鉛メッキ層15を形成し、該
亜鉛メッキ層15に電着塗装層のような絶縁層1を形成
し、その後、合金細線2a、2a間に狭間隙を有するメ
ッシュ形状もしくはコイル形状等に形状記憶熱処理をお
こなうことを特徴とするものである。このような構成に
よれば、合金細線2aに亜鉛メッキ層15を介して絶縁
層1を確実にかつ強固に形成でき、形状記憶合金2、2
間の絶縁を確実におこなうことができ、線材の形状記憶
合金2を直列的に通電加熱を図ることができ、通電電流
値を大幅に下げることができる。
【0028】請求項24においては、メッシュ形状もし
くは密着コイル形状等線材間を狭間隙に形成した形状記
憶合金2を加熱・冷却することで伸縮させながら、形状
記憶合金2の表面に絶縁層1を形成することを特徴とす
るものである。このような構成によれば、所定の温度に
加熱することによって形状記憶された状態に戻り、放熱
等による冷却時にはおもりによって伸ばされて形状記憶
合金2、2の重なり部分を露出させることができ、メッ
シュ形状もしくは密着コイル形状のままで形状記憶合金
2の表面にむらなく絶縁層1をコーティングすることが
できる。
【0029】ここで、「狭間隙」とは、液体が、その表
面張力により線材間より内部に浸透しない程度の間隙で
ある。
【0030】請求項25においては、メッシュ形状もし
くは密着コイル形状等に形成した形状記憶合金2の複数
を直列に接続し、隣接のものの加熱・冷却をサイクルを
異ならせておこなうことで伸縮させて、各形状記憶合金
2の表面に絶縁層1を形成することを特徴とするもので
ある。このような構成によれば、所定の温度に加熱する
ことによって形状記憶された状態に戻され、この戻され
る力を利用することで隣接のもは冷却(放熱)されてい
ることから伸ばすことができるのであり、複数のものが
交互に伸縮させることができ、形状記憶時に重なってい
た部分を露出させることができ、伸縮装置を必要としな
いでメッシュ形状もしくは密着コイル形状のままで形状
記憶合金2の表面にむらなく絶縁層1をコーティングす
ることができる。
【0031】請求項26においては、メッシュ形状もし
くは密着コイル形状等に形成した形状記憶合金2をオー
ステナイト変態開始点以下で形状記憶合金2の線材間の
狭間隙を広げて絶縁層1を形成することを特徴とするも
のである。このような構成によれば、オーステナイト変
態開始点(As点)以下では、形状記憶合金2が柔らか
くて自由に変形ができ、形状記憶合金2、2の接触部を
離しておくことでメッシュ形状もしくは密着コイル形状
のままで形状記憶合金2の表面にむらなく絶縁層1をコ
ーティングすることができる。
【0032】請求項27においては、絶縁層1が可撓性
セラミック層18で形成されていることを特徴とするも
のである。このような構成によれば、可撓性セラミック
層18によって絶縁層1に可撓性を維持させることがで
き、形状記憶合金アクチュエータとして有利である。
【0033】請求項28においては、絶縁層1がアルミ
コーティング層14をアルマイト処理することで形成さ
れることを特徴とするものである。このような構成によ
れば、アルミコーティング層14自体に絶縁性を持たせ
ることができ、絶縁材料を不要にできる。
【0034】請求項29においては、アルミコーティン
グ層14の材料をアルミナとすることを特徴とするもの
である。このような構成によれば、アルミコーティング
層1自体に絶縁性を持たせることができ、絶縁材料を不
要にできる。
【0035】請求項30においては、絶縁層1上に潤滑
コーティング層19を形成することを特徴とするもので
ある。このような構成によれば、表面に潤滑性を備えて
形状記憶合金アクチュエータの動作をスムーズにでき
る。
【0036】請求項31においては、絶縁層1の形成
後、該絶縁層1の表面に蒸着重合もしくはスプレーコー
ティングにより絶縁コーティング層13を形成している
ことを特徴とするものである。このような構成によれ
ば、より完全な絶縁性を確保することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1(a)は説明図、同図(b)は拡大断面図で
ある。図2(a)(b)は作用を示す説明図である。
【0038】形状記憶合金アクチュエータAは、Ni−
Tiの配合比50%前後の合金やCu−Al−Ni合金
等の線材に熱処理を施して得た形状記憶合金2の表面に
電気的な絶縁層1を被覆し、このように表面に絶縁層1
を形成した形状記憶合金2をメッシュ状に編み、形状記
憶合金2、2の交差部に絶縁層1、1を介在させ、形状
記憶合金2に温度制御部3より直流を通電してジュール
熱により加熱を図り、記憶した形状に急激に戻る際の超
弾性作用を利用してアクチュエータとするものである
(図2(b)参照)。温度制御部3のスイッチをオフに
する場合には、メッシュ状の形状記憶合金2は放熱によ
り冷却されて剛性が低下して、例えば、おもり9のよう
なバイアス力により伸ばされた状態(図2(a)参照)
になるものである。
【0039】絶縁層1としては、絶縁機能を高めるもの
として例えば、ポリイミド、ポリパラキシレンを蒸着重
合してコーティングするものであるが、このように蒸着
重合して絶縁層1を得る他に、高温酸化、電解酸化、化
成処理による酸化等による酸化処理によって絶縁層1を
得るようにしてもよく、又、活性化処理→亜鉛メッキ→
化成処理による例えばリン酸塩処理(リン酸Zn,M
n,Fe)やクロメート処理(黒色クロメート、オリー
ブクロメート)等をおこなう表面処理+化成処理によっ
て絶縁層1を形成してもよく、更に、セラミックコート
やガラスコートをおこなう無機系コーティングによって
絶縁層1を得るようにしてもよいものである。ところ
で、絶縁層1の熱伝導率を高めるものとして、例えば高
熱伝導シリコン溶液にディップコートをおこなって絶縁
層1上にヒートシンク層を形成したり、Cu、Ag、A
uのような、作動時の形状記憶合金2の伸縮に耐えるよ
うな弾性率の高い金属薄膜を絶縁層1上に形成するもの
である。このような金属薄膜の形成には、スパッタリン
グ等の物理的処理や、化学的蒸着等の蒸着処理が好適に
用いられる。
【0040】このように、形状記憶合金2をメッシュ形
状にして形状記憶合金アクチュエータAとして可撓性・
伸縮性・発生力の向上を図ることができながら、通電加
熱をおこなう際に、形状記憶合金2の表面には絶縁層1
が形成されていることから、交差箇所は電気的絶縁がな
されて通電加熱時の電流値を低くできるのであり、低電
流で高速加熱を図ることができるのである。しかして、
アクチュエータとしての応答性を高めることができ、更
に、温度制御部3の出力を小にして小型化を図ることが
できるのである。
【0041】図3は他の実施の形態を示し、(a)は説
明図、(b)は断面図、(c)は断面図であり、但し、
本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であ
り、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略す
る。
【0042】本実施の形態においては、図1及び図2の
基本構成に加えて絶縁層1の外部に配されて加熱時の形
状記憶合金2を冷却させるためのヒートシンク4を備え
ているものである。具体的には、ヒートシンク4、4間
にメッシュ状の形状記憶合金2を挟持したものである。
ヒートシンク4は、熱伝導が空気に比べて高いものであ
れば特に限定されないが、一般的には、銅、アルムニウ
ムのような金属若しくは熱伝導性シリコンのような非金
属可撓性材料が好ましい。さらに、ヒートシンク4と形
状記憶合金2との間に導電性ペーストを封入すれば、加
熱時の形状記憶合金2の熱がヒートシン4に効率よく伝
わり、形状記憶合金2の冷却温度をさらに高めることが
できる。また、ヒートシンク4に非金属材料を用いる場
合には、銅やアルムニウムのような熱伝導率の高い金属
粉末や金属繊維、金属部材が適当量配合されていてもよ
い。
【0043】本実施の形態においては、図1及び図2の
基本構成にともなう上述の作用に加えて、絶縁層1の外
部に配されて形状記憶合金2を冷却させるためのヒート
シンク4を備えていることから、ヒートシンク4によっ
て高速冷却を図ることができ、アクチュエータとしての
応答性を、一層、高めることができるものである。更
に、ヒートシンク4によって通電加熱時の絶縁層1の機
能を高めるのである。
【0044】図4は更に他の実施の形態を示し、但し、
本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であ
り、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略す
る。
【0045】本実施の形態においては、ヒートシンク4
が伸縮・屈曲可能な柔軟材料によって構成されたもので
ある。本発明でいう柔軟材料とは、アクチュエータとし
て作動する形状記憶合金に追従可能な程度の一様な伸び
・弾性率を有する材料をいい、柔軟材料としては、熱伝
導性シリコン、熱伝導性ゴム等が好適に用いられる。
【0046】本実施の形態においては、ヒートシンク4
を設けながらヒートシンク4が柔軟材料製であることか
ら、アクチュエータ全体に可撓性を持たせることができ
るものである。
【0047】図5は更に他の実施の形態を示し、但し、
本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であ
り、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略す
る。
【0048】本実施の形態においては、ヒートシンク4
の内部にヒートシンク層の熱伝導率を向上させるための
金属層5または金属粉を設けているものである。金属層
5としては、例えば、銅箔及びアルミ箔等、金属蒸着層
及びスパッタ層等の金属薄膜層である。金属細線であっ
てもよい。
【0049】本実施の形態においては、ヒートシンク4
における熱伝導率を高めることができ、一層、高速冷却
を図ることができて応答性を高めることができるもので
ある。
【0050】図6は更に他の実施の形態を示し、但し、
本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であ
り、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略す
る。
【0051】本実施の形態においては、ヒートシンク4
の内部にメッシュ状の形状記憶合金2の外周部を封入し
ているものである。ヒートシンク4は上述の柔軟材料に
て形成したものである。
【0052】本実施の形態においては、形状記憶合金2
の外周部をヒートシンク4に封入していることから、ヒ
ートシンク4における熱伝導率を高めることができ、一
層、高速冷却を図ることができ、しかも、ヒートシンク
4に形状記憶合金2を封入することから、形状記憶合金
2にバイアス歪みを付与することができるものである。
【0053】図7は更に他の実施の形態を示し、但し、
本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であ
り、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略す
る。
【0054】本実施の形態においては、ヒートシンク4
の内部または表層部にヒートシンク4に蓄熱された熱を
外部へ移送するための熱移送部6を設けてある。熱移送
部6はヒートパイプを使用するが、他の熱伝導体であっ
てもよい。
【0055】本実施の形態においては、ヒートシンク4
に蓄熱された熱を熱移送部6によって外部へ移送するこ
とで、ヒートシンク4による冷却機能を高めることがで
き、アクチュエータの応答性を、一層、向上させること
ができるものである。
【0056】図8は更に他の実施の形態を示し、但し、
本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であ
り、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略す
る。
【0057】本実施の形態においては、1本の形状記憶
合金2の線材を編み込んでメッシュ状に形成して直列通
電するようにしたものである。このようにする場合に、
同図(b)に示すように、電気的接続部10を使って形
状記憶合金2を直列状に形成するようにしてもよいもの
である。
【0058】本実施の形態によれば、直流通電によりア
クチュエータを作動させることができるので、通電加熱
時の電流値を減少させ、又、回路コストを削減すること
ができるものである。
【0059】図9は更に他の実施の形態を示し、但し、
本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であ
り、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略す
る。
【0060】本実施の形態においては、形状記憶合金2
のメッシュ形状はメリヤス編み状となっているものであ
る。
【0061】本実施の形態においては、直流通電が可能
となり、又、撓み初期から歪みやすくなり、アクチュエ
ータ特性が一次関数のような線形(リニア)になってよ
いものである。
【0062】図10は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0063】本実施の形態においては、メッシュ形状は
波状ばね線7が編まれたものとなっているものである。
具体的には、波状ばね線7の波目の頂点で隣接した波状
ばね線7の波目の頂点で交差するようにしたものであ
る。
【0064】本実施の形態によれば、直流通電が可能と
なり、又、撓み初期から歪みやすくなり、アクチュエー
タ特性が線形(リニア)になってよいものである。
【0065】図11は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0066】本実施の形態においては、メッシュ形状が
円筒網形に形成されていて、加熱時に直径が大きくなる
とともに長さが短くなる記憶形状に戻るようにしたもの
である。
【0067】本実施の形態においては、円筒網状のアク
チュエータの円筒軸方向の伸縮に加えて円筒軸方向とは
直交する径方向に伸縮させることができ、このような径
方向の伸縮をアクチュエータの動きに利用することがで
きるものである。
【0068】図12は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0069】本実施の形態においては、変態点が異なる
複数の形状記憶合金2によってメッシュ状に形成されて
いるものである。具体的には、変態点がT1℃である形
状記憶合金21、変態点がT2℃である形状記憶合金2
2及び変態点がTn℃である形状記憶合金2nをメッシ
ュ状に編み込んだものである。但し、T1℃≠T2℃≠
Tn℃である。
【0070】本実施の形態においては、形状記憶合金2
1、22、…2nの変態点T1℃、T2℃、…T3℃を
段階的に変化させているため、温度上昇に伴って段階的
にアクチュエータの動きを引き出すことができ、このよ
うな段階的な動きをするアクチュエータを制御回路を必
要としないで構成することができるものである。
【0071】図13は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0072】本実施の形態においては、形状記憶合金2
をメッシュ体8とした複数を複合させてメッシュ状の形
状記憶合金アクチュエータAとしているものである。
【0073】本実施の形態においては、メッシュ体8の
組み合わせによって倍力構成、変位拡大構成の構築が容
易になり、多様な動きのアクチュエータの構成が容易と
なるものである。
【0074】図14は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0075】本実施の形態においては、メッシュ状にし
た形状記憶合金2を人体の例えば脚に巻き付け、形状記
憶合金2の伸縮力を、圧迫マッサージの圧迫力(又はそ
の一部)に用いるものであり、マッサージ機器を提供す
るものである。
【0076】図15は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0077】本実施の形態においては、メッシュ状にし
た形状記憶合金2を人体の例えば手首に巻き付け、形状
記憶合金2の伸縮力を、血圧測定時の止血手段となる圧
迫力(又はその一部)に用いるものであり、血圧測定手
段を提供するものである。
【0078】図16は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0079】本実施の形態においては、メッシュ状にし
た形状記憶合金2を手袋形に構成して手に装着し、形状
記憶合金2の伸縮力を、リハビリにおける人体矯正力
(又はその一部)に用いるものであり、リハビリ装置を
提供するものである。
【0080】図17は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0081】本実施の形態においては、メッシュ状にし
た形状記憶合金2を人体の膝に巻き付け、形状記憶合金
2の伸縮力を、人体の動作の発生力又はその一部の補助
力に用いるものである。この場合、図12及び図13の
実施の形態のように構成して、形状記憶合金2を部分的
にかつ順序をつけて動作させることで、装着型のパワー
アシスト(人体用動作補助装置)装置を提供するもので
ある。
【0082】図18は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0083】本実施の形態においては、形状記憶合金2
の表面に絶縁層1が形成され、形状記憶合金2がメッシ
ュ状に形成され、形状記憶合金2を加熱・冷却するため
の温度制御部3を備えた形状記憶合金アクチュエータの
製造方法であって、形状記憶熱処理前の合金細線2aの
表面に絶縁層1をコーティングし、その後、メッシュ状
に編み、形状記憶熱処理をおこなうものである。
【0084】ところで、メッシュ状に形成するとともに
形状記憶合金2の表面に絶縁層1を形成して、形状記憶
合金2、2間の絶縁を図る形状記憶合金アクチュエータ
を得るのに際して、線材合金を形状記憶処理の後にメッ
シュ状に形成したアクチュエータ中間品は形状記憶処理
がなされた特定な形状になっているのであり、このよう
な特定な形状のアクチュエータ中間品の形状記憶合金2
(線材)の表面に絶縁層1をコーティングするのが困難
になるものである。
【0085】しかして、本実施の形態においては、形状
記憶熱処理前の合金線材2aの表面に絶縁層1を形成す
ることで、表面への絶縁層1の被覆を均一にかつ容易に
おこなうことができ、生産性を大幅に高めるものであ
る。この場合、形状記憶熱処理温度が例えば、400℃
以上の高温になることから、熱に強い絶縁層1の形成が
必要となるのであり、耐熱性の高い絶縁層材料を採用す
るものである。
【0086】図19は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0087】本実施の形態においては、メッシュ状とな
った形状記憶合金2の例えば図の左右端部を保持して同
図(a)(b)に示すように、機械的に伸縮させながら
絶縁層1を被覆するものである。このように、メッシュ
状にした形状記憶合金2の変態点以下の温度での伸縮性
を有効に利用して絶縁層1を被覆することができるもの
である。又、メッシュ状の交点がより大きくずれ、交点
部分のコーティングをより確実におこなうことができ
る。
【0088】図20は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0089】本実施の形態においては、メッシュ状とな
った形状記憶合金2を機械的に振動又は揺動させながら
絶縁層1を被覆するものである。具体的には、ポリイミ
ド、ポリパラキシレンの蒸着重合槽11を例えば図20
(b)の矢印のように揺動させながらコーティングする
ものであり、メッシュ状の交点部分のコーティングをよ
り確実におこなうことができる。
【0090】本実施の形態においては、メッシュ形状の
まま均一に絶縁層1を被覆することができるものであ
る。
【0091】図21は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0092】本実施の形態においては、形状記憶合金2
に上述の柔軟なヒートシンク用の材料を絶縁層1を兼ね
て被覆するものであり、形状記憶合金2を冷却させるヒ
ートシンクと電気的絶縁を図る絶縁層1を兼ねることが
でき、構成を簡素化するものである。
【0093】図22は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0094】本実施の形態においては、形状記憶合金ア
クチュエータAの製造方法であって、形状記憶合金2の
線材間に狭間隙を形成してメッシュ形状に形成し、メッ
シュ形状とした形状記憶合金2の表面にメタクリル酸3
−トリメトリ、キシルプロピル等を前処理層12として
被覆し(図22(c)参照)、その後、前処理層12上
に、ポリイミド、ポリパラキシリレンを絶縁コーティン
グ層13として蒸着重合もしくはスプレーコーティング
により被膜して絶縁層1を形成するものである(図22
(d)参照)。ところで、狭間隙とは、液体が、その表
面張力により線材間より内部に浸透しない程度の間隙で
ある。
【0095】本実施の形態においては、形状記憶合金
2、2間には狭間隙が存在し、形状記憶合金2の表面へ
の前処理層12の形成及び前処理層12の上に蒸着重合
もしくはスプレーコーティングにより絶縁層1としての
絶縁コーティング層13を確実にかつ強固に形成でき、
形状記憶合金2、2間の絶縁を確実におこなうことがで
き、線材の形状記憶合金2を直列的に通電加熱を図るこ
とができ、通電電流値を大幅に下げることができるもの
である。この場合、蒸着重合によれば、ポリマーが蒸気
→固体反応なので、液体では通れない狭間隙へのコーテ
ィングが可能となるものである。又、スプレーコーティ
ングによれば、エッジ形状にも均一にコートできるもの
である。
【0096】図23は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0097】本実施の形態においては、形状記憶合金ア
クチュエータAの製造方法であって、形状記憶熱処理前
の合金細線2aの表面にアルミクラッド、アルミスパッ
タ、アルミ蒸着等の手段によってアルミコーティング層
14を形成し、該アルミコーティング層14上にセラミ
ック、ガラス等の無機系材料を絶縁コーティング層17
としてコーティングして絶縁層1を形成し、その後、合
金細線2a、2a間に狭間隙を有するメッシュ形状に形
状記憶熱処理をおこなうものである。
【0098】本実施の形態においては、合金細線2aに
アルミコーティング層14を介して絶縁層1を確実にか
つ強固に形成でき、形状記憶合金2、2間の絶縁を確実
におこなうことができ、線材の形状記憶合金2を直列的
に通電加熱を図ることができ、通電電流値を大幅に下げ
ることができるものである。
【0099】図24は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0100】本実施の形態においては、形状記憶合金ア
クチュエータAの製造方法であって、形状記憶熱処理前
の合金細線2aの表面に亜鉛メッキ層15を形成し、亜
鉛メッキ層15にリン酸塩処理(リン酸Zn,Mn,F
e)やクロメート処理(黒色クロメート、オリーブクロ
メート)をおこなって絶縁層1を形成し、その後、合金
細線2a、2a間に狭間隙を有するメッシュ形状に形状
記憶熱処理をおこなうものである。ここで、「狭間隙」
とは、液体が、その表面張力により線材間より内部に浸
透しない程度の間隙である。
【0101】本実施の形態においては、合金細線2aに
亜鉛メッキ層15を介して絶縁層1を確実にかつ強固に
形成でき、形状記憶合金2、2間の絶縁を確実におこな
うことができ、線材の形状記憶合金2を直列的に通電加
熱を図ることができ、通電電流値を大幅に下げることが
できるものである。
【0102】図25は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0103】本実施の形態においては、形状記憶合金ア
クチュエータAの製造方法であって、メッシュ形状に形
状記憶熱処理をした形状記憶合金2を同図(a)に示す
ように加熱しておもり20を引き上げて元の形状に戻し
(収縮)、又、同図(b)に示すように冷却(放熱)を
おこなっておもり20によって伸ばし、このような加熱
・冷却により伸縮させながら、形状記憶合金2の表面に
絶縁層1をコーティングするものである。
【0104】本実施の形態においては、形状記憶熱処理
がおこなわれた所定の温度に加熱することによって形状
記憶された状態に戻り、放熱等による冷却時にはおもり
20によって伸ばされて形状記憶合金2、2の重なり部
分を露出させることができ、メッシュ形状のままで形状
記憶合金2の表面にむらなく絶縁層1をコーティングす
ることができるものである。
【0105】図26は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0106】本実施の形態においては、形状記憶合金ア
クチュエータAの製造方法であって、メッシュ形状に形
状記憶熱処理した形状記憶合金2の複数を直列に移動体
21を介して接続し、移動体21を例えばレール(図示
せず)に移動自在に載設し、隣接のものの加熱・冷却を
サイクルを異ならせて伸縮させて、各形状記憶合金2の
表面に絶縁層1を形成するものである。
【0107】本実施の形態においては、同図(a)に示
すように、一方のものを所定の温度に加熱することによ
って形状記憶された状態に戻され、この戻される力を利
用することで移動体21を介して隣接のもは冷却(放
熱)されていることから伸ばすのであり、又、同図
(b)に示すように、他方のものを所定の温度に加熱す
ることによって形状記憶された状態に戻され、この戻さ
れる力を利用することで移動体21を介して隣接のもは
冷却(放熱)されていることから伸ばすのであり、この
ように複数のものを交互に伸縮させることができるので
あり、形状記憶時に重なっていた部分を露出させるので
あり、伸縮装置を必要としないでメッシュ形状もしくは
密着コイル形状のままで形状記憶合金2の表面にむらな
く絶縁層1をコーティングすることができるものであ
る。
【0108】図27は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0109】本実施の形態においては、形状記憶合金ア
クチュエータAの製造方法であって、メッシュ形状に形
状記憶熱処理した形状記憶合金2をオーステナイト変態
開始点以下で形状記憶合金2の線材間の狭間隙を広げて
絶縁層1を形成するものである。
【0110】本実施の形態においては、オーステナイト
変態開始点(As点)以下では、形状記憶合金2が柔ら
かくて自由に変形ができ、形状記憶合金2、2の接触部
を離しておくことでメッシュ形状もしくは密着コイル形
状のままで形状記憶合金2の表面にむらなく絶縁層1を
コーティングすることができるものである。
【0111】図28は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0112】本実施の形態においては、図23における
実施の形態におけるセラミックの絶縁コーティング層1
7をディップソール「セラメッキ」等によって可撓性セ
ラミック層18としたものである。
【0113】本実施の形態においては、絶縁層1が可撓
性セラミック層18で形成されていることから、可撓性
セラミック層18によって絶縁層1に可撓性を維持させ
ることができ、形状記憶合金アクチュエータの伸縮性に
とって有利となるものである。
【0114】図29は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0115】本実施の形態においては、図23の実施の
形態におけるアルミコーティング層14をアルマイト処
理することで絶縁層1を形成されるものである。
【0116】本実施の形態においては、アルミコーティ
ング層14自体に絶縁性を持たせることができ、絶縁材
料を不要にできるものである。
【0117】図30は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0118】本実施の形態においては、図23の実施の
形態におけるアルミコーティング層14の材料をアルミ
ナとするものであり、アルミコーティング層1自体に絶
縁性を持たせることができ、絶縁材料を不要にできるも
のである。
【0119】図31は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0120】本実施の形態においては、図22乃至図2
4のいずれかの実施の形態において、絶縁層1上に例え
ばシリコンオイル、グリース等のディップコーティング
による潤滑コーティング層19を形成するものであり、
表面の潤滑コーティング層19によって形状記憶合金ア
クチュエータAの動作をスムーズにできるものである。
【0121】図32は更に他の実施の形態を示し、但
し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通で
あり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略
する。
【0122】本実施の形態においては、図23又は図2
4の実施の形態において、絶縁層1の形成後、該絶縁層
1の表面に蒸着重合もしくはスプレーコーティングによ
り絶縁コーティング層13を形成したものであり、より
完全な絶縁性を確保することができるものである。
【0123】
【発明の効果】請求項1においては、形状記憶合金の表
面に絶縁層が形成され、形状記憶合金がメッシュ状に形
成され、形状記憶合金を加熱・冷却するための温度制御
部を備えているから、形状記憶合金をメッシュ形状にし
て形状記憶合金アクチュエータとして可撓性・伸縮性・
発生力の向上を図ることができながら、通電加熱をおこ
なう際に、形状記憶合金の表面には絶縁層が形成されて
いることから、交差箇所は電気的絶縁がなされて通電加
熱時の電流値を低くでき、低電流で高速加熱を図ること
ができ、アクチュエータとしての応答性を高めることが
でき、更に、温度制御部の出力を小にして小型化を図る
ことができる等という利点がある。
【0124】請求項2においては、形状記憶合金の表面
に絶縁層が形成され、形状記憶合金がメッシュ状に形成
され、形状記憶合金を加熱・冷却するための温度制御部
と、絶縁層の外部に配されて形状記憶合金を冷却させる
ためのヒートシンクとを備えているから、形状記憶合金
をメッシュ形状にして形状記憶合金アクチュエータとし
て可撓性・伸縮性・発生力の向上を図ることができなが
ら、通電加熱をおこなう際に、形状記憶合金の表面には
絶縁層が形成されていることから、交差箇所は電気的絶
縁がなされて通電加熱時の電流値を低くでき、低電流で
高速加熱を図ることができ、アクチュエータとしての応
答性を高めることができ、更に、温度制御部の出力を小
にして小型化を図ることができ、しかも、絶縁層の外部
に配されて形状記憶合金を冷却させるためのヒートシン
クとを備えていることから、ヒートシンクによって高速
冷却を図ることができ、アクチュエータとしての応答性
を、一層、高めることができるという利点がある。
【0125】請求項3においては、請求項2の構成に加
えて、ヒートシンクが伸縮・屈曲可能な柔軟材料によっ
て構成されているから、請求項2の効果に加えて、ヒー
トシンクを設けながらアクチュエータ全体に可撓性を持
たせることができるという利点がある。
【0126】請求項4においては、請求項2又は3の構
成に加えて、ヒートシンクの内部にヒートシンク層の熱
伝導率を向上させるための金属層または金属粉を設けて
あるから、請求項2又は3の効果に加えて、ヒートシン
クにおける熱伝導率を高めることができ、一層、高速冷
却を図ることができて応答性を高めることができるとい
う利点がある。
【0127】請求項5においては、請求項2又は3の構
成に加えて、ヒートシンクの内部に形状記憶合金を封入
しているから、請求項2又は3の効果に加えて、ヒート
シンクにおける熱伝導率を高めることができ、一層、高
速冷却を図ることができ、しかも、ヒートシンクに形状
記憶合金を封入することから、形状記憶合金にバイアス
歪みを付与することができるという利点がある。
【0128】請求項6においては、請求項2の構成に加
えて、ヒートシンクの内部または表層部にヒートシンク
に蓄熱された熱を外部へ移送するための熱移送部を設け
てあるから、請求項2の効果に加えて、ヒートシンクに
蓄熱された熱を熱移送部によって外部へ移送すること
で、ヒートシンクによる冷却機能を高めることができ、
アクチュエータの応答性を、一層、向上させることがで
きるという利点がある。
【0129】請求項7においては、請求項1又は2の構
成に加えて、温度制御部は、形状記憶合金に対して通電
可能に接続され、形状記憶合金と直列回路を形成するか
ら、請求項1又は2の効果に加えて、直流通電によりア
クチュエータを作動させることができるから、並列回路
を形成するものに比べて、通電加熱時の電流値を減少さ
せることができ、そのことにより、配線の細線化、使用
トランジスタ等の電子部品の選択範囲が拡大されるの
で、回路コストを削減することができるという利点があ
る。
【0130】請求項8においては、請求項1又は2の構
成に加えて、メッシュ形状はメリヤス編み状となってい
るから、請求項1又は2の効果に加えて、直流通電が可
能となり、撓み初期から歪みやすくなり、アクチュエー
タ特性が線形(リニア)になってよい。
【0131】請求項9においては、請求項1又は2の構
成に加えて、メッシュ形状は波状ばね線が編まれたもの
となっているから、請求項1又は2の効果に加えて、直
流通電が可能となり、撓み初期から歪みやすくなり、ア
クチュエータ特性が線形(リニア)になってよい。
【0132】請求項10においては、請求項1又は2の
構成に加えて、メッシュ形状が円筒網形に形成されてい
るから、請求項1又は2の効果に加えて、円筒網状のア
クチュエータの円筒軸方向の伸縮に加えて円筒軸方向と
は直交する径方向に伸縮させることができ、このような
径方向の伸縮をアクチュエータの動きに利用することが
できるという利点がある。
【0133】請求項11においては、請求項1又は2の
構成に加えて、マルテンサイト変態点若しくはオーステ
ナイト変態点が異なる複数の形状記憶合金によってメッ
シュ状に形成されているから、請求項1又は2の効果に
加えて、温度上昇に伴って形状記憶合金を変態点に応じ
て段階的にアクチュエータの動きを引き出すことがで
き、このような段階的な動きをするアクチュエータを制
御回路を必要としないで構成することができるという利
点がある。
【0134】請求項12においては、請求項1又は2の
構成に加えて、複数のメッシュ体を複合させてメッシュ
状に形成しているから、請求項1又2の効果に加えて、
メッシュ体の組み合わせによって倍力構成、変位拡大構
成の構築が容易になり、多様な動きのアクチュエータの
構成が容易となるという利点がある。
【0135】請求項13においては、請求項1又2の効
果に加えて、メッシュ状にした形状記憶合金を人体に巻
き付け、形状記憶合金の伸縮力を、圧迫マッサージの圧
迫力又はその一部に用いるから、請求項1又は2の効果
に加えて、従来に比べ小型(薄型)・軽量で装着時に人
が負担を感じないマッサージ機器を提供することができ
るという利点がある。
【0136】請求項14においては、請求項1又2の効
果に加えて、メッシュ状にした形状記憶合金を人体に巻
き付け、形状記憶合金の伸縮力を、血圧測定時の止血手
段となる圧迫力又はその一部に用いるから、請求項1又
は2の効果に加えて、従来に比べ小型(薄型)・軽量な
血圧測定手段を提供することができるという利点があ
る。
【0137】請求項15においては、請求項1又2の効
果に加えて、メッシュ状にした形状記憶合金を人体に巻
き付け、形状記憶合金の伸縮力を、リハビリにおける人
体矯正力又はその一部に用いるから、請求項1又は2の
効果に加えて、従来に比べ小型(薄型)・軽量で装着時
に人が負担を感じないリハビリ装置を提供することがで
きるという利点がある。
【0138】請求項16においては、請求項1又2の効
果に加えて、メッシュ状にした形状記憶合金を人体に巻
き付け、形状記憶合金の伸縮力を、人体の動作の発生力
又はその一部の補助力に用いるから、請求項1又は2の
効果に加えて、従来に比べ小型(薄型)・軽量で装着時
に人が負担を感じない装着型のパワーアシスト(人体用
動作補助装置)装置を提供することができるという利点
がある。
【0139】請求項17においては、形状記憶合金の表
面に絶縁層が形成され、形状記憶合金がメッシュ状に形
成され、形状記憶合金を加熱・冷却するための温度制御
部を備えた形状記憶合金アクチュエータの製造方法であ
って、形状記憶熱処理前の合金細線の表面に絶縁層を形
成し、その後、メッシュ状に編み、形状記憶熱処理をお
こなうから、形状記憶熱処理前の合金線材の表面に絶縁
層を形成することで、表面への絶縁層の被覆を均一にか
つ容易におこなうことができるという利点がある。この
場合、形状記憶熱処理温度が例えば、400℃以上の高
温になることから、熱に強い絶縁層の形成が必要となる
ものである。
【0140】請求項18においては、形状記憶合金の表
面に絶縁層が形成され、形状記憶合金がメッシュ状に形
成され、形状記憶合金を加熱・冷却するための温度制御
部を備えた形状記憶合金アクチュエータの製造方法であ
って、メッシュ状となった形状記憶合金を機械的に伸縮
させながら絶縁層を被覆するから、メッシュ状にした形
状記憶合金の伸縮性を有効に利用して絶縁層を被覆する
ことができるという利点がある。
【0141】請求項19においては、形状記憶合金の表
面に絶縁層が形成され、形状記憶合金がメッシュ状に形
成され、形状記憶合金を加熱・冷却するための温度制御
部を備えた形状記憶合金アクチュエータの製造方法であ
って、メッシュ状となった形状記憶合金を機械的に振動
又は揺動させながら絶縁層を被覆するから、メッシュ形
状のまま均一に絶縁層を被覆することができるという利
点がある。
【0142】請求項20においては、形状記憶合金の表
面に絶縁層が形成され、形状記憶合金がメッシュ状に形
成され、形状記憶合金を加熱・冷却するための温度制御
部を備えた形状記憶合金アクチュエータの製造方法であ
って、形状記憶合金に柔軟なヒートシンク用の材料を絶
縁層を兼ねて被覆するから、形状記憶合金を冷却させる
ヒートシンクと電気的絶縁を図る絶縁層を兼ねることが
できるという利点がある。
【0143】請求項21においては、形状記憶合金2の
線材間に狭間隙を形成してメッシュ形状もしくはコイル
形状等に形成し、該形状記憶合金の表面に前処理層を形
成し、その後、該前処理層上に、蒸着重合もしくはスプ
レーコーティングにより絶縁層を形成するから、形状記
憶合金間には狭間隙が存在し、形状記憶合金の表面への
前処理層の形成及び前処理層の上に蒸着重合もしくはス
プレーコーティングにより絶縁層を確実にかつ強固に形
成でき、形状記憶合金間の絶縁を確実におこなうことが
でき、線材の形状記憶合金を直列的に通電加熱を図るこ
とができ、通電電流値を大幅に下げることができるとい
う利点がある。この場合、蒸着重合によれば、ポリマー
が蒸気→固体反応なので、液体では通れない狭間隙への
コーティングが可能となり、スプレーコーティングによ
れば、エッジ形状にも均一にコートできる。
【0144】請求項22においては、形状記憶熱処理前
の合金細線の表面にアルミコーティング層を形成し、該
アルミコーティング層上に絶縁層を形成し、その後、合
金細線間に狭間隙を有するメッシュ形状もしくはコイル
形状等に形状記憶熱処理をおこなうから、合金細線にア
ルミコーティング層を介して絶縁層を確実にかつ強固に
形成でき、形状記憶合金間の絶縁を確実におこなうこと
ができ、線材の形状記憶合金を直列的に通電加熱を図る
ことができ、通電電流値を大幅に下げることができると
いう利点がある。
【0145】請求項23においては、形状記憶熱処理前
の合金細線の表面に亜鉛メッキ層を形成し、該亜鉛メッ
キ層に電着塗装層のような絶縁層を形成し、その後、合
金細線間に狭間隙を有するメッシュ形状もしくはコイル
形状等に形状記憶熱処理をおこなうから、合金細線に亜
鉛メッキ層を介して絶縁層を確実にかつ強固に形成で
き、形状記憶合金間の絶縁を確実におこなうことがで
き、線材の形状記憶合金を直列的に通電加熱を図ること
ができ、通電電流値を大幅に下げることができるという
利点がある。
【0146】請求項24においては、メッシュ形状もし
くは密着コイル形状等線材間を狭間隙に形成した形状記
憶合金を加熱・冷却することで伸縮させながら、形状記
憶合金の表面に絶縁層を形成するから、所定の温度に加
熱することによって形状記憶された状態に戻り、放熱等
による冷却時にはおもりによって伸ばされて形状記憶合
金の重なり部分を露出させることができ、メッシュ形状
もしくは密着コイル形状のままで形状記憶合金の表面に
むらなく絶縁層をコーティングすることができるという
利点がある。
【0147】請求項25においては、メッシュ形状もし
くは密着コイル形状等に形成した形状記憶合金の複数を
直列に接続し、隣接のものの加熱・冷却をサイクルを異
ならせておこなうことで伸縮させて、各形状記憶合金の
表面に絶縁層を形成するから、所定の温度に加熱するこ
とによって形状記憶された状態に戻され、この戻される
力を利用することで隣接のもは冷却(放熱)されている
ことから伸ばすことができるのであり、複数のものが交
互に伸縮させることができ、形状記憶時に重なっていた
部分を露出させることができ、伸縮装置を必要としない
でメッシュ形状もしくは密着コイル形状のままで形状記
憶合金の表面にむらなく絶縁層をコーティングすること
ができるという利点がある。
【0148】請求項26においては、メッシュ形状もし
くは密着コイル形状等に形成した形状記憶合金をオース
テナイト変態開始点以下で形状記憶合金の線材間の狭間
隙を広げて絶縁層を形成するから、オーステナイト変態
開始点(As点)以下では、形状記憶合金が柔らかくて
自由に変形ができ、形状記憶合金の接触部を離しておく
ことでメッシュ形状もしくは密着コイル形状のままで形
状記憶合金の表面にむらなく絶縁層をコーティングする
ことができるという利点がある。
【0149】請求項27においては、請求項22の構成
に加えて、絶縁層が可撓性セラミック層で形成されてい
るから、請求項22の効果に加えて、可撓性セラミック
層によって絶縁層に可撓性を維持させることができ、形
状記憶合金アクチュエータとして有利である。
【0150】請求項28においては、請求項22の構成
に加えて、絶縁層がアルミコーティング層をアルマイト
処理することで形成されるから、アルミコーティング層
自体に絶縁性を持たせることができ、絶縁材料を不要に
できるという利点がある。
【0151】請求項29においては、請求項22の構成
に加えて、アルミコーティング層の材料をアルミナとす
るから、請求項22の効果に加えて、アルミコーティン
グ層自体に絶縁性を持たせることができ、絶縁材料を不
要にできるという利点がある。
【0152】請求項30においては、請求項21乃至2
3の構成に加えて、絶縁層上に潤滑コーティング層を形
成するから、請求項21乃至23の効果に加えて、表面
に潤滑性を備えて形状記憶合金アクチュエータの動作を
スムーズにできるという利点がある。
【0153】請求項31においては、請求項22又は2
3の構成に加えて、絶縁層の形成後、該絶縁層の表面に
蒸着重合もしくはスプレーコーティングにより絶縁コー
ティング層を形成しているから、請求項22又は23の
効果に加えて、より完全な絶縁性を確保することができ
るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示し、(a)は説明
図、(b)は断面図である。
【図2】(a)(b)は作用を示す説明図である。
【図3】同上の他の実施の形態を示し、(a)は説明
図、(b)は断面図、(c)は断面図である。
【図4】同上の更に他の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図5】同上の更に他の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図6】同上の更に他の実施の形態を示し、(a)は概
略斜視図、(b)は断面図、(c)は作用示す説明図で
ある。
【図7】同上の更に他の実施の形態を示す説明図であ
る。
【図8】同上の更に他の実施の形態を示し、(a)
(b)は説明図である。
【図9】同上の更に他の実施の形態を示す説明図であ
る。
【図10】同上の更に他の実施の形態を示す説明図であ
る。
【図11】同上の更に他の実施の形態を示し、(a)
(b)は作用を示す説明図である。
【図12】同上の更に他の実施の形態を示す説明図であ
る。
【図13】同上の更に他の実施の形態を示す説明図であ
る。
【図14】同上の更に他の実施の形態を示し、(a)
(b)は説明図である。
【図15】同上の更に他の実施の形態を示す説明図であ
る。
【図16】同上の更に他の実施の形態を示す説明図であ
る。
【図17】同上の更に他の実施の形態を示し、(a)
(b)は説明図である。
【図18】同上の更に他の実施の形態を示し、(a)
(b)(c)は説明図である。
【図19】同上の更に他の実施の形態を示し、(a)
(b)は説明図である。
【図20】同上の更に他の実施の形態を示し、(a)
(b)は説明図である。
【図21】同上の更に他の実施の形態を示し、(a)は
説明図、(b)は断面図である。
【図22】同上の他の実施の形態を示し、(a)(b)
は説明図、(c)(d)は断面図である。
【図23】同上の更に他の実施の形態を示し、(a)は
説明図、(b)(c)は断面図、(d)は説明図であ
る。
【図24】同上の更に他の実施の形態を示し、(a)は
説明図、(b)(c)は断面図、(d)は説明図であ
る。
【図25】同上の更に他の実施の形態を示し、(a)乃
至(d)は説明図である。
【図26】同上の更に他の実施の形態を示し、(a)乃
至(d)は説明図である。
【図27】同上の更に他の実施の形態を示す説明図であ
る。
【図28】同上の更に他の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図29】同上の更に他の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図30】同上の更に他の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図31】同上の更に他の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図32】同上の他の実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 絶縁層 2 形状記憶合金 3 温度制御部 4 ヒートシンク 5 金属層 6 熱移送部 7 波状ばね線 8 メッシュ体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 亮彦 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4C060 DD42 4C098 AA01 AA02 BC03 BC04 BC17 BC33 BC48

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形状記憶合金の表面に絶縁層が形成さ
    れ、形状記憶合金がメッシュ状に形成され、形状記憶合
    金を加熱・冷却するための温度制御部を備えて成ること
    を特徴とする形状記憶合金アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 形状記憶合金の表面に絶縁層が形成さ
    れ、形状記憶合金がメッシュ状に形成され、形状記憶合
    金を加熱・冷却するための温度制御部と、絶縁層の外部
    に配されて形状記憶合金を冷却させるためのヒートシン
    クとを備えて成ることを特徴とする形状記憶合金アクチ
    ュエータ。
  3. 【請求項3】 ヒートシンクが伸縮・屈曲可能な柔軟材
    料によって構成されていることを特徴とする請求項2記
    載の形状記憶合金アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 ヒートシンクの内部にヒートシンク層の
    熱伝導率を向上させるための金属層または金属粉を設け
    て成ることを特徴とする請求項2又は3記載の形状記憶
    合金アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 ヒートシンクの内部に形状記憶合金を封
    入して成ることを特徴とする請求項2又は3記載の形状
    記憶合金アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 ヒートシンクの内部または表層部にヒー
    トシンクに蓄熱された熱を外部へ移送するための熱移送
    部を設けて成ることを特徴とする請求項2記載の形状記
    憶合金アクチュエータ。
  7. 【請求項7】 温度制御部は、形状記憶合金に対して通
    電可能に構成され、形状記憶合金と直列回路を構成する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の形状記憶合金ア
    クチュエータ。
  8. 【請求項8】 メッシュ形状はメリヤス編み状として成
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の形状記憶合金
    アクチュエータ。
  9. 【請求項9】 メッシュ形状は波状ばね線が編まれたも
    のとして成ることを特徴とする請求項1又は2記載の形
    状記憶合金アクチュエータ。
  10. 【請求項10】 メッシュ形状が円筒網形に形成されて
    成ることを特徴とする請求項1又は2記載の形状記憶合
    金アクチュエータ。
  11. 【請求項11】 マルテンサイト変態点若しくはオース
    テナイト変態点が異なる複数の形状記憶合金によってメ
    ッシュ状に形成されて成ることを特徴とする請求項1又
    は2記載の形状記憶合金アクチュエータ。
  12. 【請求項12】 複数のメッシュ体を複合させてメッシ
    ュ状に形成して成ることを特徴とする請求項1又2記載
    の形状記憶合金アクチュエータ。
  13. 【請求項13】 メッシュ状にした形状記憶合金を人体
    に巻き付け、形状記憶合金の伸縮力を、圧迫マッサージ
    の圧迫力又はその一部に用いることを特徴とする請求項
    1又は2記載の形状記憶合金アクチュエータ。
  14. 【請求項14】 メッシュ状にした形状記憶合金を人体
    に巻き付け、形状記憶合金の伸縮力を、血圧測定時の止
    血手段となる圧迫力又はその一部に用いることを特徴と
    する請求項1又は2記載の形状記憶合金アクチュエー
    タ。
  15. 【請求項15】 メッシュ状にした形状記憶合金を人体
    に巻き付け、形状記憶合金の伸縮力を、リハビリにおけ
    る人体矯正力又はその一部に用いることを特徴とする請
    求項1又は2記載の形状記憶合金アクチュエータ。
  16. 【請求項16】 メッシュ状にした形状記憶合金を人体
    に巻き付け、形状記憶合金の伸縮力を、人体の動作の発
    生力又はその一部の補助力に用いることを特徴とする請
    求項1又は2記載の形状記憶合金アクチュエータ。
  17. 【請求項17】 形状記憶合金の表面に絶縁層が形成さ
    れ、形状記憶合金がメッシュ状に形成され、形状記憶合
    金を加熱・冷却するための温度制御部を備えた形状記憶
    合金アクチュエータの製造方法であって、形状記憶熱処
    理前の合金細線の表面に絶縁層を形成し、その後、メッ
    シュ状に編み、形状記憶熱処理をおこなうことを特徴と
    する形状記憶合金アクチュエータの製造方法。
  18. 【請求項18】 形状記憶合金の表面に絶縁層が形成さ
    れ、形状記憶合金がメッシュ状に形成され、形状記憶合
    金を加熱・冷却するための温度制御部を備えた形状記憶
    合金アクチュエータの製造方法であって、メッシュ状と
    なった形状記憶合金を機械的に伸縮させながら絶縁層を
    被覆することを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ
    の製造方法。
  19. 【請求項19】 形状記憶合金の表面に絶縁層が形成さ
    れ、形状記憶合金がメッシュ状に形成され、形状記憶合
    金を加熱・冷却するための温度制御部を備えた形状記憶
    合金アクチュエータの製造方法であって、メッシュ状と
    なった形状記憶合金を機械的に振動又は揺動させながら
    絶縁層を被覆することを特徴とする形状記憶合金アクチ
    ュエータの製造方法。
  20. 【請求項20】 形状記憶合金の表面に絶縁層が形成さ
    れ、形状記憶合金がメッシュ状に形成され、形状記憶合
    金を加熱・冷却するための温度制御部を備えた形状記憶
    合金アクチュエータの製造方法であって、形状記憶合金
    に柔軟なヒートシンク用の材料を絶縁層を兼ねて被覆す
    ることを特徴とする形状記憶合金アクチュエータの製造
    方法。
  21. 【請求項21】 形状記憶合金の線材間に狭間隙を形成
    してメッシュ形状もしくはコイル形状等に形成し、該形
    状記憶合金の表面に前処理層を形成し、その後、該前処
    理層上に、蒸着重合もしくはスプレーコーティングによ
    り絶縁層を形成することを特徴とする形状記憶合金アク
    チュエータの製造方法。
  22. 【請求項22】 形状記憶熱処理前の合金細線の表面に
    アルミコーティング層を形成し、該アルミコーティング
    層上に絶縁層を形成し、その後、合金細線間に狭間隙を
    有するメッシュ形状もしくはコイル形状等に形状記憶熱
    処理をおこなうことを特徴とする形状記憶合金アクチュ
    エータの製造方法。
  23. 【請求項23】 形状記憶熱処理前の合金細線の表面に
    亜鉛メッキ層を形成し、該亜鉛メッキ層に電着塗装層の
    ような絶縁層を形成し、その後、合金細線間に狭間隙を
    有するメッシュ形状もしくはコイル形状等に形状記憶熱
    処理をおこなうことを特徴とする形状記憶合金アクチュ
    エータの製造方法。
  24. 【請求項24】 メッシュ形状もしくは密着コイル形状
    等線材間を狭間隙に形成した形状記憶合金を加熱・冷却
    することで伸縮させながら、形状記憶合金の表面に絶縁
    層を形成することを特徴とする形状記憶合金アクチュエ
    ータの製造方法。
  25. 【請求項25】 メッシュ形状もしくは密着コイル形状
    等に形成した形状記憶合金の複数を直列に接続し、隣接
    のものの加熱・冷却をサイクルを異ならせておこなうこ
    とで伸縮させて、各形状記憶合金の表面に絶縁層を形成
    することを特徴とする形状記憶合金アクチュエータの製
    造方法。
  26. 【請求項26】 メッシュ形状もしくは密着コイル形状
    等に形成した形状記憶合金をオーステナイト変態開始点
    以下で形状記憶合金の線材間の狭間隙を広げて絶縁層を
    形成することを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ
    の製造方法。
  27. 【請求項27】 絶縁層が可撓性セラミック層で形成さ
    れることを特徴とする請求項22記載の形状記憶合金ア
    クチュエータの製造方法。
  28. 【請求項28】 絶縁層がアルミコーティング層をアル
    マイト処理することで形成されることを特徴とする請求
    項22記載の形状記憶合金アクチュエータの製造方法。
  29. 【請求項29】 アルミコーティング層の材料をアルミ
    ナとすることを特徴とする請求項22記載の形状記憶合
    金アクチュエータの製造方法。
  30. 【請求項30】 絶縁層上に潤滑コーティング層を形成
    することを特徴とする請求項21乃至23のいずれかに
    記載の形状記憶合金アクチュエータの製造方法。
  31. 【請求項31】 絶縁層の形成後、該絶縁層の表面に蒸
    着重合もしくはスプレーコーティングにより絶縁コーテ
    ィング層を形成して成ることを特徴とする請求項22又
    は23に記載の形状記憶合金アクチュエータの製造方
    法。
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